JP2005253407A - 画像解析システム - Google Patents

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JP2005253407A JP2004071722A JP2004071722A JP2005253407A JP 2005253407 A JP2005253407 A JP 2005253407A JP 2004071722 A JP2004071722 A JP 2004071722A JP 2004071722 A JP2004071722 A JP 2004071722A JP 2005253407 A JP2005253407 A JP 2005253407A
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Abstract

【課題】 樹木を撮像して得られる画像を解析することにより、その画像に含まれる樹幹や葉や空を識別することが可能な画像解析システムを提供する。
【解決手段】 樹木が撮影された全天画像D1を解析して対象を識別する画像解析システムSであり、全天画像D1に含まれる略扇形状領域を識別する樹幹部識別手段m2を備える。さらに、所定の方法で全天画像D1を二値化画像に変換する前処理手段m1を備え、前記樹幹部識別手段m2は、前処理手段m1により生成された二値化画像D5について、中心から円周方向に黒ピクセルが所定の割合で含まれる第1ラインを探索し、当該第1ラインの中心側端部を起点として円周方向に黒ピクセルが所定の割合で含まれる二つの第2ラインを探索し、二つの第2ラインと円弧とに囲まれた扇形パターンPを記憶し、隣接する第1ラインについてその扇形パターンPを合成することが好ましい。
【選択図】 図1

Description

本発明は、樹木が撮影された画像を用いて、その画像から樹幹や葉や空を識別する画像解析システムに関する。
従来から、林内環境調査などにおいては、林内の樹木の本数や葉の量などが評価要素として利用されている。たとえば、林内環境を評価するにあたって、樹木の本数は植生評価の重要なパラメータとなり、樹冠付近における葉の占める割合は、地表に対する日照状態や降雨遮断量や蒸発散量を評価する上で重要なパラメータとなる。
ところで、近年はデジタル画像情報の収集効率が飛躍的に向上したことを踏まえ、各種林内調査等においても、デジタル画像の実用的な活用が期待できるようになってきた。とくに、一部の機種では魚眼レンズや曲面レンズ等による全天画像(広角画像)の撮影も可能であり、効率的な全天画像の画像解析処理が行えるようになった。
しかしながら、全天画像は林内環境調査等において一部使用されるに留まり、その利用例は非常に少ない。一方で、林内で撮影した全天画像には様々な情報が含まれており、デジタル画像処理技術を効果的に活用することにより、多様な情報を得ることができるものと考えられる。とくに、樹木の葉や樹幹、背景である空は、林内環境調査等において利用価値が高く、全天画像から樹木の樹幹や葉、背景である空を識別することにより、その情報を様々に利用することが可能となる。たとえば、林内環境調査においては、全天画像に含まれる樹幹を識別することにより植生状況を把握することができ、葉や空を識別することにより地表における日照状態や降雨遮断量などを評価することが可能となる。
そこで、本発明の目的は、樹木を撮像して得られる画像を解析することにより、その画像に含まれる樹幹や葉や空を識別することが可能な画像解析システムを提供することにある。
本発明の画像解析システムは、樹木が撮影された全天画像を解析して対象を識別する画像解析システムであり、全天画像に含まれる略扇形状領域を識別する樹幹部識別手段を備えることを特徴とする。全天画像においては、樹幹の形状が略扇形状となる一定のパターンを示す傾向にある。この発明によれば、この傾向を利用して略扇形状領域を識別することにより、この略扇形状領域を全天画像に含まれる樹幹として識別・利用することができる。
本発明の画像解析システムは、所定の方法で全天画像を二値化画像に変換する前処理手段を備え、前記樹幹部識別手段は、前処理手段により生成された二値化画像について、中心から円周方向に黒ピクセルが所定の割合で含まれる第1ラインを探索し、当該第1ラインの中心側端部を起点として円周方向に黒ピクセルが所定の割合で含まれる二つの第2ラインを探索し、二つの第2ラインと円弧とに囲まれた扇形パターンを記憶し、隣接する第1ラインについてその扇形パターンを合成することを特徴とする。前処理手段により例えばピクセルの彩度や輝度等を閾値とする方法で全天画像を二値化画像に変換し、その二値化画像について黒ピクセルを手がかりとしながら上記探索を行い、隣接する第1ラインについて扇形パターンを合成することにより、この合成範囲が前記扇形状領域とほぼ一致することとなり、この合成範囲を樹幹部分として識別することが可能となる。
本発明の画像解析システムは、前記各扇形パターンの第1ラインのライン長を微分し、微分値が0より大であり且つ第1ラインが互いに隣接する複数の扇形パターンを合成し、その合成範囲の幅を樹幹の幅とすることが好ましい。この発明によれば、全天画像において互いに一部が重なり合う樹幹が存在しても、微分によって樹幹の重なりを排除し、各々独立した樹幹としてその幅を求めることができる。
本発明の画像解析システムは、前記各扇形パターンの第1ラインのライン長を微分し、微分値が0より大であり且つ第1ラインが互いに隣接する複数の扇形パターンのなかから、最大微分値を有する扇形パターンの第1ラインのライン長を樹幹の高さとすることが好ましい。この発明によれば、ライン長を微分することにより、上述のように重なり合って撮影された樹幹を各々独立した樹幹として識別することができ、その中で最大微分値を有する第1ラインの長さを樹幹の高さとするため、たとえ樹木が一部重なり合って撮影されていたとしても、独立した樹幹としてその高さを求めることができる。
本発明の画像解析システムは、樹木が撮影された画像を解析して対象を識別する画像解析システムであり、彩度が所定範囲であり、且つ、色成分のうち緑成分の輝度が最も高いピクセルの集合を識別する葉部識別手段を備えることを特徴とする。樹木を撮影して得られる画像において、樹木の葉の部分は、ピクセルの彩度が一定範囲に集中する傾向にあり、さらに、色成分のうち緑成分の輝度が最も高い傾向にある。本発明によれば、この傾向を利用することにより、葉の部分を識別することができる。
本発明の画像解析システムは、樹木が撮影された画像を解析して対象を識別する画像解析システムであり、彩度が所定範囲であり、且つ、総ての色成分の平均輝度が所定範囲のピクセルの集合を識別する空部識別手段を備えることを特徴とする。樹木を撮影して得られる画像において、空の部分は、ピクセルの彩度が一定範囲に集中する傾向にあり、さらに、総ての色成分の平均輝度が一定範囲に集中する傾向にある。本発明によれば、この傾向を利用することにより、空の部分を識別することができる。
本発明の画像解析システムは、樹木が撮影された画像を分析して対象を識別する画像解析システムであり、各色成分について、輝度値とピクセル数とを軸とするヒストグラムを作成し、閾値と閾値との間のピクセル数が所定数となるように閾値を設定し、閾値と閾値の間隔が略均一となるように間隔を狭広させるとともに、その狭広に連動させてピクセルの位置を移動させるコントラスト調整手段を備えることを特徴とする。撮影された画像は、撮影条件やカメラの機種などの違いを原因として、明るさの分布に偏りがある。この発明によれば、ヒストグラムを分割する閾値の間隔が略均等となるように各間隔を狭広させることにより、各輝度値に対するピクセル数をほぼ均一化する。これにより、高すぎる輝度を抑え、低過ぎる輝度を上昇させて明るさの分布の偏りをなくし、コントラストを調整することができる。
本発明の画像解析システムは、前記前処理手段が、前記コントラスト調整手段によりコントラスト調整を行い、且つ、前記葉部識別手段により識別された領域と、前記空部識別手段により識別された領域を白ピクセルとし、これらの領域を除く部分を黒ピクセルとして二値化画像に変換することが好ましい。この発明によれば、コントラスト調整を行い、葉と空の部分を除いた二値化画像を処理するため、樹幹の識別精度を高めることができる。
本発明の画像解析システムによれば、全天画像に含まれる略扇形状領域を識別することにより、この略扇形状領域を樹幹として識別・利用することができる。この略扇形状領域は、例えば、全天画像を所定の方法で二値化した二値化画像について黒ピクセルを探索することにより精度良く識別することができる。黒ピクセルが所定割合以上含まれるラインのライン長を微分することにより、重なって撮影された複数の樹幹を各々独立した樹幹として、その幅や高さを求めることも可能となる。さらに、ピクセルの彩度や緑成分の輝度を解析することにより葉の部分を識別することが可能となり、ピクセルの彩度や平均輝度を解析することにより空の部分を識別することが可能となる。コントラスト調整することにより、さらに識別精度を高めることができる。本発明の画像解析システムで識別された樹幹や葉や空の情報は、林内環境調査などにおいて高い利用価値を有し、例えば、本システムにより識別された樹幹をカウントすることにより立木の本数を算出したり、葉や空の割合を地表における日照状態や降雨遮断量の評価などに利用したりすることが可能である。
以下、本発明の画像解析システムSについて、図面を参照しながら説明する。
図1は、本発明の画像解析システムSのブロック図である。画像解析システムSは、中央演算処理装置(CPU)1と、メモリやハードディスクなどの記憶手段2とを備えるパーソナルコンピュータ等のコンピュータシステムである。画像解析システムSは、デジタルカメラ等の撮影手段A、及び、液晶ディスプレイなどの表示手段Bと接続可能となっている。本実施の形態では、撮影手段Aと画像解析システムSとは、インターネット等のネットワークを介して接続されている。画像解析システムSには、画像解析プログラムが記憶されており、この画像解析プログラムが、後述の前処理手段m1(コントラスト調整手段m11、葉部識別手段m12、空部識別手段m13、輪郭抽出手段m14)、樹幹部識別手段m2(特徴抽出手段m21、識別処理手段22)とを備える画像解析システムSとしてコンピュータシステムを機能させている。
図2は、画像解析システムSで使用される全天画像D1を示す図である。全天画像D1は、魚眼レンズを取り付けた撮影手段Aを、調査対象の林分で光軸を林床の近似平面にほぼ直交するようにして、魚眼レンズを天方向に合わせ、所定の撮影高(例えば約1.2m)で全天写真を撮影して得られる広角画像である。露出は、樹幹の色が明瞭に識別できることを目安に決定されている。全天画像D1は、外周が円形であり、中心から放射線状に樹木が並んでいる。全天画像D1に含まれる樹木は、中心側が先端であり、円周側が根元となっており、樹幹部分は略扇形状を呈する傾向を示す。撮影手段Aは、レンズを天方向に向けて撮影されるため、背景の大部分は空となっている。全天画像D1は撮像手段AのメモリにJPEG形式で保存され、ネットワークを介して画像解析システムSに転送される。
図3は、画像解析システムSにより実現される画像解析方法を説明するフローチャートである。画像解析方法は、前処理ステップとしてコントラスト調整ステップとフィルタリングステップが行われ、その後に樹幹部識別ステップとして特徴抽出ステップと識別ステップとが順次行われる。
<前処理ステップ>
(コントラスト調整ステップ)
コントラスト調整ステップは、撮影条件やカメラの違いを原因としたコントラストのばらつきを解消するために行われるステップであり、コントラスト調整手段m11により実現される。図4は、コントラスト調整ステップの詳細を説明するフローチャートである。コントラスト調整手段m11は、全天画像D1の色要素RGB各々について、輝度値をX軸、ピクセル数をY軸とする輝度の分布(ヒストグラム)を作成する(図4(a))。つぎに、ヒストグラム上のピクセル数を合計して総ピクセル数を算出し、閾値と閾値との間のピクセル数が所定数(望ましくは総ピクセル数/32)よりも大であり且つその数に最も近い値となるように、ヒストグラムをX軸方向に分割する閾値を設定する(図4(b))。閾値と閾値との間にプロットされているピクセル数はほぼ同一となる。このヒストグラムについて、X軸とY軸のメモリ(座標)を固定した状態で、閾値と閾値との間隔がほぼ均一になるように狭広させ、その狭広に連動させてプロットされているピクセルを移動させることによりコントラスト調整を行う(図4(c))。以上の処理を色要素RGBそれぞれについて行う。図4(d)にコントラスト調整済の全天画像D2を示す。この処理により、高すぎる輝度が抑えられ、低過ぎる輝度が上昇させられて、明るさの偏りが解消され、コントラストが調整された全天画像D2が得られる。
(フィルタリングステップ)
フィルタリングステップは、葉や空や下草等の樹幹幹以外の部分や、その他ノイズを除去し、後述の特徴抽出がスムーズに行えるようにフィルタリングを行うステップであり、画像解析システムSの葉部識別手段m12と空部識別手段m13と輪郭抽出手段m14とにより実現される。図5は、フィルタリングステップを説明するフローチャートである。このフィルタリングステップにおいて、全天画像D2を所定の方法で二値化した全天画像D5に変換する。
二値化画像作成
葉部識別手段m12は、彩度が所定範囲内であり、且つ、色成分RGBのうち緑成分Gの輝度が最も高いピクセルを白ピクセル(1)とする。葉部識別手段m12により白(1)とされたピクセルの集合が葉であると識別できる。また、空部識別手段m13は、彩度が所定範囲であり、且つ、総ての色成分の平均輝度が所定範囲のピクセルを白ピクセル(1)とする。空部識別手段m13により白(1)とされたピクセルの集合が空であると識別できる。そして、白ピクセル(1)以外のピクセルを黒ピクセル(0)とする。なお、識別精度の観点から、葉部識別手段m12と空部識別手段m13で使用される彩度の範囲は255階調のうち5〜30が好ましく、さらには20が好ましい。また、空部識別手段m13で使用される平均輝度の範囲は230以上255以下が好ましく、さらには240であることが好ましい。以上の処理により全天画像D2が二値化画像D3に変換される。この二値化された全天画像(二値化画像)D3は、樹幹が粗く抽出された状態となっている。なお、彩度とは各ピクセルのRGBの中で輝度が最も高い色から輝度が最も低い色を引いた値である。
輪郭抽出
つぎに、輪郭抽出手段m14は、コントラスト調整後の全天画像D2に対してX方向にハイパスフィルタ(ラプラシアンフィルタ)処理を行った画像と、Y方向に同様の処理を行った画像とをピクセル単位で合成して全天画像D4を生成する。全天画像D4は、輪郭が抽出された状態となっている。輪郭抽出精度の観点から、フィルタ係数は{−1/6, −1/3, 1,−1/3, −1/6}が好ましいが、これに限られるわけではない。なお、ハイパスフィルタとは、画像の明るさが急激に変化するエッジの検出や高周波成分の強調による画像の先鋭化に用いられるフィルタであり、ラプラシアンフィルタとは、一般的にエッジ検出や先鋭化に用いられる二次微分フィルタの一種であり、同様の機能を果たすものであれば他のフィルタを使用しても良い。
画像の合成
さらに、二値化後の全天画像D3と、輪郭抽出後の全天画像D4とを各ピクセルで合成して全天画像D5を生成する。全天画像D5は、樹幹部分と地面が黒ピクセル(0)の状態となる。なお、フィルタリングステップでは、二値化後の全天画像D3のみを生成するか、又は、輪郭抽出後の全天画像D4のみを生成して、いずれか一方の全天画像D3,D4を後述の樹幹識別ステップで使用することも可能であるが、樹幹識別精度の観点からは、本実施の形態のように二つの全天画像D3,D4を合成した全天画像D5を生成して使用することが望ましい。
<樹幹識別ステップ>
樹幹部識別ステップは、全天画像に含まれる略扇形状領域を識別するステップである。全天画像においては、樹幹の形状が略扇形状となる一定のパターンを示す傾向にある。そこで、略扇形状領域を識別することにより、その識別した領域を樹幹の情報として利用することが可能となる。具体的には、図3に示すように、下記の特徴抽出ステップと識別ステップとを含み、各ステップは、樹幹抽出手段m2の一部として機能する特徴抽出手段m21と識別処理手段m22により実現される。
(特徴抽出ステップ)
特徴抽出ステップは、特徴抽出手段m21により実現される。特徴抽出手段m21は、フィルタリング処理後の全天画像D5から、樹幹の特徴を持つ部分である略扇形状領域を抽出する機能を備える。図6は特徴抽出ステップを説明するフローチャートであり、図7はその処理の説明図である。
黒ピクセル探索1
まず、特徴抽出手段m21は、全天画像D5について、中心から円周方向に向かって黒ピクセルを探索する(図7(a))。黒ピクセルが見つかった場合は、黒ピクセル探索2に進む。見つからない場合は、円周上の隣のピクセルに向かって繰り返し黒ピクセルを探索する(図7(b))。なお、ここで円周上とは、全天画像の円周上でも良いし、全天画像の同心円上でも良い。本実施の形態では、全天画像よりも一回り小さい同心円の円周上までの探索を行っており、後述する位置a,b,c1,d1,,,cx,dxは全天画像よりも一回り小さい同心円の円周上に位置している。
黒ピクセル探索2
黒ピクセルが見つかった場合、最初に黒ピクセルを発見した位置(起点)aから円周位置(終点)bまでの第1ラインL1上において黒ピクセルの割合が所定値以上であるかを確認する。すなわち、(第1ラインL1上の黒ピクセル数)/(ラインL1上の総ピクセル数)が所定値以上であるかを確認する(図7(c)(d)(e))。黒ピクセルの割合は90%以上とすると、ノイズの影響を受けずに精度の高い特徴抽出を行うことができるため好ましい。黒ピクセルの割合が所定値以上(90%以上)である場合は、扇形パターン作成1に進む。所定値未満(90%未満)の場合は、第1ラインL1上の次の黒ピクセルを探索する(図7(f)。)なお、ここで「位置」は、ピクセルに対応する。
扇形パターン作成1
黒ピクセルが所定の割合(90%以上)で含まれている第1ラインL1があった場合、円周上における位置(終点)bの両隣の位置(隣点)c1,位置(隣点)d1に対して、位置(起点)aから位置(隣点)c1の第2ラインLc1上、及び、位置(起点)aから位置(隣点)d1までの第2ラインLd1上に含まれる黒ピクセルの割合が所定値以上(好ましくは90%以上)であるかどうかを確認する(図7(g))。すなわち、第1ラインL1を挟むように二つの第2ラインLc1、Ld1を設定して探索する。黒ピクセルの割合は、(第2ラインLc1と第2ラインLd1に含まれる黒ピクセル総数)/(第2ラインLc1と第2ラインLd1のピクセル総数)で算出する。黒ピクセルの割合が所定値以上(90%以上)である場合は扇形パターン作成2に進む。黒ピクセル数の割合が所定値未満(90未満)である場合は、ここで位置(起点)aからの探索は終了し、位置(終点)bを円周上の一方方向にずらして、同様に黒ピクセル探索1,2を行う。
扇形パターン作成2
位置(起点)aから位置(隣点)c1まで及び位置(隣点)d1までのラインLc1,Ld1上に黒ピクセルが所定の割合で含まれている場合、さらに円周上において位置(終点)bから離れる方向にある両隣(位置c1の左隣の位置(隣点)c2、位置(隣点)d1の右隣の位置(隣点)d2)に対して、同様に位置(起点)aから位置(隣点)c2,位置(隣点)d2までの第2ラインLc2,Ld2上に黒ピクセル数の割合が所定以上(90%以上)であるかどうかを確認する(図7(h))。所定以上(90%以上)である場合、円周上の位置をc3,d3,,,cx,dxと左右に1ピクセルずつずらしながら第2ラインLc3,Ld3,,,Lcx,Ldxに対して同一処理を繰り返す。位置(隣点)c(x+1),d(x+1)において黒ピクセルの割合が所定値未満(90%未満)だった場合は、そこで位置(起点)aからの探索は終了する。この繰り返しによって、位置(起点)aを中心とし、第2ラインLcx,Ldxと、探索が完了した両隣の位置(隣点)cx,dxを結ぶ円弧とにより扇形パターンPが作成される(図7(i))。ここで、位置(終点)bから、探索が完了した位置(隣点)cx、dxまでの円周上にあるピクセルを、その扇形パターンPの幅ピクセルと定義する。また、位置(終点)bから位置(隣点)cx又は位置(隣点)dxまでの距離(ピクセルの数)を、その扇形パターンPの幅wと定義する。
繰り返し処理
位置(終点)bを円周に沿って1ピクセルずつずらしながら、位置(終点)bごとに、黒ピクセル探索1、黒ピクセル探索2、扇形パターン作成1、扇形パターン作成2を繰り返し実行する。扇形パターン作成1や扇形パターン作成2において黒ピクセルの割合が所定値未満(90%未満)となった時点でその作成した扇形パターンPを記憶手段に格納する。繰り返し処理により、位置(終点)bごとに扇形パターンPが作成され、扇形パターンPの集合としてデータが格納される。扇形パターンPのデータの格納形式は、円周上のピクセル数分のメモリ領域に、それぞれ中心からのピクセル数、及び、幅ピクセル数を格納し、扇形パターン数値データとする(図6参照)。黒ピクセルの割合が90%未満であった場合のデータは、「0,0」となる。
(識別ステップ)
識別ステップは、識別処理手段m22により実現される。識別処理手段m22は、全天画像において互いに一部が重なり合う樹幹が存在しても、微分によって樹幹の重なりを排除し、各々独立した樹幹として識別し、各樹幹の幅や樹幹の高さを求める機能を備える。図8は、識別ステップを説明するフローチャートであり、図9はその説明図である。
第1ラインのライン長算出
扇形パターン数値データをもとに、各扇形パターンPについて、位置(起点)aから位置(終点)bまでの第1ラインL1のライン長(ピクセル数)hを計算する。ここで、扇形パターン数値データには、中心から位置(起点)aまでの距離が格納されているため、ライン長hは(中心から円周までの半径距離)−(中心から位置(起点)aまでの距離)により算出する(図9(a)(b))。図9(c)(d)は、各扇形パターンPについて求められたライン長hをグラフ化した説明図である。
第1ラインのライン長微分
識別処理手段m22は、各扇形パターンPのライン長hを微分し、扇形パターン微分値データを作成する。図9(e)は扇形パターン微分値データをグラフ化した説明図である。
樹幹の幅・高さ識別
扇形パターン微分値データにおいて、0より大の微分値を持つ扇形パターンが一つ、又は、0より大の微分値を有し且つ第1ラインが互いに隣接する複数の扇形パターンPが出現している場合は、当該一つの扇形パターンP、又は、複数の扇形パターンPの合成を一つの独立した樹幹とみなし、その合成範囲の幅Wを算出する。幅Wは、(0より大の微分値を有し且つ第1ラインが互いに隣接する複数の扇形パターンPの数)+(その複数の扇形パターンPのなかで、両端に位置する扇形パターンP2,P3の幅w)により求められる。なお、微分値が0より大の扇形パターンPが一つの場合は、幅W=(1+幅w+(幅w−1))により求められる。上記複数の扇形パターンPの集合のうち、最大微分値を有する扇形パターンP1の第1ラインのライン長hがその樹幹の高さHとなる。これによれば、全天画像D1に樹幹が重なり合って撮影されている場合でも、微分によりその重なりを排除して、独立した1本の樹幹とし、その高さHや幅Wを求めることができる。具体的には、扇形パターン微分数値データを一方方向(図9中の識別方向)から探索し、微分値が0より大の扇形パターンPあり、一つ前の扇形データPが微分値0以下の扇形パターンP3から、0以下になる直前の扇形パターンP2を探し、それぞれの幅を加算して木の幹の幅とする(図9(f)(g))。
描画
扇形パターン微分値データを探索して、連続して出現する微分値0より大の扇形パターンPの集合のうち、最大の微分値を有する扇形パターンP1の位置(起点)aを頂点として、扇形PPを描写する(図9(h)(i)(j))。図1の全天画像D6は、この描画の結果得られる全天画像である。この扇形PPは樹幹部分である略扇形領域とほぼ一致するものであり、この扇形を樹幹として識別することができる。
以上、本実施の形態の画像解析システムSを使用すれば、樹幹や葉や空を識別することができる。これらの情報は、森林環境調査などにおいて、立木の本数をカウントしたり、地表に対する日照状態の把握に利用することが可能である。
なお、本実施の形態では、全天画像を例に説明したが、葉部識別手段による葉の識別や、空部識別手段による空の識別に関しては、全天画像に限らず、パノラマ画像や一般的な画像などの様々な画像を対象として空や葉を識別することが可能である。
本発明の画像解析システムのブロック図。 画像解析システムで使用される全天画像を示す図。 画像解析システムにより実現される画像解析方法を説明するフローチャート。 コントラスト調整ステップの詳細を説明するフローチャート。 フィルタリングステップを説明するフローチャート。 特徴抽出ステップを説明するフローチャート。 特徴抽出ステップの処理を説明する説明図。 識別ステップを説明するフローチャート。 識別ステップを説明する説明図。
符号の説明
S 画像解析システム
A 撮影手段
B 表示装置
m1 前処理手段
m11 コントラスト調整手段
m12 葉部識別手段
m13 空部識別手段
m14 輪郭抽出手段
m2 樹幹部識別手段
m21 特徴抽出手段
m22 識別処理手段
1 CPU
2 記憶手段
D1,D2,D3,D4,D5,D6 全天画像
P 扇形パターン
PP 扇形

Claims (8)

  1. 樹木が撮影された全天画像を解析して対象を識別する画像解析システムであり、
    全天画像に含まれる略扇形状領域を識別する樹幹部識別手段を備えることを特徴とする画像解析システム。
  2. 所定の方法で全天画像を二値化画像に変換する前処理手段を備え、前記樹幹部識別手段は、前処理手段により生成された二値化画像について、中心から円周方向に黒ピクセルが所定の割合で含まれる第1ラインを探索し、当該第1ラインの中心側端部を起点として円周方向に黒ピクセルが所定の割合で含まれる二つの第2ラインを探索し、二つの第2ラインと円弧とに囲まれた扇形パターンを記憶し、隣接する第1ラインについてその扇形パターンを合成することを特徴とする請求項1記載の画像解析システム。
  3. 前記各扇形パターンの第1ラインのライン長を微分し、微分値が0より大であり且つ第1ラインが互いに隣接する複数の扇形パターンを合成し、その合成範囲の幅を樹幹の幅とすることを特徴とする請求項2記載の画像解析システム。
  4. 前記各扇形パターンの第1ラインのライン長を微分し、微分値が0より大であり且つ第1ラインが互いに隣接する複数の扇形パターンのなかから、最大微分値を有する扇形パターンの第1ラインのライン長を樹幹の高さとすることを特徴とする請求項2記載の画像解析システム。
  5. 樹木が撮影された画像を解析して対象を識別する画像解析システムであり、
    彩度が所定範囲であり、且つ、色成分のうち緑成分の輝度が最も高いピクセルの集合を識別する葉部識別手段を備えることを特徴とする画像解析システム。
  6. 樹木が撮影された画像を解析して対象を識別する画像解析システムであり、
    彩度が所定範囲であり、且つ、総ての色成分の平均輝度が所定範囲のピクセルの集合を識別する空部識別手段を備えることを特徴とする画像解析システム。
  7. 樹木が撮影された画像を分析して対象を識別する画像解析システムであり、
    各色成分について、輝度値とピクセル数とを軸とするヒストグラムを作成し、閾値と閾値との間のピクセル数が所定数となるように閾値を設定し、閾値と閾値の間隔が略均一となるように間隔を狭広させるとともに、その狭広に連動させてピクセルの位置を移動させるコントラスト調整手段を備えることを特徴とする画像解析システム。
  8. 前記前処理手段が、前記コントラスト調整手段によりコントラスト調整を行い、且つ、前記葉部識別手段により識別された領域と、前記空部識別手段により識別された領域を白ピクセルとし、これらの領域を除く部分を黒ピクセルとして二値化画像に変換することを特徴とする請求項2記載の画像解析システム。
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