JP2005254219A - 浮上性物質除去装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 合流式の下水処理施設から排出されるオイルボールのようなスカム(浮上性物質)を堰止めて効率よく除去できるようにする。
【解決手段】 流れる排水中からその排水中に含まれる浮上性の物質を除去する浮上性物質除去装置であって、前記排水の流れ方向と交差する方向に沿って、かつ、その排水の水面に向けて流出し、その流出の下端がその排水中に所定深さ没する所定の厚さの水膜を発生させる水膜発生手段を設け、その発生された水膜により浮上性物質の流れを阻止してその浮上性物質を除去するようにした。
【選択図】 図1

Description

本発明は浮上性物質除去装置に係り、特に、下水施設における排水中に含まれる浮上性物質を効果的に捕集して除去できるようにしたものに関する。
汚水と雨水とを同一管渠で収集して処理する合流式の下水処理施設(合流式の下水処理場)では、雨天時、降水量がポンプ所の容量を上回った場合に、その上回った分が未処理で海や河川等の公共用水域に排出されている。この未処理の部分は、雨水により希釈されているので、汚水に起因する汚染の問題はある程度解決されているが、オイルボールと呼ばれている浮上性物質が公共用水域に排出されることが指摘されている(非特許文献1参照)。
平成15年5月15日環境新聞社発行「月刊下水道」Vol.26,No.7 P.49〜53
ところで、上述の合流式の下水処理施設においては、上記の非特許文献1でも指摘されているように、雨天時に降水量が所定量を越えると、その越えた分が未処理で海や河川等の公共用水域に排出(放流)されるので、その排水中に浮上性物質が含まれていると、海や河川等の公共用水域に浮遊してしまうという問題点があった。殊に、管渠に停滞していた浮上性物質(以下、「スカム」というときもある。)は、雨天時の水量の増大により流出が促進されて海や河川等の公共用水域に排出されやすいという問題があった。しかも、スカムのうち、家庭から排出される油分を主成分とするオイルボールと呼ばれているスカムは、強烈な不快臭を発生するので、このオイルボールが海岸等に漂着したときは、大きな環境問題を引き起こすことがあった。
このようなオイルボールのようなスカムの公共用水域への流出を防止するために、下水処理施設からの排水が公共用水域に放出される放出口の周囲をオイルフェンスで囲むことが行われているが、波浪等によりオイルフェンスが上下動すると、スカムがオイルフェンスから飛び出して公共用水域へ流出してしまい、スカムの流出を完全に防止することができなかった。また、オイルフェンスを用いた場合は、その布設やメンテナンスが面倒であるとともに、オイルフェンス内の広い範囲に浮遊しているスカムをすくい上げて除去しなければならないという作業を必要としていた。
また、下水処理施設の沈殿池に下水を分配する導水渠においては、沈殿池にスカムが流入しないようにスカム除去装置が設けられることがあるが、このスカム除去装置は、パイプスキマ方式等の排水の流れを利用したスカム除去装置であるので、構造が複雑で処理操作も面倒であるという不都合があった。
さらに、下水処理施設では、下水は下水幹線を介して最初に沈砂池に導かれて処理されるが、この最初の段階でスカムを除去できれば、その後の沈殿池等の処理負荷が軽減されるので、可能な限り沈砂池においてスカム除去ができるようにすることが望まれていた。
そこで、本発明は、上記欠点を解決するためになされたものであって、その目的は、オイルボールのようなスカムを海や河川等の公共用水域へ流出させることなく、効率よく除去できるようにするとともに、下水処理施設の沈殿池の導水渠や沈砂池にも適用可能な浮上性物質除去装置を提供することにある。
本発明に係る浮上性物質除去装置は、上記目的を達成するために、請求項1に記載の発明は、流れる排水中からその排水中に含まれる浮上性の物質を除去する浮上性物質除去装置であって、前記排水の流れ方向と交差する方向に沿って、かつ、その排水の水面に向けて流出し、その流出の下端がその排水中に所定深さ没する所定の厚さの水膜を発生させる水膜発生手段を設け、その発生された水膜により浮上性物質の流れを阻止してその浮上性物質を除去するようにしたことを特徴としている。
本発明の請求項2に記載の浮上性物質除去装置は、水膜は、排水の流れの上流側に向けて所定の角度を有してその排水の上面に向けて流出するものであることを特徴としている。
本発明の請求項3に記載の浮上性物質除去装置は、水膜の排水の流れ方向と交差する角度は、直角以外の所定の角度であることを特徴としている。
本発明の請求項4に記載の浮上性物質除去装置は、排水は、下水処理施設における合流式の下水処理施設から排出される排水、沈殿池の導水渠を流れる排水、沈砂池を流れる排水、又は沈砂池のポンプ井間を流れる排水であることを特徴としている。
本発明の請求項5に記載の浮上性物質除去装置は、下水処理施設の沈砂池のポンプ井に設けられるポンプの周囲に設けられ、かつ、そのポンプ井の水面に向けて流出し、その流出の下端がそのポンプ井の排水中に所定深さ没する所定の厚さの水膜を発生させる水膜発生手段により構成される浮上性物質除去装置であり、そのポンプ井の水位を低下させて浮上性物質を除去するときにその水膜発生手段から水膜を発生させてそのポンプによる浮上性物質の排出を促進させることを特徴としている。
本発明の請求項6に記載の浮上性物質除去装置は、水膜発生手段は、板材とその板材の面に水を供給する給水パイプとから構成され、又はその給水パイプにその給水パイプの長手方向に沿ってスリットを設けて構成されるものであることを特徴としている。
本発明の請求項1に係る浮上性物質除去装置は、排水の流れ方向と交差する方向に沿って、かつ、その排水の水面に向けて流出し、その流出の下端がその排水中に所定深さ没する所定の厚さの水膜を発生させる水膜発生手段を設け、その発生された水膜により浮上性物質(スカム)の流れを阻止してその浮上性物質を除去するようにしたので、実質的にメンテナンスフリーの簡単な構成により、オイルボールのようなスカムを効率よく集めて除去することができる。
本発明の請求項2に係る浮上性物質除去装置は、水膜は、排水の流れの上流側に向けて所定の角度を有してその排水の上面に向けて流出するので、水膜は少ない水量で足りる特長がある。
本発明の請求項3に係る浮上性物質除去装置は、水膜の排水の流れ方向と交差する角度は、直角以外の所定の角度であるので、浮上性物質を効率よく集めることができる。
本発明の請求項4に係る浮上性物質除去装置は、排水は、下水処理施設における合流式の下水処理施設から排出される排水、沈殿池の導水渠を流れる排水、沈砂池を流れる排水、又は沈砂池のポンプ井間を流れる排水であるので、雨天時の降水量が所定量を越えたときに排水中に含まれるオイルボールのようなスカムを下水処理施設から排出される放流水からだけでなく、沈砂池や沈殿池においても効果的に除去することができる。
本発明の請求項5に係る浮上性物質除去装置は、下水処理施設の沈砂池のポンプ井に設けられるポンプの周囲に設けられ、かつ、そのポンプ井の水面に向けて流出、その流出の下端がそのポンプ井の排水中に所定深さ没する所定の厚さの水膜を発生させる水膜発生手段により構成される浮上性物質除去装置であり、そのポンプ井の水位を低下させて浮上性物質を除去するときにその水膜発生手段から水膜を発生させてそのポンプによる浮上性物質の排出を促進させるので、スカムが他のポンプ井に流出することがなくなり、ポンプ井からスカムを効率よく排出することができる。
本発明の請求項6に係る浮上性物質除去装置は、水膜発生手段を板材とその板材の面に水を供給する給水パイプとで構成し、又はその給水パイプにその給水パイプの長手方向に沿ってスリットを設けて構成したので、安定した水膜を簡単に、かつ、容易に生成することができる。
以下、本発明を実施するための最良の形態を図面に基づいて説明する。図1は、本発明の一実施の形態に係る浮上性物質除去装置を適用した水路1の一部分の平面図である。この水路1は、ここでは、汚水と雨水とを同一管渠で収集して処理する合流式の下水処理施設(合流式の下水処理場)から排出される排水を海や河川等の公共用水域へ放出する放水路として示されている。すなわち、図1に示される水路1の図示しない右側には、合流式の下水処理施設が設けられているとともに、この水路1の左側は、図示しない海又は河川等の図示しない公共用水域に開口してつながっている。
この水路1を流れる排水は、通常時、すなわち、晴天時又は雨天時においてもその降水量がポンプ所の容量以下のときは全て下水処理施設で処理された処理済みの排水である。また、この水路1を流れる排水は、雨天時にその降水量がポンプ所の容量を越えたときは、その越えた分(オーバーフロー分)が下水処理施設で処理されることなく未処理で排出される分を含んでいる。図示の例は、この未処理の分を含んでいる状態を示している。なお、この水路1を下水処理施設で処理できなかった排水(オーバーフロー分)のみを流すものとすることもできる。この場合、水路1は、通常時において排水の流出はない。
図2は、上記図1のA−A線拡大断面図及び図3は同図のB−B線拡大断面図であり、以下、これらをも用いて説明する。図中、2は斜板であって、本発明の水膜発生手段の一部を成している。この斜板2は、1枚の細長い長方形の板材からなり、水路1の水面よりも所定の高さ上の位置で、かつ、水路1の両側壁1a,1a間に掛け渡される形で設けられている。つまり、この斜板2は、水路1を流れる排水の流れ方向と交差するように設けられている。そして、斜板2の長辺のうちの下側の長辺位置が上側の長辺位置よりも排水の上流側を向くように直角以外の所定の角度(例えば、垂直線に対して10〜45°の範囲内の角度)となるように決められている(図2参照)。また、この斜板2は、短辺のうちの一方(図1の例では上方)が他方よりも排水の上流側に位置するように、つまり、排水の流れ方向と直角以外の所定の角度(例えば、図1において水路1の上側の側壁1aの長手方向に対して流れ方向上流側の角度が100〜135°の範囲内の角度)となるように決められている。なお、この角度が大きくなると、斜板2の長さが長くなるという不利益があるが、スカムSを後述するスカム溜めに集め易くなるという特長がある。
図中、3はスカム溜めであって、上述の斜板2の短辺のうちの下流側の短辺が位置する側壁(図1では下側の側壁)1a中に設けられていて、水路1に凹部を設ける形で構成されている。そして、このスカム溜め3には、周知のバースクリーンからなる掻寄機4が設けられていて、スカム溜め3内のスカムSを掻き上げて除去できるように構成されている。なお、このスカム溜め3内のスカムSは、作業員が手網やひしゃく等ですくい取るようにして除去するようにしてもよい。
図中、5は、本発明の水膜発生手段の一部を成す給水パイプであり、上記斜板2の上部の近くで、かつ、水路1の水流の上流側(図1及び図2では、斜板2の上部右側)に設けられていて、斜板2上に均一に所定の水量を供給できるように構成されている。すなわち、この給水パイプ5の斜板2側には、給水パイプ5の軸心方向に沿って所定の間隔を保って複数の孔が設けられていて、これら孔から水が斜板2上に供給されるように構成されている。なお、これら複数の孔の代わりに給水パイプ5の軸心方向に細長く開口したスリットを設け、このスリットから斜板2上に水を供給するようにしてもよい。そして、この給水パイプ5には、ポンプP及びパイプ6を介して水路1中の排水の一部が供給されるように構成されている。なお、図示の例では、ポンプPの吸入ポイントは、斜板2の下流側となっているが、斜板2の上流側でも水路1の底壁1b近くで、スカム等の狭雑物を吸入するおそれがない箇所であれば吸入ポイントとすることができる。さらに、給水パイプ5に供給される水は、水路1から得ることなく、例えば、下水処理施設の沈殿池の上澄水等を用いることもできる。
この給水パイプ5から斜板2上に供給される水量は、斜板2から水路1の水面へ落下するときに形成される水膜W(ウォータカーテン)によって決められる。すなわち、給水パイプ5から斜板2上に供給される水量は、斜板2の長手方向において水膜Wに切れ間がなく、かつ、その水膜Wの厚さが所定厚さを有し、さらに、その水膜Wの下端(本発明の「流出の下端」に相当している。)が水路1の水面下の所定の深さ、例えば、図2においてD=5〜20cm程度となるように決められる。この水膜Wによって水中に形成される水深Dで示される部分は、水路1の水面部分に堰のを形成したと同じ機能を有し、排水に浮遊しているスカムを堰止めることができる機能を有している。したがって、この形成される水膜Wは、水路1を流下してくるスカムSを堰止めることができる強さとなるように決められる。実験によれば、水膜Wによって形成される堰の深さ(図2のD参照)は、10cm程度であればスカムのそれ以降の流出を効果的に阻止することができる。
なお、この水膜Wは、給水パイプ5から斜板2上に水を供給して形成したが、斜板2を用いることなく、つまり、給水パイプ5のみで形成するようにしてもよい(後述の図7参照)。この場合は、給水パイプ5に設けられたスリットから水を噴出させることにより水膜Wが形成されるが、上述のように、斜板2を用いると一定厚の水膜Wを確実に容易に形成できる特長がある。
図中、7は散水パイプであって、上述の水膜Wの上流側(図1及び図2において水膜Wの右側)で、かつ、上記スカム溜め3と反対側の側壁1aの近くに設けられている。また、この散水パイプ7にも上記パイプ6を介して水が供給されるように構成されている。そして、この散水パイプ7には、スカム溜め3側の下向きに向けた小孔が設けられていて、噴射水W′を水路1の水面に向けて噴出できるように構成されている。したがって、この散水パイプ7から噴射水W′が水面に噴出されると、水膜Wの上流側に堰止められているスカムSを効果的にスカム溜め3側に移動させることができる。
上記構成からなる浮上性物質除去装置において、水路1を流れる排水中に含まれるスカムSを除去するには、給水パイプ5にポンプPを介して水を供給すれば足りるという特長がある。すなわち、給水パイプ5に水が供給されると、斜板2から水路1の水面に向けて水膜Wが形成され、この水膜Wにより排水の上面に堰が形成される。この形成された堰によりスカムSのそれ以降の流れが阻止される。そして、その堰止められたスカムSは、水膜Wが水路の排水の流れ方向と直角以外の所定の角度を有していること、及び散水パイプ7から噴出される噴射水W′によりスカム溜め3に効率よく集められる。このスカム溜め3に集められたスカムSは、掻寄機4で掻き集められて焼却等の所定のスカム処理が行われる。
45cmの水路幅に水深40cmで、かつ、20cm/sの流速となるように水流を形成した。そして、この水路1の水面よりも上方で、かつ、水路1の水流と直交するように斜板2を設けた。この斜板2の板面と水面とのなす角度(斜板2の板面と水面の上流側の角度)を150°とし、その斜板2上にポンプで2.5kg/cm2 の水圧を保って水を供給し、水膜Wの下端が水面下10cmとなるように、すなわち、水面から深さ10cmの堰を形成した(図4の写真参照)。
水路1の水膜Wの上流側に実際の下水処理施設の沈殿池から得られたスカムSを供給したところ、スカムSは、水膜Wで堰止められて水膜Wより下流側に流出することがなかった。これにより、水膜Wにより水路1の排水中に含まれる浮上性物質が堰止められることが確認できた。
図5は、本発明に係る浮上性物質除去装置を下水処理施設の沈殿池10,10…へ下水(原水)を分配供給する導水渠11に適用したときの平面図である。ここに示される浮上性物質除去装置は、上記図1〜図3に示されたものと同一であるので、その詳細についての説明は省略するが、この浮上性物質除去装置は、図5に示されるように、導水渠11の上流側(下水を各沈殿池10,10…へ分配する前側)に設けられる。また、図5中、12,12…はゲート(水門)であり、導水渠11から沈殿池10に下水を導入するときに開かれるように構成されている。なお、図5では、図面を簡素化するために、沈殿池10は2基のみ示されているが、導水渠11には、通常、3基以上の沈殿池が接続されている。
上記構成からなる浮上性物質除去装置において、スカムSは、導水渠11の上流側で水膜Wにより効率よく集められ、その集められたスカムSは掻寄機4で排出されるので、スカムSが沈殿池10,10…内に取込まれるのを防止することができる。したがって、沈殿池10,10…以降の処理効率を高めることができる。
図6は、本発明に係る浮上性物質除去装置を適用した下水処理施設の沈砂池20,20…の平面図である。なお、この図6では、図面を簡素化するために、3基の沈砂池しか示されていないが、通常、4基以上の沈砂池が設けられている。そして、これら沈砂池20,20…には、下水幹線21からゲート(水門)22,22…を介して下水がそれぞれ導入されるように構成されている。
上述の各沈砂池20,20…のほぼ中央部分には、上記図1〜図5に示したと同様の浮上性物質除去装置がそれぞれ設けられている。この浮上性物質除去装置は、上述の浮上性物質除去装置と同一構成であり、また、スカム除去作用も同一なので、これ以上の説明は省略するが、沈砂池20,20…においても、スカムSを効率よく除去することができる。
図6中、23,23…は、沈砂池20,20…の下流側にそれぞれ設けられたポンプ井であり、これらポンプ井23,23…には、水中ポンプからなるポンプ24,24…がそれぞれ設置されていて、ポンプアップされた排水(下水)は、上記沈殿池の導水渠11に排出されるように構成されている。なお、これらポンプ井23,23…は、各沈砂池20,20…にそれぞれ対応して設けられているが、各ポンプ井23,23…を仕切る壁は設けられておらず、一つの室に形成されている。
図6中、25,25…は、本発明の水膜発生手段を形成する給水パイプであり、各沈砂池20に対応したポンプ井23を区分する形で、ポンプ井23の水面よりも上にそれぞれ設けられている。そして、各給水パイプ25,25…には、図7に示されるような給水パイプ25の長手方向に沿い、かつ、ポンプ井23の水面側に向いたスリット25aがそれぞれ設けられている。また、各給水パイプ25,25…には、図示しないが、ポンプ井23内の水を吸引して給水パイプ25へ供給するポンプが接続されている。したがって、そのポンプが駆動されると、図7に示されるような水膜Wを形成することができる。なお、このポンプは各給水パイプ25毎に設けることもできるが、一つのポンプで各給水パイプ25,25…に給水することもできる。
図6中、26,26…は、各ポンプ井23,23…に設けられているポンプ24,24…の周囲を囲むようにそれぞれ設けられたリング状の給水パイプであり、ポンプ井の水面よりも上になるように、図示しないサポートを用いてポンプ24,24…に一体化されている。これら給水パイプ26,26…にも上記パイプ25,25…と同様のポンプ井23,23…の水面側に向いたスリット26a,26a…が開けられている。したがって、これら給水パイプ26,26…に図示しないポンプから水が供給されると、図8に示されるような水膜Wを形成することができる。なお、このポンプも各給水パイプ26毎に設けることができるが、一つのポンプで各給水パイプ26,26…に供給するようにしてもよい。
上記給水パイプ25,26のうち、給水パイプ25を用いた水膜Wの発生は、沈砂池20,20…を運転中、一つのポンプ井23から他のポンプ井23へのスカムの移動を阻止できる効果を有しているので、通常時においても水膜Wを発生させておくことができる。しかし、これら給水パイプ25,26を用いた水膜発生手段は、定期的に沈砂池20からスカムを排出させるために水位が低下するときに使用される。すなわち、沈砂池20の上流側に設けられているゲート22を閉じてポンプ24が駆動されてポンプ井23の水位が低下する際、給水パイプ25から水膜Wが発生していると、ポンプ井23間のスカムの移動が阻止されてポンプ24によるスカムの排出が効果的に行われるとともに、ポンプ24の周囲に配置されている給水パイプ26からの水膜Wによりポンプ24へのスカムの吸引効果が高まり、沈砂池20及びポンプ井23から速やかにスカムを排出することができる。
本発明の一実施の形態に係る浮上性物質除去装置を適用した水路の一部分の平面図である。 図1のA−A線拡大断面図である。 図1のB−B線拡大断面図である。 実施例装置の写真である。 本発明の一実施の形態に係る浮上性物質除去装置を下水処理施設の沈殿池の導水渠に適用したときの平面図である。 本発明の一実施の形態に係る浮上性物質除去装置を下水処理施設の沈砂池に適用したときの平面図である。 図6のA−A線拡大断面図である。 図6のB−B線拡大断面図である。
符号の説明
1 水路
2 斜板(板材)
3 スカム溜め
4 掻寄機
5 給水パイプ
6 パイプ
7 散水パイプ
P ポンプ
S スカム
10 沈殿池
11 導水渠
20 沈砂池
21 下水幹線
23 ポンプ井
24 ポンプ
25,26 給水パイプ

Claims (6)

  1. 流れる排水中からその排水中に含まれる浮上性の物質を除去する浮上性物質除去装置であって、
    前記排水の流れ方向と交差する方向に沿って、かつ、その排水の水面に向けて流出し、その流出の下端がその排水中に所定深さ没する所定の厚さの水膜を発生させる水膜発生手段を設け、その発生された水膜により浮上性物質の流れを阻止してその浮上性物質を除去するようにしたことを特徴とする浮上性物質除去装置。
  2. 請求項1に記載の浮上性物質除去装置において、水膜は、排水の流れの上流側に向けて所定の角度を有してその排水の上面に向けて流出するものであることを特徴とする浮上性物質除去装置。
  3. 請求項1又は2に記載の浮上性物質除去装置において、水膜の排水の流れ方向と交差する角度は、直角以外の所定の角度であることを特徴とする浮上性物質除去装置。
  4. 請求項1〜3のいずれかに記載の浮上性物質除去装置において、排水は、下水処理施設における合流式の下水処理施設から排出される排水、沈殿池の導水渠を流れる排水、沈砂池を流れる排水、又は沈砂池のポンプ井間を流れる排水であることを特徴とする浮上性物質除去装置。
  5. 下水処理施設の沈砂池のポンプ井に設けられるポンプの周囲に設けられ、かつ、そのポンプ井の水面に向けて流出し、その流出の下端がそのポンプ井の排水中に所定深さ没する所定の厚さの水膜を発生させる水膜発生手段により構成される浮上性物質除去装置であり、そのポンプ井の水位を低下させて浮上性物質を除去するときにその水膜発生手段から水膜を発生させてそのポンプによる浮上性物質の排出を促進させることを特徴とする浮上性物質除去装置。
  6. 請求項1〜5のいずれかに記載の浮上性物質除去装置において、水膜発生手段は、板材とその板材の面に水を供給する給水パイプとから構成され、又はその給水パイプにその給水パイプの長手方向に沿ってスリットを設けて構成されるものであることを特徴とする浮上性物質除去装置。
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