JP2005263328A - 容器内ガス置換方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】収容容器内の酸素を効率的に除去すると共に、密封後の収容容器内圧が収容容器や内容物の品質に影響を及ぼさないよう、収容容器を密封する際に充填するドライアイスの量を制御する容器内ガス置換方法を提供する。
【解決手段】ドライアイス充填工程Aと、内容物充填工程Bと、パージ工程Cと、密封工程Dとからなる容器内ガス置換方法であって、
ドライアイス充填工程Aにおけるドライアイス2の充填量は、密封工程Dの後の収容容器3内において、内容物1からの二酸化炭素放出量と内容物1の二酸化炭素吸収量とが平衡状態を保つ所定圧力を確保する量である容器内ガス置換方法。
【選択図】 図1
【解決手段】ドライアイス充填工程Aと、内容物充填工程Bと、パージ工程Cと、密封工程Dとからなる容器内ガス置換方法であって、
ドライアイス充填工程Aにおけるドライアイス2の充填量は、密封工程Dの後の収容容器3内において、内容物1からの二酸化炭素放出量と内容物1の二酸化炭素吸収量とが平衡状態を保つ所定圧力を確保する量である容器内ガス置換方法。
【選択図】 図1
Description
本発明は、ドライアイスを収容容器内に充填するドライアイス充填工程と、内容物を前記収容容器内に充填する内容物充填工程と、前記収容容器内に充填されたドライアイスを昇華させて前記収容容器内の酸素を除去するパージ工程と、前記ドライアイスと前記内容物とが充填された前記収容容器を密封する密封工程とからなる容器内ガス置換方法に関する。
従来、レギュラーコーヒー(焙煎コーヒー豆)等の食品を消費者に提供する形態の1つとしては、密閉された缶等の収容容器内に食品を充填したものが知られていた。この時、収容容器内の食品の味の変化や風味の劣化を防止するために、食品を収容容器内に充填する際に、収容容器内を減圧脱気して酸素を除去する方法、或いは、収容容器内に置換気体である不活性ガスを吹き込んで収容容器内のガスと置換するガス置換方法等が一般に行われている。
しかし、収容容器内を減圧脱気して酸素を除去する方法では、例えば、食品がコーヒーのような風味を重視する嗜好品においては、充填時は収容容器内の酸素を除去すべく収容容器内を減圧脱気するので、粉砕により表面積が大きくなっているレギュラーコーヒーから香気成分が逃散し易くなっているためこの香気成分が収容容器内雰囲気に移行してしまい、「焙りたて」或いは「挽きたて」のレギュラーコーヒーに比べれば、風味や味の点で劣るのは避け難かった。
また、前記ガス置換方法においては、粉末状、顆粒状、フレーク状あるいはスライス状等の固体食品の場合、この固体食品の固形物間に存在する酸素を除去することが困難であった。
このような不具合点を解消する技術として、内容物充填前に収容容器内にドライアイス等の固体揮発物質又は液体窒素等の液体揮発物質を充填し、固体食品間の空隙部に残っている空気を固体揮発物質又は液体揮発物質の気化による体積膨張により収容容器内の酸素を効率的に除去することが提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
具体的には、固体揮発性物質又は液体揮発性物質を収容容器内に充填する工程、内容物を充填する工程、収容容器を加熱して固体揮発物質又は液体揮発性物質を昇華させ、収容容器内の酸素を除去する工程、収容容器を密封する工程からなる。
具体的には、固体揮発性物質又は液体揮発性物質を収容容器内に充填する工程、内容物を充填する工程、収容容器を加熱して固体揮発物質又は液体揮発性物質を昇華させ、収容容器内の酸素を除去する工程、収容容器を密封する工程からなる。
前記固体揮発物質としてはドライアイスが望ましく、ドライアイスの収容容器内への充填量は収容容器に内容物を充填したときの収容容器内ガス量に依存するとされている。一方、密封後の包装外観に影響を与えるため、収容容器内におけるドライアイス残留は出来るだけ避ける必要があるが、内容物の保護、収容容器の保形性等の観点から、ドライアイスの残留を許容する場合があることが記載されている。そして、この時のドライアイスの残留量は、変形しやすい収容容器の場合が収容容器内ガス量(ml)の約0.00075〜0.001倍量(g)以内、変形しにくい収容容器の場合が収容容器内ガス量(ml)の約0.0015〜0.002倍量(g)以内であることが望ましいとされている。
そして、このようなガス置換方法によれば、効率的、かつ、高いガス置換率での包装が可能であるため、固形内容物の酸化劣化防止に非常に有効であり、生産設備も簡単であるので生産コストを低減することができるとされていた。
そして、このようなガス置換方法によれば、効率的、かつ、高いガス置換率での包装が可能であるため、固形内容物の酸化劣化防止に非常に有効であり、生産設備も簡単であるので生産コストを低減することができるとされていた。
さらには、コーヒー豆を収容する密閉容器内を実質的に酸素の存在しない状態にすると共に缶容器内をコーヒー豆より発生する炭酸ガス(二酸化炭素)と別途注入した二酸化炭素の付加によって陽圧にする技術が提案されている。
具体的には、コーヒー豆より発生する二酸化炭素と別途注入した二酸化炭素とによって、封入直後の缶容器内における二酸化炭素の圧力を陽圧にまで、例えば0.1〜10kgf/cm2(約0.01〜1MPa)にまで(好ましくは0.1〜6kgf/cm2)、高められている(例えば、特許文献2参照。)。
具体的には、コーヒー豆より発生する二酸化炭素と別途注入した二酸化炭素とによって、封入直後の缶容器内における二酸化炭素の圧力を陽圧にまで、例えば0.1〜10kgf/cm2(約0.01〜1MPa)にまで(好ましくは0.1〜6kgf/cm2)、高められている(例えば、特許文献2参照。)。
そのため、酸素によるコーヒー豆の酸化が防止され、しかも、この二酸化炭素が焙煎したコーヒー豆の粉砕物の界面に物理的に吸着され易くなっており、また、高められた圧力によって香気成分が焙煎コーヒー豆粉砕物から逃散せずにこの表面に存在する微細な空隙部や細孔部に閉じ込められていると推定されているため、コーヒーとして重要な要素であるコク、キレ、飲用時の香り、マイルドさ等の点において総合的に評価した場合に優れた飲料をもたらすとされていた。
上述した特許文献1に記載の技術は、ドライアイス等の固体揮発物質のガス化による体積膨張を利用して収容容器内の酸素を効率的に除去する技術であり、収容容器の保形性等の観点から、ドライアイスの残留を許容する場合がある。この時、収容容器は、ドライアイスのガス化による体積膨張による内圧により収容容器の形態を保持しているのであるが、前記内圧が過剰に高い場合は、収容容器内のガス(二酸化炭素)が前記内容物に吸収され、それにより前記内圧が下降して前記収容容器が変形する虞があるという問題点があった。
また、特許文献2に記載の技術は、コーヒー豆より発生する二酸化炭素と別途注入した二酸化炭素の付加によって陽圧にして密閉容器内を実質的に酸素の存在しない状態にする技術である。この収容容器内においては、コーヒー豆からは二酸化炭素が徐々に発生している。そのため、収容容器の内圧が徐々に上昇することによる収容容器の破損が発生する虞れがあるという問題点があった。
さらに、特許文献2においては、収容容器の内圧について詳述されており、特に内圧が10kgf/cm2(約1MPa)を越えた場合には、収容容器はこの内圧に耐えるだけの材質に強化しなければならず、また、加熱されたときに危険性が増大するので好ましくないとされている。しかし、内圧が例えば10kgf/cm2(約1MPa)以下であっても、収容容器内圧が高まるに従い、レギュラーコーヒーの場合は苦味が増すようになる等の弊害が発生する虞があり、このため、収容容器に充填される食品(内容物)本来の味や風味を損ねる虞れがあるという問題点があった。従って、収容容器密封時においてはコーヒー等の内容物にできるだけ過剰な内圧がかからないようにするのが望ましい。
このように、前記収容容器の密封後の内圧が変動することにより前記収容容器の変形や破壊が起こり、さらに、内容物に過剰な内圧がかかることによる内容物の品質の劣化が発生する虞れがあるため、前記収容容器を密封する際には、密封後の収容容器内圧が前記収容容器や内容物の品質に影響を及ぼさないよう、充填する置換気体(二酸化炭素)の量を制御する必要があると考えられる。
従って、本発明の目的は、収容容器内の酸素を効率的に除去すると共に、密封後の収容容器内圧が収容容器や内容物の品質に影響を及ぼさないよう、収容容器を密封する際に充填するドライアイスの量を制御する容器内ガス置換方法を提供することにある。
〔構成1〕
この目的を達成するための本発明の特徴構成は、
ドライアイスを収容容器内に充填するドライアイス充填工程と、内容物を前記収容容器内に充填する内容物充填工程と、前記収容容器内に充填されたドライアイスを昇華させて前記収容容器内の酸素を除去するパージ工程と、前記ドライアイスと前記内容物とが充填された前記収容容器を密封する密封工程とからなる容器内ガス置換方法であって、
前記ドライアイス充填工程における前記ドライアイスの充填量は、前記密封工程の後の前記収容容器内において、前記内容物からの二酸化炭素放出量と前記内容物の二酸化炭素吸収量とが平衡状態を保つ所定圧力を確保する量である点にあり、その作用効果は以下の通りである。
この目的を達成するための本発明の特徴構成は、
ドライアイスを収容容器内に充填するドライアイス充填工程と、内容物を前記収容容器内に充填する内容物充填工程と、前記収容容器内に充填されたドライアイスを昇華させて前記収容容器内の酸素を除去するパージ工程と、前記ドライアイスと前記内容物とが充填された前記収容容器を密封する密封工程とからなる容器内ガス置換方法であって、
前記ドライアイス充填工程における前記ドライアイスの充填量は、前記密封工程の後の前記収容容器内において、前記内容物からの二酸化炭素放出量と前記内容物の二酸化炭素吸収量とが平衡状態を保つ所定圧力を確保する量である点にあり、その作用効果は以下の通りである。
〔作用効果1〕
このように、上述した各工程を行うことにより、前記収容容器内に存在する酸素を効率よく二酸化炭素に置換することができるため、前記収容容器内の酸素を効率的に除去することができる。
このように、上述した各工程を行うことにより、前記収容容器内に存在する酸素を効率よく二酸化炭素に置換することができるため、前記収容容器内の酸素を効率的に除去することができる。
さらに、前記ドライアイス充填工程における前記ドライアイスの充填量は、前記密封工程の後の前記収容容器内において、前記内容物からの二酸化炭素放出量と前記内容物の二酸化炭素吸収量とが平衡状態を保つ所定圧力を確保する量であれば、前記内容物からの二酸化炭素放出量と前記内容物の二酸化炭素吸収量とをほぼ等しくすることができる。このため、見かけ上の前記内容物からの二酸化炭素の放出を抑えることができる。つまり、前記内容物から二酸化炭素が放出されたとしても、その放出量とほぼ同量の二酸化炭素が前記内容物に吸収されるため、前記収容容器の内圧を密封時の内圧に保ち易くなる。
そのため、前記密封工程の後の前記収容容器内において、従来起こっていた内圧の下降による収容容器の変形や、前記内容物からの漸次的な二酸化炭素の放出による収容容器の破損の発生の虞れを少なくすることができる。
そのため、前記密封工程の後の前記収容容器内において、従来起こっていた内圧の下降による収容容器の変形や、前記内容物からの漸次的な二酸化炭素の放出による収容容器の破損の発生の虞れを少なくすることができる。
また、後述の実施例で示すように、前記内容物からの二酸化炭素放出量と風味等の基になる香気量とは相関関係にある。つまり、実施例(a)では、前記内容物として焙煎コーヒーを粉砕したコーヒー材料を例にして、焙煎コーヒーから発生する二酸化炭素とコーヒーの風味の基になる香気量との関係について調べた実験を行っている。この実験結果によると、二酸化炭素の発生量と香気量との経時変化の関係には相関関係があり、コーヒーからの二酸化炭素の放出を抑制できれば、香気成分の放出も抑制できるという知見が得られている。
そのため、前記ドライアイス充填工程における前記ドライアイスの充填量を、前記密封工程の後の前記収容容器内において、前記内容物からの二酸化炭素放出量と前記内容物の二酸化炭素吸収量とが平衡状態を保つ所定圧力を確保する量とすることにより、前記密封工程直後に前記内容物からの二酸化炭素放出量を抑えることができれば、前記内容物が有する香気量の減少も抑えることができる。
そして、後述の実施例(h)官能評価に記載されているように、前記密封工程の後の収容容器内圧が前記所定圧力を確保するようドライアイスを収容容器内に充填することにより、香りの強さ、酸味、苦味等、総合的に優れた風味を有する内容物(コーヒー)を供給することができることが確認されている。
よって、本発明の容器内ガス置換方法によれば、収容容器に充填する内容物本来の風味を損ねる虞れの少ない容器内ガス置換方法となり、味、風味共に優れた新鮮な内容物を提供することができる。
そのため、前記ドライアイス充填工程における前記ドライアイスの充填量を、前記密封工程の後の前記収容容器内において、前記内容物からの二酸化炭素放出量と前記内容物の二酸化炭素吸収量とが平衡状態を保つ所定圧力を確保する量とすることにより、前記密封工程直後に前記内容物からの二酸化炭素放出量を抑えることができれば、前記内容物が有する香気量の減少も抑えることができる。
そして、後述の実施例(h)官能評価に記載されているように、前記密封工程の後の収容容器内圧が前記所定圧力を確保するようドライアイスを収容容器内に充填することにより、香りの強さ、酸味、苦味等、総合的に優れた風味を有する内容物(コーヒー)を供給することができることが確認されている。
よって、本発明の容器内ガス置換方法によれば、収容容器に充填する内容物本来の風味を損ねる虞れの少ない容器内ガス置換方法となり、味、風味共に優れた新鮮な内容物を提供することができる。
従って、本発明の容器内ガス置換方法は、収容容器内の酸素を効率的に除去すると共に、密封後の収容容器内圧が収容容器や内容物の品質に影響を及ぼさない方法となる。
ここで、上記構成1において、
前記所定圧力が、0.135〜0.270MPaであることが好ましい。
前記所定圧力が、0.135〜0.270MPaであることが好ましい。
この構成において、前記所定圧力を、0.135〜0.270MPaにしたことの根拠は、後述の実施例(b)〜(c)に示した実験結果に基づくものである。
つまり、これらの実験では、置換気体と内容物(コーヒー材料)とを充填した収容容器の内圧が前記密封工程の直後から平衡状態を保つような所定圧力を調べ、さらに、保存温度を種々変更(20、40、55℃)した場合の経時的な内圧の変動を調べる実験を行っている。その実験結果によると、密封時の内圧が0.2MPa程度になるように二酸化炭素を充填することにより、前記コーヒー材料からの二酸化炭素放出量と前記コーヒー材料の二酸化炭素吸収量とが略等しい平衡状態になることが確認されている。さらに、密封時の内圧が0.2MPaであったものが、保存温度を種々変更することにより平衡を維持した状態で0.135〜0.270MPaの圧力範囲内で変動することが確認されている。
つまり、これらの実験では、置換気体と内容物(コーヒー材料)とを充填した収容容器の内圧が前記密封工程の直後から平衡状態を保つような所定圧力を調べ、さらに、保存温度を種々変更(20、40、55℃)した場合の経時的な内圧の変動を調べる実験を行っている。その実験結果によると、密封時の内圧が0.2MPa程度になるように二酸化炭素を充填することにより、前記コーヒー材料からの二酸化炭素放出量と前記コーヒー材料の二酸化炭素吸収量とが略等しい平衡状態になることが確認されている。さらに、密封時の内圧が0.2MPaであったものが、保存温度を種々変更することにより平衡を維持した状態で0.135〜0.270MPaの圧力範囲内で変動することが確認されている。
従って、前記所定圧力が、0.135〜0.270MPaであると、前記構成1に記載の作用効果を奏する圧力範囲を限定して効率良く容器内ガス置換方法を実施することができる。
さらに、前記所定圧力が、0.135〜0.270MPaであれば、密封されている収容容器の内圧の上限を従来の10kgf/cm2(約1MPa)より大幅に低下させることができる。そして、収容容器の内圧の上限がこのように低いために、収容容器の剛性を従来の収容容器よりも低く設定できるため、その分、収容容器の製造コストを下げることができる。
更に、上記構成において、
前記所定圧力が、0.2MPaであることが好ましい。
前記所定圧力が、0.2MPaであることが好ましい。
この構成において、前記所定圧力を、0.2MPaにしたことの根拠は、後述の実施例(b)に示した実験結果に基づくものである。
つまり、この実験は、置換気体と内容物(コーヒー材料)とを充填した収容容器の内圧が前記密封工程の直後から平衡状態を保つような所定圧力を調べる実験を行っている。その実験結果によると、密封時の内圧が0.2MPa程度になるように置換気体を充填することにより、内圧が密封直後〜60時間経過の間、0.2MPa程度に維持されているという結果が得られている。従って、前記所定圧力を、0.2MPaとすることにより、前記内容物(コーヒー材料)からの二酸化炭素放出量と前記内容物の二酸化炭素吸収量とが略等しい平衡状態を保つことができるため、最も効率的に前記内容物からの二酸化炭素の放出を抑制できる。
つまり、この実験は、置換気体と内容物(コーヒー材料)とを充填した収容容器の内圧が前記密封工程の直後から平衡状態を保つような所定圧力を調べる実験を行っている。その実験結果によると、密封時の内圧が0.2MPa程度になるように置換気体を充填することにより、内圧が密封直後〜60時間経過の間、0.2MPa程度に維持されているという結果が得られている。従って、前記所定圧力を、0.2MPaとすることにより、前記内容物(コーヒー材料)からの二酸化炭素放出量と前記内容物の二酸化炭素吸収量とが略等しい平衡状態を保つことができるため、最も効率的に前記内容物からの二酸化炭素の放出を抑制できる。
また、上記3種の構成の何れかにおいて、
前記内容物は、焙煎コーヒー豆、又は、その粉砕物であることが好ましい。
前記内容物は、焙煎コーヒー豆、又は、その粉砕物であることが好ましい。
つまり、前記内容物が、焙煎コーヒー豆、又は、その粉砕物であれば、嗜好品であるコーヒーに大切な風味を損ねる虞れの少ないコーヒーの製造方法を提供することができる。
そして、上記構成記載の容器内ガス置換方法により充填されたコーヒー製品が好適である。
つまり、コーヒー製品が、上記構成記載の容器内ガス置換方法により充填されたものであれば、コーヒーの風味を損ねる虞れの少ない状態で長期に亘って保存することができるコーヒー製品を提供することができる。
以下に本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1に本発明の容器内ガス置換方法の概略を示す。
本発明の容器内ガス置換方法は、ドライアイス充填工程A、内容物充填工程B、パージ工程C、密封工程Dを有している。以下に、各工程について詳述する。
図1に本発明の容器内ガス置換方法の概略を示す。
本発明の容器内ガス置換方法は、ドライアイス充填工程A、内容物充填工程B、パージ工程C、密封工程Dを有している。以下に、各工程について詳述する。
前記ドライアイス充填工程Aは、ドライアイス2を収容容器3内に充填する工程である。
前記ドライアイス2は、常温において固体状態から気体(二酸化炭素)状態へと状態変化することにより昇華する物質であり、昇華後には数百倍に体積膨張する。この体積膨張により前記収容容器3内に存在する酸素を効率よく二酸化炭素に置換することができるため、ドライアイスは二酸化炭素の好適な供給源となる。
前記ドライアイス2の形状は、ペレット状、或いは、微細化したドライアイスであれば効率よく昇華させることができるため好ましいものとなるがこれに限られるものではない。このような形状のドライアイス2を計量した後、前記収容容器3に充填する。
前記収容容器3は、鉄缶類等の金属製やプラスティック等の樹脂製、耐熱ガラス製、紙製等の容器、或いは、ビニールパック等の樹脂製の袋状の容器等が適用可能であり、密封可能なものであれば使用できる。
前記ドライアイス2は、常温において固体状態から気体(二酸化炭素)状態へと状態変化することにより昇華する物質であり、昇華後には数百倍に体積膨張する。この体積膨張により前記収容容器3内に存在する酸素を効率よく二酸化炭素に置換することができるため、ドライアイスは二酸化炭素の好適な供給源となる。
前記ドライアイス2の形状は、ペレット状、或いは、微細化したドライアイスであれば効率よく昇華させることができるため好ましいものとなるがこれに限られるものではない。このような形状のドライアイス2を計量した後、前記収容容器3に充填する。
前記収容容器3は、鉄缶類等の金属製やプラスティック等の樹脂製、耐熱ガラス製、紙製等の容器、或いは、ビニールパック等の樹脂製の袋状の容器等が適用可能であり、密封可能なものであれば使用できる。
前記内容物充填工程Bは、食品等の内容物1を前記収容容器3内に充填する工程である。
前記内容物1は、例えば、粉末状の粉体食品、有形の固体食品等があげられるがこれに限られるものではない。特に、前記内容物1から二酸化炭素が徐々に放出され、また、前記内容物1に二酸化炭素が吸収されることにより、二酸化炭素放出量と二酸化炭素吸収量とが平衡状態を保つような食品類であれば本発明の作用効果を奏することができるため好ましい。以下に示す実施例では、粉体食品としてレギュラーコーヒー(焙煎コーヒー豆)、又は、この焙煎コーヒー豆を粉砕したコーヒー材料を例示する。
前記内容物1は、例えば、粉末状の粉体食品、有形の固体食品等があげられるがこれに限られるものではない。特に、前記内容物1から二酸化炭素が徐々に放出され、また、前記内容物1に二酸化炭素が吸収されることにより、二酸化炭素放出量と二酸化炭素吸収量とが平衡状態を保つような食品類であれば本発明の作用効果を奏することができるため好ましい。以下に示す実施例では、粉体食品としてレギュラーコーヒー(焙煎コーヒー豆)、又は、この焙煎コーヒー豆を粉砕したコーヒー材料を例示する。
前記パージ工程Cは、前記収容容器3内に充填されたドライアイス2を昇華させて前記収容容器3内の酸素を除去する工程である。
前記ドライアイス2は、常温において昇華するため、収容容器3内に充填された前記ドライアイス2をそのまま一定時間放置することによりパージ工程を行ってもよい。
しかし、製造ラインにおいて、より一層の効率化を求めるのであれば、前記ドライアイス2と前記内容物1とが充填された前記収容容器3を加温する等の方法により、効率よく昇華させることが可能である。
前記収容容器3の加温は、容器底部に乾燥加熱空気を送気することにより行うことができる。また、昇華のための熱媒体は、前記乾燥加熱空気の他、熱水、超音波誘導加熱、高周波誘導加熱、マイクロ波加熱等が利用できる。
前記ドライアイス2は、常温において昇華するため、収容容器3内に充填された前記ドライアイス2をそのまま一定時間放置することによりパージ工程を行ってもよい。
しかし、製造ラインにおいて、より一層の効率化を求めるのであれば、前記ドライアイス2と前記内容物1とが充填された前記収容容器3を加温する等の方法により、効率よく昇華させることが可能である。
前記収容容器3の加温は、容器底部に乾燥加熱空気を送気することにより行うことができる。また、昇華のための熱媒体は、前記乾燥加熱空気の他、熱水、超音波誘導加熱、高周波誘導加熱、マイクロ波加熱等が利用できる。
このように、前記内容物1充填前に前記収容容器3内にドライアイスを充填し、前記内容物1を充填した時に生じる前記内容物1間の空隙部に残っている空気をドライアイスの昇華による体積膨張によって効率的に除去することができる。そのため、酸素による前記内容物1の酸化を防止することができる。
前記密封工程Dは、前記ドライアイス2と前記内容物1とが充填された前記収容容器3を密封する工程である。
密封方法は、例えば鉄缶類の容器であれば収容容器本体と蓋材等とを嵌合させて雰囲気の流入が生じないように密閉する、例えば、巻締めすることにより、また、樹脂製の袋状の容器であれば熱シール等の既知の方法を適用することにより行われる。
密封方法は、例えば鉄缶類の容器であれば収容容器本体と蓋材等とを嵌合させて雰囲気の流入が生じないように密閉する、例えば、巻締めすることにより、また、樹脂製の袋状の容器であれば熱シール等の既知の方法を適用することにより行われる。
このように、上述した各工程を行うことにより、前記収容容器3内に存在する酸素を効率よく二酸化炭素に置換することができるため、前記収容容器内の酸素を効率的に除去することができる。
ここで、前記ドライアイス充填工程Aにおける前記ドライアイス2の充填量は、前記密封工程Dの後の前記収容容器3内において、前記内容物1からの二酸化炭素放出量と前記内容物1の二酸化炭素吸収量とが平衡状態を保つ所定圧力を確保する量(所定量)であることが好ましい。
このように前記ドライアイス2の充填量が、前記所定圧力を確保する所定量であれば、前記収容容器3内において、前記内容物1における二酸化炭素放出量と二酸化炭素吸収量とをほぼ等しくすることができ。このため、見かけ上の前記内容物からの二酸化炭素の放出を抑えることができる。つまり、前記内容物1から二酸化炭素が放出されたとしても、その放出量とほぼ同量の二酸化炭素が前記内容物1に吸収されるため、前記収容容器3の内圧を密封時の内圧に保ち易くなる。
このように前記ドライアイス2の充填量が、前記所定圧力を確保する所定量であれば、前記収容容器3内において、前記内容物1における二酸化炭素放出量と二酸化炭素吸収量とをほぼ等しくすることができ。このため、見かけ上の前記内容物からの二酸化炭素の放出を抑えることができる。つまり、前記内容物1から二酸化炭素が放出されたとしても、その放出量とほぼ同量の二酸化炭素が前記内容物1に吸収されるため、前記収容容器3の内圧を密封時の内圧に保ち易くなる。
そのため、前記密封工程Dの後の前記収容容器3内において、内圧の下降による収容容器3の変形や、前記内容物1からの漸次的な二酸化炭素の放出による収容容器3の破損の発生の虞れを少なくすることができる。
以下に本発明の実施例を図面に基づいて説明する。
前記内容物1として、レギュラーコーヒーとして定法に従って焙煎したコーヒー豆、或いは、そのレギュラーコーヒーを定法に従って粉砕したコーヒー材料を使用した。
前記内容物1として、レギュラーコーヒーとして定法に従って焙煎したコーヒー豆、或いは、そのレギュラーコーヒーを定法に従って粉砕したコーヒー材料を使用した。
(a)焙煎に伴う二酸化炭素の発生とコーヒーの香気量との関係
コーヒー豆及びその粉砕物の焙煎に伴う二酸化炭素の発生量を測定した。焙煎コーヒーの試料として、COLOMBIA EX(焙煎豆、粉砕物)、INDONESIA AP−1(焙煎豆)を使用した。
測定方法は、上述した試料コーヒー30gと純水250mLとをフラスコに入れ、マントルヒーターで加熱すると共に窒素ガスで攪拌し、前記試料コーヒー中に含まれる二酸化炭素を強制的に追い出した。この時発生した水蒸気は冷水管及び塩化カルシウムを封入した水分吸収管で除去した。水蒸気を除去した後、二酸化炭素をアスカライトを封入した二酸化炭素吸収管で捕集し、この二酸化炭素吸収管の重量増加量に基づき、前記試料コーヒーから発生した二酸化炭素量を算出した。
種々の焙煎度において、前記試料コーヒーから発生する二酸化炭素量を算出し、それら試料コーヒーのガス保有量を求めた結果を図2に示した。
この結果より、使用された試料コーヒーは、焙煎豆、粉砕物であっても、焙煎の進行に伴って二酸化炭素が発生していることが確認された。
コーヒー豆及びその粉砕物の焙煎に伴う二酸化炭素の発生量を測定した。焙煎コーヒーの試料として、COLOMBIA EX(焙煎豆、粉砕物)、INDONESIA AP−1(焙煎豆)を使用した。
測定方法は、上述した試料コーヒー30gと純水250mLとをフラスコに入れ、マントルヒーターで加熱すると共に窒素ガスで攪拌し、前記試料コーヒー中に含まれる二酸化炭素を強制的に追い出した。この時発生した水蒸気は冷水管及び塩化カルシウムを封入した水分吸収管で除去した。水蒸気を除去した後、二酸化炭素をアスカライトを封入した二酸化炭素吸収管で捕集し、この二酸化炭素吸収管の重量増加量に基づき、前記試料コーヒーから発生した二酸化炭素量を算出した。
種々の焙煎度において、前記試料コーヒーから発生する二酸化炭素量を算出し、それら試料コーヒーのガス保有量を求めた結果を図2に示した。
この結果より、使用された試料コーヒーは、焙煎豆、粉砕物であっても、焙煎の進行に伴って二酸化炭素が発生していることが確認された。
次に、焙煎コーヒーから発生する二酸化炭素量の経時変動を測定した。
試料コーヒーとして、焙煎度がハンター表色系におけるL値で19.7のCOLOMBIA EX(焙煎豆、粉砕物)を使用した。
測定方法は、前記試料コーヒーを適量フラスコに入れ、このフラスコと、流動パラフィンが充填してある目盛り付きシリンダーとを接続し、流動パラフィンの液面の移動量により、二酸化炭素の発生量を算出した。結果を図3に示した。
この結果、焙煎後に10時間程度まで二酸化炭素は急激に発生しているが、その後発生量が低下し、60時間程度で発生がほぼ停止することが判明した。
試料コーヒーとして、焙煎度がハンター表色系におけるL値で19.7のCOLOMBIA EX(焙煎豆、粉砕物)を使用した。
測定方法は、前記試料コーヒーを適量フラスコに入れ、このフラスコと、流動パラフィンが充填してある目盛り付きシリンダーとを接続し、流動パラフィンの液面の移動量により、二酸化炭素の発生量を算出した。結果を図3に示した。
この結果、焙煎後に10時間程度まで二酸化炭素は急激に発生しているが、その後発生量が低下し、60時間程度で発生がほぼ停止することが判明した。
この試料コーヒー(COLOMBIA EX粉砕物)を用いて、コーヒーが有する香気量を測定した。測定は、前記フラスコ内の雰囲気を収集したものをサンプルとし、固相マイクロ抽出法によるガスクロマトグラフィー分析(測定機器はGC−14A(島津製作所))により行った。測定条件は、カラム温度40℃(2分)―2℃/分、60℃(0分)―10℃/分、150℃(5分)―10℃/分、200℃(5分)―10℃/分、230℃(10分)とし、注入口温度270℃、検出温度220℃、キャリアーガスN2(1mL/分)、スプリット条件1/10により行った。
サンプルとして、粉砕直後(粉砕後0時間)、粉砕後8時間、粉砕後24時間、粉砕後48時間経過した時の試料コーヒーが入った前記フラスコ内の雰囲気を用いた。粉砕後0時間のサンプルをガスクロマトグラフィー分析することにより得られたピーク面積を100とし、その他のサンプルの結果をその相対値で表すことにより相対評価を行った。結果を表1に示した。
サンプルとして、粉砕直後(粉砕後0時間)、粉砕後8時間、粉砕後24時間、粉砕後48時間経過した時の試料コーヒーが入った前記フラスコ内の雰囲気を用いた。粉砕後0時間のサンプルをガスクロマトグラフィー分析することにより得られたピーク面積を100とし、その他のサンプルの結果をその相対値で表すことにより相対評価を行った。結果を表1に示した。
この結果より、試料コーヒーが有する香気量は、焙煎後、経時的に減少することが確認された。この時、図3に示した試料コーヒーから発生する二酸化炭素量の経時変動の測定結果と比較すると、香気量が焙煎後8時間までに急激に減少し、その後、緩やかに減少するという挙動は、二酸化炭素が焙煎後10時間程度までに急激に発生し、その後、発生量が低下するという挙動と略一致する。そのため、コーヒーから放出される二酸化炭素量と香気量とは相関関係があると考えられる。
従って、コーヒーからの二酸化炭素の放出を抑制できれば、香気成分の放出も抑制できると考えられる。つまり、前記収容容器3密封後において、コーヒーからの二酸化炭素放出量と二酸化炭素吸収量とが平衡状態を保つ所定圧力を確保するように前記収容容器3の内圧を制御すればよい。
以下に、前記内容物1として、レギュラーコーヒーを粉砕したコーヒー材料を使用し、前記所定圧力の圧力範囲を求める実験を行った。
従って、コーヒーからの二酸化炭素の放出を抑制できれば、香気成分の放出も抑制できると考えられる。つまり、前記収容容器3密封後において、コーヒーからの二酸化炭素放出量と二酸化炭素吸収量とが平衡状態を保つ所定圧力を確保するように前記収容容器3の内圧を制御すればよい。
以下に、前記内容物1として、レギュラーコーヒーを粉砕したコーヒー材料を使用し、前記所定圧力の圧力範囲を求める実験を行った。
(b)異なる充填ガスによる内圧変動
前記コーヒー材料は、焙煎度がハンター表色系におけるL値で19.9であり、粉砕粒度は以下のものを用いた。
前記コーヒー材料は、焙煎度がハンター表色系におけるL値で19.9であり、粉砕粒度は以下のものを用いた。
これは、粒子径1.40mm以上のコーヒー材料が存在する頻度は1.2%、
粒子径1.40〜0.85mmのコーヒー材料が存在する頻度は42.4%、
粒子径0.85〜0.6mmのコーヒー材料が存在する頻度は29.2%、
粒子径0.6〜0.5mmのコーヒー材料が存在する頻度は10.8%、
粒子径0.5〜0.3mmのコーヒー材料が存在する頻度は10.1%、
粒子径0.30mm以下のコーヒー材料が存在する頻度は6.3%
の粉砕粒度を有することを意味するものであり、このコーヒー材料を100g用いた。
また、前記収容容器3は、缶容器で容量が317mLであるものを用いた。
粒子径1.40〜0.85mmのコーヒー材料が存在する頻度は42.4%、
粒子径0.85〜0.6mmのコーヒー材料が存在する頻度は29.2%、
粒子径0.6〜0.5mmのコーヒー材料が存在する頻度は10.8%、
粒子径0.5〜0.3mmのコーヒー材料が存在する頻度は10.1%、
粒子径0.30mm以下のコーヒー材料が存在する頻度は6.3%
の粉砕粒度を有することを意味するものであり、このコーヒー材料を100g用いた。
また、前記収容容器3は、缶容器で容量が317mLであるものを用いた。
前記収容容器3内に前記コーヒー材料と置換気体を充填し、前記コーヒー材料からのガス放出量と前記コーヒー材料のガス吸収量とが平衡状態を保つ圧力を調べた。
置換気体として、二酸化炭素を用いたものを評価試料X1、窒素を用いたものを評価試料X2、対象として置換気体を使用せず空気を充填したコントロールの試料を標準試料S1とした。前記置換気体を、大気圧+0(P+0と表示)、大気圧+0.1MPa(P+1と表示)、大気圧+0.2MPa(P+2と表示)、大気圧−0.1MPa(P−1と表示)の圧力になる条件で各収容容器3に充填して密封し、密封後の収容容器3の内圧変化を経時的に測定し、結果を図4に示した。さらに、密封後60時間経過時の各収容容器3の内圧の変動量を図5に示した。
尚、前記コーヒー材料からの二酸化炭素の放出は、図3に示したように、60時間程度でほぼ停止することが確かめられているため、この実験においては、密封後から60時間の間での内圧変動を調べた。
尚、前記コーヒー材料からの二酸化炭素の放出は、図3に示したように、60時間程度でほぼ停止することが確かめられているため、この実験においては、密封後から60時間の間での内圧変動を調べた。
図4〜5に示した結果より、評価試料X1(置換気体:二酸化炭素)において(P+2)の条件で実験を行った場合は、内圧が密封直後〜60時間経過の間、0.2MPa程度に維持されていることが判明した。置換気体が窒素、空気のみの場合は、0.04〜008MPa程度の内圧上昇があった。
これより、置換気体を二酸化炭素とし、密封時の内圧が0.2MPa程度になるように置換気体を充填することにより、前記コーヒー材料からの二酸化炭素放出量と、前記コーヒー材料の二酸化炭素吸収量とが略等しい平衡状態になることが確認された。それ以外の試料においては、内圧は密封直後〜密封後60時間の間では経時的に増加しているため、前記コーヒー材料から二酸化炭素が漸次的に放出され続けるものと認められた。
図6に、コーヒー材料に含有されている二酸化炭素の量を測定した結果を示した。コーヒー材料のサンプルとして、前記評価試料X1において(P+2)の条件で実験を行ったコーヒー材料を評価試料X1−1とし、記評価試料X1において(P+0)の条件で実験を行ったコーヒー材料を評価試料X1−2とし、前記収容容器3内の気体を除去して真空状態にした時のコーヒー材料を標準試料S2とした。二酸化炭素量の測定は、種々の温度条件(5,20,40℃)において、上記(a)の二酸化炭素の発生量を測定した時の方法に準じて行った。
これより、評価試料X1−1(置換気体:二酸化炭素、0.2MPa加圧)のサンプルが最も多く二酸化炭素を含有していることが確認された。
これは、置換気体を二酸化炭素とし、密封時の内圧が0.2MPa程度になるように置換気体を充填することにより、前記コーヒー材料からの二酸化炭素放出量と、前記コーヒー材料の二酸化炭素吸収量とが略等しい平衡状態になるために二酸化炭素の放出が抑えられ、コーヒー材料内に二酸化炭素が留まっているためであると考えられる。このように、コーヒーからの二酸化炭素放出量と二酸化炭素吸収量とが平衡状態を保つ所定圧力を確保することにより、二酸化炭素の放出が有効に抑制されていることが確認された。
これは、置換気体を二酸化炭素とし、密封時の内圧が0.2MPa程度になるように置換気体を充填することにより、前記コーヒー材料からの二酸化炭素放出量と、前記コーヒー材料の二酸化炭素吸収量とが略等しい平衡状態になるために二酸化炭素の放出が抑えられ、コーヒー材料内に二酸化炭素が留まっているためであると考えられる。このように、コーヒーからの二酸化炭素放出量と二酸化炭素吸収量とが平衡状態を保つ所定圧力を確保することにより、二酸化炭素の放出が有効に抑制されていることが確認された。
(c)内圧の経時変化
密封時の内圧を0.2MPa程度とした場合の内圧の長期的な変動を調べた。
コーヒー材料、収容容器3は、上記(b)と同様のものを使用し、前記収容容器3に充填するコーヒー、二酸化炭素の供給元となるドライアイス量及び、密封時の収容容器3内圧を以下の表に示した。
密封時の内圧を0.2MPa程度とした場合の内圧の長期的な変動を調べた。
コーヒー材料、収容容器3は、上記(b)と同様のものを使用し、前記収容容器3に充填するコーヒー、二酸化炭素の供給元となるドライアイス量及び、密封時の収容容器3内圧を以下の表に示した。
表3に示した評価試料X3〜X5を20℃、40℃、55℃の各保存温度で12ヶ月放置し、12ヶ月経過後の内圧を測定し、測定値の結果を表4に示した。
尚、内圧測定時の温度条件は、各保存温度条件と同じであるものとする。
尚、内圧測定時の温度条件は、各保存温度条件と同じであるものとする。
この結果により、密封時の内圧が0.2MPa程度である収容容器3は、20(常温)〜55℃で12ヶ月保存することにより、平衡を維持した状態で0.135〜0.270MPaの圧力範囲で変動することが確認された。
尚、前記コーヒー材料からの二酸化炭素放出量と、前記コーヒー材料の二酸化炭素吸収量とが等しくなる平衡点は、温度の影響を受けることが本発明者らの実験により確認されている。つまり、上記圧力範囲であっても、前記コーヒー材料からの二酸化炭素放出量と、前記コーヒー材料の二酸化炭素吸収量とが略等しい平衡状態になっているものと考えられる。
尚、前記コーヒー材料からの二酸化炭素放出量と、前記コーヒー材料の二酸化炭素吸収量とが等しくなる平衡点は、温度の影響を受けることが本発明者らの実験により確認されている。つまり、上記圧力範囲であっても、前記コーヒー材料からの二酸化炭素放出量と、前記コーヒー材料の二酸化炭素吸収量とが略等しい平衡状態になっているものと考えられる。
ここで、保存温度を変更した時の収容容器3内の内圧変化は、理論的には、ボイルシャルルの法則を用いて以下のように計算できる。
P2=P1*[(T2+273)/(T1+273)]
変更前の圧力:P1 変更後の圧力:P2
変更前の温度:T1 変更後の温度:T2
P2=P1*[(T2+273)/(T1+273)]
変更前の圧力:P1 変更後の圧力:P2
変更前の温度:T1 変更後の温度:T2
この計算式に基づき、上記評価試料X3〜X5において、20℃から40℃、20℃から55℃へと保存温度を変更した時の内圧の理論値を求めた結果を表5に示した。
この結果より、例えば、評価試料X3の40℃における測定値が0.200であるのに対して、40℃における理論値が0.144となっており、測定値が理論値よりかなり大きくなっていることが認められた。他の試料についても同様の結果が得られている。これは、保存温度が上昇することのみによる内圧の上昇以外の要因があると考えられ、この理論値と測定値との差分の圧力がコーヒー材料の二酸化炭素放出量、及び、二酸化炭素吸収量に影響を与えていると考えられる。
(d)ドライアイス量の算出
上記(b)の実験において、前記密封工程Dの後の内圧が0.135〜0.270MPaの圧力範囲であっても、前記コーヒー材料からの二酸化炭素放出量と、前記コーヒー材料の二酸化炭素吸収量とが略等しい平衡状態になっているものと判断できるため、この圧力範囲を所定圧力とし、この所定圧力を確保するドライアイスの量を求めるための実験を行った。
上記(b)の実験において、前記密封工程Dの後の内圧が0.135〜0.270MPaの圧力範囲であっても、前記コーヒー材料からの二酸化炭素放出量と、前記コーヒー材料の二酸化炭素吸収量とが略等しい平衡状態になっているものと判断できるため、この圧力範囲を所定圧力とし、この所定圧力を確保するドライアイスの量を求めるための実験を行った。
まず、ドライアイス量と収容容器内ガス量との相関を調べる実験を行った。
ドライアイスが昇華した場合の常温常圧時の収容容器内ガス量(mL)を測定した測定値の結果を表6に示した。
ドライアイスが昇華した場合の常温常圧時の収容容器内ガス量(mL)を測定した測定値の結果を表6に示した。
この結果より、ドライアイス量(X)と収容容器内ガス量(V)には相関関係が存在し、この関係は、以下の数1による一次関数で表すことができる。
[数1]
V=467X+204
V=467X+204
また、収容容器内ガス量の理論値は、以下のようにして求めることができる。
二酸化炭素(CO2:分子量44)1gの容量が509mL(22.4L/44)であることから、ドライアイス(Xg)が昇華した場合の常温常圧時の体積は、
509X
で求められる。この時、収容容器3(スチール缶)の体積が212mLであると、前記収容容器3内に存在する収容容器内ガス量V(mL)は、以下の式により求めることができる。
二酸化炭素(CO2:分子量44)1gの容量が509mL(22.4L/44)であることから、ドライアイス(Xg)が昇華した場合の常温常圧時の体積は、
509X
で求められる。この時、収容容器3(スチール缶)の体積が212mLであると、前記収容容器3内に存在する収容容器内ガス量V(mL)は、以下の式により求めることができる。
[数2]
V=509X+212
V=509X+212
表6のデータをプロットしたグラフ、及び数1〜2を示したグラフを図7に示した。測定値(実線)は、理論値(破線)より低い値を示すことが判る。これは、前記収容容器3を密封する際にドライアイスの一部が散逸することによるロスが生じたためであると考えられる。
次に、ドライアイス量と収容容器内圧との相関を調べる実験を行った。
ドライアイスを収容容器3(212mL)に充填して密封し、ドライアイスを昇華させた場合の収容容器3の収容容器内圧(MPa)を測定した測定値の結果を表7に示した。
ドライアイスを収容容器3(212mL)に充填して密封し、ドライアイスを昇華させた場合の収容容器3の収容容器内圧(MPa)を測定した測定値の結果を表7に示した。
この結果より、ドライアイス量(x)と収容容器内圧(p)には相関関係が存在し、この関係は、以下の数2による一次関数で表すことができる。
[数3]
p=0.21x
p=0.21x
また、ドライアイスを収容容器3(212mL)に充填して密封し、ドライアイスを昇華させた場合の収容容器3の収容容器内圧の理論値は、以下のようにして求めることができる。
一定温度の気体の体積(v:収容容器内ガス量)は、圧力(p)に反比例する(ボイルの法則)ことから、以下の式が成立する。
一定温度の気体の体積(v:収容容器内ガス量)は、圧力(p)に反比例する(ボイルの法則)ことから、以下の式が成立する。
[数4]
pv=k(k:一定値)
pv=k(k:一定値)
常圧時の前記収容容器3内に存在するドライアイスの体積は509Xで表されるため、数4より、
1(atm)*509X=p(atm)*212
が成立する。(p:収容容器内圧(atm)、X:ドライアイス量(g))
また、1atm=1.03kgf/cm2であるから、収容容器内圧p(kgf/cm2)は、
p(kgf/cm2)=2.5x
で表される。
また、1Pa=1.02*10-5kgf/cm2と換算されるため、収容容器内圧pは、以下の式で表すことができる。
1(atm)*509X=p(atm)*212
が成立する。(p:収容容器内圧(atm)、X:ドライアイス量(g))
また、1atm=1.03kgf/cm2であるから、収容容器内圧p(kgf/cm2)は、
p(kgf/cm2)=2.5x
で表される。
また、1Pa=1.02*10-5kgf/cm2と換算されるため、収容容器内圧pは、以下の式で表すことができる。
[数5]
p(MPa)=0.25x
p(MPa)=0.25x
表7のデータをプロットしたグラフ、数3、数5を示したグラフを図8に示した。測定値(実線)は、理論値(破線)より低い値を示すことが判る。これは図7の場合と同様に、ドライアイスの一部が散逸することによるロスが生じたためであると考えられる。
以上より、ドライアイス量(X)と収容容器内ガス量(V)には相関関係が存在し、さらに、ドライアイス量(x)と収容容器内圧(p)にも相関関係が存在することが確認された。
ここで、上述した数3、数5を利用して前記密封工程Dの後の内圧(p)が0.135〜0.270MPaの圧力を確保するドライアイスの量(X)を算出する。測定値は数3を、理論値は数5を使用した。算出した結果を表8に示した。
ここで、上述した数3、数5を利用して前記密封工程Dの後の内圧(p)が0.135〜0.270MPaの圧力を確保するドライアイスの量(X)を算出する。測定値は数3を、理論値は数5を使用した。算出した結果を表8に示した。
そして、算出されたドライアイス量(X)の、収容容器内ガス量(212mL)に対する倍量を算出(X/212)した結果を表9に示した。
以上より、ドライアイスの一部が散逸することによるロスが生じる等のトラブルが発生しないと仮定すると、表7の理論値、及び測定値の結果から、前記密封工程Dの後の内圧が0.135〜0.270MPaの圧力を確保するドライアイス量は、0.54〜1.29(g)の範囲であることが好ましい。
さらに、この時のドライアイス量は、収容容器内ガス量の0.0025〜0.0061倍量であった。
さらに、この時のドライアイス量は、収容容器内ガス量の0.0025〜0.0061倍量であった。
(e)ドライアイス量、コーヒー、収容容器内圧との関係
ドライアイス量、コーヒーの挽き状態及び焙煎度を種々変更した場合に収容容器内圧がどのように変動するかを調べた。
使用したコーヒーは、焙煎コーヒー豆(BRAZIL SANTOS No.4/5)、焙煎度がハンター表色系におけるL値で20.0(ハイロースト:以下Hと表示)、或いは16.2(フルシティーロースト:以下FCと表示)であり、粉砕粒度は以下のものを用いた。
ドライアイス量、コーヒーの挽き状態及び焙煎度を種々変更した場合に収容容器内圧がどのように変動するかを調べた。
使用したコーヒーは、焙煎コーヒー豆(BRAZIL SANTOS No.4/5)、焙煎度がハンター表色系におけるL値で20.0(ハイロースト:以下Hと表示)、或いは16.2(フルシティーロースト:以下FCと表示)であり、粉砕粒度は以下のものを用いた。
これらコーヒー材料を前記収容容器3にドライアイス2と共に充填し、密封した。ドライアイス量は種々変更し、それぞれの場合における収容容器内圧を測定した。結果を図9に示した。
さらに、図9の結果に基づき、ドライアイス1g当たりの収容容器内圧(MPa)上昇率を算出した。結果を表11に示した。
さらに、図9の結果に基づき、ドライアイス1g当たりの収容容器内圧(MPa)上昇率を算出した。結果を表11に示した。
この結果より、同一ドライアイス量において、コーヒーを深煎りにするほど(つまり、焙煎度FCの方が)収容容器内圧が上昇し、粉砕粒度を細かくする程、収容容器内圧が下がることが確認された。これより、収容容器内圧は、ドライアイス量により規定できることが判明した。
(f)コーヒー材料の挽き状態及び焙煎度の変動による充填密度の変化
コーヒー材料の挽き状態及び焙煎度の変動により、コーヒー材料の充填密度がどのように変化するか調べた。
使用したコーヒーは、焙煎コーヒー豆(INDONESIA AP.1、COLOMBIA EX)及びその粉砕物を用いた。結果を表12、13に示した。
コーヒー材料の挽き状態及び焙煎度の変動により、コーヒー材料の充填密度がどのように変化するか調べた。
使用したコーヒーは、焙煎コーヒー豆(INDONESIA AP.1、COLOMBIA EX)及びその粉砕物を用いた。結果を表12、13に示した。
この結果より、焙煎コーヒー豆及びコーヒー材料の挽き状態及び焙煎度の変動により充填密度が変化し、それにより、収容容器3内の隙間容積が変化するため、前記目標内圧(0.135〜0.270MPa)が得られるよう、ドライアイスの充填量を微調整することが好ましいと考えられる。
(g)官能評価
本発明の容器内ガス置換方法を用いて製造された缶容器入りレギュラーコーヒーの官能評価を行った。
評価方法は、任意に抽出した8人のパネラーに二酸化炭素加圧充填しない標準試料S3と、二酸化炭素加圧充填した評価試料X6とを種々の評価ポイントにおいて評価させ、前記標準試料S3を3点として前記評価試料X6を点数化(1〜5点)した。
本発明の容器内ガス置換方法を用いて製造された缶容器入りレギュラーコーヒーの官能評価を行った。
評価方法は、任意に抽出した8人のパネラーに二酸化炭素加圧充填しない標準試料S3と、二酸化炭素加圧充填した評価試料X6とを種々の評価ポイントにおいて評価させ、前記標準試料S3を3点として前記評価試料X6を点数化(1〜5点)した。
コーヒー材料は、焙煎度がハンター表色系におけるL値で18.0のBRAZIL SANTOS No.2#18を中細挽した粉砕物を用いた。
前記標準試料S3は、上記(c)の実験で用いた前記評価試料X3のようにデガッシング処理した後真空包装することにより評価に供した。
前記評価試料X6は、前記密封工程の後の収容容器内圧が前記所定圧力(0.2MPa)を確保するようドライアイスを収容容器内に充填することにより評価に供した。
さらに、前記標準試料S3及び前記評価試料X6共に、コーヒー材料2gに抽出原液として熱水140mLを加水して溶解させた溶解液も評価対象とした。
結果を図10に示した。
前記標準試料S3は、上記(c)の実験で用いた前記評価試料X3のようにデガッシング処理した後真空包装することにより評価に供した。
前記評価試料X6は、前記密封工程の後の収容容器内圧が前記所定圧力(0.2MPa)を確保するようドライアイスを収容容器内に充填することにより評価に供した。
さらに、前記標準試料S3及び前記評価試料X6共に、コーヒー材料2gに抽出原液として熱水140mLを加水して溶解させた溶解液も評価対象とした。
結果を図10に示した。
この結果より、前記評価試料X6は、香りの強さ、酸味、苦味が前記標準試料S3より優れ、濃厚感、濁りが前記標準試料S3と同等であるとの評価を受け、総合評価においても、前記標準試料S3より優れた評価(3.9)を受けていることが確認された。
これより、本発明の容器内ガス置換方法を用いることにより、香りの強さ、酸味、苦味等、総合的に優れた風味を有するコーヒーを供給できることが確認された。
尚、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、同様の作用効果を奏するものであれば、各部構成を適宜変更することが可能である。
A ドライアイス充填工程
B 内容物充填工程
C パージ工程
D 密封工程
1 内容物
2 ドライアイス
3 収容容器
B 内容物充填工程
C パージ工程
D 密封工程
1 内容物
2 ドライアイス
3 収容容器
Claims (1)
- ドライアイスを収容容器内に充填するドライアイス充填工程と、内容物を前記収容容器内に充填する内容物充填工程と、前記収容容器内に充填されたドライアイスを昇華させて前記収容容器内の酸素を除去するパージ工程と、前記ドライアイスと前記内容物とが充填された前記収容容器を密封する密封工程とからなる容器内ガス置換方法であって、
前記ドライアイス充填工程における前記ドライアイスの充填量は、前記密封工程の後の前記収容容器内において、前記内容物からの二酸化炭素放出量と前記内容物の二酸化炭素吸収量とが平衡状態を保つ所定圧力を確保する量である容器内ガス置換方法。
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2005
- 2005-06-15 JP JP2005175163A patent/JP2005263328A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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KR20180042979A (ko) * | 2016-10-19 | 2018-04-27 | 주식회사 포스코건설 | 혐기소화조의 초기 운전방법 |
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