JP2005262208A - ガスの同位体分離方法及び同位体選択性吸着剤 - Google Patents

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Abstract

【課題】同位体選択性吸着剤として特定のカチオンをイオン交換担持したモルデナイト型ゼオライトを用いる、装置構成及び操作が簡単で実用上有用なガスの同位体分離方法及びそのための同位体選択性吸着剤を得る。
【解決手段】複数の同位体を含む元素で構成されたガスを分離する方法であって、同位体選択性吸着剤として、Na以外の1族、2族、8〜10族、11族、12族、13族、ランタノイドから選ばれた金属イオンまたはアンモニウムイオンからなるカチオンをイオン交換担持したモルデナイト型ゼオライトを用い、当該カチオンを持つモルデナイト型ゼオライトに対して、ガスのうちの特定同位体原子を構成元素として持つガス分子を選択的に吸着分離することを特徴とするガスの同位体分離方法、及び、そのための同位体選択性吸着剤。
【選択図】図1

Description

本発明は、ガスの同位体分離方法及び同位体選択性吸着剤に関し、より詳しくは特定の同位体選択性吸着剤を使用して、ガスから特定の同位体原子を構成元素として持つガス分子を選択的に吸着分離して特定の同位体原子を含むガス分子の濃度を変化させることにより分離濃縮するガスの同位体分離方法及びそのための同位体選択性吸着剤に関する。
複数の同位体原子を含む元素のうちの特定同位体原子の分離、あるいは複数の同位体原子を含む元素で構成された分子のうちの特定同位体原子を含む分子を分離する方法として、遠心分離法、熱拡散法、ガス拡散法、蒸留法、分離ノズル法、レーザー法、吸着剤による分離法などが知られている。これらの方法は目的とする同位体原子、同位体原子を含む分子、分離量、同位体原子の濃度などの如何により使い分けられている。しかし、例えば、遠心分離法では高速回転機器を必要とするため装置自体高価であり、保守管理にも手間がかかり、また、熱拡散法は大量のエネルギーを必要とし、さらに、ガス拡散法では、微小孔を有する膜を介して高圧のガスを低圧側に拡散させて分離するが、拡散分離効率が低いなど、いずれも一長一短がある。
吸着剤を用いる分離法の例として特開2003−210945号公報や特許第3462677号公報、特開2004−89767号公報などがある。このうち、特開2003−210945号公報の技術では、分子状または原子状の第1ガスを含む混合ガスを第1ガスの分子径または原子径のn倍(n=1、2、3、4、・・・)に近接した細孔径を有する活性炭もしくは多孔質錯体に通すことにより、同位体ガスを分離するものである。
特許第3462677号公報(以下、677号公報という)の技術においては、ミクロ孔の大きさが同位体ガスの分子径に近接した吸着剤を用い、同位体ガスの吸着量が飽和吸着量に到達する以前に吸着工程を終了し、質量数が小さい同位体ガスの吸着速度が、質量数が大きい同位体ガスの吸着速度がよりも大きいことを利用して、吸着剤中の質量数が小さい同位体ガスの比率を気相中よりも高めることで分離するというものである。そして、その前提として、ゼオライトにおける細孔の入り口の大きさ(すなわち窓径)をガスの分子径に近接させると、質量数の大きい方の同位体分子の吸着速度は著しく低下するのに対して、質量数の小さい方の同位体分子の吸着速度はあまり低下しないという事実を見い出したとされている。
また、特願2002−251080号〔以下、080号出願という。本願の優先日(平成16年2月16日)後に特開2004−89767号公報として公開〕には、同位体選択性吸着剤として、少なくとも一部がCaまたはZnで置換されたNa−A型ゼオライトを650℃以上800℃以下の温度で熱処理したもの、ペンタシルゼオライト、モルデナイトが記載されているが、このうちモルデナイトは、イオン交換をおこなうことなくそのまま使用するものである(080号出願の0023段落)。
特開2003−210945号公報 特許第3462677号公報 特願2002−251080号(特開2004−89767号公報)
前述のとおり、従来の同位体分離法にはいずれも一長一短があるが、677号公報の技術、また080号出願の技術は吸着剤による分離であるため、装置自体簡単で、しかも操作が簡単であるなど、実用上の面から興味ある技術である。しかし、677号公報には、その吸着剤としてNa−A型ゼオライトと、これとほぼ同一の大きさ〔3.8〜4Å(0.38〜0.4nm)〕の窓を有するカーボン分子篩3Aの二種が記載されているだけである。
そこで、本発明者らは、677号公報の技術を前提にして、その追試を含めてさらに追求したところ、677号公報の技術からは全く予想外にも、Na−A型ゼオライトやカーボン分子篩ではなく、数多くの吸着剤のうちでも特定のゼオライトであるモルデナイト型ゼオライトだけが、同位体の分離に非常に有効であることを突き止めた。そして、この事実を基に、さらに細密な数多くの実験を行い、研究、検討を続けたところ、特定のカチオンをイオン交換担持したモルデナイト型ゼオライトがさらに有効であることがわかった。
本発明は、このような成果を基になされたもので、同位体分離用吸着剤として、特定のカチオンをイオン交換担持したモルデナイト型ゼオライトを用いるガスの同位体分離方法及び同位体選択性吸着剤を提供することを目的とするものである。
本発明(1)は、複数の同位体を含む元素で構成されたガスを分離する方法である。そして、同位体選択性吸着剤として、Na以外の1族、2族、8〜10族、11族、12族、13族、ランタノイドから選ばれた金属イオンまたはアンモニウムイオンからなるカチオンをイオン交換担持したモルデナイト型ゼオライトを用い、当該カチオンを持つモルデナイト型ゼオライトに対して、ガスのうちの特定同位体原子を構成元素として持つガス分子を選択的に吸着分離することを特徴とする。
また、本発明(2)は、複数の同位体を含む元素で構成されたガスを分離するための同位体選択性吸着剤である。そして、Na以外の1族、2族、8〜10族、11族、12族、13族、ランタノイドから選ばれた金属イオンまたはアンモニウムイオンからなるカチオンをイオン交換担持したモルデナイト型ゼオライトからなることを特徴とする。
本発明(3)は、複数の同位体を含む元素で構成されたガスを分離する方法である。そして、同位体選択性吸着剤としてイオン半径が0.07nm以上0.15nm以下のカチオン(Na+を除く)をイオン交換担持したモルデナイト型ゼオライトを用い、当該カチオンを持つモルデナイト型ゼオライトに対して、ガスのうちの特定同位体原子を構成元素として持つガス分子を選択的に吸着分離することを特徴とする。
また、本発明(4)は、複数の同位体を含む元素で構成されたガスを分離するための同位体選択性吸着剤である。そして、イオン半径が0.07nm以上0.15nm以下のカチオン(Na+を除く)をイオン交換担持したモルデナイト型ゼオライトからなることを特徴とする。
以上、本発明(1)〜(4)のうち、本発明(2)及び(4)の同位体選択性吸着剤は0℃以下の低温域だけでなく、特に0℃を超える室温で用いことができ、また、本発明(1)及び(3)のガスの同位体分離方法は0℃以下の低温域だけでなく、特に0℃を超える室温で行うことができる。
本発明(5)は、複数の同位体を含む元素で構成されたガスを0℃を超える室温で分離する方法である。そして、同位体選択性吸着剤としてNa−モルデナイト型ゼオライトを用い、当該Na−モルデナイト型ゼオライトに対して、ガスのうちの特定同位体原子を構成元素として持つガス分子を選択的に吸着分離することを特徴とする。また、本発明(6)は、複数の同位体を含む元素で構成されたガスを0℃を超える室温で分離するための同位体選択性吸着剤である。そして、Na−モルデナイト型ゼオライトからなることを特徴とする。
ここで、本明細書及び特許請求の範囲において“ガスの同位体分離”とは、例えばメタンについて言えば、或る13CH412CH4含有比のメタンから、13CH412CH4のうちの一方を選択的に吸着分離して、13CH4及び12CH4のうちのいずれか一方が濃縮されたメタンとすることを意味し、また“同位体選択性吸着剤”とは、複数の同位体原子を含む元素で構成された分子のうちの特定同位体原子を含む分子を選択的に吸着する吸着剤を意味する。
本発明によれば、ガスの同位体分離を行うに際して、同位体選択性吸着剤として特定のカチオンをイオン交換担持したモルデナイト型ゼオライトを用いることにより、例えば構成元素としてCの同位体(13Cと12C)を含むメタン等の炭化水素から特定の同位体(13Cまたは12C)を含む炭化水素を、低温域だけでなく、特に室温で有効に分離、濃縮することができる。また、本発明は、それを実施する装置自体簡単で、しかも操作も簡単であるなど実用上も非常に有用である。
本発明におけるガスの同位体分離方法に用いる同位体選択性吸着剤としては、唯一モルデナイト型ゼオライトだけが有効であり、特にカチオンをイオン交換担持したモルデナイト型ゼオライトが有効である。これにより、ガスの同位体分離を0℃以下の低温域だけでなく、特に0℃を超える室温で有効に行うことができる。ここで、その室温としては好ましくは0℃を超え40℃以下の範囲、より好ましくは0℃を超え30℃以下の範囲である。カチオンを持つモルデナイト型ゼオライトには、カチオンとしてHイオンを持つもののほか、金属イオンを持つもの、アンモニウムイオンを持つものなど各種ある。これらはモルデナイト型ゼオライトをイオン交換することで得られる。
なお、一般的にモルデナイト型ゼオライトは、合成時にはNa型として得られるが、他のカチオンをイオン交換することで他のカチオンを持つモルデナイト型ゼオライトに変えられる。また、Na−モルデナイト型ゼオライトは、合成時には粉末として得られるが、吸着剤としての用途には通常成型して用いられる。その成型は、通常バインダーを用いて成型した後、乾燥、焼成するのが一般的であり、その焼成に際してカチオンが少なくとも部分的にH+に変化することがあるが、この場合にはH+をNa+にイオン交換することでNa−モルデナイト型ゼオライトに変えることができる。
本発明においては、それらカチオンをイオン交換担持したモルデナイト型ゼオライトのうち1族、2族、8〜10族、11族、12族、13族、ランタノイドのカチオンをイオン交換担持したモルデナイト型ゼオライト及びアンモニウムイオンをイオン交換担持したモルデナイト型ゼオライトが使用される。ランタノイドの例としてはLa、Ceなどが挙げられる。それらのうち、好ましくは1族、2族、8〜10族、11族のカチオンをイオン交換担持したモルデナイト型ゼオライトが用いられる。
また、本発明においては、特にイオン半径が0.07〜0.15nmのカチオンをイオン交換担持したモルデナイト型ゼオライトが有効であり、そのカチオンの例としてはCu2+、Co2+、Zn2+、Na+、Ca2+、Sr2+、Ag+、K+、Ba2+などが挙げられる。以上のカチオンをイオン交換担持したモルデナイト型ゼオライトの形状は、粒状、ペレット状、錠剤状その他適宜の形状で使用することができる。
なお、前述080号出願には、同位体選択性吸着剤としてモルデナイトが示されているが、これは080号出願の0023段落に記載のようにイオン交換を行ったモルデナイトではない。また、その同位体選択性吸着剤は、0℃を超えると好ましくないとされ(080号出願の0030段落)、−155℃以上0℃以下の温度で使用されるものであり、カチオン種がNaであるモルデナイトの実施例(080号出願の表1中、吸着剤番号21)では−130℃〜−78℃の温度で実施されている。これに対して、本発明における、Na−モルデナイト型ゼオライトは、特に0℃を超える室温でガスの同位体分離を有効に行うことができるものである。
本発明におけるガスの同位体分離方法で分離するガスとしては、メタン、エタン、エチレン、プロパン及びブタンから選ばれた低級炭化水素、それらの二種以上の混合ガス、あるいは炭酸ガス、アンモニアなどが挙げられ、特にメタンの12CH413CH4を分離するのに非常に有効である。例えば天然メタンには炭素同位体を持つ分子として12CH413CH4が98.9:1.1の割合で含まれているが、本発明によれば、特定のカチオンをイオン交換担持したモルデナイト型ゼオライトにより12CH4を選択的に吸着し、13CH4の濃度を高めて分離濃縮することができる。
図1は本発明を実施する装置構成の態様例を示す図である。図1のように、基本的に、前述特定のカチオンをイオン交換担持したモルデナイト型ゼオライトを充填した容器2にガス導入管1と分離済みの同位体ガスの導出管3を配置するだけで足りる。ガスの同位体分離は、ガス導入管1を介して特定のカチオンをイオン交換担持したモルデナイト型ゼオライト充填容器2に導入し、同位体分離済みのガスを導出管3から排出することにより実施される。ガスを多量に処理する場合には、PSA、TSA等の装置において本発明の同位体選択性吸着剤を用いて繰り返し操作を行えばよい。
〈本発明に至るまでの経過〉
前述のとおり、677号公報の技術は、使用装置自体簡単で、操作も簡単であるなど実用上の面から興味ある技術である。本発明者らは厳密な実験によりその追試を含めてさらに追求した。図2に本実験に用いた装置を示している。図2中、11はガスボンベ、12は配管、13は質量流量制御器(マスフローコントローラー:MFC)、14は配管、15は配管14に配置したバルブ、16は吸着剤充填容器、17は配管、18は配管17に配置したバルブ、19は配管17から分岐した分岐管、20は質量分析計(MS)である。ガスボンベ11を出た被処理ガスは、配管12、質量流量制御器(MFC)13、配管14を経て吸着剤充填容器16に導入される。吸着剤充填容器16での処理済みガスは、配管17から分岐管19を経て質量分析計20に至り、ここで分析され、吸着剤充填容器16での選択吸着の有無、それが有の場合にはその程度が計測される。
図2の装置による実験は、677号公報の技術の追試を含むことから、677号公報で用いた実験装置である677号公報の[図1]の装置と可及的に同じくし、その操作についても可及的に同じくしている。なお、677号公報の[図1]では、バルブ(9、10)、真空ポンプ(11)、流路(16、17)、MS(19)等を備えているが、これらは減圧条件下で吸着剤の再生を行うために用いられている。これに対して、本実験は、吸着分離処理後の吸着剤の再生をキャリアガスの流通によって行っている。また、677号公報では吸着分離処理の分析はMS(19)ではなく、MS(15)を用いており、従って、図2の実験装置による吸着分離処理とその分析については、677号公報で用いた実験装置によるそれらと全く同等のものである。
図2において、吸着剤充填容器16に吸着剤を充填し、ガスボンベ11からの被処理ガスの流量を質量流量制御器13で制御して吸着剤充填容器16に通し、分岐管19を通過した出ガスの13CH412CH4の濃度比を質量分析計20で計測することで実施した。実験は室温(23±5℃)で行い、被処理ガスとして12CH413CH4の比が50:50のメタンを使用し、キャリアとしてヘリウムを混合して使用した。吸着剤充填容器16は直径1/8″(1/8インチ、すなわち3.175mm)、長さ30cm、メタンの流量は25mL/min、ヘリウムの流量は25mL/minである。吸着剤充填容器16での吸着圧力は約0.16MPaである。
表1〜2は、本装置による実験結果であり、各吸着剤の細孔径(活性炭は平均細孔径)を併記している。表1〜2中、例番号1〜29での吸着剤は各種の活性炭、例番号30はシリカ、例番号31〜39は各種のゼオライトである。また、表1〜2において、分離係数とは、被処理ガス中13CH412CH4の濃度比(出口側13CH412CH4比)を供給ガス中の13CH412CH4の濃度比(入口側13CH412CH4比)で割ったもので、この点、表3以降の表中の「分離係数」についても同じである。
Figure 2005262208
Figure 2005262208
例番号1〜29の29種の活性炭の場合、例番号28のカーボン分子篩も含め、いずれも13CH412CH4の同位体比50:50のメタンに対し、同位体分離効果は無いことが分かる。この点、例番号30のシリカについても同じである。表2はゼオライトの場合であるが、例番号31〜39の9種類のゼオライトのうち、唯一、Na−モルデナイト型ゼオライト(例番号32)のみが分離効果を示し、Na−A型ゼオライトを含め、他のゼオライトはいずれも13CH412CH4の同位体比50:50のメタンに対し同位体の分離効果は無いことが分かる。
図3〜11は、表2おける各種ゼオライトについての経過時間と出口13CH412CH4比の関係をグラフとして示したものである。図3〜11のとおり、9種のゼオライトのうち、唯一Na−モルデナイト型ゼオライトのみが特異な吸着分離能を示している。すなわち、図4中(A)として示すとおり、12CH4が選択的に吸着され、出口ガスとして13CH412CH4比の高いガスが得られる。このように、数多くの吸着剤のうち、Na−モルデナイト型ゼオライト(例番号32)だけがメタンの13CH412CH4を分離できることが確認された。このようにNa−モルデナイト型ゼオライトは、室温という条件下で同位体分離能を示す点でも有用である。
ここで、メタンの分子径は0.38〜0.4nmである。そして、Na−A型ゼオライトの細孔径は0.41nmであり、また、モルデナイト型ゼオライト(Na−モルデナイト型ゼオライトも同じ)には細孔が二種類あり、その細孔径はそれぞれ0.65nm×0.70nm(0.65nmは短径部の径、0.70nmは長径部の径)、0.29nm×0.57nm(0.29nmは短径部の径、0.57nmは長径部の径)である〔講談社発行、原外1名著「ゼオライト−基礎と応用−」15頁、18頁(1988年3月20日)、朝倉書店発行、小野外2名編「触媒の事典」87−88頁、559頁(2000年11月1日)〕。
原外1名著「ゼオライト−基礎と応用−」15頁、18頁(1988年3月20日) 小野外2名編「触媒の事典」87−88頁、559頁(2000年11月1日)
そこで、メタンの分子径とNa−A型ゼオライトの細孔径及びNa−モルデナイト型ゼオライトの細孔径とを対比すると、メタンの分子径とNa−A型ゼオライトの細孔径とはほぼ一致ないし近接している。これに対して、メタンの分子径とNa−モルデナイト型ゼオライトの細孔径とは一致も近接もせず、また分子径の整数倍にも近接してない。
この事実からして、本発明におけるカチオンを持つモルデナイト型ゼオライトによるガスの同位体選択分離作用は、少なくとも677号公報で規定するガスの分子径とカチオンを持つモルデナイト型ゼオライトの細孔径間の近接関係(677号公報で規定する、吸着剤のミクロ孔の大きさがガスの分子径に近接したものであること)によるものではなく、カチオンを持つモルデナイト型ゼオライトに特異な何らかの機作、例えば上記のような異なる径の細孔により連結される細孔構造、その他の要因が関与しているものと思われる。
以下、実施例に基づき本発明をさらに詳細に説明するが、本発明がこれら実施例により限定されないことはもちろんである。本実施例では、前述図2に示す実験装置を用い、この装置を用いた吸着分離実験及びその結果を示している。
〈実施例1〉
吸着剤充填容器16として直径1/8″、長さ1mの吸着剤充填容器を使用し、それぞれNa−A型ゼオライト、Na−モルデナイト型ゼオライトを充填し室温(23±5℃)で実験した。被処理ガスとして、同位体比12C:13C=7:3のメタン(13CH4の含有量=全メタン中30%)を使用し、キャリアガスとしてヘリウムを混合して実験した。メタンの流量は25mL/min、ヘリウムの流量は25mL/minである。表3は本実験の結果である。
Figure 2005262208
表3のとおり、Na−A型ゼオライトの場合の分離係数は1.00であり、分離効果は無い。これに対して、Na−モルデナイト型ゼオライトの場合の分離係数は1.12の値を示した。これはNa−A型ゼオライトによる分離係数を明確に上回っている。このように、Na−モルデナイト型ゼオライトは、炭素(C)が同位体比12C:13C=7:3のメタンについて、同位体分離効果上、Na−A型ゼオライトに対して明らかに優れていることは明らかである。
〈実施例2〉
被処理ガスとして、同位体比12C:13C=9:1のメタン(13CH4の含有量=全メタン中10%のメタン)を使用した点以外は実施例1と同様にして実施した。表4は本実験の結果である。表4のとおり、Na−A型ゼオライトの場合の分離係数は1.00であり、分離効果は無い。これに対して、Na−モルデナイト型ゼオライトの場合の分離係数は1.06の値を示している。このように、Na−モルデナイト型ゼオライトは、炭素(C)が同位体比12C:13C=9:1のメタンについて有効、有意な分離効果を示している。実施例1〜2の結果からも明らかなとおり、被処理ガスであるメタン中の13CH4濃度に依らず、モルデナイト型ゼオライトが有意な分離性能を有している。
Figure 2005262208
〈実施例3〉
本実施例3は以下の条件以外は実施例1と同様にして実施した。吸着剤充填容器1として、直径1/8″、長さ30cmの吸着剤充填容器を使用し、これにそれぞれ、H型のほか、各種カチオンすなわち塩を構成する元素の種類を異にするカチオンをそれぞれイオン交換担持した各種モルデナイト型ゼオライトを充填して室温(23±5℃)で実験した。実験は、被処理ガスとして、同位体比12C:13C=1:1のメタン(13CH4の含有量=全メタン中50%)を使用した。表5は本実験の結果である。表5中、各カチオンのイオン半径を併記している。
Figure 2005262208
表5のとおり、カチオンを持つモルデナイト型ゼオライトの場合、H型及び塩を構成する元素の種類如何にかかわらず、いずれも分離係数1.02以上の有意な同位体分離効果を示している。このうち、カチオンがCu2+、Co2+、Zn2+、Na+、Ca2+、Sr2+、Ag+、K+、Ba2+のモルデナイト型ゼオライトの分離係数1.04以上である。これを各カチオンのイオン半径との関係でみると、これらカチオンのイオン半径は0.07nm〜0.15nmの範囲内にあり、これらカチオンを持つモルデナイト型ゼオライトの分離係数との間に因果関係があることを示している。
すなわち、H+のイオン半径は0.03nmと小さく、H+を持つモルデナイト型ゼオライトの分離係数は1.02である。また、Li+のイオン半径は0.059nmで、Li+を持つモルデナイト型ゼオライトの分離係数は1.03である。一方、NH4 +のイオン半径は0.152nm、Rb+のイオン半径は0.152nm、Cs+のイオン半径は0.170nmと大きく、これらカチイオンを持つモルデナイト型ゼオライトの分離係数はともに1.02である。
これに対して、Cu2+、Co2+、Zn2+、Na+、Ca2+、Sr2+、Ag+、K+、Ba2+のイオン半径はいずれも0.07nm〜0.15nmの範囲内であり、これらのカチオンを持つモルデナイト型ゼオライトの分離係数はいずれも1.04以上である。このうち、特に、Ba+を持つモルデナイト型ゼオライトの分離係数は1.09、Na+を持つモルデナイト型ゼオライトの分離係数は1.10、Ag+を持つモルデナイト型ゼオライトの分離係数は1.11もの値を示している。
〈実施例4〉
本実施例4は吸着温度を−70℃にした以外は実施例2と同様にして実施した。表6は本実験の結果である。表6のとおり、−70℃という低温での分離効果は、各ゼオライトとも、室温での分離効果に比べて小さい。しかし、そのような低温域でも、唯一Na−モルデナイト型ゼオライトだけが分離係数1.07と、他のゼオライトに比べて、優位な分離効果を示している。一般的に分子のサイズを利用して分離を行う分子篩効果では、低温であるほど分離効果が大きくなる。この点、本実施例4の結果によると、本発明による同位体分離は、分子のサイズのみに起因するものではないことを裏付けており、そのような分子篩効果のみによるものではないことが確認された。
Figure 2005262208
本発明を実施する装置構成の態様例を示す図 本発明に至るまでの実験及び実施例で用いた装置を示す図 Li−LSX型ゼオライトによる吸着時間と出口13CH412CH4比を示すグラフ Na−モルデナイト型ゼオライトによる吸着時間と出口13CH412CH4比を示すグラフ チャバサイト型ゼオライトによる吸着時間と出口13CH412CH4比を示すグラフ Na−A型ゼオライトによる吸着時間と出口13CH412CH4比を示すグラフ Ca−X型ゼオライトによる吸着時間と出口13CH412CH4比を示すグラフ Na−Y型ゼオライトによる吸着時間と出口13CH412CH4比を示すグラフ Na−X型ゼオライトによる吸着時間と出口13CH412CH4比を示すグラフ K−L型ゼオライトによる吸着時間と出口13CH412CH4比を示すグラフ H−β型ゼオライトによる吸着時間と出口13CH412CH4比を示すグラフ
符号の説明
1 ガス導入管
2 カチオン担持のモルデナイト型ゼオライト充填容器
3 同位体分離済みのガス導出管
11 ガスボンベ
12、14、17 配管
13 質量流量制御器(マスフローコントローラー:MFC)
15 配管14に配置したバルブ
16 吸着剤充填容器
18 配管17に配置したバルブ
19 配管17から分岐した分岐管
20 質量分析計(MS)

Claims (14)

  1. 複数の同位体を含む元素で構成されたガスを分離する方法であって、同位体選択性吸着剤として、Na以外の1族、2族、8〜10族、11族、12族、13族、ランタノイドから選ばれた金属イオンまたはアンモニウムイオンからなるカチオンをイオン交換担持したモルデナイト型ゼオライトを用い、当該カチオンを持つモルデナイト型ゼオライトに対して、ガスのうちの特定同位体原子を構成元素として持つガス分子を選択的に吸着分離することを特徴とするガスの同位体分離方法。
  2. 請求項1のガスの同位体分離方法において、前記カチオンを持つモルデナイト型ゼオライトが、Ca−モルデナイト型ゼオライト、Ba−モルデナイト型ゼオライトまたはAg−モルデナイト型ゼオライトであることを特徴とするガスの同位体分離方法。
  3. 複数の同位体を含む元素で構成されたガスを分離する方法であって、同位体選択性吸着剤としてイオン半径が0.07nm以上0.15nm以下のカチオン(Na+を除く)をイオン交換担持したモルデナイト型ゼオライトを用い、当該カチオンを持つモルデナイト型ゼオライトに対して、ガスのうちの特定同位体原子を構成元素として持つガス分子を選択的に吸着分離することを特徴とするガスの同位体分離方法。
  4. 請求項3のガスの同位体分離方法において、前記イオン半径が0.07nm以上0.15nm以下のカチオンを持つモルデナイト型ゼオライトが、Cu2+、Co2+、Zn2+、Ca2+、Sr2+、Ag+、K+及びBa2+から選ばれたカチオンをイオン交換担持したモルデナイト型ゼオライトであることを特徴とするガスの同位体分離方法。
  5. 複数の同位体を含む元素で構成されたガスを0℃を超える室温で分離する方法であって、同位体選択性吸着剤としてNa−モルデナイト型ゼオライトを用い、当該Na−モルデナイト型ゼオライトに対して、ガスのうちの特定同位体原子を構成元素として持つガス分子を選択的に吸着分離することを特徴とするガスの同位体分離方法。
  6. 請求項1〜5のいずれか1項のガスの同位体分離方法において、前記分離するガスがメタン、エタン、エチレン、プロパン及びブタンのうちのいずれか一種のガス、または、それらガスの二種以上を含むガスであることを特徴とするガスの同位体分離方法。
  7. 請求項1〜5のいずれか1項のガスの同位体分離方法において、前記分離するガスが炭酸ガスまたはアンモニアであることを特徴とするガスの同位体分離方法。
  8. 複数の同位体を含む元素で構成されたガスを分離するための同位体選択性吸着剤であって、Na以外の1族、2族、8〜10族、11族、12族、13族、ランタノイドから選ばれた金属イオンまたはアンモニウムイオンからなるカチオンをイオン交換担持したモルデナイト型ゼオライトからなることを特徴とする同位体選択性吸着剤。
  9. 請求項8の同位体選択性吸着剤において、前記カチオンをイオン交換担持したモルデナイト型ゼオライトが、Ca−モルデナイト型ゼオライト、Ba−モルデナイト型ゼオライトまたはAg−モルデナイト型ゼオライトであることを特徴とする同位体選択性吸着剤。
  10. 複数の同位体を含む元素で構成されたガスを分離するための同位体選択性吸着剤であって、イオン半径が0.07nm以上0.15nm以下のカチオン(Na+を除く)をイオン交換担持したモルデナイト型ゼオライトからなることを特徴とする同位体選択性吸着剤。
  11. 請求項10の同位体選択性吸着剤において、前記イオン半径が0.07nm以上0.15nm以下のカチオンをイオン交換担持したモルデナイト型ゼオライトが、Cu2+、Co2+、Zn2+、Ca2+、Sr2+、Ag+、K+及びBa2+から選ばれたカチオンをイオン交換担持したモルデナイト型ゼオライトであることを特徴とする同位体選択性吸着剤。
  12. 複数の同位体を含む元素で構成されたガスを0℃を超える室温で分離するための同位体選択性吸着剤であって、Na−モルデナイト型ゼオライトからなることを特徴とする同位体選択性吸着剤。
  13. 請求項8〜12のいずれか1項の同位体選択性吸着剤において、前記分離するガスがメタン、エタン、エチレン、プロパン及びブタンのうちのいずれか一種のガス、または、それらガスの二種以上を含むガスであることを特徴とする同位体選択性吸着剤。
  14. 請求項8〜12のいずれか1項の同位体選択性吸着剤において、前記分離するガスが炭酸ガスまたはアンモニアであることを特徴とする同位体選択性吸着剤。
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