以下、図面を参照して本発明の実施の形態の一例を詳細に説明する。
[第1実施形態]
本発明の第1実施形態に係わる画像形成システムについて説明する。図1は、本発明の第1実施形態に係わる画像形成システムの構成を示す図である。
図1に示すように、本発明の第1実施形態に係わる画像形成システム10は、LAN12に画像形成装置14の利用制限の管理を行うための管理サーバ16が接続されている。
また、LAN12には、管理サーバ16の管理対象となる画像形成装置14が管理装置18を介して接続されており、管理サーバ16によって、画像形成装置14の利用制限の管理が行われるようになっている。
管理サーバ16は、画像形成装置14に入力されるID毎に画像形成装置14の利用制限(使用する用紙の上限枚数等)を管理する機能を有する。
また、管理サーバ16は、ID毎の利用制限を管理するための電子的なジョブチケット(以下、単にチケットという)20を発行する機能、及び当該チケット20を管理する機能を有し、チケット20に基づいてID毎の画像形成装置14の使用実績を集計する機能等を有する。すなわち、管理サーバ16は、IDに対応するチケット20を記憶し、チケット20に記述された利用制限情報を管理することでID毎の画像形成装置14の利用制限の管理を行う。
チケット20は、予め定められたID(例えば、部署、部門、個人等のそれぞれを識別するための情報)と、該IDに関連付けられた画像形成装置14の利用制限情報が記述された電子情報からなる。チケット20に記述された利用制限情報としては、ID毎に設定されている用紙の上限枚数(トータル値、カラーモード別値等)、そのIDの現在の使用実績情報(トータル値、カラーモード別値等)、ジョブタイプ(コピー、プリンタ、ファクシミリ受信プリント、スキャン等)の利用制限情報が含まれる。なお、チケット20に記述される上限枚数等は、予め定めたデフォルト値を設定してもよいし、設定手段を設けて適宜設定するようにしてもよい。
すなわち、管理サーバ16は、IDに対応するチケット20を記憶し、チケット20に記述された利用制限情報を管理することでID毎の画像形成装置14の利用制限の管理を行う。
なお、本実施形態のチケット20の利用制限情報としては、ID毎に使用できる用紙の上限枚数と使用実績枚数を保持して、当該利用制限情報を管理する例を説明する。
管理装置18は、画像形成装置14と接続され、使用者が画像形成装置14を使用しようとしたときに、管理サーバ16にチケット20を要求し、画像形成装置14で使用した用紙に応じて使用実績枚数を更新して、画像形成装置14の使用終了時に使用実績枚数が更新されたチケット20を管理サーバ16に返送するようになっている。
管理サーバ16と管理装置18の通信は、本実施形態では、LAN12を介して行うようにしたが、これに限るものではなく、例えば、インターネットや無線通信(PHS等)の回線網を使用することができる。
なお、管理装置18は、本実施形態では、画像形成装置14と別の構成として示すが、画像形成装置14内に内蔵する構成としてもよい。
画像形成装置14は、コピー機能、ファクシミリ機能、及びスキャン機能等の各種機能を複合した複合機からなる。
画像形成装置14は、テンキー等の入力手段や液晶パネル等の表示手段を備えていると共に、IDを入力するためのID入力手段を備えており、入力手段によって画像形成装置14の各種設定を行うことが可能とされている。また、ID入力手段によって入力されたIDに基づいて画像形成装置14で使用する用紙の利用制限管理が行われるようになっており、詳細には、管理装置18が管理サーバ16から取得するチケット20に基づいて利用制限管理が行われる。なお、ID入力手段としては、テンキー等を操作してIDを入力するようにしてもよいし、磁気カードやICカード等の記憶媒体を挿入することでIDを入力するようにしてもよい。
また、画像形成装置14は、ID毎に管理される上限枚数と使用実績枚数の関係に拘わらず、起動可能なジョブの種類(モード等)を設定可能とされている。例えば、コピーが利用制限されている場合(上限枚数よりも使用実績枚数の方が小さい場合以外)でも、プリンタとスキャンについては使用可能とすることができる。
続いて、上述のように構成された画像形成システムにおいて、利用制限が管理されたジョブを実行する場合の動作について詳細に説明する。
まず、管理サーバ16で行われる処理の流れについて説明する。図2は、本発明の第1実施形態に係わる画像形成システム10においてID毎に利用制限が管理されたジョブを実行する場合の管理サーバ16で行われる処理の流れの一例を示すフローチャートである。
ステップ100では、管理装置18からチケット20の要求があるか否か判定される。該判定は、管理装置18から画像形成装置14に入力されたIDに対応するチケット20の要求があるか否か判定され、該判定が肯定されるまで待機して、ステップ102へ移行する。
ステップ102では、画像形成装置14に入力されたIDに対応するチケット20が発行されて管理装置18に送出され、ステップ104へ移行する。
ステップ104では、他の装置から発行済みチケット20に対応するIDのチケット20要求があるか否か判定され、該判定が肯定された場合には、ステップ106へ移行して、チケット20要求先の装置に対してチケット20の発行が拒否され、ステップ108へ移行する。例えば、他の装置でチケット20を使用してることを表す内容の情報が返信あされる。
また、ステップ104の判定が否定された場合には、そのままステップ108へ移行する。
ステップ108では、チケット20が管理装置18から返送されたか否か判定され、該判定が否定された場合には、ステップ104へ戻ってステップ108の判定が肯定されるまで、上述の処理が繰り返される。
ステップ108の判定が肯定され、ステップ110へ移行すると、ステップ110では、返送されたチケット20が記憶保存される。
次に、管理装置18で行われる処理の流れについて説明する。図3は、本発明の第1実施形態に係わる画像形成システム10においてID毎に利用制限が管理されたジョブを実行する場合の管理装置18で行われる処理の流れの一例を示すフローチャートである。
管理装置では、まずステップ150で、画像形成装置14からID通知があるか否か判定され、該判定が肯定されるまで待機してステップ152へ移行する。
ステップ152では、管理サーバ16に対してIDに対応するチケット20が要求され、ステップ154へ移行して、要求したチケット20を受信したか否か判定され、該判定が肯定されるまで待機してステップ156へ移行する。
ステップ156では、画像形成装置14にチケット20を受信したことを通知して、ステップ158へ移行して、画像形成装置14からジョブ実行指示がなされたか否か判定される。該判定が否定された場合には、肯定されるまで待機してステップ160へ移行する。
ステップ160では、ジョブ実行指示されたジョブ内容が実行可能か否か判定される。該判定は、チケット20に記述された利用可能枚数(上限枚数−使用実績枚数)に収まるジョブか否か、あるいは利用可能枚数が残っているか否かを判定することによってなされ、該判定が肯定された場合には、ステップ162へ移行し、該判定が否定された場合には、ステップ176へ移行する。
ステップ162では、ジョブ実行可能であることを画像形成装置14に通知して、ステップ164へ移行する。
ステップ164では、画像形成装置14でジョブが実行されて、用紙が出力されたか否か判定され、該判定が否定された場合には、肯定されるまで待機してステップ166へ移行する。
ステップ166では、チケット20に記述された使用実績枚数の実績値が更新されて、ステップ168へ移行する。
ステップ168では、利用可能枚数が0か否か判定され、該判定が否定された場合には、ステップ170へ移行する。また、該判定が肯定された場合には、ステップ174へ移行して、利用可能枚数が0になったことが画像形成装置14に通知された後にステップ170へ移行する。
ステップ170では、IDが解除されたか否か判定される。該判定は、画像形成装置14でIDが解除されて、IDが解除されたことが通知されたか否かを判定することによってなされ、該判定が否定された場合には、ステップ164に戻って、ステップ170の判定が肯定されるまで、上述の処理が繰り返される。ここで、ステップ170の判定が肯定された場合には、ステップ172へ移行する。
ステップ172では、管理サーバ16にチケット20が返送されて、一連の管理装置18の処理を終了する。すなわち、利用制限が管理されたジョブが実行された場合には、チケット20の使用実績枚数の実績値が更新されて管理サーバ16に返送される。
一方、ステップ160の判定が否定されてステップ176へ移行すると、ジョブを実行することが不可能であることが画像形成装置14に通知され、ステップ172へ移行して、チケット20がそのまま管理サーバ16に返送されて一連の管理装置の処理を終了する。
次に、画像形成装置14で行われる処理について説明する。図4は、本発明の第1実施形態に係わる画像形成システム10においてID毎に利用制限が管理されたジョブを実行する場合の画像形成装置14で行われる処理の流れの一例を示すフローチャートである。
画像形成装置14では、まずステップ200で、ID入力がなされたか否か判定される。該判定は、画像形成装置14に磁気カードやICカード等の記憶媒体が装着されることによってIDを読み取ったか否か、あるは、画像形成装置14の入力手段を介してIDが入力されたか否か等を判定することによってなされ、該判定が否定された場合には、待機してステップ202へ移行する。
ステップ202では、管理装置18に対して画像形成装置14に入力されたIDが通知されてステップ204へ移行する。これによって、管理装置18では、上述のステップ150の判定が肯定される。
ステップ204では、チケット20を受信したか否か判定される。該判定は、管理装置18からチケット20を受信したか否か、すなわち、上述のステップ156で管理装置18が画像形成装置14にチケット20受信を通知したか否かを判定することによってなされ、該判定が肯定されるまで待機してステップ206へ移行する。
ステップ206では、実行可能なジョブが表示されて、ステップ208へ移行する。すなわち、利用制限に拘わらず利用できるジョブ(例えば、プリントやスキャン等)や、チケット20に記述された利用可能枚数が0ではない場合には、コピー等のジョブが画像形成装置14の表示手段等に表示される。
ステップ208では、ジョブ実行指示がなされたか否か判定される。該判定は、画像形成装置14の入力手段等を介して使用者によってジョブの実行指示がなされたか否かを判定することによってなされ、該判定が肯定されるまで待機してステップ210へ移行する。
ステップ210では、実行指示されたジョブが利用制限対象のジョブか否か判定される。該判定が肯定された場合には、ステップ212へ移行して、ジョブ実行指示が管理装置18に通知されてステップ214へ移行する。これによって管理装置18では、上述のステップ158の判定が肯定される。
ステップ214では、ジョブ実行判断結果を管理装置18から受信したか否か判定される。すなわち、管理装置18によってジョブ実行可能か否かが判定されて(ステップ160)、ステップ162又はステップ170によってジョブ実行の可否が通知されたか否か判定される。該判定が否定された場合には肯定されるまで待機してステップ216へ移行する。
ステップ216では、ジョブ実行可能か否か判定される。すなわち、管理装置18から通知された結果からジョブ実行可能か否かを判定する。該判定が肯定された場合、すなわち、実行指示されたジョブがチケット20に記述された利用可能枚数以内である場合には、ステップ218へ移行する。
ステップ218では、実行指示されたジョブが実行され、用紙出力毎に用紙出力結果が管理装置18に通知され、ステップ220へ移行する。これによって、管理装置18では、ステップ164、166によってチケット20に記述された使用実績枚数の実績値を更新することができる。
ステップ220では、利用可能枚数が0になったか否か判定される。該判定は、管理装置18から利用可能枚数が0になったことが通知されたか否かを判定することによってなされ、該判定が否定された場合には、ステップ222へ移行し、該判定が肯定された場合には、ステップ228へ移行する。
ステップ222では、IDが解除されたか否か判定され、該判定が否定された場合には、上述のステップ218に戻って上述の処理が繰り返される。また、ステップ222の判定が肯定された場合には、ステップ224へ移行する。
また、ステップ220の判定が肯定されてステップ228へ移行すると、ジョブ実行が不可能となる表示が画像形成装置14の表示手段等に行われてステップ224へ移行する。
一方、ステップ210の判定が否定された場合には、ステップ226へ移行して実行指示されたジョブが実行された後にステップ224へ移行する。
そして、ステップ224では、ID解除が管理装置18に通知されて一連の画像形成装置14の処理を終了する。
図5は、本発明の第1実施形態に係わる画像形成システム10において、ID毎に利用制限が管理されたジョブを実行する際の動作タイミングを示す模式図である。
本実施形態では、まず始めに、使用者が磁気カードやICカード等の記憶媒体を画像形成装置14に挿入したり、使用者が画像形成装置14の入力手段を操作することでIDを画像形成装置14に入力すると、画像形成装置14から入力されたIDが管理装置18に送信される。
管理装置18では、画像形成装置14から送信されるIDを用いて管理サーバ16に対してチケット20の発行を要求し、管理サーバ16からチケット20が管理装置18に送出される。
管理装置18は、チケット20を管理サーバ16から受信して、実行可能なジョブを画像形成装置14の表示手段等に表示させる。すなわち、画像形成装置14には、IDに対応する利用制限に拘わらず使用可能なジョブ(ファクシミリやスキャン等)やIDに対応する利用可能枚数(上限枚数−使用実績枚数)等が表示される。
ここで、使用者が利用制限管理されているコピーの実行を画像形成装置14の入力手段等を介して指示すると、コピージョブが実行されて用紙が出力される。この時、画像形成装置14は、用紙の出力と共に、用紙を出力したことを表す情報を管理装置18に通知する。
管理装置18では、画像形成装置14から通知される情報毎に、チケット20のデータを更新する。すなわち、チケット20に記録された使用実績枚数が用紙の出力毎に減算される。
そして、使用者によってIDが解除(例えば、磁気カードやICカード等の記憶媒体が画像形成装置14から取り外された場合等)された時に、ID解除を表す情報が画像形成装置14から管理装置18に送信される。これによって、管理装置18は、使用実績枚数が更新されたチケット20を管理サーバ16に返送する。
このように本実施形態では、画像形成装置14の利用制限をチケット20を用いて管理することで、磁気カードやICカード等の記憶媒体を使用できない環境でも、IDを入力することができれば、チケット20を用いて画像形成装置14の利用制限を正確に管理することができるので、環境を問わずに画像形成装置14のID毎の利用制限を正確に管理することができる。
[第2実施形態]
続いて、本発明の第2実施形態に係わる画像形成システムについて説明する。図6は、本発明の第2実施形態に係わる画像形成システムの構成を示す図である。なお、第1実施形態と同一部分については同一符号を付して説明する。
第1実施形態では、画像形成装置14でコピー機能を使用する際の画像形成装置14の利用制限について説明したが、第2実施形態では、画像形成装置14でプリンタ機能を使用する際の画像形成装置14の利用制限について説明する。
図6に示すように、本発明の第2実施形態に係わる画像形成システムは、第1実施形態と同様に、LAN12に画像形成装置14の利用制限の管理を行うための管理サーバ16が接続されている。
また、第2実施形態の画像形成システムのLAN12には、管理サーバ16の管理対象となる画像形成装置14が管理装置18を介して接続されており、管理サーバ16によって、管理装置18を介してLAN12に接続された画像形成装置14の利用制限の管理が行われるようになっている。
また、本実施形態のLAN12には、この他に、画像形成装置14に対してプリントを要求するパーソナルコンピュータ等のクライアント装置22が接続されており、該クライアント装置22からプリント要求を行うことによって、画像形成装置14でプリントを出力するようになっており、第2実施形態に係わる画像形成システムでは、この時の利用制限を管理するようになっている。
管理サーバ16は、第1実施形態と同様に、ID毎の画像形成装置14の利用制限を管理する。詳細には第2実施形態では、画像形成装置14に対するプリント要求時にID毎の画像形成装置14の利用制限(使用する用紙の上限枚数等)を管理する機能を有する。
また、管理サーバ16は、第1実施形態と同様に、チケット20を発行する機能、及び当該チケット20を管理する機能を有する。第2実施形態では、チケット20に基づいて、プリント要求時のID毎の画像形成装置14の使用実績を集計する機能等を有する。
チケット20は、第1実施形態と同様に、予め定められたID(例えば、部署、部門、個人等のそれぞれを識別するための情報)と、該IDに関連付けられた画像形成装置14で使用できる用紙の上限枚数と使用実績枚数を保持する電子情報からなる。
すなわち、管理サーバ16は、IDに対応するチケット20を記憶し、チケット20に記述された利用制限情報を管理することでID毎の画像形成装置14の利用制限の管理を行う。
管理装置18は、第1実施形態と同様に、画像形成装置14と接続されている。第2実施形態では、、管理装置18は、管理サーバ16から取得するIDに対応するチケット20に対して、画像形成装置14が使用した用紙に応じてチケット20に記述される使用実績枚数を更新して、プリント終了時に使用実績が更新されたチケット20を管理サーバ16に返送するようになっている。
管理サーバ16と管理装置18の通信は、本実施形態では、LAN12を介して行うようにしたが、これに限るものではなく、例えば、インターネットや無線通信(PHS等)の回線網を使用することができる。
なお、管理装置18は、本実施形態では、画像形成装置14と別の構成として示すが、画像形成装置14内に内蔵する構成としてもよい。
また、本実施形態の画像形成装置14は、クライアント装置22から送信される印刷データに基づいて用紙上に画像を形成するプリント機能を少なくとも有する。なお、画像形成装置14は、プリント機能に加えて、第1実施形態と同様の機能、及び構成を備えるが、プリント機能のみを有するようにしてもよい。
続いて、上述のように構成された画像形成システムにおいて、クライアント装置22からプリント要求を行う際の動作について説明する。
まず、クライアント装置22で行われる処理の流れついて説明する。図7は、本発明の第2実施形態に係わる画像形成システムの画像形成装置14でプリントを行う際に、クライアント装置22で行われる処理の流れの一例を示すフローチャートである。
クライアント装置22ではステップ200で、ID付き印刷指示が行われたか否か判定され、該判定が肯定されるまで待機して、ステップ202へ移行する。
ステップ202では、IDと印刷データが管理サーバ16に送信される。これによって、画像形成装置14に対してプリント要求を行うことが可能となる。
次に、このようにしてクライアント装置22からプリント要求が行われた時の管理サーバ16で行われる処理について説明する。図8は、本発明の第2実施形態に係わる画像形成システムの画像形成装置14でプリントを行う際に、管理サーバ16で行われる処理の流れの一例を示すフローチャートである。
まず、ステップ300では、ID付き印刷データがクライアント装置22から入力されたか否か判定され、該判定が肯定されるまで待機してステップ302へ移行する。
ステップ302では、クライアント装置22から入力されるIDに対応するチケット20が検索されて、ステップ304へ移行して、IDに対応するチケット20があるか否か判定される。該判定が肯定された場合には、ステップ306へ移行して、チケット20が既に使用されているか否か判定される。
ステップ306の判定が否定された場合には、ステップ308へ移行して、印刷可能か否か判定される。該判定は、チケット20に記述された使用実績枚数が上限枚数以下か否か、すなわち、利用可能枚数があるか否かを判定することによってなされ、該判定が肯定された場合には、ステップ310へ移行する。
ステップ310では、チケット20と印刷データがLAN12を介して管理装置18に送信され、ステップ312へ移行する。
ステップ312では、チケット20を受信したか否か判定される。該判定は、管理装置18でチケット20に対する処理(実績枚数の更新等)が行われて返信されて来たか否かを判定することによってなされ、該判定が肯定されるまで待機してステップ314へ移行する。
ステップ314では、管理装置18で更新されたチケット20を記憶保存して、一連の管理サーバ16の処理を終了する。
一方、ステップ304の判定が否定された場合、ステップ306の判定が肯定された場合、及びステップ308の判定が否定された場合には、ステップ316へ移行して、印刷が拒否されて、一連の管理サーバ16の処理を終了する。
なお、ステップ316において印刷拒否を行う際には、例えば、IDに対応するチケット20がないことを表す情報をクライアント装置22に送信したり、チケット20が使用中であることを表す情報をクライアント装置22に送信したり、利用制限上限であることを表す情報をクライアント装置22に送信したりすることによってなされる。
次に、管理装置18で行われる処理について説明する。図9は、本発明の第2実施形態に係わる画像形成システムの画像形成装置14でプリントを行う際に、管理装置18で行われる処理の流れの一例を示すフローチャートである。
ステップ350では、チケット20と印刷データを受信したか否か判定される。すなわち、上述したように管理サーバ16からチケット20と印刷データが管理装置18に送信されて来たか否かが判定され、該判定が否定された場合には肯定されるまで待機してステップ352へ移行する。
ステップ352では、画像形成装置14に対して印刷データが送信され、これによって印刷指示が行われ、ステップ354へ移行する。
ステップ354では、画像形成装置14でプリントジョブが実行されて、用紙が出力されたか否か判定され、該判定が否定された場合には、肯定されるまで待機してステップ356へ移行する。
ステップ356では、チケット20に記述された使用実績枚数の実績値が更新されて、ステップ358へ移行する。
ステップ358では、利用可能枚数が0か否か判定され、該判定が否定された場合には、ステップ360へ移行し、該判定が肯定された場合には、ステップ364へ移行して、利用可能枚数が0になったことがクライアント装置22及び画像形成装置14に通知された後にステップ362へ移行する。なお、利用可能枚数が0になったことをクライアント装置22に通知する際には、LAN12を介して直接クライアント装置22に通知するようにしてもよいし、管理サーバ16経由でクライアント装置22に通知するようにしてもよい。
また、ステップ360では、印刷終了か否か判定され、該判定が否定された場合には、ステップ354に戻って、ステップ360の判定が肯定されるか、ステップ368の判定が肯定されるまで、上述の処理が繰り返される。ここで、ステップ360の判定が肯定された場合には、ステップ362へ移行する。
ステップ362では、管理サーバ16にチケット20が返送されて、一連の管理装置18の処理を終了する。
すなわち、クライアント装置22からプリント要求がなされた場合でも、第1実施形態と同様に、チケット20の使用実績枚数の実績値が更新されて管理サーバ16に返送される。
次に、画像形成装置14で行われる処理について説明する。図10は、本発明の第2実施形態に係わる画像形成システムの画像形成装置でプリントを行う際に、画像形成装置14で行われる処理の流れの一例を示すフローチャートである。
ステップ400では、管理装置18から印刷指示がなされたか否か判定される。すなわち、管理装置18で行われる処理のステップ352で画像形成装置14に対して印刷データを送信して印刷指示がなされたか否かが判定され、該判定が肯定されるまで待機してステップ402へ移行する。
ステップ402では、管理装置18を介してクライアント装置22から送信されてきた印刷データに基づく印刷が実行され、ステップ404へ移行する。
ステップ404では、用紙が出力されたか否か判定され、該判定が肯定されるまで待機してステップ406へ移行する。
ステップ406では、用紙を出力したことが管理装置18に通知され、ステップ408へ移行する。これによって、管理装置18は、チケット20に記述された使用実績枚数を更新することができる。
ステップ408では、利用可能枚数が0になったことが管理装置18から通知されたか否か判定され、該判定が否定された場合には、ステップ410へ移行し、該判定が肯定された場合には、そのまま一連の画像形成装置14の処理を終了する。
ステップ410では、印刷終了か否か判定され、該判定が否定された場合には、ステップ404に戻って、ステップ410の判定が肯定されるか、ステップ408の判定が肯定されるまで、上述の処理が繰り返される。ここで、ステップ410の判定が肯定された場合には、ステップ412へ移行する。
ステップ412では、管理装置18に印刷終了したことが通知され、一連の画像形成装置14の処理を終了する。
このように第2実施形態に係わる画像形成システムでは、クライアント装置22からID付きの印刷データを管理サーバ16に送信し、管理サーバ16が管理装置18にチケット20及び印刷データを送信し、管理装置18が画像形成装置14に印刷データを出力して、画像形成装置14からの用紙出力に応じてチケット20を更新して管理サーバ16に返送することで、画像形成装置14のプリント機能を利用するときにも第1実施形態と同様に、画像形成装置14のID毎の利用制限を正確に管理することができる。
なお、本実施形態では、管理サーバ16は、プリントサーバ機能及び画像形成装置14の利用制限を管理する管理サーバ機能を備えたものとして説明したが、プリントサーバと管理サーバとをそれぞれ別々のサーバで行うようにしてもよい。
[第3実施形態]
続いて、本発明の第3実施形態に係わる画像形成システムについて説明する。図11は、本発明の第3実施形態に係わる画像形成システムの構成を示す図である。なお、第1実施形態及び2実施形態と同一部分については同一符号を付して説明する。
第3実施形態に係わる画像形成システムは、第2実施形態に係わる画像形成システムの変形例であり、クライアント装置22、管理サーバ16、及び管理装置18のそれぞれの処理が異なり、画像形成装置14は、第2実施形態と同様の処理を行う。
すなわち、第3実施形態では、クライアント装置22、管理サーバ16及び管理装置18は以下のような処理を行う。
図12は、第3実施形態に係わる画像形成システムの画像形成装置でプリントを行う際に、クライアント装置22で行われる処理の流れの一例を示すフローチャートである。
クライアント装置22ではステップ450で、IDを管理サーバ16に送信してチケット20を要求し、ステップ452へ移行する。
ステップ452では、チケットを受信したか否か判定され、該判定が肯定されるまで待機してステップ454へ移行する。
ステップ454では、チケットと印刷データを管理装置18に送信して印刷要求が行われ、ステップ456へ移行する。
ステップ456では、印刷結果及びチケットを受信したか否か待機してステップ458へ移行して、チケット20を管理サーバ16に返信して一連のクライアント装置22の処理を終了する。
図13は、第3実施形態に係わる画像形成システムの画像形成装置でプリントを行う際に、管理サーバ16で行われる処理の流れの一例を示すフローチャートである。
ステップ500では、クライアント装置22からIDを受信したか否か判定され、該判定が肯定されるまで待機してステップ502へ移行する。
ステップ502では、IDに対応するチケット20が検索されて、ステップ504へ移行して、IDに対応するチケット20があるか否か判定される。該判定が肯定された場合には、ステップ506へ移行して、チケット20が既に使用されているか否か判定される。
ステップ506の判定が否定された場合には、ステップ508へ移行して、印刷可能か否か判定される。該判定は、チケット20に記述された使用実績枚数が上限枚数以下か否か、すなわち、利用可能枚数があるか否かを判定することによってなされ、該判定が肯定された場合には、ステップ510へ移行する。
ステップ510では、チケット20がLAN12を介してクライアント装置22に送信され、ステップ512へ移行する。
ステップ512では、チケット20を受信したか否か判定される。該判定は、管理装置18でチケット20に対する処理(実績枚数の更新等)が行われてクライアント装置22経由で戻って来たか否かを判定することによってなされ、該判定が肯定されるまで待機してステップ514へ移行する。
ステップ514では、管理装置18で更新されてクライアント装置22経由で戻って来たチケット20が更新保存されて、一連の管理サーバ16の処理を終了する。
一方、ステップ504の判定が否定された場合、ステップ506の判定が肯定された場合、及びステップ508の判定が否定された場合には、ステップ516へ移行して、印刷が拒否されて、一連の管理サーバ16の処理を終了する。
なお、ステップ516において印刷拒否を行う際には、例えば、IDに対応するチケット20がないことを表す情報をクライアント装置22に送信したり、チケット20が使用中であることを表す情報をクライアント装置22に送信したり、利用制限上限であることを表す情報をクライアント装置22に送信したりすることによってなされる。
次に、管理装置18で行われる処理について説明する。図14は、本発明の第3実施形態に係わる画像形成システムの画像形成装置でプリントを行う際に、管理装置18で行われる処理の流れの一例を示すフローチャートである。
ステップ550では、チケット20と印刷データを受信したか否か判定される。すなわち、上述したように管理サーバ16からチケット20と印刷データが管理装置18に送信されて来たか否かが判定され、該判定が否定された場合には肯定されるまで待機してステップ552へ移行する。
ステップ552では、画像形成装置14に対して印刷データが送信され、これによって印刷指示が行われて、ステップ554へ移行する。
ステップ554では、画像形成装置14でプリントジョブが実行されて、用紙が出力されたか否か判定され、該判定が否定された場合には、肯定されるまで待機してステップ556へ移行する。
ステップ556では、チケット20に記述された使用実績枚数の実績値が更新されて、ステップ558へ移行する。
ステップ558では、利用可能枚数が0か否か判定され、該判定が否定された場合には、ステップ560へ移行し、該判定が肯定された場合には、ステップ564へ移行して、利用可能枚数が0になったことがクライアント装置22及び画像形成装置14に通知された後にステップ562へ移行する。なお、利用可能枚数が0になったことをクライアント装置22に通知する際には、LAN12を介して直接クライアント装置22に通知するようにしてもよいし、管理サーバ16経由でクライアント装置22に通知するようにしてもよい。
また、ステップ560では、印刷終了か否か判定され、該判定が否定された場合には、ステップ554に戻って、ステップ560の判定が肯定されるか、ステップ558の判定が肯定されるまで、上述の処理が繰り返される。ここで、ステップ560の判定が肯定された場合には、ステップ562へ移行する。
ステップ562では、管理サーバ16にチケット20が返送されて、一連の管理装置18の処理を終了する。
すなわち、クライアント装置22からプリント要求がなされた場合でも、第1実施形態と同様に、チケット20の使用実績枚数の実績値が更新されて管理サーバ16に返送される。
このように第3実施形態に係わる画像形成システムでは、クライアント装置22からIDを管理サーバ16に送信することとチケット20を取得してから、チケット20と印刷データを管理装置18に送信して、管理装置18が画像形成装置14に印刷データを出力し、画像形成装置14からの用紙出力に応じてチケット20を更新してクライアント装置22経由でチケット20を管理サーバ16に返送することで、画像形成装置14のプリント機能を利用するときにも第1実施形態及び第2実施形態と同様に、画像形成装置14のID毎の利用制限を正確に管理することができる。
[第4実施形態]
続いて、本発明の第4実施形態に係わる画像形成システムについて説明する。図15は、本発明の第4実施形態に係わる画像形成システムの構成を示す図である。なお、第1実施形態及び2実施形態と同一部分については同一符号を付して説明する。
第4実施形態に係わる画像形成システムは、第2実施形態及び第3実施形態に係わる画像形成システムの変形例であり、クライアント装置22、管理サーバ16、及び管理装置18のそれぞれの処理が異なり、画像形成装置14は、第2実施形態と同様の処理を行う。
すなわち、第4実施形態では、クライアント装置22、管理サーバ16及び管理装置18は以下のような処理を行う。
図16は、第4実施形態に係わる画像形成システムの画像形成装置でプリントを行う際に、クライアント装置22で行われる処理の流れの一例を示すフローチャートである。
クライアント装置22ではステップ600で、IDと印刷データを管理装置18に送信することにより印刷要求が行われ、ステップ602へ移行する。
ステップ602では、印刷結果を受信したか否か判定されて、該判定が肯定されるまで待機してクライアント装置22の処理を終了する。
図17は、第4実施形態に係わる画像形成システムの画像形成装置でプリントを行う際に、管理装置18で行われる処理の流れの一例を示すフローチャートである。
管理装置18ではステップ650で、クライアント装置22からIDと印刷データを受信したか否か判定され、該判定が肯定されるまで待機してステップ652へ移行する。
ステップ652では、IDを管理サーバ16に送信することでチケットの要求が行われ、ステップ654へ移行して、チケットを受信したか否かが判定されて、該判定が肯定されるまで待機してステップ656へ移行する。
ステップ656では、画像形成装置14に対して印刷データが送信され、これによって印刷指示が行われて、ステップ658へ移行する。
ステップ658では、画像形成装置14でプリントジョブが実行されて、用紙が出力されたか否か判定され、該判定が否定された場合には、肯定されるまで待機してステップ660へ移行する。
ステップ660では、チケット20に記述された使用実績枚数の実績値が更新されて、ステップ662へ移行する。
ステップ662では、利用可能枚数が0か否か判定され、該判定が否定された場合には、ステップ664へ移行し、該判定が肯定された場合には、ステップ668へ移行して、利用可能枚数が0になったことがクライアント装置22及び画像形成装置14に通知された後にステップ666へ移行する。なお、利用可能枚数が0になったことをクライアント装置22に通知する際には、LAN12を介して直接クライアント装置22に通知するようにしてもよいし、管理サーバ16経由でクライアント装置22に通知するようにしてもよい。
また、ステップ664では、印刷終了か否か判定され、該判定が否定された場合には、ステップ658に戻って、ステップ662の判定が肯定されるか、ステップ664の判定が肯定されるまで、上述の処理が繰り返される。ここで、ステップ664の判定が肯定された場合には、ステップ666へ移行する。
ステップ666では、印刷結果がクライアント装置22に送信されると共に、チケット20が管理サーバ16に返送されて、一連の管理装置18の処理を終了する。
すなわち、クライアント装置22からプリント要求がなされた場合でも、第1実施形態と同様に、チケット20の使用実績枚数の実績値が更新されて管理サーバ16に返送される。
図18は、第4実施形態に係わる画像形成システムの画像形成装置でプリントを行う際に、管理サーバ16で行われる処理の流れの一例を示すフローチャートである。
ステップ700では、管理装置18からIDを受信したか否か判定され、該判定が肯定されるまで待機してステップ702へ移行する。
ステップ702では、IDに対応するチケット20が検索されて、ステップ704へ移行して、IDに対応するチケット20があるか否か判定される。該判定が肯定された場合には、ステップ706へ移行して、チケット20が既に使用されているか否か判定される。
ステップ706の判定が否定された場合には、ステップ708へ移行して、印刷可能か否か判定される。該判定は、チケット20に記述された使用実績枚数が上限枚数以下か否か、すなわち、利用可能枚数があるか否かを判定することによってなされ、該判定が肯定された場合には、ステップ710へ移行する。
ステップ710では、チケット20が管理装置18に送信されて、ステップ712へ移行する。
ステップ712では、チケット20を受信したか否か判定される。該判定は、管理装置18でチケット20に対応する処理(実績枚数の更新等)が行われて管理装置18からチケット20が返送されて来たか否かを判定することによってなされ、該判定が肯定されるまで待機してステップ714へ移行する。
ステップ714では、管理装置18で更新されて戻って来たチケット20が更新保存されて、一連の管理サーバ16の処理を終了する。
一方、ステップ704の判定が否定された場合、ステップ706の判定が肯定された場合、及びステップ708の判定が否定された場合には、ステップ716へ移行して、印
刷が拒否されて、一連の管理サーバ16の処理を終了する。
なお、ステップ716において印刷拒否を行う際には、例えば、IDに対応するチケット20がないことを表す情報を管理装置18に送信したり、チケット20が使用中であることを表す情報を管理装置18に送信したり、利用制限上限であることを表す情報を管理装置18に送信したりすることによってなされる。
このように第4実施形態に係わる画像形成システムでは、クライアント装置22からID付きの印刷データを管理装置18に送信し、管理装置18が管理サーバ16にIDに対応するチケット20を要求取得してから、画像形成装置14に印刷データを出力して、画像形成装置14からの用紙出力に応じてチケット20を更新して管理サーバ16にチケット20を返送することで、画像形成装置14のプリント機能を利用するときにも第1実施形態及び第2実施形態と同様に、画像形成装置14のID毎の利用制限を正確に管理することができる。
[第5実施形態]
続いて、本発明の第5実施形態に係わる画像形成システムについて説明する。図19は、本発明の第5実施形態に係わる画像形成システムの構成を示す図である。なお、第1実施形態乃至第4実施形態と同一部分については同一符号を付して説明する。
第1実施形態〜第4実施形態では、チケット20を排他的に使用する場合、すなわち、既にIDに対応するチケット20が使用されている場合には、画像形成装置14の使用が拒否される場合を説明したが、第5実施形態ではチケット20に記述された利用制限情報を分割して使用可能とする場合を説明する。なお、第5実施形態では、チケット20に記述された利用制限情報を分割して、画像形成装置14でコピーを行う場合の例を説明する。
図19に示すように、本発明の第5実施形態に係わる画像形成システムは、第1実施形態と同様に、LAN12に複数の画像形成装置14の利用制限を行うための管理サーバ16が接続されている。
また、第5実施形態の画像形成システムのLAN12には、第1〜4実施形態と同様に、管理サーバ16の管理対象となる画像形成装置14が管理装置18を介して接続されており、管理サーバ16によって、画像形成装置14の利用制限の管理が行われるようになっている。
また、本実施形態のLAN12には、この他に、画像形成装置14に対してプリントを要求する第2実施形態乃至第4実施形態のクライアント装置22を接続して、該クライアント装置22からプリント要求を行うことによって、画像形成装置14でプリントを出力して、第2実施形態乃至第4実施形態に係わる画像形成システムと同様に、画像形成装置14のID毎の利用制限を管理するようにしてもよい。
なお、複数の管理装置18及び画像形成装置14は、第1実施形態と同一に機能するために詳細な説明は省略する。
また、第5実施形態に係わる管理サーバ16は、電話回線26にも接続されており、電話回線26に接続された複数の管理装置18及び画像形成装置14に対してもID毎の利用制限を管理することが可能とされている。
ところで、第1実施形態乃至第4実施形態に記載の画像形成システムでは、LAN12等のネットワークを介して通信を行うようにしていたので、通信速度がそれほど問題とならないが、本実施の形態では、電話回線26を用いて通信を行うため通信速度が問題となってくる。すなわち、複数の管理装置18及び画像形成装置14で、あるIDに対応するチケット20を使用している場合には、第1実施形態乃至第4実施形態では他の管理装置18及び画像形成装置14で、同一IDに対応すチケット20を使用できなくなってしまい、電話回線26のため通信速度が遅くチケット20が使用可能となるまで待機する時間が長くなってしまう。
そこで、本実施形態の管理サーバ16では、チケット20に記述された利用制限情報を分割した分割チケット24を発行するようになっている。分割チケット24としては、例えば、コピーの利用制限枚数が500枚のチケット20である時に、利用制限枚数の500枚を分割した値が記述された分割チケット24を発行して、分割チケット24を用いて画像形成装置14のID毎の利用制限の管理を行う。これによって、あるIDに対応する分割チケット24が使用中でも、そのIDに対応する他の分割チケット24を使用することで、同一IDに対応するチケットが使用可能となり、画像形成装置14を使用することができる。
分割チケット24は、仮上限枚数が記述され、仮上限枚数は、分割前のチケット20の上限枚数未満の値が設定され、例えば、(上限枚数−使用実績枚数)÷nで規定される。なお、nは、予め定めた値でもよいし、管理サーバ16が管理する画像形成装置14の数でもよいし、適宜設定可能としてもよい。
また、管理サーバ16は、分割チケット24を発行するか、分割しないチケット20を発行するかを選択する選択手段を有し、例えば、選択手段は、利用する画像形成装置14が接続された通信環境に応じて選択手段による選択を行うことが可能である。なお、選択手段による選択は、ID毎に予め設定可能としてもよい。
ここで、このように分割チケット24を発行して画像形成装置14の利用制限の管理を行う管理サーバ16の動作について説明する。
図20は、本発明の第5実施形態に係わる画像形成システムにおいてID毎に利用制限が管理されたジョブを実行する場合の管理サーバ16で行われる処理の流れの一例を示すフローチャートである。
ステップ750では、管理装置18からチケット20の要求があるか否か判定される。該判定は、管理装置18から画像形成装置14に入力されたIDに対応するチケット20の要求があるか否か判定され、該判定が肯定されるまで待機して、ステップ752へ移行する。
ステップ752では、分割チケット24を使用するか否か判定される。該判定は、例えば、予め管理サーバ16に分割チケットを発行するか否かを設定する設定手段を備えて、該設定手段の設定に応じて判定するようにしてもよいし、管理装置18及び画像形成装置14が接続された回線の通信速度に応じて自動的に分割チケット24を使用するかチケット20を使用するかを選択するようにしてもよい。
ステップ752の判定が否定された場合には、ステップ754へ移行して、画像形成装置14に入力されたIDに対応するチケット20が発行されて管理装置18に送出され、ステップ756へ移行する。
ステップ756では、他の装置から発行済みチケット20に対応するIDのチケット20要求があるか否か判定され、該判定が肯定された場合には、ステップ758へ移行して、ステップ752と同様に分割チケット24を使用するか否か判定される。そして、該判定が否定された場合には、ステップ760へ移行して、チケット20要求先の装置に対してチケット20の発行が拒否され、ステップ762へ移行する。例えば、他の装置で分割チケット24ではないチケット20を使用していることを表す内容の情報を返信する。
また、ステップ756の判定が否定されば場合には、そのままステップ762へ移行する。
ステップ762では、発行したチケット20又は分割チケット24が管理装置18から返送されたか否か判定され、該判定が否定された場合には、ステップ756へ戻ってステップ762の判定が肯定されるか、ステップ758の判定が肯定されるまで、上述の処理が繰り返される。
ステップ762の判定が肯定され、ステップ764へ移行すると、ステップ764では、返送されたチケット20又は分割チケット24が記憶保存される。
一方、ステップ752の判定が肯定された場合、あるいはステップ758の判定が肯定された場合には、ステップ766へ移行する。
ステップ766では、分割チケット24が発行されて管理装置18に送出される。これによって、管理装置18及び画像形成装置14では、利用制限が管理されたジョブを実行することが可能となる。
このように、本実施の形態では、チケット20の利用制限情報を分割した分割チケット24を発行することによって、通信速度が遅い通信網を使用したり、他の装置でチケットを使用している場合でも、同一IDに対応する分割チケット24を使用することができ、ID毎に利用制限が管理された画像形成装置14のジョブを実行することができる。
なお、他の装置の動作については、基本的に第1実施形態と同様に動作するので、詳細な説明は省略するが、本実施形態では、管理装置18及び画像形成装置14で分割チケット24の利用制限枚数が0になった場合には、再び分割チケット24を要求して、ジョブを再開できるようにしてもよい。
また、第5実施形態では、コピーを行う場合を例に挙げて説明したが、これに限るものではなく、例えば、第2実施形態乃至第4実施形態のようにプリントを行う場合にも分割チケット24を用いて画像形成装置14のID毎の利用制限を管理するようにしてもよし、第2実施形態乃至第4実施形態の何れかの実施形態と第5実施形態を組み合わせるようにしてもよい。
[第6実施形態]
続いて、本発明の第6実施形態に係わる画像形成システムについて説明する。図21は、本発明の第6実施形態に係わる画像形成システムの構成を示す図である。
第6実施形態に係わる画像形成システムは、第1実施形態に係わる画像形成システム10に対して、管理サーバ16から発行されるチケット20の認証を行う認証サーバ28を備えたものである。なお、第6実施形態では、第1実施形態に係わる画像形成システムに対して認証サーバ28を備えた例を説明する。また、第1実施形態乃至第5実施形態と同一部分については同一符号を付して説明する。
第6実施形態の管理サーバ16では、管理装置18からIDを受信して、管理装置18に対してチケット20を発行する前に、認証サーバ28にチケット20を送信するようになっている。
認証サーバ28は、管理サーバ16から送信されてくるチケット20に対して認証情報を付加して返送するようになっており、チケット20に付加された認証情報に基づいてチケット20が正規のものか否かの認証を行うことが可能とされている。
また、管理装置18では、認証情報が付加されたチケット20を受信した際に、ジョブ(本実施形態ではコピー等)を実行する前に、認証サーバ28に対してチケット20を送信して、管理装置18が受信したチケット20が正規のチケットであるか否かの認証を要求を行うようになっている。
詳細には、管理サーバ16、管理装置18、及び認証サーバ28では、以下のような処理が行われる。なお、画像形成装置14で行われる処理の流れについては、第1実施形態と同一であるため説明を省略する。
図22は、本発明の第6実施形態に係わる画像形成システムにおいてID毎に利用制限が管理されたジョブを実行する場合の管理サーバ16で行われる処理の流れの一例を示すフローチャートである。
まず、管理サーバ16では、第1実施形態と同様に、ステップ800で管理装置18からチケット要求があるか否か判定される。該判定は、管理装置18から画像形成装置14に入力されたIDに対応するチケット20の要求があるか否か判定され、該判定が肯定されるまで待機して、ステップ802へ移行する。
ステップ802では、画像形成装置14に入力されたIDに対応するチケット20に認証情報があるか否か判定され、該判定が否定された場合には、ステップ804へ移行する。
ステップ804では、認証サーバ28にチケット20が送信された後、ステップ806へ移行して、チケット20が認証サーバ28から戻ってくるまで待機して、ステップ808へ移行する。
一方、ステップ802の判定が肯定、すなわち、既に認証情報がチケット20に付加されている場合には、そのままステップ808へ移行する。
ステップ808では、認証情報が付加されたチケット20が管理装置18に送信され、ステップ810へ移行する。
ステップ810では、他の装置から発行済みチケット20に対応するIDのチケット20要求があるか否か判定され、該判定が肯定された場合には、ステップ812へ移行して、チケット20要求先の装置に対してチケット20の発行が拒否され、ステップ814へ移行する。例えば、他の装置でチケット20を使用してることを表す内容の情報を返信する。
また、ステップ810の判定が否定された場合には、そのままステップ814へ移行する。
ステップ814では、チケット20が管理装置18から返送されたか否か判定され、該判定が否定された場合には、ステップ810へ戻ってステップ814の判定が肯定されるまで、上述の処理が繰り返される。
ステップ814の判定が肯定され、ステップ816へ移行すると、ステップ816では、返送されたチケット20が記憶保存される。
次に、管理装置18で行われる処理の流れについて説明する。なお、第6実施形態では、第1実施形態の管理装置18で行われる図3の処理に対して、ステップ154とステップ156の間に以下の処理が追加されたのみであるため、追加部分のみについて説明する。
図23は、本発明の第6実施形態に係わる画像形成システムにおいてID毎に利用制限が管理されたジョブを実行する場合の管理装置18で行われる処理の流れの一部を示すフローチャートである。
管理装置18では、管理サーバ16からチケット20を受信、すなわち、図3のステップ154の判定が肯定されると、ステップ850へ移行して、認証サーバ28にチケット20が送信されて、ステップ852へ移行する。
ステップ852では、チケット20を認証サーバ28から受信したか否か判定され、該判定が肯定されるまで待機してステップ854へ移行する。すなわち、認証サーバ28からのチケット20に対する認証結果を受信するまで待機する。
ステップ854では、認証サーバ28からの認証結果から正規のチケット20か否か判定される。該判定が肯定、すなわち正規チケット20と判定された場合には、図3のステップ156に戻って上述したステップ156以降の処理が行われる。
一方、ステップ854の判定が否定、すなわち、正規チケット20ではない場合には、ステップ856へ移行して、正規チケット20ではないことを表す情報が画像形成装置14に通知されると共に、画像形成装置14の利用が禁止されて、そのままステップ156以降の処理を行うことなく、管理装置18の処理を終了する。
図24は、本発明の第6実施形態に係わる画像形成システムにおいてID毎に利用制限が管理されたジョブを実行する場合の認証サーバ28で行われる処理の流れの一例を示すフローチャートである。
認証サーバ28では、ステップ900で、管理サーバ16からチケット20を受信したか否か判定される。該判定が肯定された場合には、ステップ902へ移行する。
ステップ902では、管理サーバ16から受信したチケット20に対して認証情報が付加され、認証情報が付加されたチケット20が管理サーバ16に返送される。
また、ステップ900の判定否定された場合には、ステップ904へ移行して、管理装置18からチケット20を受信したか否か判定される。すなわち、管理装置18からチケット20の認証要求があるか否か判定され、該判定が肯定された場合には、ステップ906へ移行する。
ステップ906では、管理装置18から送信されたチケット20に認証情報があるか否かや、認証情報が正規の認証情報であるか否かが確認され、確認結果が管理装置18に送信される。
一方、ステップ904の判定が否定された場合には、ステップ900に戻って上述の処理が繰り返される。
すなわち、このように管理サーバ16、管理装置18、及び認証サーバ28で処理することで、偽造チケットなどが作成されても、認証サーバ28でチケット認証を行うので、ID毎に利用制限されている画像形成装置14が不正に利用されるのを防止することができる。
なお、第6実施形態では、第1実施形態に係わる画像形成システムに認証サーバ28を備えた例を説明したが、これに限るものではなく、例えば、第2実施形態乃至第5実施形態のそれぞれの画像形成システムに認証サーバ28を備えて、チケット20の認証を行うようにしてもよい。
また、第2実施形態乃至第4実施形態、及び第6実施形態の画像形成装置14は、クライアント装置22から印刷要求を行った後に、画像形成装置に再度ID等を入力した時に、用紙出力及びチケットの更新を行うようにしてもよい。すなわち、用紙出力時にIDを照合させるようにしてもよい。このようにすることで、例えば、店頭に配置された画像形成装置14を用いて、利用制限管理を行うことが可能となり、これによって画像形成装置14利用に関する課金も可能となる。
さらに、第1実施形態乃至第6実施形態の管理サーバ16は、コンピュータ上のソフトウエアで構成してもよいし、LAN12等のネットワーク接続された画像形成装置14に搭載されたソフトウエアで構成することも可能である。