JP2005270126A - 潜水玩具 - Google Patents

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Abstract

【課題】従来のものは、潜行玩具の潜行および浮上をスクリューではなく体積変化による浮力の変更のみで行うものであるため、潜行および浮上の応答性がきわめて悪く、玩具としての商品価値が著しく低下する。なお、従来のものでは体積を増加させた際に内部の圧力が低下するので、スクリューの回転軸を挿通するために密閉容器の内外を連通する穴を開けると、その穴と回転軸との隙間から密閉容器内に水が吸入されるため、スクリューを設置することがきわめて難しい。
【解決手段】潜水玩具の外装内にシリンダを設けると共に、このシリンダの外部からの手動操作によりシリンダ内を往復移動するピストンを装着し、このピストンの往復位置を調節することにより浮力を微調節しうるようにした。
【選択図】 図2

Description

本発明は、ラジオコントロール等により遠隔操作される潜水玩具に関する。
従来のこの種の潜水玩具は、モータで駆動されるスクリューを内蔵しており、このスクリューを回転させることにより、推進、潜行、および浮上を行っている。また、内蔵する電池の電力がなくなり、航行が不能になった場合には水面まで浮上するように浮力が調節されている。
但し、浮力が大きすぎると特に潜行時に多くの電力を消費するので浮力は必要最小限に調節する必要がある。一方、浮力を極力小さく設定すると、誤差等のため浮力が小さくなりすぎて動力停止状態で浮上しなくなるおそれが生じる。
なお、潜水玩具全体を密閉した容器で形成し、その密閉容器の一部を内部から押し出して全体の体積を変化させ、浮力を変えることによって潜行および浮上を行うようにした潜水玩具が知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開2002−102547号公報(図1および図2)
上記公報に記載された構成では、潜行玩具の潜行および浮上をスクリューではなく体積変化による浮力の変更のみで行うものであるため、潜行および浮上の応答性がきわめて悪くなる。そのため、玩具としての商品価値が著しく低下する。なお、この公報に記載されたものでは体積を増加させた際に内部の圧力が低下するので、スクリューの回転軸を挿通するために密閉容器の内外を連通する穴を開けると、その穴と回転軸との隙間から密閉容器内に水が吸入されるため、スクリューを設置することがきわめて難しくなる。
そこで本発明は、上記の問題点に鑑み、水中での航行はスクリュー等の機構を用いることができ、かつ浮力の調節を個々の潜水玩具毎に最適な状態に調節することのできる潜水玩具を提供することを課題とする。
上記課題を解決するために本発明による第1の潜水玩具は、外部からの制御信号により遠隔操作され、水中を少なくとも潜行および浮上する潜水玩具において、この潜水玩具の外装内にシリンダを設けると共に、このシリンダの外部からの手動操作によりシリンダ内を往復移動するピストンを装着し、このピストンの往復位置を調節することにより浮力を微調節しうるようにしたことを特徴とする。
ピストンをシリンダの内部方向へと押し込んでいくとピストン内の空気が圧縮されて体積が減少する。これにより浮力が小さくなる。逆にピストンをシリンダから引き出す方向に移動させるとピストン内の空気の体積が大きくなり、浮力が増加する。そして、このような浮力の調節は手動操作によって行うことができるので、潜行玩具を用いるプレーヤーがその都度必要に応じて浮力を調節することができる。そのため、潜水玩具の浮力を常に最適な浮力に調節された状態に保つことができる。
なお、例えば潜望鏡のように、潜水玩具の外部には装飾品が突出して設けられている。そこで、上記手動操作する部位をこの外部装飾品とすれば、潜水玩具のデザインが損なわれることがない。
上記課題を解決するために本発明による第2の潜水玩具は、外部からの制御信号により遠隔操作され、水中を航行する潜水玩具において、空気が封入されたシリンダ体と、シリンダ体の外部に連通するロッド体に連結されると共にシリンダ体の内部空間を2つに隔絶する往復移動自在のピストン体とを備え、ピストン体によって隔絶された2つの空間のうちの一方に連通する風船を設け、さらに外部からの制御信号によって上記ロッド体を進退させピストン体を往復させることにより風船を膨張および収縮させる動力源を内蔵したことを特徴とする。
第1の潜水玩具では、シリンダ内の空気の体積を変化させたが、この第2の潜水玩具ではシリンダ体の体積は変化させず、シリンダ体内の空気を別所の風船に供給し、その風船の体積を変化させることによって浮力を調節するようにしたことを特徴とする。このようにシリンダ体ではなく風船を膨張収縮させる構成では、風船の設置位置を自由に設定することができ、設計の自由度が著しく増加する。
上記風船が連通される空間は、ロッド体がシリンダ体の外側に延出する側の空間とすると、その空間の圧力は外部の水の圧力と同じか、風船の弾性収縮力に起因して若干圧力が高くなる。そのため、その空間にロッド体の挿通用の穴が形成されていても、特別なシールを設けることなく、その穴から水がシリンダ体内に侵入することがない。
ところで、風船の大きさを適宜設定したらその後風船の大きさを変えなくても浮力が適切に保たれるが、潜行および浮上時に風船の大きさを積極的に変えてもよい。例えば、上記風船を、潜水玩具の重心よりも前方に位置して設置しておけば、浮上時に風船を大きくすると浮力が増加するばかりか、機首が上方を向く。逆に、潜行時に風船を小さくすると浮力が減少して潜行し易くなると共に、機首が下方を向き、潜行玩具の動きが多様化する。
以上の説明から明らかなように、本発明では、浮力の調節を個々の潜水玩具毎に最適な状態に調節することができる。
図1および図2を参照して、1は本発明による潜水艦型の潜水玩具である。この潜水玩具1の下部には防水キャップ11が取り付けられており、濡れていない状態でこの防水キャップ11を取り外して充電を行う。潜水玩具1内には図示しないが、充電式の電池が内蔵されており、防水キャップ11を取り外すと内部に充電用の端子が内蔵されている。
外部からの電源供給端子をその充電用の端子に接触させると充電が開始される。充電が終了するとふたたび防水キャップ11を閉める。充電された電力によって内部の電動ポンプ12が駆動し、潜水玩具1の下部に形成した吸水口13から外部の水を吸入し、後部に設けた噴出口14から水を噴出することにより潜水玩具1は前方へと航行することができる。電動ポンプ12の作動制御は外部からのリモコン発信器から発信される制御信号によって行われる。従って、潜水玩具1にはその制御信号を受信して電動ポンプ12の作動制御を行う制御装置が内蔵されている。また、電動ポンプ12の回転方向を逆転すると水が吐出口15から吐出するように切り替えられ、潜水玩具1は前進しながら潜行するように航行する。
ところで、この潜水玩具1のデッキ部分には密閉された1対の空気タンク2が内蔵されている。そして、両空気タンク2の間には両空気タンク2に連通するシリンダ21が形成されている。このシリンダ21にはピストン22がセットされており、従って、ピストン22が蓋となって水は空気タンク2内に侵入することはない。
このピストン22にはネジ棒24が取り付けられており、さらにそのネジ棒24は潜水玩具1の上部に設けられた潜望鏡の模型23に連結されている。このネジ棒24は潜水玩具1の外殻に螺合しているので、潜望鏡模型23を回転させるとネジ棒24が上下し、さらにネジ棒24と共にピストン22が上下方向に往復する。
潜水玩具1の外殻には連通口25が形成されているので、ピストン22の上面までは水が侵入してくる。潜望鏡模型23を左方向に回し、ピストン22を引き上げるとピストン22の上部の水は連通口25から押し出され、浮力が増加する。逆に、潜望鏡模型23を右方向に回してピストン22を下げると連通口25を通してシリンダ21内に水が吸い込まれ、浮力が減少する。
このように、潜望鏡模型23を回すことにより浮力が増減するので、その場で浮力を適切な大きさに調節することができる。
次に図3を参照して、他の形態について説明する。この形態では密閉されたシリンダ体3が設けられており、このシリンダ体3内にはピストン体5が内蔵されている。シリンダ体3の内部空間はこのピストン体5によって2つに隔絶される。本図では下方の空間が変圧部31であり、上方の空間が恒圧部32になる。ピストン体5には断面が円形のロッド体50が連結されており、このロッド体50は恒圧部32側からシリンダ体3の外部へと延出されている。
ロッド体50にはねじ部51が連結されており、さらにねじ部51には角柱部52が連結されている。この角柱部52は断面形状が正方形であり、正方形の軸受穴が形成されてた軸受52aに挿通されることにより、ロッド体50およびねじ部51の回転止めとして機能している。
ねじ部51にはギヤ6が螺合している。このギヤ6はスラスト受け部61によって上下方向に保持されており、モータによって回転するギヤ62が回転すると、このギヤ62に噛合しているギヤ6も回転する。ところが、ギヤ6はスラスト受け部61によって移動が禁止されるので、その反力によってねじ部51が図において上下方向に移動する。そのため、ピストン体5はロッド体50と共に上下方向に移動することになる。
上記恒圧部には連結管41を介して風船4が接続されている。従って、ピストン体5が上昇して恒圧部32内の空気を連結管41を介して押し出すと風船4が大きくなり、逆にピストン体5を下降させると風船4内の空気が恒圧部32内に戻り、風船4は小さくなる。
このようにピストン体5が上下すると、変圧部31の圧力が変化する。特にピストン体5が上昇して変圧部31内の圧力が下がると、恒圧部32から変圧部31へと空気が漏れるおそれが生じる。そこで、変圧部31の側壁に溝31aを設け、ピストン体5を下降させることによって溝31aを介して変圧部31と恒圧部32とが連通し、両者の圧力が一定になるようにリセットできるようにした。
Wは潜水玩具1の重心位置を表しており、上記風船4はこの重心Wよりも前方に位置するように取り付けた。これにより、風船4を大きくして浮力を増加させると、潜水玩具1は上昇するが、その際潜水玩具1の機首が持ち上がる姿勢になる。逆に風船4を小さくして浮力を減少させると潜水玩具1は潜行するが、その際機首が下方に向くように傾く。このように浮上と潜行時に機首が傾くので潜水玩具1の動きがよりスムーズに見える。
なお、本発明は上記した形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々の変更を加えてもかまわない。
本発明の一実施の形態の構成を示す図 縦断面図 他の実施の形態を示す平面図
符号の説明
1 潜水玩具
2 空気タンク
3 シリンダ体
4 風船
5 ピストン体
6 ギヤ
13 吸水口
14 噴出口
15 吐出口
21 シリンダ
22 ピストン
31 変圧部
32 恒圧部
50 ロッド体
W 重心

Claims (5)

  1. 外部からの制御信号により遠隔操作され、水中を少なくとも潜行および浮上する潜水玩具において、この潜水玩具の外装内にシリンダを設けると共に、このシリンダの外部からの手動操作によりシリンダ内を往復移動するピストンを装着し、このピストンの往復位置を調節することにより浮力を微調節しうるようにしたことを特徴とする潜水玩具。
  2. 上記手動操作する部位は外部装飾品であることを特徴とする請求項1記載の潜水玩具。
  3. 外部からの制御信号により遠隔操作され、水中を航行する潜水玩具において、空気が封入されたシリンダ体と、シリンダ体の外部に連通するロッド体に連結されると共にシリンダ体の内部空間を2つに隔絶する往復移動自在のピストン体とを備え、ピストン体によって隔絶された2つの空間のうちの一方に連通する風船を設け、さらに外部からの制御信号によって上記ロッド体を進退させピストン体を往復させることにより風船を膨張および収縮させる動力源を内蔵したことを特徴とする潜水玩具。
  4. 上記風船が連通される空間は、ロッド体がシリンダ体の外側に延出する側の空間であることを特徴とする請求項3記載の潜水玩具。
  5. 上記風船は、潜水玩具の重心よりも前方に位置して設置されていることを特徴とする請求項3または請求項4に記載の潜水玩具。
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