JP2005261821A - 頸椎屈曲位牽引枕 - Google Patents

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Abstract

【課題】 軽量かつ簡易な構成であって、しかも患者が一人で、楽な姿勢で、安全かつ効果的に頸椎を伸張させることのできる頸椎屈曲位牽引枕を提供する。
【解決手段】 仰臥した頸椎症患者の頭部を保持する保持凹部を上面に設けた頭部受1と、同頭部受1を高さ変更可能に下方から支持する支持機構2とを設け、患者Mが頭部Hを頭部受1に載せた状態で前方に傾けれるように、頭部受1を支持機構2に傾動可能に連結する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、頸椎症患者の頸椎を、屈曲位に保持させた状態で伸張させ、脊髄や神経根に加わる圧迫を緩和する枕型頸椎牽引装置に関する。
頸椎症は、一種の老人性変形によって頸の椎間板や椎体に変形・突出・骨増殖などが見られる疾患で、これら変化によって脊髄(頸髄)や脊髄から出ている神経根に圧迫や血行障害が生じて神経症状が現れる。症状の多くは、局所症状としての肩こり、頸の痛み、頭痛(後頭部痛)などを自覚する「頸椎症性肩こり」や、また最も多いタイプとして、神経根の圧迫により腕の痛みやしびれ感、手指の感覚障害や筋力低下などが生じる「頸椎症性神経根症」や、圧迫が脊髄(頸髄)に影響を及ぼし、手足のしびれ感に始まり、手先の細かい運動が阻害されたり、足がつっぱりうまく歩けなくなる「頸椎症性脊髄症」などである。また老人性変形以外の要因で椎間板ヘルニアが頸に発生し、やはり同じように「頸椎症性神経根症」や「頸椎症性脊髄症」の症状が出現することもある。
症状の緩和または治療法としては、鎮痛剤や筋弛緩剤の服用による自覚症の改善する内科的治療法や、更に脊髄症状の強いときには、圧迫している骨や椎間板をとり除いて圧迫から開放してやる外科的治療法などが適用されているが、頸椎症で最も多い「頸椎症性神経根症」や「頸椎症性肩こり」では、例えばグリソン牽引などのように頸椎を伸張させて圧迫を緩和する頸椎牽引療法が広く適用されている。
そして、頸椎牽引療法では、その概念説明図である図8に示すように、例えば座位の患者Mの頭部Hを、顎部や後頭部に添わせたベルトBを介して上方に牽引する。
この牽引では、まず頭部Hによる加重が解除されて頸椎Kへの圧迫が緩和され、次いで頸椎K間が伸張されるのであるが、人体の頸椎Kの椎列は前方に向けて湾曲しているので、牽引力は湾曲を矯正するように作用して後側がより大きく伸張され、これにより頸椎Kの後部側を絡路とする頸髄Zおよび同頸髄Zから出ている神経根(図示省略)に対する圧迫が効果的に緩和される(例えば、特許文献1参照)。
特開2002―159521号公報(第2および3頁)
しかしながら、通常、頸椎牽引用の装置は大掛りで、牽引治療は医療機関でしか受けられず、また簡易なものでも牽引用の重錘や支柱を備えているので重くて嵩張り、しかもベルトや当て具などを顎部に添えて牽引するので、例えば自宅で、一般の患者が一人で用いるには危険を伴い、専門知識を有する介添人なしでは適用し難い。
従って、頸椎症の治療や症状の改善を図るには、例えば比較的に症状が軽い場合でも、医療機関の牽引治療に依存せざるを得ず、患者は通院などに伴う負担を強いられているのが現状であるが、実際に、医療機関等で牽引治療を受けても、その肢位が不適切なため症状が悪化している症例も散見される。
これらの問題を解消するため、軽量かつ簡易な構成で自宅にも導入し易く、しかも患者が一人で、楽な姿勢で、安全かつ効果的に頸椎を伸張させて頸髄や神経根に加わる圧迫を緩和できる装置の出現が望まれていた。
本発明は上述の点に鑑みてなされたもので、軽量かつ簡易な構成であって自宅にも導入し易く、しかも患者が一人で、楽な姿勢で、安全かつ効果的に頸椎を伸張させて脊髄や神経根に加わる圧迫を緩和できる枕型頸椎牽引装置を提供することを目的としている。
上記の目的を達成するために、請求項1に係る本発明の枕型頸椎牽引装置は、頸椎症患者の頸椎を仰臥状態で屈曲位に維持しながら牽引する枕型頸椎牽引装置であって、前記患者の後頭部を保持する凹部を備えた頭部受と、前記頭部受を高さ変更可能に支持する支持機構とを備え、前記患者が頭部を前記頭部受に載せた状態で前方に傾けれるように、前記頭部受が前記支持機構に傾動可能に連結されていることを特徴としている。
請求項2に係る本発明の枕型頸椎牽引装置は、頸椎症患者の頸椎を仰臥状態で屈曲位に維持しながら牽引する枕型頸椎伸張装置であって、前記患者の後頭部を包み込むように保持する保持凹部を上面に設けた頭部受と、前記頭部受を高さ変更可能に下方から支持する支持機構と、前記支持機構を載設する板状の支持基盤とを備え、前記支持基盤は、仰臥した前記患者の胴部の方向に向ける前部に、同患者胴部の少なくとも肩部を乗せられるように前方に向けて張り出す体重負荷用の張出部を設けた構成とし、前記頭部受は、前後方向に傾動可能に前記支持機構に連結させていることを特徴としている。
請求項3記載のように、前記支持機構は、互いの先端部同士を回動自在に連結し、その連結側を頂とする山形を形成するように直列に配列させた主・副二つの傾斜支持桁と、前記支持基盤に取付けられ、上面に前記副傾斜支持桁の下端を係合させる係合凹部を所定間隔で長手方向に複数設けた矩形板状の係合担持体とを備え、かつ、前記主・副傾斜支持桁は、前記支持基盤の幅方向中央部に位置して前後方向に配列させるとともに、そのいずれか一方の先端部に前記頭部受との連結具を取着する一方、前記主傾斜支持桁の基端部を前記支持基盤に回動自在に連結し、前記係合担持体は、その長手方向を前後方向に向けさせて前記主・副傾斜支持桁の直下方に配置し、同係合担持体のいずれかの係合凹部に前記副傾斜支持桁の基端を選択的に係合させて、前記主傾斜支持桁の基端との間隔を変更可能に、同副傾斜支持桁の基端を係止する構成とすることができる。
請求項4記載のように、前記支持機構の主・副傾斜支持桁は、連結軸を介して左右で1対の桁材の基端部および先端部間を連結させた長方形枠状に形成し、かつ副傾斜支持桁は、主傾斜支持桁よりも長さのやや短い長方形枠状に形成して先端側連結軸を前記主傾斜支持桁の先端部の左右の桁材に軸架・連結させ、前記係合担持体の係合凹部は、前記副傾斜支持桁の基端側連結軸が嵌入する溝型に形成しているものとすることができる。
請求項5記載のように、前記主傾斜支持桁は、前記副傾斜支持桁の前方に配し、かつ前記連結具は、同主傾斜支持桁の傾斜上側面に沿ってスライド移動可能に、かつ係止可能に取付けているものとすることができる。
請求項6記載のように、前記頭部受および支持基盤は、主体部が所定強度および剛性を有する軽合金または合成樹脂材からなるとともに、その主体部の表面の少なくとも上面に弾性材からなる緩衝層を被着した構成とすることができる。
請求項1に係る本発明の枕型頸椎牽引装置によれば、従来の牽引療法では頭部を牽引することによって、頭部による頸椎への加重の解除と頸椎列の伸張とを行うのに対し、仰臥した患者の頭部を前方に傾動可能に適宜高さに保持し、頭部による頸椎への加重を解除した無負荷状態で俯かせて頸椎列の後側を効果的に伸張でき、頭部を牽引しなくても従来の牽引療法と同様の効果が得られる。
即ち、患者の後頭部を保持する凹部を備えた頭部受を、高さ変更可能に支持機構によって支持させるとともに、患者が頭部を載せた状態で、頭部を前方に傾けることができるように支持機構に傾動可能に連結しているので、仰臥した患者は、頭部を頭部受に載せたまま前方に傾けることができる。すると、患者は顎を引いて俯いたような状態になり頸椎が屈曲位に保持されるので、頭部による加重が解除された無負荷状態で頸椎列の後側が伸張され、よって頸椎の後部側を絡路とする頸髄および頸髄から出ている神経根に対する圧迫を緩和することができる。また支持機構による頭部受の支持高さ、つまり患者頭部の保持高さを、患者の症状や体格に応じて変更し、頸椎列の後側を効果的に伸張させることができる。
請求項2に係る本発明の枕型頸椎牽引装置によれば、患者の後頭部を包み込むように保持する保持凹部を上面に設けた頭部受と、この頭部受を高さ変更可能に下方から支持する支持機構と、この支持機構を載設する支持基盤とを備えるので、仰臥した患者の頭部を下方から適宜高さに保持し、頭部による頸椎への加重を解除するとともに、無負荷状態で頭部を俯かせて頸椎を屈曲位に保持し頸椎列の後側を伸張させることができる。また板状の支持基盤は、患者の胴部の方向に向ける前部に、患者の少なくとも肩部を乗せるように前方に張り出す張出部を設けているので、同張出部に患者の胴部の重さを負荷させて、頭部受で患者頭部を保持したときに移動やずれが生じることを防止でき、一方、頭部受は前後方向に傾動可能に設けているので、高さを変更しても、患者の頭部を包み込むように保持したまま無理なく俯き方向に傾斜させることができ、よって簡易な構成もとで、安全に、かつ仰臥という楽な姿勢で頸椎を伸張させて、患者の頸髄や神経根に対する圧迫を効果的に緩和することができる。
請求項3に係る本発明の枕型頸椎牽引装置によれば、支持機構は、回動自在に連結した互いの先端側を頂とする山形を形成するように直列に配列させた主・副二つの傾斜支持桁を、支持基盤の幅方向中央部に位置して前後方向に配するとともに、そのいずれか一方の先端部に頭部受との連結具を取着する一方、上面に副傾斜支持桁の下端を係合させる係合凹部を所定間隔で長手方向に複数設けた矩形板状の係合担持体を、主・副傾斜支持桁の直下方に位置し、かつ長手方向を前後方向に向けさせて支持基盤に取付け、かつ、主傾斜支持桁の基端部は、支持基盤に回動自在に連結し、副傾斜支持桁の基端は、係合担持体の係合凹部のいずれかにを選択的に係合させて、主傾斜支持桁の基端との間隔を変更可能に、係止する構成としているので、副傾斜支持桁の基端の係止位置の選択によって、山形の頂側に連結具を取着した連結具の高さ、つまり頭部受で保持する患者頭部の保持高さを多段に変更して、頸椎を効果的に伸張させることができる。
請求項4に係る本発明の枕型頸椎牽引装置によれば、支持機構の主・副傾斜支持桁を、連結軸を介して左右で1対の桁材の基端部および先端部間を連結させた長方形枠状に形成し、かつ副傾斜支持桁を、主傾斜支持桁よりも長さのやや短い長方形枠状に形成して先端側連結軸を主傾斜支持桁の先端部の左右の桁材に軸架・連結させたので、必要な構造強度を確保してなお比較的軽量なものとすることができ、また係合担持体の係合凹部を、副傾斜支持桁の基端側連結軸が嵌入する溝型に形成したので、同副傾斜支持桁を安定に係止することができる。
請求項5に係る本発明の枕型頸椎牽引装置によれば、主傾斜支持桁を副傾斜支持桁の前方に配し、頭部受との連結具を、その主傾斜支持桁の傾斜上側面に沿ってスライド移動可能に、かつ係止可能に取付けたので、副傾斜支持桁の係止位置の選択による高さの変更に、連結具のスライド係止位置の選択による高さの変更を加え、より細かく患者頭部の保持高さを調整することができる。
請求項6に係る本発明の枕型頸椎牽引装置によれば、頭部受および支持基盤を、主体部が所定強度と剛性を有する軽合金または合成樹脂材からなるとともに、その主体部の表面の少なくとも上面に弾性材からなる緩衝層を被着した構成としたので、装置の軽量化を図るとともに、患者に対してより安全なものとすることができる。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。
図1〜図5は本発明の実施例に係る枕型頸椎牽引装置を示すもので、図1は本例装置の概要構成を示す斜視図、図2は平面図、図3は図2のA−A縦断面図、図4および図5は要部の構成を示す斜視図である。
本実施例の装置100は、図1〜図3に示すように、仰臥した患者(成人)の頭部を保持する頭部受1と、この頭部受1を下方から支持する支持機構2と、この支持機構2を載設する支持基盤3とを主要部として備えている。
頭部受1は、仰臥した患者の後頭部を包み込むように保持する保持凹部11を上面に設けた椀状に形成され、所定の強度と剛性を有する合成樹脂材からなる主体部10の上面に発泡ウレタンゴムからなる緩衝用カバー12を貼着した構成としている。
また、緩衝用カバー12は、患者の頭部と頸部の保護のために、主体部10の周縁から少し張り出し、かつ頸部が位置する前部を略頸部長さ分だけ前方に張り出させている。一方、主体部10の下面中央部には連結部13を突設している。
支持機構2は、互いの先端部同士を回動自在に連結し、その連結側を頂とする山形を形成するように直列に配列させた主・副二つ傾斜支持桁21、22と、支持基盤3に取付けられ、上面に副傾斜支持桁22の下端を係合させる係合凹部23aを複数設けた矩形板状の係合担持体23とを備えてなる構成としている。
支持基盤3は、所定の強度と剛性を有する軽合金材からなる板状の主体部30の上面に発泡ウレタンゴムからなる緩衝用カバー31を貼着し、かつ、仰臥した患者の胴部の方向に向ける前部に、患者胴部の少なくとも肩部を乗せられるように前方に向けて張り出させた体重負荷用の張出部3aを設けた構成としている。
翻って、支持機構2の主傾斜支持桁21は、図4に示すように、左右で1対の桁材21a、21bの基端部間と先端部間とを上・下の連結軸21c、21dで連結した長方形枠状に形成され、その先端側の上連結軸21cに、頭部受1の連結部13に連結する連結具40を取着する一方、基端側の下連結軸21dを、図4中に一点鎖線で示す軸受32を介して、支持基盤3に回動自在に連結させている。また、副傾斜支持桁22は、同様に左右で1対の桁材22a、22bの基端部間と先端部間を上・下の連結軸22c、22dで連結し、主傾斜支持桁21と相似形で長さのやや短い長方形枠状にされ、その先端側の上連結軸22cを主傾斜支持桁21の先端部の左右の桁材21a、21bに回動自在に軸架・連結させている。
また、係合担持体23は、図5に示すように、上面に設ける係合凹部23aを、同図中に一点鎖線で示す副傾斜支持桁22の下連結軸22dを係合させるU字状断面形状の溝型に形成し、かつ長手方向に所定ピッチ間隔で複数設けている。また、その上側には、副傾斜支持桁22の離脱を防止する制止板24を、バネ付ネジ24aを介して取り付けている。
そして、支持機構2は、図1〜図3に示すように、主・副傾斜支持桁21、22を、支持基盤3の幅方向中央部に位置して前後方向に直列に配設するとともに、係合担持体23を、その長手方向を前後方向に向けて主・副傾斜支持桁21、22の直下方に配置して、副傾斜支持桁22の基端側の下連結軸22dを、係合担持体23のいずれかの係合凹部23aに選択的に係合させて係止することで、主傾斜支持桁21の先端側に取着した連結具40の高さを多段に変更できるようにしている。また、その連結具40には、図3中の矢印で示すように、頭部受1が前後方向に傾動できるように、同頭部受1の連結部13の頭部受1が連結されている。
上記構成の本実施例の装置100では、その概念説明図である図7に示すように、支持機構2によって高さ変更可能に支持した頭部受1にて、仰臥した患者Mの頭部Hを下方から適宜高さに保持し、頭部Hによる頸椎Kへの加重を解除するとともに、無負荷状態で頭部Hを俯かせて頸椎Kを屈曲位に保持し、頸椎K列の後側を伸張させることができる。また支持基盤3は、患者Mの胴部を乗せる張出部3aを設けているので、患者Mの重さを負荷させて、頭部受1で患者Mの頭部Hを保持したときに移動やずれが生じることを防止することができ、一方、頭部受1は前後方向に自在に傾動するので、保持高さを変更しても、患者Mの頭部Hを包み込むように保持したまま無理なく俯き方向に傾斜させることができ、よって簡易な構成もとで、安全に、かつ仰臥という楽な姿勢で頸椎Kを伸張させて、患者Mの頸髄Zや神経根(図示省略)に対する圧迫を効果的に緩和することができる。
なお、保持高さは患者が心地よいと感じる高さに設定し、一回あたりの使用時間は10分前後とされることが望ましい。
図6は本発明の別の実施例に係る枕型頸椎牽引装置の要部の構成を示す斜視図である。
なお、本例装置101は、要部としての支持機構の構成が一部異なる点を除いて、基本的な構成が前記〔実施例1〕のものと実質的に等価であるので、ここでは要部のみを図示すると共に、等価な各部に同符号を付して説明を省略し、その差異点のみを要約して説明する。
本例装置101では、頭部受1の連結部13に連結させる連結具41を、図6に示すように、その基部を主傾斜支持桁21の左右の桁材21a、21bに摺動可能に係合させて、同主傾斜支持桁21の傾斜上側面に沿ってスライド移動可能に取り付けている。また、この連結具41の前端の幅方向中央部には、副傾斜支持桁22と相似形で小さい長方形枠状に形成され、その基端側と先端側に連結軸42a、42bを設けた係止枠体42が取り付けられている。また、この係止枠体42は、基端側の連結軸42aを回動自在に連結具41に連結されるとともに、同基端側に設けた図示省略のバネによって先端側の連結軸42bが常に下方向に向けて回動するように付勢されている。
一方、主傾斜支持桁21の幅方向中央部には、左右の桁材21a、21bと同様に基端部と先端部とを上・下の連結軸21c、21dに連結されるとともに、その上側面に係止枠体42の先端側の連結軸42bを係合させるU字状の係合溝25aを長手方向に所定ピッチ間隔で複数設けた係合担持枠25を設けている。
そして、連結具41を適宜位置にスライド移動させ、係止枠体42の先端側の連結軸42bを、係合担持枠25のいずれかの係合溝25aに選択的に係合させて係止することで、同連結具41の高さを多段に変更できるようにしている。
上記構成の本例装置101では、副傾斜支持桁22の係止位置の選択による高さの変更に、連結具41のスライド係止位置の選択による高さの変更を加え、より細かく患者頭部の保持高さを調整することができる。
なお、上記実施例の装置では、支持機構は、頭部受に連結させた傾斜支持桁の傾斜度を、一種のラッチ機構によって変更させて同頭部受保持高さを段階的に選定する構成のものとしたが、これは例えば、図7に示すように、ネジ機構によって保持高さを無段に選定する構成のものとすることも好ましい実施態様である。
図7は本発明のさらに別の実施例に係る枕型頸椎牽引装置の要部の構成を一部を切り欠いて示す斜視図である。
なお、本例装置102は、要部としての支持機構の構成が一部異なる点を除いて、基本的な構成が前記〔実施例1〕のものと実質的に等価であるので、ここでは要部のみを図示すると共に、等価な各部に同符号を付して説明を省略し、その差異点のみを要約して説明する。
本例装置102における支持機構2は、前記〔実施例1〕の副傾斜支持桁22および係合担持体23を、ネジシリンダー50に置き換えた構成としている。
ネジシリンダー50は、図7に示すように、シリンダー本体51と、このシリンダー本体51の上端部に回転自在に取り付けた雌ネジ円盤52と、この雌ネジ円盤52に螺合させた昇降ネジ53とを備え、シリンダー本体51と昇降ネジ53とを回転しないように他部材に取り付けた状態で、雌ネジ円盤52を回転させることで、昇降ネジ53をシリンダー本体51内から進退させる構成としている。
そして昇降ネジ53は、先端に取着した連結軸53aを主傾斜支持桁21の左右の桁材21a、21bの先端部に回動自在に軸架・連結させ、またシリンダー本体51は、基端側を、図7中に一点鎖線で示す軸受33を介して、支持基盤3に回動自在に連結させ、この構成配置のもとで、昇降ネジ53を、主傾斜支持桁21の先端部を支持させた状態で雌ネジ円盤52を回転させることで伸縮し、主傾斜支持桁21の先端に取着した頭部受1の高さを無段に変更できるようにしている。
上記構成の本実施例の装置102では、連結具40の高さ、つまり頭部受1の高さを無段に変更し、患者頭部の保持高さを任意に調整することができる。
以上に述べたように、本発明の実施例に係る枕型頸椎牽引装置は、軽量かつ簡易な構成で自宅にも導入し易く、しかも患者が一人で、仰臥という楽な姿勢で、安全かつ効果的に頸椎を伸張させて頸髄や神経根に加わる圧迫を緩和することができる。
上記に本発明の三実施例を挙げたが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば上記三実施例では頭部受を支持する支持機構は、先端側に頭部受に連結させた傾斜支持桁の傾斜度を、一種のラッチ機構やネジ機構によって変更させることで、頭部受の高さを選定する構成のものとしたが、これは装置の簡易化を図るための例であって、軽量かつ簡易なものであれば、例えばこの支持機構としては、電動ネジジャッキのような昇降機構や、ガスや液体などの流体圧を用いた昇降シリンダー機構によって保持高さを無段に選定する構成のものなどを採用されて良いことは言うまでもない。
本発明の実施例に係る枕型頸椎牽引装置の概要構成を示す斜視図である。 同装置の概要構成を示す平面図である。 同装置の概要構成を示す図2のA−A縦断面図である。 同装置の要部の構成を示す斜視図である。 同装置の要部の構成を示す斜視図である。 本発明の別の実施例に係る枕型頸椎牽引装置の要部構成を示す斜視図である。 本発明のさらに別の実施例に係る枕型頸椎牽引装置の要部の構成を一部を切り欠いて示す斜視図である。 本発明の実施例に係る枕型頸椎牽引装置による頸椎伸張の概念説明図である。 従来の頸椎牽引療法による頸椎伸張の概念説明図である。
符号の説明
1 頭部受
2 支持機構
3 支持基盤
10 保持凹部
11 主体部
12 緩衝板
13 連結部
21 主傾斜支持桁
22 副傾斜支持
23 係合担持体
24 制止板
25 係合担持枠
30 主体部
31 緩衝板
32 軸受
33 軸受
40 連結具
41 連結具
42 係止枠体
50 ネジシリンダー
51 シリンダー本体
52 雌ネジ円盤
53 昇降ネジ53
100 枕型頸椎牽引装置
101 枕型頸椎牽引装置
102 枕型頸椎牽引装置
H 頭部
K 頸椎
M 患者
Z 頸髄

Claims (6)

  1. 頸椎症患者の頸椎を仰臥状態で屈曲位に維持しながら牽引する枕型頸椎牽引装置であって、
    前記患者の後頭部を保持する凹部を備えた頭部受と、前記頭部受を高さ変更可能に支持する支持機構とを備え、
    前記患者が頭部を前記頭部受に載せた状態で前方に傾けれるように、前記頭部受が前記支持機構に傾動可能に連結されていること
    を特徴とする枕型頸椎牽引装置。
  2. 頸椎症患者の頸椎を仰臥状態で屈曲位に維持しながら牽引する枕型頸椎牽引装置であって、
    前記患者の後頭部を包み込むように保持する保持凹部を上面に設けた頭部受と、前記頭部受を高さ変更可能に下方から支持する支持機構と、前記支持機構を載設する板状の支持基盤とを備え、
    前記支持基盤は、仰臥した前記患者の胴部の方向に向ける前部に、同患者胴部の少なくとも肩部を乗せられるように前方に向けて張り出す体重負荷用の張出部を設けた構成とし、前記頭部受は、前後方向に傾動可能に前記支持機構に連結させていること
    を特徴とする枕型頸椎牽引装置。
  3. 前記支持機構は、互いの先端部同士を回動自在に連結し、その連結側を頂とする山形を形成するように直列に配列させた主・副二つの傾斜支持桁と、前記支持基盤に取付けられ、上面に前記副傾斜支持桁の下端を係合させる係合凹部を所定間隔で長手方向に複数設けた矩形板状の係合担持体とを備え、
    かつ、前記主・副傾斜支持桁は、前記支持基盤の幅方向中央部に位置して前後方向に配列させるとともに、そのいずれか一方の先端部に前記頭部受との連結具を取着する一方、前記主傾斜支持桁の基端部を前記支持基盤に回動自在に連結し、
    前記係合担持体は、その長手方向を前後方向に向けさせて前記主・副傾斜支持桁の直下方に配置し、同係合担持体のいずれかの係合凹部に前記副傾斜支持桁の基端を選択的に係合させて、前記主傾斜支持桁の基端との間隔を変更可能に、同副傾斜支持桁の基端を係止する構成としていること
    を特徴とする請求項2記載の枕型頸椎牽引装置。
  4. 前記支持機構の主・副傾斜支持桁は、連結軸を介して左右で1対の桁材の基端部および先端部間を連結させた長方形枠状に形成し、かつ副傾斜支持桁は、主傾斜支持桁よりも長さのやや短い長方形枠状に形成して先端側連結軸を前記主傾斜支持桁の先端部の左右の桁材に軸架・連結させ、前記係合担持体の係合凹部は、前記副傾斜支持桁の基端側連結軸が嵌入する溝型に形成していること
    を特徴とする請求項2または3記載の枕型頸椎牽引装置。
  5. 前記主傾斜支持桁は、前記副傾斜支持桁の前方に配し、かつ前記連結具は、同主傾斜支持桁の傾斜上側面に沿ってスライド移動可能に、かつ係止可能に取付けていること
    を特徴とする請求項2〜4のいずれかに記載の枕型頸椎牽引装置。
  6. 前記頭部受および支持基盤は、主体部が所定強度および剛性を有する軽合金または合成樹脂材からなるとともに、その主体部の表面の少なくとも上面に弾性材からなる緩衝層を被着した構成としていること
    を特徴とする請求項2〜5のいずれかに記載の枕型頸椎牽引装置。
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