JP2005254423A - 作業工具 - Google Patents

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Abstract

【課題】 作業工具における本体部の外観形状の変化を極力回避しつつ、当該作業工具における制振性を向上するのに資する技術を提供する。
【解決手段】 本体部103と、本体部103に収容されるシリンダ129と、シリンダ内の圧力変動を介して直線状に運動する打撃子131と、打撃子131による打撃力を介して所定の加工作業を遂行する工具ビット119とを有する作業工具において、本体部とシリンダの外周間にカウンターウェイト231を配置し、当該カウンターウェイトを加工作業時における衝撃力の発生タイミングに対応して直線運動させることにより、衝撃力に対する制振を行なう構成とした。
【選択図】 図2

Description

本発明は、ハンマやハンマドリル等のように一定の周期で工具ビットを駆動する作業工具における制振技術に関する。
実開昭51−6583号公報(特許文献1)には、制振装置が設けられたハンマの構成が開示されている。この従来のハンマでは、本体部を構成するハウジングの上方領域に制振室を形成するとともに、この制振室内にカウンターウェイトを収容し、そして当該カウンターウェイトをハンマと対向状に直線運動させることによって、ハンマ駆動の際に生じるハンマ長軸方向への強い振動を吸振するように構成される。
しかしながら、上述した従来のハンマでは、ハウジングの上方領域に制振室を形成し、その制振室にカウンターウェイトを収容する構成のため、制振装置を備えていないものに比べてハウジングの上部形状が大きく変化し、外観見栄えを悪化させてしまうという点で、なお改良の余地がある。
実開昭51−6583号公報
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、作業工具における本体部の外観形状の変化を極力回避しつつ、当該作業工具における制振性を向上するのに資する技術を提供することを目的とする。
上記課題を達成するため、各請求項に記載の発明が構成される。
請求項1に記載の発明によれば、本体部と、本体部に収容されるシリンダと、シリンダ内の圧力変動を介して直線状に運動する打撃子と、打撃子による打撃力を介して所定の加工作業を遂行する工具ビットと、を有する作業工具が構成される。ここで「シリンダ内の圧力変動」とは、典型的には、シリンダ内に摺動自在に収容された駆動子としてのピストンを駆動することで当該ピストンによって区画されるシリンダ内の圧力を増減させる態様がこれに該当するが、駆動子としてのピストンを摺動自在に収容するシリンダを駆動することで当該ピストンによって区画されるシリンダ内の圧力を増減させる態様も包含する。またシリンダ内の圧力の変動によって打撃子を工具ビットに直接衝突させて駆動する形態、シリンダ内の圧力の変動によって駆動された打撃子を他の衝撃力発生要素(例えばインパクトボルト)に衝突させるとともに、当該衝撃力発生要素を工具ビットに衝突させるといった間接的な駆動形態のいずれも好適に包含される。
また工具ビットは、当該打撃子による打撃力を介して所定の加工作業を遂行する。「所定の加工作業」としては、典型的には、工具ビットを直線状に運動させて被加工材にハンマ作業を行なう態様がこれに該当する。
本発明における作業工具では、シリンダ外周面の周方向について当該シリンダ外周面の全部または一部に沿ってカウンターウェイトを配置し、そして当該カウンターウェイトを加工作業時における衝撃力の発生タイミングに対応して直線運動させることにより、衝撃力に対する制振を行なうよう構成されている。すなわち、本発明では、カウンターウェイトを衝撃力の発生タイミングに対応して直線運動させることによって、衝撃力に対する制振を合理的に達成する構成である。ここで「シリンダ外周面に沿ってカウンターウェイトを配置」の態様としては、当該シリンダ外周面に接触した状態あるいはシリンダ外周面との間に間隙をおいて非接触状態で配置する態様のいずれも好適に包含する。またシリンダ外周面に沿う形状の態様としては、シリンダ外周面の曲率と同じ曲率で形成する態様あるいは異なる曲率で形成する態様のいずれであっても差し支えない。またカウンターウェイトを直線運動させる形態としては、典型的には、駆動モータの回転運動を直線運動に変換して駆動するクランク機構がこれに該当する。
また「加工作業時における衝撃力の発生タイミング」としては、打撃子が打撃対象物に衝突することで衝撃力が発生するタイミング、例えば中間子としてのインパクトボルトを介在させる場合であれば、当該インパクトボルトが工具ビットに衝突することで衝撃力が発生するタイミング、あるいは工具ビットが被加工物に衝突してハンマ作業を行うことで衝撃力が発生するタイミング等があり、カウンターウェイトを直線運動させるタイミングの設定については、上記の各タイミングの中から設計的に適宜選択して対応し得るものである。
本発明によれば、シリンダ外周面の周方向について当該シリンダ外周面の全部または一部に沿ってカウンターウェイトを配置する構成であり、シリンダ外周と本体部との間に、カウンターウェイトが直線移動することを許容する間隙を設定することによって、当該カウンターウェイトを収容することが可能となる。その結果、本体部の外観形状を殆ど変えることなくカウンターウェイトを収容可能なスペースを確保することが可能となり、外観見栄えのよい本体部を備えた作業工具が提供される。
(請求項2に記載の発明)
請求項2に記載の発明では、上記した請求項1に記載の作業工具において、打撃子が直線運動する際の当該打撃子の重心の移動線と、衝撃力の発生タイミングに対応して直線運動するカウンターウェイトの重心の移動線が重なるように構成される。
請求項2の発明によれば、直線運動の際の打撃子の重心の移動線と、衝撃力の発生タイミングに対応して直線運動するカウンターウェイトの重心の移動線が重なる構成とすることで、制振時に回転モーメントが発生して無用の振動源となることを効果的に防止することが可能となる。これにより、安定した制振作動形態を実現することができる。なお、「重なる」とは、文字通りに打撃子とカウンターウェイトが同軸とされる状態の他、打撃子の重心の移動線とカウンターウェイトの重心の移動線が交差する態様、打撃子の重心の移動線とカウンターウェイトの重心の移動線が若干のずれをもって並行する態様のいずれも好適に包含するが、回転モーメント発生の抑制の見地より、可及的に重心の移動線同士が近接することが好ましい。
打撃子の重心の移動線とカウンターウェイトの重心の移動線とを同軸とする態様としては、典型的には、シリンダの筒内に打撃子が相対的に摺動可能に配置される一方、シリンダの外周にカウンターウェイトが相対的に摺動可能に配置される態様がこれに該当し、この態様によれば、カウンターウェイトと打撃子につき、合理的な配置が実現されることになり、作業工具全体のコンパクト化を図る上で有効となる。
(請求項3に記載の発明)
請求項3に記載の発明では、請求項1または2に記載の作業工具において、本体部とカウンターウェイト間には、当該カウンターウェイトの周方向への移動を規制する回り止めが備えられた構成とされる。カウンターウェイトは、典型的には駆動源からクランク機構を介して駆動される。かかる駆動形式を採用した場合、クランク機構の連接ロッドと連結軸を介して連接されるカウンターウェイトには、当該カウンターウェイトの周方向に向う力、すなわち回転力が作用し易い。請求項3に記載の発明によれば、カウンターウェイトを本体部に対して回り止めすることで、当該カウンターウェイトの長軸方向への安定した直線運動を確保することができるとともに、連結軸、連接ロッド、更には連接ロッドとクランク円盤とをつなぐ偏心軸等に対し無用なねじれが作用することを回避し、動力伝達のための安定した動作を得ることができる。
本発明における「回り止め」は、カウンターウェイトが直線運動を行う領域の全長にわたって設定する態様、あるいは直線運動領域のうちの一部、好ましくは連結軸に作用する周方向の負荷が大となる領域に設定する態様のいずれをも好適に包含する。また「回り止め」としては、典型的には本体部とカウンターウェイト間に、互いに当該カウンターウェイトの直線運動方向と平行な方向の相対移動が許容され、直線運動方向と交差する方向の相対移動が規制される構成の係合スライド構造を備えることで好適に実現される。
(請求項4に記載の発明)
請求項4に記載の発明では、請求項1〜3のいずれかに記載の作業工具において、シリンダ内の圧力が減少する際に、当該シリンダ内部に外気を導く通気孔を有し、当該通気孔の開閉を前記カウンターウェイトによって行うよう構成している。なお「通気孔の開閉をカウンターウェイトによって行う」とは、当該カウンターウェイトに通気孔を開閉するためのバルブ機能を持たせるということであり、典型的にはカウンターウェイトの内周側に、シリンダの外周面に接触した状態で当該カウンターウェイトと一体的に直線運動することによって通気孔を開閉するバルブ部材を備える態様がこれに該当する。
本発明によれば、例えば打撃子に強い打撃力を生じさせる上で有効な圧縮領域において、カウンターウェイトが通気孔を閉じるよう設定することでシリンダ内の空気が外部に流出することを抑え、これによってシリンダ内の空気の流出によるロスを低減し、打撃子によるより一層強い打撃力を生み出すことが可能になる。一方、打撃動作後の打撃子は、シリンダ内の空気の膨張に伴う減圧作用によって生ずる吸引作用で打撃動作前の位置に戻されるが、この吸引力が強すぎると、打撃子が適正位置を越えて駆動子側へ移動することになる。本発明によれば、上述した圧縮領域を除く領域では、通気孔を開いてシリンダ内を外部に連通する設定とすることで、当該シリンダ内に空気を導入しシリンダ内の吸引力を調整して打撃子が適正位置を超えて戻り過ぎることを防止することができる。なおバルブによる通気孔の開閉の切り替えのタイミングについては、上記のシリンダ内空気の流出防止効果と、打撃子の復帰動作の適正化とを加味して設定される。
本発明によれば、作業工具における本体部の外観形状の変化を極力回避しつつ、当該作業工具における制振性を向上するのに資する技術が提供されることとなった。
以下、本発明の実施の形態につき、図面を参照しつつ詳細に説明する。本発明の実施の形態では、作業工具の一例として電動式のハンマを用いて説明する。図1は本実施の形態に係る電動ハンマ101の全体を示す平断面図である。図示のように、本実施の形態に係る電動ハンマ101は、概括的に見て、電動ハンマ101の外郭を形成する本体部103、当該本体部103の先端領域に接続されるツールホルダ117、当該ツールホルダ117に着脱自在に取付けられたハンマビット119を主体として構成される。ハンマビット119は、本発明における「工具ビット」に対応する。
本体部103は、駆動モータ111を収容したモータハウジング105と、第1運動変換機構113、第2運動変換機構213を収容したギアハウジング107と、打撃要素115を収容したバレル108と、ハンドグリップ109とによって構成されている。本体部103は、本発明における「本体部」を構成する。駆動モータ111の回転出力は、第1運動変換機構113によって直線運動に適宜変換された上で打撃要素115に伝達され、当該打撃要素115を介してハンマビット119の長軸方向(図1における左右方向)への衝撃力を発生する。
また駆動モータ111の回転出力は、第2運動変換機構213によって直線運動に適宜変換された上で制振機構部201のカウンターウェイト231に伝達され、ハンマビット119の打撃に伴う衝撃力の発生タイミングに対応させて当該カウンターウェイト231に長軸方向への直線運動を行なわせる。これにより、電動ハンマ101に生ずる振動を抑制するように作用する。なお、電動ハンマ101は、適宜作業者が操作することにより、ハンマビット119の長軸方向へのハンマ動作および周方向へのドリル動作を同時に行なうハンマドリルモードへ切り替え可能に構成してもよい。
本実施の形態に係る電動ハンマ101のうち、第1運動変換機構113および第2運動変換機構213の主要部分の詳細な構成が図2および図3に示される。第1運動変換機構113は、駆動モータ111により垂直面内にて回転駆動される駆動ギア121、その駆動ギア121と一体回転する中間ギア122、中間ギア122に噛み合う被動ギア123、被動ギア123と一体回転する第1クランク板124、当該第1クランク板124の回転中心からシフトしてその周縁部に配置された第1偏心軸125(クランクピン)、および一端側が第1偏心軸125に遊嵌状に取り付けられるとともに他端側が駆動子としてのピストン128に第1連結軸127を介して遊嵌状に取り付けられた第1連接ロッド126を備えた構成とされる。
なお第1運動変換機構113の構成要素のうち、駆動モータ111を含めた駆動ギア121、中間ギア122および被動ギア123からなるギア機構については、図1に示され、図2および図3では省略されている。また第1クランク板124は、第1ベアリング120によって回転自在に支持されている。上記の第1クランク板124、第1偏心軸125および第1連接ロッド126によって、いわゆる第1クランク機構が構成されており、この第1クランク機構を介してピストン128がハンマビット119に最も近接する圧縮側死点と、ハンマビット119から最も離間する非圧縮側死点との間で直線往復運動する。
一方、打撃要素115は、図1に示すように、ピストン128とともにシリンダ129の筒内に摺動自在に配置されたストライカ131と、ツールホルダ117に摺動自在に配置されるとともに、ストライカ131の運動エネルギをハンマビット119に伝達するインパクトボルト133を主体として構成される。ストライカ131は、本発明における「打撃子」に対応する。
シリンダ129は、図2に示すように、ギアハウジング107に接合されたバレル108内に固定状に収容配置され、このシリンダ129の外周とバレル108の内周との間に、円筒状のカウンターウェイト231がハンマビット119の長軸方向に摺動可能に配置されている。このカウンターウェイト231がストライカ131の摺動動作に対向状に直線運動を行なうことにより、加工作業時における制振ウェイトとして機能する構成としている。すなわち、本実施の形態では、バレル108内において、ストライカ131の摺動動作に対向状に直線運動するカウンターウェイト231によって制振機構部201を構成している。上記のカウンターウェイト231を収容するべく、シリンダ外周とバレル108内周間には、当該カウンターウェイト231の摺動動作を許容するに足る軸方向長さを有する円筒形の収容室233が形成されている。
図2には、バレル108内を直線運動するカウンターウェイト231の重心の移動線が符号Pで示され、またシリンダ129内を直線運動するピストン128およびストライカ131の重心の移動線が符号Qで示されている。そしてカウンターウェイト231の重心の移動線Pと、ピストン128およびストライカ131の重心の移動線Qとが重なる構成とされる。
カウンターウェイト231に直線運動を行なわせる第2運動変換機構213は、図2および図3に示すように、第2クランク円盤221、当該第2クランク円盤221に回転中心からシフトしてその周縁部に配置された第2偏心軸223(クランクピン)、および一端側が第2偏心軸223に遊嵌状に取り付けられるとともに他端側がカウンターウェイト231に第2連結軸227を介して遊嵌状に取り付けられた第2連接ロッド225を備えた構成とされる。上記の第2クランク円盤221、第2偏心軸223および第2連接ロッド225によって、いわゆる第2クランク機構が構成され、この第2クランク機構を介してカウンターウェイト231がハンマビット119に最も近接する前進端と、ハンマビット119から最も離間する後退端との間で直線往復運動する。
第2クランク円盤221は、回転軸線が第1運動変換機構113の第1クランク板124の回転軸線と概ね同軸となるように配置されるとともに、回転軸線からシフトした位置で第1偏心軸125に遊嵌状に連結されている。この連結は、図4に示すように、第1偏心軸125に形成された小径部125aに第2クランク円盤221に形成されたU字状の係合部221aが遊嵌状に係合することで達成されている。なお第2クランク円盤221は、第2ベアリング229によって回転自在に支持されている。
またカウンターウェイト231は、第2連接ロッド225との連結をなす第2連結軸227の取付部位に設けられた回り止め機構235によって周方向の移動が規制されている。回り止め機構235は、バレル108内の一部に形成された外側に凹むガイド溝237と、カウンターウェイト231の外周における軸取付部の外側に膨出する如く形成された係合摺動部239から構成される。なおガイド溝237は、カウンターウェイト231の移動方向に平行に延在されている。係合摺動部239は、ガイド溝237に摺動自在に係合されており、ガイド溝237の周方向の壁面に当接することでカウンターウェイト231の周方向の移動が規制される構成とされる。なおガイド溝237に対する係合摺動部239の移動を滑らかにするために摺動面にはスライドプレート241が介在される。上記のガイド溝237と係合摺動部239とによってカウンターウェイト231の移動範囲の全長にわたって係合スライド構造が構成される。上記の回り止め機構235は、本発明における「回り止め」に対応する。
上記のように、本実施の形態においては、駆動モータ111によって駆動される第1運動変換機構113の動力伝達経路の途中から動力を取り出し、その動力によって第2運動変換機構213を駆動する構成とされる。
そして本実施の形態においては、インパクトボルト133を介してハンマビット119に打撃力を加えるストライカ131の直線運動にタイミングを合わせてカウンターウェイト231が対向状に直線運動するように、ピストン128の直線運動とカウンターウェイト231の直線運動とに位相差を設定した構成とされる。ストライカ131は、ピストン128の摺動動作に基づくシリンダ129内の圧力変動、すなわち空気バネの作用を介して駆動されるため、ピストン128の動作に対して所定の時間的遅れを伴うことになる。なお以下の説明では、ストライカ131とピストン128によって区画されるシリンダ129の空間を空気バネ室129aという。本実施の形態に係る具体的な位相差の設定例が図4に示されている。図4では、第1および第2クランク円盤124,221の回転方向(図4において左回り)において、第2連接ロッド225の第2偏心軸223を介しての第2クランク円盤221に対する連結点が、第1連接ロッド126の第1偏心軸125を介しての第1クランク板124に対する連結点に対し、約260度の位相差(ピストン128に対する遅れ)を有する設定とされている。したがって、第2運動変換機構213は、ピストン128を駆動する第1運動変換機構113に対し、クランク角度で約260度の遅れをもってカウンターウェイト231を駆動する構成とされる。
なお、図4は、電動ハンマ101が図2に示す状態に置かれた場合につき、ピストン128およびカウンターウェイト231、ならびに第1および第2連接ロッド126,225の相対的な位置関係を模式的に示している。また図2ではピストン128がハンマビット119から離間した非圧縮側死点(駆動モータ111側へ摺動されたときの摺動端、すなわち後退端)に位置した状態が示されている。また図3は、圧縮行程時においてピストン128が概ね中間位置を超えた位置へ移動されて空気バネ室129aが最大に圧縮された状態(第1クランク機構のクランク角度で約100度)を示しており、この最大圧縮状態のときに、カウンターウェイト231はハンマビット119に近接した位置、すなわち前進端からやや後退した位置(第2クランク機構のクランク角度で約200度の位置)となる。
図2および図3に示すように、カウンターウェイト231の移動方向の両端内周面には、当該カウンターウェイト231の移動を円滑に行なわせるための摺動リング243が設けられている。摺動リング243は、周方向の一部に切欠243a(図6参照)を有するCリングであり、カウンターウェイト231の内周面に形成された凹溝231aに嵌合されている。なお摺動リング243は、滑り易く、かつ耐摩耗性にすぐれる合成樹脂、例えばポリアセタールから形成されている。
シリンダ129には、空気バネ室129aの圧力を調整するための通気孔245が設けられ、当該通気孔245は、シリンダ129の外周面とカウンターウェイト231の内周面間の間隙247、カウンターウェイト231に設けられた連通孔249、およびカウンターウェイト231の外周面とバレル108の内周面との間に周方向に所定間隔を置いて形成された複数の通路251(図5参照)を経て空気バネ室129aを外部(クランク室)に連通している。そして上記の摺動リング243のうち、後側(図中右側)の摺動リング243が通気孔245を開閉する構成とされる。すなわち、後側の摺動リング243は、通気孔245を開閉するための開閉バルブを構成しており、以下の説明ではこの後側の摺動リング243を開閉バルブという。
開閉バルブ243はシリンダ129の外周面に対して所定の付勢力が付与された状態で摺接し、これにより通気孔245を閉じたときの気密性が保持されている。開閉バルブ243は、カウンターウェイト231の移動範囲のうち、前進端を挟んで前後の所定領域(第2クランク機構のクランク角度で、後退端を0(360)度としたとき、160〜200度の範囲)では通気孔245を閉じ(図4参照)、その他の領域では開くように設定されている。すなわち、開閉バルブ243は、ピストン128による圧縮行程時において、ストライカ131の強い打撃力を得る上で有効な圧縮領域(第1クランク機構におけるクランク角度で約60〜100度の範囲)では通気孔245を閉じ、上記の圧縮領域以外では通気孔245を開くように設定されている。なお上述のストライカ131の強い打撃力を得る上で有効な圧縮領域は、本発明における「シリンダ内の圧力を増圧する過程の一部」に対応し、以下の説明ではこの圧縮領域を最適圧縮領域という。
次に、上記のように構成される電動ハンマ101の作用について説明する。図1に示す駆動モータ111が通電駆動されると、その回転出力により、駆動ギア121が回動動作する。これに伴い中間ギア122、被動ギア123を介して第1クランク板124が回転される。すると、第1クランク板124に配置された第1偏心軸123が周回動作し、これによって第1連接ロッド126が揺動し、当該第1連接ロッド126の先端に取り付けられたピストン128がシリンダ129内を直線状に摺動動作される。ピストン128が非圧縮側死点に位置した状態からハンマビット119側へ摺動動作すると、それに伴う空気バネ室129aの空気バネ作用により、ストライカ131にはハンマビット119側に向かう力が作用する。これによりストライカ131はピストン128の直線動作速度よりも高速でシリンダ129内を同方向へ直線運動する。そしてストライカ131は、インパクトボルト133に衝突することで、その運動エネルギ(打撃力)をハンマビット119へと伝達し、これによってハンマビット119がツールホルダ117内を摺動動作して被加工材に対するハンマ作業を遂行する。
なお、図1および図2においては、ストライカ131がインパクトボルト133を介してハンマビット119に打撃力を伝達した状態が示され、このとき空気バネの作用を介してストライカ131を駆動するピストン128は、空気バネの圧縮過程を経由後、後退動作して非圧縮側死点に達した状態が示されている。すなわち、ストライカ131のインパクトボルト133に対する衝突動作等を含めた実際の摺動動作は、当該ストライカ131に空気バネが作用するのに必要な圧縮時間あるいはストライカ131の慣性力等のため、ピストン128の摺動動作に対し、所定の時間差を伴うことになる。
一方、第2運動変換機構213側においては、第1クランク板124の回転に伴う第1偏心軸125の周回動作に連動して第2クランク円盤221が回転され、それに伴い第2クランク円盤221に配置された第2偏心軸223が周回動作する。これにより第2連接ロッド225が揺動動作し、カウンターウェイト231がシリンダ129の外周を摺動動作する。
このとき、ストライカ131の直線運動にタイミングを合わせてカウンターウェイト231が対向状に直線運動するように位相差を設定する(すなわち、第2クランク円盤221に対する第2連接ロッド225の連結点は、第1クランク板124に対する第1連接ロッド126の連結点に対して約260度の位相差を有する)構成のため、カウンターウェイト231は、ストライカ131がインパクトボルト133側に向かって摺動するとき、当該ストライカ131の摺動方向と反対方向へ摺動する。すなわち、本実施の形態によれば、ハンマビット119の打撃に伴う衝撃力の発生タイミングに対応させて当該カウンターウェイト231に長軸方向への直線運動を行なわせることにより、電動ハンマ101に生ずる振動を抑制することができる。
ところで、ピストン128が圧縮側死点に向って移動し、中間領域へと移動した状態(第1クランク機構のクランク角度で概ね60〜100度の範囲)では、空気バネ室129aが最適圧縮領域となり、クランク角度で概ね100度のとき、最大圧縮状態となる(図3参照)。このとき、ピストン128に対し約260度の遅れをもって駆動されるカウンターウェイト231は、ハンマビット119に最も接近した前進端付近の領域(第2クランク機構のクランク角度で約160〜200度の範囲)に位置する。この領域では、カウンターウェイト231に設けられた開閉バルブ243が通気孔245を閉じる。すなわち、開閉バルブ243は、空気バネ室129aが最適圧縮領域にあるときに通気孔245を閉じる。これにより空気バネ室129aは、外部との連通が遮断され、当該空気バネ室129aの空気が外部に流出することが抑えられる。その結果、空気バネ室129aの圧縮時における空気の流出によるロスが低減されてシリンダ内の圧縮効率が高められ、ストライカ131による強い打撃力を生み出すことが可能になる。
一方、ピストン128が圧縮側死点に位置する状態からハンマビット119から離反する側へと摺動すると、空気バネ室129a内の空気の膨張に伴う減圧作用によって吸引作用が発生する。すなわち、ストライカ131には、ハンマビット119から離反する方向への吸引力が作用する。そしてピストン128が、非圧縮側死点へ摺動する過程において、ストライカ131がハンマビット119から離反する側へと摺動動作を開始し、その摺動動作はピストン128が非圧縮側死点に到達したのち、摺動方向を反転して再び圧縮側死点側に向かって摺動を開始してもなお継続する。そしてこのストライカ131のハンマビット119から離間する方向の、いわゆる後退動作時においても、カウンターウェイト231が当該ストライカ131と対向状に摺動する。これによりカウンターウェイト231を積極的に駆動した制振機構が効果的に働くこととなる。
またピストン128が圧縮側死点に位置する状態からハンマビット119から離反する側へと摺動する場合において、カウンターウェイト231は、前進端位置から後退方向へと移動されており、その移動途中において開閉バルブ243が通気孔245を開き、空気バネ室129aを外部に連通する。これにより空気バネ室129aには外気が導入されてシリンダ内の吸引力が弱められる側に調整され、ストライカ131が適正位置を越えてピストン128側へ移動することを防止する。
なお、前述したように、ストライカ131の摺動動作は、ピストン128がシリンダ129内を摺動するときの空気バネ室129a内の圧力変動を介して行なわれる関係で、ピストン128の摺動動作に対し、空気バネが作用するのに必要な圧縮時間あるいはストライカ131の慣性力等のため時間的に遅れを伴うこととなる。この遅れにつき、本実施の形態においては、クランク角度で約260度とみなして説明しているが、これはあくまでも一例を示しているに過ぎない。したがって制振機構部201におけるカウンターウェイト231につき、ストライカ131の摺動動作と対向するように直線運動を開始させるタイミングについては、第1クランク板124に対する第1連接ロッド126の連結点と、第2クランク円盤221に対する第2連接ロッド225の連結点との位相差を調整することで適宜に設定することが可能である。またカウンターウェイト231によって得られる制振作用(制振力)については、カウンターウェイト231の質量(壁の厚みや長さ)を適宜調整することで、あるいは第2クランク円盤221に対する第2偏心軸223の偏心量を変えることで、ストライカ131がインパクトボルト133に衝突した際に生ずる衝撃力に対して好適に対応するように設定することが可能である。
また開閉バルブ243による通気孔245の開閉タイミングにつき、本実施の形態では、第2のクランク機構におけるクランク角度で160〜200度の範囲で通気孔245を閉じるとしたが、この開閉タイミングについては、上述した空気バネ室129a内の空気の流出防止効果と、ストライカ131の復帰動作の適正化とを加味し、開閉バルブ243の移動方向幅(リング幅)を調整することによって、適宜に設定することが可能である。
またカウンターウェイト231がシリンダ129の外周を摺動する場合において、当該カウンターウェイト231の軸方向端部が対向している収容室233の容積が増減することになるが、本実施の形態では、当該収容室233はバレル108の内周面に溝を設けることで形成した通路251を介してクランク室に連通されているため、収容室233の容積増減に伴う圧力の変化を抑え、カウンターウェイト231の摺動動作を円滑に行うことができる。
本実施の形態では、バレル108とシリンダ129の外周間にカウンターウェイト231を配置し、当該カウンターウェイト231をストライカ131と対向状に直線運動させることにより、当該ストライカ131に対する制振を行なうよう構成されている。このため、シリンダ129の外周とバレル108との間に、カウンターウェイト231が直線移動することを許容する収容室233を設定することによって、当該カウンターウェイト231を収容することが可能となる。その結果、バレル108の外観形状については、殆ど変えることなくカウンターウェイト231を収容可能なスペースを確保することが可能となり、外観見栄えのよい本体部103を備えた作業工具が提供される。
また本実施の形態では、カウンターウェイト231の重心の移動線Pが、ピストン128およびストライカ131の重心の移動線Qと概ね同軸となる構成を採用している。例えば、カウンターウェイト231をストライカ131の移動軸線からシフトした位置に配置して制振機構部を構成するような場合であれば、制振時に回転モーメントが発生し、それが原因で新たな振動を生じる可能性がある。本実施の形態によれば、このような問題が未然に解消されることになり、安定した合理的な制振作動形態が実現される。
また本実施の形態によれば、カウンターウェイト231の摺動量(第2クランク円盤221の回転中心から第2偏心軸223までの距離の2倍)、カウンターウェイト231の質量、および第1クランク板124に対する第1連接ロッド126の連結点と第2クランク円盤221に対する第2連接ロッド225の連結点との位相差等を適宜調整することにより、ストライカ131の直線運動で生ずる力に対して効果的な制振効果を得ることができる。
第2運動変換機構213を構成する第2クランク機構によって駆動されるカウンターウェイト231には、当該第2クランク機構の駆動時に第2連接ロッド225との連接部材である第2連結軸227を介して周方向に移動させようとする力(回転力)が入力される。本実施の形態では、図2および図5に示すように、この回転力をバレル108に形成されたガイド溝237と、このガイド溝237に摺動自在に係合する係合摺動部239からなる回り止め機構235によって受ける構成とし、カウンターウェイト231の周方向への移動を規制する構成としている。このため、上記の回転力の入力にも拘わらず、カウンターウェイト231の安定した状態での直線運動が確保されるとともに、第2連結軸227、第2連接ロッド225、更には第2連接ロッド225と第2クランク円盤221とをつなぐ第2偏心軸223等に無用なねじれが作用することを回避し、安定した状態での運動を行わせることが可能となる。なお図5では、バレル108に形成される潤滑油の給油孔およびキャップにつき、図示を省略している。
また本実施の形態では、図2および図3に示すように、第1運動変換機構113の第1ランク円盤124が第1ベアリング120によって回転自在に支持され、第2運動変換機構213の第2クランク円盤221が第2ベアリング229によって回転自在に支持され、更に第1クランク板124と第2クランク円盤221が第1偏心軸125を介して連接された構成としている。かかる構成によれば、第1クランク板124、第1偏心軸125、第2クランク円盤221は、全体が一体的な剛体として第1および第2ベアリング120,229によって回転軸線の両端を支持された、いわゆる両端支持の形態で軸支されることとなる。これにより安定した状態での回転駆動機構が提供される。
また本実施の形態では、カウンターウェイト231の軸方向長さ(移動方向長さ)を、シリンダ129の外径よりも大きく設定している。これにより、シリンダ外周とカウンターウェイト内周間の隙間によるシリンダ129の軸線に対するカウンターウェイト231の傾き角度が小さく抑えられ、当該カウンターウェイト231のシリンダ129の外周に沿った直線運動の安定化が図られる。
また本実施の形態に係る電動ハンマ101は、図1に示すように、本体部103の左右両側(図1において上下)にハンドグリップ109を備えた、いわゆる大型の電動ハンマであり、モータハウジング105およびギアハウジング107がピストン128の移動軸線を挟んで概ね対称形に形成される。そして、当該移動軸線を挟んでギアハウジング107内の一方(図1における下側)には、打撃要素115を駆動する第1運動変換機構113(第1クランク機構)が収容される構成である。従って、通常であれば、ギアハウジング107内の他方は、空間として存在する。本実施の形態では、この他方の空間にカウンターウェイト231を駆動するための第2運動変換機構213(第2クランク機構)を配置する構成としている。すなわち、既存スペースを有効に活用したものであり、本体部のコンパクト化を図る上で有効であるとともに、ピストン128の移動軸線を挟んでの左右方向の重心バランスを図る上でも有効となる。
また本実施の形態に係る電動ハンマ101は、上記のように、いわゆる大型の電動ハンマであり、主として床のハツリ作業に適用される。この種の電動ハンマ101は、それ自体の重量によりハンマビット119を被加工材としての床面に押し付けてハンマビット119に負荷を加えた有負荷状態(床に対して電動ハンマ101を立てた状態)でモータ通電用のスイッチ操作部材を操作し、駆動モータ111を駆動してハンマ作業を遂行するのが通常の使用形態である。したがって、ハンマビット119に負荷が作用していない無負荷状態で駆動されることがほとんどなく、常時に有負荷状態で駆動される。
本実施の形態に係る「カウンターウェイト」式の制振機構201は、電動ハンマ101が無負荷状態で駆動されたときには、制振機能を奏しないばかりか、むしろ振動を発生させるように作用することになるが、上述したような有負荷状態で駆動されることを通常の使用形態とする大型の電動ハンマ101に適用したことで、実質的な支障を伴うことなく合理的に活用することが可能となった。
なお小型の手持ち式電動ハンマにおいて、ハンマ作業に伴う負荷が工具ビットに作用する有負荷駆動時には、カウンターウェイト231を駆動して制振作用を遂行し、負荷が工具ビットに作用しない無負荷駆動時には、カウンターウェイト231の駆動を停止するといった形態に変更してもよい。このような形態は、例えばカウンターウェイト231を駆動する駆動系の任意の部位に、動力の伝達を遮断するクラッチ機構を設定し、ハンマ作業を遂行するべくハンマビットを被加工材に押し付ける有負荷駆動時には、当該ハンマビットの押し付け動作に連動してクラッチ機構を接続し、当該ハンマビットの押し付け動作を伴わない無負荷駆動時には、クラッチ機構を遮断するといった構成を採用することで達成される。
なお本実施の形態では、カウンターウェイト231を当該カウンターウェイト231の移動軸線を挟んで片側(図1〜図3において上側)に駆動力が入力される、いわゆる片側駆動式としているが、これを両側駆動式に構成してもよい。この両側駆動式は、例えば第1運動変換機構113を挟んで第2運動機構213の反対側に、当該第2運動機構213と同様の運動機構(すなわち、クランク機構)を対称形に設けることで実現できる。具体的には、図1において、被動ギア123の軸を支持するベアリング123aを挟んで当該被動ギア123の反対側(図1の下側)にクランク円盤を設け、そのクランク円盤に偏心軸を介して連接ロッドの一端を相対回転自在に連接し、更に当該連接ロッドの他端をカウンターウェイト231に連結軸を介して相対回転自在に連結する。
このような両側駆動式を採用したときは、カウンターウェイト231の駆動力が当該カウンターウェイト231の移動軸線を挟んで両側から相互に平行に入力されるため、カウンターウェイト231を安定的に摺動させることが可能となり、また回り止め機構については、これを省略することが可能となる。なお第2運動変換機構213の設置場所については、図1に示す位置からベアリング123aを挟んで被動ギア123の反対側(図1の下側)の位置に変更しても差し支えない。
また本実施の形態では、ストライカ131の打撃力をインパクトボルト133を介してハンマビット119に伝達する形態で説明したが、本発明は、ストライカ131を直接にハンマビット119に衝突させる形態であっても適用することが可能である。
さらに本発明の趣旨に鑑み、以下の各態様を構成することができる。
(態様1)
「請求項1〜3のいずれかに記載の作業工具であって、
前記工具ビットは、被加工材に対し直線状の衝撃力を作用させて作業を行なうハンマビットとして構成され、
前記打撃子は、前記シリンダ内での空気バネの作用を介して、前記ハンマビットの長軸方向に直線運動するよう構成されていることを特徴とする作業工具。」
この態様によれば、空気バネの作用を介して打撃子を高速で直線運動させ、これによってハンマビットを直線上に駆動させて加工作業を行なう電動ハンマに生じる強い衝撃力を効果的に制振することが可能とされる。
(態様2)
「請求項1〜3のいずれかに記載の作業工具であって、
前記工具ビットを下向きにして被加工材に突き当てることにより、自重による負荷を工具ビットに加えた有負荷状態で駆動させるように構成されていることを特徴とする作業工具。」
この態様によれば、作業時において、自重による負荷が常時に工具ビットに作用し、制振要請の度合いの高い作業工具においてカウンターウェイトを用いての制振作用を合理的に遂行することが可能となる。
(態様3)
「請求項1〜4のいずれかに記載の作業工具であって、
前記シリンダ内の圧力を増減するべく当該シリンダ内を直線運動する駆動子の駆動手段として、駆動モータを駆動源として回転駆動される第1クランク板、前記クランク円盤を回転自在に支持する第1ベアリング、前記第1クランク板に設けられた第1偏心軸、前記第1偏心軸に一端が回転自在に連接され、他端が第1連結軸を介して前記打撃子に相対回転自在に連接された第1連接ロッドから構成される第1クランク機構を有し、
前記カウンターウェイトを直線運動させる駆動手段として、前記第1偏心軸に相対回転自在に連接されるとともに、前記第1クランク板の回転軸線と同一軸線上において第2ベアリング介して回転自在に支持された第2クランク円盤、前記第2クランク円盤に設けられた第2偏心軸、前記第2偏心軸に一端が相対回転自在に連接され、他端が第2連結軸を介して前記カウンターウェイトに相対回転自在に連接された第2連接ロッドからなる第2クランク機構を有することを特徴とする作業工具。」
この態様3によれば、駆動子およびカウンターウェイトを安定的に駆動することが可能な駆動手段を備えた作業工具が提供される。
本発明の実施形態に係る電動ハンマの全体構成を示す平断面図である。 本発明の実施形態に係る電動ハンマの主要部の構成を示す平断面図であり、ピストンが非圧縮側死点に位置した状態が示される。 本発明の実施形態に係る電動ハンマの主要部の構成を示す平断面図であり、ピストンが概ね中間領域を通過した最大圧縮状態が示される。 電動ハンマが図2に示す状態に置かれた場合につき、ピストンおよびカウンターウェイト、ならびに第1および第2の連接ロッドの相対的な位置関係を平面視にて模式的に示す。 図2におけるV−V線断面図である。 図2におけるVI−VI線断面図である。
符号の説明
101 電動ハンマ(作業工具)
103 本体部
105 モータハウジング
107 ギアハウジング
108 バレル
109 ハンドグリップ
111 駆動モータ
113 第1運動変換機構
115 打撃要素
117 ツールホルダ
119 ハンマビット(工具ビット)
120 第1ベアリング
121 駆動ギア
122 中間ギア
123 被動ギア
124 第1クランク板
125 第1偏心軸
125a 小径部
126 第1連接ロッド
127 第1連結軸
128 ピストン(駆動子)
129 シリンダ
129a 空気バネ室
131 ストライカ(打撃子)
133 インパクトボルト
201 制振機構部
213 第2運動変換機構
221 第2クランク円盤
221a 係合部
223 第2偏心軸
225 第2連接ロッド
227 第2連結軸
229 第2ベアリング
231 カウンターウェイト
231a 凹溝
233 収容室
235 回り止め機構
237 ガイド溝
239 係合摺動部
241 スライドプレート
243 摺動リング(開閉バルブ)
243a 切欠
245 通気孔
247 間隙
249 連通孔
251 通路

Claims (4)

  1. 本体部と、前記本体部に収容されるシリンダと、前記シリンダ内の圧力変動を介して直線状に運動する打撃子と、前記打撃子による打撃力を介して所定の加工作業を遂行する工具ビットとを有する作業工具であって、
    前記シリンダ外周面の周方向について当該シリンダ外周面の全部または一部に沿ってカウンターウェイトを配置し、当該カウンターウェイトを加工作業時における衝撃力の発生タイミングに対応して直線運動させることにより、衝撃力に対する制振を行なうことを特徴とする作業工具。
  2. 請求項1に記載の作業工具であって、
    前記打撃子が直線運動する際の当該打撃子の重心の移動線と、前記衝撃力の発生タイミングに対応して直線運動する前記カウンターウェイトの重心の移動線が重なるように構成されていることを特徴とする作業工具。
  3. 請求項1または2に記載の作業工具であって、
    前記本体部と前記カウンターウェイト間には、当該カウンターウェイトの周方向への移動を規制する回り止めが備えられていることを特徴とする作業工具。
  4. 請求項1〜3のいずれかに記載の作業工具であって、
    前記シリンダ内の圧力が減少する際に、当該シリンダ内部に外気を導く通気孔を有し、当該通気孔の開閉を前記カウンターウェイトによって行うよう構成したことを特徴とする作業工具。
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