JP2005277743A - プロジェクタ - Google Patents
プロジェクタ Download PDFInfo
- Publication number
- JP2005277743A JP2005277743A JP2004087618A JP2004087618A JP2005277743A JP 2005277743 A JP2005277743 A JP 2005277743A JP 2004087618 A JP2004087618 A JP 2004087618A JP 2004087618 A JP2004087618 A JP 2004087618A JP 2005277743 A JP2005277743 A JP 2005277743A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- display
- image
- projector
- pixel
- display image
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Withdrawn
Links
Images
Landscapes
- Controls And Circuits For Display Device (AREA)
- Projection Apparatus (AREA)
- Video Image Reproduction Devices For Color Tv Systems (AREA)
- Control Of Indicators Other Than Cathode Ray Tubes (AREA)
Abstract
【課題】表示部に対する画像表示光学部の位置に拘わらず全域に亘って均一な明るさの表示画像を表示し得るプロジェクタを提供する。
【解決手段】表示画像における各画素毎の表示色を特定可能な表示用画像データD1を映像信号Sに基づいて生成する画像処理部2と、光源からの光を表示用画像データD1(D2)に基づいて光変調してスクリーン10に投射してスクリーン10に表示画像を表示させる画像表示光学部4とを備え、画像処理部2は、映像信号Sによって指定されている各画素毎の表示色における明度と、対応する表示用画像データD1に基づいて特定される各画素毎の表示色における明度との差が、表示用画像データD1に基づいて表示される表示画像における第1の画素位置から第2の画素位置に向けて連続的に徐々に大きくなるように映像信号Sに対する表示色変更処理を実行して表示用画像データD1を生成する。
【選択図】図1
【解決手段】表示画像における各画素毎の表示色を特定可能な表示用画像データD1を映像信号Sに基づいて生成する画像処理部2と、光源からの光を表示用画像データD1(D2)に基づいて光変調してスクリーン10に投射してスクリーン10に表示画像を表示させる画像表示光学部4とを備え、画像処理部2は、映像信号Sによって指定されている各画素毎の表示色における明度と、対応する表示用画像データD1に基づいて特定される各画素毎の表示色における明度との差が、表示用画像データD1に基づいて表示される表示画像における第1の画素位置から第2の画素位置に向けて連続的に徐々に大きくなるように映像信号Sに対する表示色変更処理を実行して表示用画像データD1を生成する。
【選択図】図1
Description
本発明は、スクリーン等の表示部に表示画像を表示するプロジェクタに関するものである。
この種のプロジェクタとして、出願人は、特開2003−280093号公報にリアプロジェクタを開示している。このリアプロジェクタでは、投写光学系から射出した画像光を反射ミラーによって反射してスクリーンに投射することでスクリーンに表示画像が表示される。この場合、この種のリアプロジェクタでは、奥行き方向のサイズを小さくするために、スクリーンに対する反射ミラーの傾斜角を浅くしている。このため、反射ミラーの下方に配設されている投写光学系から射出された画像光が反射ミラーに対して入射する入射角が浅くなるため、投写光学系からスクリーンにおける上側部位までの光路長が、投写光学系からスクリーンにおける下側部位までの光路長よりも長くなる。また、投写光学系から射出された画像光が拡大光のため、投写光学系からの光路長が長い上側部位では、単位面積当りの画像光の投射量が下側部位よりも少なくなる。したがって、この種のリアプロジェクタでは、スクリーンにおける上側部位に表示される表示画像が下側部位に表示される表示画像よりも暗く見えるのが一般的である。一方、出願人が開示しているリアプロジェクタでは、反射ミラーに傾斜膜を成膜して反射ミラーにおける下側部位の反射率を上側部位の反射率よりも低下させることで、スクリーンの全域に亘って均一な明るさの表示画像を表示することが可能となっている。
特開2003−280093号公報(第4−7頁、第1−4図)
ところが、出願人が開示しているリアプロジェクタには、以下の改善すべき課題がある。すなわち、出願人が開示しているリアプロジェクタでは、投写光学系からスクリーンにおける各部位までの光路長の差に応じて傾斜膜の厚みを規定することで反射ミラーの各部位における画像光の反射率を調整して、スクリーンの全域に亘って均一な明るさの表示画像を表示している。この場合、このリアプロジェクタでは、投写光学系、反射ミラーおよびスクリーンが筐体内の所定位置に固定されている。このため、このリアプロジェクタでは、上記の光路長が変化することがないのに対して、例えば正面投射型のプロジェクタでは、スクリーンを設置する高さや、スクリーンに対するプロジェクタの設置位置が使用の都度相違するため、プロジェクタ内の反射ミラーからスクリーンにおける上側部位までの光路長、およびスクリーンにおける下側部位までの光路長がその都度変化する。したがって、光路長の差に応じて傾斜膜の厚みを規定する構成には、スクリーン(表示部)やプロジェクタ(画像表示光学部)の設置位置が使用の都度異なる使用状況下では常に均一な明るさの表示画像を表示させるのが困難であり、この点を改善する必要がある。
本発明は、かかる改善すべき課題に鑑みてなされたものであり、表示部に対する画像表示光学部の位置に拘わらず全域に亘って均一な明るさの表示画像を表示し得るプロジェクタを提供することを主目的とする。
上記目的を達成すべく本発明に係るプロジェクタは、表示画像における各画素毎の表示色を特定可能な表示用データを画像データに基づいて生成するデータ生成部と、光源からの光を前記表示用データに基づいて光変調して表示部に投射して当該表示部に前記表示画像を表示させる画像表示光学部とを備え、前記データ生成部は、前記画像データによって指定されている前記各画素毎の表示色における明度と、対応する前記表示用データに基づいて特定される前記各画素毎の表示色における明度との差が、当該表示用データに基づいて表示される前記表示画像における第1の画素位置から第2の画素位置に向けて連続的に徐々に大きくなるように前記画像データに対する表示色変更処理を実行して当該表示用データを生成する。
また、本発明に係るプロジェクタは、上記のプロジェクタにおいて、前記データ生成部は、前記各画素毎の表示色における明度が、対応する前記画像データの当該各画素毎の表示色における明度に対して、前記第1の画素位置から前記第2の画素位置に向けて連続的に徐々に低くなるように前記表示色変更処理を実行する。
このプロジェクタでは、表示対象の画像データによって指定されている各画素毎の明度に対して表示画像における第1の画素位置から第2の画素位置までの各画素の明度が連続的に徐々に低くなるようにデータ生成部が表示色変更処理を実行して表示用データを生成する。したがって、表示部に対するプロジェクタの設置位置が異なったとしても、表示画像の各部位における明るさの差を十分に小さくすることができる。これにより、表示部に対する設置位置が使用の都度異なる各種プロジェクタにおいて、明るさのばらつきが十分に小さい綺麗な表示画像を表示させることができる。
さらに、本発明に係るプロジェクタは、上記のプロジェクタにおいて、前記データ生成部は、前記表示用データに基づいて前記表示部に表示された前記表示画像における各画素位置相互間の照度の高低関係が前記画像データによって指定されている前記各画素相互間の明度の高低関係と一致するように前記表示色変更処理を実行する。
このプロジェクタでは、表示部に表示された表示画像における各画素位置相互間の照度の高低関係が画像データによって指定されている各画素相互間の明度の高低関係と一致するようにデータ生成部が表示色変更処理を実行する。したがって、全域に亘って均一な明るさの表示画像を自動的に表示することができる。これにより、表示部に対する設置位置が使用の都度異なる各種プロジェクタにおいて、全域に亘って均一な明るさの表示画像を自動的に表示することができる。
また、本発明に係るプロジェクタは、上記のプロジェクタにおいて、当該プロジェクタの傾きに応じたセンサ信号を出力する傾きセンサを備え、前記データ生成部は、前記センサ信号に基づいて、当該プロジェクタが後傾していると判別したときに前記表示画像における上側部位を前記第1の画素位置とし、かつ当該表示画像における下側部位を前記第2の画素位置として前記表示色変更処理を実行し、当該プロジェクタが前傾していると判別したときに前記表示画像における下側部位を前記第1の画素位置とし、かつ当該表示画像における上側部位を前記第2の画素位置として前記表示色変更処理を実行する。
このプロジェクタでは、プロジェクタが後傾しているときに表示画像における上側部位を第1の画素位置とし、かつ下側部位を第2の画素位置として表示色変更処理を実行すると共に、プロジェクタが前傾しているときに下側部位を第1の画素位置とし、かつ上側部位を第2の画素位置として表示色変更処理を実行する。したがって、表示部までの光路長を実測して実測結果に応じて表示色変更処理を実行する構成や、表示画像を表示させた状態における表示部の各部の照度を実測して表示色変更処理を実行する構成と比較して、簡易な構成でありながら表示画像の明るさを均一化することができる。これにより、プロジェクタの製造コストを高騰させることなく、全域に亘って明るさが均一な表示画像を表示させることができる。
さらに、本発明に係るプロジェクタは、上記のプロジェクタにおいて、前記表示画像における上側部位が表示される前記表示部の表示位置と当該プロジェクタとの間の距離、および当該表示画像における下側部位が表示される前記表示部の表示位置と当該プロジェクタとの間の距離の少なくとも2つの距離を測定する距離測定手段を備え、前記データ生成部は、前記距離測定手段の測定結果に基づいて、長い距離が測定された前記表示位置に対応する画素位置を前記第1の画素位置とし、かつ短い距離が測定された前記表示位置に対応する画素位置を前記第2の画素位置として前記表示色変更処理を実行する。
このプロジェクタでは、距離測定手段によって長い距離が測定された表示位置に対応する画素位置を第1の画素位置とし、かつ短い距離が測定された表示位置に対応する画素位置を第2の画素位置としてデータ生成部が表示色変更処理を実行する。したがって、実測値に応じた台形歪み補正処理および表示色変更処理を実行することができるため、例えば表示部が傾いている状態(垂直状態ではないとき)であっても、明るさが全域に亘って均一で台形歪みのない表示画像を自動的に表示させることができる。
また、本発明に係るプロジェクタは、上記のプロジェクタにおいて、前記表示部における前記表示画像が表示されるべき表示部位の照度を測定する照度測定手段を備え、前記データ生成部は、前記表示画像の表示に先立って前記画像表示光学部に対して前記各画素の前記表示色が同一の照度測定用画像を表示させて、その状態において、前記照度測定手段に対して当該照度測定用画像における上側部位および下側部位の少なくとも2箇所についての照度をそれぞれ測定させて前記照度の前記高低関係についての情報を取得する。
このプロジェクタでは、表示画像を表示させるのに先立って照度測定用画像を表示させた状態においてその上側部位および下側部位の少なくとも2箇所の照度を測定させて照度の高低関係についての情報を取得する。したがって、プロジェクタの傾きに基づく補正処理とは異なり、表示部に表示されている表示画像の実際の明るさ(表示部の上側部位および下側部位の照度についての実測値)が、画像データによって指定されている対応する部位についての明度と一致するように表示用データが生成されるため、全域に亘って均一な明るさの表示画像を確実に、しかも容易に表示することができる。
さらに、本発明に係るプロジェクタは、上記のプロジェクタにおいて、前記第1の画素位置および前記第2の画素位置の少なくとも一方を指定操作するための操作部を備えている。
このプロジェクタでは、第1の画素位置および第2の画素位置の少なくとも一方を指定操作するための操作部を備えている。したがって、予め規定された画像処理プログラム等に従っての補正(例えば、プロジェクタの傾きに基づく自動的な補正等)のみならず、利用者の好みや、プロジェクタの使用環境に応じて、全域に亘って均一な明るさの画像を表示させることができる。
以下、添付図面を参照して、本発明に係るプロジェクタの最良の形態について説明する。
最初に、プロジェクタ1の構成について、図面を参照して説明する。図1に示すプロジェクタ1は、スクリーン10等に対してその正面または背面側から投射光20を投射することによって各種の表示画像G2(図4参照)を表示する表示装置であって、画像処理部2、色むら補正部3、画像表示光学部4、操作部5、傾きセンサ6および制御部7を備えて構成されている。この場合、スクリーン10は、本発明における表示部の一例であって、プロジェクタ1から投射された投射光20を拡散または反射することによって表示画像G2の目視が可能となるように構成されている。なお、本明細書では、一例として、ビーズタイプ、パールタイプおよびマットタイプなどの吊下げ式スクリーンに対して、その正面側から投射光20を投射して表示画像G2を表示するものとする。
画像処理部2は、色むら補正部3および制御部7と相俟って本発明におけるデータ生成部を構成し、図示しない映像機器(テレビチューナ、デコーダおよび各種記録再生装置)から出力された映像信号S(本発明における画像データの一例)に基づいて表示用画像データD1を生成する。この場合、画像処理部2は、後述するように、制御部7の制御に従って台形歪み補正処理および表示色変更処理を実行して表示用画像データD1を生成する。色むら補正部3は、画像処理部2によって生成された表示用画像データD1に対して色むら補正処理を実行して表示用画像データD2(本発明における表示用データ)を生成する。画像表示光学部4は、光源ランプ(一例として、高圧水銀灯)と、光源ランプからの光を表示用画像データD2に基づいて投射光20に光変調する光変調素子(一例として、入射側偏光板および射出側偏光板を備えた液晶ライトバルブ:空間光変調素子)と、投射光20を拡大する投射レンズ(いずれも図示せず)とを備えて構成された光学エンジン4aを有している。
操作部5は、プロジェクタ1に対する映像信号Sの入力元(入力ソース)の切替え操作や、画像表示光学部4による表示画像G2の表示サイズ等の変更操作を行うための複数の操作ボタンが配列されて構成されている。また、操作部5には、後述するように、スクリーン10に表示された表示画像G2の明るさのばらつきを微調整するための操作ボタンが配設されている。傾きセンサ6は、プロジェクタ1の傾きθ(図2参照)に応じたセンサ信号を出力する。制御部7は、画像処理部2を制御して表示用画像データD1を生成させると共に、色むら補正部3を制御して表示用画像データD2を生成させる。また、制御部7は、傾きセンサ6のセンサ信号に基づいてプロジェクタ1の傾きθを演算すると共に、その演算結果に応じて画像処理部2に対して台形歪み補正処理および表示色変更処理を実行させる。さらに、制御部7は、操作部5のボタン操作に応じて画像処理部2を制御することにより、台形歪み補正処理時における歪みの補正量(歪みの補正度合い)、および表示色変更処理時における明度の変更量(明度の変更度合い)を増減させる。
次に、プロジェクタ1の全体的な動作について、図面を参照して説明する。このプロジェクタ1では、電源が投入された際に、傾きセンサ6がプロジェクタ1の傾きθに応じたセンサ信号を制御部7に出力する。これに応じて、制御部7が傾きθを演算する。この場合、図2に示すように、プロジェクタ1を傾きθだけ後傾させた状態で使用するときには、プロジェクタ1からスクリーン10における下側部位の位置Pl(下側部位)までの距離Llよりもプロジェクタ1からスクリーン10における中央部の位置Pmまでの距離Lmの方が長くなる(光路長が長くなる)。また、距離Lmよりもプロジェクタ1からスクリーン10における上側部位の位置Pu(上側部位)までの距離Luの方が長くなる(光路長が長くなる)。
また、表示画像の表示に際して画像表示光学部4から投射される投射光20が拡大光のため、例えば、図3に破線で示す表示用画像データD0(同図では、表示用画像データD0に基づく表示画像を台形歪みが生じないように表示させた状態を表示用画像データD0として図示している)に基づいて光変調した投射光20をスクリーン10に投射した場合、図4に破線で示すように、下辺よりも上辺の方が長尺となる逆台形状の表示画像G0が表示される。この結果、スクリーン10における上側部位は、下側部位よりも光路長の長い広い領域に亘って投射光20が投射されるため、単位面積当りの投射光20の投射量が少なくなる。このため、同図に示す矢印Bのように、表示画像G0の上側部位が下側部位よりも暗くなる(暗く見える)。したがって、このプロジェクタ1では、画像処理部2が傾きθに応じて台形歪み補正処理および表示色変更処理を実行することにより、スクリーン10に対するプロジェクタ1の設置位置に起因して生じる表示画像の台形歪みと、表示画像における下側部位および上側部位の明暗の差とを共に小さくする。
具体的には、画像処理部2は、制御部7の制御に従い、プロジェクタ1に入力されている映像信号Sに基づいてVRAM(図示せず)の仮想平面上に表示画像を仮想的に描画することにより、VRAM内に画像データを生成する。次に、画像処理部2は、制御部7によって演算された傾きθに基づいて、VRAM内の画像データに対して台形歪み補正処理を実行する。なお、台形歪み補正処理については公知のため、その具体的な処理内容についての説明を省略する。次いで、画像処理部2は、台形歪み補正処理後の画像データに対して表示色変更処理を実行して表示用画像データD1を生成する。
この際に、画像処理部2は、スクリーン10に表示される表示画像G2(図4参照)における各画素毎の表示色における明度が、対応する映像信号Sによって指定されている各画素毎の表示色における明度に対して、表示画像G2の上辺(位置Pulから位置Purまでの間:本発明における第1の画素位置の一例)から、表示画像G2における下辺(位置Pllから位置Plrまでの間:本発明における第2の画素位置の一例)に向けて連続的に徐々に低くなるように(一例として、多段階で徐々に低くなるように)表示色を変更処理して表示用画像データD1を生成する。したがって、例えば、真っ白な長方形状の画像を表示させる映像信号Sがプロジェクタ1に入力されているときには、図3に示す矢印Aのように、表示画像G2における上辺から下辺に向けて各画素毎の明度が徐々に低くなるように各画素の表示色が変更処理される。なお、この表示色変更処理時には、画像処理部2は、各画素の表示色における色相および彩度については変更せずに、明度のみが変化するように表示色を変更する。
また、画像処理部2は、スクリーン10に表示される表示画像G2における各画素位置相互間の照度の高低関係が映像信号Sによって指定されている各画素相互間の明度の高低関係と一致するように表示色変更処理を実行して表示用画像データD1を生成する。具体的には、画像処理部2は、図示しないROMに記憶されている画像処理プログラムに従い、制御部7によって演算されたプロジェクタ1の傾きθに応じて各画素毎の表示色を変更する。この場合、画像処理プログラムには、プロジェクタ1がどの方向に(前傾および後傾のいずれか)、どれだけ(傾き角度)傾いているときに、各画素毎の表示色における明度をどの程度変更すれば、表示画像G2の全域の明るさを均一とすることができるかを特定可能な表示色変更情報が含まれている。したがって、制御部7によって演算された傾きθに対応する表示色変更情報に基づいて各画素毎の表示色(明度)を変更して表示用画像データD1を生成することで、その表示用画像データD1に基づいて表示される表示画像G2における各画素位置相互間の照度の高低関係が映像信号Sによって指定されている各画素相互間の明度の高低関係と一致することとなる。
次に、色むら補正部3が、制御部7の制御下で表示用画像データD1に対する色むら補正処理を実行して表示用画像データD2を生成すると共に、生成した表示用画像データD2を画像表示光学部4に出力する。これに応じて、画像表示光学部4では、光学エンジン4aの光変調素子が光源からの光を表示用画像データD2に基づいて光変調する。この結果、投射レンズから投射光20が出射されてスクリーン10に投射され、図4に示すように、スクリーン10に表示画像G2が表示される。この場合、画像処理部2によって台形歪み補正処理が実行されているため、スクリーン10に表示された表示画像G2は、一例としてアスペクト比が16:9の長方形状となっている。また、画像処理部2によって表示色変更処理が実行されているため、スクリーン10における上側部位(表示画像が暗く見える側の部位)には、映像信号Sによって指定された表示色となるように光変調された投射光20が投射され、スクリーン10における下側部位(表示画像が明るく見える側の部位)には、映像信号Sによって指定された表示色よりも実質的に明度が低い表示色となるように光変調された投射光20が投射される。この結果、スクリーン10に表示された表示画像G2の明るさが全域に亘ってほぼ均一となる。
なお、プロジェクタ1を後傾させた状態で使用する例について上記したが、例えば、プロジェクタ1を天井から吊り下げて前傾させた状態で使用するときにも本発明を適用することができる。この際には、画像処理部2は、表示色変更処理時において、スクリーン10に表示される表示画像における各画素毎の表示色における明度が、対応する映像信号Sによって指定されている各画素毎の表示色における明度に対して、表示画像G2の下辺(位置Pllから位置Plrまでの間:本発明における第1の画素位置の一例)から、表示画像G2における上辺(位置Pulから位置Purまでの間:本発明における第2の画素位置の一例)に向けて連続的に徐々に低くなるように(一例として、多段階で徐々に低くなるように)表示色を変更処理して表示用画像データD1を生成する。これにより、スクリーン10における下側部位(表示画像が暗く見える側の部位)には、映像信号Sによって指定された表示色となるように光変調された投射光20が投射されて、スクリーン10における上側部位(表示画像が明るく見える側の部位)には、映像信号Sによって指定された表示色よりも低い明度の表示色となるように光変調された投射光20が投射される。この結果、スクリーン10に表示された表示画像G2の明るさが全域に亘ってほぼ均一となる。
また、このプロジェクタ1では、傾きセンサ6から出力されるセンサ信号に基づいて演算した傾きθに応じて表示色変更処理する処理方法のみならず、操作部5を操作することによって、スクリーン10に表示させる表示画像G2における各部の明るさを微調整することができる。具体的には、例えばスクリーン10が前傾した状態で吊り下げられている状態では、センサ信号に基づいて演算した傾きθに応じて表示色変更処理したときに、そのスクリーン10に表示される表示画像における下側部位が上側部位に対して暗くなり過ぎる。この場合には、操作部5の操作ボタンを操作して、明るさ微調整用の表示画像(各画素の表示色が同一の画像:図示せず)をスクリーン10に表示させ、その表示状態を見ながら、暗く感じる部位、または、明るく感じる部位(本発明における第1の画素位置および第2の画素位置の一例)を指定する。この例では、表示画像における下側部位を暗く感じる部位として指定する。次に、指定した部位を明るく表示するのか、暗く表示するのかを選択した後に(この例では、明るくする旨を選択する)、どの程度明るく表示するのかを指定操作する。この結果、操作部5を介して指定された部位を本発明における第1の画素位置として、画像処理部2によって上記の表示色変更処理が実行される。これにより、例えばスクリーン10が前傾した状態であっても、全域に亘って均一な明るさの表示画像がスクリーン10に表示される。
このように、このプロジェクタ1によれば、表示対象の映像信号Sによって指定されている各画素毎の明度に対して表示画像G2における上辺(第1の画素位置)から下辺(第2の画素位置)までの各画素の明度が連続的に徐々に低くなるように画像処理部2が表示色変更処理を実行して表示用画像データD1を生成することにより、スクリーン10に対するプロジェクタ1の設置位置が異なったとしても、表示画像G2の各部位における明るさの差を十分に小さくすることができる。したがって、スクリーン10に対する設置位置が使用の都度異なる各種プロジェクタにおいて、明るさのばらつきが十分に小さい綺麗な表示画像G2を表示させることができる。また、スクリーン10に表示された表示画像G2における各画素位置相互間の照度の高低関係が映像信号Sによって指定されている各画素相互間の明度の高低関係と一致するように画像処理部2が表示色変更処理を実行することにより、全域に亘って均一な明るさの表示画像G2を自動的に表示することができる。したがって、スクリーン10に対する設置位置が使用の都度異なる各種プロジェクタにおいて、全域に亘って均一な明るさの表示画像G2を自動的に表示することができる。
この場合、プロジェクタ1が後傾しているときに表示画像G2における上側部位を本発明における第1の画素位置とし、かつ下側部位を本発明における第2の画素位置として表示色変更処理を実行すると共に、プロジェクタ1が前傾しているときに下側部位を第1の画素位置とし、かつ上側部位を第2の画素位置として表示色変更処理を実行することにより、スクリーン10までの光路長を実測して実測結果に応じて表示色変更処理を実行する構成や、表示画像G2を表示させた状態におけるスクリーン10の各部の照度を実測して表示色変更処理を実行する構成と比較して、簡易な構成でありながら表示画像G2の明るさを均一化することができる。したがって、プロジェクタ1の製造コストを高騰させることなく、全域に亘って明るさが均一な表示画像G2を表示させることができる。また、本発明における第1の画素位置および第2の画素位置の少なくとも一方を指定操作するための操作部5を備えたことにより、予め規定された画像処理プログラム等に従っての補正(傾きθに基づく自動的な補正等)のみならず、利用者の好みや、プロジェクタ1の使用環境に応じて、全域に亘って均一な明るさの画像G2を表示させることができる。
なお、本発明は、上記の構成に限定されない。例えば、上記のプロジェクタ1では、後傾および前傾のいずれかの状態に応じて、スクリーン10における上側部位および下側部位の一方を本発明における第1の画素位置とし、かつ他方を本発明における第2の画素位置として表示色変更処理を実行しているが、これに限られない。例えば、プロジェクタ1に距離測定手段(レーザー測定器等)を配設してスクリーン10の各部位との間の距離(一例として、図2に示す距離Ll,Lm,Lu)を実測して、長い距離が測定された位置を第1の画素位置とし、かつ短い距離が測定された位置を第2の画素位置として表示色変更処理を実行する構成を採用することもできる。この構成によれば、実測値に応じた台形歪み補正処理および表示色変更処理を実行することができるため、例えばスクリーン10が傾いている状態(垂直状態ではないとき)であっても、明るさが全域に亘って均一で台形歪みのない表示画像G2を自動的に表示させることができる。
また、プロジェクタ1に照度測定手段(一例として、照度計)を設けると共に、映像信号Sに基づく表示画像G2をスクリーン10に表示させるのに先立って、照度測定用画像(各画素の表示色が同一の表示用画像データD2に基づく表示画像G)を表示させて、その上側部位および下側部位の少なくとも2箇所についての照度を照度測定手段に測定させて、その照度の高低関係についての情報(一例として、「上側部位が下側部位よりも暗い」との情報)を取得して画像処理部2による表示色変更処理時の明度変更量を調整する構成を採用することができる。この場合、画像処理部2は、映像信号Sによって、例えば、表示画像における上側部位の明るさと下側部位の明るさとが等しい明るさであると指定されているときには、照度測定手段によって測定される上側部位の照度と下側部位の照度とが等しい照度となるように表示色変更処理時における明度の変更度合いを調節する。この構成によれば、プロジェクタ1の傾きθに基づく補正処理とは異なり、スクリーン10に表示されている表示画像G2の実際の明るさ(スクリーン10の上側部位および下側部位の照度についての実測値)が、映像信号Sによって指定されている対応する部位についての明度と一致するように表示用画像データD1が生成されるため、全域に亘って均一な明るさの表示画像G2を確実に、しかも容易に表示することができる。
さらに、上記のプロジェクタ1では、スクリーン10の上側部位から下側部位(または、下側部位から上側部位)に向かって各画素毎の明度が連続的に徐々に低下するように処理して表示用画像データD1を生成しているが、本発明はこれに限定されない。例えば、図5に示すように、プロジェクタ1を後傾させて使用する場合、スクリーン10の上下方向中央部から下側部位については、同図に示す矢印C1のように、中央部から下側部位に向けて各画素毎の明度が連続的に徐々に低下するように処理すると共に、スクリーン10の上下方向中央部から上側部位については、矢印C2のように、中央部から上側部位に向けて各画素毎の明度が連続的に徐々に上昇するように処理して表示用画像データD1を生成する構成を採用することができる。この構成によれば、上記のプロジェクタ1による表示色変更処理による明るさ補正と同様にして、スクリーン10における上側部位(表示画像が暗く見える側の部位)には、映像信号Sによって指定されている表示色よりも明度が高い表示色となるように光変調された投射光20が投射され、スクリーン10における下側部位(表示画像が明るく見える側の部位)には、映像信号Sによって指定された表示色よりも明度が低い表示色となるように光変調された投射光20が投射される。この結果、スクリーン10に表示された表示画像G2aの明るさを全域に亘ってほぼ均一とすることができる。
さらに、本発明における第1の画素位置および第2の画素位置については、上記したスクリーン10の上側部位および下側部位に限定されない。例えば、スクリーン10に向かって左側から斜めに投射光20を投射する場合、図6に示すように、表示画像G2bにおける右辺(位置Purから位置Plrまでの間:本発明における第1の画素位置の他の一例)から、表示画像G2bにおける左辺(位置Pulから位置Pllまでの間:本発明における第2の画素位置の他の一例)までの各画素の明度が、対応する各画素について映像信号Sによって指定されている明度に対して、矢印Eで示すように、右辺から左辺に向けて連続的に徐々に低くなるように変更処理して表示用画像データD1を生成する。これにより、スクリーン10における左側の部位(表示画像が明るく見える側の部位)には、映像信号Sによって指定されている表示色よりも明度が低い表示色となるように光変調された投射光20が投射され、スクリーン10における右側の部位(表示画像が暗く見える側の部位)には、映像信号Sによって指定された表示色となるように光変調された投射光20が投射される。この結果、スクリーン10に表示された表示画像G2bの明るさを全域に亘ってほぼ均一とすることができる。
加えて、スクリーン10に対してその正面側から投射光20を投射して表示画像G2を表示させる例について説明したが、スクリーン10に対してその背面側から投射光20を投射して表示画像G2を表示させることもできる。また、本発明における表示部としては、スクリーン10に限定されず、建物の壁面や窓ガラスなどが含まれる。
1 プロジェクタ、2 画像処理部、3 色むら補正部、4 画像表示光学部、4a 光学エンジン、5 操作部、6 傾きセンサ、7 制御部、10 スクリーン、20 投射光、D0〜D2 表示用画像データ、G0,G2,G2a,G2b 表示画像、Lu,Lm,Ll 距離、Pul,Pur,Pll,Plr 位置、S 映像信号、θ 傾き
Claims (7)
- 表示画像における各画素毎の表示色を特定可能な表示用データを画像データに基づいて生成するデータ生成部と、光源からの光を前記表示用データに基づいて光変調して表示部に投射して当該表示部に前記表示画像を表示させる画像表示光学部とを備え、
前記データ生成部は、前記画像データによって指定されている前記各画素毎の表示色における明度と、対応する前記表示用データに基づいて特定される前記各画素毎の表示色における明度との差が、当該表示用データに基づいて表示される前記表示画像における第1の画素位置から第2の画素位置に向けて連続的に徐々に大きくなるように前記画像データに対する表示色変更処理を実行して当該表示用データを生成するプロジェクタ。 - 前記データ生成部は、前記各画素毎の表示色における明度が、対応する前記画像データの当該各画素毎の表示色における明度に対して、前記第1の画素位置から前記第2の画素位置に向けて連続的に徐々に低くなるように前記表示色変更処理を実行する請求項1記載のプロジェクタ。
- 前記データ生成部は、前記表示用データに基づいて前記表示部に表示された前記表示画像における各画素位置相互間の照度の高低関係が前記画像データによって指定されている前記各画素相互間の明度の高低関係と一致するように前記表示色変更処理を実行する請求項1または2記載のプロジェクタ。
- 当該プロジェクタの傾きに応じたセンサ信号を出力する傾きセンサを備え、
前記データ生成部は、前記センサ信号に基づいて、当該プロジェクタが後傾していると判別したときに前記表示画像における上側部位を前記第1の画素位置とし、かつ当該表示画像における下側部位を前記第2の画素位置として前記表示色変更処理を実行し、
当該プロジェクタが前傾していると判別したときに前記表示画像における下側部位を前記第1の画素位置とし、かつ当該表示画像における上側部位を前記第2の画素位置として前記表示色変更処理を実行する請求項1から3のいずれかに記載のプロジェクタ。 - 前記表示画像における上側部位が表示される前記表示部の表示位置と当該プロジェクタとの間の距離、および当該表示画像における下側部位が表示される前記表示部の表示位置と当該プロジェクタとの間の距離の少なくとも2つの距離を測定する距離測定手段を備え、
前記データ生成部は、前記距離測定手段の測定結果に基づいて、長い距離が測定された前記表示位置に対応する画素位置を前記第1の画素位置とし、かつ短い距離が測定された前記表示位置に対応する画素位置を前記第2の画素位置として前記表示色変更処理を実行する請求項1から3のいずれかに記載のプロジェクタ。 - 前記表示部における前記表示画像が表示されるべき表示部位の照度を測定する照度測定手段を備え、
前記データ生成部は、前記表示画像の表示に先立って前記画像表示光学部に対して前記各画素の前記表示色が同一の照度測定用画像を表示させて、その状態において、前記照度測定手段に対して当該照度測定用画像における上側部位および下側部位の少なくとも2箇所についての照度をそれぞれ測定させて前記照度の前記高低関係についての情報を取得する請求項3記載のプロジェクタ。 - 前記第1の画素位置および前記第2の画素位置の少なくとも一方を指定操作するための操作部を備えている請求項1から6のいずれかに記載のプロジェクタ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2004087618A JP2005277743A (ja) | 2004-03-24 | 2004-03-24 | プロジェクタ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2004087618A JP2005277743A (ja) | 2004-03-24 | 2004-03-24 | プロジェクタ |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2005277743A true JP2005277743A (ja) | 2005-10-06 |
Family
ID=35176945
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2004087618A Withdrawn JP2005277743A (ja) | 2004-03-24 | 2004-03-24 | プロジェクタ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2005277743A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2017037190A (ja) * | 2015-08-10 | 2017-02-16 | 株式会社ネイキッド | 投影装置、画像処理装置、画像処理プログラムおよび画像配信システム |
-
2004
- 2004-03-24 JP JP2004087618A patent/JP2005277743A/ja not_active Withdrawn
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2017037190A (ja) * | 2015-08-10 | 2017-02-16 | 株式会社ネイキッド | 投影装置、画像処理装置、画像処理プログラムおよび画像配信システム |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP4906390B2 (ja) | 背面投射型表示装置および背面投射型表示装置の制御方法およびプログラム | |
US7566134B2 (en) | Protection type display device | |
US7484854B2 (en) | Projector and pattern image display method | |
US9494847B2 (en) | Image display device and image adjustment method | |
JP4552986B2 (ja) | 画像表示装置 | |
WO2014171134A1 (ja) | 投写型映像表示装置 | |
US7472997B2 (en) | Multi-projection display and projector unit | |
KR100593112B1 (ko) | 화상 처리 시스템, 프로젝터 및 화상 처리 방법 | |
US20100165302A1 (en) | Projector and method of controlling the same | |
JP2009058656A (ja) | 画像表示装置 | |
US20230020363A1 (en) | Projection apparatus, projection method, and computer-readable storage medium | |
JP2006251445A (ja) | プロジェクタ、画像表示方法、および画像表示プログラム | |
JP2005277743A (ja) | プロジェクタ | |
JP2000171737A (ja) | プロジェクタ装置 | |
JP5327470B2 (ja) | 画像表示装置および画像調整方法 | |
JP2020076815A (ja) | 画像表示装置 | |
JP2008311898A (ja) | マルチプロジェクションシステム | |
JP2004279580A (ja) | プロジェクタ | |
JP5692546B2 (ja) | 画像表示装置および画像調整方法 | |
JP2004233813A (ja) | 色むら補正画像処理装置、方法及びプログラム、並びに投射型画像表示装置 | |
JP4595961B2 (ja) | 投射型表示装置 | |
JP2008026349A (ja) | 表示装置 | |
JP2017026833A (ja) | 画像投影装置および画像投影装置の制御方法 | |
JP2021173859A (ja) | プロジェクターの制御方法及びプロジェクター | |
JP4683022B2 (ja) | 投射型表示装置 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20070605 |