JP2005267805A - 光ディスク装置およびそのチルト補正方法 - Google Patents

光ディスク装置およびそのチルト補正方法 Download PDF

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Abstract

【目的】 レンズ位置センサなどの特別な機器を設けることなく、簡易な構成で最適なチルト補正を行いジッタを大幅に低減できるようにする。
【構成】 光ディスク2に対する対物レンズの相対的な半径方向の移動ずれ量とディスクチルト量の和がプッシュプル和信号と相関がある。従って、トラックサーボを非作動状態として、光ピックアップ6の対物レンズを光ディスク2の半径方向で中立点に保持して半径方向の移動ずれ量をなくすと、プッシュプル和信号は対物レンズの傾きずれ、つまりディスクチルト量のみを示すので、光ディスク装置1のチルト補正手段が、そのプッシュプル和信号によってディスクチルト量を検出し、それを目標値としてチルト駆動量を補正する。
【選択図】 図1

Description

この発明は、光ディスクのトラック上とトラック間にレーザ光による光スポットを照射して、情報の記録又は再生を行う光ディスク装置およびそのチルト補正方法に関する。
大容量の情報を記録する記録媒体としてDVD+RやDVD+RW等の光ディスクが使用され、その光ディスクに記録された情報を読み出(再生)したり、新たな情報を記録するために光ディスク装置が使用される。その光ディスク装置においては、ディスク面の反りなどのような光ディスクの機械特性、もしくは光ディスクのマウント時におけるチャッキングの偏りなどの起因によって、ディスク面と光ピックアップとの相対的な半径方向の傾き(ディスクチルト量という)が生じてしまうことがある。このディスクチルト量の発生は、再生時におけるRF信号や記録時におけるライトパルスに対してジッタを増加させる原因となってしまう。
そのため、光ディスク装置では、上記のようなディスクチルト量に応じて、光ピックアップの光軸をディスク面に対して垂直に保つように補正するチルト制御用のサーボ機構を備えたチルト補正装置を設けている。このチルト補正装置は、ディスク面のディスクチルト量を検出し、その検出値に基づいて求めた目標値によってチルト駆動量を補正する制御を行う。
このような従来のチルト補正装置においては、光ディスクに対して照射したレーザ光のメインビームと2つのサブビームの反射光をそれぞれ分割フォトディテクタにより受光し、それらから差動プッシュプル法によりトラック上のプッシュプル信号とトラック間のプッシュプル信号の和信号を検出して、さらにそこからレンズ位置センサにより検出された対物レンズの移動ずれ信号を減算することによりディスクチルト量を検出していた(例えば、特許文献1参照)。
特開平9−138962号公報
しかしながら、上記従来技術ではレンズ位置センサという特別な機器を設ける必要があるため、コスト高となってしまう問題があった。この発明はこの問題を解決するためになされたものであり、レンズ位置センサなどの特別な機器を設けることなく、簡易な構成でディスクチルト量を検出し、チルト補正を行ってジッタを低減できるようにすることを目的とする。
この発明による光ディスク装置は、レーザ光源からの光束を対物レンズを介して集光し、光ディスクのトラック上とトラック間に光スポットを照射して情報の記録又は再生を行う光ディスク装置において、目的を達成するため、トラックサーボの非作動中に、装着された光ディスクからの反射光により検出される該光ディスクのトラック上のプッシュプル信号と上記トラック間のプッシュプル信号とを加算したプッシュプル和信号に基づいてディスクチルト量を検出するチルト検出手段と、そのチルト検出手段が検出したディスクチルト量を目標値としてチルト駆動量を補正するチルト補正手段とを設けたものである。
そのチルト検出手段は、上記プッシュプル和信号と、情報の記録又は再生時のジッタと相関のある信号との関係から上記ディスクチルト量を検出するとよい。
また、上記チルト検出手段に代えて、上記プッシュプル和信号とトラックエラー信号の低域成分とに基づいてディスクチルト量を検出するチルト検出手段を設けてもよい。
そのチルト検出手段は、上記プッシュプル和信号と上記トラックエラー信号の低域成分と、情報の記録又は再生時のジッタと相関のある信号との関係から上記ディスクチルト量を検出するようにするとよい。
さらに、上記のような光ディスク装置において、上記チルト検出手段は、トラックサーボの非作動中に差分が既知である2つのチルト駆動量でそれぞれチルト駆動が必要な装着された光ディスクのトラック上の所定の2点でそれぞれ検出されるプッシュプル和信号の差分と、上記既知のチルト駆動量の差分とからレンズ傾きずれ感度を算出し、その算出したレンズ傾きずれ感度と、検出対象のトラックにおいてトラックサーボの作動中に検出されるプッシュプル和信号からレンズ移動ずれ量を差し引いた差分とに基づいてディスクチルト量を検出するとよい。
そのチルト検出手段はまた、トラックサーボの動作中に、所定の2つのトラックでそれぞれ検出されるトラックエラー信号の低域成分とプッシュプル和信号のそれぞれのトラック間の差分からレンズ移動ずれ感度を算出し、その算出したレンズ移動ずれ感度と検出対象のトラックにおいて検出されるトラックエラー信号の低域成分とに基づいて上記移動ずれ量を算出するとよい。
さらに、上記チルト検出手段は、装着された光ディスクを回転中心からの半径距離によって複数の半径方向領域に分け、その各半径方向領域に対応するディスクチルト量を領域別チルト量として検出するとよい。
また、上記チルト検出手段が検出した上記領域別チルト量を上記複数の各半径方向領域に対応させてメモリ内に記憶する領域別チルト量記憶手段を設け、上記チルト補正手段は、以後に上記光ディスクと同一個体の光ディスクを起動する際には、上記領域別チルト量記憶手段に記憶された領域別チルト量を各半径方向領域に対応する目標値としてチルト駆動量を補正するとよい。
あるいは、上記チルト検出手段が検出した上記領域別チルト量を上記半径距離に対して関数化したチルト関数を不揮発性メモリに保持するチルト関数保持手段と、以後に上記光ディスクと同一個体の光ディスクが装着された際には、上記不揮発性メモリから上記チルト関数を読み出して領域別チルト量に逆変換する領域別チルト量逆変換手段とを設けてもよい。
また、この発明によるチルト補正方法は、レーザ光源からの光束を対物レンズを介して集光し、光ディスクのトラック上とトラック間に光スポットを照射して情報の記録又は再生を行う光ディスク装置においてチルト駆動量を補正するチルト補正方法であって、前述の目的を達成するため、トラックサーボの非作動中に、装着された光ディスクからの反射光により検出される該光ディスクのトラック上のプッシュプル信号とトラック間のプッシュプル信号のプッシュプル和信号に基づいてディスクチルト量を検出し、そのディスクチルト量を目標値としてチルト駆動量を補正することを特徴とする。
あるいは、トラックサーボの作動中に、装着された光ディスクからの反射光により検出される該光ディスクのトラック上のプッシュプル信号とトラック間のプッシュプル信号のプッシュプル和信号と、トラックエラー信号の低域成分とに基づいてディスクチルト量を検出し、そのディスクチルト量を目標値としてチルト駆動量を補正するようにしてもよい。
この発明による光ディスク装置およびそのチルト補正方法によれば、装着された光ディスクに対するレンズの相対的な半径方向の移動ずれ量とディスクチルト量の和がトラック上のプッシュプル信号とトラック間のプッシュプル信号とのプッシュプル和信号と相関があることから、トラックサーボを非作動として、レンズを半径方向に対して移動ずれのない中立点に保持された状態のもとでは、プッシュプル和信号はディスクチルト量のみを示すことになり、レンズ位置センサなどの特別な機器を設けることなく、簡易な構成でディスクチルト量を検出し、その検出したディスクチルト量を目標値としてチルト駆動量を補正することができる。
また、トラックサーボの作動中においては、トラックエラー信号の低域成分が光ディスクに対するレンズの相対的な半径方向の移動ずれを示すことになり、このためプッシュプル和信号と感度補正されたトラックエラー信号の低域成分とからディスクチルト量が得られることになり、やはりレンズ位置センサなどの特別な機器を設けることなくディスクチルト量を検出し、それによってチルト駆動量を最適に補正することができる。
以下、この発明を実施するための最良の形態を図面に基づいて具体的に説明する。
(1)第1実施例(請求項1,2,7,8,9,10に係る実施例)
図1は、この発明による光ディスク装置の構成例を示すブロック図である。この光ディスク装置1は第1、第2実施例に共通のハード構成を有しており、記録媒体であるCD−RやDVD−R、DVD+R、DVD−RAM、DVD−RW、DVD+RW等の光ディスク2に対する情報の記録又は再生を行うものであり、この光ディスク2を回転させるスピンドルモータ3と、このスピンドルモータ3の回転制御を行うスピンドルモータ駆動系4およびスピンドルモータ制御部5を備えている。
また、半導体レーザによって発生するレーザ光を光ディスク2の記録面に照射し、その反射光を検出する光ピックアップ6と、この光ピックアップ6のフォーカス制御、トラッキング制御およびチルト制御を行って光ディスク2上の所定の位置にレーザ光を照射させるために、アクチュエータ駆動系7と、フィード駆動系8と、サーボ制御回路9とを備えている。なお、アクチュエータ駆動系7のトラックサーボにより、光ピックアップ6のトラッキング制御が行われるようになっている。
さらに、光ピックアップ6によって得られる信号から各種信号を検出して出力する信号検出系10と、この信号検出系10を介して光ディスク2から検出されるデータの誤り訂正やデータ抽出動作を行うデータ処理回路11と、外部接続される図示しない上位装置との間でコマンドやデータ等の送受信を行うために使用される外部インターフェース部12をも備えている。ここで、上位装置とは、この光ディスク装置1を制御するパーソナルコンピュータ等である。なお、図1における矢印付き太線はデータの流れを、矢印付き細線は制御信号の流れを示している。
さらにまた、CPU13a、ROM13b及びRAM13c等からなるマイクロコンピュータによって実現され、この光ディスク装置1全体の制御を行うと共に、この発明に係るチルト補正処理も実行する中央処理装置13を備えている。CPU13aはROM13bに格納された後述するチルト補正プログラムを読み出し実行することにより、光ピックアップ6および信号検出系10と共にチルト検出手段として機能し、またアクチュエータ駆動系7、フィード駆動系8およびサーボ制御回路9と共にチルト補正手段として機能する。また中央処理装置13は図示しないEEPROMなどの不揮発性メモリを備えており、CPU13aがROM13bに格納された制御プログラムに従ってRAM13cやEEPROMの情報を処理することにより、この発明に係る領域別チルト量記憶手段、チルト関数保持手段および領域別チルト量逆変換手段としても機能する。
この光ディスク装置1は、光ディスク2の記録面と光ピックアップ6との相対的な半径方向の傾き(ディスクチルト量という)に対して、光ピックアップ6の光軸を光ディスク面に対して垂直に保つようにチルト補正を行う。ディスクチルト量は、光ディスク2がそれぞれ個体ごとに有するディスク面の反りや歪みといった機械特性、もしくは光ディスク装置1が光ディスク2をマウント(装着)した際のチャッキングの偏り等が起因となって生じるものである。そのため、ディスクチルト量は光ディスクの個体ごとに異なるのは当然ながら、同じ個体の光ディスクでもマウントの度ごとに、さらに同じ個体で同じマウント時の光ディスクにおいても半径方向の位置によってディスクチルト量が異なることになる。したがって、チルト補正はそれらの異なるディスクチルト量を検出し、それぞれに応じてアクチュエータ駆動系7によるチルト駆動量を補正する必要がある。
一方、光ピックアップ6は、光ディスク2に対してレーザ光によるメインビームと2つのサブビームを照射して、それらの反射光をそれぞれ分割受光素子により受光するようになっており、信号検出系10は、その分割受光素子によって得られた信号からRF信号を検出したり、さらに差動プッシュプル法により装着された光ディスク2のトラック上のプッシュプル信号とトラック間のプッシュプル信号との和信号および差信号(それぞれプッシュプル和信号およびプッシュプル差信号という)を検出するようになっている。これらはいずれも公知なので、その回路等の図示とその説明を省略する。
通常はこのプッシュプル和信号からオフセット信号を検出することができ、プッシュプル差信号からトラックエラー信号を検出することができる。そして従来は光ピックアップ6にレンズ位置センサを設け、それによって対物レンズの移動ずれ信号を検出し、それをオフセット信号(プッシュプル和信号)から減算することによってディスクチルト量を検出していた。つまりプッシュプル和信号は、移動ずれ信号とディスクチルト量の総和とほぼ同等となっている。
これに対し、この実施例の光ディスク装置1におけるチルト検出手段は、レンズ位置センサを設けず、トラックサーボの非作動時においてプッシュプル和信号のみに基づいてディスクチルト量を検出でき、それよりチルト補正できるものである。これはすなわち、トラックサーボを非作動状態とした場合には、光ピックアップ6の対物レンズが光ディスク2の半径方向で中立点に保持されることになり、これにより半径方向の移動ずれをなくすことができる。そのためこの状態ではプッシュプル和信号は対物レンズの傾きずれ、つまりディスクチルト量のみを示すものとすることができる。
図2は、上記のようにトラックサーボの非作動中に検出されたプッシュプル和信号をレンズ位置信号とし、ディスクチルト量とこのレンズ位置信号との関係を示す線図であり、この図からもわかるようにディスクチルト量とレンズ位置信号はほぼ比例関係にあって、それぞれに感度補正などを施すことで同等のものとして見なせることがわかる。
そして、この実施例の光ディスク装置1によるチルト補正手段は、上述のようにプッシュプル和信号に基づいて検出されるディスクチルト量を目標値としてチルト駆動量を補正することによって、ジッタを低減可能なチルト補正を行うことができる。すなわち、レンズ位置センサなどの特別な機器を設けることのない簡易な構成でチルト補正を行い、ジッタを低減することができる。
また、さらにこの発明では、上記のプッシュプル和信号から得られたディスクチルト量と、情報の記録又は再生時のジッタと相関のある信号との関係からより最適なディスクチルト量を検出することができ、特にこの実施例においてはジッタと相関のある信号としてRF信号を利用している。図3はディスクチルト量とRF信号の振幅およびジッタとの相関関係を示す図であり、この図が示すように上限から下限までチルト駆動してRF信号の振幅を計測した場合には、RF信号の振幅が最大となるチルト駆動量がジッタの最小となるディスクチルト量と一致するとみなせる。
ここで、上述したようにトラックサーボが非作動状態の場合には、ディスクチルト量はプッシュプル和信号と同等であり、これによりプッシュプル和信号とRF信号の振幅との関係からジッタをより低減できる最適なチルト補正の目標値が得られる。RF信号がある場合にはこの方法によりチルト駆動量をチルト補正の目標値として検出し、RF信号がない場合には上記のプッシュプル和信号のみからディスクチルト量を検出するようにする。なお、図4に示すようにサンプリングしたRF信号のピーク(最大値)とボトム(最小値)を保持するピーク/ボトムホールド回路20を図1に示す信号検出系10に備え、中央処理装置13がこのピークとボトムの差分からRF信号の振幅を算出することができる。またRF信号の振幅以外にも、ジッタと相関のある信号として内部PLLのロック信号の位相差を用いても同様の作用効果が得られる。
またこの光ディスク装置1が備えるチルト検出手段は、光ディスク2を回転中心からの半径距離によって複数の半径方向領域に分け、上記の方法でその各半径方向領域ごとのディスクチルト量を検出することもできる。これは、同一の光ディスク面内においても半径距離が異なる位置によってディスクチルト量が大きく異なるため、半径方向領域別にそれぞれディスクチルト量(領域別チルト量という)を検出して補正することによって最適なチルト補正を行えるようにするためである。
さらに、一度検出した領域別チルト量を各半径方向領域に対応させて図1におけるRAM13cなどのメモリ内に記憶させ、以後に同一個体の光ディスク2を起動する際には、そのメモリに記憶している領域別チルト量に従ってチルト駆動量を補正する。これは、この実施例の上記方法によるディスクチルト量の検出がトラックサーボの非作動状態を前提としており、そのためトラッキング中ではディスクチルト量を取得できないことから、例えば予め装着された光ディスク2の全域について領域別チルト量を検出してメモリに記憶しておき、トラッキング中にはその記憶した領域別チルト量を参照してチルト補正するという処理である。そしてこの処理によるチルト補正は、トラッキング中に記録動作が複数回発生する場合であっても、そのたびにトラッキングを中断する必要がないため作業時間を短縮できる利点がある。
あるいは、メモリ内に記憶した領域別チルト量を半径距離に対する近似式(詳細は後述する)で関数化し、これを光ディスク2固有のIDに関連付けた情報として図示しない不揮発性メモリに保持するようにしてもよい。そして、以後の光ディスクの装着時に、その光ディスクから取得されるIDが予め保持しているIDと一致した場合には、対応する関数を不揮発性メモリから取得し、この関数から逆変換により得られる領域別チルト量に基づいてチルト補正を行うようにすることができる。これにより予め光ディスク固有の領域別チルト量を保持しておくことにより、以後に同一個体の光ディスクを装着して起動する場合には、最適なチルト補正までの所要時間を大幅に短縮することができる。
次に、この光ディスク装置1における第1実施例のチルト補正処理について説明する。図5、図6、図7は、この第1実施例によるチルト補正処理を実行する制御アルゴリズムを示すフローチャートであり、それぞれが領域別チルト量初期化処理、トラックサーボ作動時で記録動作領域に入った場合のチルト補正処理、終了処理のそれぞれの流れを示す。なお、図5、図6、図7は、具体的には図1に示すROMに格納されたチルト補正プログラムの処理手順を示している。
まず図5によって領域別チルト量初期化処理について説明する。この処理は、光ディスクを挿入してチャッキング(装着)した後、ステップ(図中「S」で示す)101でホーム位置においてフォーカスサーボを作動させ、ステップ102へ進んでチルト駆動系を予め決められた下限から上限まで動かしてRF信号の有無について判断する。RF信号がある場合はステップ103でRF信号が最大となるチルト駆動量をディスクチルト量として検出し、RF信号がない場合はステップ104でプッシュプル和信号が最大となるチルト駆動量をディスクチルト量として検出する。
ステップ103およびステップ104のどちらからもその後にステップ105へ進み、上記ステップ103またはステップ104のディスクチルト量検出方法と同じ方法により、光ディスク面の回転中心からの半径距離に対応した半径領域別にそれぞれディスクチルト量を検出して初期化する。このようにして領域別チルト量の第1段階目の初期化を行い、その結果を装着されている光ディスクのチャッキングによるチルト変動分としてメモリに記憶する。
次にステップ106に進み、トラックサーボを作動させる準備としてフォーカスのバランス調整、トラックのゲイン調整およびトラックのバランス調整などのサーボ系の調整を行った後、ステップ107でトラックサーボを作動させて情報が取得できる状態とする。ステップ108へ進んで装着されている光ディスクにIDがあるか否かをチェックし、IDがある場合にはステップ109へ進んでIDを取得する。次にステップ110で、取得したIDが不揮発性メモリ内に保持されたIDと一致すると判断した場合は、ステップ111へ進んでIDに関連付けられた近似式関数を取得し、ステップ112でこの近似式関数から半径距離に対応した領域別チルト量を逆変換して生成する。
この演算結果はこの光ディスク固有のチルト変動分であり、次のステップ113では、ステップ105で検出した領域別チルト量(チャッキングによるチルト変動分)を各半径領域毎に加算する第2段階目のチルト量補正を行い、この領域別チルト量初期化処理を終了する。また、ステップ108でIDがない場合、およびステップ110でIDが一致しなかった場合には、第1段階目の領域別チルト量初期化の結果であるチャッキングによるチルト変動分のみをそのまま領域別チルト量の初期値としてこの処理を終了する。
次に図6において、トラックサーボの作動時で記録動作領域に入った場合のチルト補正処理について説明する。この処理は、トラックサーボが作動状態となって光ディスクをトラック操作している際に、記録動作を行う領域に入った場合の処理である。ステップ201で記録動作を中断し、ステップ202ではその領域で過去にチルト調整が行われたかどうかをチェックする。過去にチルト調整が行われていた場合には、ステップ207に進んでその領域に対応する調整済みのチルト駆動量を領域別チルト量として保持する。
ステップ202で過去にチルト調整が行われていないと判断した場合、ステップ203に進んでトラックサーボを非作動の状態とし、ステップ204とステップ205のループによってレンズ位置信号(プッシュプル和信号)が基準レベル(目標値)になるようにチルト駆動量を補正する。すなわち図5におけるステップ104と同様に、チルト駆動系を動かしてプッシュプル和信号が最大となるチルト駆動量を検出する。このときには、図5のチルト補正初期化処理によって得られた領域別チルト量の初期値を中心としてチルト駆動系を動かすことにより、振り量をおさえて調整時間を短くすることができる。
このようにして得たチルト駆動量は、ステップ206でトラックサーボを再び作動させた後に、ステップ207で新たに調整された領域別チルト量としてメモリに保持する。ステップ207からステップ208へ進んで、対応する領域別チルト量でチルト駆動した後、ステップ209に進んで記録動作を再開し、この処理を終える。以上の処理は、光ディスク上の全ての半径方向領域を通して記録再生動作を行う際において、記録動作領域に入るたびに行われる。
次に図7において、光ディスク2の取り出し、または光ディスク装置1の操作を終了する場合の終了処理について説明する。光ディスク2の取出しや光ディスク装置1の操作を終了する際には、ステップ301において、それまで保持していた領域別チルト量に基づき光ディスク2固有のチルト変動分を近似式を作って関数化する。
以下、このステップ301における関数化の行程について説明する。まず、それまで保持していた各領域別チルト量から、それぞれの半径方向領域に対応してチャッキングによるチルト変動分を差し引く。つまり、図5のステップ105で第1段階目の初期化がなされた領域別チルト量を差し引くことにより、その時装着されていた光ディスク固有のチルト変動分が得られる。そしてこの光ディスク固有のチルト変動分に対し、xを回転中心からの半径距離、yをチルト補正量とした場合の近似式 y=Ax+Bx+C における各近似係数A,B,Cを、最小2乗法によりそれぞれ求める。このようにして光ディスク固有のチルト変動分を近似式により関数化できる。
次にステップ302に進んで、その近似式を装着されていた光ディスクから検出した固有のIDに関連付けて光ディスク装置内の不揮発性メモリ内に保持し、この処理を終える。これにより、光ディスクを1度取出した場合や、光ディスク装置の電源が落とされた場合でも、以後に同一個体(IDが同じ)の光ディスクを装着した時には対応する近似式を不揮発性メモリから容易に取得でき、この近似式の関数を逆変換する(半径距離xを順次代入して各チルト補正量yを算出する)ことによって、装着された光ディスク固有のチルト変動分を短時間で得ることができる。したがって、最適なチルト補正までの所要時間を短縮することができる。
(2)第2実施例(請求項3,4,5,6,7,8,9,11に係る実施例)
次に、この発明による光ディスク装置の第2実施例について説明するが、そのハード構成は図1に示した光ディスク装置1と同じである。
そして、この第2実施例によるチルト検出手段も、図1の光ピックアップ6および信号検出系10と中央処理装置13等によって構成されている。このチルト検出手段によっても、レンズ位置センサを設けずに、トラックサーボの作動時においてプッシュプル和信号とトラックエラー信号の低域成分に基づいてディスクチルト量を検出でき、それよりチルト補正を行うことができる。
すなわち、トラックサーボの作動時には、トラックエラー信号の低域成分が対物レンズの半径方向の移動ずれを示しており、またプッシュプル和信号は対物レンズの半径方向の移動ずれ(トラックエラー信号の低域成分)と傾きずれ(ディスクチルト量)の総和とほぼ同等であることから、プッシュプル和信号から感度補正されたトラックエラー信号の低域成分を差し引くことによって半径方向の対物レンズの傾きずれ、すなわちディスクチルト量を検出することができる。
図8は、トラックサーボの作動中にプッシュプル和信号からレンズ位置信号を検出する場合で、ディスクチルト量とレンズ位置信号(プッシュプル和信号)との関係をトラックエラー信号の低域成分をパラメータとして示す線図であり、3本の曲線A〜CはそれぞれAはトラックずれなし、Bはトラックずれが+50μm、Cはトラックずれが−50μmの各場合のトラックエラー信号に対応するものである。この図からもわかるように、ディスクチルト量とレンズ位置信号はほぼ比例関係にあって、さらにレンズ位置信号はディスクチルト量にトラックエラー信号の低域成分を切片として加算した相関関係にあることがわかる。すなわちこの実施例においては、プッシュプル和信号と同等であるレンズ位置信号はトラックエラー信号の低域成分にディスクチルト量を加算したものと相関があることがわかる。
そして、この実施例の光ディスク装置のチルト補正手段も、上述のようにして検出されたディスクチルト量を目標値としてチルト駆動量を補正することによって、ジッタを低減可能なチルト補正を行うことができる。したがって、レンズ位置センサなどの特別な機器を設けることなく簡易な構成でチルト補正を行って、ジッタを低減することができる。
また、さらにこの実施例では、上記のプッシュプル和信号とトラックエラー信号の低域成分から得られたディスクチルト量と、情報の記録又は再生時のジッタと相関のある信号との関係からより最適なディスクチルト量を検出することもできる。この場合にも前述した第1実施例の場合と同様に、ジッタと相関のある信号としてRF信号の振幅や内部PLLのロック信号の位相差を用いて、ジッタをより低減できる最適なチルト補正の目標値を得ることができる。RF信号がある場合には、この方法によりチルト駆動量をチルト補正の目標値として検出し、RF信号がない場合には前述したようにプッシュプル和信号とトラックエラー信号の低域成分からディスクチルト量を検出するようにする。
また、この実施例では、検出されるプッシュプル和信号と同等であるトラックエラー信号の低域成分とディスクチルト量の和に対し、トラックエラー信号の低域成分にレンズ移動ずれ感度が積算され、ディスクチルト量にレンズ傾きずれ感度が積算されている場合でも、各感度を算出してより正確なディスクチルト量の検出が可能である。
すなわち、レンズ傾きずれ感度を算出する場合は、トラックサーボを非作動とし、1つのトラックにおいて差分が既知である2つのチルト駆動量のそれぞれのチルト位置でプッシュプル和信号を検出する。このプッシュプル和信号は対物レンズの移動ずれによる影響(移動ずれ量)と傾きずれによる影響(ディスクチルト量)の和と同等である。そしてこのようにトラックサーボを非作動とした場合には、対物レンズは光ディスクの半径方向で中立点に保持されて移動ずれによる影響がほぼなくなり、トラックエラー信号の低域成分がほぼ0となることから、このときに2つのプッシュプル和信号はそれぞれレンズ傾きずれ感度を積算したディスクチルト量にほかならない。そしてこれら2つのプッシュプル和信号の差分を、2つのチルト駆動量の既知である差分で割ることにより、レンズ傾きずれ感度を算出することができる。さらに、サーボトラックを作動させた状態で検出対象のトラックより検出したプッシュプル和信号からレンズの移動ずれによる影響を差し引いた差分を求め、これを上記のレンズ傾きずれ感度で割ることによって、ディスクチルト角を正確に得ることができる。
また、レンズ移動ずれ感度を算出する場合は、トラックサーボの動作中において、対物レンズをわずかにずらした光ディスク上の半径距離が異なる所定の2つのトラックでそれぞれプッシュプル和信号とトラックエラー信号の低域成分を検出する。上記と同様にこのプッシュプル和信号も対物レンズの移動ずれによる影響と傾きずれによる影響の和と同等である。このように2つのトラックの半径距離のずれが充分小さい場合には、それぞれにおけるディスクチルト量はほぼ同じであることから、このとき2つのプッシュプル和信号はそれぞれ傾きずれによる影響がほぼ同じとなる。そしてこれら2つのプッシュプル和信号の差分を、2つのトラックエラー信号の低域成分の差分で割ることにより、レンズ移動ずれ感度を算出することができる。さらに検出対象のトラックより検出したトラックエラー信号の低域成分にこのレンズ移動ずれ感度を積算することで、レンズの移動ずれによる影響(移動ずれ量)を求めることができ、上記算出されたレンズ傾きずれ感度と併せて正確なディスクチルト角を算出することができる。
さらに、この実施例においても、光ディスクの半径方向の異なる領域ごとに領域別チルト量を検出してそれぞれ最適なチルト補正を行えるようになっており、一度検出した領域別チルト量を各半径方向領域に対応させてメモリ内に記憶させることで、以後に同一個体の光ディスクを起動する際にその領域別チルト量に従ってチルト駆動量を補正することができる。あるいは、領域別チルト量を半径距離に対する近似式で関数化して不揮発性メモリに保持することによって、電源が一旦落とされた後に、再び同一個体の光ディスクを装着し起動する際に、最適なチルト補正までの所要時間を短縮できる。
次に、この第2実施例の光ディスク装置におけるチルト補正処理について説明する。図9、図10は、この実施例によるチルト補正処理に関して実行する制御アルゴリズムを示すフローチャートであり、それぞれが領域別チルト量初期化処理、トラックサーボ作動時で再生動作または記録動作を開始した場合のチルト補正処理のそれぞれの流れを示す。
まず図9によって領域別チルト量初期化処理について説明する。図5と共通する部分の説明は省略する。この場合の処理は、挿入された光ディスクをチャッキング(装着)してステップ(図中「S」で示す)401でフォーカスサーボを作動させた後、ステップ402に進んで同一のトラックで差分が既知の異なる2つのチルト駆動量θC1、θC2でそれぞれ駆動が必要な光ディスクのトラック上の所定の2点でそれぞれプッシュプル和信号すなわちレンズ位置信号(LPとする)を検出し、ステップ403に進んでレンズ傾きずれ感度(βとする)を求める。
以下、このステップ403におけるレンズ傾きずれ感度の算出方法について詳細に説明する。まず、トラックエラー信号の低域成分をTEDCとし、求めるディスクチルト角をθとした場合、プッシュプル和信号(レンズ位置信号)LPが対物レンズの移動ずれによる影響(移動ずれ量)と傾きずれによる影響(ディスクチルト量)の総和と同等であることから、レンズの相対的な半径方向のずれ感度をαとすると、半径方向のレンズの傾きずれ感度βとの間に次の関係が成り立つ。
LP=αTEDC+βθ ・・・(1)
そして、この時点ではまだトラックサーボが非作動であるため、対物レンズは光ディスク2の半径方向で中立点に保持されて移動ずれによる影響がほぼない(αTEDC=0)とみなせることから、式1より各チルト駆動量θC1、θC2のトラック上の各点で検出されるレンズ位置信号LP、LPはそれぞれ以下のように傾きずれによる影響のみをを反映する。
LP=βθC1 ・・・(2)
LP=βθC2 ・・・(3)
上記式2、式3からβは次式より求められる。
β=(LP−LP)/(θC1−θC2) ・・・(4)
ここで、異なる2つのチルト駆動量θC1、θC2の差分(θC1−θC2)は既知であるから、各レンズ位置信号LP、LPが検出されることによってレンズ傾きずれ感度βが算出される。
次に、図9のステップ404〜407において、図5のステップ102〜105に示した処理と同様に領域別チルト量の第1段階目の初期化処理を行い、その結果を光ディスクのチャッキングによるチルト変動分としてメモリに記憶する。そしてステップ408に進んで、前述したプッシュプル和信号であるレンズ位置信号を検出してチルト駆動量の目標量にした後、ステップ409においてサーボ系の調整を行い、ステップ410においてトラックサーボを作動させて情報が取得できる状態とする。
次に、ステップ411においてトラックサーボを作動させたまま装着されている光ディスクの回転を止め、対物レンズをわずかにずらしてディスクチルト量が変化しないほどの充分近い半径距離にある2つのトラックでそれぞれプッシュプル和信号(レンズ位置信号LP)とトラックエラー信号の低域成分TEDCを検出し、ステップ412に進んでレンズの相対的な半径方向のずれ感度αを求める。
以下、このステップ412におけるレンズ移動ずれ感度αの算出方法について詳細に説明する。この場合2つのトラック同士が充分近い半径距離にあって、それぞれのディスクチルト量βθが略同じであるため、各トラックでは以下の関係が成り立つ。
LP=αTEDC1+βθ ・・・(5)
LP=αTEDC2+βθ ・・・(6)
上記式5、式6から、αは次式によって算出される。
α=(LP−LP)/(TEDC1−TEDC2) ・・・(7)
したがって各レンズ位置信号LP、LPおよび各トラックエラー信号の低域成分TEDC1、TEDC2が検出されることによって、レンズ移動ずれ感度αを算出できる。
次に、ステップ413〜418において、図5のステップ108〜113に示した処理と同様に領域別チルト量の第2段階目の初期化処理を行い、この領域別チルト量初期化処理を終了する。また、ステップ413でIDがない場合、およびステップ415でIDが一致しなかった場合には、第1段階目の領域別チルト量初期化の結果であるチャッキングによるチルト変動分のみをそのまま領域別チルト量初期値とし、それ以外の場合はチャッキングによるチルト変動分と光ディスク2固有のチルト変動分を加算した値を領域別チルト量初期値としてこの処理を終了する。
次に図10によって、トラックサーボを作動させて再生動作または記録動作を行った場合のチルト補正処理について説明する。なお、図6と共通する部分の説明は省略する。この実施例では、トラックサーボが作動中でもディスクチルト量を検出できるので、トラックサーボは常に作動している状態となっている。光ディスクの再生動作または記録動作を開始した後、ステップ501でその領域で過去にチルト調整が行われたかどうかをチェックする。過去にチルト調整が行われていた場合には、ステップ504に進んでディスクチルト量の検出を開始する。
ステップ501で過去にチルト調整が行われていないと判断した場合、ステップ502に進んでそのときの半径距離に対応する領域別チルト量にチルト駆動量を保持した後、ステップ503で次のレンズ位置信号およびトラックエラー信号を検出できるサンプリング周期まで待機する。その後にステップ504でレンズ位置信号LP(プッシュプル和信号)とトラックエラー信号の低域成分αTEDCを検出し、ステップ505に進んでディスクチルト量を求める。
以下、このステップ505におけるディスクチルト量の算出方法について詳細に説明する。すでに図9に示した領域別チルト量初期化処理によって、領域別チルト量の初期値とレンズ移動ずれ感度αとレンズ傾きずれ感度βが求められている。そして上記式1より得られる次の関係式
βθ=LP−αTEDC ・・・(8)
にステップ504で検出されたレンズ位置信号LPとトラックエラー信号TEDCを代入することによってディスクチルト量βθが得られる。もしくは次式
θ=(LP−αTEDC)/β ・・・(9)
から正確なディスクチルト角θが得られる。
次にステップ506に進んで、これら演算結果を初期値である領域別チルト量と半径距離で対応させて差分を取り、それを誤差信号としてサーボ演算して正確なチルト駆動量を算出する。そしてステップ507に進んで、この算出されたチルト駆動量を新たに調整された領域別チルト量としてメモリに保持した後、ステップ508で対応する領域別チルト量でチルト駆動する。ステップ509で再生動作または記録動作が終了したか確認し、動作が終了していない間はステップ503に戻ってステップ509までの処理を繰り返す。このステップ503〜509のループ処理を終えてこの処理を終了した後には、図9に示した領域別チルト量初期化処理によって得られた領域別チルト量の初期値が、より正確に更新されることになる。この動作を定期的に行うことで、常にチルト駆動量の目標値を実際に装着された光ディスクのディスクチルト量とほぼ一致させることができる。
ある半径領域で記録動作を行う必要があり、対応する領域で過去にチルト調整が行われていた場合には、その領域に対応する領域別チルト量からチルト駆動量を求め、これを初期値にしてチルト駆動する。またこの第2実施例の光ディスク装置においても、光ディスクの取り出し、または光ディスク装置の操作を終了する場合には、図7に示した終了処理と同様の処理を行う。つまり、それまで保持していた領域別チルト量に基づいて光ディスク固有のチルト変動分を近似式を作って関数化し、この近似式を光ディスク固有のIDに関連付けて光ディスク装置内の不揮発性メモリ内に保持する。
この発明は、CD−RやDVD−R、DVD+R、DVD−RAM、DVD−RW、DVD+RW等の各種光ディスクを記録媒体として、トラック上とトラック間に光スポットを照射して情報の記録又は再生を行う光ディスク装置に適用することができる。
この発明による光ディスク装置の構成例を示すブロック図である。 この発明の第1実施例によるトラックサーボの非作動中に検出されるプッシュプル和信号(レンズ位置信号)とディスクチルト量との関係を示す線図である。 同じくディスクチルト量とRF信号の振幅およびジッタの相関関係を示す線図である。 同じくサンプリングしたRF信号のピークとボトムを保持する回路を示す図である。 この発明の第1実施例によるチルト補正処理における、ディスクチルト量取得処理の流れを示すフローチャートである。 同じくトラックサーボ作動時で記録動作領域に入った場合のチルト補正処理の流れを示すフローチャートである。 同じく光ディスクの取り出し、または光ディスク装置の操作を終了する場合の終了処理の流れを示すフローチャートである。 この発明の第2実施例によるトラックサーボの作動中に検出されたプッシュプル和信号(レンズ位置信号)とディスクチルト量との関係を示す線図である。 この発明の第2実施例によるチルト補正処理における領域別チルト量初期化処理の流れを示すフローチャートある。 同じくトラックサーボ作動時で再生動作または記録動作を開始した場合のチルト補正処理の流れを示すフローチャートである。
符号の説明
1:光ディスク装置 2:光ディスク 3:スピンドルモータ
4:スピンドルモータ駆動系 5:スピンドル制御部 6:光ピックアップ
7:アクチュエータ駆動系 8:フィード駆動系 9:サーボ制御回路
10:信号検出系 11:データ処理回路 12:外部インターフェース
13:中央処理装置 13a:CPU 13b:ROM 13c:RAM
20:RF信号のピーク/ホールド回路

Claims (11)

  1. レーザ光源からの光束を対物レンズを介して集光し、光ディスクのトラック上とトラック間に光スポットを照射して情報の記録又は再生を行う光ディスク装置において、
    トラックサーボの非作動中に、装着された光ディスクからの反射光により検出される該光ディスクのトラック上のプッシュプル信号とトラック間のプッシュプル信号とを加算したプッシュプル和信号に基づいてディスクチルト量を検出するチルト検出手段と、
    該チルト検出手段が検出したディスクチルト量を目標値としてチルト駆動量を補正するチルト補正手段とを設けたことを特徴とする光ディスク装置。
  2. 請求項1記載の光ディスク装置において、前記チルト検出手段は、前記プッシュプル和信号と、情報の記録又は再生時のジッタと相関のある信号との関係から前記ディスクチルト量を検出することを特徴とする光ディスク装置。
  3. レーザ光源からの光束を対物レンズを介して集光し、光ディスクのトラック上とトラック間に光スポットを照射して情報の記録又は再生を行う光ディスク装置において、
    トラックサーボの作動中に、装着された前記光ディスクからの反射光により検出される該光ディスクのトラック上のプッシュプル信号とトラック間のプッシュプル信号とを加算したプッシュプル和信号と、トラックエラー信号の低域成分とに基づいてディスクチルト量を検出するチルト検出手段と、
    該チルト検出手段が検出したディスクチルト量を目標値としてチルト駆動量を補正するチルト補正手段とを設けたことを特徴とする光ディスク装置。
  4. 請求項3記載の光ディスク装置において、前記チルト検出手段は、前記プッシュプル和信号と前記トラックエラー信号の低域成分と、情報の記録又は再生時のジッタと相関のある信号との関係から前記ディスクチルト量を検出することを特徴とする光ディスク装置。
  5. 請求項4記載の光ディスク装置において、前記チルト検出手段は、トラックサーボの非作動中に差分が既知である2つのチルト駆動量でそれぞれチルト駆動が必要な前記装着された光ディスクのトラック上の所定の2点でそれぞれ検出されるプッシュプル和信号の差分と前記既知のチルト駆動量の差分とからレンズ傾きずれ感度を算出し、その算出したレンズ傾きずれ感度と、検出対象のトラックにおいてトラックサーボの作動中に検出されるプッシュプル和信号からレンズ移動ずれ量を差し引いた差分とに基づいてディスクチルト量を検出することを特徴とする光ディスク装置。
  6. 請求項5記載の光ディスク装置において、前記チルト検出手段は、トラックサーボの動作中に、所定の2つのトラックでそれぞれ検出される前記トラックエラー信号の低域成分とプッシュプル和信号のそれぞれのトラック間の差分からレンズ移動ずれ感度を算出し、その算出したレンズ移動ずれ感度と検出対象のトラックにおいて検出されるトラックエラー信号の低域成分とに基づいて前記移動ずれ量を算出することを特徴とする光ディスク装置。
  7. 請求項1乃至6のいずれか一項に記載の光ディスク装置において、前記チルト検出手段は、前記装着された光ディスクを回転中心からの半径距離によって複数の半径方向領域に分け、その各半径方向領域に対応するディスクチルト量を領域別チルト量として検出することを特徴とする光ディスク装置。
  8. 請求項7記載の光ディスク装置において、前記チルト検出手段が検出した前記領域別チルト量を前記複数の各半径方向領域に対応させてメモリ内に記憶する領域別チルト量記憶手段を設け、前記チルト補正手段は、以後に前記装着された光ディスクと同一個体の前記光ディスクを起動する際には、前記領域別チルト量記憶手段に記憶された前記領域別チルト量を前記半径方向領域に対応する目標値としてチルト駆動量を補正することを特徴とする光ディスク装置。
  9. 請求項7記載の光ディスク装置において、前記チルト検出手段が検出した前記領域別チルト量を前記半径距離に対して関数化したチルト関数を不揮発性メモリに保持するチルト関数保持手段と、以後に前記装着された光ディスクと同一個体の前記光ディスクが装着された際には、前記不揮発性メモリから前記チルト関数を読み出して領域別チルト量に逆変換する領域別チルト量逆変換手段とを設けたことを特徴とする光ディスク装置。
  10. レーザ光源からの光束を対物レンズを介して集光し、光ディスクのトラック上とトラック間に光スポットを照射して情報の記録又は再生を行う光ディスク装置において、チルト駆動量を補正するチルト補正方法であって、
    トラックサーボの非作動中に、装着された光ディスクからの反射光により検出される該光ディスクのトラック上のプッシュプル信号とトラック間のプッシュプル信号のプッシュプル和信号に基づいてディスクチルト量を検出し、該ディスクチルト量を目標値としてチルト駆動量を補正することを特徴とするチルト補正方法。
  11. レーザ光源からの光束を対物レンズを介して集光し、光ディスクのトラック上とトラック間に光スポットを照射して情報の記録又は再生を行う光ディスク装置においてチルト駆動量を補正するチルト補正方法であって、
    トラックサーボの作動中に、装着された光ディスクからの反射光により検出される該光ディスクのトラック上のプッシュプル信号とトラック間のプッシュプル信号のプッシュプル和信号と、トラックエラー信号の低域成分とに基づいてディスクチルト量を検出し、該ディスクチルト量を目標値としてチルト駆動量を補正することを特徴とするチルト補正方法。
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JP2008004234A (ja) * 2006-06-26 2008-01-10 Victor Co Of Japan Ltd 光学式記録再生装置

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