JP2005265590A - 水素センサ及びその利用 - Google Patents

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Abstract

【課題】 安価で水素ガス検知能力に優れた高性能な水素センサの提供。
【解決手段】 水素感応調光ミラーをプローブとし、水素感応調光ミラーの水素化に伴う光の反射率または/および透過率の変化を光学的に検出することを特徴とする水素センサ。本発明の水素センサにおいて、水素感応調光ミラー1と、プローブ光5または/および検出光6を導波する光導波路9と、プローブ光を発生させる光源3と、検出光を受光する光検出器4とを有する構成とすることが好ましい。
【選択図】 図1

Description

本発明は、水素ガスを光学的手段により高感度で検出できる、安価で高性能な水素センサとその利用に関する。
環境負荷が小さく、潜在的に無尽蔵なエネルギー源として、水素に注目が集まっている。エネルギーとしての水素の利用としては、燃料電池や水素内燃機関のように、主に水素と酸素の反応を利用している。
可燃範囲が広い、着火エネルギーが低い、燃焼速度が速い等、水素にはエネルギー源として有利な点が数多くあるが、一方でこれらは、水素の漏洩が引火の危険性を内包していることを意味しており、十分な安全対策が非常に重要となってくる(例えば、非特許文献1参照。)。
従来、光ファイバを用いた水素センサとしては、光ファイバのクラッドに、水素ガスの有無によって光の吸収率が変化するガス調光ガラス材料(WO等)を用いて、クラッドのエバネッセント波の光吸収の違いによって水素を検知しようとするライン状水素センサが提案されている(例えば、非特許文献2参照。)。
また、水素ガスの有無によって光の透過率が変化する材料としては、Mg−Ni合金が知られている(例えば、非特許文献3,4参照。)。
"燃料電池の水素漏れを検知するには"、2003.07.04、hotwired, <http://www.hotwired.co.jp/news/news/technology/story/20030710306.html(2003)> 岡崎ら、"光ファイバを使ったライン状水素センサの検討"、第23回光波センシング技術研究会、LST23-22,pp.147-152(1999) T.J.Richardson, et al., "Switchable mirrors based on nickel-magnesium films", Appl. Phys. Lett., 78, pp.3047-3049(2001) K.Yoshimura, et al., "Optical switching of Mg-rich Mg-Ni alloy thin films", Appl. Phys. Lett., 81, pp.4709-4711(2002)
水素の漏洩を検知する水素センサは、上述のように非常に重要であるものの、現時点で、性能的、コスト的に水素燃料の普及の一助となるような水素センサは存在しないのが実情である。現在市販されている水素センサは、1体で十万〜数十万円と高価格である上に、サイズ及び消費電力も大きいなど、商業ベースで大量にセンサを設置するのは困難であった。
また、非特許文献2に記載されたライン状水素センサは、クラッドのエバネッセント波の吸収を用いるため、構造上、導波路コアの周囲に直接ガス調光ガラス材料をコーティングする必要がある。そのために、製造が非常に困難で安定動作に支障があるほか、ガス調光ガラス材料をクラッドとして用いているために、水素化に伴う屈折率の変化が導波状況を変化させることになり、定量的な水素検知に疑問がある、等の問題点がある。
本発明は前記事情に鑑みてなされ、安価で水素ガス検知能力に優れた高性能な水素センサの提供を目的とする。
前記目的を達成するため、本発明は、水素感応調光ミラーをプローブとし、水素感応調光ミラーの水素化に伴う光の反射率または/および透過率の変化を光学的に検出することを特徴とする水素センサを提供する。
本発明の水素センサにおいて、水素感応調光ミラーと、プローブ光または/および検出光を導波する光導波路と、プローブ光を発生させる光源と、検出光を受光する光検出器とを有する構成とすることが好ましい。
検出光として、反射光を用いることが好ましい。
本発明の水素センサにおいて、水素感応調光ミラーの厚みは、10μm以下であることが好ましく、1μm以下であることがより好ましく、100nm以下であることがさらに好ましい。
本発明の水素センサにおいて、水素感応調光ミラーの材料は、La,Y、もしくはこれらを含む化合物とすることができる。
また、水素感応調光ミラーの材料は、Mg−Ni合金、もしくはMgとNiを含む化合物とすることもできる。このMg−Ni合金において、MgとNiの組成比は、Mg:Ni=1:x(x=0.05〜0.7)であることが好ましく、Mg:Ni=1:x(x=0.06〜0.35)であることがより好ましい。
本発明の水素センサにおいて、水素感応調光ミラーの上に、水素触媒層が設けられた構成とすることが好ましい。さらに、水素触媒層がPd,Pt,Ni,Ru,Irからなる群から選択される少なくとも1種の材料で有ることが好ましい。この水素触媒層の膜厚は1〜100nmであることが好ましく、1〜10nmであることがより好ましい。
本発明の水素センサにおいて、水素感応調光ミラー又は水素感応調光ミラーと水素触媒層がスパッタリングで製膜されたものであることが好ましい。このスパッタリングはDCマグネトロンスパッタであることが好ましい。さらに、水素感応調光ミラーと水素触媒層とがin−situ製膜により形成されたものであることが好ましい。
本発明の水素センサにおいて、水素感応調光ミラーがガラス基板上に製膜されたことが好ましい。このガラス基板は純粋なシリカガラスもしくはシリカガラスを主成分とするガラスからなることが好ましい。また、この基板としてはCaF基板もしくはCaFを主成分とするガラス基板を用いることもできる。
本発明の水素センサにおいて、フレネル反射を抑制するコーティングを施すことが好ましい。
本発明の水素センサにおいて、水素感応調光ミラーが製膜された基板と光導波路とを組み合わせてなるプローブを有する構成とするのが好ましい。また、この基板と光導波路との間にレンズを配置した構成とすることが好ましい。
本発明の水素センサにおいて、光導波路の端面、又は側面、又は空孔部に、水素感応調光ミラー単独又は水素感応調光ミラーと水素触媒層のいずれかで構成されたプローブを直接製膜してなる構成とすることもできる。
本発明の水素センサにおいて、光導波路の一部又は全部が光ファイバであることが好ましい。
あるいは、光導波路の一部又は全部が平面型光導波路としてもよい。
さらに、光導波路の一部又は全部が空間導波で構成することもできる。
光導波路として用いる光ファイバは、石英ガラスを主成分とした光ファイバが好ましく、該光ファイバとしてはGI型マルチモード光ファイバ、シングルモード光ファイバが好ましい。
あるいは、光ファイバとしてプラスチック光ファイバ又はガラスコアプラスチッククラッド光ファイバを用いることもできる。
本発明の水素センサにおいて、プローブ光の導波と検出光の導波とを同じ光導波路で行う構成とすることが好ましい。その場合、アイソレータを設け、該アイソレータによってプローブ光の導波と検出光の導波とを分離して光検出器で検出可能な構成とすることが好ましい。
あるいは、プローブ光の導波と検出光の導波とをそれぞれ別の光導波路で行うこともできる。
本発明の水素センサにおいて、プローブ光を発生させる光源と、検出光を受光する光検出器とを一つの筐体に収納した構成とすることが好ましい。
本発明の水素センサにおいて、プローブ光を発生させる光源は、LD,LEDのいずれかであることが好ましい。また、プローブ光がパルス光であることが好ましい。
本発明の水素センサにおいて、プローブ光の波長は400〜2000nmの範囲、より好ましくは750〜1700nmの範囲の少なくとも一部を含むように選択されたことが好ましい。特に、プローブ光の波長が750〜950nmの範囲、又は1280〜1340nmの範囲、又は1500〜1650nmの範囲とすることが好ましい。
本発明の水素センサにおいて、光検出器がフォトダイオードであることが好ましい。
本発明の水素センサにおいて、光源と光検出器とがOTDRに含まれる光源と光検出器であることが好ましい。
本発明の水素センサにおいて、水素感応調光ミラーを含むプローブを、水素検知を行う被センシング空間の複数位置に設置することが好ましい。
あるいは、複数のプローブに対応する光源と光検出器をそれぞれ、もしくは両方をまとめて集中配置し、それらとプローブとの間のプローブ光及び検出光の導波を光導波路で行う構成としてもよい。
あるいは、水素感応調光ミラーを含むプローブを、水素検知を行う被センシング空間の複数位置に設置し、投光・受光部をそれぞれ1個所、もしくは集中配置し、その間のプローブ光及び検出光の導波を光導波路で行う構成としてもよい。
本発明の水素センサにおいて、プローブ光を光カプラで分岐して一部又は全部のプローブに分配することが好ましい。
本発明の水素センサにおいて、複数のプローブからの検出光を、アレイドPD又はCMOS又はCCDで一部又は全部の検出光を一括して検出することが好ましい。
また本発明は、前述した本発明に係る水素センサを搭載した水素を利用する燃料電池、水素を燃料とする又は水素燃料電池を搭載した自動車、水素ガスステーション、水素パイプライン、水素貯蔵システム及び水素発電システムを提供する。
本発明の水素センサは、非常に小型のプローブで水素検知が可能になる。
本発明の水素センサは、原理が比較的単純であるので、安価な水素センサが作製できる。
本発明の水素センサは、プローブに無給電で水素センシング可能なので、被測定対象の水素漏れの可能性のある部分での漏電・スパークがなく安全性が高い。
本発明の水素センサは、プローブに無給電で水素センシング可能なので、消費電力の小さな水素センサが作製可能となる。
本発明の水素センサは、測定原理が単純であるので、安定動作が可能となる。
本発明の水素センサは、水素感応調光ミラーをプローブとし、水素感応調光ミラーの水素化に伴う光の反射率または/および透過率の変化を光学的に検出することを特徴としている。
本発明の水素センサの検出原理を説明するために、まず、水素感応調光ミラーの材料について説明する。
水素感応調光ミラーの構成材料は、雰囲気水素によって材料の水素化が起こり、その時の材質の変化によって、光の反射率や透過率が変化する材料である。例としてはMgNi合金が挙げられる。この種の調光ミラー材料は、比較的古くから知られていたものの、従来安定な状態で存在させることができなかったが、近年ようやく水素触媒層を表面に付加することで実用的に安定な調光ミラー材料が得られるようになってきた。また、可逆的な反射/透過率の変化が実現できるようなものも提供されている。これらの材料は、主に遮熱ガラスとしての応用が期待されている。特に限定するものではないが、現在のところ、水素化されていない場合では反射率が相対的に大きく(透過率が相対的に小さく)、水素化された場合では反射率が相対的に小さい(透過率が相対的に大きい)材料が水素感応調光ミラー材料としては一般的である。今後、これと逆の挙動を示す材料が提供される可能性があることから、特に限定はしないが、以下の説明において、水素感応調光ミラー材料としては、水素化によって反射率が小さくなる(透過率が大きくなる)材料を一例として説明する。
図5に、前記水素化によって反射率が小さくなる水素感応調光ミラーの水素に対する応答を模式的に示す。図5(a)は、水素感応調光ミラー1が水素化されていない状態を示し、該ミラー1が水素化されていない時には、反射率が大きく、透過率が小さいことから、該ミラー1に照射されるプローブ光5は大部分が反射され、ミラー1を透過する光の強度は小さい。一方、図5(b)は、水素感応調光ミラー1が水素化された状態を示し、該ミラー1が水素化された時には、反射率が小さく、透過率が大きくなることから、該ミラー1に照射されるプローブ光5は大部分が透過され、反射光は少なくなり、ミラー1を透過する光の強度が大きくなる。
本発明では、この水素化による反射率(透過率)の変化を、水素の検知に利用せんとするものである。即ち、雰囲気に水素が存在しないときには反射率が高い(透過率が低い)ので、その状態を初期状態と考えると、水素が漏洩することによって、水素化が起き、水素感応調光ミラー材料の反射率が変化する(低くなる(透過率は逆に高くなる))ので、その反射率(透過率)の初期状態からの変化を光学的に検出することによって、水素の存在(場合によっては濃度)を検出することが可能になる。
次に、本発明の水素センサの具体的な検出原理を説明する。
本発明の水素センサを用いて水素の検出を行うには、まず、水素化による反射率(透過率)の変化を検出するための光を水素感応調光ミラーに入射する必要がある。この水素感応調光ミラーに入射する光を、以下プローブ光と呼ぶ。本発明の水素センサでは、プローブ光発生手段、即ち光源が必要となる。
次に、プローブ光を用いて水素の検知を行うためには、実際に水素の検知を行う場所にある水素感応調光ミラーまで、プローブ光を導波する必要がある。即ち、光導波路が必要である。
また、実際に導波されたプローブ光で水素の有無を検出するための、水素感応調光ミラーを含む水素感知部(以下、プローブと呼ぶ。)を持つ。このプローブでは、導波されて入射されたプローブ光が、水素の有無(もしくは濃度)に応じた水素感応調光ミラーの光学的な変化に従って、異なる応答を示す。即ち、前述のように、水素感応調光ミラー(以下、ミラーと略記する場合がある。)の表面に接触している空間の雰囲気に水素が含まれていないと、ミラーの反射率が大きいので、水素感応調光ミラーで反射されるプローブ光の強度が大きい。また、この状態ではミラーの透過率が低いので、水素感応調光ミラーを透過する光の強度は小さい。
一方、水素感応調光ミラーの表面に接触している空間の雰囲気に水素が含まれていると、ミラーの反射率が小さくなり、水素感応調光ミラーで反射されるプローブ光の強度が相対的に小さくなる。また、この状態ではミラーの透過率が大きくなるので、水素感応調光ミラーを透過する光の強度は相対的に大きくなる。
ここで、水素の有無を検出するプローブは、透過光の増大を検出する場合もあるし、反射光の減少を検出する場合もある。透過光検出の場合は、投光部と光検出器の間に被測定気体(被測定空間と言い換えてもよい)を含んでいる必要があり、装置構成が複雑になる、もしくは適用形状が限定されることがある。一方で、反射光検出の場合、ミラーのみを被検出ガスに曝すのみでよいので、設置が簡単かつ、場所を選ばないメリットがある。その意味で、特に限定はしないが、反射光検出方式がより実用的には望ましい。
次に、水素の有無により変化する光(即ち、反射光もしくは透過光)の変化を検出する必要がある。この水素の有無によって変化する光を、以下検出光と呼ぶ。検出光はまず、光強度を測定するための光検出器まで導波する必要がある。即ち光導波路が必要である。
ここで、プローブ光の光導波路や検出光の光導波路は、センサ構成によっては、そのいずれか一方、もしくは両方を省略することも可能である。しかしながら、常識的な配置をするには、少なくともプローブ光か検出光のいずれか一方の光導波路は必要となる場合が多い。
最後に、検出光の光強度を測定するための検出器が必要である。
図1〜3は、本発明の水素センサの構成をそれぞれ例示する構成図であり、図1は、垂直に反射した光を検出光とするタイプの水素センサの例であり、図2は、透過光を検出光とするタイプの水素センサの例であり、図3は、斜めに入射された光の反射光を検出光とするタイプの水素センサの例である。これらの図中、符号1は水素感応調光ミラー、2はプローブ、3は光源、4は光検出器、5はプローブ光、6は検出光、7は被検出雰囲気、8はアイソレータ、9は導波路である。
図1に示す水素センサは、被検出雰囲気7に接するように配置された水素感応調光ミラー1を備えたプローブ2と、プローブ光5をプローブ2に向けて発する光源3と、プローブ2で反射した検出光6を受光する光検出器4と、一端がプローブ2に近接配置され、もしくはプローブ2に接合され、他端がアイソレータ8を介して光源3と光検出器4に接続された光導波路9とを備えて構成されている。この図1の水素センサは、光源3から発したプローブ光5をアイソレータ8及び光導波路9を介してプローブ2に向けて照射し、プローブ2の水素感応調光ミラー1で反射した検出光6を光導波路9に入射し、アイソレータ8を通して光検出器4に導波できるようになっている。被検出雰囲気7に水素が含まれていないと、水素感応調光ミラー1の反射率が大きいので、水素感応調光ミラー1で反射されて戻ってくる検出光6の強度が大きい。被検出雰囲気7に水素が含まれていると、水素感応調光ミラー1の反射率が小さくなり、水素感応調光ミラー1で反射されて戻ってくる検出光6の強度が相対的に小さくなる。従って、一定強度のプローブ光5をプローブ2に照射し、検出光6の強度を光検出器4でモニタすることによって、被検出雰囲気7中の水素の有無、又は水素濃度を検出することができる。
図2に示す水素センサは、被検出雰囲気7に接するように配置された水素感応調光ミラー1を備えたプローブ2と、プローブ光5をプローブ2に向けて発する光源3と、被検出雰囲気7を挟んで水素感応調光ミラー1の反対側に設けられ、水素感応調光ミラー1の透過光を受光する光検出器4と、一端がプローブ2に近接、又は直接接合され、他端が光源3に接続された一方の導波路9と、一端が水素感応調光ミラー1の反対側の、水素感応調光ミラー1の透過光(検出光6)を受光可能な位置に設けられ、他端が光検出器4に接続された他方の光導波路9とを備えて構成されている。この図2の水素センサは、光源3から発したプローブ光5を一方の光導波路9を通して導波し、プローブ2に向けて照射し、プローブ2の水素感応調光ミラー1を透過し、さらに被検出雰囲気7内を透過した検出光6を他方の光導波路9に入射し、光検出器4に導波できるようになっている。被検出雰囲気7に水素が含まれていないと、水素感応調光ミラー1の透過率は低いので、水素感応調光ミラー1を透過して光検出器4に導波される検出光6の強度は小さい。一方、被検出雰囲気7に水素が含まれていると、水素感応調光ミラー1の透過率が大きくなり、水素感応調光ミラー1を透過する検出光6の強度が相対的に大きくなる。従って、一定強度のプローブ光5をプローブ2に照射し、検出光6の強度を光検出器4でモニタすることによって、被検出雰囲気7中の水素の有無、又は水素濃度を検出することができる。
図3に示す水素センサは、被検出雰囲気7に接するように配置された水素感応調光ミラー1を備えたプローブ2と、プローブ光5をプローブ2に向けて発する光源3と、プローブ2の水素感応調光ミラー1で反射した検出光6を受光する光検出器4と、プローブ光5を所定の入射角でプローブ2に照射するように配置された一方の光導波路9と、プローブ2の水素感応調光ミラー1で所定の反射角で反射した検出光6を受光し、その検出光6を光検出器4に導波する他方の光導波路9とを備えて構成されている。この図3の水素センサは、光源3から発したプローブ光5を一方の光導波路9を通して導波し、所定の入射角でプローブ2に向けて照射し、水素感応調光ミラー1で所定の反射角をもって反射した検出光6を他方の光導波路9に入射し、光検出器4に導波できるようになっている。被検出雰囲気7に水素が含まれていないと、水素感応調光ミラー1の反射率が大きいので、水素感応調光ミラー1で反射されて他方の光導波路9を通して光検出器4に導波される検出光6の強度が大きい。被検出雰囲気7に水素が含まれていると、水素感応調光ミラー1の反射率が小さくなり、水素感応調光ミラー1で反射されて他方の光導波路9を通して光検出器4に導波される検出光6の強度が相対的に小さくなる。従って、一定強度のプローブ光5をプローブ2に照射し、検出光6の強度を光検出器4でモニタすることによって、被検出雰囲気7中の水素の有無、又は水素濃度を検出することができる。
光検出器4における検出後の信号処理については、様々な方法が考えられる。以下にその例を示すが、これらは単なる例示であって、本発明を限定するものではない。
例1:何らかのしきい値を設定して、検出光がそのしきい値を下回る(透過光測定の場合は上回る)場合に、電気的に信号を発するようにする場合である。このしきい値は、場合によっては複数設定してもよい。
例2:光強度を直接電気信号に変換し、その強度を直接計算機等で濃度に換算して数値化する。
前述した構成の水素センサは、おおよそ次のような効果を得ることができる。
本発明の水素センサは、非常に小型のプローブで水素検知が可能になる。
本発明の水素センサは、原理が比較的単純であるので、安価な水素センサが作製できる。
本発明の水素センサは、プローブに無給電で水素センシング可能なので、被測定対象の水素漏れの可能性のある部分での漏電・スパークがなく安全性が高い。
本発明の水素センサは、プローブに無給電で水素センシング可能なので、消費電力の小さな水素センサが作製可能となる。
本発明の水素センサは、測定原理が単純であるので、安定動作が可能となる。
本発明の水素センサの好ましい実施形態において、水素感応調光ミラーの厚みは10μm以下とすることが好ましい。水素感応調光ミラーの厚みが10μmを超えると、水素の拡散に時間がかかり、水素化による透明化に時間がかかる。即ち、ミラーが厚いと水素センシングの応答時間がかかることになり、ある程度薄くする必要がある。このミラーの厚みが10μm以下であれば、比較的短応答でセンシングできる。また、ミラー材料の使用量を少なくすることは、コスト的にも有利である。また、厚みの下限は特に指定はないが、実質的には製膜上の制約から、1nm以上になると考えられる。また、微量水素領域での定量性は、膜厚が薄すぎると低下してしまうので、膜厚を薄くすることは応答性と微量定量性の両方の観点から決定すべきである。
さらに好ましい実施形態において、水素感応調光ミラーの厚みは1μm以下とすることが好ましい。水素感応調光ミラーの厚みは1μm以下とすることにより、応答時間を速くすることが可能である。
さらに、水素感応調光ミラーの厚みは100nm以下とすることがより好ましい。水素感応調光ミラーの厚みは1μm以下とすることにより、応答時間をさらに速くすることが可能である。
次に、水素感応調光ミラーの具体的な材料について説明する。水素感応調光ミラーの材料の一例として、ランタン(La)やイットリウム(Y)等の希土類金属、およびこれらを含む化合物、合金等が挙げられる。LaやYが水素感応調光ミラーの材料となることは、既に知られている。
水素感応調光ミラーの材料の別な例として、マグネシウム(Mg)とニッケル(Ni)の合金、及びこれらを含む化合物が挙げられる。MgとNiはともに比較的埋蔵量の多い金属であり、安価に入手できる。従って、これらの材料を用いることによって、安価な水素センサを作製可能である。
前述した材料以外にも、水素感応調光ミラーの材料は今後発見されることが予想される。本発明では水素感応調光ミラーの材料を限定する意図はなく、水素感応調光ミラーを構成要素の一つとして含む水素センサを提供するものであり、今後発見されるであろう新規の水素感応調光ミラーの材料を本発明の水素センサの水素感応調光ミラーに適用しても有効である。
前述した材料の中でも、特にマグネシウム(Mg)とニッケル(Ni)の合金については、その組成比によって反射率/透過率の変化率に違いがあることが判っている。水素を高感度にセンシングするためには、MgとNiの比が、Mg:Ni=1:x(x=0.05〜0.7)であることが望ましい。
さらに高感度に水素をセンシングするためには、MgとNiの比が、Mg:Ni=1:x(x=0.06〜0.35)であることが望ましい。
本発明の水素センサの好ましい実施形態において、水素感応調光ミラーの表面に、水素触媒層を付加することが好ましい。この水素触媒層を付加することによって、水素感応調光ミラー表面の化学的安定性が増し、さらに、水素分子の解離が起きやすくなるので、高感度、高速応答可能な水素センサを構成することができる。水素触媒層材料としてはPd,Pt,Ni,Ru,Ir等のいずれか、またはこれらを含む化合物、又は合金が考えられる。
前記水素触媒層の膜厚は、1〜100nm程度とすることが望ましい。水素触媒層の膜厚が薄すぎると、水素感応調光ミラーの化学的安定性付与の効果が不十分となり、一方、厚すぎると、水素の拡散に時間がかかり、高速応答の障害となる可能性がある。
水素感応調光ミラーの化学的安定性付与の効果が得られ、かつ高速応答を可能にするためには、前記水素触媒層の膜厚を1〜10nm程度とすることが望ましい。
また、特に限定されないが、前記水素感応調光ミラー及び前記水素触媒層は、スパッタリングで製膜することが、製造コスト、品質、製造安定性などの面から望ましい。
とりわけ、DCマグネトロンスパッタリングは、特に製造安定性の面で適している。
また、水素感応調光ミラー上に水素触媒層を製膜する場合、in−situ、即ち水素感応調光ミラーの表面を外気に曝すことなく、水素感応調光ミラー上に水素触媒層を製膜することが望ましい。これは、大気(特に酸素等)に曝すことによって起きる水素感応調光ミラー表面の変質に伴う特性劣化の可能性を減らすために有効である。
水素感応調光ミラーを製膜する基板としては、ガラス基板が好ましい。これは、原理上、水素応答面(水素感応調光ミラー)の裏側からプローブ光を入射するために、この基板は少なくともプローブ光の波長ではある程度以上の透過率を有することが必要なためである。場合によっては表側からプローブ光を照射し、裏側から検出光を取り出すことも考えられるが、この場合も基板は透明であることが必要である。
前記基板に用いるガラス材料としては、純粋なシリカガラス、もしくはシリカガラスを主成分とするガラスが好ましい。これらのシリカガラスを基板として用いることは、基板の透明度、スパッタリング時の耐熱性、低膨張等の観点から望ましい。
同様の理由から、フッ化カルシウム(CaF)及びCaFを主成分とした化合物からなる基板も有効である。
水素感応調光ミラーは、反射光で検出することを考えた場合、フレネル反射を抑制することは、検出精度を上げるために有効である。フレネル反射を抑制するには、ARコート等がある。フレネル反射抑制コートは水素感応調光ミラー基板の裏側や、水素感応調光ミラーと基板の間、水素感応調光ミラーおよび水素触媒層の表面に形成する等の手法があり得る。
水素感応調光ミラー又は水素感応調光ミラーと水素触媒層(以下、単に水素感応調光ミラーと略記する。)を製膜した基板は、光導波路と組み合わされる(以下、アッセンブルなどと記す場合がある。)。この時、光導波路と基板の間は接着剤等を利用して直接接続しても良いが、その間に別の導波路やミラー、単なる空間等も含めた様々な部品等が挿入される場合もある。
とりわけ、集光や平行光化等を行うレンズを使用することは、本水素センサの性能の向上に大いに役立つ。
しかしながら、部品挿入はコストアップの要因となることもあるため、その導入には必要性を含めた設計時の精査が必要になる。これらのアッセンブリ時の部品挿入(無挿入も含めて)については、センサプローブの設計によって異なり、設計に応じて適宜選択される。
一方、光導波路の端面上に直接水素感応調光ミラーをスパッタリング等で製膜することも選択肢の一つである。本構造では、機能性部品を挿入するのが難しい反面、光導波路の端面上に直接製膜できるので、コスト低減に非常に有効であるし、部品点数が少なくなるので水素センサの信頼性が向上するという利点もある。
また、光導波路の端面ではなく、側面に水素感応調光ミラーを製膜することも設計によっては可能である。同様に、フォトニッククリスタルファイバのような、空孔部を有する光導波路を用いる場合、その空孔内壁に水素感応調光ミラーを製膜することも可能である。
本発明の水素センサにおいて用いられる光導波路としては、まず、光ファイバが挙げられる。光ファイバは安価・低損失なので、本発明の水素センサ用の光導波路として好ましい。また、光源や光検出器等との相性も、これまでの通信分野での実績に鑑み、非常に良好である。また、後述するアイソレータ等の光部品は、光ファイバによる入出力が一般的であるため、光ファイバを光導波路の一部又は全部とすることは、これらの相乗効果が見込める点で、本水素センサ用の光導波路として非常に有効である。さらに、光ファイバには可撓性があるため、プローブと光源/光検出器配置の設計自由度が高くなることも大きな利点である。
光ファイバの中でも、特に、石英ガラスを主成分とする光ファイバは低損失であり、長距離伝送が可能となるなどの点で好ましい。また、前述したように、光ファイバの端面や側面等に直接水素感応調光ミラーを製膜する場合を考えると、その基材としての性能(スパッタリング時の耐熱性、低膨張等)の面からも好ましい。
石英ガラスを主成分とする光ファイバのうち、グレーデッドインデックス型マルチモード光ファイバ(GI型マルチモードファイバ)は、導波部の断面積が大きいので、センサプローブとのアッセンブリに有利である。
一方、石英ガラスを主成分とする光ファイバのうち、シングルモード光ファイバは、広帯域特性と、モードが単一である点から、アイソレータ等の部品を組み込む場合に有利である。
また、プラスチック光ファイバを用いることは、例えば、アッセンブリ作業時や事故時等の対人安全面で有利であり、車載用途等には好適である。また、導波部の断面積が大きいことも有利な点である。一方でプラスチック光ファイバは石英光ファイバに比して損失が大きいという欠点がある。
ガラスコアプラスチッククラッド光ファイバは、石英光ファイバとプラスチック光ファイバの中間的な特性を有し、そのどちらにも適用可能である。
光ファイバ以外の光導波路の例として、平面型光導波路(PLC)がある。PLCの場合は、一般的に損失の面では光ファイバに及ばないものの、集積化、小型化に優れている。また、光導波路に直接水素感応調光ミラーを製膜する場合を考えると、製造が容易となる利点がある。導波路の材質はシリカガラスや高分子、半導体等が考えられる。
さらに、光導波路としては、ミラー等を用いて、空間導波を光導波路とすることも一つの選択肢である。
本発明の水素センサにおいて、プローブ光と検出光は、必ずしも別々の導波路を使用する必要はない。例えば、図1のような構成の場合、プローブ光と検出光は1本の光導波路でプローブ光照射と検出光導波の双方向の導波をさせることが可能である。その場合には、一般的に、光導波路の途中にアイソレータ等を設けておき、このアイソレータでプローブ光と検出光を分岐する等の方策をとることが有効である。
また、当然であるが、図1の水素センサの構成において、プローブ光と検出光をそれぞれ別々の光導波路で導波することもあり得る。図1の水素センサにおいて光導波路の構成は、光導波路自体のコストや、アイソレータの性能・コスト、アッセンブリコスト、アッセンブリに必要な部材のコスト・性能等の観点から、適宜適応システムに応じて選択することが好ましい。
図2及び図3の水素センサの場合、基本的にはプローブ光の導波用と検出光の導波用に別々の光導波路を使用することになる。しかし、この場合でも導波の途中の経路でプローブ光と検出光の両方を1つの光導波路で導波するような構成とすることができる。
光源と光検出器については、それぞれ別々に配置しても良いが、取扱いの容易さや収容の簡素化等の観点から、光源と光検出器を一つの筐体に収納することは有効な手段である。しかし、これは例示であり、本発明は本例示に限定されない。
次に、プローブ光を発生させる光源について述べる。光源は、コストやサイズ、パワー安定性等の面から、特に限定するものではないが、半導体LEDやLD等を用いることが好ましい。
また、プローブ光は連続光だけでなくパルス光であっても良い。この場合パルス変調回路等が必要になり、コストアップにはなるものの、パルス光を用いることで分布計測や経時計測、多点一括計測等の応用が期待できる。
プローブ光の波長は、400nmから2000nmの範囲で選択することが好ましい。プローブ光の波長が400nm未満の波長域では、光導波路の損失が大きいことに加え、水素感応調光ミラーの材料のバンドギャップ端にエネルギー的に近いので、水素化したときの反射率/透過率の変化が小さく、水素検知感度が低く、実用に向かない。一方、プローブ光の波長が2000nmを超える波長域では、赤外吸収波長帯にあたるため、水素感応調光ミラーの水素化以外の検出光変動要因が多く、また損失が大きく、実用に向かない。
前記波長範囲の中でも、とりわけ、波長750nm〜1700nmの範囲は、水素感応調光ミラーの水素化による反射率/透過率の変化が大きく、光導波路の透過率が高いのでプローブ光、検出光としての使用に向いている。
750nm〜950nmの波長帯は、ギガビットイーサネット(登録商標)等で用いられる波長である。従って、本水素センサを構成する光導波路や光源、光検出器その他の部品が既に市販されている。そのため、各種部品を安価に購入できるので、750nm〜950nmの波長帯の光源を用いて本水素センサを作製することは、コスト的に利点がある。
同様に、1280nm〜1340nm波長帯は公衆光ファイバ通信等で用いられている波長帯である。従って、本水素センサを構成する光導波路や光源、光検出器その他の部品が既に市販されている。そのため、各種部品を安価に購入できるので、1280nm〜1340nmの波長帯の光源を用いて本水素センサを作製することは、コスト的に利点がある。
同様に、1500nm〜1650nm波長帯もまた公衆光ファイバ通信等で用いられている波長帯である。従って、本水素センサを構成する光導波路や光源、光検出器その他の部品が既に市販されている。そのため、各種部品を安価に購入できるので、1500nm〜1650nmの波長帯の光源を用いて本水素センサを作製することは、コスト的に利点がある。
本発明の水素センサに用いられる光検出器は、受光した光信号(検出光)を、電気信号に変換して光強度レベルを測定可能なものであればよく、特に限定されない。このような光電式光検出器としては、フォトダイオードや光電管等がある。その他にも熱的な検出方法等があるが、信号処理の取扱性などの観点から光電式検出器が好ましい。特に、安定性やサイズ、コストの面からフォトダイオード、特に半導体製のフォトダイオードが好ましい。
本発明の水素センサにおいて、光源と光検出器の組み合わせとして、OTDRを用いることは、分布計測や経時計測、多点一括計測等が可能になるので、有効である。
さらに、図4のように、本水素センサのプローブを水素の検出を行いたい各個所に配置して多点水素監視が可能な水素センサも本発明の一つの応用例である。ここで、図4中Aのように、光源とプローブ、光検出器をプローブ数分配置することも一つの応用例であり、また図4中Bのように、光源と光検出器についてはそれぞれ複数の光源、光検出器、もしくはこれら両方を1個所に配置することは、コスト等様々な観点から利点がある。当然、全てのプローブに対して、一つの光源と一つの光検出器を用いても良い。
なお、ここで、当然ではあるが、図4では被センシング空間を閉空間で記載しているものの、実際の適用空間は開放空間でも良い。
光源の集中化の利点をより多く享受する方策として、光カプラ等を用いて、一つの光源からの光を複数のプローブへと導く複数の光導波路に分岐してもよい。これにより、用いる光源の台数が減り、安価な多点水素センサの提供が可能になる。
同様に、光検出器の集中化の利点をより多く享受する方策として、光検出器として、複数のフォトダイオードを集積化したアレイドフォトダイオードや、CCDセンサ、CMOSセンサを用いることは、集積化による小サイズ化、低コスト化が図られるので有効である。
本発明の水素センサの応用例としては、水素を利用する燃料電池への搭載、水素を燃料とする自動車または/および水素燃料電池を搭載した自動車への搭載、水素ガスステーションへの設置、水素パイプラインへの設置、水素貯蔵システムへの設置、水素発電システムへの設置などが挙げられる。
本発明の水素センサの一例を示す構成図である。 本発明の水素センサの別な例を示す構成図である。 本発明の水素センサのさらに別な例を示す構成図である。 水素センサの配置例を示す構成図である。 水素感応調光ミラーの水素に対する応答を例示する構成図である。
符号の説明
1…水素感応調光ミラー、2…プローブ、3…光源、4…光検出器、5…プローブ光、6…検出光、7…被検出雰囲気、8…アイソレータ、9…光導波路。

Claims (58)

  1. 水素感応調光ミラーをプローブとし、水素感応調光ミラーの水素化に伴う光の反射率または/および透過率の変化を光学的に検出することを特徴とする水素センサ。
  2. 水素感応調光ミラーと、プローブ光または/および検出光を導波する光導波路と、プローブ光を発生させる光源と、検出光を受光する光検出器とを有することを特徴とする請求項1に記載の水素センサ。
  3. 検出光として反射光を用いることを特徴とする請求項1又は2に記載の水素センサ。
  4. 水素感応調光ミラーの厚みが、10μm以下であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の水素センサ。
  5. 水素感応調光ミラーの厚みが、1μm以下であることを特徴とする請求項4に記載の水素センサ。
  6. 水素感応調光ミラーの厚みが、100nm以下であることを特徴とする請求項5に記載の水素センサ。
  7. 水素感応調光ミラーの材料が、La,Y、もしくはこれらを含む化合物であることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の水素センサ。
  8. 水素感応調光ミラーの材料が、Mg−Ni合金、もしくはMgとNiを含む化合物であることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の水素センサ。
  9. MgとNiの組成比が、Mg:Ni=1:x(x=0.05〜0.7)であることを特徴とする請求項8に記載の水素センサ。
  10. MgとNiの組成比が、Mg:Ni=1:x(x=0.06〜0.35)であることを特徴とする請求項9に記載の水素センサ。
  11. 水素感応調光ミラーの上に、水素触媒層が設けられたことを特徴とする請求項1〜10のいずれかに記載の水素センサ。
  12. 前記水素触媒層がPd,Pt,Ni,Ru,Irからなる群から選択される少なくとも1種の材料であることを特徴とする請求項11に記載の水素センサ。
  13. 水素触媒層の膜厚が1〜100nmであることを特徴とする請求項11又は12に記載の水素センサ。
  14. 水素触媒層の膜厚が1〜10nmであることを特徴とする請求項13に記載の水素センサ。
  15. 水素感応調光ミラー又は水素感応調光ミラーと水素触媒層がスパッタリングで製膜されたものであることを特徴とする請求項1〜14のいずれかに記載の水素センサ。
  16. スパッタリングがDCマグネトロンスパッタであることを特徴とする請求項15に記載の水素センサ。
  17. 水素感応調光ミラーと水素触媒層とがin−situ製膜により形成されたものであることを特徴とする請求項11〜16のいずれかに記載の水素センサ。
  18. 水素感応調光ミラーがガラス基板上に製膜されたことを特徴とする請求項1〜17のいずれかに記載の水素センサ。
  19. ガラス基板が純粋なシリカガラスもしくはシリカガラスを主成分とするガラスからなることを特徴とする請求項18に記載の水素センサ。
  20. 水素感応調光ミラーがCaF基板もしくはCaFを主成分とするガラス基板上に製膜されたことを特徴とする請求項1〜17のいずれかに記載の水素センサ。
  21. 水素感応調光ミラー部にフレネル反射抑制コートを施すことを特徴とする請求項1〜20のいずれかに記載の水素センサ。
  22. 水素感応調光ミラーが製膜された基板と光導波路とを組み合わせてなるプローブを有することを特徴とする請求項18〜21のいずれかに記載の水素センサ。
  23. 基板と光導波路との間にレンズを配置したことを特徴とする請求項22に記載の水素センサ。
  24. 光導波路の端面に、水素感応調光ミラー単独又は水素感応調光ミラーと水素触媒層のいずれかで構成されたプローブを直接製膜してなることを特徴とする請求項2〜17及び21のいずれかに記載の水素センサ。
  25. 光導波路の側面に、水素感応調光ミラー単独又は水素感応調光ミラーと水素触媒層のいずれかで構成されたプローブを直接製膜してなることを特徴とする請求項2〜17及び21のいずれかに記載の水素センサ。
  26. 光導波路に設けられた空孔部に、水素感応調光ミラー単独又は水素感応調光ミラーと水素触媒層のいずれかで構成されたプローブを直接製膜してなることを特徴とする請求項2〜17及び21のいずれかに記載の水素センサ。
  27. 光導波路の一部又は全部が光ファイバであることを特徴とする請求項2〜26のいずれかに記載の水素センサ。
  28. 光導波路の一部又は全部が平面型光導波路であることを特徴とする請求項2〜26のいずれかに記載の水素センサ。
  29. 光導波路の一部又は全部が空間導波で構成されたことを特徴とする請求項2〜26のいずれかに記載の水素センサ。
  30. 光ファイバが石英ガラスを主成分とした光ファイバであることを特徴とする請求項27に記載の水素センサ。
  31. 光ファイバがGI型マルチモード光ファイバであることを特徴とする請求項30に記載の水素センサ。
  32. 光ファイバがシングルモード光ファイバであることを特徴とする請求項30に記載の水素センサ。
  33. 光ファイバがプラスチック光ファイバであることを特徴とする請求項27に記載の水素センサ。
  34. 光ファイバがガラスコアプラスチッククラッド光ファイバであることを特徴とする請求項27に記載の水素センサ。
  35. プローブ光の導波と検出光の導波とを同じ光導波路で行うことを特徴とする請求項2〜34のいずれかに記載の水素センサ。
  36. アイソレータを設け、該アイソレータによってプローブ光の導波と検出光の導波とを分離して光検出器で検出可能な構成としたことを特徴とする請求項35に記載の水素センサ。
  37. プローブ光の導波と検出光の導波とをそれぞれ別の光導波路で行うことを特徴とする請求項2〜34のいずれかに記載の水素センサ。
  38. プローブ光を発生させる光源と、検出光を受光する光検出器とを一つの筐体に収納したことを特徴とする請求項2〜37のいずれかに記載の水素センサ。
  39. プローブ光を発生させる光源が、LD,LEDのいずれかであることを特徴とする請求項2〜38のいずれかに記載の水素センサ。
  40. プローブ光がパルス光であることを特徴とする請求項2〜39のいずれかに記載の水素センサ。
  41. プローブ光の波長が400〜2000nmの範囲の少なくとも一部を含むように選択されたことを特徴とする請求項2〜40のいずれかに記載の水素センサ。
  42. プローブ光の波長が750〜1700nmの範囲の少なくとも一部を含むように選択されたことを特徴とする請求項41に記載の水素センサ。
  43. プローブ光の波長が750〜950nmの範囲の少なくとも一部を含むように選択されたことを特徴とする請求項42に記載の水素センサ。
  44. プローブ光の波長が1280〜1340nmの範囲の少なくとも一部を含むように選択されたことを特徴とする請求項42に記載の水素センサ。
  45. プローブ光の波長が1500〜1650nmの範囲の少なくとも一部を含むように選択されたことを特徴とする請求項42に記載の水素センサ。
  46. 光検出器がフォトダイオードであることを特徴とする請求項2〜45のいずれかに記載の水素センサ。
  47. 光源と光検出器とがOTDRに含まれる光源と光検出器であることを特徴とする請求項2〜46のいずれかに記載の水素センサ。
  48. 水素感応調光ミラーを含むプローブを、水素検知を行う被センシング空間の複数位置に設置することを特徴とする請求項2〜47のいずれかに記載の水素センサ。
  49. 複数のプローブに対応する光源と光検出器をそれぞれ、もしくは両方をまとめて集中配置し、それらとプローブとの間のプローブ光及び検出光の導波を光導波路で行う構成としたことを特徴とする請求項48に記載の水素センサ。
  50. 水素感応調光ミラーを含むプローブを、水素検知を行う被センシング空間の複数位置に設置し、投光・受光部をそれぞれ1個所、もしくは集中配置し、その間のプローブ光及び検出光の導波を光導波路で行う構成としたことを特徴とする請求項49に記載の水素センサ。
  51. プローブ光を光カプラで分岐して一部又は全部のプローブに分配することを特徴とする請求項49又は50に記載の水素センサ。
  52. 複数のプローブからの検出光を、アレイドPD又はCMOS又はCCDで一部又は全部の検出光を一括して検出することを特徴とする請求項48〜51のいずれかに記載の水素センサ。
  53. 請求項1〜52のいずれかに記載の水素センサを設置したことを特徴とする、水素を利用する燃料電池。
  54. 請求項1〜52のいずれかに記載の水素センサを設置したことを特徴とする、水素を燃料とする又は水素燃料電池を搭載した自動車。
  55. 請求項1〜52のいずれかに記載の水素センサを設置したことを特徴とする、水素ガスステーション。
  56. 請求項1〜52のいずれかに記載の水素センサを設置したことを特徴とする、水素パイプライン。
  57. 請求項1〜52のいずれかに記載の水素センサを設置したことを特徴とする、水素貯蔵システム。
  58. 請求項1〜52のいずれかに記載の水素センサを設置したことを特徴とする、水素発電システム。

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