JP2005256470A - 車両用開閉装置 - Google Patents

車両用開閉装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2005256470A
JP2005256470A JP2004070930A JP2004070930A JP2005256470A JP 2005256470 A JP2005256470 A JP 2005256470A JP 2004070930 A JP2004070930 A JP 2004070930A JP 2004070930 A JP2004070930 A JP 2004070930A JP 2005256470 A JP2005256470 A JP 2005256470A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
opening
closing
door
vehicle
engagement member
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2004070930A
Other languages
English (en)
Inventor
Hiroshi Masuko
浩史 増子
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsuba Corp
Original Assignee
Mitsuba Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsuba Corp filed Critical Mitsuba Corp
Priority to JP2004070930A priority Critical patent/JP2005256470A/ja
Publication of JP2005256470A publication Critical patent/JP2005256470A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Power-Operated Mechanisms For Wings (AREA)

Abstract

【課題】 手動開閉に対応する車両用開閉装置の小型化や低コスト化を達成する。
【解決手段】 車体11とドア12とを揺動自在に連結するヒンジアッパー14には、ドア12を自動的に開閉するアクチュエータ15が組み込まれる。アクチュエータ15は開閉駆動軸20を備えており、開閉駆動軸20の一端は車体11側のヒンジ金具14aに回動自在に支持される一方、他端はドア側のヒンジ金具14bに固定される。開閉駆動軸20にはモータ駆動される駆動カムホイール26が回転自在に支持され、従動カムホイール27が開閉駆動軸20と一体回転するように支持される。従動カムホイール27とナット部材28との間にはカムホイール26,27を相互に押圧する圧縮コイルばね29が装着される。カムホイール26,27にはカム面26a,27aが形成されており、押圧係合されるカム面26a,27aを介してモータ動力がドア12に伝達される。
【選択図】 図3

Description

本発明は車体に設けられた開閉部材を開閉する車両用開閉装置に関する。
自動車等の車両には、ドア、エンジンフード、テールゲート、トランクリッド等の開閉部材が設けられており、これらの開閉部材はヒンジを介して車体に揺動自在に取り付けられることが多い。一般的に、ドアは手動操作で開閉されるようになっているが、乗員が荷物を抱えている場合や、車両が坂道に停止している場合などには、ドアの開閉操作が困難となっていた。そこで、ヒンジを駆動するアクチュエータを車両に搭載し、このアクチュエータを乗員のスイッチ操作によって作動させることにより、ドアを自動的に開閉するようにした開閉装置が開発されている。
このような開閉装置を搭載した車両であっても、ドアが手動で操作されることがあるため、手動操作を考慮して開閉装置を構成する必要がある。つまり、ドアとアクチュエータとが動力的に連結された状態となっていると、ドアを手動で開閉することが困難であるばかりでなく、ドアに対する操作力がアクチュエータに伝達されるため、この操作力によってアクチュエータを損傷させてしまうおそれがあった。特に、ヒンジタイプのドアにあっては、ドアハンドルとヒンジとの距離が離れているため、小さな操作力でドアハンドルを操作したとしても、ヒンジを駆動するアクチュエータには大きな操作力となって伝達されることになっていた。
そこで、ドアとアクチュエータとの間にクラッチ機構を設け、手動開閉時にはドアとアクチュエータとを切り離すようにした開閉装置が開発されている(たとえば、特許文献1参照)。この開閉装置にはドアハンドルの操作に連動して解放されるクラッチ機構が搭載されており、乗員がドアハンドルを操作したときには、ドアを手動で開閉することが可能となっている。
一方、車両における横開き式のドアやテールゲートにおいては、車両が傾斜地に停止しているときに、ドアを手動操作にて開閉しようとすると、ドアの開閉方向に重力の影響があり、傾斜の度合いによってドアの開作動・閉作動操作に必要な操作力が変化するため、乗員に負担をかけることがあった。また、特に手動操作時の操作力だけを見た場合であっっても、男性と女性、または男性とお年寄りや子供とでは、手動操作力に大きな違いがあるため、これによっても乗員に負担をかけることがあった。
そこで、ドアのヒンジ部分にトルクセンサを設け、ドアの開閉操作力の大きさをトルクセンサによりドア開閉速度として検出し、その度合いに応じて駆動源によってドアの開閉操作をアシストする開閉装置も提案されている(たとえば、特許文献2参照)。この開閉装置によれば、ドアの開閉速度を検出してアシスト力を可変とできるので、操作力や傾斜の度合いに関わらず、所望の開閉操作を行うことができる。
特許第2853412号公報(第2−4頁、図2、図4) 特許第3300105号公報(第4−6頁、図12、図13)
しかしながら、アクチュエータとドアとの間に設けられるクラッチ機構は、その構造が複雑であるばかりでなく、乗員による手動操作に基づいてクラッチ機構を解放するための機構が必要になっており、開閉装置の大型化や高コスト化を招くことになっていた。
また、自動的にドアを開閉したり、ドアをアシスト駆動したりするような開閉装置にあっては、ドアの位置に応じてアクチュエータの作動制御を実行する必要があるため、ドア速度を検出するトルクセンサやドア位置を検出するポテンショメータやエンコーダ等の各種センサを数多く搭載する必要があり、開閉制御の複雑化を招くとともに、開閉装置の低コスト化が困難となっていた。
本発明の目的は、手動開閉に対応する車両用開閉装置の小型化や低コスト化を達成することにある。
本発明の車両用開閉装置は、車体に揺動自在に設けられた開閉部材を開閉する車両用開閉装置であって、前記車体と前記開閉部材との間に設けられ、前記車体のヒンジ部材に回転自在に支持される一方、前記開閉部材のヒンジ部材に固定される開閉駆動軸と、前記開閉駆動軸に回転自在に支持され、駆動手段によって回転駆動される回転体と、前記回転体と前記開閉駆動軸との間に設けられ、前記開閉駆動軸と前記回転体との間で伝達されるトルクを制限するトルク制限機構と、前記開閉駆動軸と前記回転体との相対回転を検出する回転検出手段と、前記回転検出手段からの信号に基づいて前記駆動手段を駆動する制御手段とを有することを特徴とする。
本発明の車両用開閉装置は、前記開閉部材の全閉位置を検出する全閉検出手段を有することを特徴とする。
本発明の車両用開閉装置は、前記トルク制限機構は、前記回転体に取り付けられる第1係合部材と、前記開閉駆動軸に軸方向に移動自在に取り付けられる第2係合部材と、前記第2係合部材を前記第1係合部材に押圧係合する付勢手段とを備えることを特徴とする。
本発明の車両用開閉装置は、前記第1係合部材と前記第2係合部材との対向する端面には、前記第1係合部材と第2係合部材とを周方向に係合するカム面が形成されることを特徴とする。
本発明の車両用開閉装置は、前記回転体はウォームホイールであり、前記ウォームホイールと前記第1係合部材とは一体に形成されることを特徴とする。
本発明の車両用開閉装置は、前記開閉駆動軸はスプライン部を備え、このスプライン部に前記第2係合部材は軸方向に移動自在に嵌合することを特徴とする。
本発明によれば、駆動手段に駆動される回転体と、開閉部材に固定される開閉駆動軸との間にトルク制限機構を設けるようにしたので、開閉部材が手動で開閉された場合であっても、回転体や駆動手段に過大なトルクが作用することはなく、車両用開閉装置の損傷を回避することができる。
また、開閉操作力の大きさを検出することなく、手動による開閉部材の開閉を検出することによって、必要により駆動手段による操作力を付与するようにもできるため、複雑な制御装置が不要となり、車両用開閉装置の制御機構を極めて簡単に構成できる。
また、回転体と開閉駆動軸との相対回転を検出する回転検出手段を設けるようにしたので、回転体に対する開閉駆動軸の作動状況を認識することができる。これにより、たとえば、開閉部材が手動で開閉された状況や、開閉部材が停止させられた状況であっても、各状況に合わせて駆動手段を適切に制御することができる。
さらに、係合部材間の滑りによって回転体や駆動手段に伝達されるトルクが機械的に制限されるため、トルク制限機構に対する作動制御が不要となり、車両用開閉装置の作動制御が極めて容易となる。
さらに付加的な効果として、第1係合部材と第2係合部材とをカム面同士で係合させ、第1係合部材のカム面の位置を駆動手段によって任意に変更できるようにしたため、開閉部材の開閉時に節度感を持たせるために任意の位置で機能するチェッカ機構としても利用可能となる。
これらにより、開閉部材の手動操作に対応する車両用開閉装置を簡単に構成することができ、車両用開閉装置の小型化や低コスト化を達成することができる。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。図1は本発明の一実施の形態である車両用開閉装置(以下、開閉装置という。)が搭載された車体11の一部を示す斜視図であり、運転席のドア12周りを示している。また、図2は車体11の一部を車室内側から示す斜視図であり、ドア12を開いた状態で示している。
図1および図2に示すように、この車両はセダンタイプの乗用車となっており、車体11の側部には開閉部材としてのドア12が設けられている。このドア12は車幅方向に開く横開きドア12となっており、ドア12の前端部に上下に設けられたヒンジロア13およびヒンジアッパー14を介して、ドア12は車体11に揺動自在に取り付けられている。このドア12を自動的に開閉するため、車体11には開閉装置が搭載されており、開閉装置のアクチュエータ15は上方のヒンジアッパー14に組み込まれている。
図3はアクチュエータ15の構造を概略的に示す説明図であり、図4はアクチュエータ15内のトルク制限機構30が作動した状態を示す説明図である。まず、図3に示すように、車体11にはドア12側に伸びる2つのヒンジ部材つまりヒンジ金具13a,14aが取り付けられる一方、ドア12には車体11側に伸びる2つのヒンジ部材つまりヒンジ金具13b,14bが取り付けられている。下方側のヒンジ金具13a,13bによって形成されるヒンジロア13には、ドア12を開閉する際の支点となるヒンジピン16が嵌合する一方、上方側のヒンジ金具14a,14bによって形成されるヒンジアッパー14には、ドア12を開閉駆動するためのアクチュエータ15が設けられている。
アクチュエータ15はスプライン部20aとねじ部20bとを備える開閉駆動軸20を有しており、この開閉駆動軸20の一端部は、車体11のヒンジ金具14aに回転自在に支持される一方、開閉駆動軸20の他端部は、ドア12のヒンジ金具14bにピン部材21を介して固定されている。開閉駆動軸20には回転体であるウォームホイール22が回転自在に支持されており、車体11には駆動手段である電動モータ23が固定されている。この電動モータ23の出力軸23aには、ウォームホイール22に噛み合ってウォームギヤ機構24を形成するウォーム25が固定されており、後述する制御ユニット33からの信号に応じて、電動モータ23はウォームホイール22を正転方向と逆転方向とに回転駆動する。なお、電動モータ23を車体11に固定することなく、ドア12に対して電動モータ23を固定するようにしても良い。
ウォームホイール22の下方には第1係合部材である駆動カムホイール26が設けられており、この駆動カムホイール26は開閉駆動軸20に回転自在に支持されている。ウォームホイール22と駆動カムホイール26とは一体に形成されており、電動モータ23によってウォームホイール22と共に駆動カムホイール26は回転駆動されるようになっている。また、駆動カムホイール26の下方には第2係合部材である従動カムホイール27が設けられており、従動カムホイール27は開閉駆動軸20のスプライン部20aに上下動自在に支持されている。そして、駆動カムホイール26下端にはカム溝を備えるカム面26aが形成され、これに対面する従動カムホイール27上端にはカム山を備えるカム面27aが形成されており、カム面26a,27aが相互に押圧係合されることによって、駆動カムホイール26と従動カムホイール27とは軸方向で連結され、周方向に一体回転可能な状態とされている。さらに、開閉駆動軸20のねじ部20bにはナット部材28が装着されており、ナット部材28と従動カムホイール27との間には、従動カムホイール27を駆動カムホイール26に押し付ける付勢手段としての圧縮コイルばね29が装着されている。
このようなアクチュエータ15の構造により、電動モータ23からのモータ動力は、駆動カムホイール26、従動カムホイール27、圧縮コイルばね29によって形成されるトルク制限機構30を介して、開閉駆動軸20に伝達されることで、ドア12を開方向または閉方向に駆動する動力となる。ここで、トルク制限機構30は、押圧係合されるカム面26a,27aを介してモータ動力をドア12に伝達する構造であるため、トルク制限機構30に過大なトルクで動力が入力されると、この動力はトルク制限機構30によって所定トルク以下に抑制されることになる。つまり、過大なトルクが入力されたときには、図4に示すように、ばね力に抗して従動カムホイール27が押し下げられるとともに、カム面26a,27aに滑りが生じるため、カム面26a,27aを介して伝達される動力が徐々に低下することになる。
また、トルク制限機構30によって伝達されるトルクの大きさは、圧縮コイルばね29の圧縮量を規制するナット部材28を、締め込んだり緩めたりすることによって調節できるようになっており、図示する場合には、電動モータ23から出力されるモータトルクよりも大きなトルクが入力された場合に、トルク制限機構30によってトルクが制限されるようになっている。このように、トルク制限機構30を設定することにより、電動モータ23によってドア12を自動的に開閉する場合には、カム面26a,27aの押圧係合状態を維持したままドア12に対して動力を伝達することができる一方、たとえば、ドア12を手動で開閉しようとした場合など、トルク制限機構30にモータトルクを超えたトルクが伝達される状況下にあっては、カム面26a,27aの押圧係合状態を解くことができる。
このように、トルク制限機構30を介してトルクを制限することにより、ドア12を手動で開閉するときに、ドア12側から入力され得る過大なトルクをウォームギヤ機構24や電動モータ23に伝達してしまうことがなく、アクチュエータ15の損傷を回避することができる。また、トルクの大きさに応じてトルク制限機構30を作動させることにより、自動的にアクチュエータ15とドア12とが切り離された状態となるため、アクチュエータ15によってドア12の手動開閉操作が阻害されることはなく、開閉装置を手動操作に対応させることが可能となる。
続いて、アクチュエータ15を用いたドア12の開閉制御について説明する。図5は開閉装置の制御系を示すブロック図である。図3および図5に示すように、駆動カムホイール26には磁石31が設けられており、開閉駆動軸20が固定されるドア12には回転検出手段として2つのセンサS1,S2が固定されている。アクチュエータ15等による操作によりトルク制限機構30が作動しない状態、つまり駆動カムホイール26と開閉駆動軸20とが一体となって回転する場合には、図5に示すように、磁石31の両端近傍にセンサS1,S2が配置されるようになっており、この場合にはセンサS1,S2から1つまりON信号が出力されるようになっている。また、手動操作によりトルク制限機構30が作動した状態、つまり駆動カムホイール26と開閉駆動軸20とに相対回転が生じた場合には、何れか一方のセンサS1,S2が磁石31に対面した状態になるとともに、対面したセンサS1,S2から0つまりOFF信号が出力されることになる。このように、センサS1,S2は電動モータ23に同期してドア12が開閉されているか否かを検出するようになっている。
また、従動カムホイール27には磁石32が設けられており、車体11には全閉検出手段としてのセンサS3が固定されている。ドア12が全閉位置まで閉じられた場合には、磁石32の一端近傍にセンサS3が配置されるようになっており、この場合にはセンサS3から1つまりON信号が出力されるようになっている。そして、ドア12が開かれた場合には、センサS3が磁石32に対面するとともに、センサS3から0つまりOFF信号が出力されることになる。このように、センサS3はドア12が全閉位置に閉じられているか否かを検出するようになっている。
図5に示すように、アクチュエータ15の電動モータ23は、制御手段である制御ユニット33から出力される制御信号に応じて駆動されるようになっており、この制御ユニット33には、前述したセンサS1,S2,S3からの検出信号や、乗員に操作される開閉スイッチ34からの操作信号が入力されるようになっている。なお、乗員がドア12を自動的に開閉する際に用いる開閉スイッチ34としては、車両に備え付けられた開閉スイッチ34に限られることはなく、乗員が携帯する小型の開閉スイッチであっても良い。
以下、ドア12の開閉時におけるアクチュエータ15の作動状態を説明する。図6(A)〜(D)はドア12を全閉位置から全開位置に開く際のアクチュエータ15の作動状態を示す説明図であり、図7(A)〜(D)はドア12を全開位置から全閉位置に閉じる際のアクチュエータ15の作動状態を示す説明図である。
まず、図6(A)に示すように、ドア12が全閉位置にある場合には、ドア12と一体になって移動するセンサS1,S2は、駆動カムホイール26に固定された磁石31からずれるように位置しており、センサS1,S2から制御ユニット33に対してON信号が出力されるようになっている。また、車体11に対して固定されるセンサS3も、従動カムホイール27に固定された磁石32からずれるように位置しており、センサS3から制御ユニット33に対してON信号が出力されるようになっている。
この状態から、図6(B)に示すように、ドア12が手動で開かれた場合には、ドア12に連動する従動カムホイール27が回転するため、センサS3に対面するように磁石32が移動し、センサS3から制御ユニット33に対してOFF信号が出力される。そして、ウォーム25機構を介して電動モータ23に連結される駆動カムホイール26は、停止した状態を維持するため、駆動カムホイール26に対してドア12が移動することになり、磁石に対面するセンサS2からはOFF信号が出力される。つまり、手動でドア12を開いた場合には、アクチュエータ15に大きなトルクが加えられることになるため、駆動カムホイール26と従動カムホイール27とのカム面26a,27aに滑りが生じ、駆動カムホイール26に対して従動カムホイール27は相対回転することになる。
このように、センサS1からON信号が出力される一方、センサS2からOFF信号が出力されたときには、電動モータ23に駆動される駆動カムホイール26に対して、ドア12が開方向に先行した状態であるため、制御ユニット33は電動モータ23に対してドア12に追従するように制御信号を出力する。そして、図6(C)に示すように、電動モータ23によって駆動カムホイール26を開方向に駆動することにより、センサS1,S2の双方からON信号が出力されるまで、つまり駆動カムホイール26のカム溝と従動カムホイール27のカム山とが嵌合するまで、駆動カムホイール26は追従駆動されることになる。
続いて、図6(D)に示すように、開閉スイッチ34を操作してドア12を全開位置まで開く場合には、電動モータ23によって開かれるドア12が、全開位置で図示しないストッパによって停止させられると、電動モータ23に駆動される駆動カムホイール26が、ドア12に対して開方向に先行した状態となるため、センサS1からOFF信号が出力されることになる。センサS1からのOFF信号を感知すると、制御ユニット33はセンサS1からON信号が出力されるまで電動モータ23を逆転させた後に電動モータ23を停止させることになる。
このように、電動モータ23に開かれるドア12が全開位置に達した場合であっても、アクチュエータ15にはトルク制限機構30が組み込まれているため、電動モータ23やウォームギヤ機構に大きなトルクが伝達されることはなく、開閉装置の損傷を回避することができる。しかも、センサS1からOFF信号に基づいて制御ユニット33は、ドア12が全開位置まで開かれたことを認識することができるため、ドア12の開閉位置を検出するためのポテンショメータやロータリーエンコーダなどが不要となり、開閉装置の小型化や低コスト化を達成することができる。
また、図7(A)〜(D)に示すように、ドア12を全開位置から全閉位置に閉じる際にも同様に電動モータ23が制御されることになる。まず、図7(A)および(B)に示すように、ドア12が手動で閉じられた場合には、センサS1からOFF信号が出力される一方、センサS2からON信号が出力されるため、制御ユニット33は駆動カムホイール26に対して従動カムホイール27つまりドア12が手動操作により閉方向に先行する状況を認識することができ、図7(C)に示すように、ドア12の開閉状況に合わせて電動モータ23を追従させることができる。
続いて、図7(D)に示すように、開閉スイッチ34を操作してドア12を全閉位置まで閉じる場合には、電動モータ23によって閉じられるドア12が、全閉位置で図示しないストッパによって停止させられると、電動モータ23に駆動される駆動カムホイール26が、ドア12に対して閉方向に先行した状態となるため、センサS2からOFF信号が出力されることになる。センサS2からのOFF信号を感知すると、制御ユニット33はセンサS2からON信号が出力されるまで電動モータ23を正転させた後に電動モータ23を停止させることになる。また、ドア12が全閉位置に達したときには、センサS3からON信号が出力されるようになっており、この信号に基づいて制御ユニット33は図示しないラッチ機構を作動させ、車体11に対してドア12を全閉位置に保持するようになっている。なお、センサS3からのON信号と、センサS2からのON・OFF信号とを総合的に判定してドア12の全閉位置を確定させるようにしても良い。
また、図示する場合にあっては、一旦、手動操作したドア12を、開閉スイッチ34の操作により全開位置や全閉位置まで開閉作動させているが、ドア12の手動操作を感知して電動モータ23を追従させた後、そのまま電動モータ23によってドア12を全開位置や全閉位置まで開閉作動させたり、電動モータ23によってドア12の手動開閉作動を全開位置や全閉位置までアシストするようにしても良い。
これまで説明したように、相互に押圧係合される駆動カムホイール26と従動カムホイール27と介して動力を伝達するトルク制限機構30を設けるようにしたので、ドア12が手動によって強制的に開閉された場合や、電動モータ23に開閉されるドア12が全閉位置や全開位置に達して停止した場合であっても、電動モータ23やウォームギヤ機構24に大きなトルクが作用することはなく、ウォーム25機構や電動モータ23の損傷を回避することができる。また、トルク制限機構30は、過大なトルクが入力されると自動的にトルクを軽減する構造となっているため、クラッチ機構のように複雑な構造を有する必要がなく、開閉装置の小型化や低コスト化を達成することができる。
また、電動モータ23に駆動されるウォームホイール22と、ドア12に連結される開閉駆動軸20との相対回転を検出するセンサS1,S2を用いて、電動モータ23に対するドア12の開閉状況を検出するようにしたので、ドア12が手動で開閉方向に操作された状況や、ドア12が機械的に停止された状況を検出することができるため、手動開閉操作を検出するトルクセンサや、ポテンショメータまたはロータリーエンコーダなどの位置検出機構を用いることなく、電動モータ23の駆動制御を容易に実行することができる。これにより、手動で開閉されたドア12に電動モータ23を追従させてドア12を自動開閉する制御や、自動開閉されたドア12が機械的に停止した場合に電動モータ23を停止させる制御などを容易に行うことができる。
さらに付加的な効果として、駆動カムホイール26と従動カムホイール27とをカム面26a,27a同士で係合させ、駆動カムホイール26のカム面26aの位置を電動モータ23によって任意に変更できるようにしたため、ドア12の開閉時に節度感を持たせるために任意の位置で機能するドアチェッカ機構としても利用可能となる。
本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることはいうまでもない。たとえば、本実施の形態おいては、開閉部材として運転席のドア12を図示しているが、助手席や後部座席のドアに本発明の駆動装置を適用するようにしても良く、いわゆる観音開きのバックドアに本発明の駆動装置を適用するようにしても良い。
また、トルク制限機構30として、端面がカム面26a,27aとなる2つのカムホイール26,27を用いるようにしているが、これに限られることはなく、トルク制限機構として、ボール部材等をばね力によって押し付けるようにしたディテント機構を用いるようにしても良い。この場合には、一方のカムホイールの端面にばね部材とボール部材の収容孔が形成され、他方のカムホイールの端面にボール部材に嵌合する嵌合凹部が形成されることになる。
さらに、センサS1,S2,S3は、いずれも非接触タイプのセンサであるが、リミットスイッチなど接触タイプのセンサを用いるようにしても良い。
さらに、図示する場合には、駆動カムホイール26のカム面26aにカム溝が形成され、従動カムホイール27のカム面27aにカム山が形成されているが、駆動カムホイール26にカム山を形成する一方、従動カムホイール27にカム溝を形成しても良い。また、カム溝やカム山は1つに限られることはなく、複数のカム溝やカム山を形成するようにしても良い。
さらに、電動モータ23からの動力を駆動カムホイール26に伝達するために、ウォーム25機構を用いるようにしているが、これに限られることはなく、ケーブルやベルトを用いて駆動カムホイール26を駆動させるようにしても良い。
なお、開閉駆動軸20のねじ部20bには、概略的に1つのナット部材28だけが図示されているが、調節されたナット部材28の装着位置はダブルナット等を用いて固定されることは言うまでもない。
本発明の一実施の形態である車両用開閉装置が搭載された車体の一部を示す斜視図である。 車体の一部を車室内側から示す斜視図である。 アクチュエータの構造を概略的に示す説明図である。 アクチュエータ内のトルク制限機構が作動した状態を示す説明図である。 開閉装置の制御系を示すブロック図である。 (A)〜(D)はドアを全閉位置から全開位置に開く際のアクチュエータの作動状態を示す説明図である。 (A)〜(D)はドアを全開位置から全閉位置に閉じる際のアクチュエータの作動状態を示す説明図である。
符号の説明
11 車体
12 ドア(開閉部材)
13 ヒンジロア
13a ヒンジ金具
13b ヒンジ金具
14 ヒンジアッパー
14a ヒンジ金具(ヒンジ部材)
14b ヒンジ金具(ヒンジ部材)
15 アクチュエータ
16 ヒンジピン
20 開閉駆動軸
20a スプライン部
20b ねじ部
21 ピン部材
22 ウォームホイール(回転体)
23 電動モータ(駆動手段)
23a 出力軸
24 ウォームギヤ機構
25 ウォーム
26 駆動カムホイール(第1係合部材)
26a カム面
27 従動カムホイール(第2係合部材)
27a カム面
28 ナット部材
29 圧縮コイルばね(付勢手段)
30 トルク制限機構
31,32 磁石
33 制御ユニット(制御手段)
34 開閉スイッチ
S1,S2 センサ(回転検出手段)
S3 センサ(全閉検出手段)

Claims (6)

  1. 車体に揺動自在に設けられた開閉部材を開閉する車両用開閉装置であって、
    前記車体と前記開閉部材との間に設けられ、前記車体のヒンジ部材に回転自在に支持される一方、前記開閉部材のヒンジ部材に固定される開閉駆動軸と、
    前記開閉駆動軸に回転自在に支持され、駆動手段によって回転駆動される回転体と、
    前記回転体と前記開閉駆動軸との間に設けられ、前記開閉駆動軸と前記回転体との間で伝達されるトルクを制限するトルク制限機構と、
    前記開閉駆動軸と前記回転体との相対回転を検出する回転検出手段と、
    前記回転検出手段からの信号に基づいて前記駆動手段を駆動する制御手段とを有することを特徴とする車両用開閉装置。
  2. 請求項1記載の車両用開閉装置において、前記開閉部材の全閉位置を検出する全閉検出手段を有することを特徴とする車両用開閉装置。
  3. 請求項1または2記載の車両用開閉装置において、前記トルク制限機構は、前記回転体に取り付けられる第1係合部材と、前記開閉駆動軸に軸方向に移動自在に取り付けられる第2係合部材と、前記第2係合部材を前記第1係合部材に押圧係合する付勢手段とを備えることを特徴とする車両用開閉装置。
  4. 請求項3記載の車両用開閉装置において、前記第1係合部材と前記第2係合部材との対向する端面には、前記第1係合部材と第2係合部材とを周方向に係合するカム面が形成されることを特徴とする車両用開閉装置。
  5. 請求項3または4記載の車両用開閉装置において、前記回転体はウォームホイールであり、前記ウォームホイールと前記第1係合部材とは一体に形成されることを特徴とする車両用開閉装置。
  6. 請求項3〜5のいずれか1項に記載の車両用開閉装置において、前記開閉駆動軸はスプライン部を備え、このスプライン部に前記第2係合部材は軸方向に移動自在に嵌合することを特徴とする車両用開閉装置。

JP2004070930A 2004-03-12 2004-03-12 車両用開閉装置 Pending JP2005256470A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004070930A JP2005256470A (ja) 2004-03-12 2004-03-12 車両用開閉装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004070930A JP2005256470A (ja) 2004-03-12 2004-03-12 車両用開閉装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2005256470A true JP2005256470A (ja) 2005-09-22

Family

ID=35082470

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2004070930A Pending JP2005256470A (ja) 2004-03-12 2004-03-12 車両用開閉装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2005256470A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN114026308A (zh) * 2019-06-25 2022-02-08 多媒体股份有限公司 使用动力驱动单元和dc马达齿槽效应的车门限位器

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN114026308A (zh) * 2019-06-25 2022-02-08 多媒体股份有限公司 使用动力驱动单元和dc马达齿槽效应的车门限位器
JP2022540017A (ja) * 2019-06-25 2022-09-14 マルチマティック インコーポレーテッド パワードライブユニットと直流モータのコギング効果を用いた車両ドアチェッカー
US11831268B2 (en) 2019-06-25 2023-11-28 Multimatic Inc. Vehicle door checker using power drive unit and DC motor cogging effect

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CN113153059B (zh) 具有旋转传动螺母的动力侧门致动器
US11220854B2 (en) Power swing door actuator with integrated door check mechanism
US6877791B2 (en) Device for automatically actuating a vehicle door
US10801245B2 (en) Power door with toothed rod crank mechanism
US20170292310A1 (en) Power swing door actuator with articulating linkage mechanism
US6398288B1 (en) Control device of automotive pivoting door
US8944487B2 (en) Door opening/closing apparatus
US7941972B2 (en) Powered opening and closing system for vehicle's door
JP3789116B2 (ja) 車両用開閉体の開閉駆動装置
US20080250720A1 (en) Power liftgate drive assembly
US20090265989A1 (en) Device for opening and/or closing a pivoting chassis piece
US9540859B2 (en) Power closure system
JP2007321365A (ja) 自動車用ドアの開動作規制装置
US20190301231A1 (en) Automatic vehicle closure system
EP1219766B1 (en) Closure apparatus and method for closing a lid of a compartment, in particular the trunk lid of a vehicle
US6536814B2 (en) Motor vehicle door lock with a controlled actuating element
JP4009860B2 (ja) パワースライディングドア開閉システム
RU2738216C1 (ru) Модуль силового привода для дверей транспортного средства
JP2005256470A (ja) 車両用開閉装置
JP4154260B2 (ja) 車両用自動開閉装置
EP2016666A1 (en) Actuator for an automobile
JP2007204982A (ja) ドア駆動装置
JP4175951B2 (ja) 車両用開閉体の開閉駆動装置
KR100488661B1 (ko) 탑승자 의도 감지식 도어 개폐장치
JP4956791B2 (ja) 車両用開閉扉のパワー開閉装置