JP2005277651A - 赤外線通信方法、赤外線通信装置、赤外線通信プログラム - Google Patents

赤外線通信方法、赤外線通信装置、赤外線通信プログラム Download PDF

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Abstract

【課題】 IrDA規格の赤外線通信において、赤外線通信モジュールの発光による消費電力を大幅に増加させることなく、データ転送効率を向上させる。
【解決手段】 1次局及び2次局とも送信データがない間は、P/Fビットを1にしたRRフレームの送信と受信が交互に繰り返される間、P/Fビットを1にしたフレームを受信してからコマンド又はレスポンスを送信するまでの待ち時間Tは、最小ターンアラウンド時間をMinT、最大ターンアラウンド時間MaxT、P/Fビットを1にしたRRフレームの連続受信回数をN、P/Fビットを1にしたRRフレームを連続受信する度に待ち時間Tに加算される単位時間をα、加算単位時間αを算出するための待ち時間定数をS(2以上の整数値)とすると、T=MinT+N×α、α=(MaxT−MinT)÷S、となる。
【選択図】図7

Description

本発明は、IrDA規格の赤外線通信に関する。
近年、携帯電話、ノート型のパーソナルコンピュータ、PDA(Personal・Digital・Assistant:個人用携帯情報端末)、等のいわゆるモバイル電子機器において、実装の容易さ、実装コストの安さなどの点からIrDA規格の赤外線通信を通信インタフェースとして備えたものが増えつつある。また、これらのモバイル機器からIrDA規格の赤外線通信インタフェースを介してデータを受信し、受信したデータの印刷を実行するプリンタ等の電子機器も公知である(例えば特許文献1を参照)。
IrDA規格は、不平衡半二重HDLC通信方式を踏襲しており、データリンクの制御を行いデータ転送の開始制御、データの流れの制御、誤り回復手順の制御の責任を持つ1次局と、1次局の指示に従ってデータリンクの制御機能を実行する2次局との間で、各種フィールドを有するフレームを情報媒体として通信が行われる。フレームは、情報メッセージの転送に用いる情報(I)フレーム、情報(I)フレームの転送等を監視してデータリンクの監視に使われる監視(S)フレーム、通信におけるモードの設定、異常状態の報告などを行う非番号制(U)フレームに大別される。フレームには、Nr(受信カウント)やNs(送信カウント)などの順序番号の確認や、送信権の交換の機会を与えるポール/ファイナルビット(P/Fビット)を有している。ポール/ファイナルビットは、コマンドの場合をポール(勧誘)ビット、レスポンスの場合はファイナル(最終)ビットとして使用する。コマンド/レスポンスともに、正規応答モード(NRM)の場合、連続して送信する最後のフレームの場合にP/Fビットを1にすることによって、送信権を相手局に与えることを通知する。
監視(S)フレームの1つであるRR(受信可能通知)フレームは、Nr−1までの番号フレームを確認し、情報フレーム(I)を引き続き受信可能であることを相手局に通知するためのフレームである。通常のデータ転送においてRRフレームを受信した局は、送信するデータがある場合には、情報(I)フレームを相手局に送信し、最後の情報(I)フレームのP/Fビットを1にして送信して送信権を相手局に委譲する。1次局、2次局とも送信するデータが複数ある場合は、最後のフレームを除いてP/Fビットを0にした連続フレームを送信することが許されている。一方、送信するデータがない場合には、P/Fビットを1にしたRRフレームを送信して送信権を相手局に委譲する。したがって、自局も相手局も送信データがない状態では、RRフレームの交換が繰り返し行われることになる。また、フレームの送信タイミングは、接続時のネゴシエーションパラメータで規定される最小ターンアラウンドタイム及び最大ターンアラウンドタイムにより決定される。
最小ターンアラウンド時間は、IrPHY層の受信回路が同じ装置からの転送(物理的な発光)によって生じる受信回路の飽和状態からの回復するまでに必要な時間(ターンアラウンド潜伏期)に対する遅延時間を扱う。このパラメータは、自局から最終フレームの最後尾のバイト送信がされた時点から他局からのフレーム先頭バイトが受信可能になるまでの必要な時間に対応する。最大ターンアラウンド時間は、局がP/Fビットを保持できる時間(送信権を保持できる時間)の最大値である。このパラメータは、ボーレートパラメータとともに、P/Fビットを設定したフレームを送信することによって、他の局に物理層の利用権を与えるまで、局が送信を行うことのできる最大バイト数を決める。このパラメータは、ある局によってもう一方の局に送信の順番を与える前に、送信可能な最大時間を指示するために使用される。
例えば、自局から送信するデータがない状態で相手局から送信権を委譲するフレーム(P/Fビットを1に設定したフレームを受信した場合には、最大ターンアラウンド時間、若しくはそれに近い時間だけ待った後に送信権を委譲するフレームを相手局に送信する。この待ち時間は、長くすれば赤外線通信モジュールの発光による消費電力を低減させることができるが、データの時間的なレスポンスが悪くなる。逆に短くすると、赤外線通信モジュールの発光による消費電力は増加するが、データレスポンスは良くなる。そこで、赤外線通信モジュールの発光による消費電力を低減させつつ、赤外線通信によるデータ転送を効率よく行うための従来技術としては、自局に送信権がある場合において、P/Fビットを1にした情報(I)フレームを受信した場合には、最大ターンアラウンド時間待つことなく直ちに(最小ターンアラウンド時間で)送信権を委譲するフレームを送信し、P/Fビットを1にした情報(I)フレーム以外を受信した場合には、最大ターンアラウンド時間だけ待ってから送信権を委譲するフレームを送信するものが公知である(例えば特許文献2を参照)。
特開平11−95948号公報 特開平10−308791号公報
しかしながら、上述した特許文献2に開示されている従来技術においては、P/Fビットを1にした情報(I)フレーム以外のフレーム(例えばRRフレーム)を受信して送信権を委譲された直後に情報(I)フレームを送信する場合には、最大ターンアラウンド時間経過してからその情報(I)フレームを送信することになる。つまり、1次局及び2次局とも送信するデータがなく最大ターンアラウンド時間でRRフレームの交換を行っている状態から最初にどちらかから送信される情報(I)フレームは、RRフレームを受信した後、最大ターンアラウンド時間待ってから送信されることになるため、データ転送効率が低下する虞があった。
本発明は、このような状況に鑑み成されたものであり、その課題は、IrDA規格の赤外線通信において、赤外線通信モジュールの発光による消費電力を大幅に増加させることなく、データ転送効率を向上させることにある。
上記課題を達成するため、本発明の第1の態様は、IrDA規格の赤外線通信プロトコルに基づく赤外線通信方法であって、ポール/ファイナルビットを1にした監視フレームの送信と受信を交互に繰り返している間は、ネゴシエーションパラメータの最小ターンアラウンド時間から最大ターンアラウンド時間の間で、ポール/ファイナルビットを1にしたフレームを受信してからコマンド又はレスポンスを送信するまでの待ち時間を段階的に長くしていく、ことを特徴とした赤外線通信方法である。
前述したように、ポール/ファイナルビットを1にしたフレームを受信してからコマンド又はレスポンスを送信するまでの待ち時間は、長くすれば赤外線通信モジュールの発光による消費電力を低減させることができるが、データの時間的なレスポンスが悪くなる。逆に短くすると、赤外線通信モジュールの発光による消費電力は増加するが、データレスポンスは良くなる。また、一連のデータを送信し終えて送信データがない状態になった状態では、その直後はつづいて送信データが発生する確率が高く、その確率は時間とともに低下していくのが通常である。
そこで、ポール/ファイナルビットを1にした監視フレームの送信と受信を交互に繰り返している間は、この待ち時間を最小ターンアラウンド時間から最大ターンアラウンド時間の間で段階的に長くしていく。つまり、送信データが発生する確率が高い状態では、データレスポンスを優先して前記待ち時間を短い時間(最小ターンアラウンド時間)に設定し、その確率の低下に応じて消費電力を優先した長い待ち時間(最大ターンアラウンド時間)へと段階的に移行させていく。それによって、待ち時間を長くすることによるデータレスポンスの低下と待ち時間を短くすることによる消費電力の増加とのバランスを効果的に調節することができる。
これにより、本発明の第1の態様に示した赤外線通信方法によれば、IrDA規格の赤外線通信において、ポール/ファイナルビットを1にした監視フレームの送信と受信を交互に繰り返している間、ポール/ファイナルビットを1にしたフレームを受信してからコマンド又はレスポンスを送信するまでの待ち時間を長くすることによるデータレスポンスの低下と、その待ち時間を短くすることによる消費電力の増加とのバランスを効果的に調節することができるので、赤外線通信モジュールの発光による消費電力を大幅に増加させることなく、データ転送効率を向上させることができるという作用効果が得られる。
本発明の第2の態様は、IrDA規格の赤外線通信プロトコルに基づく赤外線通信装置であって、ポール/ファイナルビットを1にした監視フレームの送信と受信を交互に繰り返している間は、ネゴシエーションパラメータの最小ターンアラウンド時間から最大ターンアラウンド時間の間で、ポール/ファイナルビットを1にしたフレームを受信してからコマンド又はレスポンスを送信するまでの待ち時間を段階的に長くしていく、ことを特徴とした赤外線通信装置である。
本発明の第2の態様に示した発明によれば、IrDA規格の赤外線通信プロトコルに基づく赤外線通信装置において、前述した第1の態様に記載の発明と同様の作用効果を得ることができる。
本発明の第3の態様は、前述した第2の態様において、情報フレームを受信した時点で前記待ち時間をネゴシエーションパラメータの最小ターンアラウンド時間に設定する、ことを特徴とした赤外線通信装置である。
このように、情報フレームを受信した時点で、ポール/ファイナルビットを1にしたフレームを受信してからコマンド又はレスポンスを送信するまでの待ち時間をネゴシエーションパラメータの最小ターンアラウンド時間に設定することによって、情報フレームに対するレスポンスを最短時間で行うことができる。
本発明の第4の態様は、前述した第2の態様又は第3の態様において、情報フレームの再送を要求する監視フレームを受信した時点で前記待ち時間をネゴシエーションパラメータの最小ターンアラウンド時間に設定する、ことを特徴とした赤外線通信装置である。
1次局或いは2次局が送信する監視フレームには、Nr−1までの番号フレームを確認し、情報フレーム(I)を引き続き受信可能であることを示すRR(受信可能通知)フレーム、及び一時的なビジー状態であることを示すRNR(受信不能通知)フレームがある。また、監視フレームには、RRフレーム及びRNRフレーム以外に、指定フレーム以降の情報フレームの再送を要求するREJフレームや指定フレームのみ情報フレームの再送を要求するSREJフレームがある。このような情報フレームの再送を要求する監視フレームを受信した場合には、直ちにその情報フレームを再送するのがデータ転送効率上は望ましいので、ポール/ファイナルビットを1にしたフレームを受信してからコマンド又はレスポンスを送信するまでの待ち時間をネゴシエーションパラメータの最小ターンアラウンド時間に設定することによって、情報フレームの再送を最短時間で行うことができる。
本発明の第5の態様は、前述した第2の態様〜第4の態様のいずれかにおいて、ポール/ファイナルビットを1にした監視フレームを受信した時点で送信すべきデータがある場合には、前記待ち時間をネゴシエーションパラメータの最小ターンアラウンド時間に設定して情報フレームを送信する、ことを特徴とした赤外線通信装置である。
このように、送信権を委譲する監視フレームを受信した後、情報フレームを送信する場合には、直ちにその情報フレームを送信するのがデータ転送効率上は望ましいので、ポール/ファイナルビットを1にしたフレームを受信してからコマンド又はレスポンスを送信するまでの待ち時間をネゴシエーションパラメータの最小ターンアラウンド時間に設定することによって、情報フレームの送信を最短時間で行うことができる。
本発明の第6の態様は、前述した第2の態様〜第5の態様のいずれかにおいて、ポール/ファイナルビットを1にした監視フレームを受信する度に前記待ち時間を段階的に長くしていく、ことを特徴とした赤外線通信装置である。このように、ポール/ファイナルビットを1にした監視フレームの受信をトリガにすることによって、ポール/ファイナルビットを1にしたフレームを受信してからコマンド又はレスポンスを送信するまでの待ち時間を段階的に長くしていくことができる。
本発明の第7の態様は、前述した第6の態様において、前記待ち時間は、前記最小ターンアラウンド時間と前記最大ターンアラウンド時間との差を待ち時間定数Sで除算した加算単位時間αが、ポール/ファイナルビットを1にした監視フレームを受信する度に前記最小ターンアラウンド時間に加算されて増加していく、ことを特徴とした赤外線通信装置である。
このように、ポール/ファイナルビットを1にしたフレームを受信してからコマンド又はレスポンスを送信するまでの待ち時間を最小ターンアラウンド時間に設定して、ポール/ファイナルビットを1にした監視フレームを受信する度に最小ターンアラウンド時間と最大ターンアラウンド時間との差を待ち時間定数Sで除算した加算単位時間αを加算していく。それによって、最小ターンアラウンド時間から最大ターンアラウンド時間の間で、ポール/ファイナルビットを1にしたフレームを受信してからコマンド又はレスポンスを送信するまでの待ち時間を加算単位時間αずつ段階的に長くしていくことができる。
本発明の第8の態様は、前述した第2の態様〜第7の態様のいずれかに記載の赤外線通信装置を備えた電子機器である。
本発明の第8の態様に示した電子機器によれば、電子機器において、前述した第2の態様〜第7の態様のいずれかに記載の発明による作用効果を得ることができる。
本発明の第9の態様は、IrDA規格の赤外線通信プロトコルに基づく赤外線通信をコンピュータに実行させる赤外線通信プログラムであって、ポール/ファイナルビットを1にした監視フレームの送信と受信を交互に繰り返している間は、ネゴシエーションパラメータの最小ターンアラウンド時間から最大ターンアラウンド時間の間で、ポール/ファイナルビットを1にしたフレームを受信してからコマンド又はレスポンスを送信するまでの待ち時間を段階的に長くしていく手順を有している、ことを特徴とした赤外線通信プログラムである。
本発明の第9の態様に示した赤外線通信プログラムによれば、前述した第1の態様に記載の発明と同様の作用効果を得ることができるとともに、この赤外線通信プログラムを実行することができる任意の赤外線通信装置を備えた電子機器に、前述した第1の態様に記載の発明と同様の作用効果をもたらすことができる。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
まず、本発明に係る「記録装置」の一例としてのインクジェット式記録装置の概略構成について説明する。
図1は、本発明に係るインクジェット式記録装置の概略の平面図であり、図2はその側面図である。
インクジェット式記録装置50には、記録紙Pにインクを噴射して記録を行う記録ヘッド62を記録紙Pに対して主走査方向Xに走査させる「主走査駆動手段」として、キャリッジガイド軸51に軸支され、主走査方向Xに移動するキャリッジ61が設けられている。キャリッジ61には、記録ヘッド62と、記録ヘッド62から噴射する各色のインクが充填されたインクカートリッジ611とが搭載されている。記録ヘッド62と対向して、記録ヘッド62のヘッド面と記録紙Pとのギャップを規定するプラテン52が設けられている。また、インクジェット式記録装置50には、記録ヘッド62を記録紙Pに対して副走査方向Yに走査させる「副走査駆動手段」として、記録紙Pを副走査方向Yに搬送する搬送駆動ローラ53と搬送従動ローラ54が設けられている。
搬送駆動ローラ53は、ステッピング・モータ等の回転駆動力により回転制御され、搬送駆動ローラ53の回転により、記録紙Pは副走査方向Yに搬送される。搬送従動ローラ54は、複数設けられており、それぞれ個々に搬送駆動ローラ53に付勢され、記録紙Pが搬送駆動ローラ53の回転により搬送される際に、記録紙Pに接しながら記録紙Pの搬送に従動して回転する。搬送駆動ローラ53の表面には、高摩擦抵抗を有する皮膜が施されている。搬送従動ローラ54によって、搬送駆動ローラ53の表面に押しつけられた記録紙Pは、その表面の摩擦抵抗によって搬送駆動ローラ53の表面に密着し、搬送駆動ローラ53の回転によって副走査方向に搬送される。キャリッジ61とプラテン52の間に記録紙Pを副走査方向Yに所定の搬送量で搬送する動作と、記録ヘッド62を主走査方向Xに一往復させる間に記録ヘッド62から記録紙Pにインクを噴射する動作とを交互に繰り返すことによって記録紙Pに記録が行われる。
搬送駆動ローラ53の副走査方向Yの上流側には、給紙トレイ57が配設されている。給紙トレイ57は、例えば普通紙やフォト紙等の記録紙Pを給紙可能な構成となっており、記録紙Pを自動給紙する給紙手段としてのASF(オート・シート・フィーダー)が設けられている。ASFは、給紙トレイ57に設けられた2つの給紙ローラ57b及び図示してない分離パッドを有する自動給紙機構である。この2つの給紙ローラ57bの1つは、給紙トレイ57の一方側に配置され、もう1つの給紙ローラ57bは、記録紙ガイド57aに取り付けられており、記録紙ガイド57aは、記録紙Pの幅に合わせて幅方向に摺動可能に給紙トレイ57に設けられている。
そして、給紙ローラ57bの回転駆動力と、分離パッドの摩擦抵抗により、給紙トレイ57に置かれた複数の記録紙Pを給紙する際に、複数の記録紙Pが一度に給紙されることなく1枚ずつ正確に自動給紙される。また、給紙ローラ57bと搬送駆動ローラ53との間には、公知の技術による紙検出器63が配設されている。紙検出器63は、立位姿勢への自己復帰習性が付与され、かつ記録紙搬送方向にのみ回動し得るよう記録紙Pの搬送経路内に突出する状態で枢支されたレバーを有し、このレバーの先端が記録紙Pに押されることでレバーが回動し、それによって記録紙Pが検出される構成を成す検出器である。紙検出器63は、給紙ローラ57bより給紙された記録紙Pの始端位置、及び終端位置を検出し、その検出位置に合わせて記録領域が決定され、記録が実行される。
一方、記録実行後の記録紙Pを排紙する手段として、排紙駆動ローラ55と排紙従動ローラ56とが設けられている。排紙駆動ローラ55は、ステッピング・モータ等の回転駆動力により回転制御され、排紙駆動ローラ55の回転により、記録実行後の記録紙Pは副走査方向Yに排紙される。排紙従動ローラ56は、周囲に複数の歯を有し、各歯の先端が記録紙Pの記録面に点接触するように鋭角的に尖っている歯付きローラになっている。複数の排紙従動ローラ56は、それぞれ個々に排紙駆動ローラ55に付勢され、記録紙Pが排紙駆動ローラ55の回転により排紙される際に記録紙Pに接して記録紙Pの排紙に従動して回転する。
そして、給紙ローラ57bや搬送駆動ローラ53、及び排紙駆動ローラ55を回転駆動する図示していない搬送駆動用モータ、並びにキャリッジ61を主走査方向に駆動する図示していないキャリッジ駆動用モータは、「記録制御手段」としての記録制御部100により駆動制御される。記録ヘッド62も同様に、記録制御部100により駆動制御されて記録紙Pの表面にインクを噴射する。また、インクジェット式記録装置50には、IrDA規格の赤外線送受信を行うためのIrDAモジュール25が配設されており、IrDAモジュール25の出力信号が記録制御部100へ入力されている。
図3は、本発明に係るインクジェット記録装置50の概略のブロック図である。
記録制御部100は、システムバスSBを備えており、システムバスSBには、ROM21、「記憶媒体」としてのRAM22、USBコントローラ23、IrDAコントローラ24、MPU(マイクロプロセッサ)26、I/O27、並びにヘッドドライバ28がデータ転送可能に接続されている。MPU26では各種処理の演算処理が行われる。ROM21には、MPU26の演算処理に必要なソフトウェア・プログラム及びデータがあらかじめ記憶されている。RAM22は、ソフトウェア・プログラムの一時的な記憶領域、MPU26の作業領域等として使用される。
各種モータ制御部31は、インクジェット式記録装置50の各種モータを駆動制御する駆動制御回路である。各種センサー32は、インクジェット記録装置50の各種状態情報を検出してI/O27に出力する。I/O27は、MPU26における演算処理結果に基づいて、各種モータ制御部31に対して出力制御を行い、かつ各種センサー32からの入力情報等を入力する。IrDAコントローラ24は、IrDAモジュール25を介してIrDA規格に基づく赤外線通信機能を備えた携帯電話等の赤外線通信機器300との赤外線通信インタフェースを実現する。
USBコントローラ23は、デュアルロールUSBインタフェース機能を備えている。例えば、USBホストコントローラを搭載した「ホスト装置」としての情報処理装置200として、パーソナルコンピュータ等のUSBホスト装置が接続された場合には、インクジェット式記録装置50をUSBデバイスとして機能させる。記録実行時に画像データは、情報処理装置200においてRGBデータからYMCデータに色変換された後、2値化処理が行われて2値化されたYMCデータに変換されて記録データが生成される。生成された記録データは、インクジェット式記録装置50を制御するための制御データとともに記録制御データとして情報処理装置200からインクジェット式記録装置50へ送信される。情報処理装置200から送信された記録制御データは、USBコントローラ23が受信した後、RAM22へ格納される。RAM22へ格納された記録制御データは、MPU26にて実行されるプログラム処理によって、コマンド解析、及びデータ圧縮された記録データを展開する処理等が実行されて、制御データと記録データとに分離される。制御データは、MPU26へ転送され、展開された記録データは、「ヘッド駆動手段」としてのヘッドドライバ28へ転送される。
一方、USBコントローラ23は、USBバスインタフェースを搭載したデジタルカメラ等のUSBデバイスとしての情報処理装置200が接続された場合には、インクジェット式記録装置50をUSBホスト装置として機能させる。また、メモリカードインタフェース24は、メモリカードスロット25に挿入されたメモリカードに格納されている画像データの読み出しを実行する。USBコントローラ23を介してデジタルカメラ等のUSBデバイスから読み出された画像データ、或いはメモリカードインタフェース24を介してメモリカードから読み出された画像データは、MPU26にて実行されるプログラム処理によってRGBデータからYMCデータに色変換された後、2値化処理が行われて2値化されたYMCデータに変換されて記録データが生成される。生成された記録データは、情報処理装置200から記録データを受信した場合と同様にヘッドドライバ28へ転送される。ヘッドドライバ28は、その記録データに基づいて記録ヘッド62を駆動し、記録ヘッド62のヘッド面から各色のインクが記録紙Pの記録面に噴射されて記録紙Pへの記録が実行される。
つづいて、IrDA規格の赤外線通信プロトコル層の概略について説明する。
図4は、IrDA規格の赤外線通信プロトコル層を示したものである。
IrPHY層(物理層)は、通信プロトコルにおいての具体的な媒体(ハードウェア)を規定するプロトコル層であり、OSI参照モデルの第1層(物理層)に相当する部分である。IrDA規格の場合は、赤外線送受信モジュールの信号強度、指向性、到達距離、エラーレート、パルス変調方式を規定する。
IrLAP層(リンクアクセス層)は、物理層をどのようなルールによって操作するか、通信における基本的な「接続」「切断」「データ転送」についてどのような方式にするか、通信においてのエラー復旧をどのような手順により実現するかを規定するプロトコル層であり、OSI参照モデルの第2層(データリンク層)に相当する部分である。IrLAP層では、装置同士が接続する前に「装置発見手順」という動作を行い、周囲に存在するIrDA装置を検索する。発見手順により検索された装置から選択的に必要とする装置と接続する。そして、接続しようとする相手の通信能力(通信速度、データサイズ等)の差を接続する時点でお互いの持てる能力を通知しあうことで、最も効率の良い通信を取り決める。
IrLMP層(マルチプレクサと接続情報データベース)は、1本のデータリンクを複数の経路に分割して複数のデータリンクを可能にする層である。
TinyTP層(トランスポート層)は、IrLMP層で分割した通信経路を効率良く使用するために、上位のアプリケーションと下位のマルチプレクサとの間のデータのフロー制御やデータ長の違いを吸収するサービスを行う。OSI参照モデルの第4層(トランスポート層)に相当する部分である。「サービス」は、相互に接している各階層間の通信のことである。
IrOBEX層(赤外線を使用したオブジェクト交換)は、通信により交換されるデータをオブジェクトとして抽象化して交換する。OSI参照モデルの第7層(アプリケーション層)に相当する部分である。
プロトコル制御情報PCIは、サービスプロバイダ(N層)を実現するために必要となる付加的な情報であり、N層内で消費される。「サービスプロバイダ」は、下層でサービスを提供する側のことである。サービスデータ単位SDUは、上位のサービスユーザ(N+1層)がサービスプロバイダ(N層)に通知する情報ユニット(情報の単位)であり、通信の両端にあるサービスユーザ同士が交換する情報の単位である。「サービスユーザ」は、下層で提供するサービスを受ける上位層のことである。SDUの情報は、上位層で使用され、上位のサービスユーザ(N+1層)間で見ると、加工しないそのままの形でサービスプロバイダ(N層)を通過する。
プロトコルデータ単位PDUは、両側にあるサービスプロバイダ(N層)同士が交換するPCIとSDUを含む複合体である。PDUは、そのまま下位層に送られる。情報フォーマットの関係を階層的に整理すると、下位のサービスプロバイダが受け取る「サービスデータ単位(SDU)」は、上位の「プロトコルデータ単位(PDU)」であるということになる。
PDU(N)=SDU(N−1) …(1)
PCIは、ほとんどのプロトコルの実装でSDUの前に付加され、
PDU=PCI+SDU …(2)
という構成になっている。
図5は、IrDA規格の赤外線通信におけるフレームの構成を示したものである。図5(A)はフレーム構成、図5(B)は監視フレームの制御フィールドの構成、図5(C)は情報フレームの制御フィールドの構成を示したものである。
フレームの先頭に付加されるフレーム開始部分BOF(Begin of Frame)は、フレームの開始を示す開始フラグである(8ビット)。アドレスフィールド(8ビット)には、1次局がフレームを送信する場合には、そのフレームの宛先となる2次局を示すアドレスが指定され、2次局がフレームを送信する場合には、フレームを生成した2次局を示すアドレスが指定される。
制御フィールド(8ビット)は、フレーム全体の機能を指定するフィールドであり、フレームの機能としては、情報(I)フレーム、監視(S)フレーム、非番号制(U)フレームの3つの形式に大別される。情報フレームは、M個の情報フィールド(8ビット)を有し、情報メッセージの転送に用いられるフレームである。監視フレームは、データリンクの監視に使われ、情報フィールドを有していないフレームである。非番号制フレームは、通信におけるモードの設定、異常状態の報告などを行うのに用いられるフレームである。
フレーム検査シーケンスフィールド(FCS)は、フレーム転送中に生成する可能性のあるエラーに対して受信フレームを検査するために使用されるフィールド(2×8ビット)である。フレームの最後に付加されるフレーム終了部EOF(End of Frame)は、フレームの終了を示す終了フラグである(8ビット)。
監視フレームは、情報を転送するフレームではなく、情報の転送を支援するものであり、受信フレームの確認、レディ(RR)、及びビジー(RNR)条件の転送、手続エラー(REJ、SREJ)の報告などに使用される。監視フレームの制御フィールド(図5(B))のNrビットは、受信情報フレームが受理(エラーなしで正しく受信)されたことを確認するために使用する。P/Fビット(ポール/ファイナルビット)は、Nr(受信カウント)の順序番号の確認や送信権の交換の機会を与えるビットである。
情報フレームは、情報を転送するためのフレームである。情報フレームには情報フィールドがあり、「サービスデータ単位(SDU)」を搬送する。情報フレームの制御フィールド(図5(C))のNr(受信カウント)ビットは、受信情報フレームが受理(エラーなしで正しく受信)されたことを確認するために使用する。Ns(送信カウント)ビットは、転送された情報シーケンス内の情報フレーム数を表す。P/Fビット(ポール/ファイナルビット)は、Nr(受信カウント)やNs(送信カウント)などの順序番号の確認や送信権の交換の機会を与えるビットである。
図6は、IrDA規格の赤外線通信におけるデータ送受信を模式的に示したものである。
以下、1次局を赤外線通信機器300、2次局をインクジェット式記録装置50として説明していく。IrDA規格の赤外線通信を使用したオブジェクト交換(OBEX)による赤外線通信において、接続後にデータの送受信を行う際には、送信側は受信側の最大パケット長(PDU(4))に応じてオブジェクトを分割して送信する。1次局側(OBEXクライアント)は、OBEX層において、転送するオブジェクトが2次局側(OBEXサーバ)のOBEX層における最大パケット長より大きい場合には、2次局側の最大パケット長ずつ複数にオブジェクトを分割して転送する。
また、OBEX層より下位のプロトコル層(TinyTP層、IrLMP層、IrLAP層)において、2次局側のOBEX層における最大パケット長(PDU(4))が、1次局側のサービスデータ単位(SDU(3))より大きい場合には、1次局側のサービスデータ単位(SDU(3))で分割して2次局側のOBEX層へ転送する。1次局側のサービスデータ単位に分割されたデータフレームを送信する度に2次局側のOBEX層より下位のプロトコル層(TinyTP層、IrLMP層、IrLAP層)からレスポンスが送信され、1次局側のOBEX層より下位のプロトコル層(TinyTP層、IrLMP層、IrLAP層)は、そのレスポンスを受信してから次のデータフレームを送信する。2次局側のOBEX層からは、1パケット分のデータフレームを受信し終えるとレスポンスが1次局側のOBEX層へ送信され、1次局側のOBEX層は、そのレスポンスを受けて、次のパケットの送信を開始する。この手順を繰り返して複数のパケットに分割されたオブジェクトが1次局側のサービスデータ単位に分割されたデータフレームずつ2次局側へ転送される。
図7は、IrLAP層におけるデータ送受信を模式的に示したものである。
IrLAPの動作モードは、HDLCの半二重動作モードであるNRM(正規応答モード)とNDM(正規切断モード)のみである。NRM(正規応答モード)は、1次局と2次局とが定義され(不平衡型)、2次局は、1次局から送信許可コマンドを受けないと1次局にレスポンスを送信できない。したがって、動作は半二重動作になる。NDM(正規切断モード)は、2次局がデータリンクから論理的に切り離されてデータリンクが確立していない状態である。したがって、データリンクが確立している状態のIrLAP層におけるデータ送受信は、NRM(正規応答モード)で行われる。
ポール/ファイナルビット(P/Fビット)は、Nr(受信カウント)やNs(送信カウント)などの順序番号の確認や、送信権の交換の機会を与えるビットであり、コマンドフレーム(1次局から送信するフレーム)の場合をポール(勧誘)ビット、レスポンス(2次局から送信するフレーム)の場合はファイナル(最終)ビットとして使用する。コマンド/レスポンスともに、連続して送信する最後のフレームの場合に1にして送信権を相手局に与えることを通知する。1次局は、Pビットによって、2次局からのレスポンスを勧誘(催促)する。1次局は、Pビットが1であるコマンドを送信した後は、Fビットが1になっているレスポンスを受信するか、タイムアウトに達するまでは何も送信することはできない。2次局は、Pビットが1であるコマンドに対する応答に使用する。Fビットを1にしたレスポンスを送信した場合、1次局に送信権を返すことを意味し、Pビットが1になっているコマンドを受信するまでは何も送信することができない。同図において、RRフレーム又は情報フレームのかっこ内のP又はFの表示は、フレームのP/Fビットが1であることを示している。1次局、2次局とも送信するデータが複数ある場合は、最後のフレームを除いてP/Fビットを0にした連続フレームを送信することが許されている。
1次局又は2次局のいずれかに送信データがある間は、1次局から情報フレームを引き続き受信可能であることを示すRRフレームが2次局に送信されると、2次局は、サービスデータ単位(SDU)の情報フレームを1次局へ送信する。2次局は、Fビットを0にした情報フレームを連続して送信することができ、連続した情報フレームの最終情報フレームのFビットを1にして送信して1次局へ送信権を委譲する。反対に、2次局から情報フレームを引き続き受信可能であることを示すRRフレームが1次局に送信されると、1次局は、サービスデータ単位(SDU)の情報フレームを1次局へ送信する。1次局は、Pビットを0にした情報フレームを連続して送信することができ、連続した情報フレームの最終情報フレームのPビットを1にして送信して2次局へ送信権を委譲する。この間、P/Fビットを1にしたフレームを受信してからコマンド又はレスポンスを送信するまでの待ち時間Tは、ネゴシエーションパラメータの最小ターンアラウンド時間MinTに設定される。
1次局及び2次局とも送信データがない間は、P/Fビットを1にしたRRフレームの送信と受信が交互に繰り返される。この間、P/Fビットを1にしたフレームを受信してからコマンド又はレスポンスを送信するまでの待ち時間Tは、最小ターンアラウンド時間をMinT、最大ターンアラウンド時間MaxT、P/Fビットを1にしたRRフレーム(又はRNRフレーム)の連続受信回数をN、P/Fビットを1にしたRRフレームを連続受信する度に待ち時間Tに加算される単位時間をα、加算単位時間αを算出するための待ち時間定数をS(2以上の整数値)とすると以下の式から算出される。
T=MinT+N×α …(3)
α=(MaxT−MinT)÷S …(4)

最初の待ち時間Tは、N=0なので最小ターンアラウンド時間MinTに設定され、以降はP/Fビットを1にしたRRフレームを受信する度に待ち時間Tに加算単位時間αが加算されていく。そして、連続受信回数Nが時間定数以上になった以降は、待ち時間T=最大ターンアラウンド時間MaxTとなる。待ち時間定数Sを大きくすれば、P/Fビットを1にしたRRフレームを連続受信する度に待ち時間Tに加算される加算単位時間αが小さくなって待ち時間Tがゆるやかに増加し、待ち時間定数Sを大きくすれば、加算単位時間αが大きくなって待ち時間Tが急に増加していくことになる。
このように、P/Fビットを1にした監視フレームの送信と受信を交互に繰り返している間は、この待ち時間Tを最小ターンアラウンド時間MinTから最大ターンアラウンド時間MaxTの間で段階的に長くしていく。つまり、送信データが発生する確率が高い状態では、データレスポンスを優先して待ち時間Tを短い時間(最小ターンアラウンド時間MinT)に設定し、その確率の低下に応じて消費電力を優先した長い待ち時間T(最大ターンアラウンド時間MaxT)へと段階的に移行させていく。それによって、待ち時間Tを長くすることによるデータレスポンスの低下と待ち時間Tを短くすることによる消費電力の増加とのバランスを効果的に調節することができる。
図8は、IrDA規格の赤外線通信におけるデータ送受信手順を示したフローチャートである。当該手順は、データリンクが確立している状態の相手局からフレームを受信する度に実行される手順である。
まず、受信したフレームのP/Fビットが1にセットされているか否かを判定する(ステップS1)。受信したフレームのP/Fビットが0にセットされている場合には(ステップS1でNo)、つまり、相手局から送信権を委譲されていない場合には、そのまま当該手順を終了する。受信したフレームのP/Fビットが1にセットされている場合には(ステップS1でYes)、つまり、相手局から送信権を委譲された場合には、つづいて受信したフレームが監視フレームか否かを判定する(ステップS2)。受信したフレームが監視フレームでない場合には(ステップS2でNo)、つまり、受信したフレームが情報フレーム(或いは非番号制(U)フレーム)である場合には、P/Fビットを1にしたRRフレームの連続受信回数Nをカウントするカウンタ値を0にして(ステップS3)、待ち時間Tを算出する(ステップS4)。このように、情報フレームを受信した時点で、連続受信回数Nを0にして待ち時間Tを最小ターンアラウンド時間MinTに設定することによって、情報フレームに対するレスポンスを最短時間で行うことができる。一方、受信したフレームが監視フレームである場合には(ステップS2でYes)、待ち時間Tを算出する(ステップS4)。
つづいて、自局から送信する送信データがあるか否かを判定する(ステップS5)。送信データがない場合には(ステップS5でNo)、待ち時間Tが経過した時点でP/Fビットを1にセットした監視フレームを送信する(ステップS6)。情報フレームを受信可能である場合には、RR(受信可能通知)フレームを送信し、一時的なビジー状態で情報フレームを受信できない状態にある場合には、RNR(受信不能通知)フレームを送信する。つづいて、連続受信回数Nが待ち時間定数Sより小さいか否かを判定する(ステップS7)。連続受信回数Nが待ち時間定数S以上である場合には(ステップS7でNo)、つまり、待ち時間T=最大ターンアラウンド時間MaxTである場合には、そのまま当該手順を終了し、連続受信回数Nが待ち時間定数Sより小さい場合には(ステップS7でYes)、連続受信回数Nのカウント値をカウントアップして当該手順を終了する(ステップS8)。また、自局から送信する送信データがある場合には(ステップS5でYes)、つまり、相手局に情報フレームを送信する場合には、連続受信回数Nをカウントするカウンタ値を0にし(ステップS9)、送信データの情報フレームを送信して当該手順を終了する(ステップS10)。つまり、送信権を委譲する監視フレームを受信した後、情報フレームを送信する場合には、待ち時間Tを最小ターンアラウンド時間MinTに設定することによって、情報フレームの送信を最短時間で行うことができる。
このように、待ち時間Tを最小ターンアラウンド時間MinTに設定して、P/Fビットを1にした監視フレームを受信する度に最小ターンアラウンド時間MinTと最大ターンアラウンド時間MaxTとの差を待ち時間定数Sで除算した加算単位時間αを加算していく。それによって、最小ターンアラウンド時間MinTから最大ターンアラウンド時間MaxTの間で、待ち時間Tを加算単位時間αずつ段階的に長くしていくことができる。
尚、受信したフレームが監視フレームか否かを判定する際に(ステップS2)、そのフレームが情報フレームの再送を要求する監視フレーム(REJフレーム又はSREJフレーム)であった場合には、その監視フレームを便宜的に監視フレームでないとみなして、連続受信回数Nをカウントするカウンタ値を0にする(ステップS3)ようにしても良い。それによって、情報フレームの再送を要求する監視フレームを受信した時点で待ち時間Tを最小ターンアラウンド時間MinTに設定して、再送を要求されたフレームを最短時間で再送することができ、情報フレームの再送を最短時間で行うことができる。
このようにして、IrDA規格の赤外線通信において、赤外線通信モジュールの発光による消費電力を大幅に増加させることなく、データ転送効率を向上させることができる。
尚、本発明は上記実施例に限定されることなく、特許請求の範囲に記載した発明の範囲内で、種々の変形が可能であり、それらも本発明の範囲内に含まれるものであることは言うまでもない。
本発明に係るインクジェット式記録装置の平面図である。 本発明に係るインクジェット式記録装置の側面図である。 本発明に係るインクジェット式記録装置のブロック図である。 IrDA規格の赤外線通信プロトコル層を示したものである。 IrDA規格の赤外線通信におけるフレームの構成を示したものである。 赤外線通信におけるデータ送受信を模式的に示したものである。 IrLAP層におけるデータ送受信を模式的に示したものである。 赤外線通信におけるデータ送受信手順を示したフローチャートである。
符号の説明
21 ROM、22 RAM、23 USBコントローラ、24 IrDAコントローラ、25 IrDAモジュール、26 MPU、27 I/O、28 ヘッドドライバ、50 インクジェット式記録装置、51 キャリッジガイド軸、52 プラテン、53 搬送駆動ローラ、54 搬送従動ローラ、55 排紙駆動ローラ、56 排紙従動ローラ、57 給紙トレイ、57b 給紙ローラ、61 キャリッジ、62 記録ヘッド、63 紙検出器、100 記録制御部、200 情報処理装置、300 赤外線通信機器、P 記録紙、SB システムバス、X 主走査方向、Y 副走査方向

Claims (9)

  1. IrDA規格の赤外線通信プロトコルに基づく赤外線通信方法であって、
    ポール/ファイナルビットを1にした監視フレームの送信と受信を交互に繰り返している間は、ネゴシエーションパラメータの最小ターンアラウンド時間から最大ターンアラウンド時間の間で、ポール/ファイナルビットを1にしたフレームを受信してからコマンド又はレスポンスを送信するまでの待ち時間を段階的に長くしていく、ことを特徴とした赤外線通信方法。
  2. IrDA規格の赤外線通信プロトコルに基づく赤外線通信装置であって、
    ポール/ファイナルビットを1にした監視フレームの送信と受信を交互に繰り返している間は、ネゴシエーションパラメータの最小ターンアラウンド時間から最大ターンアラウンド時間の間で、ポール/ファイナルビットを1にしたフレームを受信してからコマンド又はレスポンスを送信するまでの待ち時間を段階的に長くしていく、ことを特徴とした赤外線通信装置。
  3. 請求項2において、情報フレームを受信した時点で前記待ち時間をネゴシエーションパラメータの最小ターンアラウンド時間に設定する、ことを特徴とした赤外線通信装置。
  4. 請求項2又は3において、情報フレームの再送を要求する監視フレームを受信した時点で前記待ち時間をネゴシエーションパラメータの最小ターンアラウンド時間に設定する、ことを特徴とした赤外線通信装置。
  5. 請求項2〜4のいずれか1項において、ポール/ファイナルビットを1にした監視フレームを受信した時点で送信すべきデータがある場合には、前記待ち時間をネゴシエーションパラメータの最小ターンアラウンド時間に設定して情報フレームを送信する、ことを特徴とした赤外線通信装置。
  6. 請求項2〜5のいずれか1項において、ポール/ファイナルビットを1にした監視フレームを受信する度に前記待ち時間を段階的に長くしていく、ことを特徴とした赤外線通信装置。
  7. 請求項6において、前記待ち時間は、前記最小ターンアラウンド時間と前記最大ターンアラウンド時間との差を待ち時間定数Sで除算した加算単位時間αが、ポール/ファイナルビットを1にした監視フレームを受信する度に前記最小ターンアラウンド時間に加算されて増加していく、ことを特徴とした赤外線通信装置。
  8. 請求項2〜7のいずれか1項に記載の赤外線通信装置を備えた電子機器。
  9. IrDA規格の赤外線通信プロトコルに基づく赤外線通信をコンピュータに実行させる赤外線通信プログラムであって、
    ポール/ファイナルビットを1にした監視フレームの送信と受信を交互に繰り返している間は、ネゴシエーションパラメータの最小ターンアラウンド時間から最大ターンアラウンド時間の間で、ポール/ファイナルビットを1にしたフレームを受信してからコマンド又はレスポンスを送信するまでの待ち時間を段階的に長くしていく手順を有している、ことを特徴とした赤外線通信プログラム。
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