JP2005252044A - 半導体集積回路の寄生トランジスタ発生防止装置、及び半導体集積回路の寄生トランジスタ発生防止方法 - Google Patents

半導体集積回路の寄生トランジスタ発生防止装置、及び半導体集積回路の寄生トランジスタ発生防止方法 Download PDF

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Kazuhiro Komatsu
和弘 小松
Keisuke Kido
啓介 木戸
Yasushi Onishi
康司 大西
Yusuke Nishida
祐輔 西田
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Denso Ten Ltd
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Abstract

【課題】 P型の半導体基板中にPN接合分離領域が形成された半導体集積回路における
寄生トランジスタの発生を低コストな構成で防止することのできる装置を提供すること。
【解決手段】 P基板10中にPN接合分離領域が形成された半導体集積回路11を含み
、GND1とGND2とが分離されたシステムにおける半導体集積回路11の寄生トラン
ジスタの発生を防止する装置であって、P基板10の電位を、システム上での最低電位又
は低電位側となるように切り替える基板電位切替手段(P基板端子15に接続された抵抗
21、ショットキーダイオード22)を装備する。
【選択図】 図1

Description

本発明は半導体集積回路の寄生トランジスタ発生防止装置、及び半導体集積回路の寄生
トランジスタ発生防止方法に関し、より詳細にはP型又はN型の半導体基板中にPN接合
分離領域が形成された半導体集積回路の寄生トランジスタの発生を防止する装置及び方法
に関する。
図22は、PN接合分離技術により形成された半導体集積回路の部分断面図を示してい
る。P型の半導体基板(以下、P基板とも言う)50にPNPトランジスタTr1とNP
NトランジスタTr2とがPN接合分離により形成されている。
PN接合分離により形成された半導体集積回路は、P基板50および分離P形領域を最
低電位に保持することによって、素子領域との間に形成されるPN接合を逆バイアスして
電気的に分離している。通常、P基板50の電位はGND(接地電位0V)に固定されて
いるが、何らかの要因で半導体集積回路に負電圧が印加されると、素子分離が正常に機能
せず、P基板50をベース、PNPトランジスタTr1のベースをエミッタ、NPNトラ
ンジスタTr2のコレクタをコレクタとする寄生トランジスタTr3が発生し、隣接する
素子から電流が流れ込み、その結果回路が誤動作する危険性があることが知られている。
このような接合が絶縁された半導体集積回路の寄生トランジスタの発生を抑制する方法が
、例えば下記の特許文献1などに記載されている。
また、一般に大電流の負荷を駆動するシステムでは、負荷用グランドと、制御用グラン
ドとが分離されるようになっている。図22は、従来の大電流の負荷を駆動するシステム
の要部を概略的に示した回路図である。
図中51は、P型の半導体基板(P基板)50上にPN接合分離領域が構成されて各種
素子が形成された半導体集積回路を示しており、半導体集積回路51は、負荷63の駆動
信号を出力する駆動信号出力端子52と、GND端子53とを含んで構成されている。G
ND端子53は、制御用グランド(以下GND1と記す)に接続されており、P基板50
もGND1に接続され、接地電位(0V)に固定されるようになっている。
半導体集積回路51の駆動信号出力端子52は、抵抗61を介してMOSトランジスタ
62のゲートGに接続されており、MOSトランジスタ62のドレインDは、負荷63を
介して電源+Bに接続されている。また、MOSトランジスタ62のソースSは負荷用グ
ランド(以下GND2と記す)に接続されており、GND1とGND2との間にGND2
側を順方向にしたショットキーダイオード64が介装されている。
このような負荷駆動システムでは、GND2の電位が、負荷63の状態(すなわち、M
OSトランジスタ62のオン/オフ)により変動しやすい(例えば、車両では±2V程度
変動する)ため、MOSトランジスタ62のオフ時に半導体集積回路51に負電位が入力
されやすく、その結果、半導体集積回路51内で、上記説明したような寄生トランジスタ
Tr3が発生して、誤動作が発生する危険性がある。しかしながら、ショットキーダイオ
ード64をGND1とGND2との間に外付けすることにより、図24に示すように、G
ND2の電位が負電位になった場合でも、GND2の電位が、−VF(VF:ショットキ
ーダイオード64の順方向降下電圧)以下に低下しないように、すなわち、電位差が寄生
トランジスタTr3の動作レベルより小さくなるようにして、寄生トランジスタTr3の
発生を防止している。
このように半導体集積回路51内の寄生トランジスタTr3の動作を防止するために、
ショットキーダイオード64をGND1とGND2との間に外付けする方法は、比較的容
易ではあるが、GND1、2間の電位差を小さくするため、ショットキーダイオード64
に数A〜数10Aの電流が流せることが必要であり、必然的にショットキーダイオード6
4にパワー素子を使用しなければならず、部品コストが高くなるという問題があった。ま
た、パワー素子の発熱により、システム全体の雰囲気温度が上昇してしまうという問題も
あった。
また、半導体集積回路51内での寄生トランジスタTr3の発生を阻止する別の方法と
しては、寄生トランジスタTr3が発生しない分離プロセス(誘電体分離技術など)によ
り半導体集積回路を形成する方法もあるが、構造的にPN接合分離より複雑であるため、
プロセス価格が高く、製品単価も割高になるという問題があった。
特開平10−173128号公報
課題を解決するための手段及びその効果
本発明は上記課題に鑑みなされたものであって、P型又はN型の半導体基板中にPN接
合分離領域が形成された半導体集積回路における寄生トランジスタの発生を低コストな構
成で防止することができる半導体集積回路の寄生トランジスタ発生防止装置及び寄生トラ
ンジスタ発生防止方法を提供することを目的としている。
上記目的を達成するために本発明に係る半導体集積回路の寄生トランジスタ発生防止装
置(1)は、P型の半導体基板中にPN接合分離領域が形成された半導体集積回路を含み
、複数のグランド(GND)が分離されているシステムにおける前記半導体集積回路の寄
生トランジスタの発生を防止する装置であって、前記半導体基板の電位を、前記システム
上での最低電位又は低電位側となるように切り替える基板電位切替手段を備えていること
を特徴としている。
上記半導体集積回路の寄生トランジスタ発生防止装置(1)によれば、前記半導体基板
(P型)の電位が、前記複数のGNDが分離されているシステム上での最低電位又は低電
位側となるように切り替えられるので、従来、接地電位0Vに固定されていたP型の半導
体基板の電位を、常に前記システム上での最低電位又は低電位側に切り替えて設定するこ
とができ、前記半導体集積回路における寄生トランジスタの発生を低コストな構成で防止
することができる。
また本発明に係る半導体集積回路の寄生トランジスタ発生防止装置(2)は、上記半導
体集積回路の寄生トランジスタ発生防止装置(1)において、前記システムが、前記半導
体集積回路に接続された電位が安定した第1GNDと、負荷等に接続された電位が変動し
やすい第2GNDとが分離されているものであり、前記基板電位切替手段が、前記半導体
基板と前記第1GNDとの間に介装された抵抗素子と、前記半導体基板と前記第2GND
との間に、該第2GND側を順方向にして介装された前記半導体集積回路内の寄生トラン
ジスタの動作電圧より低い動作電圧を有する整流素子とを含んで構成されていることを特
徴としている。
上記半導体集積回路の寄生トランジスタ発生防止装置(2)によれば、前記半導体基板
と前記第1GNDとの間に前記抵抗素子が介装されるとともに、前記半導体基板と前記第
2GNDとの間に前記整流素子が介装されるので、前記第1GNDの電位が、前記第2G
NDの電位より低い場合は、前記整流素子が動作せず、前記半導体基板の電位は、電位の
安定な第1GNDが選択され、接地電位0Vに保つことができる。
一方、前記第2GNDの電位が、接地電位からさらに前記整流素子の動作電圧以上低下
した場合、前記第1GNDから前記抵抗素子と前記整流素子とを介して前記第2GND側
に電流が流れ出し、前記半導体基板の電位が、前記第2GNDの電位と前記整流素子の動
作電圧との和となり、前記半導体基板の電位を前記第2GND電位の変動に追従させて低
下させることができる。したがって、前記半導体基板の電位と前記半導体集積回路に入力
される負電位との差が、前記半導体集積回路内に発生する寄生トランジスタの動作電圧よ
りも小さく抑えられ、前記半導体集積回路における寄生トランジスタの発生を防止するこ
とができる。また、前記抵抗素子により前記整流素子に流れる電流値が制限されるため、
小型で安価な整流素子を採用することができ、部品コストを削減することができるととも
に、前記システムの発熱も抑えることができる。
また本発明に係る半導体集積回路の寄生トランジスタ発生防止装置(3)は、上記半導
体集積回路の寄生トランジスタ発生防止装置(1)において、前記システムが、前記半導
体集積回路に接続された電位が安定した第1GNDと、負荷等に接続された電位が変動し
やすい第2GNDとが分離されているものであり、前記基板電位切替手段が、前記半導体
基板と前記第1GNDとの間に、該第1GND側を順方向にして介装された前記半導体集
積回路内の寄生トランジスタの動作電圧より低い動作電圧を有する整流素子と、前記半導
体基板と前記第2GNDとの間に介装された抵抗素子とを含んで構成されていることを特
徴としている。
上記半導体集積回路の寄生トランジスタ発生防止装置(3)によれば、前記半導体基板
と前記第1GNDとの間に前記整流素子が介装されるとともに、前記半導体基板と前記第
2GNDとの間に前記抵抗素子が介装されているので、前記第2GNDの電位が、前記整
流素子の動作電圧以上である場合、前記半導体基板の電位は、前記整流素子の動作電圧に
保持することができる。一方、前記第2GNDの電位が、前記整流素子の動作電圧より低
下した場合は、前記整流素子が動作せず、前記半導体基板は、前記抵抗素子を介して前記
第2GND側に接続され、前記第2GNDの電位の低下に追従させて、前記半導体基板の
電位を低下させることができる。したがって、上記半導体集積回路の寄生トランジスタ発
生防止装置(2)と同様な効果を得ることができ、前記半導体集積回路における寄生トラ
ンジスタの発生を防止することができる。
また本発明に係る半導体集積回路の寄生トランジスタ発生防止装置(4)は、上記半導
体集積回路の寄生トランジスタ発生防止装置(1)において、前記システムが、前記半導
体集積回路に接続された電位が安定した第1GNDと、負荷等に接続された電位が変動し
やすい第2GNDとが分離されているものであり、前記基板電位切替手段が、前記半導体
基板と前記第1GNDとの間に、該第1GND側を順方向にして介装された前記半導体集
積回路内の寄生トランジスタの動作電圧より低い動作電圧を有する整流素子と、前記半導
体基板と前記第2GNDとの間に、該第2GND側を順方向にして介装された前記半導体
集積回路内の寄生トランジスタの動作電圧より低い動作電圧を有する整流素子とを含んで
構成されていることを特徴としている。
上記半導体集積回路の寄生トランジスタ発生防止装置(4)によれば、前記半導体基板
と前記第1GNDとの間に前記整流素子が介装されるとともに、前記半導体基板と前記第
2GNDとの間に前記整流素子が介装されるので、前記第2GNDの電位が0V以上の場
合は、前記半導体基板の電位は、前記第1GND側の前記整流素子の動作電圧値に保持す
ることができる。一方、前記第2GND電位が0Vより低下した場合は、前記半導体基板
の電位は、前記第2GNDの電位と前記整流素子の動作電圧との和となり、前記半導体基
板の電位を前記第2GNDの電位の変動に追従させて低下させることができる。したがっ
て、前記半導体集積回路における寄生トランジスタの発生を防止することができる。
また本発明に係る半導体集積回路の寄生トランジスタ発生防止装置(5)は、上記半導
体集積回路の寄生トランジスタ発生防止装置(4)において、前記半導体基板と前記第2
GNDとの間に、前記整流素子と並列に抵抗素子が介装されていることを特徴としている
上記半導体集積回路の寄生トランジスタ発生防止装置(5)によれば、前記半導体基板
と第2GNDとの間に、前記整流素子と並列に抵抗素子(抵抗値が大きい方が好ましい)
が介装されることにより、前記第2GNDの電位が急激に変動したとしても、前記抵抗素
子に流れる電流を少なくして、前記整流素子の方に電流を流れやすくすることにより、前
記半導体基板の電位の切り替えをより早く行うことができる。
また本発明に係る半導体集積回路の寄生トランジスタ発生防止装置(6)は、上記半導
体集積回路の寄生トランジスタ発生防止装置(2)又は(4)において、前記システム中
に前記第2GNDが複数ある場合、前記基板電位切替手段が、前記半導体基板とこれら第
2GNDとの間にそれぞれ前記整流素子が介装されているものであることを特徴としてい
る。
上記半導体集積回路の寄生トランジスタ発生防止装置(6)によれば、前記システム中
に前記第2GNDが複数ある場合でも、前記半導体基板の電位を常に前記システム中の低
電位側に設定することができ、前記半導体集積回路における寄生トランジスタの発生を防
止することができる。
また本発明に係る半導体集積回路の寄生トランジスタ発生防止装置(7)は、上記半導
体集積回路の寄生トランジスタ発生防止装置(1)において、前記システムが、前記半導
体集積回路に接続された電位が安定した第1GNDと、負荷等に接続された電位が変動し
やすい第2GNDとが分離されているものであり、前記基板電位切替手段が、前記半導体
基板と前記第1GNDとの間に、該第1GND側を順方向にして介装された前記半導体集
積回路内の寄生トランジスタの動作電圧より低い動作電圧を有する整流素子と、前記半導
体基板と前記第2GNDとの間に介装された容量素子とを含んで構成されていることを特
徴としている。
上記半導体集積回路の寄生トランジスタ発生防止装置(7)によれば、前記半導体基板
と前記第1GNDとの間に前記整流素子が介装されるとともに、前記半導体基板と前記第
2GNDとの間に前記容量素子が介装されるので、前記第2GNDの負電位が、交流的に
変動する場合でも、前記第2GNDの負電位の変動と同じ振幅分の変動を前記半導体基板
の電位にも起こさせることができ、前記半導体基板の電位を前記第2GNDの負電位の変
動に追従させて低下させることができ、前記半導体集積回路における寄生トランジスタの
発生を防止することができる。また、前記容量素子により前記半導体集積回路の寄生トラ
ンジスタの対策を行うことができる。
また本発明に係る半導体集積回路の寄生トランジスタ発生防止装置(8)は、上記半導
体集積回路の寄生トランジスタ発生防止装置(7)において、前記基板電位切替手段が、
前記半導体基板電位の負電位からの復帰が遅れるように時定数が設定されているものであ
ることを特徴としている。
上記半導体集積回路の寄生トランジスタ発生防止装置(8)によれば、前記半導体基板
電位の負電位からの復帰が遅れるように時定数が設定されているので、前記半導体基板電
位の復帰を遅らせることにより、前記第2GNDとの電位差を調整して、前記半導体集積
回路内で寄生トランジスタが発生しない電位差に保つことができる。また、前記半導体基
板電位を安定させることができ、電位の急激な変動による前記半導体集積回路の誤動作を
防止することができる。
また本発明に係る半導体集積回路の寄生トランジスタ発生防止装置(9)は、上記半導
体集積回路の寄生トランジスタ発生防止装置(1)において、前記システムが、前記半導
体集積回路に接続された電位が安定した第1GNDと、負荷等に接続された電位が変動し
やすい第2GNDとが分離されているものであり、前記基板電位切替手段が、前記第1G
NDと前記第2GNDとの電位を比較する電位比較手段と、該電位比較手段によるこれら
GND電位の比較結果に基づいて、前記半導体基板の電位を低電位側のGNDに切り替え
る切替手段とを含んで構成されていることを特徴としている。
上記半導体集積回路の寄生トランジスタ発生防止装置(9)によれば、前記第1GND
と前記第2GNDとの電位が比較され、該比較結果に基づいて、前記半導体基板の電位が
低電位側のGNDに切り替えられる。したがって、前記第2GNDの電位が接地電位0V
以上である場合、前記半導体基板の電位が前記第1GNDを選択するように切り替えられ
、一方、前記第2GNDの電位が接地電位0Vより低下した場合、前記半導体基板の電位
が前記第2GNDを選択するように切り替えられる。したがって、前記半導体基板の電位
を前記第2GNDの電位の変動に追従させることができ、前記半導体基板の電位をシステ
ム上の低電位側に切り替えることができ、前記半導体集積回路における寄生トランジスタ
の発生を防止することができる。
また本発明に係る半導体集積回路の寄生トランジスタ発生防止装置(10)は、上記半
導体集積回路の寄生トランジスタ発生防止装置(9)において、前記電位比較手段が、ヒ
ステリシス特性を有しているものであることを特徴としている。
上記半導体集積回路の寄生トランジスタ発生防止装置(10)によれば、前記電位比較
手段が、ヒステリシス特性を有しているものであるので、前記第2GNDの電位が、前記
第1GNDの電位付近を頻繁に変動する場合におけるチャタリングの発生を防止すること
ができ、基板電位の切り替え動作を安定させることができる。
また本発明に係る半導体集積回路の寄生トランジスタ発生防止装置(11)は、上記半
導体集積回路の寄生トランジスタ発生防止装置(9)又は(10)において、前記基板電
位切替手段が、前記切替手段による切替時に前記半導体基板の電位が不定とならないよう
に前記半導体基板と前記第1GNDとの間に電位安定化素子が介装されているものである
ことを特徴としている。
上記半導体集積回路の寄生トランジスタ発生防止装置(11)によれば、前記切替手段
による切替時に前記半導体基板の電位が不定とならないように前記第1GNDとの間に電
位安定化素子が介装されているので、前記半導体基板のインピーダンスを前記切替手段に
よる切替時でも低くすることができ、該切替時における前記半導体集積回路の誤動作を防
止することができる。
また本発明に係る半導体集積回路の寄生トランジスタ発生防止装置(12)は、上記半
導体集積回路の寄生トランジスタ発生防止装置(1)において、前記システムが、前記半
導体集積回路に接続された電位が安定した第1GNDと、負荷等に接続された電位が変動
しやすい第2GNDとが分離されているものであり、前記基板電位切替手段が、前記第1
GNDと前記第2GNDとの電位を比較する電位比較手段と、該電位比較手段によるこれ
らGND電位の比較結果に基づいて、前記半導体基板の電位を所定電位に変動させる電位
変動手段とを備えていることを特徴としている。
上記半導体集積回路の寄生トランジスタ発生防止装置(12)によれば、前記第1GN
Dと前記第2GNDとの電位が比較され、該比較結果に基づいて、前記半導体基板の電位
が所定電位に変動されるので、例えば、前記第2GNDの電位が、前記第1GNDの電位
より低下した場合に、前記半導体基板の電位を前記第2GNDの電位に対して十分低い所
定電位まで下げることができ、前記半導体基板の電位を前記システム上の最低電位に設定
することができる。
また本発明に係る半導体集積回路の寄生トランジスタ発生防止装置(13)は、上記半
導体集積回路の寄生トランジスタ発生防止装置(12)において、前記基板電位切替手段
が、前記半導体集積回路の耐圧を考慮した所定値以上の電位差が生じる場合に、前記半導
体基板の電位の切り替えを禁止する切替禁止手段を備えていることを特徴としている。
上記半導体集積回路の寄生トランジスタ発生防止装置(13)によれば、前記半導体集
積回路の耐圧を考慮した所定値以上の電位差が生じる場合に、前記半導体基板の電位の切
り替えが禁止されるので、前記半導体基板の電位の切り替えを前記半導体集積回路の耐圧
内で行うことができ、異常なGND電位差による前記半導体集積回路の破損を防止するこ
とができる。
また本発明に係る半導体集積回路の寄生トランジスタ発生防止装置(14)は、上記半
導体集積回路の寄生トランジスタ発生防止装置(1)において、前記基板電位切替手段が
、前記システムの動作モードの切り替えに基づいて、前記半導体基板の電位を、低電位と
なるGND側に切り替えるものであることを特徴としている。
上記半導体集積回路の寄生トランジスタ発生防止装置(14)によれば、前記システム
の動作モードの切り替えに基づいて、前記半導体基板の電位が、低電位となるGND側に
切り替えられるので、前記システム上での各GND電位を直接監視しなくても、前記動作
モードの切り替えに基づいて、前記半導体基板の電位を適切なタイミングで低電位側に切
り替えることにより、前記半導体集積回路における寄生トランジスタの発生を防止するこ
とができる。
また本発明に係る半導体集積回路の寄生トランジスタ発生防止装置(15)は、N型の
半導体基板中にPN接合分離領域が形成された半導体集積回路を含み、複数の電源が分離
されているシステムにおける前記半導体集積回路の寄生トランジスタの発生を防止する装
置であって、前記半導体基板の電位を、前記システム上での最高電位又は高電位側となる
ように切り替える基板電位切替手段を備えていることを特徴としている。
上記半導体集積回路の寄生トランジスタ発生防止装置(15)によれば、前記半導体基
板(N型)の電位が、前記複数の電源が分離されているシステム上での最高電位又は高電
位側となるように切り替えられるので、N型の半導体基板の電位を、常に前記システム上
での最高電位又は高電位側に切り替えて設定することができ、前記半導体集積回路におけ
る寄生トランジスタの発生を低コストな構成で防止することができる。
また本発明に係る半導体集積回路の寄生トランジスタ発生防止方法(1)は、P型の半
導体基板中にPN接合分離領域が形成された半導体集積回路を含み、複数のグランド(G
ND)が分離されているシステムにおける前記半導体集積回路の寄生トランジスタの発生
を防止する方法であって、前記半導体基板の電位を、前記システム上での最低電位又は低
電位側となるように切り替えることを特徴としている。
上記半導体集積回路の寄生トランジスタ発生防止方法(1)によれば、前記半導体基板
(P型)の電位が、前記複数のGNDが分離されているシステム上で最低電位又は低電位
側となるように切り替えられるので、従来、接地電位0Vに固定されていたP型の半導体
基板の電位を、常に前記システム上での最低電位又は低電位側に切り替えて設定すること
ができ、前記半導体集積回路における寄生トランジスタの発生を確実に防止することがで
きる。
以下、本発明に係る半導体集積回路の寄生トランジスタ発生防止装置、及び半導体集積
回路の寄生トランジスタ発生防止方法の実施の形態を図面に基づいて説明する。図1は、
実施の形態(1)に係る半導体集積回路の寄生トランジスタ発生防止装置が組み込まれた
負荷駆動システムの要部を概略的に示した回路図である。
図中11は、P型の半導体基板(P基板)10上にPN接合分離領域が構成されて各種
素子が形成された半導体集積回路を示しており、半導体集積回路11は、負荷63の駆動
信号を出力する駆動信号出力端子12と、負荷用グランド(GND2)側の信号をモニタ
ーする信号入力端子13と、GND端子14と、P基板10に接続されたP基板端子15
とを含んで構成されている。本実施の形態に係る負荷駆動システムは、半導体集積回路1
1に接続された電位が安定した制御用グランド(GND1)と、負荷63側に接続された
電位が変動しやすい負荷用グランド(GND2)とが分離されている。
半導体集積回路11の駆動信号出力端子12は、抵抗61を介してMOSトランジスタ
62のゲートGに接続され、MOSトランジスタ62のドレインDは、負荷63を介して
電源+Bに接続され、MOSトランジスタ62のソースSはGND2に接続されている。
半導体集積回路11のGND端子14は、GND1に接続されており、P基板端子15
は、抵抗21を介してGND1に接続されるとともに、GND2側が順方向に設定された
ショットキーダイオード22を介してGND2に接続されている。P基板端子15に接続
された抵抗21と、ショットキーダイオード22とを含んで半導体集積回路11の寄生ト
ランジスタ発生防止装置が構成されている。
次に、実施の形態(1)に係る半導体集積回路の寄生トランジスタ発生防止装置の動作
を、図2に示したP基板電位の特性図に基づいて説明する。図2は、P基板10の電位(
y軸)とGND2の電位(x軸)との関係を示しており、GND2の電位が0V以上であ
る場合、すなわちGND1の電位がGND2の電位より低い場合は、ショットキーダイオ
ード22は動作しないので、P基板10の電位にはGND1側が選択され、安定した接地
電位0V(システム上での最低電位)に保たれるようになっている。
また、GND2の電位が0Vからショットキーダイオード22のPN接合順方向降下電
圧(以下VFと記す)まで低下する間(−VFまでの間)も、ショットキーダイオード2
2は動作しないので、P基板10の電位にはGND1側が選択され、安定した接地電位0
Vに保たれるようになっている。
一方、GND2の電位が、−VFよりさらに負電位に低下した場合は、ショットキーダ
イオード22が動作し、GND1から抵抗21とショットキーダイオード22とを介して
GND2側に電流が流れ、P基板10の電位は、「GND2の電位+VF」の関係でGN
D2の電位の変動に追従して低下していき、システム上での低電位側に切り替えられるよ
うになっている。
また、GND2の電位が負電位から上昇する場合は、上記と逆の動作により、−VFま
では、P基板10の電位はGND2の電位の変動に追従して増加し(システム上での低電
位側に維持され)、GND2の電位が−VF以上に上昇すると、ショットキーダイオード
22が動作しなくなるので、GND1が選択され、P基板10の電位は接地電位0V(シ
ステム上での最低電位)に保たれるようになっている。
上記実施の形態(1)に係る半導体集積回路の寄生トランジスタ発生防止装置によれば
、P基板10が接続されたP基板端子15とGND1との間に抵抗21が介装されるとと
もに、P基板端子15とGND2との間にショットキーダイオード22が介装されている
ので、GND1の電位がGND2の電位より低い場合は、ショットキーダイオード22が
動作せず、P基板10の電位には、電位の安定なGND1が選択され、接地電位0V、す
なわちシステム上での最低電位に保つことができる。
一方、GND2の電位が−VFよりさらに負電位に低下した場合、ショットキーダイオ
ード22が動作して、GND1から抵抗21とショットキーダイオード22とを介してG
ND2側に電流が流れ出し、P基板10の電位が、GND2の電位とショットキーダイオ
ード22の動作電位VFとの和となり、P基板10の電位をGND2の電位の変動に追従
させてシステム上での低電位側となるように低下させることができる。したがって、P基
板10の電位と半導体集積回路11に入力される負電位との差が、半導体集積回路11内
の寄生トランジスタの動作電圧よりも小さく抑えられ、半導体集積回路11における寄生
トランジスタの発生を防止することができる。
また、抵抗21によりショットキーダイオード22に流れる電流値が制限されるため、
小型で安価なショットキーダイオード22を採用することができ、部品コストを削減する
ことができるとともに、システムの発熱も抑えることができる。
図3は、実施の形態(2)に係る半導体集積回路の寄生トランジスタ発生防止装置が組
み込まれた負荷駆動システムの要部を概略的に示した回路図である。実施の形態(2)で
は、半導体集積回路11のP基板端子15が、GND1側が順方向に設定されたショット
キーダイオード23を介してGND1に接続されるとともに、抵抗24を介してGND2
に接続されている。P基板端子15に接続されたショットキーダイオード23と、抵抗2
4とを含んで半導体集積回路11の寄生トランジスタ発生防止装置が構成されている。そ
の他の構成は、図1に示した負荷駆動システムと略同一であるので、その説明を省略する
こととする。
次に、実施の形態(2)に係る半導体集積回路の寄生トランジスタ発生防止装置の動作
を、図4に示したP基板電位の特性図に基づいて説明する。図4は、P基板10の電位(
y軸)とGND2の電位(x軸)との関係を示しており、GND2の電位がショットキー
ダイオード23の動作電圧VF以上の場合、P基板10の電位には、GND1側が選択さ
れ、ショットキーダイオード23の動作電圧VFに保たれるようになっている。
一方、GND2の電位がショットキーダイオード23の動作電圧VFよりも低下すると
、ショットキーダイオード23は動作しなくなり、P基板10の電位には、GND2側が
選択され、P基板10の電位はGND2の電位の変動に追従して低下していくようになっ
ている。また、GND2の電位が負電位から上昇する場合は、上記と逆の動作により、シ
ョットキーダイオード23の動作電圧VFまでは、P基板10の電位はGND2の電位の
変動に追従して増加し、GND2の電位が動作電圧VF以上に上昇すると、ショットキー
ダイオード23が動作して、P基板10の電位にはGND1側が選択され、動作電圧VF
に保たれるようになっている。
上記実施の形態(2)に係る半導体集積回路の寄生トランジスタ発生防止装置によれば
、P基板10が接続されたP基板端子15とGND1との間にショットキーダイオード2
3が介装されるとともに、P基板端子15とGND2との間に抵抗24が介装されている
ので、GND2の電位が、ショットキーダイオード23の動作電圧VF以上である場合は
、P基板10の電位を、ショットキーダイオード23の動作電圧VFに保持することがで
きる。
一方、GND2の電位がショットキーダイオード23の動作電圧VFより低下した場合
は、ショットキーダイオード23が動作しなくなり、P基板10は、P基板端子15、抵
抗24を介してGND2側に接続され、GND2の電位の低下に追従させて、P基板10
の電位を低下させることができる。したがって、P基板10の電位をシステム上での最低
電位となるように常に設定することができ、半導体集積回路11における寄生トランジス
タの発生を防止することができる。
図5は、実施の形態(3)に係る半導体集積回路の寄生トランジスタ発生防止装置が組
み込まれた負荷駆動システムの要部を概略的に示した回路図である。実施の形態(3)で
は、半導体集積回路11のP基板端子15が、GND1側が順方向に設定されたショット
キーダイオード25を介してGND1に接続されるとともに、GND2側が順方向に設定
されたショットキーダイオード26を介してGND2に接続されている。P基板端子15
に接続されたショットキーダイオード25、26を含んで半導体集積回路11の寄生トラ
ンジスタ発生防止装置が構成されている。その他の構成は、図1に示した負荷駆動システ
ムと略同一であるので、その説明を省略することとする。
次に、実施の形態(3)に係る半導体集積回路の寄生トランジスタ発生防止装置の動作
を、図6に示したP基板電位の特性図に基づいて説明する。図6は、P基板10の電位(
y軸)とGND2の電位(x軸)との関係を示しており、GND2の電位が0V以上の場
合、P基板10の電位にはGND1側が選択されており、P基板10の電位はショットキ
ーダイオード25の動作電圧VFに保たれるようになっている。
一方、GND2の電位が0V未満に低下すると、P基板10の電位にはGND2側が選
択され、P基板10の電位は、「GND2+ショットキーダイオード26の動作電圧VF
」の関係でGND2の電位の変動に追従して低下していくようになっている。
また、GND2の電位が負電位から上昇する場合は、上記と逆の動作により、0Vまで
は、P基板10の電位はGND2の電位の変動に追従して増加し、GND2の電位が0V
以上に上昇すると、P基板10の電位にはGND1側が選択され、P基板10の電位がシ
ョットキーダイオード25の動作電圧VFに保たれるようになっている。
上記実施の形態(3)に係る半導体集積回路の寄生トランジスタ発生防止装置によれば
、P基板10が接続されたP基板端子15とGND1との間にショットキーダイオード2
5が介装されるとともに、P基板端子15とGND2との間にショットキーダイオード2
6が介装されるので、GND2の電位が0V以上の場合は、P基板10の電位はGND1
側のショットキーダイオード1の動作電圧VFに保持することができる。
一方、GND2の電位が0Vより低下した場合は、P基板10の電位は、GND2の電
位とショットキーダイオード26の動作電圧VFとの和となり、P基板10の電位をGN
D2の電位の変動に追従させて最低電位となるように低下させることができる。したがっ
て、P基板10の電位を、常にシステム上での低電位側に設定することができ、半導体集
積回路11における寄生トランジスタの発生を防止することができる。
なお、上記実施の形態(3)に係る半導体集積回路の寄生トランジスタ発生防止装置で
は、P基板10が接続されたP基板端子15とGND1との間にショットキーダイオード
25が介装されるとともに、P基板端子15とGND2との間にショットキーダイオード
26が介装されるようになっているが、別の実施の形態では、図7に示すように、P基板
端子15とGND2との間に、ショットキーダイオード26と並列に抵抗27が介装され
ていてもよく、比較的抵抗値の大きな(例えば10k、1kなどの)抵抗27が介装され
ることにより、GND2の電位が急激に変動した場合に、抵抗27に流れる電流を少なく
して、ショットキーダイオード26の方に電流を流れやすくすることにより、P基板10
の電位の切り替えをより早く行うことができる。
また、上記実施の形態(1)〜(3)では、負荷駆動システムが、半導体集積回路11
に接続された電位が安定したGND1と、負荷63に接続された電位が変動しやすいGN
D2とが分離されている場合について説明したが、別の実施の形態では、図8に示すよう
にシステム中に電位が変動しやすいGNDが複数分離されている場合、すなわち、GND
2、GND3、GND4が分離されている場合には、P基板端子15とこれらGND2、
3、4との間にそれぞれショットキーダイオード28、29、30を介装させればよく、
係る構成によれば、上記実施の形態(1)に係る半導体集積回路の寄生トランジスタ発生
防止装置と略同様な動作により、システム中に電位が変動しやすいGNDが複数ある場合
でも、P基板10の電位を常にシステム中の最も低電位側に設定することができ、半導体
集積回路11における寄生トランジスタの発生を防止することができる。また、抵抗21
の代わりにショットキーダイオードを介装させてもよい。
また、上記実施の形態(1)〜(3)では、整流素子としてVF値の小さなショットキ
ーダイオードを適用した場合について説明したが、半導体集積回路11内の寄生トランジ
スタの動作電圧以下のVF値を有するダイオードを用いることもできる。
図9は、実施の形態(4)に係る半導体集積回路の寄生トランジスタ発生防止装置が組
み込まれた負荷駆動システムの要部を概略的に示した回路図である。実施の形態(4)で
は、半導体集積回路11のP基板端子15が、GND1側が順方向に設定されたショット
キーダイオード31を介してGND1に接続されるとともに、コンデンサ32を介してG
ND2に接続されている。P基板端子15に接続されたショットキーダイオード31と、
コンデンサ32とを含んで半導体集積回路11の寄生トランジスタ発生防止装置が構成さ
れている。その他の構成は、図1に示した負荷駆動システムと略同一であるので、その説
明を省略することとする。
次に、実施の形態(4)に係る半導体集積回路の寄生トランジスタ発生防止装置の動作
を、図10に示したGND2の電位及びP基板10の電位の変化を示すタイミングチャー
トに基づいて説明する。
時刻t1で、MOSトランジスタ62がオフされると、GND2の電位は、負電位側に
急峻に低下し、その後、所定時間を掛けて復帰する。一方、P基板10の電位は、コンデ
ンサ32が介装されていることにより、GND2の負電位への急峻な変動に追従して低下
する、すなわち、GND2の負電位への振幅分の変動がP基板にも起こるようになってい
る。そして、復帰時には、P基板10の電位はP基板10からのリーク電流による充電分
が加算されるため、GND2の電位より早く復帰するようになっている。時刻t2以降に
おいて、MOSトランジスタ62がオフされた場合も、上記と同様な動作が行われるよう
になっている。
一方、MOSトランジスタ62がオンされ、GND2の電位が正電位側に振れた場合(
図示せず)、ショットキーダイオード31によりP基板10の電位はショットキーダイオ
ード31の動作電圧VFに保たれるようになっている(GND2の電位が前記動作電圧V
F以上の場合)。
上記実施の形態(4)に係る半導体集積回路の寄生トランジスタ発生防止装置によれば
、P基板10に接続されたP基板端子15とGND1との間にショットキーダイオード3
1が介装されるとともに、P基板端子15とGND2との間にコンデンサ32が介装され
るので、GND2の負電位が、交流的に変動する場合でも、GND2の負電位の変動と同
じ振幅分の変動をP基板10にも起こさせることができ、P基板10の電位をGND2の
電位の急峻な変動に追従させて低下させることができ、半導体集積回路11における寄生
トランジスタの発生を防止することができる。また、コンデンサ32により半導体集積回
路11の寄生トランジスタの対策を行うことができる。
なお、上記実施の形態(4)に係る半導体集積回路の寄生トランジスタ発生防止装置に
おいて、コンデンサ32として、P基板10からのリーク電流がコンデンサ32の充電に
影響を与えない程度に大きな容量を有するものを用いる、すなわち、P基板10の負電位
からの復帰が遅れるように時定数を設定することにより、図11に示すように、GND2
の電位の復帰時間に対してP基板10の電位の復帰時間を大幅に遅らせることができ、G
ND2の電位とP基板10の電位との差を、半導体集積回路11内で寄生トランジスタが
発生しないレベルに調整することができる。また、P基板10の電位を安定させることが
でき、電位の急激な変動による半導体集積回路11の誤動作を防止することができる。
また、P基板10の負電位からの復帰が遅れるように時定数を設定する方法としては、
上記コンデンサ32の容量を大きくする他に、P基板10のインピーダンスを意図的に大
きくする、すなわち、キャリア濃度の低いP基板を用いても良く、上記と同様な効果を得
ることができる。
図12は、実施の形態(5)に係る半導体集積回路の寄生トランジスタ発生防止装置が
組み込まれた負荷駆動システムの要部を概略的に示した回路図である。実施の形態(5)
では、GND1の電位とGND2の電位とを比較するコンパレータ33が半導体集積回路
11a内に形成されているとともに、コンパレータ33からの信号に基づいて、P基板端
子15とGND1、又はP基板端子15とGND2の接続を切り替える切替回路34が装
備されており、コンパレータ33と、切替回路34とを含んで半導体集積回路11aの寄
生トランジスタ発生防止装置が構成されている。その他の構成は、図1に示した負荷駆動
システムと略同一であるので、その説明を省略することとする。
コンパレータ33の反転出力端子−は、電位モニター端子16と、モニターライン35
とを介してGND2に接続されている一方、コンパレータ33の非反転出力端子+は、電
位が安定しているGND1に接続されており、コンパレータ33の信号は、モニター信号
出力端子17を介して切替回路34に出力されるようになっている。
切替回路34は、P基板端子15とGND1との接続状態を切り替えるスイッチ手段S
W1と、P基板端子15とGND2との接続状態を切り替えるスイッチ手段SW2とを含
んで構成されている。
次に、実施の形態(5)に係る半導体集積回路の寄生トランジスタ発生防止装置の動作
を、図13に示したP基板電位の特性図に基づいて説明する。図13は、P基板10の電
位(y軸)とGND2の電位(x軸)との関係を示している。
GND2の電位が0V以上の場合、コンパレータ33からL信号が出力され、切替回路
34では、L信号に基づいてSW1がオン、SW2がオフとなるように各スイッチ手段の
状態が切り替えられ、P基板10の電位は、SW1を介して接続されたGND1の電位が
選択され、接地電位0Vに保たれるようになっている。
一方、GND2の電位が0V未満の場合、コンパレータ33からH信号が出力され、切
替回路34では、H信号に基づいてSW1がオフ、SW2がオンとなるように各スイッチ
手段の状態が切り替えられ、P基板10の電位は、SW2を介して接続されたGND2の
電位が選択され、GND2の電位の変動に追従して低下していくようになっている。
上記実施の形態(5)に係る半導体集積回路の寄生トランジスタ発生防止装置によれば
、コンパレータ33を通じてGND1の電位とGND2の電位とが比較され、該比較結果
に基づいて、P基板10の電位が低電位側のGNDに切り替えられる。したがって、GN
D2の電位が接地電位0V以上の場合は、P基板10の電位がGND1(接地電位0V)
側になるように切り替えられ、一方、GND2の電位が0V未満の場合は、P基板10の
電位がGND2側になるように切り替えられる。したがって、P基板10の電位をGND
2の電位の変動に追従させることができ、P基板10の電位をシステム上での最低電位と
なるように切り替えることができ、半導体集積回路11aにおける寄生トランジスタの発
生を防止することができる。
なお、実施の形態(5)に係る半導体集積回路の寄生トランジスタ発生防止装置では、
GND2の電位がOV付近を頻繁に変動する場合など、不要な出力の反転が行われること
も考えられるので、別の実施の形態では、コンパレータ33の出力端子と非反転入力端子
+の間に適当な抵抗を挿入して、コンパレータ33にヒステリシス特性を持たせるように
してもよい。係る構成によれば、図14に示すように、GND2の電位が下がるときは、
−VHより下がらなくては、コンパレータ33の出力がLレベルからHレベルに反転しないようにし、GND2の電位が負電位から上昇するときは、0Vを越えたときにコンパレ
ータ33の出力がHレベルからLレベルに反転するようにして、一定の電圧範囲で出力が
反転しないようにすることで、GND2の電位が、GND1の電位付近を変動する場合の
チャタリングの発生を防止することができ、P基板10の電位の切り替え動作を安定させ
ることができる。
また、実施の形態(5)に係る半導体集積回路の寄生トランジスタ発生防止装置では、
切替回路34におけるSW1とSW2との切替時に、場合によってはP基板が瞬間的にオ
ープンとなることも考えられるので、別の実施の形態では、図15に示すように、切替回
路34aにおいて、P基板端子15とGND1との間にSW1と並列に抵抗36(電位安
定化素子)を介装するようにしてもよく、係る構成によれば、P基板10のインピーダン
スを切替回路34aによる切替時でも低くすることができ、SW1及びSW2の切替時に
おける半導体集積回路11aの誤動作を防止することができる。また、抵抗36の代わり
にコンデンサを用いることもできる。
図16は、実施の形態(6)に係る半導体集積回路の寄生トランジスタ発生防止装置が
組み込まれた負荷駆動システムの要部を概略的に示した回路図である。実施の形態(6)
では、半導体集積回路11bに、GND1の電位(接地電位0V)とGND2の電位とを
比較するコンパレータ37と、コンパレータ37の出力を反転するインバータ38とが形
成され、インバータ38の出力端子は、反転信号出力端子18に接続されている。
反転信号出力端子18はコンデンサ39の一端に接続され、コンデンサ39の他端はP
基板端子15とショットキーダイオード40との間に接続されている。これらコンパレー
タ37、インバータ38、コンデンサ39、及びショットキーダイオード40を含んで半
導体集積回路の寄生トランジスタ発生防止装置が構成されている。その他の構成は、図1
に示した負荷駆動システムと略同一であるので、その説明を省略することとする。
コンパレータ37の反転出力端子−は、電位モニター端子16と、モニターライン35
とを介してGND2に接続されている一方、コンパレータ37の非反転出力端子+は、電
位が安定しているGND1に接続されており、コンパレータ37の出力信号は、インバー
タ38で反転され、反転信号が反転信号出力端子18から出力されるようになっている。
次に、実施の形態(6)に係る半導体集積回路の寄生トランジスタ発生防止装置の動作
を、図17に示したGND2の電位とP基板10の電位と関係を示したタイミングチャー
トに基づいて説明する。図17(a)はGND2の電位の波形、図17(b)はP基板1
0の電位の波形を示している。なお、この場合、コンパレータ37の出力信号は、Hレベ
ル(VHi)が5V、Lレベル(VLo)が0Vに設定されているものとして説明する。
GND2の電位が0V以上の場合(t0〜t1、t2〜t3など)、コンパレータ37
からLレベル信号が出力され、インバータ38で反転されたHレベル信号が反転信号出力
端子18から出力され、P基板10の電位は、ショットキーダイオード40の動作電圧V
Fに保たれるようになっている。
一方、GND2の電位が0V未満の場合(t1〜t2、t3〜t4など)、コンパレー
タ37からHレベル信号が出力され、インバータ38で反転されたLレベル信号が反転信
号出力端子18から出力され、コンデンサ39を介して、P基板10の電位もHレベルか
らLレベルへの電圧の振幅分(すなわち−5V分)一気に低下されるようになっており、
その後、P基板10からのリーク電流による充電分が加算され電位が復帰していくように
なっている。すなわち、GND2の電位が、GND1の電位より低いとき(すなわち、G
ND2の電位が負電位となったとき)、P基板10の電位を、「GND1+VF−(VHi−VLo)」まで一気に低下させることができ、P基板10の電位がシステムの最低電位に設定されるようになっている。
上記実施の形態(6)に係る半導体集積回路の寄生トランジスタ発生防止装置によれば
、GND1とGND2との電位が比較され、該比較結果に基づいて、P基板10の電位が
所定電位「GND1+VF−(VHi−VLo)」に変動されるので、GND2の電位が、GND1の電位(0V)より低下した場合に、P基板10の電位をGND2の電位に対して十分低い所定電位まで下げることができ、P基板10の電位をシステム上での最低電位に設定することができる。
なお、実施の形態(6)に係る半導体集積回路の寄生トランジスタ発生防止装置では、
GND2の電位がGND1の電位(0V)より低下した場合に、P基板10の電位がGN
D2の電位に対して十分低い所定電位まで低下されるようになっている。このような構成
の場合、例えば、半導体集積回路11c内に耐圧30Vの素子が形成されており、通常2
0V程度で使用していたものが、何らかの要因で25V以上の電圧がかかり、その状態で
GND2の電位が負電位となった場合、P基板10の電位が約−5Vまで低下されたとす
ると、電位差が30Vを越え、前記素子の耐圧を越えてしまい、素子が破損する危険が高
くなる。
そこで、別の実施の形態では、図18に示すように半導体集積回路11c内に、半導体
集積回路11c内の高電位素子41の電圧をモニターする電圧監視回路42と、電圧監視
回路42からの出力信号とコンパレータ37からの出力信号とを入力し、判定信号をイン
バータ38へ出力する論理回路43(この場合、AND回路)とをさらに形成した構成と
してもよい。
係る構成によれば、電圧監視回路42で半導体集積回路11c内の高電位素子41の電
圧をモニターし、高電位素子41の電圧が、所定の域値、すなわち、P基板10の電位が
低下された場合に高電位素子41の耐圧限界値を越える場合に、電圧監視回路42から切
替禁止信号(L信号)が出力される。この時、GND2の電位がGND1の電位(0V)
より低下して、コンパレータ37からH信号が出力されたとしても、論理回路43からL
信号が出力され、P基板10の電位は低下されずに、VF値に保たれるので、半導体集積
回路11c内の素子を保護することができる。すなわち、P基板10の電位の切り替えを
半導体集積回路11cの耐圧内で行うことができ、異常なGND電位差による半導体集積
回路11cの破損を防止することができる。
図19は、実施の形態(7)に係る半導体集積回路の寄生トランジスタ発生防止装置が
組み込まれた負荷駆動システムの要部を概略的に示した回路図である。実施の形態(7)
では、半導体集積回路11d内にシステム内の負荷の動作モードの切替を検出するモード
切替検出回路44が形成されているとともに、モード切替検出回路44からの信号に基づ
いて、P基板端子15とGND1、又はP基板端子15とGND2の接続を切り替える切
替回路45が装備されている。これらモード切替検出回路44と、切替回路45とを含ん
で半導体集積回路の寄生トランジスタ発生防止装置が構成されている。その他の構成は、
図1に示した負荷駆動システムと略同一であるので、その説明を省略することとする。
モード切替検出回路44は、駆動信号出力端子12から出力されるMOSトランジスタ
62のオン/オフの駆動信号をモニターして、負荷の動作モードの切替を検出し、該検出
信号をモード切替信号出力端子19を介して、切替回路45へ出力するものである。
切替回路45は、P基板端子15とGND1との接続状態を切り替えるスイッチ手段S
W1と、P基板端子15とGND2との接続状態を切り替えるスイッチ手段SW2とを含
んで構成されており、モード切替検出回路44からの検出信号に基づいて、所定のスイッ
チ状態に切り替えられるようになっている。
次に、実施の形態(7)に係る半導体集積回路の寄生トランジスタ発生防止装置の動作
を説明する。モード切替検出回路44で、駆動信号出力端子12からMOSトランジスタ
62をオンさせる信号、すなわち負荷を駆動させる駆動開始信号が出力されたことが検出
されると、GND2の電位が上昇するので、モード切替検出回路44から切替回路45の
SW1をオンさせる(SW2はオフ)信号が出力され、切替回路45のSW1がオンされ
、P基板10の電位には低電位側のGND1が選択される。
一方、モード切替検出回路44で、駆動信号出力端子12からMOSトランジスタ62
をオフさせる、すなわち負荷をオフさせる駆動停止信号が出力されたことが検出されると
、GND2の電位が負電位に低下するので、モード切替検出回路44から切替回路45の
SW2をオンさせる(SW1はオフ)信号が出力され、切替回路45のSW2がオンされ
、P基板10の電位には低電位となるGND2が選択される。
上記実施の形態(7)に係る半導体集積回路の寄生トランジスタ発生防止装置によれば
、システムの動作モードの切り替えに基づいて、P基板10の電位が、低電位となるGN
D側に切り替えられるので、前記システム上での各GND電位を直接監視しなくても、前
記動作モードの切り替えに基づいて、P基板10の電位を適切なタイミングで最低電位と
なるように切り替えることができ、半導体集積回路11dにおける寄生トランジスタの発
生を防止することができる。
図20は、実施の形態(8)に係る半導体集積回路の寄生トランジスタ発生防止装置が
組み込まれた負荷駆動システムの要部を概略的に示した回路図である。但し、図1に示し
た負荷駆動システムと同一機能を有する構成部品には、同一符号を付して、その説明を省
略することとする。
上記実施の形態(1)では、半導体集積回路の寄生トランジスタ発生防止装置がP型の
半導体基板(P基板)10から構成されている半導体集積回路11に適用されている場合
について説明したが、実施の形態(8)では、N型の半導体基板(N基板)10Aから構
成されている半導体集積回路11eに適用されている点が相違している。
図中11eは、N型の半導体基板(N基板)10A上にPN接合分離領域が構成されて
各種素子が形成された半導体集積回路を示しており、半導体集積回路11eは、負荷63
の駆動信号を出力する駆動信号出力端子12と、負荷用グランド(GND2)側の信号を
モニターする信号入力端子13と、GND端子14と、N基板10Aに接続されたN基板
端子15Aとを含んで構成されている。本実施の形態に係る負荷駆動システムは、半導体
集積回路11eに接続された電位が安定した電源+B1と、負荷63側に接続された電位
が変動しやすい電源+B2とが分離されている。
半導体集積回路11eの駆動信号出力端子12は、抵抗61を介してMOSトランジス
タ62のゲートGに接続され、MOSトランジスタ62のドレインDは、大電流経路用、
すなわち電位が変動しやすい電源+B2に接続され、MOSトランジスタ62のソースS
は、負荷63を介してGND2に接続されている。
半導体集積回路11eのGND端子14は、GND1に接続されており、N基板端子1
5Aは、抵抗46を介して電位が安定した電源+B1に接続されるとともに、電源+B1
側が順方向に設定されたショットキーダイオード47を介して電源+B2に接続されてい
る。N基板端子15Aに接続された抵抗46と、ショットキーダイオード47とを含んで
半導体集積回路11eの寄生トランジスタ発生防止装置が構成されている。
次に、実施の形態(8)に係る半導体集積回路の寄生トランジスタ発生防止装置の動作
を、図21に示したN基板電位の特性図に基づいて説明する。図21は、N基板10Aの
電位(y軸)と電源+B2の電位(x軸)との関係を示しており、電源+B2の電位がV
B以下、すなわち電源+B2の電位が電源+B1の電位VB1以下である場合は、ショットキーダイオード47は動作しないので、N基板10Aの電位には電源+B1側が選択され、安定した電位VB1(システム上での最高電位)に保たれるようになっている。
また、電源+B2の電位がVBからショットキーダイオード47のPN接合順方向降下
電圧(VF)ほど上昇する間、すなわち、電源+B2の電位が「VB+VF」未満の場合もショットキーダイオード47は動作しないので、N基板10Aの電位には電源+B1側
が選択され、安定した電位VB1に保たれるようになっている。
一方、電源+B2の電位が、「VB+VF」以上高くなった場合は、ショットキーダイオード47が動作し、電源+B2からショットキーダイオード47と抵抗46とを介して
電源+B1側に電流が流れ、N基板10Aの電位は、電源+B2の電位の上昇に追従して
上昇していき、システム上での高電位側に切り替えられるようになっている。
また、電源+B2の電位が「VB+VF」以上の高電位側から低下する場合は、上記と逆の動作により、N基板10Aの電位は、電源+B2の電位が「VB+VF」に低下するまでは、電源+B2の電位の変動に追従して低下し(システム上での高電位側に維持され
)、電源+B2の電位が「VB+VF」より低下すると、ショットキーダイオード47が動作しなくなるので、電源+B1が選択され、N基板10Aの電位は電源+B1の電位V
B1(システム上での最高電位)に保たれるようになっている。
上記実施の形態(8)に係る半導体集積回路の寄生トランジスタ発生防止装置によれば
、N基板10Aが接続されたN基板端子15Aと電位の安定した電源+B1との間に抵抗
46が介装されるとともに、N基板端子15Aと大電流経路用の電源+B2との間にショ
ットキーダイオード47が介装されているので、電源+B2の電位が、電源+B1の電位
B1に対し、「VB1+VF」より低い場合は、ショットキーダイオード47が動作せず、
N基板10Aの電位には、電位の安定な電源+B1が選択され、複数の電源が分離されて
いるシステム上での最高電位VB1に保つことができる。
一方、電源+B2の電位が、電源+B1の電位VB1に対して、VF以上高くなる(すなわち「VB1+VF」以上になる)と、ショットキーダイオード47が動作して、電源+B2からショットキーダイオード47と抵抗46とを介して電源+B1側に電流が流れ出し
、N基板10Aの電位が、電源+B2の電位となり、N基板10Aの電位を電源+B2の電位の変動に追従させて前記システム上での高電位側となるように上昇させることができる。したがって、N基板10Aの電位と半導体集積回路11eに入力される正電位との差
が、半導体集積回路11e内の寄生トランジスタの動作電圧よりも小さく抑えられ、半導体集積回路11eにおける寄生トランジスタの発生を防止することができる。
また、抵抗46によりショットキーダイオード47に流れる電流値が制限されるため、
小型で安価なショットキーダイオード47を採用することができ、部品コストを削減する
ことができるとともに、システムの発熱も抑えることができる。
なお、上記実施の形態(8)では、N基板10Aが接続されたN基板端子15Aと電位
の安定した電源+B1との間に抵抗46が介装されるとともに、N基板端子15Aと大電
流経路用の電源+B2との間にショットキーダイオード47が介装されている場合につい
て説明したが、他の実施の形態では、N基板端子15Aと電源+B1との間にショットキ
ーダイオードを介装(N基板端子15A側を順方向)するとともに、N基板端子15Aと
電源+B2との間に抵抗を介装したり、N基板端子15Aと電源+B1との間及びN基板
端子15Aと電源+B2との間にショットキーダイオードを介装したり、また、システム
中に電位が変動しやすい電源+B2が複数ある場合に、N基板端子15Aとこれら電源+
B2との間にそれぞれショットキーダイオードを介装したり、N基板端子15Aと電源+
B1との間にショットキーダイオードを介装するとともに、N基板端子15Aと電源+B
2との間にコンデンサを介装した構成、すなわち、上記実施の形態(2)〜(4)で説明
したものと略同様な構成をN型基板10Aにも適用することができる。
また、電源+B1と電源+B2との電位を比較する電位比較手段と、該電位比較手段に
よるこれら電源電位の比較結果に基づいて、N基板10Aの電位を高電位側の電源に切り
替える切替手段とを含んで半導体集積回路11eの寄生トランジスタ発生防止装置を構成
したり、電源+B1と電源+B2との電位を比較する電位比較手段と、該電位比較手段に
よるこれら電源電位の比較結果に基づいて、N基板10Aの電位を所定電位に変動させる
電位変動手段とを含んで半導体集積回路11eの寄生トランジスタ発生防止装置を構成し
たり、あるいは、システムの動作モードの切り替えに基づいて、N基板10Aの電位が高
電位となる電源側に切り替えるモード切替手段を含んで半導体集積回路11eの寄生トラ
ンジスタ発生防止装置を構成してもよく、すなわち、上記実施の形態(5)〜(7)で説
明したものと略同様な構成をN型基板10Aにも適用することができ、N型の半導体基板
10Aの電位を、複数の電源が分離されているシステム上での最高電位又は高電位側に切
り替えて設定することができ、半導体集積回路11eにおける寄生トランジスタの発生を
低コストな構成で防止することができる。
本発明の実施の形態(1)に係る半導体集積回路の寄生トランジスタ発生防止装置が組み込まれた負荷駆動システムの要部を概略的に示した回路図である。 P基板電位(x軸)とGND2電位(y軸)との関係を示した図である。 実施の形態(2)に係る半導体集積回路の寄生トランジスタ発生防止装置が組み込まれた負荷駆動システムの要部を概略的に示した回路図である。 P基板電位(x軸)とGND2電位(y軸)との関係を示した図である。 実施の形態(3)に係る半導体集積回路の寄生トランジスタ発生防止装置が組み込まれた負荷駆動システムの要部を概略的に示した回路図である。 P基板電位(x軸)とGND2電位(y軸)との関係を示した図である。 別の実施の形態に係る半導体集積回路の寄生トランジスタ発生防止装置が組み込まれた負荷駆動システムの要部を概略的に示した回路図である。 さらに別の実施の形態に係る半導体集積回路の寄生トランジスタ発生防止装置が組み込まれた負荷駆動システムの要部を概略的に示した回路図である。 実施の形態(4)に係る半導体集積回路の寄生トランジスタ発生防止装置が組み込まれた負荷駆動システムの要部を概略的に示した回路図である。 P基板電位及びGND2電位の経時変化の一例を示した図である。 別の実施の形態に係るP基板電位及びGND2電位の経時変化の一例を示した図である。 実施の形態(5)に係る半導体集積回路の寄生トランジスタ発生防止装置が組み込まれた負荷駆動システムの要部を概略的に示した回路図である。 P基板電位(x軸)とGND2電位(y軸)との関係を示した図である。 別の実施の形態に係る半導体集積回路の寄生トランジスタ発生防止装置のヒステリシス特性を説明するための図である。 さらに別の実施の形態に係る半導体集積回路の寄生トランジスタ発生防止装置が組み込まれた負荷駆動システムの要部を概略的に示した回路図である。 実施の形態(6)に係る半導体集積回路の寄生トランジスタ発生防止装置が組み込まれた負荷駆動システムの要部を概略的に示した回路図である。 P基板電位とGND2電位との関係を示した図である。 別の実施の形態に係る半導体集積回路の寄生トランジスタ発生防止装置が組み込まれた負荷駆動システムの要部を概略的に示した回路図である。 実施の形態(7)に係る半導体集積回路の寄生トランジスタ発生防止装置が組み込まれた負荷駆動システムの要部を概略的に示した回路図である。 実施の形態(8)に係る半導体集積回路の寄生トランジスタ発生防止装置が組み込まれた負荷駆動システムの要部を概略的に示した回路図である。 N基板電位(x軸)と電源+B2電位(y軸)との関係を示した図である。 半導体集積回路の寄生動作を説明するための基板断面図である。 従来の半導体集積回路の寄生動作が防止された負荷駆動システムの要部を概略的に示した回路図である。 従来のGND2電位の経時変化の一例を示した図である。
符号の説明
P基板(P型の半導体基板) 10
N基板(N型の半導体基板) 10A
半導体集積回路 11、11a、11b、11c、11d、11e
抵抗 21、24、27、46
ショットキーダイオード 22、23、25、26、28、29、30、31、40、4

コンデンサ 32、39
コンパレータ 33、37
切替回路 34、34a、45
インバータ 38
電圧監視回路 42
論理回路 43
モード切替検出回路 44
GND1、GND2、GND3、GND4

Claims (16)

  1. P型の半導体基板中にPN接合分離領域が形成された半導体集積回路を含み、複数のグ
    ランド(GND)が分離されているシステムにおける前記半導体集積回路の寄生トランジ
    スタの発生を防止する装置であって、
    前記半導体基板の電位を、前記システム上での最低電位又は低電位側となるように切り
    替える基板電位切替手段を備えていることを特徴とする半導体集積回路の寄生トランジス
    タ発生防止装置。
  2. 前記システムが、前記半導体集積回路に接続された電位が安定した第1GNDと、負荷
    等に接続された電位が変動しやすい第2GNDとが分離されているものであり、
    前記基板電位切替手段が、前記半導体基板と前記第1GNDとの間に介装された抵抗素
    子と、
    前記半導体基板と前記第2GNDとの間に、該第2GND側を順方向にして介装された
    前記半導体集積回路内の寄生トランジスタの動作電圧より低い動作電圧を有する整流素子
    とを含んで構成されていることを特徴とする請求項1記載の半導体集積回路の寄生トラン
    ジスタ発生防止装置。
  3. 前記システムが、前記半導体集積回路に接続された電位が安定した第1GNDと、負荷
    等に接続された電位が変動しやすい第2GNDとが分離されているものであり、
    前記基板電位切替手段が、前記半導体基板と前記第1GNDとの間に、該第1GND側
    を順方向にして介装された前記半導体集積回路内の寄生トランジスタの動作電圧より低い
    動作電圧を有する整流素子と、
    前記半導体基板と前記第2GNDとの間に介装された抵抗素子とを含んで構成されてい
    ることを特徴とする請求項1記載の半導体集積回路の寄生トランジスタ発生防止装置。
  4. 前記システムが、前記半導体集積回路に接続された電位が安定した第1GNDと、負荷
    等に接続された電位が変動しやすい第2GNDとが分離されているものであり、
    前記基板電位切替手段が、前記半導体基板と前記第1GNDとの間に、該第1GND側
    を順方向にして介装された前記半導体集積回路内の寄生トランジスタの動作電圧より低い
    動作電圧を有する整流素子と、
    前記半導体基板と前記第2GNDとの間に、該第2GND側を順方向にして介装された
    前記半導体集積回路内の寄生トランジスタの動作電圧より低い動作電圧を有する整流素子
    とを含んで構成されていることを特徴とする請求項1記載の半導体集積回路の寄生トラン
    ジスタ発生防止装置。
  5. 前記半導体基板と前記第2GNDとの間に、前記整流素子と並列に抵抗素子が介装され
    ていることを特徴とする請求項4記載の半導体集積回路の寄生トランジスタ発生防止装置
  6. 前記システム中に前記第2GNDが複数ある場合、前記基板電位切替手段が、前記半導
    体基板とこれら第2GNDとの間にそれぞれ前記整流素子が介装されているものであるこ
    とを特徴とする請求項2又は請求項4記載の半導体集積回路の寄生トランジスタ発生防止
    装置。
  7. 前記システムが、前記半導体集積回路に接続された電位が安定した第1GNDと、負荷
    等に接続された電位が変動しやすい第2GNDとが分離されているものであり、
    前記基板電位切替手段が、前記半導体基板と前記第1GNDとの間に、該第1GND側
    を順方向にして介装された前記半導体集積回路内の寄生トランジスタの動作電圧より低い
    動作電圧を有する整流素子と、
    前記半導体基板と前記第2GNDとの間に介装された容量素子とを含んで構成されてい
    ることを特徴とする請求項1記載の半導体集積回路の寄生トランジスタ発生防止装置。
  8. 前記基板電位切替手段が、前記半導体基板電位の負電位からの復帰が遅れるように時定
    数が設定されているものであることを特徴とする請求項7記載の半導体集積回路の寄生ト
    ランジスタ発生防止装置。
  9. 前記システムが、前記半導体集積回路に接続された電位が安定した第1GNDと、負荷
    等に接続された電位が変動しやすい第2GNDとが分離されているものであり、
    前記基板電位切替手段が、前記第1GNDと前記第2GNDとの電位を比較する電位比
    較手段と、
    該電位比較手段によるこれらGND電位の比較結果に基づいて、前記半導体基板の電位
    を低電位側のGND電位に切り替える切替手段とを含んで構成されていることを特徴とす
    る請求項1記載の半導体集積回路の寄生トランジスタ発生防止装置。
  10. 前記電位比較手段が、ヒステリシス特性を有しているものであることを特徴とする請求
    項9記載の半導体集積回路の寄生トランジスタ発生防止装置。
  11. 前記基板電位切替手段が、前記切替手段による切替時に前記半導体基板の電位が不定と
    ならないように前記半導体基板と前記第1GNDとの間に電位安定化素子が介装されてい
    るものであることを特徴とする請求項9又は請求項10記載の半導体集積回路の寄生トラ
    ンジスタ発生防止装置。
  12. 前記システムが、前記半導体集積回路に接続された電位が安定した第1GNDと、負荷
    等に接続された電位が変動しやすい第2GNDとが分離されているものであり、
    前記基板電位切替手段が、前記第1GNDと前記第2GNDとの電位を比較する電位比
    較手段と、
    該電位比較手段によるこれらGND電位の比較結果に基づいて、前記半導体基板の電位
    を所定電位に変動させる電位変動手段とを備えていることを特徴とする請求項1記載の半
    導体集積回路の寄生トランジスタ発生防止装置。
  13. 前記基板電位切替手段が、前記半導体集積回路の耐圧を考慮した所定値以上の電位差が
    生じる場合に、前記半導体基板の電位の切り替えを禁止する切替禁止手段を備えているこ
    とを特徴とする請求項12記載の半導体集積回路の寄生トランジスタ発生防止装置。
  14. 前記基板電位切替手段が、前記システムの動作モードの切り替えに基づいて、前記半導
    体基板の電位を低電位となるGND側に切り替えるものであることを特徴とする請求項1
    記載の半導体集積回路の寄生トランジスタ発生防止装置。
  15. N型の半導体基板中にPN接合分離領域が形成された半導体集積回路を含み、複数の電
    源が分離されているシステムにおける前記半導体集積回路の寄生トランジスタの発生を防
    止する装置であって、
    前記半導体基板の電位を、前記システム上での最高電位又は高電位側となるように切り
    替える基板電位切替手段を備えていることを特徴とする半導体集積回路の寄生トランジス
    タ発生防止装置。
  16. P型の半導体基板中にPN接合分離領域が形成された半導体集積回路を含み、複数のグ
    ランド(GND)が分離されているシステムにおける前記半導体集積回路の寄生トランジ
    スタの発生を防止する方法であって、
    前記半導体基板の電位を、前記システム上での最低電位又は低電位側となるように切り
    替えることを特徴とする半導体集積回路の寄生トランジスタ発生防止方法。
JP2004061644A 2004-03-05 2004-03-05 半導体集積回路の寄生トランジスタ発生防止装置、及び半導体集積回路の寄生トランジスタ発生防止方法 Withdrawn JP2005252044A (ja)

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JP2013093448A (ja) * 2011-10-26 2013-05-16 Mitsubishi Electric Corp 半導体装置

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