JP2005260771A - スピーカ装置 - Google Patents

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【課題】 ボイスコイルからのリードをバネ端子に半田付けする際の熱でバネ端子が装着されている樹脂製フレームが溶ける危険がなく、バネ端子の樹脂製フレームへの位置決め精度を高精度に維持することができるスピーカ装置を提供する。
【解決手段】 スピーカユニット14を収容した樹脂製フレーム31に固着する金属製のバネ端子41は、スピーカユニット14のボイスコイル11が半田付けされるリード接続部44と樹脂製フレーム31の表面との間に所定の放熱空間sが確保されるように、樹脂製フレーム31の表面に接着されるフレーム接着部42の一側にリード接続部44を延設した構成として、半田付けの熱で樹脂製フレーム31が溶けることを防止する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、携帯電話などの情報機器に搭載されるスピーカ装置に関する。
近年、携帯電話やPDA(Personal Digital Assistans)などの情報機器の小型化や低コスト化が進むのに伴って、その情報機器の構成要素であるスピーカ装置に対しても低コスト化や省スペース化などの対応が求められている。
このような背景から、小型の情報機器への組み込みに対応したスピーカ装置として、ボイスコイルにより振動板を駆動するスピーカユニットと、前記スピーカユニットを収容すると共に機器ケースへの取り付け枠となる樹脂製フレームと、この樹脂製フレームに固着装備される一対の金属製のバネ端子とを備え、前記機器ケースに組み付けられる機器側回路基板上の出力端子を前記一対のバネ端子を介して前記ボイスコイルに電気接続する構成のものが、各種提案されている(例えば、特許文献1,特許文献2参照)。
このようなスピーカ装置において、樹脂製フレームに固着するバネ端子は、通常、前記樹脂製フレームに接着されるフレーム接着部と、このフレーム接着部に連設されると共に前記ボイスコイルのリードが半田付けされるリード接続部と、前記フレーム接着部に連設されると共に前記機器ケースに組み付けられる機器側回路基板上の出力端子に弾性変形状態で接続される弾性接続片とを金属板により一体形成した構造とされている。
特開平10−224879号公報 特開平11−282473号公報
ところで、従来、上記のようなスピーカ装置におけるバネ端子では、フレームとの接触面を大きく確保してフレームへの固定を安定させるべく、フレーム接着部とリード接続部とを前記フレームの表面に直接面接触する一連の平板状に仕上げることが考えられていた。
ところが、このような構造のバネ端子は、フレームに取り付けたバネ端子のリード接続部にボイスコイルからのリードを半田付けする際に、半田付けの熱がリード接続部を介してフレームに伝達され易く、樹脂製のフレームの表面が半田付けの熱で溶けて、バネ端子の取り付け位置にずれが生じ、その結果、バネ端子の弾性接続片と機器側回路基板上の出力端子との電気的接続に接続不良等が発生する虞があった。
本発明が解消しようとする課題としては、ボイスコイルからのリードをバネ端子に半田付けする際の熱でバネ端子が装着されている樹脂製フレームが溶ける危険がなく、バネ端子の樹脂製フレームへの位置決め精度を高精度に維持して、バネ端子の弾性接続片と機器側回路基板上の出力端子との電気的接続に、バネ端子の位置ずれに起因した接続不良の発生を防止することができるスピーカ装置を提供することが一例として挙げられる。
請求項1に記載のスピーカ装置は、ボイスコイルにより振動板を駆動するスピーカユニットと、前記スピーカユニットを収容すると共に機器ケースへの取り付け枠となる樹脂製フレームと、この樹脂製フレームに固着装備される一対の金属製のバネ端子とを備え、前記機器ケースに組み付けられる機器側回路基板上の出力端子が前記一対のバネ端子を介して前記ボイスコイルに電気的に接続されるスピーカ装置であって、前記各バネ端子は、前記樹脂製フレームに接着されるフレーム接着部と、このフレーム接着部に連設されると共に前記ボイスコイルのリードが半田付けされるリード接続部と、前記フレーム接着部に連設されると共に前記機器ケースに組み付けられる機器側回路基板上の出力端子に弾性変形状態で接続される弾性接続片とを一体形成した構造を成すと共に、前記リード接続部と前記樹脂製フレームの表面との間に所定の放熱空間が確保されるように、前記リード接続部を前記フレーム接着部の一側に延設したことを特徴とする。
以下、本発明に係るスピーカ装置の実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。
図1乃至図5は本発明に係るスピーカ装置の一実施の形態を示したもので、図1は本発明に係るスピーカ装置の一実施の形態の斜視図、図2は図1に示したスピーカ装置の情報機器等の機器ケースに取り付けた状態の側面図、図3は図1のA−A線に沿う矢視図、図4は図3のB−B線に沿う断面図、図5は図1に示したスピーカ装置に使用したバネ端子の斜視図である。
本発明に係る実施の形態のスピーカ装置1は、携帯電話やPDAなどの情報機器に組み込まれるもので、ボイスコイル11により振動板12を駆動するスピーカユニット14と、このスピーカユニット14を収容すると共に機器ケース21への取り付け枠となる樹脂製フレーム31と、この樹脂製フレーム31に固着装備される一対の金属製のバネ端子41,41とを備え、機器ケース21に組み付けられる機器側回路基板51上の出力端子53,53が前記一対のバネ端子41を介して前記ボイスコイル11に電気的に接続される。
スピーカユニット14は、所謂ドーム型スピーカユニットで、図4に示すように、ドーム型振動板12と、この振動板12の外周縁に接続された円筒状のボイスコイル11と、ボイスコイル11を収容する磁気ギャップ15を形成した磁気回路16と、磁気回路16及び振動板12を支持するスピーカユニットフレーム17とを備えている。
振動板12はその外周にエッジ18が接合されており、このエッジ18の外周縁がスピーカユニットフレーム17のエッジ支持部17aに固定されることによって、スピーカユニットフレーム17に支持されている。
磁気回路16は、図4に示すように、スピーカユニット14の背面側に配置された円柱状のセンターポール16aと、このセンターポール16aの基端外周を鍔状に張り出して形成された第1プレート16bと、この第1プレート16bの上に配置された環状のマグネット16cと、第1プレート16bと対向するようにマグネット16cの上に被せられた環状の第2プレート16dとを備えた構成で、第2プレート16dの内周面とセンターポール16aの外周面との間の隙間が、ボイスコイル11を収容する磁気ギャップ15となっている。
以上の磁気回路16は、磁気ギャップ15に磁束を集中させる外磁型の磁気回路を形成し、ボイスコイル11に入力される電気信号に応じて、ボイスコイル11を矢印Cに示す中心軸方向に駆動する。
樹脂製フレーム31は、図4に示すように、スピーカユニットフレーム17が嵌合する大径の第1筒状部32と、この第1筒状部32の一端から径方向内側に延出して第1プレート16bの背面を押さえる環状部33と、環状部33の内周縁から第1筒状部32とは逆方向に延出した小径の第2筒状部34とを、合成樹脂により一体成形したものである。
第1筒状部32と第2筒状部34とは同心状になっていて、第1筒状部32と環状部33とで囲う凹空間が磁気回路16の収容部となっている。
環状部33の一部には、図2に示すように、一対のバネ端子41,41を据え付けするために凹ました段差部36が形成されている。
この段差部36には、図2及び図3に示したように、バネ端子41を面接触状態で載置する平坦部37と、バネ端子41に装備された係止片42a,42bが係合する端子係合穴38a,38bとが装備されている。
各バネ端子41は、図2及び図5に示すように、樹脂製フレーム31の平坦部37の上に載置されて適宜接着剤によって平坦部37に接着固定されるフレーム接着部42と、このフレーム接着部42に一側に連設されると共にボイスコイル11のリードが半田付けされるリード接続部44と、フレーム接着部42の他側に連設されると共に機器ケース21に組み付けられる機器側回路基板51上の出力端子53に弾性変形状態で当接して電気的な接続がなされる弾性接続片46とを、金属板のプレス成形によって一体形成したものである。
このバネ端子41を形成する金属板としては、例えば、リン青銅、バネ鋼、ステンレス鋼、ベリリウム銅、チタン銅などの弾性と耐腐食性を有した金属の薄板材が望ましい。
フレーム接着部42には、図5に示すように、平坦部37の周囲に形成された端子係合穴38a,38bに挿入されることによって係合する係止片42a,42bが折曲形成されている。
バネ端子41は、上記係止片42a,42bを樹脂製フレーム31の端子係合穴38a,38bに係合させた時の係合力と、フレーム接着部42と平坦部37との間に塗布された接着剤による接着力とで、樹脂製フレーム31に固定される。
本実施の形態のバネ端子41におけるリード接続部44は、図2及び図5に示しているように、リード接続部44と樹脂製フレーム31の表面との間に所定の放熱空間sが確保されるように、フレーム接着部42の一側に段差44aを付けた後に延設されている。
また、弾性接続片46は、機器側回路基板51からの押圧力を先端に受けたときに円滑に弾性変形するように、フレーム接着部42に連続する部位が、円弧状の湾曲面46aとなっている。また、この湾曲面46aは、樹脂製フレーム31の表面に接触しないように、段差部36や平坦部37の寸法が選定されている。
機器側回路基板51は、図2に示すように、機器ケース21へスピーカ装置1を組み付けた後に、スピーカ装置1の上側に組み込みされる基板で、機器ケース21側に適正に固定された状態では、図2に実線で示した弾性接続片46を破線で示した位置まで弾性変形させ、その時の弾性接触圧で、一対のバネ端子41,41と出力端子53,53との間の電気的接続を得る。
この機器側回路基板51には、上記の出力端子53,53の他に、例えば、出力端子53,53に音響信号を出力するアンプ回路や、情報機器側の動作制御に必要な制御回路等が搭載される。
以上に説明したスピーカ装置1では、ボイスコイル11からのリードを半田付けするバネ端子41のリード接続部44は、樹脂製フレーム31の表面との間に放熱空間sを有していて、樹脂製フレーム31の表面に直接接触していない。そのため、リードをリード接続部44に半田付けする際の熱が樹脂製フレーム31に伝達され難く、リードをバネ端子41に半田付けする際の熱で樹脂製フレーム31が溶けてバネ端子41の取り付け位置がずれるという不都合の発生を防止することができる。
従って、バネ端子41の樹脂製フレーム31への位置決め精度を高精度に維持することができ、バネ端子41の弾性接続片46と機器側回路基板51上の出力端子53,53とバネ端子41との間の電気的接続に、バネ端子41の位置ずれに起因した接続不良の発生を防止することができる。
なお、本発明において使用するスピーカユニットは、上記実施の形態で示したドーム型に限らない。スピーカユニットとしては、コーン型のものを採用することもでき、また、長円状のスピーカユニットを採用することも可能である。
また、スピーカユニットの磁気回路は、上記実施の形態で示した外磁型に限らず、内磁型でもよい。
また、バネ端子の各部の寸法形状等は、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、適宜に設計変更可能である。
本発明の実施の形態に係るスピーカ装置の斜視図である。 図1に示したスピーカ装置を情報機器等の機器ケースに取り付けた状態の側面図である。 図1のA−A線に沿う矢視図である。 図3のB−B線に沿う断面図である。 図1に示したスピーカ装置に使用したバネ端子の斜視図である。
符号の説明
1 スピーカ装置
11 ボイスコイル
12 振動板
14 スピーカユニット
17 スピーカユニットフレーム
21 機器ケース
31 樹脂製フレーム
36 段差部
37 平坦部
38a,38b 端子係合穴
41 バネ端子
42 フレーム接着部
42a,42b 係止片
44 リード接続部
46 弾性接続片
51 機器側回路基板
s 放熱空間


Claims (1)

  1. ボイスコイルにより振動板を駆動するスピーカユニットと、
    前記スピーカユニットを収容すると共に機器ケースへの取り付け枠となる樹脂製フレームと、
    前記樹脂製フレームに固着装備される一対の金属製のバネ端子と、を備え、
    前記機器ケースに組み付けられる機器側回路基板上の出力端子が、前記一対のバネ端子を介して前記ボイスコイルに電気的に接続されるスピーカ装置であって、
    前記各バネ端子は、
    前記樹脂製フレームに接着されるフレーム接着部と、
    前記フレーム接着部に連設されると共に前記ボイスコイルのリードが半田付けされるリード接続部と、
    前記フレーム接着部に連設されると共に、
    前記機器ケースに組み付けられる機器側回路基板上の出力端子に、弾性変形状態で接続される弾性接続片と、を一体形成した構造を成すと共に、前記リード接続部と前記樹脂製フレームの表面との間に所定の放熱空間が確保されるように、前記リード接続部を前記フレーム接着部の一側に延設したことを特徴とするスピーカ装置。

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