JP2005267025A - 解析モデルの領域抽出システム、方法、プログラム、およびプログラム媒体 - Google Patents
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Abstract
【課題】 シミュレーションに要する計算量を削減するとともに、設計領域の全体を把握可能な領域抽出方法を提供する。
【解決手段】 与えられたモデルの変数に基づき特性値を算出するとともに、当該モデルの変数および特性値を算出し、モデルの特性値が閾値を越えた場合には、当該モデルに最も近い他のモデルまでの距離を算出する。この距離の範囲内において新たなモデルを生成し、特性値を算出することを繰り返すとともに、階層化クラスタリングを用いて生成されたモデルの領域を抽出する。
【選択図】 図3
【解決手段】 与えられたモデルの変数に基づき特性値を算出するとともに、当該モデルの変数および特性値を算出し、モデルの特性値が閾値を越えた場合には、当該モデルに最も近い他のモデルまでの距離を算出する。この距離の範囲内において新たなモデルを生成し、特性値を算出することを繰り返すとともに、階層化クラスタリングを用いて生成されたモデルの領域を抽出する。
【選択図】 図3
Description
本発明は、解析モデルのなかから目的となる領域を効率よく抽出するための、解析モデルの領域抽出システム、方法、プログラム、およびプログラム媒体に関する。
近年のコンピュータ技術の発達に伴い、多くの分野においてシミュレーションシステム、CAE(Computer-Aided Engineering)が広く用いられるようになってきた。例えば、自動車設計の分野においては、解析モデルとして車両モデルをコンピュータ上において生成し、この車両モデルにおいて最適な特性を示す設計パラメータを探し出すことにより、開発期間の短縮を実現しようとしている。しかしながら、一般に車両モデル等の解析モデル多変量、多評価項目を有することから、いわゆる多峰性問題が発生する。ここで、多峰性問題とは、ある目標とする特性値を得るための設計変数の組み合わせが複数存在することを指している。例えば、自動車設計においては、操縦安定性、乗り心地等の特性値は、複数の設計変数が複雑に絡み合って決定され、また、特性値同士のトレードオフの関係にあり、これらの特性値、設計変数の決定は容易ではない。
そこで、図26に示されるように、解析モデルの応答曲面を作成し、この応答曲面に基づき設計変数の最適解を探索する手法が撮られている。同図(A)の波線は実際の特性を示し、実線は応答曲面により得られた特性を示している。同図に示されたように、特性値のカーブは複数の山を描いており、多峰性問題が生じている。かかる場合には、応答曲面法によっては、実際の特性と応答曲面との間に誤差が生じてしまい、精度の高い解析が困難となってしまう。一方、精度の高い解析結果を得るためには、膨大な計算量が必要となり、設計時間および開発コストの増大という問題が新たに生じてしまう。同図の(B)に最適化手法として、応答曲面法、遺伝的アルゴリズム、ニューラルネットワークの各種アルゴリズムを示した。上述のように応答曲面法は広域探索には向かず、遺伝的アルゴリズムは計算数が膨大になり易い。また、ニューラルネットワークは計算数が膨大となるとともに、高精度の解析には適していない。このように、従来のいずれの方法も短時間かつ高精度に最適解を探索するのは困難である。
また、上述の方法を用いて、短時間に解析を行うために特定の最適解だけを探索できたとしても、仕様変更、設計変更の必要が生じた場合に、他の解を最初から探索し直さなければならない。さらに、設計変数はある幅をもって選択されることが多いので、たとえ最適解であっても設計変数の幅が狭すぎる場合には自動車の量産段階における部品のばらつき等により所望の特性を得ることが困難になることがある。このため、単に最適解だけを探索するだけでなく、設計変数に対する特性値の変化の概略を高精度に把握できることが望ましい。すなわち、解析モデルが複数の最適解を有する場合、設計者がいずれの最適解を選択すべきかを把握できるように複数の最適解をすべて提示できることが要求される。ところが、上述の応答曲面法では、設計変数の広範囲に亘って精度の高い解析を行おうとすると膨大な計算量が必要になってしまう。
また、特開2003−242184号公開公報には、解析モデルに基づく応答曲面および遺伝的アルゴリズムを用いて最適解を探索する方法が開示されている。この方法においては、解析結果と計測結果の誤差を目的地の範囲内に置くように変数を探索し、応答曲面法および遺伝的アルゴリズムにより、誤差が最小となる解析モデルを解析することを試みている。しかしながら、遺伝的アルゴリズムは計算量が膨大であり、また、応答曲面法によって精度の高い解析結果を得るためには同様に計算量が膨大となる。逆に、変数領域を限定し、最適解だけを探索したのでは、広範囲な設計変数に対する特性値の変化を把握することができず、設計変更、仕様変更等に対処することができない。
さらに、特開2003−16114号公報においても、応答曲面を用いた解析方法が示されている。この方法においては、設計パラメータと応答特性パラメータの複数の組み合わせを作成し、各々の組み合わせに対応する複数の応答曲面を生成しておく。そして、所定の応答特性を満たす設計パラメータを探索する際に複数の応答曲面を同時に比較し、使用する応答曲面を切り換えることにより最適解の探索を行っている。しかしながら、この方法においても、摂家に不必要な領域まで計算が行われるため、計算量の増加等の問題を回避することはできない。
また、特開2001―125933号公報には、解析モデルの分散分析の結果に基づき応答曲面を作成する方法が開示されている。しかしながら、当該方法は、応答曲面法を用いていることから精度の高い解析を行うためには膨大な計算量が必要となる。また、上述の従来技術と同様に、設計変数の範囲を限定して最適解だけを探索したとしても、広範囲の設計変数に対して高精度の特性値の変化を算出することは困難である。
本発明は上述の問題に鑑みてなされたものであり、本発明の解決しようとする課題は、複数の最適解をより少ない計算量で抽出可能な解析モデルの領域抽出システム、方法、プログラム、およびプログラム媒体を提供することにある。
上述の課題を解決するために、本発明は、変数に応じた特性値を有するモデルの特性値の閾値を決定する閾値決定部と、与えられたモデルの変数に基づき当該モデルの特性値を算出するとともに、当該モデルの変数および特性値をメモリマップに書き込む特性値算出部と、前記モデルの特性値と前記閾値とを比較し、前記モデルの特性値が前記閾値を越えた場合には、変数空間において当該モデルに最も近い他のモデルまでの距離を算出する距離算出部と前記距離の範囲内において新たなモデルを生成するとともに、当該モデルの変数を前記特性値算出部に出力するモデル生成部と、前記閾値を越えた特性値を有するモデルの領域を前記メモリマップから抽出する領域抽出部とを備える。
また、本発明は、変数空間において互いに近接する二つのモデルを一つのクラスタに分類することにより階層化クラスタリングを行う階層化クラスタリング部をさらに備える。
さらに、前記モデル生成部は、直交表に基づく変数を有するモデルを初期モデルとして生成する。
また、前記領域抽出部は、閾値を越える特性値を有するモデルからなるクラスタを抽出する。
また、前記モデル生成部は、前記距離の範囲内において乱数を用いて新たなモデルを追加する。
さらに、前記距離算出部は、変数空間において当該モデルに最も近い他のモデルまでのユークリッド距離を算出する。
さらに、前記モデル生成部は、直交表に基づく変数を有するモデルを初期モデルとして生成する。
また、前記領域抽出部は、閾値を越える特性値を有するモデルからなるクラスタを抽出する。
また、前記モデル生成部は、前記距離の範囲内において乱数を用いて新たなモデルを追加する。
さらに、前記距離算出部は、変数空間において当該モデルに最も近い他のモデルまでのユークリッド距離を算出する。
本発明によれば、生成されたモデルが閾値を越えた場合には、当該モデルに最も近い他のモデルまでの距離の範囲内において新たなモデルを生成するので、閾値を越えたモデルが生成される確立を高くすることができる。このため、閾値以下のモデルのシミュレーションに要する計算量を削減できるため、設計等の費やす時間およびコストを大幅に削減することが可能となる。
また、本発明によれば、特性の最大値のみならず、閾値を越えるモデルの領域を抽出することができるので、いずれの変数領域を用いて設計を行うべきかを容易に把握することができる。
さらに、閾値を越える特性値を有するモデルからなるクラスタを抽出することにより、類似した特性値を有するモデルの領域を抽出することが可能となる。
また、変数空間においてモデルに最も近い他のモデルまでのユークリッド距離を算出し、この距離内において乱数を用いて新たなモデルを生成することにより、重複したモデルの生成を回避でき、効率の良いモデル生成が可能となる。
また、本発明によれば、特性の最大値のみならず、閾値を越えるモデルの領域を抽出することができるので、いずれの変数領域を用いて設計を行うべきかを容易に把握することができる。
さらに、閾値を越える特性値を有するモデルからなるクラスタを抽出することにより、類似した特性値を有するモデルの領域を抽出することが可能となる。
また、変数空間においてモデルに最も近い他のモデルまでのユークリッド距離を算出し、この距離内において乱数を用いて新たなモデルを生成することにより、重複したモデルの生成を回避でき、効率の良いモデル生成が可能となる。
以下に、図面を参照しながら本発明の最良の実施の形態を説明する。
(全体構成)
図1に本実施形態に係る解析システムの全体構成図を示す。この領域抽出システムは、シミュレーション端末1,エミュレータ端末2、ハードウェアインタフェース3、サーバ4、およびネットワーク5を備えて構成されている。シミュレーション端末1は、コンピュータ本体、ディスプレイ、キーボード等により構成されており、解析モデルの変数領域を抽出するとともに、当該変数領域のシミュレーションを実行する機能を備えている。マタ、シミュレーション端末1は、抽出された設計変数領域におけるシミュレーション結果をデータベースとして記憶し、ユーザからの要求に応じた所望のデータを検索することが可能である。
(全体構成)
図1に本実施形態に係る解析システムの全体構成図を示す。この領域抽出システムは、シミュレーション端末1,エミュレータ端末2、ハードウェアインタフェース3、サーバ4、およびネットワーク5を備えて構成されている。シミュレーション端末1は、コンピュータ本体、ディスプレイ、キーボード等により構成されており、解析モデルの変数領域を抽出するとともに、当該変数領域のシミュレーションを実行する機能を備えている。マタ、シミュレーション端末1は、抽出された設計変数領域におけるシミュレーション結果をデータベースとして記憶し、ユーザからの要求に応じた所望のデータを検索することが可能である。
エミュレータ端末2は試作されたハードウェアの物理量を測定するためのハードウェアインタフェース3を備えている。このエミュレータ端末2はシミュレーション端末1によって算出された変数領域に基づき、HIL(Hardware In Loop)によるエミュレーション等を実行し、詳細な設計を行うために用いられる。
サーバ4は、LANまたはWAN等のネットワーク5を介してシミュレーション端末1およびエミュレーション端末2に接続されており、これらの端末1,2からの要求に応じて所定の計算処理を実行するためのものである。本実施形態においては、シミュレーション処理、データベースの検索等を上述の端末1,2に代わって実行することも可能である。サーバ4は、シミュレーション端末1によって抽出された設計変数領域のシミュレーション結果をデータベースとして保存しておき、ユーザからの要求に応じて当該データベースの検索を実行する機能を備えている。
サーバ4は、LANまたはWAN等のネットワーク5を介してシミュレーション端末1およびエミュレーション端末2に接続されており、これらの端末1,2からの要求に応じて所定の計算処理を実行するためのものである。本実施形態においては、シミュレーション処理、データベースの検索等を上述の端末1,2に代わって実行することも可能である。サーバ4は、シミュレーション端末1によって抽出された設計変数領域のシミュレーション結果をデータベースとして保存しておき、ユーザからの要求に応じて当該データベースの検索を実行する機能を備えている。
図2は、上述のシミュレーション端末1のハードウェアブロック図である。このシミュレーション端末1は、CPU(中央処理演算ユニット)101、バス102、メモリ103、HDD(ハードディスクドライブ)104,外部記憶装置105,操作インタフェース106,ビデオコントローラ107,入出力インタフェース109,NIC(ネットワークインタフェースカード)110、ディスプレイ108等により構成されている。
CPU101は、与えられた解析モデルの設計変数領域を抽出するとともに、当該設計変数領域のシミュレーション計算を実行する。バス102はデータバスおよびアドレスバスにより構成され、CPU101とメモリ等デバイスとの間でデータの受け渡しを行うためのものである。メモリ103はCPU101が領域抽出のためのプログラムを実行するためのワークエリア等として用いられ、HDD104は当該プログラムを保存するとともにシミュレーション結果等のデータベースを保存するために用いられる。
CPU101は、与えられた解析モデルの設計変数領域を抽出するとともに、当該設計変数領域のシミュレーション計算を実行する。バス102はデータバスおよびアドレスバスにより構成され、CPU101とメモリ等デバイスとの間でデータの受け渡しを行うためのものである。メモリ103はCPU101が領域抽出のためのプログラムを実行するためのワークエリア等として用いられ、HDD104は当該プログラムを保存するとともにシミュレーション結果等のデータベースを保存するために用いられる。
外部記憶装置105は、MO、CD、CD−R、CD−RW、DVD、DVD−R、DVD−RW等の各種記録媒体に対してデータの読み書きを行うための記憶装置である。これの記録媒体上に本実施形態に係る領域抽出プログラムを格納する他、シミュレーション結果等を保存することが可能である。
操作インタフェース106は、キーボード、マウス等の入力デバイスとのインタフェースであり、ユーザはこれらの入力デバイスを介して解析モデルの指定、データベースの検索の指示をシミュレーション端末1に与えることができる。ビデオコントローラ107はグラフィックメモリ、3Dグラフィックコントローラ等を備え、解析モデル、シミュレーション結果のグラフ等を映像信号に変換する機能を備えている。ディスプレイ108は、CRT、液晶ディスプレイ等により構成され、ビデオコントローラからの映像信号に基づく画像を表示するためのものである。入出力インタフェース109は、USB、シリアルポート、パラレルポート等により構成され、プリンタ等の外部デバイスとシミュレーション端末1との接続のために使用される。NIC110はイーサネット(登録商標)、インターネット等とシミュレーション端末1とを接続するためのネットワークアダプタである。このNIC110を介してサーバ4からシミュレーション端末1に領域抽出プログラムをダウンロードすることも可能である。
操作インタフェース106は、キーボード、マウス等の入力デバイスとのインタフェースであり、ユーザはこれらの入力デバイスを介して解析モデルの指定、データベースの検索の指示をシミュレーション端末1に与えることができる。ビデオコントローラ107はグラフィックメモリ、3Dグラフィックコントローラ等を備え、解析モデル、シミュレーション結果のグラフ等を映像信号に変換する機能を備えている。ディスプレイ108は、CRT、液晶ディスプレイ等により構成され、ビデオコントローラからの映像信号に基づく画像を表示するためのものである。入出力インタフェース109は、USB、シリアルポート、パラレルポート等により構成され、プリンタ等の外部デバイスとシミュレーション端末1との接続のために使用される。NIC110はイーサネット(登録商標)、インターネット等とシミュレーション端末1とを接続するためのネットワークアダプタである。このNIC110を介してサーバ4からシミュレーション端末1に領域抽出プログラムをダウンロードすることも可能である。
図3は本実施形態に係る領域抽出システムの機能ブロック図である。この図において、サンプリング点生成部11は、直交表を用いた初期サンプリング点の生成、ユークリッド距離に基づくサンプリング点の生成を行うためのものである。直交表は、2水準、4水準等で表されたマトリクスからなり、直交関数に対応したものである。これらの値を複数の設計変数に割り当てることにより重複のないサンプリング点を発生させることが可能である。また、ユークリッド距離に基づくサンプリング点は、所定のユークリッド距離内において乱数を用いて発生することができる。
閾値決定部12は、設計に使用可能な特性値を閾値として決定するものである。例えば、図5に示されたように、所定の特性値を閾値と定め、この閾値を越える特性値に対応する設計変数領域を求める。得られた設計変数領域が、実際の設計に利用可能なものである。そして、各々の設計変数と特性値との組み合わせがモデルとして得られることになる。このように、設計値として最低限満たすべき特性値を閾値として決定することにより、設計に利用する可能性のない設計モデルのシミュレーション計算を実行せずに済むことになる。
図7において、閾値クリアモデルは閾値を越えた特性値を有するモデルを示し、閾値アウトモデルは閾値以下の特性値を有するモデルを示している。
ユークリッド距離算出部は、2つのサンプリング点XY間のユークリッド距離dを下式に従い算出するものである。
X=(x1,x2,・・・,xn)、 Y=(y1,y2,・・・,yn)
d={Σ(xi−yi)2}1/2
ユークリッド距離算出部は、2つのサンプリング点XY間のユークリッド距離dを下式に従い算出するものである。
X=(x1,x2,・・・,xn)、 Y=(y1,y2,・・・,yn)
d={Σ(xi−yi)2}1/2
閾値を超える特性値を有するモデルを基準として、所定のユークリッド距離dの範囲において新たなモデルを乱数により生成することにより、閾値を越える可能性の高いモデルを生成することが可能となる。すなわち、設計に不必要と思われるモデルを排除することができる。
シミュレーション計算部10はサンプリング点生成部11によって生成されたモデルにおけるシミュレーションを行い、当該モデルの特性値を計算するため機能を有している。このシミュレーション計算部10は、できるだけ高精度の計算が可能であることが好ましいが、汎用のシミュレーションシステムを用いて構成可能である。上述のように、計算すべき設計変数の数は、モデル生成部11,閾値決定部12,ユークリッド距離算出部13によって限定されるため、シミュレーション計算部10の計算量を最小限に抑えることができる。
シミュレーション計算部10はサンプリング点生成部11によって生成されたモデルにおけるシミュレーションを行い、当該モデルの特性値を計算するため機能を有している。このシミュレーション計算部10は、できるだけ高精度の計算が可能であることが好ましいが、汎用のシミュレーションシステムを用いて構成可能である。上述のように、計算すべき設計変数の数は、モデル生成部11,閾値決定部12,ユークリッド距離算出部13によって限定されるため、シミュレーション計算部10の計算量を最小限に抑えることができる。
階層化クラスタリング部14は、シミュレーション計算部14によって算出された複数のモデルを階層化クラスタリングするためのものである。シミュレーションされた複数のモデルの中には、変数の値が近似したものが存在する。階層化クラスタリング部14は、変数の値が近似したモデル同士を一つのクラスタとして分類し、さらに分類されたクラスタ同士を上位のクラスタとして順に分類することにより、階層的に分類されたクラスタを生成することが可能である。このようにして得られた各々のクラスタは独立した設計領域としてみなすことができ、この設計領域の範囲において具体的な設計変数を選択することにより、同様の傾向の特性値を有するモデルを得ることができる。
出力部16はシミュレーション結果、階層化クラスタリング結果等を出力し、ユーザに視覚的に提示するためのものである。データベース17は、階層化クラスタリングされたモデルをデータベースとして記憶し、所望のクラスタ内のモデルをユーザに提供するためのものである。
メモリマップ18は、モデル生成部11によって生成されたモデル,およびシミュレーション計算部10によって算出された特性値を記憶するとともに、これらの値を変数空間上の座標として保持するものである。階層化クラスタリング部14,設計領域抽出部15は、このメモリマップ18上のデータに対して階層化クラスタリングおよび領域抽出を行うことができる。
メモリマップ18は、モデル生成部11によって生成されたモデル,およびシミュレーション計算部10によって算出された特性値を記憶するとともに、これらの値を変数空間上の座標として保持するものである。階層化クラスタリング部14,設計領域抽出部15は、このメモリマップ18上のデータに対して階層化クラスタリングおよび領域抽出を行うことができる。
続いて、本実施形態に係る解析システムの処理の概要を図4、図5のフローチャートを参照しながら説明する。
(初期モデル決定)
先ず、閾値決定部12により設計モデルの特性値の閾値を決定する(ステップS101)。閾値の決定は、例えば設計において最低限満たすべき特性値、設計に利用可能性のある特性値を考慮して行うことができる。次に、モデル生成部11は直交表を用いて初期モデルを決定し(ステップS102)、シミュレーション計算部10は決定されたモデルのシミュレーションを行う。例えば、図6において、シミュレーション計算部10は、初期モデルとして与えられた変数x1、x2、・・の各々の特性値p1、p2,・・・を算出し、閾値を越えたモデルを閾値クリアモデルとしてメモリマップ18に書き込み、閾値以下のモデルは閾値アウトモデルとして同様にメモリマップ18に書き込む。このようにして、初期モデルのシミュレーション結果が得られる。
先ず、閾値決定部12により設計モデルの特性値の閾値を決定する(ステップS101)。閾値の決定は、例えば設計において最低限満たすべき特性値、設計に利用可能性のある特性値を考慮して行うことができる。次に、モデル生成部11は直交表を用いて初期モデルを決定し(ステップS102)、シミュレーション計算部10は決定されたモデルのシミュレーションを行う。例えば、図6において、シミュレーション計算部10は、初期モデルとして与えられた変数x1、x2、・・の各々の特性値p1、p2,・・・を算出し、閾値を越えたモデルを閾値クリアモデルとしてメモリマップ18に書き込み、閾値以下のモデルは閾値アウトモデルとして同様にメモリマップ18に書き込む。このようにして、初期モデルのシミュレーション結果が得られる。
(追加モデルの生成)
閾値クリアモデルの近傍には、他にも閾値を越える特性値を有するモデルが存在することが推定される。これに対して、閾値アウトモデルの近傍には、閾値を越えるモデルが存在する可能性は低いことが推定される。そこで、閾値クリアモデルの近傍において新たなモデルを生成し、このモデルのシミュレーション計算を行うことにより、設計に有用な変数の範囲を決定することができる。すなわち、モデル生成部11は閾値クリアモデルに近接する他のモデルとの範囲内における距離dを算出し(ステップS109)、距離dの範囲において乱数を用いて新たなモデルを追加する(ステップS110)。このようにして、追加せれたモデルはメモリマップ18上に書き込まれる。なお、上述のように、2つのモデルのユークリッド距離を算出することにより、距離dが求められる。また、本発明によれば、乱数を用いているので、重複したモデルの生成を回避することが可能である。
閾値クリアモデルの近傍には、他にも閾値を越える特性値を有するモデルが存在することが推定される。これに対して、閾値アウトモデルの近傍には、閾値を越えるモデルが存在する可能性は低いことが推定される。そこで、閾値クリアモデルの近傍において新たなモデルを生成し、このモデルのシミュレーション計算を行うことにより、設計に有用な変数の範囲を決定することができる。すなわち、モデル生成部11は閾値クリアモデルに近接する他のモデルとの範囲内における距離dを算出し(ステップS109)、距離dの範囲において乱数を用いて新たなモデルを追加する(ステップS110)。このようにして、追加せれたモデルはメモリマップ18上に書き込まれる。なお、上述のように、2つのモデルのユークリッド距離を算出することにより、距離dが求められる。また、本発明によれば、乱数を用いているので、重複したモデルの生成を回避することが可能である。
図7に計算予定モデルと計算除外モデルの一例を示す。同図において、計算対象となるモデルは黒丸で示され、計算対象外のモデルは×印で示されている。閾値クリアモデルp2と隣接するモデルp1との範囲内での距離dが設定され。閾値クリアモデルp2から距離dの範囲内にモデルp13,p14が乱数を用いて生成される。これらのモデルp13,p14は計算対象となるモデルとして決定され(ステップS111)、距離dの範囲外にあるモデルp11,p12は計算対象から外される。同様に、閾値クリアモデルp4,p6の近傍において、追加計算対象となるモデルが決定される。
シミュレーション計算部10は計算対象として追加されたモデルp13,p14のシミュレーションを行い、各々の特性値を算出する(ステップS103)。これらのモデルのシミュレーション結果を図8に示す。この図において、黒丸は閾値を越えたモデルを表し、三角は閾値以下のモデルを表している。この結果から、実際に計算された閾値以下のモデルは極めて少なく、無駄な計算量を大幅に削減できることが確認される。
ステップS104において、閾値を越えた領域においてさらに追加のモデルを算出する必要があるか否かを判断する。さらに追加のモデルを生成する必要がる場合には、ステップS109〜S111の処理が繰り返し実行される。なお、当該判断は、閾値を越えたモデルが所定密度になったか否かで判断しても良く、ユーザによって判断しても良い。
ステップS104において、閾値を越えた領域においてさらに追加のモデルを算出する必要があるか否かを判断する。さらに追加のモデルを生成する必要がる場合には、ステップS109〜S111の処理が繰り返し実行される。なお、当該判断は、閾値を越えたモデルが所定密度になったか否かで判断しても良く、ユーザによって判断しても良い。
これらの処理を繰り返す毎に、ユークリッド距離dは次第に短くなり、より詳細な設計領域のモデルのシミュレーション結果が得られる。ユークリッド距離dが短くなるということは、新しく生成されたモデルの変数が近似していることを意味している。従って、距離dが十分に小さくなるまでモデルの追加を行うことにより、閾値を満たす変数の領域を正確に把握することが可能となる。
(階層化クラスタリング)
モデルを繰り返し追加することにより、設計に必要な変数の領域が得られた場合には(ステップS104でYES)、階層化クラスタリング部14はメモリマップ18上において閾値を満たした複数のモデルの階層化クラスタリングを行う。すなわち、階層化クラスタリング部14は、閾値を満たしたモデル(丸印)のうち各変数間のWARD距離を算出し(ステップS105)、距離が最小なもの同士を一つのクラスタに分類する(ステップS106)。さらに、階層化クラスタリング部14は、各クラスタのWARD距離が最小なもの同士をさらに一つのクラスタに分類し、クラスタが1つになるまで以上の処理を繰り返す(ステップS107でYES)。
モデルを繰り返し追加することにより、設計に必要な変数の領域が得られた場合には(ステップS104でYES)、階層化クラスタリング部14はメモリマップ18上において閾値を満たした複数のモデルの階層化クラスタリングを行う。すなわち、階層化クラスタリング部14は、閾値を満たしたモデル(丸印)のうち各変数間のWARD距離を算出し(ステップS105)、距離が最小なもの同士を一つのクラスタに分類する(ステップS106)。さらに、階層化クラスタリング部14は、各クラスタのWARD距離が最小なもの同士をさらに一つのクラスタに分類し、クラスタが1つになるまで以上の処理を繰り返す(ステップS107でYES)。
図9に示されたように、閾値を満たしたモデル(丸印)のうち、変数の近似したもの同士が一つのクラスタに分類され、さらにクラスタ同士が上位のクラスタに分類される。このようにして階層化クラスタの樹形図が生成される(ステップS108)。
また、同図において、閾値を満たしたモデルのうち、隣接し合うもの同士が一つの設計領域として認識され、設計領域1、2、および3が存在することが確認できる。これらの設計領域は図10(A)に示されるように、3つの凸部(峰状部)に対応しており、近似した特性を有する領域として設計に利用可能である。図10(B)は設計領域1を表しており、横軸はパラメータ(変数)、縦軸は特性値を表している。同図(C)の左図のグラフは正規化したパラメータの分布を表し、この図から当該設計領域のパラメータの範囲を判断することが可能である。また、右のグラフは特性値を閾値で割った値を示している。すなわち、特性値が閾値と等しい場合には縦軸の1.0の値を示し、1.0より小さいほど特性値が閾値よりも大きいことを意味している。設計領域1の分布は1.0に比較的に近い値を示しており、設計領域の特性値は閾値を少し超えているにすぎないことが、このグラフから確認できる。このようにして、設計者は各々の設計領域の特性を視覚的に把握することが可能となる。
また、同図において、閾値を満たしたモデルのうち、隣接し合うもの同士が一つの設計領域として認識され、設計領域1、2、および3が存在することが確認できる。これらの設計領域は図10(A)に示されるように、3つの凸部(峰状部)に対応しており、近似した特性を有する領域として設計に利用可能である。図10(B)は設計領域1を表しており、横軸はパラメータ(変数)、縦軸は特性値を表している。同図(C)の左図のグラフは正規化したパラメータの分布を表し、この図から当該設計領域のパラメータの範囲を判断することが可能である。また、右のグラフは特性値を閾値で割った値を示している。すなわち、特性値が閾値と等しい場合には縦軸の1.0の値を示し、1.0より小さいほど特性値が閾値よりも大きいことを意味している。設計領域1の分布は1.0に比較的に近い値を示しており、設計領域の特性値は閾値を少し超えているにすぎないことが、このグラフから確認できる。このようにして、設計者は各々の設計領域の特性を視覚的に把握することが可能となる。
(データベース作成)
上述の処理により生成された階層化クラスタリングの樹形図、設計領域の情報は、データベース17に保存される(ステップS112)。すなわち、データベース17には、図9の樹形図、図10(A)〜(C)のグラフの情報が保存される。設計時においては、所望の特性値に基づき検索を行うことにより、当該特性値を満たす変数の範囲を即座に得ることができる。また、図10で示されたような特性値のグラフを資格邸に表示することにより、特性値の概略の値を知ることも可能である。
このようにして生成されたデータベース17に基づき、所望の設計領域において詳細な設計を行うか、または、コンセプト設計を行うかを判断することできる(ステップS113)。詳細設計において、上述の処理で得られた各特性値について推定式を作成する(ステップS115)。推定式としては、例えば一次回帰重解析の推定式を使用することができる。この推定式において特性値の最適値を求めることにより、詳細な設計を行うことが可能となる(ステップS115)。一方、詳細な設計ではなく、概略設計を行う場合にはデータベースを解析し、所望の設計領域を選択する(ステップS116)。
上述の処理により生成された階層化クラスタリングの樹形図、設計領域の情報は、データベース17に保存される(ステップS112)。すなわち、データベース17には、図9の樹形図、図10(A)〜(C)のグラフの情報が保存される。設計時においては、所望の特性値に基づき検索を行うことにより、当該特性値を満たす変数の範囲を即座に得ることができる。また、図10で示されたような特性値のグラフを資格邸に表示することにより、特性値の概略の値を知ることも可能である。
このようにして生成されたデータベース17に基づき、所望の設計領域において詳細な設計を行うか、または、コンセプト設計を行うかを判断することできる(ステップS113)。詳細設計において、上述の処理で得られた各特性値について推定式を作成する(ステップS115)。推定式としては、例えば一次回帰重解析の推定式を使用することができる。この推定式において特性値の最適値を求めることにより、詳細な設計を行うことが可能となる(ステップS115)。一方、詳細な設計ではなく、概略設計を行う場合にはデータベースを解析し、所望の設計領域を選択する(ステップS116)。
続いて、本実施形態に係る解析システムの適用例を説明する。上述の説明では一つの変数を有する関数について説明したが、多変数の関数についても本実施形態に係る解析システムを適用できることはいうまでもない。
図11〜図16に、2つの変数XYからなる関数に実施形態に係る解析システムを適用した例を示す。図11に示されるように、特性値がZ=−1−(2+sin(X))*cos(2Y)で表されるとき、特性値のグラフには複数の凸部(峰状部)を有する曲面が表れる。そして、特性値の閾値としてZ=0とした場合、閾値を越える特性値は図12のように示される。この図において楕円曲線の外側から内側に向かって特性値Zが大きくなることを示しており、外側の曲線は特性値Z=0となる曲線を表している。
図11〜図16に、2つの変数XYからなる関数に実施形態に係る解析システムを適用した例を示す。図11に示されるように、特性値がZ=−1−(2+sin(X))*cos(2Y)で表されるとき、特性値のグラフには複数の凸部(峰状部)を有する曲面が表れる。そして、特性値の閾値としてZ=0とした場合、閾値を越える特性値は図12のように示される。この図において楕円曲線の外側から内側に向かって特性値Zが大きくなることを示しており、外側の曲線は特性値Z=0となる曲線を表している。
このような関数において、本実施形態に係る解析システムは初期モデルの決定を行う。上述のように、初期モデルの決定は、2つの変数のテーブルを含む直交表を用いて行われる。直交表によって決定されたモデルは、XY平面に一様に分布し、偏りのない変数XYの組み合わせが得られる。シミュレーション計算部10は、初期モデルの特性値Zを算出し、特性値が閾値を越えたか否かを判断する。閾値を越えた初期モデルは閾値クリアモデルとして記憶され、閾値以下のモデルは閾値アウトモデルとして記憶される。
続いて、モデル生成部11は、閾値クリアモデルを基準として、追加のモデルの生成を行う。すなわち、モデル生成部11は、閾値クリアモデルから所定の距離の範囲内において乱数により追加モデルの変数xyを決定する。このようにして、閾値クリアモデルに近接する他のモデルとの間において、所定の距離の追加のモデルがモデル生成部11によって追加される。シミュレーション計算部10は、新たに生成されたモデルの特性値を算出し、このモデルをメモリマップ18上に書き込む。
続いて、モデル生成部11は、閾値クリアモデルを基準として、追加のモデルの生成を行う。すなわち、モデル生成部11は、閾値クリアモデルから所定の距離の範囲内において乱数により追加モデルの変数xyを決定する。このようにして、閾値クリアモデルに近接する他のモデルとの間において、所定の距離の追加のモデルがモデル生成部11によって追加される。シミュレーション計算部10は、新たに生成されたモデルの特性値を算出し、このモデルをメモリマップ18上に書き込む。
以上の処理を繰り返すことにより、図13(A)に示されるように、複数のモデルが生成される。この図において、小さな黒丸は閾値以下となるモデルを示し、大きな黒丸は閾値を越えるモデルを表している。同図から確認できるように、生成されたモデルの多くは、閾値を越えた領域に分布していることが確認できる。同図(B)に閾値を越えたモデルの数は339となり、全体のモデルの65.2%となった。
これに対して、乱数のみによって新たなモデルを追加した場合の結果を図14に示す。同図(A)に示されたように、閾値以下となるモデルが多数存在し、閾値を越えるモデルの数は極めて少ないことが確認できる。同図(B)からは、閾値を越えたモデルの割合は全体の31.2%にすぎず、閾値以下のモデルのために無駄な計算を行ったことが分かる。
これに対して、乱数のみによって新たなモデルを追加した場合の結果を図14に示す。同図(A)に示されたように、閾値以下となるモデルが多数存在し、閾値を越えるモデルの数は極めて少ないことが確認できる。同図(B)からは、閾値を越えたモデルの割合は全体の31.2%にすぎず、閾値以下のモデルのために無駄な計算を行ったことが分かる。
これらの結果を比較して分かるように、本実施形態によれば、利用可能性の少ない閾値以下のモデルの計算を回避することができ、効率の良いシミュレーションを行うことが可能となる。また、計算量を最小限に抑えながら、利用可能性のあるモデルを広く計算することができるため、モデルの特性値の変化を把握することが可能である。
図15に、本実施例に係る閾値クリアモデルの割合のグラフを示す。この図において、横軸は追加モデルの回数を表し、縦軸は閾値を越えたモデルの割合を表している。1回目のモデル生成(初期モデル生成)においては、全体のモデル数に対する閾値を越えたモデル数の割合は21.9%であるが、3回目のモデル生成においては、当該割合は80%に達し、さらに、8回目のモデル生成においては、当該割合は92.3%に達している。この結果から確認できるように、本実施形態によれば極めて効率よく閾値を越えるモデルを生成することが可能である。
続いて、このようにして生成されたモデルにおいて、階層化クラスタリングが行われる。すなわち、閾値を満たした複数のモデルのうち各変数間のWARD距離が算出され、距離が最小なもの同士が一つのクラスタに分類される。さらに、各クラスタのWARD距離が最小なもの同士が上位のクラスタに分類され、クラスタが1つになるまで以上の処理が繰り返される。
各クラスタは、近似した変数および特性値を有する複数のモデルを含み、独立した設計領域として抽出されるものである。図16に示されるように、波線で囲まれた設計領域1から5が抽出され、ユーザは互いに異なる特性(特徴)を有する設計領域を認識することが可能である。
このようにして抽出された設計領域等はデータベース17として保存され、ユーザはデータベースを自由に検索することができる。本実施例に示されたように、閾値を越えるモデルを生成することにより、多変数のモデルの解析をより少ない計算量で実現することができる。また、特性値が閾値を越えるモデルの生成および計算が行われるので、利用可能性のあるモデルの概要を容易に把握することが可能となる。
このようにして抽出された設計領域等はデータベース17として保存され、ユーザはデータベースを自由に検索することができる。本実施例に示されたように、閾値を越えるモデルを生成することにより、多変数のモデルの解析をより少ない計算量で実現することができる。また、特性値が閾値を越えるモデルの生成および計算が行われるので、利用可能性のあるモデルの概要を容易に把握することが可能となる。
続いて、本実施形態に係る解析システムの車両設計への適用例を説明する。図17に示されるように、車両の乗り心地等の性能は、サスペンションのセッティング、車両の重量バランスなどの要因が複雑に絡み合い決定されることが分かっている。ここでは、バネ弾性係数、スタビライザ剛性、ダンパ減衰係数(伸び側、縮み側)の各々をフロントおよびリアに分けて、合計で8変数X1〜X8をモデルの変数として用いることとする。また、各々の変数について、下限値および上限値を定め、この範囲において上述の8つの変数X1〜X8を正規化しておく。
また、図18に示されるように、特記乗り越え試験における最大上加速度f(1)、最大ピッチ角f(2)、定常円旋回試験におけるロール率f(3)、最大横加速度f(4)の4つを特性値として定めておく。なお、特記乗り越え試験は、フロント車重900Kg、リア車重600Kgの車両を磁束30Km/hで平坦路を走行させ、左右のタイヤを同位相で長さ3650mm、高さ100mmのsin形状の突起を乗り越えさせることにより行われる(同図(A)参照)。また、定常円旋回試験は、車両を一定の半径で回転させた場合における車両のロール率および最大横加速度を測定することにより行われる(同図(B)参照)。
さらに、同図(C)に示されるように、4つの特性値の閾値を予め決定しておく。閾値としては、利用可能性のある最低限度の特性値、あるいは特性値の変化を把握するのに十分に低い値を設定しておくことができる。
先ず、モデル生成部11は、例えば8水準、8変数の直交表を用いて初期モデルを決定する。このように、直交表を用いることにより、均等な8変数の数値を有する初期モデルを決定することができる。このようにして決定された初期モデルの変数に基づき上述の評価試験のシミュレーションを行い、初期モデルの各々について4つの特性値を求める。さらに、モデル生成部11によって、閾値を越える特性値を有する初期モデルを基準として、所定のWARD距離の範囲において乱数により決定された新たなモデル決定される。
先ず、モデル生成部11は、例えば8水準、8変数の直交表を用いて初期モデルを決定する。このように、直交表を用いることにより、均等な8変数の数値を有する初期モデルを決定することができる。このようにして決定された初期モデルの変数に基づき上述の評価試験のシミュレーションを行い、初期モデルの各々について4つの特性値を求める。さらに、モデル生成部11によって、閾値を越える特性値を有する初期モデルを基準として、所定のWARD距離の範囲において乱数により決定された新たなモデル決定される。
図19(A)に、本実施例に係る閾値クリアモデルの割合のグラフを示す。この図において、横軸は追加モデルの回数を表し、縦軸は閾値を越えたモデルの割合を表している。1回目のモデル生成においては、全体のモデル数に対する閾値を越えたモデル数の割合は34.4%であるが、3〜12回目のモデル生成においては当該割合は平均64.4%に達ししている。同図(B)に、モデル生成の詳細結果を示す。初期モデル数612のうち、閾値を越えたモデル数は176であり、閾値を越えたモデル数の割合は全体の34.4%であった。また、最終的に発生したモデル数2624のうち、閾値を越えたモデル数1524であり、全体の58.1%となった。また、階層化クラスタリングにより、最終的に得られた設計領域の数は356であった。以上の結果により、少ないモデル数で、閾値を越えるモデルを効率良く発生させることが確認できる。
続いて、図20に示されるように、変数が類似しているモデル同士が同一のクラスタに分類され、さらにこれらのクラスタが上位のクラスタに順に分類される。すなわち、変数X1〜X8が類似した変化を示すモデル同士が同一のクラスタに分類される。このように各モデルをクラスタに分留することにより、閾値を満たす変数領域の境界を把握することも可能となる。
図21に本実施例に係る車両設計の結果を示す。同図(A)は8つの変数の各々の範囲を示しており、例えば、変数X1(フロントバネ弾性係数)が約0.3〜0.9という比較的に広範囲に亘って、閾値を満たすような特性が得られることが確認できる。これに対して、変数X6(フロントダンパ減衰係数(伸び側))は約0.35〜0.6という比較的に狭い範囲を示しており、閾値を満たす特性を得るにはフロントダンパ減衰係数の設計領域は比較的に狭いことが確認できる。
同図(B)は、特定の設計領域における4つの特性の各々の範囲を表しており、横軸が4つの特性の種類を示し、縦軸が閾値に対する特性値の比率を示している。特性f(1)(最大加速度)の範囲は約0.2〜1.0を示しており、変数の値により最大加速度の特性が大きく変化することがこのグラフから確認できる。
なお、これらのグラフの形状は設計領域毎に異なり、ユーザはこれらのグラフに基づき車両設計に最も適した設計領域を選択することが可能である。例えば、普及車においては、大量生産時における部品のばらつきを考慮して、特性の値はさほど高くなくとも、部品のばらつきを考慮して広い範囲で閾値を満たす特性値を有する設計領域を選択することが好ましい(図22参照)。一方、スポーツカーの場合には、変数の範囲は狭くても、より高性能を期待できる設計領域を選択することが可能である(図23参照)。本発明によれば、利用可能性のある設計領域の全体を把握することができるので、設計目的に応じた設計領域を選択することができる。
なお、これらのグラフの形状は設計領域毎に異なり、ユーザはこれらのグラフに基づき車両設計に最も適した設計領域を選択することが可能である。例えば、普及車においては、大量生産時における部品のばらつきを考慮して、特性の値はさほど高くなくとも、部品のばらつきを考慮して広い範囲で閾値を満たす特性値を有する設計領域を選択することが好ましい(図22参照)。一方、スポーツカーの場合には、変数の範囲は狭くても、より高性能を期待できる設計領域を選択することが可能である(図23参照)。本発明によれば、利用可能性のある設計領域の全体を把握することができるので、設計目的に応じた設計領域を選択することができる。
図21(C)、(D)に一次重回帰分析による推定結果を示す。同図(C)に示されたように、8つの変数X1〜X8に基づき、4つの特性値f(1)〜f(4)を推定し、詳細な最適値を探し出すことができる。なお、この推定結果と実測値との重相関を同図(D)に示す。この図から確認できるように、精度の高い推定式を得ることができ、本発明を詳細な最適設計に提要することにより、開発期間を短縮することが可能となる。
本発明は設計の分野に限定されることなく、多様な数値解析に適用可能であり、商品の需要予測の分野においても、本発明を適用することが可能である。例えば、図24に示されたように、季節、販売地域、購買者年齢、購買者性別を変数X1〜X4として設定し、商品A、B、Cの売上を特性値f(1)〜f(3)として設定しておく。なお、季節、販売地域、購買者年齢、購買者性別を正規化した数値を変数X1〜X4として用いることが望ましい。
先ず、特性値の閾値として、商品売り上げの最低目標(例えば採算限度額)を設定しておく。続いて、直交表に基づき変数X1〜X4の初期モデル定め、初期モデルの特性値’(売上)を所定のシミュレーションシステムにより算出する。上述のように、直交表を使用することにより、変数X1〜X4の空間において均一なモデルを生成することができる。
先ず、特性値の閾値として、商品売り上げの最低目標(例えば採算限度額)を設定しておく。続いて、直交表に基づき変数X1〜X4の初期モデル定め、初期モデルの特性値’(売上)を所定のシミュレーションシステムにより算出する。上述のように、直交表を使用することにより、変数X1〜X4の空間において均一なモデルを生成することができる。
続いて、閾値である売上最低目標を越えたモデルを基準として、隣接するモデルとの範囲内において乱数により新たなモデルを生成する。新たに生成されたモデルについて、特性値である売上を算出し、算出結果が閾値を越えたか否かを判断する。さらに、新たに生成されたモデルのうち、最低売上額を越えたモデルを基準として追加モデルの生成を行い、需要予測に十分なモデルのシミュレーションを行う。
さらに、最低売上額を超えたモデルの階層化クラスタリングを行い、最低売上額を超える変数X1〜X4の組み合わせを同一のクラスタに分類する。このようにして、商品A,B,Cの売上f(1)〜f(3)の最低限度を実現可能な変数X1〜X4、すなわち季節、販売地域、購買者年齢、購買者性別を探し求めることができる。
さらに、最低売上額を超えたモデルの階層化クラスタリングを行い、最低売上額を超える変数X1〜X4の組み合わせを同一のクラスタに分類する。このようにして、商品A,B,Cの売上f(1)〜f(3)の最低限度を実現可能な変数X1〜X4、すなわち季節、販売地域、購買者年齢、購買者性別を探し求めることができる。
また、本発明は、ネットワーク回線のパフォーマンスの予測にも適用可能である。ネットワークの回線はできるだけ大容量であることが望ましいが、回線の維持コストを考慮すると、必要以上に要領の大きな回線は、コストの面からは好ましくない。このような事情から、ネットワークパフォーマンスの予測が広く行われている。
ネットワークのパフォーマンス(サービスレベル)を計る尺度としてPingレスポンスを用いることが考えられるが、あまりに低いPingレスポンスのシミュレーション結果は設計上、利用可能性が少ない。そこで、本発明に係るシステムを適用して、ネットワーク設計に必要な領域のみを計算および抽出することにより、設計時間、コストを大幅に短縮することが可能となる。以下に、ネットワークのパフォーマンスのシミュレーションの手順を説明する。
ネットワークのパフォーマンス(サービスレベル)を計る尺度としてPingレスポンスを用いることが考えられるが、あまりに低いPingレスポンスのシミュレーション結果は設計上、利用可能性が少ない。そこで、本発明に係るシステムを適用して、ネットワーク設計に必要な領域のみを計算および抽出することにより、設計時間、コストを大幅に短縮することが可能となる。以下に、ネットワークのパフォーマンスのシミュレーションの手順を説明する。
先ず、図25に示されるように、ネットワークパフォーマンスに影響を与える要因としてトラフィック、ネットワーク構成、ユーザ数、利用アプリケーションを想定し、これらを数値化することにより変数X1,X2、X3,X4を定める。また、ネットワークの特性値を上述のようにPingレスポンスとし、さらに、ネットワークのPingレスポンスとして設計上の最低限の値を閾値として定めておく。Pingレスポンスの閾値としては、例えば0.5msecのように設定する方法、0.2msec以内にPingレスポンスが応答される割合のように定めることができる。
先ず、モデル生成部11は直交表を用いて変数X1〜X4の初期値を決定し、この変数を有するネットワークモデルのPingレスポンスをシミュレーション計算部10により算出する。なお、ネットワークモデルのシミュレーションは、既存の予測システムをそのまま利用することが可能である。ユークリッド距離算出部13は、閾値を越えたPingレスポンスを有するネットワークモデル同士の距離を算出し、モデル生成部11はこの距離内において乱数を用いて変数を決定することにより、新たなネットワークモデルを生成する。生成されたネットワークモデルについてPingレスポンスを算出し、閾値を越えたPingレスポンスに基づき新たなネットワークモデルを生成する。このようにして、ネットワークの設計の判断に十分な数のモデルが生成されるまで、上述の処理を繰り返す。
階層化クラスタリング部14は、閾値を越えるPingレスポンスを有するネットワークモデルのうち、変数空間における距離が近接したもの同士を一つのクラスタに分類し、さらにこのクラスタ同士を順に上位のクラスタに分類する。設計領域抽出部15は、一つのクラスタに含まれるネットワークモデルの領域を抽出し、データベース等に出力する。
以上の処理により、閾値を越えるPingレスポンスを有するネットワークモデルが設計領域毎に抽出されるので、いずれの設計領域においてネットワークの設計をするかを容易に把握することが可能となる。また、設計には利用可能性の少ない閾値以下のネットワークモデルのシミュレーション計算を行わずに済むため、計算時間およびコストを大幅に短縮することが可能となる。
以上、本実施形態を説明したが、本発明は上述の構成に拘泥されることなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で変更可能である、例えば、上述の設計分野に限定されることなく、シミュレーション計算が可能な設計分野であれば、本発明を適用可能である。例えば、電子回路シミュレーション、構造設計、ソフトウェア設計、株価予測、交通機関の渋滞予測などの広い分野に亘って本発明を適用可能である。
なお、本発明は、上述の処理を実行するソフトウエアのプログラムをコンピュータにインストールするだけでなく、サーバ若しくはダウンロードサイトからダウンロードして使用しても良い。また、CD−ROM等の記憶媒体からプログラムソフトウエアをインストールしても良い。さらに、暗号化されたプログラムをユーザに配布し、対価を支払ったユーザにのみ解読キーを通知するようにしても良い。また、プログラムを実行するためのオペレーティングシステムはどのようなものであっても良く、プログラムを実行するハードウェアの形態を問わない。
10 シミュレーション計算部
11 モデル生成部
12 閾値決定部
13 ユークリッド距離算出部
14 階層化クラスタリング部
15 設計領域抽出部
16 データベース
18 メモリマップ
11 モデル生成部
12 閾値決定部
13 ユークリッド距離算出部
14 階層化クラスタリング部
15 設計領域抽出部
16 データベース
18 メモリマップ
Claims (24)
- 変数に応じた特性値を有するモデルの特性値の閾値を決定する閾値決定部と、
与えられたモデルの変数に基づき当該モデルの特性値を算出するとともに、当該モデルの変数および特性値をメモリマップに書き込む特性値算出部と、
前記モデルの特性値と前記閾値とを比較し、前記モデルの特性値が前記閾値を越えた場合には、変数空間において当該モデルに最も近い他のモデルまでの距離を算出する距離算出部と、
前記距離の範囲内において新たなモデルを生成するとともに、当該モデルの変数を前記特性値算出部に出力するモデル生成部と、
前記閾値を越えた特性値を有するモデルの領域を前記メモリマップから抽出する領域抽出部とを備える、解析モデルの領域抽出システム。 - 変数空間において互いに近接する二つのモデルを一つのクラスタに分類することにより階層化クラスタリングを行う階層化クラスタリング部をさらに備えることを特徴とする請求項1に記載の解析モデルの領域抽出システム。
- 前記モデル生成部は、直交表に基づく変数を有するモデルを初期モデルとして生成することを特徴とする請求項1に記載の解析モデルの領域抽出システム。
- 前記領域抽出部は、閾値を越える特性値を有するモデルからなるクラスタを抽出することを特徴とする請求項1に記載の解析モデルの領域抽出システム。
- 前記モデル生成部は、前記距離の範囲内において乱数を用いて新たなモデルを追加することを特徴とする請求項1に記載の解析モデルの領域抽出システム。
- 前記距離算出部は、変数空間において当該モデルに最も近い他のモデルまでのユークリッド距離を算出することを特徴とする請求項1に記載の解析モデルの領域抽出システム。
- 前記領域抽出部によって抽出されたモデルの領域を保存および検索を行うデータベースをさらに有することを特徴とする請求項1に記載の解析モデルの領域抽出システム。
- 前記モデルは車両構造を表すことを特徴とする請求項1に記載の解析モデルの領域抽出システム。
- 変数に応じた特性値を有するモデルの特性値の閾値を決定する閾値決定ステップと、
与えられたモデルの変数に基づき当該モデルの特性値を算出するとともに、当該モデルの変数および特性値をメモリマップに書き込む特性値算出ステップと、
前記モデルの特性値と前記閾値とを比較し、前記モデルの特性値が前記閾値を越えた場合には、変数空間において当該モデルに最も近い他のモデルまでの距離を算出する距離算出ステップと、
前記距離の範囲内において新たなモデルを生成するモデル生成ステップと、
前記特性値算出ステップ、前記距離算出ステップ、および前記モデル生成ステップを繰り返すことにより、閾値を越えたモデルの変数および特性値を前記メモリマップに書き込むステップと、
前記閾値を越えた特性値を有するモデルの領域を前記メモリマップから抽出する領域抽出ステップとを備える、解析モデルの領域抽出方法。 - 変数空間において互いに近接する二つのモデルを一つのクラスタに分類することにより階層化クラスタリングを行うステップをさらに備えることを特徴とする請求項9に記載の解析モデルの領域抽出方法。
- 前記特性値算出ステップは、直交表に基づく変数を有する初期モデルの特性値を算出することを特徴とする請求項9に記載の解析モデルの領域抽出方法。
- 前記領域抽出ステップは、閾値を越える特性値を有するモデルからなるクラスタを抽出することを特徴とする請求項9に記載の解析モデルの領域抽出方法。
- 前記モデル生成ステップは、前記距離の範囲内において乱数を用いて新たなモデルを生成することを特徴とする請求項9に記載の解析モデルの領域抽出方法。
- 前記距離算出ステップは、変数空間において当該モデルに最も近い他のモデルまでのユークリッド距離を算出することを特徴とする請求項9に記載の解析モデルの領域抽出方法。
- 前記領域抽出ステップによって抽出されたモデルの検索を行うステップをさらに有することを特徴とする請求項9に記載の解析モデルの領域抽出方法。
- 前記モデルは車両構造を表すことを特徴とする請求項9に記載の解析モデルの領域抽出方法。
- 変数に応じた特性値を有するモデルの特性値の閾値を決定する閾値決定ステップと、
与えられたモデルの変数に基づき当該モデルの特性値を算出するとともに、当該モデルの変数および特性値をメモリマップに書き込む特性値算出ステップと、
前記モデルの特性値と前記閾値とを比較し、前記モデルの特性値が前記閾値を越えた場合には、変数空間において当該モデルに最も近い他のモデルまでの距離を算出する距離算出ステップと、
前記距離の範囲内において新たなモデルを生成するモデル生成ステップと、
前記特性値算出ステップ、前記距離算出ステップ、および前記モデル生成ステップを繰り返すことにより、閾値を越えたモデルの変数および特性値を前記メモリマップに書き込むステップと、
前記閾値を越えた特性値を有するモデルの領域を前記メモリマップから抽出する領域抽出ステップとをコンピュータに実行させるための、解析モデルの領域抽出プログラム。 - 変数空間において互いに近接する二つのモデルを一つのクラスタに分類することにより階層化クラスタリングを行うステップをさらに備えることを特徴とする請求項17に記載の解析モデルの領域抽出プログラム。
- 前記特性値算出ステップは、直交表に基づく変数を有する初期モデルの特性値を算出することを特徴とする請求項17に記載の解析モデルの領域抽出プログラム。
- 前記モデル生成ステップは、前記距離の範囲内において乱数を用いて新たなモデルを生成することを特徴とする請求項17に記載の解析モデルの領域抽出プログラム。
- 変数に応じた特性値を有するモデルの特性値の閾値を決定する閾値決定ステップと、
与えられたモデルの変数に基づき当該モデルの特性値を算出するとともに、当該モデルの変数および特性値をメモリマップに書き込む特性値算出ステップと、
前記モデルの特性値と前記閾値とを比較し、前記モデルの特性値が前記閾値を越えた場合には、変数空間において当該モデルに最も近い他のモデルまでの距離を算出する距離算出ステップと、
前記距離の範囲内において新たなモデルを生成するモデル生成ステップと、
前記特性値算出ステップ、前記距離算出ステップ、および前記モデル生成ステップを繰り返すことにより、閾値を越えたモデルの変数および特性値を前記メモリマップに書き込むステップと、
前記閾値を越えた特性値を有するモデルの領域を前記メモリマップから抽出する領域抽出ステップとをコンピュータに実行させるためのプログラムを格納した、解析モデルの領域抽出プログラム媒体。 - 変数空間において互いに近接する二つのモデルを一つのクラスタに分類することにより階層化クラスタリングを行うステップをさらに備えることを特徴とする請求項21に記載の解析モデルの領域抽出プログラム媒体。
- 前記特性値算出ステップは、直交表に基づく変数を有する初期モデルの特性値を算出することを特徴とする請求項21に記載の解析モデルの領域抽出プログラム媒体。
- 前記モデル生成ステップは、前記距離の範囲内において乱数を用いて新たなモデルを生成することを特徴とする請求項21に記載の解析モデルの領域抽出プログラム媒体。
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