JP2005264268A - 電解加工装置及び電解加工方法 - Google Patents

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郁太郎 野路
Hozumi Yasuda
穂積 安田
Takeshi Iiizumi
健 飯泉
Itsuki Obata
厳貴 小畠
Kazuto Hirokawa
一人 廣川
Takayuki Saito
孝行 斎藤
Tsukuru Suzuki
作 鈴木
Yasushi Taima
康 當間
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Abstract

【課題】 被加工物表面の凹部と凸部との間の電気的抵抗差を保つことで、加工面の平坦化特性を向上させることができるようにする。
【解決手段】 被加工物に近接自在な加工電極60と、被加工物に給電する給電電極62と、被加工物と加工電極60との間に配置され、被加工物への接触荷重による変形量が被加工物表面の初期凹凸高さ以下に設定される接触部材70と、加工電極60と給電電極62との間に電圧を印加する電源48と、被加工物と加工電極60または給電電極62との間の少なくとも一方に流体を供給する流体供給部62a,62b,66b,66cとを有する。
【選択図】 図12

Description

本発明は、電解加工装置及び電解加工方法に係り、特に半導体ウエハ等の基板の表面に形成された導電性材料を加工したり、基板の表面に付着した不純物を除去したりするのに使用される電解加工装置及び電解加工方法に関する。
近年、半導体ウエハ等の基板上に回路を形成するための配線材料として、アルミニウム又はアルミニウム合金に代えて、電気抵抗率が低くエレクトロマイグレーション耐性が高い銅(Cu)を用いる動きが顕著になっている。この種の銅配線は、基板の表面に設けた微細凹みの内部に銅を埋め込むことによって一般に形成される。この銅配線を形成する方法としては、化学気相成長法(CVD)、スパッタリング及びめっきといった手法があるが、いずれにしても、基板のほぼ全表面に銅を成膜して、化学機械的研磨(CMP)により不要の銅を除去するようにしている。
図1(a)乃至図1(c)は、この種の銅配線基板Wの一製造例を工程順に示す。先ず、図1(a)に示すように、半導体素子が形成された半導体基材1上の導電層1aの上にSiOからなる酸化膜やLow−k材膜などの絶縁膜2が堆積され、リソグラフィ・エッチング技術によりコンタクトホール3と配線溝4が形成される。これらの上にTaN等からなるバリア膜5、更にその上に電解めっきの給電層としてのシード層7がスパッタリングやCVD等により形成される。
そして、基板Wの表面に銅めっきを施すことで、図1(b)に示すように、半導体基材1のコンタクトホール3及び配線溝4内に銅を充填するとともに、絶縁膜2上に銅膜6を堆積する。その後、化学機械的研磨(CMP)により、絶縁膜2上の銅膜6及びシード層7を除去して、コンタクトホール3及び配線溝4内に充填させた銅膜6の表面と絶縁膜2の表面とをほぼ同一平面にする。これにより、図1(c)に示すように銅膜6からなる配線が形成される。
また、最近ではあらゆる機器の構成要素において微細化かつ高精度化が進み、サブミクロン領域での物作りが一般的となるにつれて、加工法自体が材料の特性に与える影響は益々大きくなっている。このような状況下においては、従来の機械加工のように、工具が被加工物を物理的に破壊しながら除去していく加工方法では、加工によって被加工物に多くの欠陥を生み出してしまうため、被加工物の特性が劣化してしまう。したがって、いかに材料の特性を損なうことなく加工を行うことができるかが問題となってくる。
この問題を解決する手段として開発された特殊加工法に、化学研磨や電解加工、電解研磨がある。これらの加工方法は、従来の物理的な加工とは対照的に、化学的溶解反応を起こすことによって、除去加工等を行うものである。したがって、塑性変形による加工変質層や転位等の欠陥は発生せず、上述の材料の特性を損なわずに加工を行うといった課題が達成される。
例えば、CMP工程は、一般にかなり複雑な操作が必要で、制御も複雑となり、加工時間もかなり長い。更に、研磨後の基板の後洗浄を十分に行う必要があるばかりでなく、スラリーや洗浄液の排液処理のための負荷が大きい等の課題がある。このため、CMP自体を省略もしくはこの負荷を軽減することが強く求められていた。また、今後、層間絶縁膜も誘電率の小さいLow−k材に変わると予想され、そのLow−k材は、機械的強度が弱くCMPによるストレスに耐えられなくなる。従って、基板にストレスを与えることなく、平坦化できるようにしたプロセスが望まれている。
このような課題を解決する手段として、電極と被加工物の間にイオン交換体を配置し、電解液として純水もしくは超純水のような電気抵抗の大きな液体を用いて加工を行うことで、基板に与える機械的ストレスをなくし、後洗浄も簡便な電解加工が提案されている(例えば、特許文献1参照)。この電解加工にあっては、図2(a)に示すように、シート状または膜状のイオン交換体100を用意し、図2(b)に示すように、平板状の電極102の表面をイオン交換体100で覆った状態で、サポート材104を介して、イオン交換体100を電極102に取付けるようにしている。
そして、図3に示すように、イオン交換体100をそれぞれ取付けた一対の電極102を、イオン交換体100を被加工物106の表面に接触乃至近接させて配置し、液体供給部108から純水や超純水等の液体110を電極102と被加工物106との間に供給しつつ、一方の電極102を電源112の陰極に、他方の電極102を電源112の陽極にそれぞれ接続する。これによって、例えば銅にあっては、電源112の陰極に接続した電極102を加工電極102a、陽極に接続した電極102を給電電極102bとして、被加工物106の加工電極102aに対面する部位を加工する。または、図4に示すように、イオン交換体100を取付けた一方の電極102を、イオン交換体100を被加工物106の表面に接触乃至近接させて、イオン交換体のない他方の電極102を、該電極102を被加工物106の表面に接触乃至近接させてそれぞれ配置し、液体供給部108から純水や超純水等の液体110を電極102と被加工物106との間に供給しつつ、一方の電極102を電源112の陰極に、他方の電極102を電源112の陽極にそれぞれ接続する。これによって、例えば銅にあっては、電源112の陰極に接続した、イオン交換体100を取付けた電極102を加工電極102a、陽極に接続した、イオン交換体のない電極102を給電電極102bとして、被加工物106の加工電極102aに対面する部位を加工する。
この電解加工によれば、イオン交換体100には適度な柔らかさがあり、このため、被加工物106へ過度のストレスやダメージを与えることなく加工が行われる。しかし、このようにイオン交換体100を配置して電解加工を行うと、イオン交換体100は、その表面のかなり広い領域、すなわち電極102の被加工物106との対向面の全域で被加工物106に面接触し、このため、イオン交換体100が被加工物106との接触に伴って磨耗したり破損したりして、長時間に亘る電解加工を実質的に行うことが困難となる問題があることが判った。
特開2003−145354号公報
加工電極を用いた電解加工による平坦化加工では、加工電極と被加工物表面の凹部及び凸部との高低差等から生じる被加工物表面の凹部と凸部との間の電気的抵抗差により加工速度に差が生じて加工面の平坦化が進むとされている。したがって、被加工物表面の凹部と凸部との間でいかに抵抗差を持たせるかが平坦化特性の向上につながる。ここで、一般の電解加工では、被加工物表面の凹部と凸部との間の電気的抵抗差は、加工電極と被加工物の凹部及び凸部との距離及びこれらの間に存在する電解液の電気伝導率に依存する。
本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、被加工物表面の凹部と凸部との間の電気的抵抗差を保つことで、加工面の平坦化特性を向上させることができるようにした電解加工装置及び電解加工方法を提供することを第1の目的とする。
また、本発明は、例えばイオン交換体等の被加工物に接触させて加工に使用される接触部材の接触に伴う摩耗や破損の程度を低く抑えて、長時間に渡る加工を行うことができるようにした電解加工装置及び電解加工方法を提供することを第2の目的とする。
請求項1に記載の発明は、被加工物に近接自在な加工電極と、前記被加工物に給電する給電電極と、前記被加工物と前記加工電極または前記給電電極との間の少なくとも一方に配置され、前記被加工物への接触荷重による変形量が前記被加工物表面の初期凹凸高さ以下に設定される接触部材と、前記加工電極と前記給電電極との間に電圧を印加する電源と、前記被加工物と前記加工電極または前記給電電極との間の少なくとも一方に流体を供給する流体供給部とを有することを特徴とする電解加工装置である。
図5及び図6は、本発明の加工原理を示すものである。図5は、被加工物10の表面に、加工電極14に取付けたイオン交換体12aと、給電電極16に取付けたイオン交換体12bとを接触又は近接させ、加工電極14と給電電極16との間に電源17を介して電圧を印加しつつ、加工電極14及び給電電極16と被加工物10との間に流体供給部19から超純水等の流体18を供給した状態を示している。図6は、被加工物10の表面に、加工電極14に取付けたイオン交換体12aを接触又は近接させ、給電電極16を被加工物10に直接接触させて、加工電極14と給電電極16との間に電源17を介して電圧を印加しつつ、加工電極14と被加工物10との間に流体供給部19から超純水等の流体18を供給した状態を示している。
超純水のような流体自身の抵抗値が大きい液体を使用する場合には、イオン交換体12aを被加工物10の表面に「近接ないし接触させる」ことが好ましく、このようにイオン交換体12aを被加工物10の表面に接触させることにより、電気抵抗を低減させることができ、印加電圧も小さくて済み、消費電力も低減できる。したがって、本発明に係る加工における「接触」は、従来のCMPのように大きな圧力で「押し付ける」ものではない。
これにより、超純水等の流体18中の水分子20をイオン交換体12a,12bで水酸化物イオン22と水素イオン24に解離し、例えば生成された水酸化物イオン22を、被加工物10と加工電極14との間の電界と超純水等の流体18の流れによって、被加工物10の加工電極14と対面する表面に供給して、ここでの被加工物10近傍の水酸化物イオン22の密度を高め、被加工物10の原子10aと水酸化物イオン22を反応させる。反応によって生成された反応物質26は、流体18中に溶解し、被加工物10の表面に沿った超純水等の流体18の流れによって被加工物10から除去される。これにより、被加工物10の表面層の除去加工が行われる。
このように、本加工法は被加工物との電気化学的相互作用により被加工物の除去加工を行うものである。この方法では、被加工物10の加工電極14と対面する部分が加工されるので、加工電極14を移動させることで、被加工物10の表面を所望の表面形状に加工することができる。
なお、本発明に係る電解加工装置は、従来のCMPよりも低圧力で加工できるため、材料の特性を損なわずに除去加工を行うことが可能であり、例えばLow−k材等の機械的強度の小さい材料に対しても、除去加工が可能である。また、加工液に500μS/cm以下の流体、好ましくは純水、更に好ましくは超純水を用いる場合は、被加工物表面への汚染も大幅に低減させることが可能であり、また加工後の廃液の処理も容易となる。なお、本発明は、電解液やキレート剤を用いた電解加工や、砥粒またはスラリーを用いる電解複合加工など接触式の電解加工にも適用できる。
本発明によれば、接触部材の前記被加工物への接触荷重による変形量を被加工物表面の初期凹凸高さ以下に抑えて、被加工物表面の凹部と凸部との間の抵抗差を保つことで、加工面のより良好な平坦化特性を得ることができる。
つまり、図7(a)に示すように、凹部と凸部を有する被加工物27の表面に、例えば剛性が高く、接触荷重による変形量を少なく抑えた接触部材28を接触させて加工を行うと、接触部材28が被加工物27の表面の凹部内に進入することが抑制され、被加工物27の表面の凹部と凸部との間の抵抗差が保たれて、被加工物27の表面の凸部と凹部との間に加工速度差が生じる。すなわち、被加工物27の表面の凸部頂部が優先的に高速で加工され、凹部底部は低速で加工される。これによって、図7(b)に示すように、初期凹凸が解消された、より平坦な加工面27aが得られる。
これに対して、図8(a)に示すように、凹部と凸部を有する被加工物27の表面に、例えば剛性が低い接触部材28aを接触させて加工を行うと、接触部材28aが被加工物27の表面の凹部内に容易に進入し、被加工物27の表面の凹部と凸部との間の抵抗差がほぼ同じになって、被加工物27の表面の凸部と凹部との間に加工速度差が殆ど生じなくなり、被加工物27の表面の凸部頂部と凹部底部を含む表面全体がほぼ同じ速度で加工される。これによって、図8(b)に示すように、初期凹凸がそのまま残った加工面27bとなる。
請求項2に記載の発明は、被加工物に近接自在な加工電極と、前記被加工物に給電する給電電極と、前記被加工物と前記加工電極または前記給電電極との間の少なくとも一方に配置され、ヤング率が100MPa以上の接触部材と、前記加工電極と前記給電電極との間に電圧を印加する電源と、前記被加工物と前記加工電極または前記給電電極との間の少なくとも一方に流体を供給する流体供給部とを有することを特徴とする電解加工装置である。
接触部材として、高いヤング率を有するものを使用することで、接触部材自体の剛性を高めて接触荷重による接触部材の変形を抑制することができる。接触部材として、ヤング率が100MPaより小さいものを使用して加工を行った場合、十分な段差解消能力を得ることができないことが実験で確かめられている。したがって、十分な段差解消能力を得るためには、接触部材のヤング率は、100MPa以上である必要があり、110MPa以上であることが好ましい。
請求項3に記載の発明は、被加工物に近接自在な加工電極と、前記被加工物に給電する給電電極と、前記被加工物と前記加工電極または前記給電電極との間の少なくとも一方に、断面二次モーメントが大きくなる方向に向けて配置される接触部材と、前記加工電極と前記給電電極との間に電圧を印加する電源と、前記被加工物と前記加工電極または前記給電電極との間の少なくとも一方に流体を供給する流体供給部とを有することを特徴とする電解加工装置である。
同じ断面形状を有する場合、断面二次モーメントが大きくなる方向に接触部材を配置することによっても、接触部材の接触荷重による変形量を小さく抑えることができる。例えば、幅がb、高さがhの長方形(b<h)の断面形状を有する接触部材29を、図9(a)に示すように、縦置きに配置した場合の断面二次モーメントIは、I=bh/12となり、図9(b)に示すように、横置きに配置した場合の断面二次モーメントIは、I=hb/12(<I=bh/12)となる。したがって、このように、接触部材29として、長方形の断面形状を有するものを使用した場合、縦置きに配置することで、接触部材29の断面二次モーメントを大きくすることができる。
請求項4に記載の発明は、被加工物に近接自在な加工電極と、前記被加工物に給電する給電電極と、前記被加工物と前記加工電極または前記給電電極との間の少なくとも一方に、シート状または膜状で端面を被加工物に対向して配置される接触部材と、前記加工電極と前記給電電極との間に電圧を印加する電源と、前記被加工物と前記加工電極または前記給電電極との間の少なくとも一方に流体を供給する流体供給部とを有することを特徴とする電解加工装置である。
このように、例えばイオン交換体等の接触部材を肉厚の薄いシート状または膜状となし、この端面を被加工物に対向して配置し、加工に際して、この端面のみが被加工物に接触するようにすることで、接触部材を被加工物に幅の狭い領域で線接触のように接触させることができ、これによって、接触部材の被加工部との接触に伴う摩耗や破損の程度を低く抑えて、長時間に渡る加工を行うことができる。
請求項5に記載の発明は、前記接触部材は、イオン交換体、絶縁体または導電材のいずれか、またはこれらの内のいずれかを任意に組合せて積層した積層体からなることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の電解加工装置である。
接触部材として、例えばイオン交換体を使用し、イオン交換体を被加工物表面に接触させて該表面の電解加工を行うことで、超純水等の液体中の水分子の水酸化物イオンと水素イオンへの解離を促進して、水分子の解離量を増加させることができる。
請求項6に記載の発明は、被加工物に近接自在な加工電極と、前記被加工物に給電する給電電極と、前記被加工物と前記加工電極または前記給電電極との間の少なくとも一方に配置され、剛性を有する支持体の表面を被加工物に接触する被覆体で覆って構成した接触部材と、前記加工電極と前記給電電極との間に電圧を印加する電源と、前記被加工物と前記加工電極または前記給電電極との間の少なくとも一方に流体を供給する流体供給部とを有することを特徴とする電解加工装置である。
この場合、支持体として剛性の高いものを使用することで、接触部材の被加工物への接触荷重に対する変形量を小さく抑え、しかも支持体の表面を覆う被覆体に、被加工物表面に接触する接触部材として機能を持たせることができる。
請求項7に記載の発明は、前記支持体は、ヤング率が100MPa以上であることを特徴とする請求項6記載の電解加工装置である。
この支持体は、ヤング率が110MPa以上であることが好ましい。
請求項8に記載の発明は、前記支持体は、絶縁材料からなることを特徴とする請求項6または7記載の電解加工装置である。
請求項9に記載の発明は、前記被覆体は、イオン交換体、絶縁体または導電材のいずれか、またはこれらの内のいずれかを任意に組合せて積層した積層体からなることを特徴とする請求項6乃至8のいずれかに記載の電解加工装置である。
請求項10に記載の発明は、前記接触部材は、前記加工電極または給電電極の少なくとも一方に、フローティング支持されていることを特徴とする請求項1乃至9のいずれかに記載の電解加工装置である。
これにより、例えば接触部材の被加工物への接触荷重による変形量が被加工物表面の初期凹凸高さ以下となるように、接触部材の被加工物への接触荷重を、より精密に制御することができる。接触部材は、例えばばねなどの弾性体や流体(エアーや水)を介して、フローティング支持される。
請求項11に記載の発明は、前記接触部材は、研磨パッドまたはクロスであることを特徴とする請求項1乃至10のいずれかに記載の電解加工装置である。
請求項12に記載の発明は、前記流体は、純水、超純水または電気伝導度が500μS/cm以下の流体、または電解液であることを特徴とする請求項1乃至11のいずれかに記載の電解加工装置である。
請求項13に記載の発明は、被加工物に加工電極を近接させ、前記加工電極と前記被加工物に給電する給電電極との間に電圧を印加し、前記被加工物と前記加工電極または前記給電電極の少なくとも一方との間に接触部材を配置し、前記被加工物と前記加工電極または前記給電電極の少なくとも一方との間に流体を供給し、前記接触部材を前記被加工物表面へ接触荷重による接触部材の変形量が前記被加工物表面の初期凹凸高さ以下となるように接触させて被加工物表面を加工することを特徴とする電解加工方法である。
請求項14に記載の発明は、被加工物に加工電極を近接させ、前記加工電極と前記被加工物に給電する給電電極との間に電圧を印加し、前記被加工物と前記加工電極または前記給電電極の少なくとも一方との間に、ヤング率が100MPa以上の接触部材を配置し、前記被加工物と前記加工電極または前記給電電極の少なくとも一方との間に流体を供給し、前記接触部材を前記被加工物表面へ接触させて被加工物表面を加工することを特徴とする電解加工方法である。
請求項15に記載の発明は、被加工物に加工電極を近接させ、前記加工電極と前記被加工物に給電する給電電極との間に電圧を印加し、前記被加工物と前記加工電極または前記給電電極の少なくとも一方との間に、断面二次モーメントが大きくなる方向に向けて接触部材を配置し、前記被加工物と前記加工電極または前記給電電極の少なくとも一方との間に流体を供給し、前記接触部材を前記被加工物表面へ接触させて被加工物表面を加工することを特徴とする電解加工方法である。
請求項16に記載の発明は、被加工物に加工電極を近接させ、前記加工電極と前記被加工物に給電する給電電極との間に電圧を印加し、前記被加工物と前記加工電極または前記給電電極の少なくとも一方との間に、シート状または膜状の接触部材を、端面を被加工物に対向して配置し、前記被加工物と前記加工電極または前記給電電極の少なくとも一方との間に流体を供給し、前記接触部材を前記被加工物表面へ接触させて被加工物表面を加工することを特徴とする電解加工方法である。
請求項17に記載の発明は、前記接触部材は、イオン交換体、絶縁体または導電材のいずれか、またはこれらの内のいずれかを任意に組合せて積層した積層体からなることを特徴とする請求項13乃至16のいずれかに記載の電解加工方法である。
請求項18に記載の発明は、被加工物に加工電極を近接させ、前記加工電極と前記被加工物に給電する給電電極との間に電圧を印加し、前記被加工物と前記加工電極または前記給電電極の少なくとも一方との間に、剛性を有する支持体の表面を被加工物に接触する被覆体で覆って構成した接触部材を配置し、前記被加工物と前記加工電極または前記給電電極の少なくとも一方との間に流体を供給し、前記接触部材を前記被加工物表面へ接触させて被加工物表面を加工することを特徴とする電解加工方法である。
請求項19に記載の発明は、前記被覆体は、イオン交換体、絶縁体または導電材のいずれか、またはこれらの内のいずれかを任意に組合せて積層した積層体からなることを特徴とする請求項18記載の電解加工方法である。
請求項20に記載の発明は、前記流体は、純水、超純水または電気伝導度が500μS/cm以下の流体、または電解液であることを特徴とする請求項13乃至19のいずれかに記載の電解加工方法である。
本発明によれば、接触部材の被加工物への接触荷重による変形量を抑制することで、被加工物表面の凹部と凸部との間の抵抗差を保ち、被加工物の表面の凸部と凹部との間に加工速度差を生じさせて、加工面の良好な平坦化特性を得ることができる。
また、例えばイオン交換体等の加工に際して被加工物に接触する接触部材を肉厚の薄いシート状または膜状となし、この端面を被加工物に対向して配置し、加工に際して、この端面のみが被加工物に接触するようにすることで、接触部材を被加工物に幅の狭い領域で線接触の如き接触させることができ、これによって、接触部材の被加工部との接触に伴う摩耗や破損の程度を低く抑え、接触部材の摩耗による破断や破損、更には破れによるトラブルを解消し、接触部材の交換頻度を大幅に低減して、長時間に渡る加工を行うことができる。
以下、本発明の実施の形態に係る電解加工装置について、図面を参照して詳細に説明する。
図10は、本発明の実施の形態に係る電解加工装置を備えた基板処理装置の構成を示す平面図である。図10に示すように、この基板処理装置は、例えば、図1(b)に示すように、表面に導電体膜(被加工物)としての銅膜6を有する基板Wを収納したカセットを搬出入する搬出入部としての一対のロード・アンロード部30と、基板Wを反転させる反転機32と、電解加工装置34と、電解加工後の基板Wを洗浄・乾燥する洗浄部39を備えている。これらの機器は直列に配置されており、これらの機器の間で基板Wを搬送して授受する搬送装置としての搬送ロボット36がこれらの機器と平行に配置されている。また、電解加工装置34による電解加工の際に、後述する加工電極60と給電電極62との間に印加する電圧又はこれらの間を流れる電流をモニタするモニタ部38がロード・アンロード部30に隣接して配置されている。なお、電解加工装置の方にCMP部を更に備え、一体化して基板処理装置を構成してもよい。
図11は、図10に示す電解加工装置34を模式的に示す平面図、図12は、図11の左側断面図(X矢視)である。図11及び図12に示すように、この実施の形態における電解加工装置34は、上下動可能かつ水平面に沿って往復運動可能なアーム40と、アーム40の自由端に垂設されて表面を下向き(フェースダウン)にして基板Wを吸着保持する基板保持部42と、アーム40が取付けられる可動フレーム44と、矩形状の電極部46と、電極部46の下記の加工電極60及び給電電極62にそれぞれ電気的に接続される電源48とを備えている。
可動フレーム44の上部には上下動用モータ50が設置されており、この上下動用モータ50には上下方向に延びるボールねじ(図示せず)が連結されている。このボールねじはアーム40の基部に螺合しており、上下動用モータ50の駆動に伴ってアーム40がボールねじを介して上下動するようになっている。また、可動フレーム44自体も、水平方向に延びるボールねじ54に取付けられており、往復運動用モータ56の駆動に伴って可動フレーム44及びアーム40が水平面に沿って往復運動するようになっている。
基板保持部42は、アーム40の自由端に設置された自転用モータ58に接続されており、この自転用モータ58の駆動に伴って回転(自転)できるようになっている。また、上述したように、アーム40は、上下動及び水平方向に往復運動可能となっており、基板保持部42は、アーム40と一体となって上下動及び水平方向に往復運動可能となっている。
次に、この実施の形態における電極部46について説明する。この電極部46は、X方向(図11参照)に延びる複数の加工電極60と給電電極62を備えており、これらの加工電極60及び給電電極62は、矩形平板状の電極ベース64上に並列に交互に配置されている。この実施の形態では、加工電極60は電源48の陰極に、給電電極62は電源48の陽極にそれぞれ接続される。これは、例えば、銅を加工する場合においては、陰極側に電解加工作用が生じるためである。
加工材料によっては、電源の陰極に接続される電極を給電電極とし、陽極に接続される電極を加工電極としてもよい。すなわち、被加工材料が、例えば銅やモリブデン、鉄である場合には、陰極側に電解加工作用が生じるため、電源48の陰極に接続した電極が加工電極60となり、陽極に接続した電極が給電電極62となる。一方、被加工材料が、例えばアルミニウムやシリコンである場合には、陽極側で電解加工作用が生じるため、電源の陽極に接続した電極が加工電極となり、陰極に接続した電極が給電電極となる。
このように、加工電極60と給電電極62とを電極部46のY方向(加工電極60及び給電電極62の長手方向と垂直な方向)に交互に設けることで、基板Wの導電体膜(被加工物)に給電を行う給電部を設ける必要がなくなり、基板Wの全面の加工が可能となる。また、加工電極60と給電電極62との間に印加される電圧をパルス状(好ましくは、正電位と0電位の方形波)に変化させることで、電解生成物を溶解させ、加工の繰り返しの多重性によって平坦度を向上させることができる。
ここで、加工電極60及び給電電極62は、電解反応により、酸化又は溶出が一般に問題となる。このため、電極の素材として、電極に広く使用されている金属や金属化合物よりも、炭素、比較的不活性な貴金属、導電性酸化物又は導電性セラミックスを使用することが好ましい。この貴金属を素材とした電極としては、例えば、下地の電極素材にチタンを用い、その表面にめっきやコーティングで白金又はイリジウムを付着させ、高温で焼結して安定化と強度を保つ処理を行ったものが挙げられる。セラミックス製品は、一般に無機物質を原料として熱処理によって得られ、各種の非金属・金属の酸化物・炭化物・窒化物などを原料として、様々な特性を持つ製品が作られている。この中に導電性を持つセラミックスもある。電極が酸化すると電極の電気抵抗値が増加し、印加電圧の上昇を招くが、このように、白金などの酸化しにくい材料やイリジウムなどの導電性酸化物で電極表面を保護することで、電極素材の酸化による導電性の低下を防止することができる。
加工電極60は、電極ベース64の上面に取付けた加工電極支持体66に設けた凹部66a内に脱出不能に遊嵌されて、圧縮コイルばねからなる弾性体68で上方に付勢され、加工電極60の幅方向に沿った中央部に、例えばシート状または膜状のイオン交換体からなる接触部材70がその端面を上方に向けて固着されている。これによって、加工電極60及び接触部材70は、弾性体68を介してフローティング支持され、下記のように、接触部材70の端面を基板Wの表面に接触させ、更に基板Wに向けて押圧すると、接触部材70が加工電極60と共に下降して弾性体68が縮み、この弾性体68の縮み量を調整することで、接触部材70の基板表面への接触圧力が、より正確に制御できるようになっている。
この接触部材70のヤング率は、100MPa以上、好ましくは、110MPa以上である。このように、接触部材70として、100MPa以上の高いヤング率を有するものを使用することで、接触部材70自体の剛性を高めて、接触荷重による接触部材70の変形を抑制することができる。なお、接触部材として、ヤング率が100MPaより小さいものを使用して加工を行った場合、十分な段差解消能力を得ることができないことが実験で確かめられている。
更に、接触部材70は、長方形の断面形状を有しており、その断面二次モーメントが大きくなるように、前述の図9(a)に示すのと同様に、短辺側が水平に延び、長辺側が鉛直に延びる縦置きに配置されている。同じ断面形状を有する場合、断面二次モーメントが大きくなる方向に接触部材70を配置することによっても、接触部材70の接触荷重による変形量を小さく抑えることができる。なお、接触部材として、断面二次モーメントが大きくなるようにした任意に断面形状を有するもの使用してもよいことは勿論である。
この例にあっては、下記のように、接触部材70の上面を、基板Wの表面に形成された銅膜6(図1(b)参照)等の被加工物へ接触させて加工を行うとき、例えば、前述のように、接触部材70のヤング率を100MPa以上としたり、弾性体68を介して接触部材70をフローティング支持したりすることで、接触部材70の接触荷重による変形量が、被加工物表面の初期凹凸高さ以下となるように構成されている。このように、接触部材70の被加工物への接触荷重による変形量を、被加工物表面の初期凹凸高さ以下に抑えて、被加工物表面の凹部と凸部との間の抵抗差を保つことで、加工面のより良好な平坦化特性を得ることができる。
しかも、接触部材70を肉厚の薄いシート状または膜状となし、この端面を基板Wの表面(被加工物)に対向して配置し、加工に際して、この端面のみが基板Wの表面に接触するようにすることで、接触部材70を基板Wの表面に幅の狭い領域で線接触のように接触させることができ、これによって、接触部材70の基板Wの表面との接触に伴う摩耗や破損の程度を低く抑えて、長時間に渡る加工を行うことができる。
この接触部材70は、その上端が加工電極60の上面から僅かに上方に突出するように該加工電極60内に埋設されて固定されている。これにより、下記のように、接触部材70の端面が基板Wの表面と接触した時、加工電極60の上面が基板Wと表面と、互いに接触することなく、常に一定の距離を持って対面するようになっている。
加工電極支持体66の内部の加工電極60を挟んだ両側には、流体流路66bが設けられ、更に、この流体流路66bの長さ方向に沿った所定のピッチで、該流体流路66bに連通し、加工電極支持体66の上面に開口する流体供給ノズル66cが、接触部材70に向けて傾斜して設けられている。これによって、純水、好ましくは超純水等の流体が、流体流路66bに沿って流れ、流体供給ノズル66cから加工電極60の上面、更には接触部材70の露出部に向けて供給される。
一方、給電電極62は、その両側に保持プレート72が配置され、加工電極支持体66で挟持されて電極ベース64に固定されている。この給電電極62の内部には、長さ方向に沿って延びる流体流路62aと、該流体流路62aの長さ方向に沿った所定に位置に位置して、流体流路62aに連通して上方に開口する流体噴出口62bが設けられている。これによって、純水、好ましくは超純水等の流体が、流体流路62aに沿って流れ、流体噴出口62bから給電電極62の上面に向けて供給される。
給電電極62の上面には、例えば不織布からなり、イオン交換容量を高めた多層構造の第1イオン交換体74が取付けられ、この第1イオン交換体74及び給電電極62は、例えばイオン交換膜からなる第2のイオン交換体76で一体に覆われている。そして、第2のイオン交換体76の頂端は、接触部材70の頂端より僅か下方に位置している。この例では、加工電極60側が弾性体68を介してフローティング支持されているので、このような構成をとることにより、基板加工時に加工電極60上部の接触部材70と基板Wが確実に接触する。また、基板Wの表面に接触部材70の上面を接触させた時、第2のイオン交換体76が基板Wの表面に確実に接触する。
次に、この実施の形態における電解加工装置34を備えた基板処理装置を用いた基板処理(電解加工)について説明する。まず、例えば、図1(b)に示すように、表面に導電体膜(被加工物)として銅膜6を形成した基板Wを収納したカセットをロード・アンロード部30にセットし、このカセットから1枚の基板Wを搬送ロボット36で取出す。搬送ロボット36は、取出した基板Wを必要に応じて反転機32に搬送し、基板Wの導電体膜(銅膜6)を形成した表面が下を向くように反転させる。
搬送ロボット36は反転させた基板Wを受け取り、これを電解加工装置34に搬送し、基板保持部42に吸着保持させる。そして、アーム40を移動させて基板Wを保持した基板保持部42を電極部46の直上方の加工位置まで移動させる。次に、上下動用モータ50を駆動して基板保持部42を下降させて、この基板保持部42で保持した基板Wを電極部46の接触部材70の上面に接触させ、更に下降させて、接触部材70をフローティング支持する弾性体68を介して、接触部材70を所定の低荷重で基板Wの表面に押し付ける。この場合において、給電電極62を覆う第2のイオン交換体76の頂端も、基板Wの表面に確実に接触する。なお、この例では、加工電極60は、弾性体(ばね)60によりフローティングされているが、フローティング機構としてエアチェンバーを採用し、任意の押圧力で基板Wに押圧させるようにしてもよい。
この状態で、自転用モータ58を駆動して基板Wを基板保持部42と一体に回転させ、同時に往復運動用モータ56を駆動して、基板Wを基板保持部42と一体に、図11に示すY方向に往復運動させる。このとき、流体供給ノズル66c及び流体噴出口62bから、基板Wと加工電極60及び給電電極62との間に、純水、好ましくは超純水等の流体を供給する。
そして、電源48により加工電極60と給電電極62との間に所定の電圧を印加し、イオン交換体からなる接触部材70、第1イオン交換体74及び第2イオン交換体76により生成された水素イオン又は水酸化物イオンによって、加工電極60において基板Wの表面の導電体膜(銅膜6)の電解加工を行う。このとき、加工電極60と対面する部分において加工が進行するが、基板Wと加工電極60とを相対移動させることにより、基板Wの全面の加工を行っている。
加工中にあっては、接触部材70の基板Wへの接触荷重による変形量を、例えば銅膜6の表面の初期凹凸高さ以下に抑制することで、銅膜6の表面の凹部と凸部との間の抵抗差を保ち、銅膜6の表面の凸部と凹部との間に加工速度差を生じさせて、平坦化特性をよくすることができる。
電解加工中には、加工電極60と給電電極62との間に印加する電圧、又はこの間を流れる電流をモニタ部38でモニタして、エンドポイント(加工終点)を検知する。すなわち、同じ電圧(電流)を印加した状態で電解加工を行うと、材料によって流れる電流(印加される電圧)に違いが生じる。例えば、図13(a)に示すように、表面に材料Bと材料Aとを順次成膜した基板Wの該表面に電解加工を施したときに流れる電流をモニタすると、材料Aを電解加工している間は一定の電流が流れるが、異なる材料Bの加工に移行する時点で流れる電流が変化する。同様に、加工電極と給電電極との間に印加される電圧にあっても、図13(b)に示すように、材料Aを電解加工している間は一定の電圧が印加されるが、異なる材料Bの加工に移行する時点で印加される電圧が変化する。なお、図13(a)は、材料Bを電解加工するときの方が、材料Aを電解加工するときよりも電流が流れにくくなる場合を、図13(b)は、材料Bを電解加工するときの方が、材料Aを電解加工するときよりも電圧が高くなる場合の例を示している。これにより、この電流又は電圧の変化をモニタすることでエンドポイントを確実に検知することができる。
なお、モニタ部38で加工電極60と給電電極62との間に印加する電圧、又はこの間を流れる電流をモニタして加工終点を検知するようにした例を説明したが、このモニタ部38で、加工中における基板の状態の変化をモニタして、任意に設定した加工終点を検知するようにしてもよい。この場合、加工終点は、被加工面の指定した部位について、所望の加工量に達した時点、又は加工量と相関関係を有するパラメータが所望の加工量に相当する量に達した時点を指す。このように、加工の途中においても、加工終点を任意に設定して検知できるようにすることで、多段プロセスでの電解加工が可能となる。
例えば、基板が異材料に達したときに生じる摩擦係数の違いによる摩擦力の変化や、基板の表面の凹凸を平坦化する際、凹凸を除去したことにより生じる摩擦力の変化等を検出することで加工量を判断し、加工終点を検出することとしてもよい。また、被加工面の電気抵抗による発熱や、加工面と被加工面との間に液体(純水)の中を移動するイオンと水分子の衝突による発熱が生じ、例えば基板の表面に堆積した銅膜を定電圧制御で電解研磨する際には、電解加工が進み、バリア層や絶縁膜が露出するのに伴って、電気抵抗が大きくなり電流値が小さくなって発熱量が順に減少する。したがって、この発熱量の変化を検出することで加工量を判断し、加工終点を検出することとしてもよい。あるいは、異材料に達した時に生じる反射率の違いによる反射光の強度の変化を検出して、基板上の被加工膜の膜厚を検知し、これにより加工終点を検出してもよい。
また、銅膜等の導電性膜の内部に渦電流を発生させ、基板の内部を流れる渦電流をモニタし、例えば周波数やインピーダンスの変化を検出して、基板上の被加工膜の膜厚を検知し、これにより加工終点を検出してもよい。更に、電解加工にあっては、加工電極と給電電極との間を流れる電流値で加工レートが決まり、加工量は、この電流値と加工時間の積で求められる電気量に比例する。したがって、電流値と加工時間の積で求められる電気量を積算し、この積算値が所定の値に達したことを検出することで加工量を判断し、加工終点を検出してもよい。
電解加工完了後、電源48の加工電極60及び給電電極62との接続を切り、基板保持部42の回転と平行移動を停止させ、しかる後、基板保持部42を上昇させ、アーム40を移動させて基板Wを搬送ロボット36に受渡す。基板Wを受け取った搬送ロボット36は、必要に応じて、基板Wを反転機32に搬送して反転させ、洗浄部39に搬送して洗浄乾燥し、乾燥後の基板Wをロード・アンロード部30のカセットに戻す。
ここで、電解加工中に基板Wと加工電極60等との間に供給する純水は、例えば電気伝導度(1atm,25℃換算、以下同じ)が10μS/cm以下の水であり、超純水は、例えば電気伝導度が0.1μS/cm以下の水である。このように電解質を含まない純水又は超純水を使用して電解加工を行うことで、基板Wの表面に電解質等の余分な不純物が付着したり、残留したりすることをなくすことができる。更に、電解によって溶解した銅イオン等が、イオン交換体にイオン交換反応で即座に捕捉されるため、溶解した銅イオン等が基板Wの他の部分に再度析出したり、酸化されて微粒子となり基板Wの表面を汚染したりすることがない。
また、純水又は超純水の代わりに電気伝導度500μS/cm以下の液体、例えば純水又は超純水に電解質を添加した電解液を使用してもよい。電解液を使用することで、電気抵抗を低減して消費電力を削減することができる。この電解液としては、例えば、NaClやNaSO等の中性塩、HClやHSO等の酸、更には、アンモニア等のアルカリなどの溶液を使用することができ、被加工物の特性によって適宜選択して使用することができる。
更に、純水又は超純水の代わりに、純水又は超純水に界面活性剤等を添加して、電気伝導度が500μS/cm以下、好ましくは、50μS/cm以下、更に好ましくは、0.1μS/cm以下(比抵抗で10MΩ・cm以上)にした液体を使用してもよい。このように、純水又は超純水に界面活性剤を添加することで、基板Wとイオン交換体の界面にイオンの移動を防ぐ一様な抑制作用を有する層を形成し、これによって、イオン交換(金属の溶解)の集中を緩和して被加工面の平坦性を向上させることができる。ここで、界面活性剤濃度は、100ppm以下が好ましい。
ここで、接触部材70を構成するイオン交換体、給電電極62に取付けられる第1イオン交換体74及び第2イオン交換体76を構成するイオン交換体としては、通水性に優れたものを使用することがより好ましい。純水又は超純水がイオン交換体を通過するように流すことで、水の解離反応を促進させる官能基(強酸性陽イオン交換材料ではスルホン酸基)に十分な水を供給して水分子の解離量を増加させ、水酸化物イオン(もしくはOHラジカル)との反応により発生した加工生成物(ガスも含む)を水の流れにより除去して、加工効率を高めることができる。
上述したイオン交換体は、例えば、アニオン交換基又はカチオン交換基を付与した不織布等で構成することができる。カチオン交換体は、好ましくは強酸性カチオン交換基(スルホン酸基)を担持したものであるが、弱酸性カチオン交換基(カルボキシル基)を担持したものでもよい。また、アニオン交換体は、好ましくは強塩基性アニオン交換基(4級アンモニウム基)を担持したものであるが、弱塩基性アニオン交換基(3級以下のアミノ基)を担持したものでもよい。
ここで、例えば強塩基アニオン交換基を付与した不織布は、繊維径20〜50μmで空隙率が約90%のポリオレフィン製の不織布に、γ線を照射した後グラフト重合を行ういわゆる放射線グラフト重合法により、グラフト鎖を導入し、次に導入したグラフト鎖をアミノ化して第4級アンモニウム基を導入して作製される。導入されるイオン交換基の容量は、導入するグラフト鎖の量により決定される。グラフト重合を行うためには、例えばアクリル酸、スチレン、メタクリル酸グリシジル、更にはスチレンスルホン酸ナトリウム、クロロメチルスチレン等のモノマーを用い、これらのモノマー濃度、反応温度及び反応時間を制御することで、重合するグラフト量を制御することができる。したがって、グラフト重合前の素材の重量に対し、グラフト重合後の重量の比をグラフト率と呼ぶが、このグラフト率は、最大で500%が可能であり、グラフト重合後に導入されるイオン交換基は、最大で5meq/gが可能である。
強酸性カチオン交換基を付与した不織布は、上記強塩基性アニオン交換基を付与する方法と同様に、繊維径20〜50μmで空隙率が約90%のポリオレフィン製の不織布に、γ線を照射した後グラフト重合を行ういわゆる放射線グラフト重合法により、グラフト鎖を導入し、次に導入したグラフト鎖を、例えば加熱した硫酸で処理してスルホン酸基を導入して作製される。また、加熱したリン酸で処理すればリン酸基が導入できる。ここでグラフト率は、最大で500%が可能であり、グラフト重合後に導入されるイオン交換基は、最大で5meq/gが可能である。
なお、前述のイオン交換体の素材の材質としては、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン系高分子、又はその他有機高分子が挙げられる。また素材形態としては、不織布の他に、織布、シート、多孔質材、短繊維等が挙げられる。ここで、ポリエチレンやポリプロピレンは、放射線(γ線と電子線)を先に素材に照射する(前照射)ことで、素材にラジカルを発生させ、次にモノマーと反応させてグラフト重合することができる。これにより、均一性が高く、不純物が少ないグラフト鎖ができる。一方、その他の有機高分子は、モノマーを含浸させ、そこに放射線(γ線、電子線、紫外線)を照射(同時照射)することで、ラジカル重合することができる。この場合、均一性に欠けるが、ほとんどの素材に適用できる。
このように、イオン交換体をアニオン交換基又はカチオン交換基を付与した不織布で構成することで、純水又は超純水や電解液等の液体が不織布の内部を自由に移動して、不織布内部の水分解触媒作用を有する活性点に容易に到達することが可能となって、多くの水分子が水素イオンと水酸化物イオンに解離される。更に、解離によって生成した水酸化物イオンが純水又は超純水や電解液等の液体の移動に伴って効率良く加工電極60の表面に運ばれるため、低い印加電圧でも高電流が得られる。
ここで、イオン交換体をアニオン交換基又はカチオン交換基の一方を付与したもののみで構成すると、電解加工できる被加工材料が制限されるばかりでなく、極性により不純物が生成しやすくなる。そこで、アニオン交換基を有するアニオン交換体とカチオン交換基を有するカチオン交換体とを重ね合わせたり、イオン交換体自体にアニオン交換基とカチオン交換基の双方の交換基を付与するようにしたりしてもよく、これにより、被加工材料の範囲を拡げるとともに、不純物を生成しにくくすることができる。
本発明に係る電解加工装置34によれば、機械的研磨作用を伴わないので、CMPのように基板Wを強く押し付ける必要がない。基板Wの配線材料として、脆弱な材料を用いる場合には、接触部材70から基板Wが受ける押圧力が、19.6kPa(200gf/cm、2.9psi)以下、より好ましくは6.86kPa(70gf/cm、1.0psi)以下、更に好ましくは686Pa(7gf/cm、0.1psi)以下になるように調整して低荷重で基板Wの加工を行うことが好ましい。
なお、本発明は、種々の電解加工装置に適用でき、加工液、接触部材の組合せは、種々に適用可能である。またイオン交換体を用いた電解加工に限られるものではない。
上記の例では、単一の材料で接触部材70を構成した例を示しているが、 図14(a)に示すように、複数のイオン交換体(イオン交換膜)からなる基材78を積層した積層体で、例えばヤング率が100MPa以上の接触部材70aを構成してもよい。また、絶縁性又は導電性の研磨パッドやクロスなどで接触部材を構成したり、これらを任意に組合せて接触部材を構成してもよい。
更に、図14(b)に示すように、絶縁材料からなる支持体80の表面を、例えばイオン交換体(イオン交換膜)からなり、被加工物に接触する被覆体82で覆って接触部材70bを構成してもよい。支持体80を絶縁材料としたのは、イオン交換体からなる接触部材70bの表面を伝わってイオン交換が行われるようにするためである。この場合、支持体80として、ヤング率100MPa以上の剛性の高いものを使用することで、接触部材70bの接触荷重に対する変形量を小さく抑え、しかも支持体80の表面を覆う被覆体82に、被加工物表面に接触する接触部材として機能を持たせることができる。なお、被覆体82を、研磨パッド又はクロスで構成してもよい。
ここで、例えば加工電極60に図14(b)に示す構成の接触部材70bを保持するにあたり、図14(c)に示すように、加工電極60と接触部材70bのイオン交換体82との間に、イオン交換容量の大きい、例えば不織布からなるイオン交換体84を介在させるようにしてもよい。これにより、例えばイオン交換体82のみではイオン交換容量が足りない場合に、イオン交換体84によってイオン交換容量を増大させることができる。なお、給電電極側を同様の構成としてもよいことは勿論である。
また、図15に示すように、共に平板状で複数枚のイオン交換体78aと、例えばPVCやPPS等の樹脂からなる絶縁材86とを交互に積層して、例えばヤング率が100MPa以上の接触部材70cを構成し、この接触部材70cを加工電極60や給電電極62で側端面を露出させて保持するようにしてもよい。これにより、接触部材70cに接触部材としての十分な剛性と、十分なイオン交換容量を持たせることができる。この場合、絶縁材86の代わりに、研磨パッドを使用してもよい。
図16は、本発明の他の実施の形態における電解加工装置の要部を示す縦断面図である。図16に示すように、この電解加工装置600は、表面を下向き(フェースダウン)にして基板Wを吸着保持する基板保持部602と、矩形状の電極部604とを上下に備えている。この基板保持部602は、前述の実施の形態における基板保持部42と同様に、上下動、左右動及び回転自在に構成されている。電極部604は、中空スクロールモータ606を備えており、この中空スクロールモータ606の駆動により、自転を行わない円運動、いわゆるスクロール運動(並進回転運動)を行うようになっている。なお、電極部604は、自転させてもよい。
電極部604は、前述の例と同様に、接触部材(図示せず)を備え直線状に延びる複数の加工電極607と給電電極608とを交互に備えた電極ベース626と、上方に開口し、支持ベースを兼ねる容器610とを備えている。この容器610の上方に位置して、該容器610の内部に超純水や純水等の液体を供給する液体供給ノズル612が配置されている。加工電極607は、装置内の電源の陰極に、給電電極608は、陽極にそれぞれ接続される。容器610の外側には、この容器610の外周壁610aをオーバフローした液体を排出するオーバフロー路636が設けられており、外周壁610aをオーバフローした液体は、オーバフロー路636を介して排液タンク(図示せず)に入るようになっている。
この実施の形態によれば、液体供給ノズル612から、容器610の内部に純水、好ましくは超純水等の液体を供給し、外周壁610aをオーバフローさせた状態で、前述とほぼ同様にして、基板保持部602で保持した基板Wを、容器610内の液体に浸漬させつつ、基板Wの表面に加工電極607に取付けた接触部材及びと給電電極608と接触させ、電極部604をスクロール運動させ、同時に基板保持部602を基板Wと共に回転させることで加工が行われる。
図17は、本発明の更に他の実施の形態の電解加工装置を備えた基板処理装置の平面配置図を示す。図17に示すように、この基板処理装置は、例えば、図1(b)に示す、表面に導電体膜(被加工部)としての銅膜6を有する基板Wを収納したカセットを搬出入する搬出入部としての一対のロード・アンロード部230と、基板Wを反転させる反転機232と、基板受渡し用のプッシャ234と、基板Wを保持する基板保持部246及び加工電極250と給電電極252(図18及び図19参照)が配置された電極部248から構成される電解加工装置236とを備えている。そして、ロード・アンロード部230、反転機232及びプッシャ234に囲まれた位置に、これらの間で基板Wを搬送して授受する搬送装置としての固定型搬送ロボット238が配置されている。更に、電解加工装置236による電解加工の際に、加工電極250と給電電極252との間に印加する電圧、またはこの間を流れる電流をモニタするモニタ部242が備えられている。
図18は、図17に示す電解加工装置236の概略断面図を示し、図19は、電解加工装置236の電極部248の拡大平面図を、図20は、電極部248に備えられている電極の斜視図を示す。図18に示すように、電解加工装置236は、水平方向に揺動自在な揺動アーム244の自由端に垂設されて基板Wを下向き(フェースダウン)に吸着保持する基板保持部246と、円板状で絶縁体からなる電極部248とを上下に備えている。電極部248の表面(上面)には、図19に示すように、半径方向に放射状に延びる加工電極250と給電電極252が円周方向に沿って交互に配置されている。この加工電極250と給電電極252の基板保持部246側の表面(上面)には、この例では、短冊状の複数(図示では5枚)の接触部材256がその一端面を電極表面に当接させ、他端面が基板保持部246で保持される基板Wの表面(下面)に対向するようにが取付けられている。つまり、接触部材256は、図20に示すように、PVC製のサポート材213で挟み込まれ、ボルトを介して、加工電極250と給電電極252にそれぞれ固定している。
このように、接触部材256を肉厚の薄いシート状または膜状となし、この端面を基板Wに対向して配置し、加工に際して、この端面のみが基板Wの表面(被加工物)に接触するようにすることで、接触部材256を基板Wの表面に幅の狭い領域で線接触のように接触させることができ、これによって、接触部材256の基板Wの表面との接触に伴う摩耗や破損の程度を低く抑えて、長時間に渡る加工を行うことができる。特に、複数枚の接触部材256を重ね合わせて加工電極250に固定することで、均一な電解加工を広い範囲で容易に行うことができる。
なお、図21(a)に示すように、加工電極250aを2枚のシート状または膜状の接触部材256aで左右から包み込み、この2枚の接触部材256aの合せ目を加工電極250aから突出させて、図21(b)に示すように、この合せ目の端面を基板Wの表面(被加工物)に対向させて、加工の際に接触させるようにしてもよい。また、図22(a)に示すように、1枚のシート状または膜状の接触部材256bの端部を加工電極250bに埋設し、他端を加工電極250bからほぼ垂直に延出させて接触部材256bをサポート材213aで固定して、図22(b)に示すように、接触部材256bの延出部先端の端面を基板Wの表面(被加工物)に対向させて、加工の際に接触させるようにしてもよい。また、図23(a)に示すように、1枚のシート状または膜状の接触部材256cを加工電極250cで挟持し、更に全体をサポート材213bで挟持して、接触部材256cの端部をサポート材213bからほぼ垂直に露出させて固定し、図23(b)に示すように、接触部材256cの露出部先端の端面を基板Wの表面(被加工物)に対向させて、加工の際に接触させるようにしてもよい。
更に、図24(a)に示すように、加工電極250dのほぼ全幅に亘って、多数の短冊状の接触部材256dを可能な限り並設した状態で、サポート材213cを介して加工電極250dに取付け、図24(b)に示すように、この多数の接触部材256dの端面を基板Wの表面(被加工物)に対向させて、加工の際に接触させるようにしてもよい。このように、多数の接触部材256dを備えることで、より広い範囲で均一な電解加工を行うことができる。
なお、以上では、加工電極について説明したが、給電電極においても同様である。
この例は、接触部材256を備えた加工電極250と給電電極252とを別体に構成して個別に配置した例を示しているが、図25(a)に示すように、加工電極250eと給電電極252eとを、例えばPVCやPPS等の樹脂からなる絶縁体300を挟み電気的に分離して一体に構成し、加工電極250eと絶縁体300との間に第1接触部材302を、加工電極252eと絶縁体300との間に第2接触部材304を配置するようにしてもよい。このように、加工電極250eと給電電極252eとを絶縁体300を挟んで一体に構成することで、装置としてのコンパクト化を図るとともに、装置全体として加工電極をより密に配置して、加工レートを上げることができる。
図25(a)は、2枚のイオン交換体306a,306bを積層して第1接触部材302を、2枚のイオン交換体308a,308bを積層して第2接触部材304をそれぞれ構成し、更に絶縁体300側の一方のイオン交換体306a,308aの端部を絶縁体300から突出させて、このイオン交換体306a,308aの端面のみが基板の表面(被加工物)に接触するようにした例を示している。
なお、図25(b)に示すように、給電電極252eと絶縁体300との間に、2枚の導電体310a,310bを積層し、絶縁体300側の一方の導電体310aの端部を該絶縁体300から突出させて構成した第2接触部材304aを配置するようにしてもよい。更に、図25(c)に示すように、通液性のない、例えばIC1000(ロデール社製)からなる研磨クロス材で絶縁体300aを構成し、しかも、この絶縁体300aの端面が第1接触部材302のイオン交換体306aの端面及び第2接触部材304aの導電体310aの端面と面一となって、これらのイオン交換体306a、導電体310a及び絶縁体300aの端面が基板の表面(被加工物)に接触するようにしてもよい。これにより、絶縁体300aによる絶縁効果を高めることができる。
ここに、この例では、加工電極250と給電電極252とを有する電極部248として、基板保持部246で保持する基板Wの直径の2倍以上の直径を有するものを使用して、基板Wの表面全域を電解加工するようにした例を示している。
また、接触部材256は、例えば、アニオン交換基またはカチオン交換基を付与したシート状または膜状のイオン交換体で構成されている。このように、接触部材256として、アニオン交換能またはカチオン交換能を付与したイオン交換体を用いることで、純水(超純水)や低濃度の電解液の電気抵抗が大きい液体を電解液として用いても、低い印加電圧で高電流が得られ加工が可能となる。
揺動アーム244は、図18に示すように、上下動用モータ260の駆動に伴ってボールねじ262を介して上下動し、揺動用モータ264の駆動に伴って回転する揺動軸266の上端に連結されている。また、基板保持部246は、揺動アーム244の自由端に取付けた自転用モータ268に接続され、この自転用モータ268の駆動に伴って回転(自転)するようになっている。
電極部248は、中空モータ270に直結され、この中空モータ270の駆動に伴って回転(自転)するようになっている。電極部248の中央部には、純水、より好ましくは超純水を供給する純水供給部としての貫通孔248aが設けられている。そして、この貫通孔248aは、中空モータ270の中空部の内部を延びる純水供給管272に接続されている。純水(超純水)は、この貫通孔248aを通して供給された後、加工面全域に供給される。また、純水供給管272から接続される貫通孔248aを複数設けて、加工液を加工面全域に行き渡らせやすくしてもよい。
更に、電極部248の上方には、電極部248の直径方向に沿って延びて、純水(超純水)を供給する純水供給部としての純水ノズル274が配置されている。これによって、純水(超純水)が基板Wの表面に該基板Wの上下方向から同時に供給されるようになっている。この例では、図18に示すように、加工電極250は、スリップリング278を介して電源280の陰極に接続され、給電電極252は、電源280の陽極に接続される。
次に、この基板処理装置による基板処理(電解加工)について説明する。
先ず、例えば図1(b)に示す、表面に導電体膜(被加工部)として銅膜6を形成した基板Wを収納してロード・アンロード部230にセットしたカセットから、1枚の基板Wを搬送ロボット238で取出し、この基板Wを、必要に応じて反転機232に搬送して反転させて、基板Wの導電体膜(銅膜6)を形成した表面が下を向くようにする。次に、この表面が下を向いた基板Wを搬送ロボット238でプッシャ234まで搬送してプッシャ234上に載置する。
このプッシャ234上に載置した基板Wを、電解加工装置236の基板保持部246で吸着保持し、揺動アーム244を揺動させて基板保持部246を電極部248の直上方の加工位置まで移動させる。次に、上下動用モータ260を駆動して基板保持部246を下降させ、この基板保持部246で保持した基板Wを電極部248の上面に取付けた接触部材(イオン交換体)256の表面に接触させる。
この状態で、電源280を接続して加工電極250と給電電極252との間に所定の電圧を印加するとともに、基板保持部246と電極部248とを共に回転させる。同時に、貫通孔248aを通じて、電極部248の下側から該電極部248の上面に純水(超純水)を、純水ノズル274により電極部248の上側から該電極部248の上面に純水(超純水)を同時に供給し、加工電極250及び給電電極252と基板Wとの間に純水(超純水)を満たし、これによって、電解加工を行う。
この時、加工電極250と給電電極252との間に印加する電圧、またはこの間を流れる電流をモニタ部242でモニタして、エンドポイント(加工終点)を検知することも可能であることは、前述と同様である。
電解加工完了後、電源280の接続を切り、基板保持部246と電極部248の回転を停止させ、しかる後、基板保持部246を上昇させ、揺動アーム244を揺動させて基板Wをプッシャ234に受渡す。そして、搬送ロボット238は、このプッシャ234から基板Wを受取り、必要に応じて反転機232に搬送して反転させた後、基板Wをロード・アンロード部230のカセットに戻す。
なお、この例では、電極部248と基板Wとの間に純水、好ましくは超純水を供給した例を示しているが、電解液等の他の液体を供給するようにしてもよいことは前述と同様である。
図26は、本発明の更に他の実施の形態の電解加工装置を備えた基板処理装置の平面配置図を示し、図27は、この基板処理装置に使用されている電解加工装置を示す。なお、図17乃至図20に示す実施の形態のものと同一部材には同一符号を付してその説明を一部省略する。
図26に示すように、この基板処理装置は、基板Wを搬出入する搬出入部としての一対のロード・アンロード部230と、基板Wを反転させる反転機232及び電解加工装置236aが直列に配置され、搬送装置としての搬送ロボット238aがこれらの各機器と平行に走行して基板Wの搬送と受渡しを行うようになっている。更に、電解加工装置236aによる電解加工の際に、加工電極250と給電電極252との間に印加する電圧、またはこの間を流れる電流をモニタするモニタ部242が備えられている。
電解加工装置236aは、図27に示すように、加工電極250と給電電極252とを配置した電極部248の外径が基板保持部246で保持する基板Wの外径よりも一回り大きな大きさに設定されている。そして、電極部248は、中空モータ270の駆動に伴って、この回転中心と電極部248の中心との距離を半径とした自転を行わない公転運動、いわゆるスクロール運動(並進回転運動)を行うようになっている。
すなわち、図28に示すように、電極部248と中空モータ270との間には、周方向に3つ以上(図示では4つ)の自転防止部400が設けられている。つまり、中空モータ270の上面と電極部248の下面の対応する位置には、周方向に等間隔に複数の凹所402,404が形成され、これにはそれぞれベアリング406,408が装着されている。そして、このベアリング406,408には、図28(b)に示すように“e”だけずれた2つの軸体408,410を持つ連結部材412が、各軸体408,410の端部を挿入して装着されている。また、電極部248の中央下面側には、中空モータ270の主軸414の上端に偏心して設けられた駆動端416が軸受(図示せず)を介して回転自在に連結されている。この偏心量も同様に“e”である。これにより電極部248が半径“e”の円に沿って並進運動するようになっている。
この実施の形態にあっては、電解加工中に電極部248の上面側から該電極部248の上面に超純水の供給を行うことができないため、主軸414に設けた貫通孔414a及び電極部248に設けた貫通孔248aを通してのみ、電極部248の上面に純水(超純水)を供給するようになっている。また、電極部248は、自転を行わないためのスリップリング278が省略されている。更に、図29に示すように、電極部248の側方に位置して、電解加工終了後に接触部材(イオン交換体)256に向けて超純水を噴射して電極部248を洗浄する超純水噴射ノズル290が待避自在に配置されている。その他の構成は、図17乃至図20に示す実施の形態と同様である。
この電解加工装置236aにあっては、基板Wを接触部材(イオン交換体)256に接触乃至近接させた状態で、基板保持部246を介して基板Wを回転させ、同時に中空モータ270を駆動して電極部248をスクロール運動させながら、電極部248の上面に純水(超純水)を供給し、加工電極250と給電電極252との間に所定の電圧を印加することで、基板Wの表面を電解加工するようにしている。
この基板処理装置における基板Wの処理の流れは、搬送ロボット238aと電解加工装置236aとの間で直接基板Wの受渡しを行う(つまり、プッシャを介して基板の受渡しを行うようにしていない)点以外は、図17に示す例と同じであるので、ここでは説明を省略する。
(実施例1)
図18乃至図20に示す構成の電解加工装置を用いて電解加工を行った。ここで、電極部248として、加工電極250と給電電極252を交互に12対配置したものを使用した。また接触部材(イオン交換体)256として、カチオン交換膜であるデュポン社製のナフィオン117を5枚重ねて短冊状として使用した。このナフィオン117を5枚重ねた端面の幅は約1mmであった。
この時の加工条件として、200mmの銅めっきされたシリコン基板を用い、電極部248の貫通孔248aから超純水を700ml/minで供給しながら、電極部248を30rpmで回転させ、シリコン基板を保持した基板保持部246を10rpmで回転させた。そして、電流密度を500mA/cmで1分間電解加工した場合を試験1回として、基板表面の加工痕と接触部材(イオン交換体)256の磨耗状況を目視で観察した。
目視観察の結果では、12対の接触部材(イオン交換体)256の磨耗は1回目から部分的に観察され、短冊部のエッジ部分が消耗していく傾向を示した。しかし、基板上の加工痕には異常は見られなかった。明らかに異常と見られる加工痕が観察されたのは、46回目の加工後であり、目視観察で12対の電極の中で5本が特に消耗していたことが判明した。同様な試験を3回繰り返して行い、その結果を表1にまとめて示した。多少のバラツキはあるが、異常な加工状況となるまでの加工回数は、おおよそ40回であった。
(比較例1)
実施例1と同様に、図18乃至図20に示す構成の電解加工装置を用いて電解加工を行った。ここで、電極部248として、図30に示すように、接触部材(イオン交換体)256eとして、カチオン交換膜であるデュポン社製のナフィオン117を1枚使用し、各表面をこの接触部材256eで覆い、サポート材213dで固定した加工電極250と給電電極252を交互に12対配置したものを使用した。被加工物と対向する接触部材256eの幅は、約8mmであった。
そして、実施例1と同様に、200mmの銅めっきされたシリコン基板を用い、貫通孔248aから超純水を700ml/minで供給しながら、電極部248を30rpmで回転させ、シリコン基板を保持した基板保持部246を10rpmで回転させた。電流密度を500mA/cmで1分間電解加工した場合を試験1回として、基板表面の加工痕と接触部材(イオン交換体)256eの磨耗状況を目視で観察した。接触部材(イオン交換体)256eの磨耗は、実施例1より明らかに早く、加工回数10未満で膜が破れるものがあり、加工が継続できなかった。その結果を表1にまとめて示した。
表1から明らかなように、実施例1の方が比較例1より接触部材(イオン交換体)の寿命が大幅に延び、交換頻度が少なくて済むことが実証された。
Figure 2005264268
これまで本発明の一実施の形態について説明したが、本発明は上述の実施の形態に限定されず、その技術的思想の範囲内において種々異なる形態にて実施されてよいことは言うまでもない。
銅配線基板の一製造例を工程順に示す図である。 従来の電解加工に使用されるイオン交換体を取付けた電極を示す図である。 図2に示す電極を使用して電解加工を行っている状態の一例を模式的に示す図である。 図2に示す電極を使用して電解加工を行っている状態の他の例を模式的に示す図である。 加工電極及び給電電極を基板(被加工物)に近接させ、加工電極及び給電電極と基板(被加工物)との間に純水又は電気伝導度が500μS/cm以下の液体を供給するようにしたときの本発明による電解加工の原理の説明に付する図である。 加工電極のみにイオン交換体を取付けて、加工電極と基板(被加工物)との間に液体を供給するようにしたときの本発明による電解加工の原理の説明に付する図である。 接触部材の剛性が大きい場合における加工状況の説明に付する図である。 接触部材の剛性が小さい場合における加工状況の説明に付する図である。 同一断面形状を有する接触部材における断面二次モーメントの違いの説明に付する図である。 本発明の実施の形態における電解加工装置を備えた基板処理装置の構成を示す平面図である。 図10に示す電解加工装置を模式的に示す平面図である。 図11の縦断正面図である。 (a)は、異なる材料を成膜した基板の表面に電解加工を施したときに流れる電流と時間の関係を、(b)は、同じく印加される電圧と時間の関係をそれぞれ示すグラフである。 接触部材のそれぞれ異なる例を示す図である。 接触部材に更に他の例を示す図である。 本発明の他の実施の形態における電解加工装置を示す断面図である。 本発明の更に他の実施の形態における電解加工装置を備えた基板処理装置の構成を示す平面図である。 図17に示す電解加工装置の概略縦断面図である。 図17に示す電解加工装置の電極部の平面図である。 図17に示す電解加工装置の電極部に配置される電極を示す斜視図である。 電極の他の例を示す図である。 電極の更に他の例を示す図である。 電極の更に他の例を示す図である。 電極の更に他の例を示す図である。 電極のそれぞれ異なる更に他の例を示す図である。 本発明の更に他の実施の形態における電解加工装置を備えた基板処理装置の構成を示す平面図である。 図26の電解加工装置を示す概略縦断面図である。 (a)は、図27に示す電解加工装置の基板保持部と電極部との関係を示す平面図で、(b)は、(a)のA−A線断面図である。 図27の平面図である。 比較例に使用される電極を示す斜視図である。
符号の説明
10,27 被加工物
12a,12b イオン交換体
14 加工電極
16 給電電極
17 電源
18 流体
19 流体供給部
28,28a,29 接触部材
30,230 ロード・アンロード部
34,236,236a,600 電解加工装置
38,242 モニタ部
42,246,602 基板保持部
46,248,604 電極部
48,280 電源
50,260 上下動用モータ
56 往復運動用モータ
58,268 自転用モータ
60,250,250a,250b,250c,250d,607 加工電極
62,252,608 給電電極
62a 流体流路
62b 流体噴出口
64 電極ベース
66 加工電極支持体
66b 流体流路
66c 流体供給ノズル
68 弾性体
70,70a,70b、256,256a,256b,256c,256d 接触部材
72 保持プレート
74,76 イオン交換体
78 基材
80 支持体
82 被覆体
272 純水供給管
274 純水ノズル
290 超純水噴射ノズル
606 中空スクロールモータ
610 容器
612 液体供給ノズル
626 電極ベース

Claims (20)

  1. 被加工物に近接自在な加工電極と、
    前記被加工物に給電する給電電極と、
    前記被加工物と前記加工電極または前記給電電極との間の少なくとも一方に配置され、前記被加工物への接触荷重による変形量が前記被加工物表面の初期凹凸高さ以下に設定される接触部材と、
    前記加工電極と前記給電電極との間に電圧を印加する電源と、
    前記被加工物と前記加工電極または前記給電電極との間の少なくとも一方に流体を供給する流体供給部とを有することを特徴とする電解加工装置。
  2. 被加工物に近接自在な加工電極と、
    前記被加工物に給電する給電電極と、
    前記被加工物と前記加工電極または前記給電電極との間の少なくとも一方に配置され、ヤング率が100MPa以上の接触部材と、
    前記加工電極と前記給電電極との間に電圧を印加する電源と、
    前記被加工物と前記加工電極または前記給電電極との間の少なくとも一方に流体を供給する流体供給部とを有することを特徴とする電解加工装置。
  3. 被加工物に近接自在な加工電極と、
    前記被加工物に給電する給電電極と、
    前記被加工物と前記加工電極または前記給電電極との間の少なくとも一方に、断面二次モーメントが大きくなる方向に向けて配置される接触部材と、
    前記加工電極と前記給電電極との間に電圧を印加する電源と、
    前記被加工物と前記加工電極または前記給電電極との間の少なくとも一方に流体を供給する流体供給部とを有することを特徴とする電解加工装置。
  4. 被加工物に近接自在な加工電極と、
    前記被加工物に給電する給電電極と、
    前記被加工物と前記加工電極または前記給電電極との間の少なくとも一方に、シート状または膜状で端面を被加工物に対向して配置される接触部材と、
    前記加工電極と前記給電電極との間に電圧を印加する電源と、
    前記被加工物と前記加工電極または前記給電電極との間の少なくとも一方に流体を供給する流体供給部とを有することを特徴とする電解加工装置。
  5. 前記接触部材は、イオン交換体、絶縁体または導電材のいずれか、またはこれらの内のいずれかを任意に組合せて積層した積層体からなることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の電解加工装置。
  6. 被加工物に近接自在な加工電極と、
    前記被加工物に給電する給電電極と、
    前記被加工物と前記加工電極または前記給電電極との間の少なくとも一方に配置され、剛性を有する支持体の表面を被加工物に接触する被覆体で覆って構成した接触部材と、
    前記加工電極と前記給電電極との間に電圧を印加する電源と、
    前記被加工物と前記加工電極または前記給電電極との間の少なくとも一方に流体を供給する流体供給部とを有することを特徴とする電解加工装置。
  7. 前記支持体は、ヤング率が100MPa以上であることを特徴とする請求項6記載の電解加工装置。
  8. 前記支持体は、絶縁材料からなることを特徴とする請求項6または7記載の電解加工装置。
  9. 前記被覆体は、イオン交換体、絶縁体または導電材のいずれか、またはこれらの内のいずれかを任意に組合せて積層した積層体からなることを特徴とする請求項6乃至8のいずれかに記載の電解加工装置。
  10. 前記接触部材は、前記加工電極または給電電極の少なくとも一方に、フローティング支持されていることを特徴とする請求項1乃至9のいずれかに記載の電解加工装置。
  11. 前記接触部材は、研磨パッドまたはクロスであることを特徴とする請求項1乃至10のいずれかに記載の電解加工装置。
  12. 前記流体は、純水、超純水または電気伝導度が500μS/cm以下の流体、または電解液であることを特徴とする請求項1乃至11のいずれかに記載の電解加工装置。
  13. 被加工物に加工電極を近接させ、
    前記加工電極と前記被加工物に給電する給電電極との間に電圧を印加し、
    前記被加工物と前記加工電極または前記給電電極の少なくとも一方との間に接触部材を配置し、
    前記被加工物と前記加工電極または前記給電電極の少なくとも一方との間に流体を供給し、
    前記接触部材を前記被加工物表面へ接触荷重による接触部材の変形量が前記被加工物表面の初期凹凸高さ以下となるように接触させて被加工物表面を加工することを特徴とする電解加工方法。
  14. 被加工物に加工電極を近接させ、
    前記加工電極と前記被加工物に給電する給電電極との間に電圧を印加し、
    前記被加工物と前記加工電極または前記給電電極の少なくとも一方との間に、ヤング率が100MPa以上の接触部材を配置し、
    前記被加工物と前記加工電極または前記給電電極の少なくとも一方との間に流体を供給し、
    前記接触部材を前記被加工物表面へ接触させて被加工物表面を加工することを特徴とする電解加工方法。
  15. 被加工物に加工電極を近接させ、
    前記加工電極と前記被加工物に給電する給電電極との間に電圧を印加し、
    前記被加工物と前記加工電極または前記給電電極の少なくとも一方との間に、断面二次モーメントが大きくなる方向に向けて接触部材を配置し、
    前記被加工物と前記加工電極または前記給電電極の少なくとも一方との間に流体を供給し、
    前記接触部材を前記被加工物表面へ接触させて被加工物表面を加工することを特徴とする電解加工方法。
  16. 被加工物に加工電極を近接させ、
    前記加工電極と前記被加工物に給電する給電電極との間に電圧を印加し、
    前記被加工物と前記加工電極または前記給電電極の少なくとも一方との間に、シート状または膜状の接触部材を、端面を被加工物に対向して配置し、
    前記被加工物と前記加工電極または前記給電電極の少なくとも一方との間に流体を供給し、
    前記接触部材を前記被加工物表面へ接触させて被加工物表面を加工することを特徴とする電解加工方法。
  17. 前記接触部材は、イオン交換体、絶縁体または導電材のいずれか、またはこれらの内のいずれかを任意に組合せて積層した積層体からなることを特徴とする請求項13乃至16のいずれかに記載の電解加工方法。
  18. 被加工物に加工電極を近接させ、
    前記加工電極と前記被加工物に給電する給電電極との間に電圧を印加し、
    前記被加工物と前記加工電極または前記給電電極の少なくとも一方との間に、剛性を有する支持体の表面を被加工物に接触する被覆体で覆って構成した接触部材を配置し、
    前記被加工物と前記加工電極または前記給電電極の少なくとも一方との間に流体を供給し、
    前記接触部材を前記被加工物表面へ接触させて被加工物表面を加工することを特徴とする電解加工方法。
  19. 前記被覆体は、イオン交換体、絶縁体または導電材のいずれか、またはこれらの内のいずれかを任意に組合せて積層した積層体からなることを特徴とする請求項18記載の電解加工方法。
  20. 前記流体は、純水、超純水または電気伝導度が500μS/cm以下の流体、または電解液であることを特徴とする請求項13乃至19のいずれかに記載の電解加工方法。
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