JP2005254353A - レンズ芯取り装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】この発明は、簡便にして容易なベルホルダ交換を実現して、容易に高精度な芯取り加工を実現し得るようにすることにある。
【解決手段】基準ベルホルダ118及び移動ベルホルダ124を弾性変形可能な保持具114,126で保持すると共に、基準ベルホルダ118の長さ寸法、レンズ140の外径寸法、砥石109の外径寸法の各データを求め手加工位置を算出するように構成して、初期の目的を達成したものである。
【選択図】 図1

Description

この発明は、被加工用レンズの芯取り加工を行うのに用いられるレンズ芯取り装置に関する。
従来、レンズ加工における芯取り工程で使用されるレンズ芯取機においては、芯取り加工に先だって行われる芯出し方法によって大別され、光学的芯出し方式とベルクランプ方式とに分けられる。このうち光学的芯出し方式は、レンズの一方側から照射された検査光を透過あるいは反射させてレンズで結像させ、この結像を接眼部で観察することによってレンズの偏芯状態を検知して芯出しが行われる。
一方、ベルクランプ方式は、同一軸上に対向するようにして配置された2つのスピンドルの間にレンズを挟み込み、これら両スピンドルを互いに押しつけることによってレンズを所定の位置に滑動させて芯出しが行われる。
このような芯取り工程にあっては、小径のレンズや薄型のレンズを高精度に芯出しを行い、高品質の芯取りレンズを得ようとする場合、一般的に光学的芯出し方式を採用した芯取機を利用する場合が多いが、この方式では手間がかかるので生産効率が上がらないといった問題がある。そこで、小型のレンズや薄型のレンズもベルクランプ式のレンズ芯取り機で加工することが良いとされている。
ところが、ベルクランプ式のレンズ芯取り機にあっては、その段取り時に、ベル治具(ホルダ)の修正加工に、熟練した技能を必要とし、その作業が非常に煩雑であるという問題を有する。
そこで、修正加工作業を軽減するようにしたベル取付構造が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。この特許文献1のベル取付構造は、ベルホルダの脚部とベルホルダが取付けられるワーク軸の相互に、径方向嵌合部および軸方向突き当て部を設け、前記ベルホルダおよび前記ワーク軸にそれぞれ吸引孔を穿孔し、前記ベルホルダと前記ワーク軸とを貫通孔が穿孔された結合部材で結合することで、ベルホルダの修正加工を省くように構成される。
また、このようなレンズ芯取り機におけるレンズの搬送に関しては、各種の構成のものが提案されている(例えば、特許文献2参照。)。この特許文献2に開示される芯取り機のワーク交換装置1は、ワーク供給・回収部2と、このワーク供給・回収部2から未加工レンズAを取り出して芯取り機(図示せず)の加工軸40に供給すると共に、加工軸40から加工済みレンズ2Bを取り出してワーク供給・回収部2に回収するためのワーク搬送具3と、このワーク搬送具3を搬送するための搬送機構4とを有している。
ワーク供給・回収部2は、多段ストッカ5を備え、この多段ストッカ5には上下に多段の収納棚6が形成され、各収納棚6には、板状のワークテーブル7が水平方向に取り出し可能な状態で収納される。ワークテーブル7の上面には、X軸方向およびY軸方向に向けてマトリックス状に一定のピッチで、円形の湾曲状のワーク載置面8が形成され、各ワーク載置面8に未加工レンズ2Aが搭載される。多段ストッカ5の側方には、予め定めた高さ位置(Z軸方向の所定位置)にある収納棚6からワークテーブル7を水平方向のX軸方向に引き出すと共に、引き出されたワークテーブル7を当該収納棚6に戻すためのワークテーブル搬送機構9が配置される。また、上記収納棚6をワークテーブル搬送機構9による搬送可能な高さ位置には、位置決めするための昇降機構12が配される。
上記ワーク搬送具3は、支持ブラケット15と、この支持ブラケット15に取付けられた一対のエアーシリンダ16,17(吸着パッド移動機構)と、これらエアーシリンダ16,17の伸縮ロッドの先端に取り付けた漏斗状の供給用吸引パッド18及び回収用吸引パッド19とを備える。供給用吸引パッド18及び回収用吸引パッド19は、上記のワークテーブル7に載せられているレンズ2Aのピッチと同一ピッチで平行に配置されており、各エアーシリンダ16,17によってそれらの軸線16a,17aの方向の前進・後退可能となっている。
また、上記搬送機構4は、Y軸周りにワーク搬送具3を旋回させるための旋回機構21と、この旋回機構21をZ軸方向に移動(昇降)させるためのZ軸移動機構22と、このZ軸移動機構22をY軸方向に移動させるためのY軸移動機構23とを備える。旋回機構21は、旋回アクチュエータから構成されており、その旋回ロッド21aがY軸方向に延出され、その先端にワーク搬送具3の支持ブラケット15が固着される。
これにより、ワーク搬送具3は、上記旋回機構21によって、特許文献2中における図1に示す各吸着パッド18,19が下方を向いた位置と、この位置から90度旋回して、同特許文献2中における図2に示す各吸着パッド18,19がX軸方向を向いた位置との間に旋回される。
Z軸移動機構22は、上記支持ブラケット24と、垂直に配置したエアーシリンダ25とを備えており、このエアーシリンダ25の伸縮ロッド25aの下端に上記支持ブラケット24が固着される。この支持ブラケット24には、水平板部分24aが設けられ、この水平板部分24aには、垂直状態でマイクロヘッド26が下向きに取付けられて、その伸縮ロッド26aの先端部分が上記水平板部分24aを貫通して下方に突出される。この
伸縮ロッド26aの突出量は、調整可能である。ここで、伸縮ロッド26aの直下には、該伸縮ロッド26aが下降すると突き当たるストッパ機構を構成する停止板26bが予め定まった位置に固定配置され、ストッパ機構によって、旋回機構21の下降位置が位置規制される。
上記Y軸移動機構23は、Z軸移動機構22のエアーシリンダ25を支持している支持ブラケット27と、この支持ブラケット27が取り付けられているナットブロック28と、このナットブロック28をY軸方向に移動させるためのモータ29及び送りねじ30とを備える。このナットブロック28の側面には、垂直板31が取付けられ、この垂直板31には、マイクロヘッド32がY軸方向に向けて取付けられる。このマイクロヘッド32の伸縮ロッド32aの先端部分は、垂直板31を貫通して移動方向の前方に突出され、その伸縮ロッド32aの突出量が選択的に調整可能の構成される。そして、この伸縮ロッド32aの移動方向の前方位置には、その前進を規制するストッパ機構を構成する停止板32bが設けられ、この停止板32bを介してY軸移動機構23による前進位置が規制される。
また、上記ワーク交換装置1には、三爪チャック機構35が配される。この三爪チャック機構35は、上記旋回機構21によってワーク搬送具3を90度旋回させて水平にした状態において、その供給用吸着パッド18に対峙する位置に固定配置される。これにより、三爪チャック機構35は、供給用吸着パッド18に吸着された未加工レンズ2Aを三爪チャック35aに引渡して、当該三爪チャック35aによって未加工レンズ2Aを把持した後に、当該未加工レンズ2Aを供給用吸着パッド18に再度吸着させることにより、当該吸着パッド18による未加工レンズ2Aの吸着位置を修正する。
上記構成において、ワーク交換動作を行う場合には、先ず、初期状態において、ワーク搬送具3が初期位置に保持され、この状態で、多段ストッカ5から1枚のワークテーブル7をワークテーブル搬送機構9によって引き出して、ワークテーブル7とワーク搬送具3とのX軸方向の位置決めを行う。続いて、Y軸移動機構23を駆動して、ワーク搬送具3とワークテーブル7とのY軸方向の位置決めを行う。この結果、ワーク搬送具3の供給用吸着パッド18及び回収用吸着パッド19がそれぞれ、ワークテーブル7の上の隣接配置されているワーク載置面8の直上に位置決めされる。
次に、エアーシリンダ16を駆動して供給用吸着パッド18を下降させ、その吸着口18aを未加工レンズ2Aに押し付け、この状態で真空吸引機構(図示せず)により真空吸引することにより、未加工レンズ2Aを供給用吸着パッド18aに吸着保持し、しかる後に、エアーシリンダ16を再度駆動して、未加工レンズ2Aを保持した供給用吸着パッド18を引き上げる。その後、ワークテーブル搬送機構9によって1ピッチ分だけワークテーブル7を移動させて、未加工レンズ2Aを取出し、ワーク載置面8の真上に回収用吸着パッド19を位置決めする。
ここで、回収用吸着パッド19に加工済みレンズ2Bが吸着保持されている場合には、エアーシリンダ17を駆動して、回収用吸着パッド19を下降させて、加工済みレンズ2Bを空いているワーク載置面8に置き、空の状態になった回収用吸着パッド19を引き上げる。
次に、旋回機構21によってワーク搬送具3を90度回転させる。このワーク搬送具3を90度回転させると、横向きとなった供給用吸着パッド18が三爪チャック機構35に対峙した状態になる。この状態で、エアーシリンダ16を駆動して、供給用吸着パッド18を前進させ、そこに保持されている未加工レンズ2Aを三爪チャック機構35の三爪チャック35aに引渡し、三爪チャック35aによって把持させる。三爪チャック機構35は、供給用吸着パッド18と同軸状態の位置に配置されているので、三爪チャック35aによって未加工レンズ2Aが把持された後に、当該未加工レンズ2Aを再び、供給用吸着パッド18に戻すと、供給用吸着パッド18は未加工レンズ2Aを芯ずれの無い状態で吸着保持した状態になり、吸着保持位置が修正される。
このように芯ずれがなくなると、未加工レンズ2Aは、傾きや倒れの無い状態になる。この後、Y軸移動機構23によって、ワーク搬送具3は、Y軸方向に移動され、その下側の回収用吸着パッド19の吸着口19aが芯取り機の加工軸40に対峙した位置に移動される。ここで、加工軸40に加工済みレンズ2Bが取付けられている場合には、エアーシリンダ17を駆動して回収用吸着パッド19によって加工済みレンズ2Bを加工軸40から取り外して吸引保持する。この後は、Z軸移動機構22を駆動して、ワーク搬送具3を下降させて、その上側の供給用吸着パッド18を加工軸40に対峙した位置に位置決めする。
その後、エアーシリンダ16を駆動して、供給用吸着パッド18に吸着保持されている未加工レンズ2Aを加工軸40に取り付ける。このようにして加工軸40からの加工済みレンズ2Bの回収および加工軸40への未加工レンズ2Aの供給を行った後は、上記とは逆の駆動を行って、ワーク搬送具3を初期位置に戻し、再び同一動作を繰り返すことにより、未加工レンズの供給動作および加工済みレンズの回収動作が行われる。
特開平3−161231号公報(図1乃至図4参照) 特開2002−370135号公報(図1及び図2参照)
しかしながら、上記特許文献1に開示されるベルホルダ取付構造では、径方向嵌合部のベルホルダとワーク軸取付け部の公差分だけ取付け誤差が生じると共に、対象レンズが小径たとえば3mm以下になるとベルホルダの取付け自体が困難になであるという問題を有する。また、レンズホルダを交換した際砥石との位置関係がずれるため加工位置条件を再度設定しなければならないという問題も有する。
また、特許文献2に開示されるワーク交換装置では、その旋回部先端にシリンダとパットが取付けられる構造のために、ワーク軸間の距離が比較的長くなり、小形化の促進に制約を有し、大型化されるという問題を有する。
さらに、レンズ芯取り装置にあっては、砥石を用いてレンズを研削加工する際、その研削液の温度変化が大きいと、ベルホルダ等が熱変形を起こし、加工位置や受け渡し位置の再現性が高くても加工精度が低下されたり、搬送受け渡しエラーを起こしたりする虞を有する。
この発明は、上記の事情に鑑みてなされたもので、簡易な構成で、且つ、簡便にして容易なベルホルダ交換を実現して、容易に高精度な芯取り加工を実現し得るようにしたレンズ芯取り装置を提供することを目的とする。
また、この発明は、レンズの高精度な着脱動作を実現して、簡便にして容易なレンズ芯取り加工作業を実現し得、且つ、ワーク軸間距離の短縮化を実現し得るようにしたレンズ芯取り装置を提供することを目的とする。
また、この発明は、長期間に亘り、安定した高精度なレンズ芯取り加工を実現し得るようにしたレンズ芯取り装置を提供することを目的とする。
この発明は、レンズを挟持する一対のベル治具と、前記ベル治具を弾性変形自在に保持する保持手段と、前記ベル治具間の距離を検出する検出手段と、前記ベル治具に挟持されたレンズを研磨する砥石を移動する砥石移動手段と、前記ベル治具間距離を検出する検出手段と、前記検出手段の検出情報に基づいて前記レンズの加工位置を算出する演算手段とを備えてレンズ芯取り装置を構成した。
上記構成によれば、保持手段を介して弾性変形自在に支持されたベル治具は、相互間距離が検出手段を介して検出されると、この検出情報に基づいて演算手段が、レンズの加工位置を算出することにより、この算出情報に基づいて砥石移動手段が駆動される。従って、ベル治具間に各種のレンズを挟持して保持手段に装着だけで、それらの各種レンズの高精度なレンズ芯取り加工を容易に行うことだ可能となる。
また、この発明のレンズ芯取り装置は、上記構成において、さらに、レンズの加工設定条件を記憶する記憶手段を備えて構成した。
上記構成により、演算手段は、記憶手段に記憶した加工設定条件と検出手段の検出情報とに基づいてレンズの加工位置を算出することで、多種のレンズの高精度な芯取り加工を、簡便にして容易に行うことが可能となる。
また、この発明のレンズ芯取り装置は、上記構成において、さらに、前記レンズを搬送する搬送手段と、前記レンズ中心厚さに基づいて該レンズの搬送位置を算出する演算手段とを備えて構成した。
上記構成により、搬送手段を介して搬送されるレンズの搬送位置を演算手段で算出し、この算出情報に基づいてレンズの芯取り加工処理が行われることにより、多種に亘るレンズの高精度な芯取り加工処理を容易に行うことが可能となる。
また、この発明のレンズ芯取り装置は、さらに、研削液を液循環する液循環手段と、研削液温度を管理する温度管理手段を備えて構成した。
上記構成により、液循環手段を介して循環供給される研削液は、温度管理手段を介して温度管理されることで、各部に熱変形がなくなるため、長時間に亘り高精度なレンズの芯取り加工を実現することが可能となる。
この発明によれば、簡易な構成で、且つ、簡便にして容易なベルホルダ交換を実現して、容易に高精度な芯取り加工を実現し得るようにしたレンズ芯取り装置を提供することができる。
また、レンズの高精度な着脱動作を実現して、簡便にして容易なレンズ芯取り加工作業を実現し得、且つ、ワーク軸間距離の短縮化を実現し得るようにしたレンズ芯取り装置を提供することができる。
また、長期間に亘り、安定した高精度なレンズ芯取り加工を実現し得るようにしたレンズ芯取り装置を提供することができる。
以下、この発明の実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。
(第1の実施の形態)
図1は、この発明の第1の実施の形態に係るレンズ芯取り装置を示すもので、架台101には、揺動軸部102、切込軸部103、砥石軸部104、ワーク軸部105及び制御部106が配置される。このうち砥石軸部104は、略直交するように設置される揺動軸部102と切込軸部103上に設置される。この砥石軸部104は、例えば駆動機構である砥石モータ107とスピンドル108で構成され、そのスピンドル108の先端には、砥石109が取付けられる。そして、上記揺動軸部102は、例えば揺動モータ110と直動案内機構111で構成され、上記架台101に固定される。また、上記切込軸部103は、切込モータ112と直動案内機構113で構成される。
なお、これらの軸は、マグネスケールや光学スケールといった位置検出機構(図示せず)を併設することで、さらによい。
また、上記ワーク軸部105は、固定軸部114と加圧軸部115と同期軸部116で構成される。このうち固定軸部114は、例えば固定スピンドル117と基準ベルホルダ118とギヤ119で構成され、その固定スピンドル117には、図示しない真空発生器が接続される。この固定スピンドル117に先端には、例えばハイドロチャク、やバルーンチャック等の弾性変形により基準ベルホルダ118を保持する保持手段である保持具120が取付けられ、その保持具120には基準ベルホルダ118が保持される。そして、この固定スピンドル117の末端近傍には、ギヤ119が取付けられる。
上記加圧軸部115は、例えば加圧駆動軸部121と加圧ユニット122と移動スピンドル123と移動ベルホルダ124とギヤ125で構成され、その移動スピンドル123には、図示しない真空発生器が接続される。そして、この移動スピンドル123の先端には、弾性変形可能な保持具126が取付けられ、この弾性変形自在な保持具126には、移動ベルホルダ124が保持される。また、この移動スピンドル123の末端近傍には、ギヤ125が取付けられる。
上記加圧駆動軸部121は、例えば駆動モータ127と直動案内機構128で構成され、その上に加圧ユニット122が設置される。この加圧ユニット122は、加圧シリンダ129と直動案内機構130で構成され、その上に上記移動スピンドル123が設置される。そして、直動案内機構130には、マグネスケールや光学スケール等の位置検出手段131が設置される。
また、上記同期軸部116は、例えば固定軸部114と加圧軸部115のギヤ119,125を駆動する駆動ギヤ132,133とスプライン軸134と同期軸モータ135で構成される。そして、上記ワーク軸部105は、固定軸部114の固定スピンドル117と加圧軸部115の移動スピンドル123が対向するように配置され、図示しない構成部材を介して上記架台101に固定されている。
ここで、これらの各駆動ユニット等は、エンコーダ付きサーボモータや電気制御弁(図示せず)で駆動され制御部106の演算手段を構成する制御ユニット136に接続されて制御される。この制御ユニット136には、例えば記憶装置137や入力装置138や表示装置139が配置される。
上記構成において、レンズ芯取り加工を行う場合、図2及び図3に示すように、予め、ワーク軸部を構成する基準ベルホルダ118の当て付け面118aから基準ベルホルダ118の先端118bまでの長さL1と、移動ベルホルダ124の当て付け面124aから移動ベルホルダ124の先端124bまでの長さL2とを測定し、被加工レンズ40のレンズ中心厚さL3とともに制御ユニット136の記憶装置137に登録、記憶する。同様に、基準加工条件、例えば、砥石回転数等も上記記憶装置137に登録、記憶し、必要に応じて選択的にレンズ形状に適したデータを呼び出して利用する。
ここで、レンズ芯出し工程に移行し、先ず図3に示すように人の手で被加工ワークであるレンズ140を所望の向きで基準ベルホルダ118の先端部118aに当接させる。この状態で、固定スピンドル117に接続された図示しない真空発生器を駆動させて保持具120を通じてレンズ140を基準ベルホルダ118に仮吸着保持させる。なお、吸着保持機構が備えられない場合には、作業者がレンズ140を手で保持する。
次に、加圧シリンダ129を所望の圧力で駆動して直動案内機構130により移動スピンドル123がストッパ141に当てつくまで前進させる。この際、加圧シリンダ129の圧力は、図示しない制御手段により調整可能に構成され、その加工中任意の時に、その圧力が変更可能に構成される。
上記加圧ユニット122には、図4に示すように位置検出手器131が取付けられ、この位置検出手段131を介して上記移動ベルホルダ124の移動位置が検出されることで、該移動ベルホルダ124は、例えば、その前進端が基準位置として設定される。
次に、駆動モータ127を駆動して直動案内機構28により加圧ユニット122を基準ベルホルダ118側に移動させる。この際、例えば移動ベルホルダ124がレンズ140に当接する直前までは高速で移動させることが望ましい。
そして、移動ベルホルダ124がレンズ140の当接される所望の位置に到達した状態で、駆動モータ127を停止させる。ここで、レンズ140は、加圧シリンダ129が緩衝機構となり、該加圧シリンダ29の設定圧力で基準ベルシリンダ18と移動ベルホルダ124とで挟持される(図2参照)。この際、基準ベルホルダ118と移動ベルホルダ124に挟持されたレンズ140は、ベル効果により、光軸が基準ベルホルダ118と移動ベルホルダ124の作り出す軸線と合致するように姿勢矯正される。
この時、基準ベルホルダ118への吸着保持は、解除されていることが望ましく、必要に応じて、同期軸部116を駆動して基準ベルホルダ118及び移動ベルホルダ124を高速回転させたり、所望の角度または時間を1回以上急加減速で位置決めを行ったり、レンズ140や基準ベルホルダ118及び移動ベルホルダ124に図示しない潤滑剤塗布装置で潤滑剤を塗布することで芯出し作業を補助するとさらによい。
次に、レンズ芯取り加工工程に移行される。上記砥石モータ107には、例えば図5に示すように上記砥石スピンドル108がベルト142を介して回転力伝達可能に連結され、上記制御部106を介して回転駆動されると、この回転力をベルト142を介して砥石スピンドル108に伝達し、砥石109を所望の回転数で回転させる。
なお、この駆動力伝達機構としては、ベルト142を用いたベルト駆動に限るものでなく、その他、例えばビルトインモータや連結部材と、カップリング等による直動伝達機構を構成することも可能である。
ここで、上記レンズ140は、上述したように基準ベルホルダ118と移動ベルホルダ124に芯出しされた状態で挟持され、固定軸部114側は保持具120、固定スピンドル117、ギヤ119、駆動ギヤ132を介して、加圧軸部115側は保持具126、移動スピンドル123、ギヤ125、駆動ギヤ133を介して、スプライン軸134を駆動する同期軸モータ135により所望の回転数で回転させられる。この回転は、制御ユニット136により加工中任意のときに変速設定が可能である。
また、砥石軸部104は、揺動軸部102と切込軸部103が制御ユニット136により所望の位置に位置決めすることで、位置調整される。これにより、砥石109がレンズ140に切込を行い所望の外径や軸方向両端面形状が得られる。この加工時、必要に応じて研削液が供給される。
そして、芯取り加工が終わったレンズ140aは、再び基準ベルホルダ118に吸着保持されるか、人手によって保持される。レンズ140aを保持したら、駆動モータ127を駆動して移動ベルホルダ124を加圧ユニット122ととのに退避させる。ここで、基準ベルホルダ118と移動ベルホルダ124の挟持から開放されたレンズ140aを回収し、続いて、さらに加工するワークがある場合には、最初の工程に戻って同様に作業を繰り返す。
次に、加工仕上がり形状が決定される工程に移行される。この工程においては、先ず、上述したように基準ベルホルダ118の当て付け面118aから基準ベルホルダ118の先端118bまでの長さL1と、移動ベルホルダ124の当て付け面124aから移動ベルホルダ124の先端124bまでの長さL2とを測定し、被加工レンズ40のレンズ中心厚さL3とともに制御ユニット136の記憶装置137に記憶する。ここで、砥石109のワーク外径研削部分の外径をT1とし(図5参照)、砥石スピンドル108と固定スピンドル117の軸間距離が0(ゼロ)となる位置を切込軸部103の原点とする。また、基準ベルホルダ118の当て付け面118aが当て付く、保持具120の当て付け面120aから砥石スピンドル108に砥石109を取付ける当て付け面108aは、揺動軸部102の原点で一致する。
なお、砥石スピンドル108と固定スピンドル117の軸間距離が0(ゼロ)となる位置を切込軸部103の原点とする必要性や、保持具120の当て付け面から砥石スピンドル108に砥石109を取付ける当て付け面は、揺動軸部102の原点で一致する必要性は、互いの位置関係が明確になっていればよく、これに限定するものではない。これらの条件は、制御ユニット136に入力装置138、表示装置139等を使用して入力して、記憶装置137に記憶する。
ここで、図5に示すようにレンズ140の仕上がり外径寸法がL4とすると、砥石径T1とレンズ仕上がり外径L4から加工完了時の軸間距離W1とは、
W1=(T1+L4)
の関係があるのであらかじめ、制御ユニット136で算出される。
また、基準ベルホルダ118側の端面に面取りや内径決めといった加工を行う場合は、砥石109の形状と基準ベルホルダ118の長さL1がわかれば、揺動軸部102と切込軸部103のそれぞれの座標軸が求まることになるので、制御ユニット136で演算して加工位置条件を算出して行われる。さらに、移動ベルホルダ124側の端面に面取りや内径決めといった加工を行う場合も同様に、砥石109の形状と基準ベルホルダ118の長さL1とレンズ中止厚さL2がわかれば、揺動軸部102と切込軸部103のそれぞれの座標軸が求まることになるので、制御ユニット136で演算して加工位置条件を算出して行われる。
そして、レンズ140のレンズ中心厚さにばらつきがあることで、移動ベルホルダ124側の端面加工位置条件を変更したい場合は、加圧駆動軸を必ず決まった位置で停止させてか位置検出器131の検出量の差分だけ補正するか、位置検出器131の検出量を一定にして停止することで、駆動モータ127のエンコーダ検出差分だけ補正することにより算出される。
なお、上記保持具120及び126は、例えば軸保持形状である必要はなく、基準ベルホルダ118及び移動ベルホルダ124を保持できれば穴保持形状などでもよく形状を制限するものではない。さらに、保持具120及び126には、例えば貫通穴を設けて、穴のあいた基準ベルホルダ118及び移動ベルホルダ124を装着することにより、そのベルホルダ先端から真空吸引や圧空のブローが可能になることで、さらに有効な効果が期待される。
このように、上記レンズ芯取り装置は、基準ベルホルダ118及び移動ベルホルダ124を弾性変形可能な保持具114,126で保持するように構成していることで、技術的な熟練を要することなく、誰でもが、簡便にして容易に高精度なレンズ140の着脱が可能となり、しかも、基準ベルホルダ118の長さ寸法、レンズ140の外径寸法、砥石109の外径寸法の各データを求め手加工位置を算出していることにより、容易な段取りが可能となり、簡便にして容易な加工作業が実現される。
また、これによれば、良品が得られた加工条件設定を保存しておけば再び同じレンズ140を加工する際に、データを読み出すだけで加工ができるので段取りが容易になる。さらに、これまで毎回行っていた、熟練を要する基準ベルホルダ118及び移動ベルホルダ124と固定スピンドル117及び移動スピンドル123の芯あわせ切削作業が不要となり、しかも、仮に、これら基準ベルホルダ118及び移動ベルホルダ124を交換しても、その長さ寸法を入力するだけで加工に移行できる。また、さらに、熟練作業が一掃されるので、経験の浅い作業者でも熟練者と同じ良品を容易に得ることができる。
さらに、これによれば、基準ベルホルダ118及び移動ベルホルダ124の保持を弾性変形自在な保持具120、126の変形で行うので、仮に基準ベルホルダ118及び移動ベルホルダ124が小径化しても中心部に貫通孔をあけやすくなるのでレンズ140の小径化の対応が可能となる。
(第2の実施の形態)
図6乃至図9は、この発明の第2の実施の形態に係るレンズ芯取り装置を示すもので、上記第1の実施の形態と略同様の効果が期待される。但し、図6乃至図9においては、上記図1乃至図5と同一部分について、同一符号を付して、その詳細な説明を省略する。
即ち、この第2の実施の形態においては、図6及び図7に示すように搬送手段を構成するストッカ部144と搬送部145が設けられる。搬送部145は、上記制御ユニット136に接続され、該制御ユニット136を介して駆動制御される。他方のストッカ部144は、そのパレット台146が上記架台101に固定され、その上に複数の供給パレット147と排出パレット148が並設されて配置される。
供給パレット147には、所望のピッチで収納穴147aが設けられ、この収納穴147aには、上記レンズ140が整列されて収納される。また、排出パレット148には、所望のピッチで収納穴148aが設けられ、この収納穴148aには、加工の終了したレンズ140aが収納される。なお、これら供給パレット147及び排出パレット148は、レンズ140の径等により、最適な供給パレット147と排出パレット148に選択的に交換される。
また、上記パレット台146上には、仮芯出しユニット149が設置される。この仮芯出しユニット149は、例えば受け渡しパット150と芯出しパット151とガイドシリンダ152で構成され、その受け渡しパット150には、図示しない真空発生器が接続される。
上記搬送部145は、例えばパレットハンド153と供排ハンド154で構成される。このうちパレットハンド153は、例えば昇降移動されるパレットロボット155と、旋回機構156と、緩衝機構157と、パレットパット158でから構成されている。他方の供排ハンド154は、昇降する供排ロボット159と供給パット160と排出パット161で構成される(図7参照)。そして、パレットパット158と供給パット160と排出パット161は、図示しない真空発生器が接続される。
上記パレットロボット155及び供排ロボット159は、Y軸ロボット162、X軸ロボット163により駆動される。X軸ロボット163は、脚164,165に固定され、この脚164,165は、上記架台101に立設される。
上記構成において、レンズ供給を行う場合には、先ず、基準ベルホルダ118を保持具120を介して固定スピンドル137に取付ける。一方、搬送部145のパレットハンド153と供排ハンド154には、所望の径サイズのパレットパット158と供給パット160と排出パット161が取付けられる。これらパレットパット158、供給パット160及び排出パット161の長さは、所定の長さに設定される。
また、仮芯出しユニット149には、所望の径サイズの受け渡しパット150と芯出しパット151を取付ける。これら受け渡しパット150及び芯出しパット151の長さは、所定の長さに設定される。そして、パレット台146上には、所定数の供給パレット147と排出パレット148が、図示しない位置決めピン等で位置決めされて取付けられる。これら供給パレット147及び排出パレット148上には、所望の間隔、複数の孔147a及び孔148aが設けられ、加工前のレンズ140が供給パット147の孔147aに収納され、加工を終了したレンズ140aが、排出パット148の孔148aに位置決め回収される。
ここで、上記レンズ140をワーク軸部105に供給するには、Y軸ロボット162とX軸ロボット163を図示しない駆動機構で駆動して、パレットハンド153に取付けられているパレットパット158を供給パレット147上の所望のレンズ140の上方に位置するように移動させる。これらの制御は、制御ユニット136からの指令により実行される。
次に、パレットロボット155を図示しない駆動機構で駆動して下降させ、パレットパット158をレンズ140に当接する位置まで移動させる。このパレットパット158には、例えば緩衝機構157が設けられ、レンズ140に当接した態で、図示しない真空発生器が駆動されて、該レンズ140をパレットパット158で真空吸着保持する。続いて、パレットロボット155を駆動してパレットパット158を、レンズ140を吸着保持したまま上昇させる。ここで、旋回機構156でパレットパット158を90度旋回させる。これにより、レンズ140は、垂直方向に位置変換される。
次に、Y軸ロボット162とX軸ロボット163を、図示しない駆動機構で駆動して仮芯出しユニット149に対向して設置された受け渡しパット150と芯出しパット151の軸線上の上方に移動させ、その後、パレットロボット155で受け渡しパット150と芯出しパット151の軸線上にパレットパット158とレンズ140を下降させる。続いて、受け渡し位置(レンズ中心厚さL2と受け渡しパット長さとパレットパット長さから算出)にX軸ロボット163を駆動して移動する。受け渡し位置に移動し、レンズ140が受け渡しパット150に当接したら、該受け渡しパット150に接続されている図示しない真空発生器を駆動してレンズ140を吸着保持する。そして、受け渡しパット150でレンズ140を吸着保持できたらパレットパット158側の真空吸着を解除して、レンズ140を受け渡す。レンズ140を受け渡したら、X軸ロボット163でパレットパット158を後退させ、その後、パレットロボット155でパレットパット158を上昇させて退避させる。
ここで、Y軸ロボット162とX軸ロボット163を駆動して、供排ハンド154を受け渡しパット150と芯出しパット151の軸線上の上方に移動させる。これに並行して、芯出しパット151をガイドシリンダ152を駆動して受け渡しパット150と芯出しパット151の間にレンズ140を挟持するように芯出し動作を行う(図8参照)。この挟持中においては、受け渡しパット150の吸着保持は解除するほうが望ましい。上記ガイドシリンダ152は、所望の圧力でレンズ140を挟持できるとともに高い繰り返し位置精度を保有している。ここで、芯出し作業は1回から複数回実施され、芯出しパット151は、再びガイドシリンダ152により退避される。
上記芯出しされたレンズ140は、受け渡しパット150に吸着保持されており、供排ロボット159を駆動して供給パット160が受け渡しパット150と芯出しパット151の軸線上に移動する。そして、受け渡し位置(レンズ中心厚さL2と受けたパット長さと供給パット160の長さから算出)にX軸ロボット163を駆動して移動する。レンズ140に供給パット160が当接したところで、供給パット160に接続された図示しない真空発生器を駆動してレンズ140を吸着保持する。受け渡しが完了したところで、受け渡しパット150の吸着を解除する。その後、X軸ロボット163を所望量だけ後退させて、供排ロボット159で供排ハンド154を上昇させる。ここで、供排ハンド154にも緩衝機構を有することが望ましい。
次に、Y軸ロボット162とX軸ロボット163を駆動して基準ベルホルダ118と移動ベルトホルダ124の軸線上の上方に移動する。この際、砥石軸部104は、搬送部145に干渉しない位置に退避され、加圧ユニット122も基準ベルホルダ118、移動ベルホルダ124の間隔が広くなり搬送部145が干渉しないように退避される。
また、基準ベルホルダ118に加工を終了したレンズ140aがある場合は、供排ロボット159を駆動して排出パット161を基準ベルホルダ118、移動ベルホルダ124の軸線上に移動し、つづいてX軸ロボット163を駆動して、基準ベルホルダ118の長さL1と排出パット161の長さから求められた受け渡し位置に移動する。この受け渡し位置で加工を終了したレンズ140aと排出パット161が当接し(図9参照)、排出パット161に接続された図示しない真空発生器により真空吸着保持したところで基準ベルホルダ118に真空吸着保持していたのを解除して、加工を終了したレンズ140aを受け渡す。
続いて、X軸ロボット163を駆動して排出パット161を基準ベルホルダ118の軸線上の所望の位置に退避させる。ここで、供排ロボット159を駆動して供給パット160を基準ベルホルダ118の軸線上に移動させ、つづいて、X軸ロボット163を駆動して、基準ベルホルダ118の長さL1と供給パット160の長さから求められた受け渡し位置に移動させる。
そして、受け渡し位置に移動されて、レンズ140と基準ベルホルダ118が当接したところで、保持具120を通じて固定スピンドル117に接続された図示しない真空発生器が駆動されてレンズ140を基準ベルホルダ118に真空吸着保持する。このように基準ベルホルダ118でレンズ140を吸着保持した後、供給パット160の吸着保持を解除してレンズ140を受け渡す。つづいて、X軸ロボット163を駆動して供給パット160を基準ベルホルダ118軸線上に退避させ、供排ロボット159を駆動させて供排ハンド154を上昇させて退避させる。
また、Y軸ロボット162とX軸ロボット163を駆動してパレットハンド153と供排ハンド154を退避させる。ここで、基準ベルホルダ118に加工を終了したレンズ140aがない場合は、供給動作から実施する。また、連続加工を行う場合は、Y軸ロボット162とX軸ロボット163を駆動してパレットハンド153と供排ハンド154を次に加工するレンズ140の取り出し位置へと移動させて、上述した芯出し動作を行い供給パット160にレンズ140を保持した状態で所定の位置でレンズ140の加工が終了するまで待機する。
ここで、加工を終了したレンズ140aの回収動作について説明する。即ち、加工が終了した後、ワーク軸の回転が停止され、加工を終了したレンズ140aは、砥石9が退避された状態で、再び、基準ベルホルダ118に吸着保持される。つづいて、駆動モータ127により移動ベルホルダ124が加圧ユニット122とともに退避される。この際、移動ベルホルダ124が、加工を終了したレンズ140aから少し離れたところで、移動スピンドル123に接続された、図示しない空圧回路を駆動して移動ベルホルダ124の先端に圧縮空気を供給し、ここで、例えば加工を終了したレンズ140aの真空吸着破壊(エアブロー)が行われる。
次に、上述したように加工が終了したレンズ140aを排出パット161で保持し、レンズ140を基準ベルホルダ118に供給し(図10参照)、供排ハンド154が上方に退避した後、Y軸ロボット162とX軸ロボット163により受け渡しパット150と芯出しパット151の軸線上の上方に排出パット161を移動させる。そして、供排ロボット159を駆動して排出パット161を受け渡しパット150と芯出しパット151の軸線上に移動させる。続いて、X軸ロボット163を駆動して受け渡し位置(受け渡しパット150と排出パット161とレンズ中心厚さL2より算出)に移動する。加工を終了したレンズ140aが受け渡しパット150に当接したら、受け渡しパット150で加工が終了したレンズ140aを吸着保持する。受け渡しが終了したら排出パット161は、吸着保持を解除し退避する。
次に、パレットハンド153を同様に、Y軸ロボット162とX軸ロボット163とパレットロボット155により加工が終了したレンズ140aに当接する位置に移動させ、加工が終了したレンズ140aの受け渡しを行い、パレットハンド153は、加工が終了したレンズ140aを吸着保持したまま退避する。
ここで、パレットハンド153は、加工が終了したレンズ140aを保持したまま旋回機構156により旋回させて水平方向に変換させる。その後、Y軸ロボット162とX軸ロボット163により所望のレンズ収納位置に移動させて、排出パレット148上に設けられた孔148a上方で停止させ、パレットロボット155により下降させて排出パレット148に接触する直前で位置決めする。続いて、パレットパット158の真空吸着を解除して加工が終了したレンズ140aを収納する。この際、必要に応じて、真空吸着破壊(エアブロー)が行われる。ここで、未加工レンズ140があれば、上述した取り出しルーチンに戻り、加工処理が実行される。
この第2の実施の形態によれば、ワーク(レンズ)を搬送して、基準ベルホルダ118の長さと、レンズ外径寸法と、受け渡しパット150と、芯出しパット151の長さに基づいて加工位置を算出して、高精度な位置決めを行うことが可能となる。この結果、例えば良品が得られた加工条件設定を保存しておくことにより、以後、データを読み出すだけで確実に仮芯出しを行い、自動で搬送し加工ができるので、その加工段取りが容易に実現される。
また、これによれば、仮芯出しをベル効果で行っているので偏芯したレンズ40の倒れを確実に矯正できるため、芯取り加工の高精度化を促進することができる。さらに、加工終了時にエアブローをすることで、加工スラッジの除去が行え、搬送傷を確実に防止することもできる。そして、従前の芯出し加工において、毎回行っていた、基準ベルホルダ118と固定スピンドル117及び移動ベルホルダ124と移動スピンドル123の芯あわせ切削後、搬送位置設定が不要となることで、ベルホルダ交換作業の簡略化を図ることができる。これらの結果、熟練作業が一掃されるので、経験の浅い作業者でも熟練者と同じ良品を、簡便にして容易に加工することが可能となる。
(第3の実施の形態)
図11は、この発明の第3の実施の形態に係るレンズ芯取り装置の仮芯出し部分を示すもので、上記第2の実施の形態と略同様の効果が期待される。但し、図11においては、上記図6乃至図11に示す第2の実施の形態と同一部分について、同一符号を付して、その詳細な説明を省略する。
この第3の実施の形態においては、上記仮芯出しユニット149が、例えば電気制御式の三方チャック167と位置検出器168と制御装置169で構成される。このうち三方チャック167の中心部には、上記受け渡しパット150が設置され、図示しない真空発生器に接続されている。
上記構成において、受け渡しパット150で吸着保持したレンズ140の仮芯出しを行う場合には、三方チャック167で仮芯出しを実行する。この際、三方チャック167は、制御装置169を介して電気制御され、その把持力が0から50N程度で任意に設定されると共に、その位置検出器168の検出情報に基づいて所望の位置に位置決め制御される。これにより、三方チャック167は、確実に把持する直前で停止させて把持位置において、正確に位置決めをすることができる。このように仮芯出しを完了した状態で、三方チャック167は、開かれて芯出ししたレンズ140を供給パット160に受け渡たす。なお、この芯出し作業をする際には、例えば吸着保持を持続してもよういし、あるいは解除するように構成してもよい。
このように第3の実施の形態においては、上記第2の実施の形態と同様の効果の他、比較的曲率の大きいレンズ140の仮芯出しにおいても容易に高精度な調整が可能となる。また、電気的に制御されていて軽把持力や停止位置が再現よく得られるので、ふち切れレンズ等の特殊形状にも高精度な対応が可能となる。
(第4の実施の形態)
図12は、この発明の第4の実施の形態に係るレンズ芯取り装置を示すものである。但し、図12においては、上記第1乃至第3の実施の形態と同一部分について、同一符号を付して、その詳細な説明を省略する。
この第4の実施の形態においては、さらに液循環手段を構成する研削液循環部170が設けられる。研削液循環部170は、オイルパン171及び研削液槽172が設けられ、そのオイルパン171が上記架台101の下に設けられる。研削液槽172には、所定量の研削液175が蓄えられると共に、循環経路173と研削液供給経路174が配管される。そして、これら循環経路173及び研削液供給経路174には、例えば図示ししないポンプが設置される。なお、循環経路173及び研削液供給経路174は、図の如く単路に限るものでなく、分岐させた復路に構成することも可能である。
また、研削液槽172には、温度管理手段を構成する温度調節器176が設けられると共に、図示しない液温測定器が設けられ、これら温度調節器16及び液温度測定器(図示せず)は、例えば上記制御ユニット136に電気的に接続される。これにより、温度調節器176は、上記液温測定器(図示せず)の検出信号に基づいて制御ユニット136を介して駆動制御されて上記研削液175の温度を、レンズ加工に適した所望の状態に温度設定する。
上記研削液175は、遠芯分離機等を利用して循環経路173と研削液供給経路174に循環させるように構成され、例えばその一部に図示しない電動ストップ弁を配して、上記砥石109とレンズ140との間に自動的に供給したり、止めたりするように構成される。
上記構成において、レンズ芯取り加工時、上記ポンプ(図示せず)が駆動されて研削液槽172に蓄えられた研削液175が循環経路173及び研削液供給経路174を通して上記砥石9とレンズ140との間に循環供給される。この際、研削液槽172内の研削液175は、上述したように温度調節器176により、所望の温度に制御されることで、砥石109とレンズ140を初期状態に温度制御することにより、長期間に亘り、所望の精度でのレンズ芯取り加工を可能とする。また、研削液175を非加工時に、砥石109や、ヤトイにかけ流しておいても良い。
この第4の実施の形態によれば、温度調整された研削液175が砥石109とレンズ140との間に供給されることで、装置各部、特に基準ベルホルダ118及び移動ベルホルダ124や砥石軸部104の熱影響による伸縮を最小限に抑えることができる。このため、高精度な加工条件を長時間維持できることで、加工が安定して製品検査の間隔が長くなり、生産効率の向上を高めることができる、また、加工座標の補正頻度が少なくなることにより、例えば経験の浅い作業者でも熟練者と同じ良品を容易に加工処理することが可能となる。
よって、この発明は、上記実施の形態に限ることなく、その他、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で種々の変形を実施し得ることが可能である。さらに、上記実施の形態には、種々の段階の発明が含まれており、開示される複数の構成要件における適宜な組合せにより種々の発明が抽出され得る。
例えば実施の形態に示される全構成要件から幾つかの構成要件が削除されても、発明が解決しようとする課題の欄で述べた課題が解決でき、発明の効果で述べられている効果が得られる場合には、この構成要件が削除された構成が発明として抽出され得る。
また、この発明は、上記各実施の形態によれば、その他、次のような構成を得ることもできる。
(付記1)
レンズをベル治具間で挟持して芯出し及び芯取り加工するベルクランプ式レンズ芯取り装置において、
砥石を移動させる手段と、
ベル治具を保持具の弾性変形でクランプする手段と、
ベル治具長さを用いて加工位置を算出する手段と、
を具備することを特徴とするレンズ芯取り装置。
(付記2)
付記1に記載のレンズ芯取り装置において、
さらに加工設定条件を記憶する手段を具備することを特徴とするレンズ芯取り装置。
(付記3)
付記1又は2に記載のレンズ芯取り装置において、
レンズを自動搬送する手段と、
レンズ中心厚さを利用して自動搬送位置を演算する手段と、を具備することを特徴とするレンズ芯取り装置。
(付記4)
付記1乃至3のいずれかに記載のレンズ芯取り装置において、
研削液を循環する手段と、
研削液温度を管理する手段と、
を具備することを特徴とするレンズ芯取り装置。
(付記5)
付記1乃至4のいずれかに記載のレンズ芯取り装置において、
上記ベル治具を保持具の弾性変形でクランプする手段がハイドロチャックであることを特徴とするレンズ芯取り装置。
(付記6)
付記1乃至4のいずれかに記載のレンズ芯取り装置において、
上記ベル治具を保持具の弾性変形でクランプする手段がバルーンチャックであることを特徴とするレンズ芯取り装置。
この発明の第1の実施の形態に係るレンズ芯取り装置の全体構成を示した図である。 図1のワーク軸部を取り出して示した図である。 図1のベルホルダへのレンズ供給動作を説明するために示した図である。 図1の加圧ユニットを取り出して示した図である。 図1のレンズ加圧状態を示した図である。 この発明の第2の実施の形態に係るレンズ芯取り装置の全体構成を示した図である。 図6を基準ベルホルダ側から見た状態を示した図である。 図6のレンズ仮芯出し動作を説明するために示した図である。 図6のレンズ排出受け渡し動作を説明するために示した図である。 図6のレンズ搬送動作を説明するために示した図である。 この発明の第3の実施の形態に係るレンズ芯取り装置の要部を取り出して示した図である。 この発明の第4の実施の形態に係るレンズ芯取り装置を示した図である。
符号の説明
101…架台、102…揺動軸部、103…切込軸部、104…砥石軸部、105…ワーク軸部、106…制御部、107…砥石モータ、108…スピンドル、109…砥石、110…揺動モータ、112…切込モータ、113…直動案内機構、114…固定軸部、115…加圧軸部、116…同期軸部、117…固定スピンドル、118…基準ベルホルダ、119…ギヤ、120…保持具、121…加圧駆動軸部、122…加圧ユニット、123…移動スピンドル、124…移動ベルホルダ、25…ギヤ、126…保持具、127…駆動モータ、128…直動案内機構、129…加圧シリンダ、130…直動案内機構、131…位置検出手段、132、133…駆動ギヤ、134…スプライン軸、135…同期軸モータ、136…制御ユニット、137…記憶装置、138…入力装置、139…表示装置、140…レンズ、140a…加工を終了したレンズ、142…ベルト、144…ストッカ部、145…搬送部、146…パレット台、147…供給パレット、147a…収納穴、148…排出パレット、148a…収納穴、149…仮芯出しユニット、150…受け渡しパレット、151…芯出しパット、152…ガイドシリンダ、153…パレットハンド、154…供排ハンド、155…パレットロボット、156…旋回機構、157…緩衝機構、158…パレットパット、159…供排ロボット、160…供給パット、161…排出パット、162…Y軸ロボット、163…X軸ロボット、164,165…脚、167…三方チャック、168…位置検出器、169…制御装置、170…研削液循環部、171…オイルパン、172…研削液槽、173…循環経路、174…研削液供給経路、175…研削液、176…温度調節器。

Claims (6)

  1. レンズを挟持する一対のベル治具と、
    前記ベル治具を弾性変形自在に保持する保持手段と、
    前記ベル治具間の距離を検出する検出手段と、
    前記ベル治具に挟持されたレンズを研磨する砥石を移動する砥石移動手段と、
    前記ベル治具間距離を検出する検出手段と、
    前記検出手段の検出情報に基づいて前記レンズの加工位置を算出する演算手段と、
    を具備することを特徴とするレンズ芯取り装置。
  2. さらに、前記レンズの加工設定条件を記憶する記憶手段を備えることを特徴とする請求項1記載のレンズ芯取り装置。
  3. さらに、前記レンズを搬送する搬送手段と、前記レンズ中心厚さに基づいて該レンズの搬送位置を算出する演算手段と、を備えることを特徴とする請求項1又は2記載のレンズ芯取り装置。
  4. さらに、研削液を循環する液循環手段と、研削液温度を管理する温度管理手段と、を備えることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか記載のレンズ芯取り装置。
  5. 前記保持手段を、ハイドロチャックで形成したことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか記載のレンズ芯取り装置。
  6. 前記保持手段は、バルーンチャックで形成したことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか記載のレンズ芯取り装置。
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