JP2005252411A - 固体撮像装置および電子情報機器 - Google Patents
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Abstract
【課題】 高感度・高解像度で、かつ、固体撮像素子の位置合わせが容易な固体撮像装置を提供する。
【解決手段】 二つの固体撮像素子3,4を積層して貼り合わせることにより、従来のようにビームスプリッタを用いなくても、二つの固体撮像素子3,4分の情報を得ることができる。少なくとも上側の固体撮像素子3の感度を低下させずに、解像度を向上させて、画質の劣化が起こらないようにすることができる。このように、従来のようにビームスプリッタを用いた場合に比べて、1個の固体撮像装置として取り扱えるため、固体撮像素子の位置合わせが容易で製品への組み込みも容易になる。上下の固体撮像素子3および4を共に輝度検出用に使用することにより、ダイナミックレンジが広がった白黒画像を得ることができる。
【選択図】 図1
【解決手段】 二つの固体撮像素子3,4を積層して貼り合わせることにより、従来のようにビームスプリッタを用いなくても、二つの固体撮像素子3,4分の情報を得ることができる。少なくとも上側の固体撮像素子3の感度を低下させずに、解像度を向上させて、画質の劣化が起こらないようにすることができる。このように、従来のようにビームスプリッタを用いた場合に比べて、1個の固体撮像装置として取り扱えるため、固体撮像素子の位置合わせが容易で製品への組み込みも容易になる。上下の固体撮像素子3および4を共に輝度検出用に使用することにより、ダイナミックレンジが広がった白黒画像を得ることができる。
【選択図】 図1
Description
本発明は、2次元状に配列された複数の光電変換部を各画素部としてそれぞれ、画像光を電気信号に変換することにより画像を撮影可能とする固体撮像装置および、これを用いて画像を撮像可能とされる例えば電子ムービーカメラ、電子スチルカメラおよび携帯電話装置などの電子情報機器に関する。
現在、例えば電子ムービーカメラや電子スチルカメラ、さらには携帯電話装置にまで固体撮像素子が搭載され、画像を撮影することが可能になっている。このような固体撮像素子には、画像光を電気信号に変換する複数の光電変換部として、例えば複数のフォトトランジスタが縦横に2次元状(例えばマトリクス状)に配設されて複数の画素部が構成されている。これらの各光電変換部において、集光レンズなどの光学系を介して入射する被写体からの画像光を電気信号に変換し、その電気信号を各種制御信号処理回路などによって検出することによって、画像が撮像されるようになっている。
従来から、この固体撮像素子は、より高感度かつ高解像度で、より美しく画像を撮影できるように技術進歩を遂げてきている。
しかしながら、固体撮像装置を更に高感度化するためには、一般に、フォトトランジスタのサイズを大きくして解像度を低下させるか、またはフォトトランジスタのサイズを小さくして画質を低下させる(ノイズが目立つようになる)必要があった。
また、固体撮像装置を高解像度化させるためには、固体撮像装置を大きくして、より多くのフォトトランジスタを収容したりフォトトランジスタの受光面を大きくしたりすることにより、製造コストを大幅に高くするか、またはフォトトランジスタのサイズを小さくしてより多くのフォトトランジスタを収容したり、これによってフォトトランジスタの受光面が小さくなることにより、感度を低下させたり、画質を低下させる必要があった。
そこで、固体撮像装置において感度や解像度を改善する方法として、従来では、例えば特許文献1,2のように、ビームスプリッタによって画像光の強度を複数に分割し、それぞれの焦点位置に複数の固体撮像素子をそれぞれ配置する方法が採用されていた。
特許文献1には、ビームスプリッタで分割された画像光の焦点位置にそれぞれ固体撮像素子をそれぞれ配置して、例えば一方の固体撮像素子を輝度検出用、他方の固体撮像素子を色情報検出用とした2板式の固体撮像装置が開示されている。
特許文献2には、ビームスプリッタで分割された画像光の焦点位置にそれぞれ設けられた2枚の固体撮像素子共に、表面にカラーフィルタを設けて色情報を検出可能とした2板式の固体撮像装置が開示されている。
特開昭62−104294号公報
特開平6−86301号公報
しかしながら、ビームスプリッタによって画像光の強度を複数に分割する従来の方法では、ビームスプリッタを画像光が通過した時点で光の強度が数分の1に大きく減ってしまうという問題があった。以下に、この問題について、図7を用いて詳細に説明する。
図7は、従来の固体撮像装置の概略構成例を示す要部断面図である。
図7に示すように、固体撮像装置100は、被写体からの画像光を所定位置に集光するレンズ101と、このレンズ101からの画像光を2方向に分割するビームスプリッタ102と、このビームスプリッタ102で2方向に分割された画像光の焦点位置にそれぞれ配設された第1の固体撮像素子103および第2の固体撮像素子104とを有しており、被写体からの画像光はレンズ101を通り、ビームスプリッタ102によって2方向に分割され、一部の画像光はビームスプリッタ102を真っ直ぐに通過して第1の固体撮像素子103側に導かれ、この第1の固体撮像素子103上に結像し、また、残りの画像光はビームスプリッタ102で角度90度で方向を変えて第2の固体撮像素子104側に導かれて第2の固体撮像素子104上に結像する。
ビームスプリッタ102で画像光が1/2ずつに分割されると仮定すると、二つの固体撮像素子103,104にはそれぞれ1/2の強度の光しか照射されないことから、それぞれの固体撮像素子では感度が1/2になってしまい、良好な撮像画像が得られにくいという問題が生じる。
特許文献1では、2板式で一方が輝度検出用、他方が色情報検出用の固体撮像素子である場合、上記図7の場合と同様に、ビームスプリッタによって画像光が1/2に分割されるため、各固体撮像素子の感度も1/2になってしまう。
特許文献2では、二つの固体撮像素子共にカラーフィルタがそれぞれ設けられているため、特許文献1の場合よりもさらに画像光の強度がカラーフィルタによって弱められ、固体撮像素子の感度がさらに低下してしまう。このように、固体撮像素子の感度が低下すると、カラー撮影の場合には、偽色が発生するという問題が生じる。
しかも、近年の固体撮像素子のフォトトランジスタのピッチは、4μm〜7μmと非常に微小になって来ており、複数の固体撮像素子を位置合わせすること(縦・横の位置、回転方向、焦点位置の全ての位置を合わせること)は、非常に困難な作業になっている。
本発明は、上記従来の問題を解決するもので、高感度・高解像度でかつ固体撮像素子の位置合わせをより容易に行うことができる固体撮像装置およびこれを用いた電子情報機器を提供することを目的とする。
本発明の固体撮像装置は、画像光を電気信号に変換する複数の光電変換部が2次元状に配設された固体撮像素子が複数、積層されて設けられ、該複数の固体撮像素子により画像を撮像可能としており、そのことにより上記目的が達成される。
また、好ましくは、本発明の固体撮像装置における複数の固体撮像素子のうち、上側に配置される一または複数の固体撮像素子は、色情報および輝度情報の少なくともいずれかを検出するために必要な全ての波長光を透過可能とする。
さらに、好ましくは、本発明の固体撮像装置における複数の固体撮像素子のうち、上側に配置される一または複数の固体撮像素子は、所定の厚さから薄く研磨されている。
さらに、好ましくは、本発明の固体撮像装置における複数の固体撮像素子のうち、上側の固体撮像素子と下側の固体撮像素子とが厚み方向に貼り合わされている。
さらに、好ましくは、本発明の固体撮像装置における上側の固体撮像素子と下側の固体撮像素子とは、前記光電変換部が形成された表面側同士を対向させて絶縁層および/または接着層を介して貼り合わされている。
さらに、好ましくは、本発明の固体撮像装置における複数の固体撮像素子のうち、上側の固体撮像素子と下側の固体撮像素子とは、縦横ともに1/2画素ずつ位置をずらせて貼り合わされている。
さらに、好ましくは、本発明の固体撮像装置における複数の固体撮像素子のうち、前記上側の固体撮像素子の配線は、前記下側の固体撮像素子の光電変換部上方以外の領域に配置されている。
さらに、好ましくは、本発明の固体撮像装置における複数の固体撮像素子のうち、上側の固体撮像素子の配線と下側の固体撮像素子の配線とを電気的に接続するための接続用パッド手段が、それぞれの固体撮像素子に設けられている。
さらに、好ましくは、本発明の固体撮像装置における基板上に前記下側の固体撮像素子と上側の固体撮像素子とが積層されて設けられ、該下側の固体撮像素子と基板とを電気的に接続することにより、該基板と上側の固体撮像素子とを電気的に接続するための接続用パッド手段が、該下側の固体撮像素子と基板とにそれぞれ設けられている。
さらに、好ましくは、本発明の固体撮像装置における基板上に前記下側の固体撮像素子と上側の固体撮像素子とが積層されて設けられ、該下側の固体撮像素子と基板とを電気的に接続すると共に、該上側の固体撮像素子と基板とを電気的に接続するための接続用パッド手段が、該基板、下側の固体撮像素子および上側の固体撮像素子にそれぞれ設けられている。
さらに、好ましくは、本発明の固体撮像装置における複数の固体撮像素子のうち、上側の一または複数の固体撮像素子は、輝度情報を検出するために用いられている。
さらに、好ましくは、本発明の固体撮像装置における複数の固体撮像素子のうち、下側の一または複数の固体撮像素子は、輝度情報を検出するために用いられている。
さらに、好ましくは、本発明の固体撮像装置における複数の固体撮像素子のうち、下側の一または複数の固体撮像素子は、色情報を検出するために用いられている。
さらに、好ましくは、本発明の固体撮像装置における下側の一または複数の固体撮像素子の表面には、色情報検出用のカラーフィルタが各光電変換部にそれぞれ対応するように配置されている。
本発明の電子情報機器は、請求項1〜14のいずれかに記載の固体撮像装置を用いて画像を撮像可能とされており、そのことにより上記目的が達成される。
上記構成により、以下に、本発明の作用について説明する。
本発明にあっては、複数の固体撮像素子(ここでは上側の固体撮像素子と下側の固体撮像素子の2枚について説明する)を積層して貼り合わせることにより、従来のように光の強度が大幅に減るビームスプリッタを用いなくても、複数の固体撮像素子分の情報を得ることができる。少なくとも上側の固体撮像素子の感度は低下させずに、解像度を向上させて、画質の劣化も生じないようにすることができる。したがって、ビームスプリッタを用いた場合に比べて、上側の固体撮像素子と下側の固体撮像素子とが貼り合わされた1個の固体撮像装置として取り扱うことができるため、複数の固体撮像素子の位置合わせが、例えばレンズとの1回の位置合わせで済み、これの製品への組み込みもより容易なものとなる。
また、例えば上側の固体撮像素子を極力薄く研磨して、色情報を検出するために必要な全ての波長光が透過できるようにし、これを下側の固体撮像素子に貼り合わせることによって、下側の固体撮像素子で感度の低下を少なくすることが可能となる。所望の量の透過光を確保することができれば、3枚以上の固体撮像素子を積層して貼り合わせることも可能である。
また、上側の固体撮像素子と下側の固体撮像素子とを厚み方向に、例えば各光電変換部が形成された表面側同士を対向させて、絶縁層および/または接着層などを介するなどして互いに貼り合わせると、焦点位置の位置ずれを最小にできてより良好な撮像画像を得ることができる。
さらに、上側の固体撮像素子と下側の固体撮像素子とを1/2画素分だけ縦横に位置をずらして貼り合わせることによって、上側の光電変換部(フォトトランジスタ)が設けられていない部分に下側のフォトトランジスタが配置され、上側の固体撮像素子の画像光情報がない部分を下側の固体撮像素子の画像光情報で補間して、さらに高感度・高解像度な固体撮像装置を実現することが可能となる。
上側の固体撮像素子の配線をその光電変換部(フォトトランジスタ)側に配置することによって、フォトトランジスタが設けられていない部分(平面視で下側の固体撮像素子のある部分)の透過率を向上させて、下側の固体撮像素子に充分な画像光が照射されるようにして、さらに高感度化することができる。
さらに、上側の固体撮像素子上の配線と、下側の固体撮像素子上の配線とを電気的に接続するための接続用パッドをそれぞれの固体撮像素子に設けて、下側の固体撮像素子と基板とを接続することによって、下側の固体撮像素子を介して上側の固体撮像素子とこれらを搭載した基板とを接続することができる。
上側および下側に配置される複数の固体撮像素子を共に輝度検出用に使用することにより、ダイナミックレンジが広がった白黒画像を得ることができる。また、上側に配置される少なくとも1枚の固体撮像素子を輝度情報検出用に、下側に配置される少なくとも1枚の固体撮像素子を色情報検出用に使用することにより、解像度を低下させずに偽色の少ないカラー画像を得ることができる。
以上説明したように、本発明によれば、複数の固体撮像素子を貼り合わせることによって、感度の低下が少なく、高解像度でかつ製品への組み込みが容易な固体撮像装置を実現することができる。また、上側の固体撮像素子と下側の固体撮像素子とを1/2画素だけ縦横にずらして互いに貼り合わせることによって、さらに高感度で高解像度な固体撮像装置を実現することができる。複数の固体撮像素子を輝度検出用に使用することにより、ダイナミックレンジが広がった白黒画像を得ることができる。また、上側の固体撮像素子を輝度情報検出用に、下側の固体撮像素子を色情報検出用に使用することにより、高感度・高解像度で偽色の少ないカラー画像を得ることができる。
以下に、本発明の固体撮像装置の実施形態1〜3について、図面を参照しながら詳細に説明する。
(実施形態1)
図1は、本発明の実施形態1である固体撮像装置の概略基本構成例を示す要部断面図である。
(実施形態1)
図1は、本発明の実施形態1である固体撮像装置の概略基本構成例を示す要部断面図である。
図1に示すように、固体撮像装置1は、被写体からの画像光を集光させるレンズ2と、このレンズ2の焦点位置に配置された光電変換部(フォトトランジスタ部)がそれぞれ設けられ、上下に積層されて貼り合わされた2枚の固体撮像素子3,4と、これらの固体撮像素子3,4を搭載した基板5とを有し、被写体からの画像光がレンズ2を介して固体撮像素子3,4上にそれぞれ結像している。
図2は、図1の固体撮像装置の固体撮像素子3,4および基板5の構成例を示す拡大断面図である。
図2において、上側の固体撮像素子3は、下側の固体撮像素子4上に固定され、下側の固体撮像素子4は基板5上に積層されて固定されている。上側の固体撮像素子3および下側の固体撮像素子4にはそれぞれ、光電変換部として複数のフォトトランジスタ31および41がそれぞれ縦横に二次元状でマトリクス状に配列されて各画素部を構成している。
また、上側の固体撮像素子3に設けられた接続用パッド手段としてのチップ接続用パッド32はワイヤ33により基板5上の所定電極上に電気的に接続され、下側の固体撮像素子4に設けられた接続用パッド手段としてのチップ接続用パッド42はワイヤ43により基板5上の所定電極上に電気的に接続されている。
このように構成された本実施形態の固体撮像装置において、被写体からの画像光はレンズ2を通り、上側の固体撮像素子3および下側の固体撮像素子4に結像される。上側の固体撮像素子3に設けられたフォトトランジスタ31および、下側の固体撮像素子4に設けられたフォトトランジスタ41では、照射された光の量(光の強度)に応じて電気信号が発生し、その電気信号が基板5上の所定電極に伝えられる。基板5に設けられた各種制御回路(図示せず)により各種の信号処理が為されて画像として視覚化されると共に、画像データとしてデータ保存される。
本実施形態1の固体撮像装置1において、上側の固体撮像素子3には、レンズ2を通った画像光が全て照射されるため、固体撮像素子3での感度の低下は生じない。この場合、上側の固体撮像素子3のフォトトランジスタ31に焦点を合わせると、下側の固体撮像素子4のフォトトランジスタ41は焦点から多少ずれ、逆に、下側の固体撮像素子4のフォトトランジスタ41に焦点を合わせると上側の固体撮像素子3のフォトトランジスタ31は焦点位置からずれることになるため、上側の固体撮像素子3を極力薄く研磨して、焦点位置のずれを少なくすることが好ましい。
下側の固体撮像素子4には、上側の固体撮像素子3を透過した画像光しか照射されないため、上側の固体撮像素子3は、輝度情報および/または色情報を検出するために必要な全ての波長の光が透過するように、極力薄く研磨(もちろん材質的にも選択)することが望ましい。
なお、本実施形態では、2枚の固体撮像素子3,4を用いた場合について説明したが、所定の厚みから薄く研磨することによって透過光を所望の光量(光の強度)だけ確保することが可能であれば、固体撮像素子3,4のように2枚に限定せず、3枚以上の固体撮像素子を積層して貼り合わせるようにしてもよい。
レンズ2による焦点位置の位置ずれを更に低減するためには、図3に示すような実施形態2の構成とすればよい。以下に、本発明の実施形態2について詳細に説明する。
(実施形態2)
図3は、本発明の実施形態2における固体撮像装置の一部構成を示す断面図であり、図4は、図3の固体撮像装置におけるフォトトランジスタの配置例を示す上面図である。
(実施形態2)
図3は、本発明の実施形態2における固体撮像装置の一部構成を示す断面図であり、図4は、図3の固体撮像装置におけるフォトトランジスタの配置例を示す上面図である。
図3に示すように、固体撮像装置1Aは、図1と同様のレンズ2と、上側の固体撮像素子3が極力薄く研磨されており、フォトトランジスタ31,41がそれぞれ形成されている固体撮像素子3A,4Aの各表面側同士を対向させて絶縁層および接着層(図示せず)などを介するなどして貼り合わされている。これにより、上側の固体撮像素子3Aのフォトトランジスタ31と、下側の固体撮像素子4Aのフォトトランジスタ41とが厚み方向に更に接近して配置され、レンズ2による焦点位置の位置ずれを最小にして良好な撮像画像を得ることができる。この場合には、高感度CCDで採用されている裏面受光型の構造と同じ原理によって、上側の固体撮像素子3Aでは、光が配線層を通過せずに直接フォトトランジスタ31に達するため、通常の固体撮像素子と比較しても高感度化することができる。
さらに、上側の固体撮像素子3Aでは裏面側から光が照射されるので、配線を極力フォトトランジスタ31上を通すようにすれば、フォトトランジスタ31が設けられていない部分の透過率を上げることができる。
そこで、図4に示すように、上側の固体撮像素子3Aおよび下側の固体撮像素子4Aをフォトトランジスタピッチ(画素ピッチ)の1/2だけ縦・横にずらして貼り合わせることによって、平面視において、下側の固体撮像素子4Aのフォトトランジスタ41が、ちょうど上側の固体撮像素子3のフォトトランジスタ31が設けられていない部分に配置される。これにより、下側の固体撮像素子4Aに光が照射されるようにして、さらに高感度化することができる。さらに、この場合には、上側の固体撮像素子3Aと下側の固体撮像素子4Aとをフォトトランジスタピッチの1/2だけずらすことにより、上側の固体撮像素子3Aによって情報が検出されない部分の画像光を、下側の固体撮像素子4Aによって検出することができるため、補間処理により高解像度の画像を得ることが可能となる。
ここで、また、図3の説明に戻って、接続用パッド手段について説明すると、上側の固体撮像素子3Aからの画像光信号を基板5A側に伝送するために、上側の固体撮像素子3Aおよび下側の固体撮像素子4Aの両方に、上側の固体撮像素子3A上の配線と、下側の固体撮像素子4A上の配線とを電気的に接続するための接続用パッド手段としてのチップ間接続用パッド34Aおよび44Aが設けられている。二つの固体撮像素子3Aおよび4Aを貼り付けるときに、これらチップ間接続用パッド34Aおよび44Aが互いに重なるように配置して半田などによって接続し、下側の固体撮像素子4Aに設けられた接続用パッド手段としての基板接続用パッド45をワイヤー46により基板5Aの接続用パッド手段(所定電極を含む)上に接続することによって、上側の固体撮像素子3Aおよび下側の固体撮像素子4Aと基板5とをそれぞれ接続することができる。
ところで、上記図2および図3では、上側の固体撮像素子3Aおよび下側の固体撮像素子4A共に輝度情報を検出することができるように構成されている。この場合に、下側の固体撮像素子4Aは上側の固体撮像素子3Aを透過した光しか照射されない。このため、下側の固体撮像素子4Aの感度が低下する。このため、上側の固体撮像素子3Aに設けられたフォトトランジスタ31では飽和してしまうような明るい部分の画像を、下側の固体撮像素子4Aのフォトトランジスタ41で検出するようにすれば、明るい部分の画像でも飽和せずに検出可能となり、ダイナミックレンジを広げることができる。例えば、日向部分と日陰部分とを含む画像を撮影した場合、日向部分は下側の固体撮像素子4Aからの画像光情報を使用し、日陰部分は上側の固体撮像素子3Aからの画像光情報を使用することによって、日向部分に存在する物体から日陰部分に存在する物体まで、幅広く撮影することが可能となる。
(実施形態3)
図5は、本実施形態3の固体撮像装置の要部構成例を示す断面図であり、図6は、図5の固体撮像装置におけるフォトトランジスタおよびカラーフィルタの配置例を示す上面図である。
(実施形態3)
図5は、本実施形態3の固体撮像装置の要部構成例を示す断面図であり、図6は、図5の固体撮像装置におけるフォトトランジスタおよびカラーフィルタの配置例を示す上面図である。
図5に示すように、上側の固体撮像素子3Bと下側の固体撮像素子4Bとの間に、下側の固体撮像素子4Bのフォトトランジスタ41に対応するようにカラーフィルタ6をそれぞれ配置し、上側の固体撮像素子3Bを輝度情報検出用に、下側の固体撮像素子4Bを色情報検出用に使用することによって、カラー画像を得ることができる。このカラーフィルタ6は、例えば図6に示すようにRGBの各色層が配置されている。
この場合、焦点位置を上側の固体撮像素子3Bに合わせると、下側の固体撮像素子4Bは若干焦点位置からずれることになり、さらに、下側の固体撮像素子4Bには、上側の固体撮像素子3Bを透過した光しか照射されない。このため、多少ぼけてしまうことになるが、これは、ちょうどローパスフィルタを通した場合と同様の効果になる。一般に、単一のカラー固体撮像素子を使用する場合、偽色を防ぐために全体にローパスフィルタをかけているため、全体的に解像度も低下する。これに対して、本実施形態3の固体撮像装置では、解像度は上側の固体撮像素子3Bからの輝度情報で決定され、色情報は下側の固体撮像素子4Bで生成されるため、解像度を低下させずに偽色を低減することができる。
以上により、本実施形態1〜3では、二つの例えば固体撮像素子3,4を積層して貼り合わせることにより、従来のようにビームスプリッタを用いなくても、二つの固体撮像素子3,4分の画像光情報を得ることができる。少なくとも上側の固体撮像素子3の感度を低下させずに、解像度を向上させて、画質の劣化が起こらないようにすることができる。このように、従来のようにビームスプリッタを用いた場合に比べて、1個の固体撮像装置として取り扱えるため、固体撮像素子の位置合わせが容易で製品への組み込みも容易になる。上下の固体撮像素子3および4を共に輝度検出用に使用することにより、ダイナミックレンジが広がった白黒画像を得ることができる。また、上側の固体撮像素子3を輝度情報検出用に、下側の固体撮像素子4を色情報検出用に使用することにより、解像度を低下させずに偽色の少ないカラー画像を得ることができる。
以上のように、本発明の好ましい実施形態1〜3を用いて本発明を例示してきたが、本発明は、この実施形態1〜3に限定して解釈されるべきものではない。本発明は、特許請求の範囲によってのみその範囲が解釈されるべきであることが理解される。当業者は、本発明の具体的な好ましい実施形態1〜3の記載から、本発明の記載および技術常識に基づいて等価な範囲を実施することができることが理解される。本明細書において引用した特許、特許出願および文献は、その内容自体が具体的に本明細書に記載されているのと同様にその内容が本明細書に対する参考として援用されるべきであることが理解される。
本発明は、2次元状に配列された複数の光電変換部を各画素部としてそれぞれ、画像光を電気信号に変換することにより画像を撮影する固体撮像装置および、これを用いた例えば電子ムービーカメラ、電子スチルカメラおよび携帯電話装置などの電子情報機器の分野において、高感度かつ高解像度で、カラー撮影においても偽色の発生が少ない固体撮像装置が得られる。本発明の固体撮像装置は製品への組み込みも容易であるため、電子ムービーカメラや電子スチルカメラ、携帯電話などに本発明の固体撮像装置を搭載することにより、高画質の撮像画像を容易に得ることができる。
1,1A,1B 固体撮像装置
2 レンズ
3,3A,3B 上側の固体撮像素子
31 上側の固体撮像素子のフォトトランジスタ
32 上側の固体撮像素子のチップ接続用パッド
33,43,46, ワイヤ
34A,34B,44A,44B チップ間接続用パッド
4,4A,4B 下側の固体撮像素子
41 下側の固体撮像素子のフォトトランジスタ
42 下側の固体撮像素子のチップ接続用パッド
45A,45B 基板接続用パッド
5,5A,5B 基板
6 カラーフィルタ
2 レンズ
3,3A,3B 上側の固体撮像素子
31 上側の固体撮像素子のフォトトランジスタ
32 上側の固体撮像素子のチップ接続用パッド
33,43,46, ワイヤ
34A,34B,44A,44B チップ間接続用パッド
4,4A,4B 下側の固体撮像素子
41 下側の固体撮像素子のフォトトランジスタ
42 下側の固体撮像素子のチップ接続用パッド
45A,45B 基板接続用パッド
5,5A,5B 基板
6 カラーフィルタ
Claims (15)
- 画像光を電気信号に変換する複数の光電変換部が2次元状に配設された固体撮像素子が複数、積層されて設けられ、該複数の固体撮像素子により画像を撮像可能とする固体撮像装置。
- 前記複数の固体撮像素子のうち、上側に配置される一または複数の固体撮像素子は、色情報および輝度情報の少なくともいずれかを検出するために必要な全ての波長光を透過可能とする請求項1に記載の固体撮像装置。
- 前記複数の固体撮像素子のうち、上側に配置される一または複数の固体撮像素子は、所定の厚さから薄く研磨されている請求項1または2に記載の固体撮像装置。
- 前記複数の固体撮像素子のうち、上側の固体撮像素子と下側の固体撮像素子とが厚み方向に貼り合わされている請求項1に記載の固体撮像装置。
- 前記上側の固体撮像素子と下側の固体撮像素子とは、前記光電変換部が形成された表面側同士を対向させて絶縁層および/または接着層を介して貼り合わされている請求項4に記載の固体撮像装置。
- 前記複数の固体撮像素子のうち、上側の固体撮像素子と下側の固体撮像素子とは、縦横ともに1/2画素ずつ位置をずらせて貼り合わされている請求項1〜5のいずれかに記載の固体撮像装置。
- 前記複数の固体撮像素子のうち、前記上側の固体撮像素子の配線は、前記下側の固体撮像素子の光電変換部上方以外の領域に配置されている請求項6に記載の固体撮像装置。
- 前記複数の固体撮像素子のうち、上側の固体撮像素子の配線と下側の固体撮像素子の配線とを電気的に接続するための接続用パッド手段が、それぞれの固体撮像素子に設けられている請求項1〜7のいずれかに記載の固体撮像装置。
- 基板上に前記下側の固体撮像素子と上側の固体撮像素子とが積層されて設けられ、該下側の固体撮像素子と基板とを電気的に接続することにより、該基板と上側の固体撮像素子とを電気的に接続するための接続用パッド手段が、該下側の固体撮像素子と基板とにそれぞれ設けられている請求項8に記載の固体撮像装置。
- 基板上に前記下側の固体撮像素子と上側の固体撮像素子とが積層されて設けられ、該下側の固体撮像素子と基板とを電気的に接続すると共に、該上側の固体撮像素子と基板とを電気的に接続するための接続用パッド手段が、該基板、下側の固体撮像素子および上側の固体撮像素子にそれぞれ設けられている請求項1〜7のいずれかに記載の固体撮像装置。
- 前記複数の固体撮像素子のうち、上側の一または複数の固体撮像素子は、輝度情報を検出するために用いられている請求項1〜10のいずれかに記載の固体撮像装置。
- 前記複数の固体撮像素子のうち、下側の一または複数の固体撮像素子は、輝度情報を検出するために用いられている請求項11に記載の固体撮像装置。
- 前記複数の固体撮像素子のうち、下側の一または複数の固体撮像素子は、色情報を検出するために用いられている請求項11に記載の固体撮像装置。
- 前記下側の一または複数の固体撮像素子の表面には、色情報検出用のカラーフィルタが各光電変換部にそれぞれ対応するように配置されている請求項13に記載の固体撮像装置。
- 請求項1〜14のいずれかに記載の固体撮像装置を用いて画像を撮像可能とされる電子情報機器。
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