JP2005251332A - 磁気カードリーダ用アダプタ装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】
磁気カードリーダに対して、磁気カードを介さずに情報が入力でき、磁気カードリーダの複数の磁気信号読取ヘッド間でのクロストークの影響を与えることなく省電力化された磁気カードリーダ用アダプタ装置を提供する。
【解決手段】
磁気カードリーダの磁気読取ヘッドにより読取可能な磁気信号を発生する磁気信号発生部を有する磁気カードリーダ用アダプタ装置において、磁気信号発生部は、磁気読取ヘッドが当接することにより該磁気読取ヘッドに対応する部分に磁気信号発生させるための信号電流を流す回路を形成し、形成した回路に磁気読取ヘッドにより読取可能な磁気信号を供給する。
【選択図】 図2
磁気カードリーダに対して、磁気カードを介さずに情報が入力でき、磁気カードリーダの複数の磁気信号読取ヘッド間でのクロストークの影響を与えることなく省電力化された磁気カードリーダ用アダプタ装置を提供する。
【解決手段】
磁気カードリーダの磁気読取ヘッドにより読取可能な磁気信号を発生する磁気信号発生部を有する磁気カードリーダ用アダプタ装置において、磁気信号発生部は、磁気読取ヘッドが当接することにより該磁気読取ヘッドに対応する部分に磁気信号発生させるための信号電流を流す回路を形成し、形成した回路に磁気読取ヘッドにより読取可能な磁気信号を供給する。
【選択図】 図2
Description
この発明は、磁気カードリーダ用アダプタ装置に関し、特に、磁気カードリーダに対して、磁気カードを介さずに情報が入力でき、磁気カードリーダの複数の磁気信号読取ヘッド間でのクロストークの影響を与えることなく省電力化された磁気カードリーダ用アダプタ装置に関する。
近年、磁気カードを介して情報の授受を行う磁気カードシステムから磁気カードと比べてセキュリティーが高く、大容量の情報授受が可能なICカードや携帯電話等のモバイル機器等を介して情報の授受を行うシステムへ移行しつつある。
例えば特許文献1に示されるように、クレジットカード契約者のIDを記憶し、パスワード等による本人認証機能を持つ携帯電話によってクレジットカード会社からその携帯電話に電話をかけることにより本人確認を行うようなクレジット決済サービス方法が提案されている。
上記提案のクレジット決済サービス方法は、顧客が購入商品の決済を行う場合に、顧客の携帯電話をクレジット取引端末に接続することにより、クレジットカード会社のホストコンピュータシステムから顧客の携帯電話に本人確認の電話をかけて本人確認するように構成したクレジット決済サービス方法である。
特開2003−030559号公報
しかしながら、従来の磁気カードを用いた決済サービスシステムや磁気カードシステムは広く普及しており、これら既存のシステムに対してICカードや携帯電話等のモバイル機器等を介して情報授受が行えるような装置や方法の提供が望まれている。
そこで、例えば、ICカードや携帯電話等のモバイル機器に記憶された情報が磁気カードを介することなく既存の磁気カードリーダへ入力可能な磁気カードリーダ用アダプタ装置が提案されている。
この提案の磁気カードリーダ用アダプタ装置は、磁気カードリーダの複数の磁気信号読取ヘッドに対して、それぞれに対応するトラックの磁気信号を発生させる複数の磁気信号発生部を設け、この磁気信号発生部を磁気カードリーダに挿入し、情報に対応したそれぞれの磁気信号を発生させることで磁気カードリーダの複数の磁気信号読取ヘッドへ情報が入力できるように構成したものである。
しかしながら、上記提案の磁気カードリーダ用アダプタ装置は、磁気信号発生部で発生させる磁気信号が磁気カードリーダの磁気信号読取ヘッドの検知範囲よりも広範囲に発生するため不要な電力消費や複数の磁気信号読取ヘッド間でのクロストークの原因となる等の課題が残されている。
そこで、この発明は、既存の磁気カードリーダに対して、磁気カードを介さずに情報が入力でき、複数の磁気信号読取ヘッド間でのクロストークの影響を与えることなく省電力化された磁気カードリーダ用アダプタ装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、請求項1の発明は、磁気カードリーダの磁気読取ヘッドにより読取可能な磁気信号を発生する磁気信号発生部を有する磁気カードリーダ用アダプタ装置において、前記磁気信号発生部は、前記磁気読取ヘッドが当接することにより該磁気読取ヘッドに対応する部分に前記磁気信号を流す回路を形成する磁気信号回路形成手段と、前記磁気信号回路形成手段で形成された回路に前記磁気読取ヘッドにより読取可能な磁気信号を供給する磁気信号供給手段とを具備することを特徴とする。
また、請求項2の発明は、請求項1の発明において、前記磁気信号回路形成手段は、前記磁気読取ヘッドが当接する部分に対応して第1の電極が形成された第1の可撓性の第1のシート材と、前記第1のシート材に離間して配設され、前記磁気読取ヘッドが当接する部分に対応して第2の電極が形成された第2のシート材と、前記第1のシート材と前記第2のシート材との間に介挿された絶縁材とを具備し、前記磁気読取ヘッドの当接により前記第1の電極と前記第2の電極とを接続して前記磁気信号供給手段から供給された前記磁気信号を流す回路を形成することを特徴とする。
また、請求項3の発明は、請求項2の発明において、前記第1の電極および前記第2の電極のうちの一方は、所定の間隔で櫛歯状の複数の電極を有し、他方は前記磁気読取ヘッドの当接により前記櫛歯状の複数の電極の少なくとも1つと接続される共通電極として形成されることを特徴とする。
また、請求項4の発明は、請求項2または3の発明において、前記第1の電極および前記絶縁材の少なくとも一方は、弾性材から形成されることを特徴とする。
また、請求項5の発明は、請求項2乃至4のいずれかの発明において、前記絶縁材は、前記第1のシート材に形成された第1の電極を前記第2のシート材に形成された第2の電極に臨ませる開口部を有することを特徴とする。
また、請求項6の発明は、請求項5の発明において、前記第1のシート材に形成された第1の電極と前記第2のシート材に形成された第2の電極に対応する位置に設けられ、前記磁気読取ヘッドが当接する前記開口部の幅より狭い幅の凸部を更に具備することを特徴とする。
また、請求項7の発明は、請求項1乃至6のいずれかの発明において、前記磁気読取ヘッドは、対向して配設された少なくとも2つの磁気読取ヘッドからなり、前記磁気信号回路形成手段は、前記対向して配設された少なくとも2つの磁気読取ヘッドに対応してシート状部材の両面に形成され、前記磁気信号供給手段は、前記磁気読取ヘッドに対応する部分に形成される回路に対して、互いに干渉しない少なくとも2方向から前記磁気信号を供給することを特徴とする。
この発明の磁気カードリーダ用アダプタ装置によれば、磁気カードリーダの磁気読取ヘッドにより読取可能な磁気信号を発生する磁気信号発生部を有する磁気カードリーダ用アダプタ装置において、前記磁気信号発生部は、前記磁気読取ヘッドが当接することにより該磁気読取ヘッドに対応する部分に前記磁気信号発生手段から発生された前記磁気信号を流す回路を形成する磁気信号回路形成手段と、前記磁気信号回路形成手段で形成された回路に前記磁気読取ヘッドにより読取可能な磁気信号を供給する磁気信号供給手段とを具備するように構成したので、既存の磁気カードリーダに対して、ICカード、携帯電話等のモバイル機器等に記憶された情報を入力することができる。
また、磁気カードリーダの磁気読取ヘッドの接触面に局所的に信号電流を流して情報を入力するので省電力化を図ることができる。
更に、磁気カードリーダの磁気読取ヘッドの配置条件に対応して信号電流を入力する端子を切り替えて情報を入力するので磁気読取ヘッド間のクロストーク等を回避することができるという効果を奏する。
この発明に係わる磁気カードリーダ用アダプタ装置は、磁気カードリーダ用アダプタ装置を既存の磁気カードリーダに差込み、磁気カードリーダに対してICカード、携帯電話等のモバイル機器に記憶された情報が入力できるようにしたアダプタ装置として用いる磁気カードリーダ用アダプタ装置である。
図1は、本発明に係わる磁気カードリーダ用アダプタ装置を用いた一実施例の要部の構成を示す図である。
この実施例は、従来のCAT(=Credit Authorization Terminal:信用照会)端末を用いた電子決済システムにおいて、CAT端末で電子決済する際に用いる既存の磁気カードの代わりに、本発明に係わる磁気カードリーダ用アダプタ装置1を用いて電子決済が可能なように適用した例を示したものである。
図1に示すように、本発明に係わる磁気カードリーダ用アダプタ装置1を用いた電子決済システム100は、CAT端末2と、磁気カードリーダ用アダプタ装置1と、磁気カードリーダ用アダプタ装置1とRS−232C等のケーブル5を介して接続された赤外線通信装置4と、赤外線通信装置4と赤外線を介して情報の送受信が可能な携帯電話6とを備えており、CAT端末2の磁気カードリーダ3の差込口30(以下、「磁気カード挿入口30」という。)には、通常の磁気カードの代わりに磁気カードリーダ用アダプタ装置1が差込まれている。
なお、磁気カードリーダ用アダプタ装置1は、既存の磁気カードの大きさおよび厚さと略同様であり、磁気カード挿入口30へ差し込み、引き出しは自在であるが、本実施例では、差し込んだ状態で使用する。
磁気カードを用いた従来の電子決済方法においては、利用客が購入した商品の代金を決済する場合には、利用客の銀行口座やカード番号情報等が記録された磁気カードをCAT端末2の磁気カード挿入口30へ所定の方向で差込み、差込んだ磁気カードを所定の方向へ所定の速度で移動させることで磁気カードに記録された情報の磁気信号がCAT端末2の磁気カードリーダ3によって読み取られ、電子決済処理される。
本実施例の電子決済システム100においては、利用客が購入した商品の代金を決済する場合には、利用客が携帯電話6を赤外線通信装置4の受信部40に近づけ、携帯電話6の所定操作を行うことにより、携帯電話6に内蔵された図示せぬICチップに記憶された個人情報が赤外線を介して赤外線通信装置4へ入力され、ケーブル5および磁気カードリーダ用アダプタ装置1を介してCAT端末2へ入力されて決済処理される。
ここで、既存の磁気カードに記録された情報が磁気カードリーダ3を介してCAT端末2に入力される動作について簡単に説明する。
一般に、磁気カードは、プラスチック製のカードの表面部もしくは裏面部の所定の位置に磁性塗料を帯状に塗布させ、この磁性塗料の帯(以下、「磁気トラック」という。)に磁気ライタの磁気書込用ヘッドを介して情報に応じた磁界を与えることにより、情報に応じた磁化パターンが磁気トラック上に生成され保磁されている。
このように磁気カードに記録された情報を磁気カードリーダ3が読み取る場合は、磁気カードリーダ3に挿入された磁気カードの移動に伴い、磁気カードの磁気トラックが磁気カードリーダ3の図示せぬ磁気読取ヘッド上を所定の速度で通過することにより、磁気トラック上に保磁された磁界(磁気信号)を磁気読取ヘッドが検知し、検知した磁界のパターン(以下、「磁気信号パターン」という。)を磁気カードの情報として磁気カードリーダ3が読み取る。
CAT端末2で用いられる磁気カードの磁気トラックには、例えば磁気カード固有のカード番号やカード所有者の銀行口座情報等が予め記録されており、これらの情報に応じた磁気信号パターンが磁気カードリーダ3によって読み取られることにより決済処理が可能となる。
図1に示した電子決済システム100においては、従来の磁気カードを介することなく利用客の携帯電話6を介して情報をCAT端末2へ入力可能なように構成されている。
例えば、携帯電話6は、利用客の銀行口座や個人情報等(以下、「個人情報」という。)を記憶した図示せぬICチップと、既存の電話通信機能とは別に数メートル以内の距離内を赤外線を介して情報授受の通信が可能な赤外線通信機能を備えており、携帯電話6の所定の操作によりICチップに記憶された個人情報が赤外線を介して送信できるように構成されている。
利用客が購入した商品の代金を決済する場合には、利用客は携帯電話6を赤外線通信装置4の受信部40に近づけ、携帯電話6の所定の操作を行うことにより、ICチップに記憶された個人情報が赤外線を介して赤外線通信装置4へ入力される。
赤外線通信装置4は、数メートル以内の距離内を赤外線を介して情報の送受信が可能な通信装置であり、携帯電話6から赤外線を介して送信された個人情報が赤外線通信装置4に受信され入力されるように構成されている。
赤外線通信装置4に入力された個人情報は、赤外線通信装置4の図示せぬ記憶装置に記憶された変換テーブルAによって磁気信号の情報に変換されてRS−232Cのケーブル5を介して磁気カードリーダ用アダプタ装置1へ入力される。
なお、変換テーブルAは、磁気カードリーダ用アダプタ装置1が携帯電話6から赤外線を介して入力された個人情報に対応した磁気信号が生成可能な変換データがテーブル化されて管理されている。
磁気カードリーダ用アダプタ装置1は、赤外線通信装置4から入力された個人情報に基づいて後述する磁気信号発生部に磁界(磁気信号)を発生させ、磁気信号発生部に発生した磁気信号をCAT端末2の磁気カードリーダ3が検知して読み取る。
このように、磁気カードリーダ用アダプタ装置1の磁気信号発生部に発生させた個人情報に対応した磁気信号がCAT端末2の磁気カードリーダ3によって読み取られることで利用客の決済処理が行われる。
ところで、本発明に係わる磁気カードリーダ用アダプタ装置1は、入力された個人情報に応じた磁気信号を発生させることでCAT端末2の磁気カードリーダ3へ個人情報が入力できるように構成されている。
図2は、図1に示した磁気カードリーダ用アダプタ装置1の要部の構成例を示す構成図である。
図2(a)は磁気カードリーダ用アダプタ装置1の概略の平面図であり、図2(b)は磁気カードリーダ用アダプタ装置1の概略の側面図、図2(c)は、磁気カードリーダ用アダプタ装置1を構成する各部材を示す図、図2(d)は、シート材A21の配線パターンを示す図、図2(e)は、シート材B23の配線パターンを示す図である。
図2において、磁気カードリーダ用アダプタ装置1は、既存の磁気カードと略同様な大きさと厚さで成形されており、既存の磁気カードが所定の位置に所定の大きさの磁気トラックを形成しているのと同様に、磁気カードリーダ用アダプタ装置1の所定の位置に、所定の大きさの磁気信号発生部13(図2(a)の破線で囲まれた部分)が配置されている。
すなわち、CAT端末2の磁気カードリーダ3の磁気カード挿入口30へ所定の方向で磁気カードリーダ用アダプタ装置1を挿入すると、磁気カードリーダ3の磁気読取ヘッドと対向するような位置に磁気カードリーダ用アダプタ装置1の磁気信号発生部13が配置されている。
図2(a)に示すように、磁気カードリーダ用アダプタ装置1は、RS−232Cのケーブル5を介して磁気カードリーダ用アダプタ装置1と赤外線通信装置4との間の情報を授受するインタフェース部11と、赤外線通信装置4から入力された個人情報に応じて磁気信号発生部13へ流す電流の方向を制御するとともに磁気カードリーダ用アダプタ装置1全体を制御する制御部12と、制御部12によって制御された電流の方向に応じて磁界を発生させる磁気信号発生部13を備え、これらの各部が図2(b)に示すような複数の部材上に形成されて複数の層を成してカード状に形成されている。
磁気カードリーダ用アダプタ装置1は、図2(b)及び(c)に示すように、例えば銅箔の配線パターン210、230がそれぞれ形成されたシート材A21及びシート材B23と、シート材A21、B23との間に介挿された絶縁材22と、磁気カードリーダ用アダプタ装置1の表面を保護する保護材20によって構成されており、磁気カードリーダ用アダプタ装置1をCAT端末2の磁気カード挿入口30へ挿入することで磁気カードリーダ3の磁気読取ヘッドからの押圧により保護材20及びシート材A21が撓み、シート材A21とシート材B23との各配線パターン210、230が接触して磁気信号発生部13に回路が形成されるように構成されている。
絶縁材22は、シート材A21に形成された配線パターン210をシート材B23に形成された配線パターン230に臨ませ接触可能なように開口部220が形成されている。
保護材20及びシート材A21は可撓性を有しており、保護材20は、磁気読取ヘッドと接する面でシート材A21に形成された配線パターン210の位置に絶縁材22の開口部220の幅Wより狭い幅W’の凸状に形状した凸部200を有している。
また、この凸部200は、シート材A21に形成された配線パターン210とシート材B23に形成された配線パターン230との隙間tと同等か、もしくは大きい厚みt’を有している。
シート材A21は、図2(d)に示すように所定の間隔で櫛歯状に形成された配線パターン210の各電極210−1、210−2、・・・210−n(以下、総称して「210−n」という。)を有しており、シート材B23は、図2(e)に示すようにシート材A21の櫛歯状の各電極210−nと接続可能な共通電極230を有している。
なお、シート材A21及びB23に形成された配線パターン210、230は、エッチングや導電ペースト印刷、その他の方法によって形成されている。
このように構成された磁気カードリーダ用アダプタ装置1が磁気カードリーダ3の磁気読取ヘッドからの押圧により磁気信号発生部13に回路を形成する動作について説明する。
図3は、磁気読取ヘッドからの押圧により磁気信号発生部13に形成される回路についての説明図である。
図3(a)は、CAT端末2の磁気カード挿入口30へ挿入前の磁気カードリーダ用アダプタ装置1の概略の側面図を示す図であり、図3(b)は、挿入前の磁気信号発生部13の電極210−nと電極230の状態を示す斜視図、図3(c)は、挿入後の磁気カードリーダ用アダプタ装置1の概略の側面図、図3(d)は、挿入後の磁気信号発生部13に形成された回路を示す斜視図である。
図3(a)及び(b)に示すように、磁気カード挿入口30へ挿入前の磁気カードリーダ用アダプタ装置1の磁気信号発生部13は、シート材A21、B23間に絶縁材22が介挿されているためシート材A21の電極210−nとシート材B23の電極230とが隙間tだけ離間された状態となり回路が形成されていない。
一般的に磁気カードリーダの磁気読取ヘッドは、挿入された磁気カードと接触可能なように磁気カードの挿入方向に対して斜めに配置されており、挿入した磁気カードの磁気トラックと磁気読取ヘッドとが接触可能なように構成されている。
既存の磁気カードと略同等か、あるいは既存の磁気カードより大きな厚みを有し、磁気カードリーダへ挿入可能な磁気カードリーダ用アダプタ装置1を磁気カード挿入口30へ挿入すると、磁気カードリーダ用アダプタ装置1が磁気読取ヘッドと接触した部分は、図3(c)及び(d)に示すように、磁気カードリーダ用アダプタ装置1の保護材20に形成された凸部200が磁気読取ヘッド31から押圧を受け、この押圧により保護材20及びシート材A21が絶縁材22の開口部220側へ撓む。
保護材20の凸部200の厚さt’は、電極210−nと電極230との隙間tと同等か、あるいは隙間tよりも大きい厚さを有しているので保護材20及びシート材A21が開口部220側へ撓むことにより電極210−nと電極230とが接触して回路300が形成される。
シート材A21の電極210−nとシート材B23の電極230との接触により回路300が形成された状態で信号電流を流すと、回路300に流れた信号電流の向きに応じた磁界301が発生し、この磁界301を磁気カードリーダ3の磁気読取ヘッド31が検知して読み取る。
図4は、磁気カードリーダ用アダプタ装置1の制御部12が入力された個人情報に応じて磁気信号発生部13に形成された回路300へ磁気信号を発生させる方法を説明するための説明図である。
図4(a)および図4(b)は、磁気信号発生部13に形成された回路300に流れる電流の方向に応じて発生する磁界を示す図である。
図4を参照しながら携帯電話6から赤外線通信装置4を介して入力された個人情報に応じた磁界(磁気信号)を磁気信号発生部13に形成された回路に発生させる方法について説明する。
図4(a)に示すように、磁気信号発生部13(一点鎖線で囲まれた部分)には、磁気読取ヘッド31の押圧によりシート材A21の櫛歯状の電極210−nのうちの電極210−5とシート材B23の共通電極230とが接触して回路300が形成される。
制御部12は、制御部12に入力された個人情報に応じて磁気信号発生部13の回路300へ流す電流の方向を制御する。
例えば、図4(a)に示すように、回路300に順方向(矢印付実線401)の電流を流すと、回路300の電極210−5に流れる電流の向きは実線矢印402の向きとなり、電流の向きに応じた磁極の方向(以下、「SN極」という。)を示す磁界403が発生する。
また、図4(b)に示すように、回路300に逆方向(矢印付実線404)の電流を流すと、回路300の電極210−5に流れる電流の向きは実線矢印405の向きとなり、電流の向きに応じた磁極の方向(以下、「NS極」という。)を示す磁界406が発生する。
制御部12に入力された個人情報が例えば「10011」とすると、制御部12は、入力された個人情報「10011」に基づいて次のような制御を行い、個人情報「10011」に対応した磁気信号(磁界)のパターンを磁気信号発生部13の回路300に発生させる。
まず、制御部12は、入力された個人情報「10011」を「1」、「0」、「0」、「1」、「1」の順に分解し、分解した個人情報の「1」、「0」の情報に応じて、例えば、「1」の場合には回路300の電極210−5に発生した磁気信号が、所定の時間の間に「SN極」から「NS極」もしくは「NS極」から「SN極」へ反転するように制御し、「0」の場合には所定の時間の間に磁気信号が反転しないように制御する。
回路300に流れる電流は、所定周波数に同期して順方向(図4(a)、矢印付実線401の向き)と逆方向(図4(b)、矢印付実線404の向き)とに交互に流れるように構成されており、回路300には所定周波数の周期t(t1、t2、t3、t4、t5・・・)毎に順方向と逆方向の電流が流れて、図4(c)に示すような磁気信号パターン410が発生する。
図4(c)に示した磁気信号パターン410は、横軸tを所定周波数の各周期の時間t(t1、t2、t3、t4、t5、・・・)とし、縦軸を横軸tの各時間t(t1、t2、t3、t4、t5、・・・)におけるそれぞれの磁気信号(回路300に発生した磁界の「SN極」もしくは「NS極」の極性)の値を示したものである。
図4(c)に示すように、磁気信号パターン410は、時間t(t1、t2、t3、t4、t5・・・)毎に回路300へ流れる電流の向きが順方向から逆方向もしくは逆方向から順方向へ交互に変化するので、時間tが「0からt1」の間は「SN極」、「t1からt2」の間は「NS極」、「t2からt3」の間は「SN極」、「t3からt4」の間は「NS極」、「t4からt5」の間は「SN極」・・・というような磁気信号が回路300の電極210−5に発生する。
この磁気信号パターン410の各磁気信号が所定時間の間に「SN極」から「NS極」もしくは「NS極」から「SN極」のいずれかへ反転した場合を「1」値、所定時間の間に磁気信号が反転しない場合を「0」値の情報とするような、いわゆるF2F方式の制御方法に対応させてみると、磁気信号パターン410の時間tが「0からt1」の間は、磁気信号が「SN極」から「NS極」もしくは「NS極」から「SN極」のいずれかへ反転するような磁気信号が発生していないので「0」値という情報を示すこととなる。
また、時間tが「t1からt2」の間は、磁気信号が「SN極」から「NS極」もしくは「NS極」から「SN極」のいずれかへ反転するような磁気信号が発生していないので「0」値という情報を示すこととなる。
同様に時間tが「t2からt3」の間、「t3からt4」の間、「t4からt5」の間のそれぞれにおいても、磁気信号が「SN極」から「NS極」もしくは「NS極」から「SN極」のいずれかへ反転するような磁気信号が発生していないので、それぞれ「0」、「0」、「0」という各値の情報を示すこととなる。
そこで、個人情報「10011」の値に対応する磁気信号パターンを発生させるために、制御部12は、磁気信号パターン410の「0」、「0」、「0」、「0」、「0」の順の各値を「1」、「0」、「0」、「1」、「1」の順の各値へ変調するような制御を行う。
そこで、個人情報「10011」の値に対応する磁気信号パターンを発生させるために、制御部12は、磁気信号パターン410の「0」、「0」、「0」、「0」、「0」の順の各値を「1」、「0」、「0」、「1」、「1」の順の各値へ変調するような制御を行う。
例えば、制御部12は、磁気信号パターン410の時間tが「0からt1」の間と、「t3からt4」の間および「t4からt5」の間のそれぞれにおいて、回路300の電極210−5に発生する磁気信号(磁界)が「SN極」から「NS極」もしくは「NS極」から「SN極」のいずれかへ反転するように回路300へ流れる電流の方向を順方向から逆方向もしくは逆方向から順方向へ方向制御する。
このように制御することによって、回路300の電極210−5には、個人情報「10011」に対応した図4(d)に示すような磁気信号パターン420が発生する。
すなわち、磁気信号パターン420によると、時間tが「0からt1」の間の磁気信号は、「0からt1」の所定時間の間に「SN極」から「NS極」へ反転しているので「1」値という情報を示している。
また、時間tが「t1からt2」の間の磁気信号は、所定時間「t1からt2」の間、「SN極」の状態なので「0」値という情報を示している。
同様に時間tが「t2からt3」の間、「t3からt4」の間、「t4からt5」の間のそれぞれにおいて、各磁気信号は、それぞれ「0」値、「1」値、「1」値という情報を示している。
磁気カードリーダ用アダプタ装置1の磁気信号発生部13に形成された回路300に発生した磁気信号パターン420は、CAT端末2の磁気カードリーダ3の磁気読取ヘッド31によって検知され、検知された磁気信号パターン420のうちの、所定時間の間に「SN極」から「NS極」もしくは「NS極」から「SN極」のいずれかへ反転した磁気信号を、例えば、磁気信号420の時間tが「0からt1」の間と、「t3からt4」の間および「t4からt5」の間をそれぞれ「1」値として読み取り、所定時間の間に磁気信号が反転しない磁気信号を、例えば、磁気信号420の時間tが「t1からt2」の間と「t2からt3」の間をそれぞれ「0」値の情報として読み取る。
このように制御部12が入力された個人情報に応じて磁気信号発生部13に形成された回路300に流す電流の方向制御を行うことで、個人情報に対応した磁気信号を磁気信号発生部13に発生させ、発生した磁気信号を
発生した磁気信号をCAT端末2の磁気カードリーダ3が個人情報として読み取りを入力することができる。
発生した磁気信号をCAT端末2の磁気カードリーダ3が個人情報として読み取りを入力することができる。
図5は、磁気読取ヘッド31からの押圧により磁気信号発生部13に回路を形成可能とするように磁気カードリーダ用アダプタ装置1を構成する各部材の構造例を示した図である。
図5(a)は、磁気カードリーダ用アダプタ装置1の保護材20に弾性構造を持たせた構成Aの一例であり、図5(b)は、保護材20に弾性構造を持たせ、かつ保護材20に凸部を形成した構成Bの一例、図5(c)は、絶縁材22に弾性構造を持たせた構成Cの一例をそれぞれ示している。
図5(a)に示すように、構成Aは、磁気カードリーダ用アダプタ装置1の保護材20に弾性構造を持たせ、シート材A21が可撓性を有するようにして構成した例である。
このように構成された磁気カードリーダ用アダプタ装置1を磁気カード挿入口30へ挿入すると磁気読取ヘッド31からの押圧により、保護材20とシート材A21が絶縁材22の開口部220側へ撓み、シート材A21の電極210−nのうちの磁気読取ヘッド31から押圧を受けている電極とシート材B23の電極230とが接触して回路が形成される。
そして、磁気読取ヘッド31からの押圧が取り除かれると保護材20の弾性により撓んだ保護材20及びシート材A21は元の状態位置に復元し、シート材A21の電極210−nのうちのシート材B23の電極230と接触していた電極が電極230から離間する。
図5(b)に示すように、構成Bは、磁気カードリーダ用アダプタ装置1の保護材20に弾性構造を持たせるとともに磁気読取ヘッド31との接触面に凸状の凸部200を形成し、シート材A21が可撓性を有するように構成した例である。
このように構成された磁気カードリーダ用アダプタ装置1を磁気カード挿入口30へ挿入すると磁気読取ヘッド31の幅HWが絶縁材22の開口部220より大きい場合であっても磁気読取ヘッド31からの押圧が凸部200を介してシート材A21を開口部220側へ撓ませることにより、シート材A21の電極210−nのうちの磁気読取ヘッド31から押圧を受けている電極とシート材B23の電極230とが接触して回路が形成される。
そして、磁気読取ヘッド31からの押圧が取り除かれると保護材20の弾性により撓んだ保護材20の凸部200及びシート材A21は、元の状態位置に復元し、シート材A21の電極210−nのうちのシート材B23の電極230と接触していた電極が電極230から離間する。
図5(c)に示すように、構成Cは、磁気カードリーダ用アダプタ装置1の絶縁材22に弾性構造を持たせ、保護材20及びシート材A21が可撓性を有するように構成した例である。
このように構成された磁気カードリーダ用アダプタ装置1を磁気カード挿入口30へ挿入すると磁気読取ヘッド31からの押圧により、絶縁材22が縮むことでシート材A21の電極210−nのうちの磁気読取ヘッド31から押圧を受けている電極とシート材B23の電極230とが接触して回路が形成される。
そして、磁気読取ヘッド31からの押圧が取り除かれると絶縁材22の弾性により縮んだ絶縁材22が元の状態の高さに復元し、シート材A21の電極210−nのうちのシート材B23の電極230と接触していた電極が電極230から離間する。
このように、磁気カードリーダ用アダプタ装置1を構成する保護材20、シート材A21、絶縁材22及びシート材B23のうちの少なくとも一つは弾性構造を持つような構成とすることで磁気読取ヘッド31からの押圧により押圧を受けた部分のシート材A21及びシート材B23の電極が接触して最小電力で動作する回路が形成される。
図6は、磁気カードリーダ用アダプタ装置1を構成するシート材A21に形成された配線パターンとシート材B23に形成された配線パターンの一例を示す図である。
図6(a)乃至(c)に示したシート材A21及びシート材B23の各配線パターンは、シート材A21とシート材B23が接触した際に、所定の間隔で複数形成された電極のうちの接触した電極だけに電流が流れるような回路が形成可能なように構成したものである。
また、図6(d)乃至(e)に示したシート材A21及びシート材B23の各配線パターンは、シート材A21とシート材B23が接触した際に、シート材A21とシート材B23とがいずれの部分で接触しても電流が流れるような回路が形成可能なように構成したものである。
例えば、図6(a)は、シート材A21に所定の間隔で銅箔の複数の接続電極を形成し、シート材B23には、シート材A21に形成された複数の接続電極の両端に接続される共通電極を形成して、シート材A21とシート材B23とが接触した際に、接触したシート材A21とシート材B23の各電極間のみに電流が流れるように構成されている。
また、図6(b)は、シート材A21に所定の間隔で櫛歯状の複数の電極を形成し、シート材B23にもシート材A21に形成された複数の櫛歯状の電極と接続可能なように櫛歯状の複数の電極を形成して、シート材A21とシート材B23とが接触した際に、接触したシート材A21とシート材B23の各電極間のみに電流が流れるように構成されている。
また、図6(c)は、シート材A21の両端に対向して所定の間隔で櫛歯状の複数の電極を離間して形成し、シート材B23は、シート材A21の両端に対向してそれぞれ形成された櫛歯状の複数の電極がそれぞれ接続可能なように複数の接続電極を形成して、シート材A21とシート材B23とが接触した際に、接触したシート材A21とシート材B23の各電極間のみに電流が流れるように構成されている。
このように、図6(a)乃至(c)に示したシート材A21及びシート材B23の各配線パターンが接触して形成される回路は、接触したシート材A21とシート材B23の各電極間のみに電流が流れるように構成されているので消費電力を小さくすることが可能となる。
また、図6(d)及び(e)は、シート材A21に所定の面積を有する銅箔を形成し、シート材B23には、シート材A21に形成された所定の面積を有する銅箔に接続される共通電極を形成して、シート材A21とシート材B23とが接触すると電極に電流が流れるように構成されている。
このように、(d)及び(e)に示したシート材A21及びシート材B23の各配線パターンが接触して形成される回路は、シート材A21とシート材B23が接触した際に、シート材A21とシート材B23とがいずれの部分で接触しても電流が流れるように構成されているので磁気読取ヘッド31への情報入力が、より確実なものとなる。 なお、図6(a)乃至(e)に示したシート材A21及びシート材B23の各配線パターンは、一例であり、これらの配線パターンに限定されるものではない。
図7は、複数の磁気トラックに対応した磁気カードリーダの磁気読取ヘッドに対応して図2に示したような磁気カードリーダ用アダプタ装置の表裏の両面に複数の磁気信号発生部を配置し、各磁気読取ヘッドからの押圧により複数の回路を形成可能とするように構成した磁気カードリーダ用アダプタ装置である。
なお、この磁気カードリーダ用アダプタ装置70は、図1に示した電子決済システム100において、CAT端末2の磁気カードリーダ3が複数の磁気トラックに対応した磁気カードリーダであるものとして説明する。
図7において、図7(a)及び(b)は、磁気カードリーダ用アダプタ装置70の表面部(図7(a))と裏面部(図7(b))の要部の平面図であり、図7(c)は磁気カードリーダ用アダプタ装置70の要部の側面図、図7(d)は、磁気カードリーダ用アダプタ装置70を構成する各部材を示す図である。
図7(a)及び(b)に示すように、磁気カードリーダ用アダプタ装置70は、図2に示した磁気カードリーダ用アダプタ装置1と同様にRS−232Cのケーブル5を介して磁気カードリーダ用アダプタ装置70と赤外線通信装置4との間の情報を授受するインタフェース部71と、赤外線通信装置4から入力された個人情報に応じて磁気信号発生部73、75及び76へ流す電流の方向を制御するとともに磁気カードリーダ用アダプタ装置70全体を制御する制御部72と、制御部72によって制御された電流の方向に応じて磁界を発生させる磁気信号発生部73、75及び76を備えている。
磁気カードリーダ用アダプタ装置70は、図7(c)に示すように、配線パターンがそれぞれ形成されたシート材C81、D83及びE85と、シート材C81、D83との間に介挿された絶縁材82と、シート材D83、E85との間に介挿された絶縁材84と、磁気カードリーダ用アダプタ装置70の表裏の各面を保護する保護材80、86によって構成されており、磁気カードリーダ用アダプタ装置70をCAT端末2の磁気カード挿入口30へ挿入することで複数の磁気読取ヘッドを有する磁気カードリーダ3の各磁気読取ヘッドからの押圧によりシート材C81とシート材D83との各配線パターンが接触して磁気信号発生部73に後述する回路730が形成され、シート材D83とシート材E85との各配線パターンが接触して磁気信号発生部75及び76に後述する回路750、760が形成されるように構成されている。
なお、シート材D83は、配線パターンが両面に形成されており、シート材D83のシート材C81側の面に形成された配線パターンとシート材C83に形成された配線パターンとが接触して磁気信号発生部73の回路730を形成し、シート材D83のシート材E85側の面に形成された配線パターンとシート材E85に形成された配線パターンとが接触して磁気信号発生部75及び76の回路750、760を形成する。
絶縁材82には、シート材C81に形成された配線パターンをシート材D83に形成された配線パターンに臨ませ接触可能なように開口部820が形成され、絶縁材84には、シート材E85に形成された配線パターンをシート材D83に形成された配線パターンに臨ませ接触可能なように開口部840が形成されている。
保護材80、86及びシート材C81及びE85は可撓性を有しており、保護材80は、磁気読取ヘッドと接する面でシート材C81に形成された配線パターンの位置に絶縁材82の開口部820の幅W1より狭い幅W1’の凸状に形状した凸部800を有しており、保護材86は、磁気読取ヘッドと接する面でシート材E85に形成された配線パターンの位置に絶縁材84の開口部840の幅W2より狭い幅W2’の凸状に形状した凸部860を有している。
また、この凸部800及び860は、シート材C81に形成された配線パターンとシート材D83に形成された配線パターンとの隙間t及びシート材D83に形成された配線パターンとシート材E85に形成された配線パターンとの隙間tと同等か、もしくは大きい厚みt’をそれぞれ有している。
また、シート材C81、D83及びE85は、図8に示すような形状の配線パターンの電極を有している。
図8は、シート材C81、D83及びE85に形成された各配線パターンの一例を示す図である。
図8(a)は、シート材C81に形成された配線パターンの一例を示す図であり、図8(b)は、シート材D83のシート材C81側の面に形成された配線パターンの一例を示す図、図8(c)は、シート材E85に形成された配線パターンの一例を示す図、図8(d)は、シート材D83のシート材E85側の面に形成された配線パターンの一例を示す図、である。
図8(a)に示すように、シート材C81には、所定の間隔で櫛歯状の配線パターン810が形成され、シート材D83のシート材C81側の面には、図8(b)に示すようにC81の櫛歯状の各電極と接続可能な共通電極の配線パターン830aが形成されている。
また、シート材E85には、図8(c)に示すように、シート材C81の配線パターンと同様な所定の間隔で櫛歯状の配線パターン850が複数形成され、シート材D83のシート材E85側の面には、図8(d)に示すようにシート材E85の櫛歯状の各電極と接続可能な共通電極の配線パターン830bが複数の櫛歯状の配線パターン850に対応して形成されている。
なお、各シート材C81、D83及びE85に形成された各配線パターン810、830a、830b及び850は、エッチングや導電ペースト印刷、その他の方法によって形成されている。
このように構成された磁気カードリーダ用アダプタ装置70が磁気カードリーダ3の複数の磁気読取ヘッドからの押圧により磁気信号発生部73、75及び76に形成する回路について説明する。
図9は、複数の磁気読取ヘッドからの押圧により磁気信号発生部73、75及び76に形成される回路についての説明図である。
図9(a)は、CAT端末2の磁気カード挿入口30へ挿入前の磁気カードリーダ用アダプタ装置70の概略の側面図を示す図であり、図9(b)は、挿入後の磁気カードリーダ用アダプタ装置70の概略の側面図、図9(c)及び(d)は、挿入後の磁気信号発生部73、75及び76に形成された回路を示す図である。
図9(a)及び(b)に示すように、磁気カード挿入口30へ挿入前の磁気カードリーダ用アダプタ装置70の磁気信号発生部73、75及び76は、シート材C81、D83間及びシート材D83、E85間に絶縁材82、84が介挿されているためシート材C81の各電極とシート材D83の電極830a及びシート材D83の電極830bとシート材E85の各電極とが接触しないように離間されているため回路は形成されない。
磁気カードリーダ用アダプタ装置70を磁気カード挿入口30へ挿入すると、図9(c)及び(d)に示すように、磁気カードリーダ用アダプタ装置70の保護材80、86のそれぞれに形成された凸部800、860が磁気読取ヘッド91、92及び93からの押圧を受け、この押圧により保護材80、86及びシート材C81、E85が絶縁材82、84の開口部820、840へ撓む。
保護材80、86の各凸部800、860の厚さt’は、電極810と電極830a及び電極850と電極830bとの隙間tと同等か、あるいは大きい厚さを有するので保護材80、86及びシート材C81、E83が撓むことにより電極810と電極830aとが接触して回路730が磁気信号発生部73に形成され、電極850と電極830bとが接触して回路750が磁気信号発生部75に形成され、回路760が磁気信号発生部76にそれぞれ形成される。
このように各磁気信号発生部73、75及び76に形成された回路730、750及び760に信号電流を流すと、各回路730、750及び760には、信号電流に応じた磁界が発生し、この磁界を磁気カードリーダ3の各磁気読取ヘッド91、92、93が検知してそれぞれの情報を読み取る。
ところで、この磁気カードリーダ用アダプタ装置70は、各磁気信号発生部73、75及び76に形成された回路730、750及び760に信号電流を流す際に、各回路730、750及び760で発生した磁気信号が各磁気読取ヘッド91、92、93間でのクロストークの影響を回避するように各回路730、750及び760の電流信号の左右どちらからでも入力可能なように入力端子が両端に設けられている。
例えば図9(c)及び(d)に示すように、回路730に信号電流を流す場合は、磁気読取ヘッド92及び93へのクロストークまたはコンタミネーションを回避するために730の左側(図中の電流の流れの方向901)の入力端子から信号電流を流すように制御部72が図示せぬ切り替えスイッチ等を切り替え制御する。
また、図9(d)に示すように、回路750及び回路760にそれぞれ信号電流を流す場合は、磁気読取ヘッド91へのクロストークまたはコンタミネーションを回避するために、回路750の右側(図中の電流の流れの方向902及び903)の入力端子から信号電流を流すように制御部72が図示せぬ切り替えスイッチ等を切り替え制御する。
このように回路730、750、760に流す信号電流の経路を制御することで、各回路730、750及び760で発生した磁気信号が各磁気読取ヘッド91、92及び93間でのクロストークの影響を回避することができる。
このように、赤外線通信装置4から入力された個人情報は、インタフェース部71を介して制御部72へ入力され、制御部72が個人情報に応じて磁気信号発生部73、75及び76に形成された回路730、750及び760へ流す電流の方向を各磁気読取ヘッド91、92及び93間でのクロストークの影響を回避するように制御する。
制御部72が個人情報に応じて磁気信号発生部73、75及び76に形成された各回路730、750及び760へ流す電流の方向を制御するので各磁気信号発生部73、75及び76に形成された回路730、750及び760には個人情報に対応した磁界が発生する。
このように各磁気信号発生部73、75及び76に形成された各回路730、750及び760に発生した磁界は、図9(c)及び(d)に示すように磁気カードリーダ3の磁気読取ヘッド91、92及び93にそれぞれ検知され、各磁気読取ヘッド91、92、93が検知した磁気信号に基づいて磁気カードリーダ3が個人情報を読み取る。
なお、制御部72は、磁気信号発生部73、75及び76に形成された各回路730、750及び760へ流す電流の方向をそれぞれ独立して制御できるので、それぞれに同一の磁気信号を発生させることも可能であるし、それぞれに別々の磁気信号を発生させることも可能である。
また、個人情報に応じた磁界を磁気信号発生部73、75及び76に形成された各回路730、750及び760で発生させる方法については、図4に示した動作と同様であるので詳細説明は省略する。
このような構成とすることにより、複数の磁気トラックに対応した磁気カードリーダの磁気読取ヘッドに対応して各磁気読取ヘッドからの押圧により複数の回路を形成し、形成した回路に流す電流の経路を切り替え選択して磁気信号を発生させるので複数の磁気信号読取ヘッド間でのクロストークの影響を回避することができる。
また、各磁気信号発生部に形成された各回路は、各磁気読取ヘッドが磁気カードリーダ用アダプタ装置に接触した部分の形成されるので、消費電力を抑えることができる。
なお、本実施例においては、磁気カードリーダ用アダプタ装置をカード状に成形された例で示したが、磁気カードリーダ用アダプタ装置の形状は特に限定するものではなく、例えば磁気カードリーダ用アダプタ装置の磁気信号発生部が磁気カードリーダに挿入可能とし、屈曲自在の任意の形状としてもよい。
1、70 磁気カードリーダ用アダプタ装置
2 CAT(=Credit Authorization Terminal:信用照会)端末
3 磁気カードリーダ(CAT端末)
4 赤外線通信装置
5 RS232-C
6 携帯電話
11、71 インタフェース部
12、72 制御部
13、73、75,76 磁気信号発生部
20、80、86 保護材
21 シート材A
22、82、84 絶縁材
23 シート材B
31、91、92、93 磁気読取ヘッド
200、800、860 凸部(保護材20)
210 配線パターン(シート材A)
210−n 各電極(配線パターン210)
220 開口部(絶縁材22)
230 配線パターン(シート材B)
300 回路(配線パターン210、配線パターン230)
810 配線パターン(シート材C)
820 開口部(絶縁材82)
830a、830b 配線パターン(シート材D)
840 開口部(絶縁材84)
850 配線パターン(シート材E)
2 CAT(=Credit Authorization Terminal:信用照会)端末
3 磁気カードリーダ(CAT端末)
4 赤外線通信装置
5 RS232-C
6 携帯電話
11、71 インタフェース部
12、72 制御部
13、73、75,76 磁気信号発生部
20、80、86 保護材
21 シート材A
22、82、84 絶縁材
23 シート材B
31、91、92、93 磁気読取ヘッド
200、800、860 凸部(保護材20)
210 配線パターン(シート材A)
210−n 各電極(配線パターン210)
220 開口部(絶縁材22)
230 配線パターン(シート材B)
300 回路(配線パターン210、配線パターン230)
810 配線パターン(シート材C)
820 開口部(絶縁材82)
830a、830b 配線パターン(シート材D)
840 開口部(絶縁材84)
850 配線パターン(シート材E)
Claims (7)
- 磁気カードリーダの磁気読取ヘッドにより読取可能な磁気信号を発生する磁気信号発生部を有する磁気カードリーダ用アダプタ装置において、
前記磁気信号発生部は、
前記磁気読取ヘッドが当接することにより該磁気読取ヘッドに対応する部分に前記磁気信号を流す回路を形成する磁気信号回路形成手段と、
前記磁気信号回路形成手段で形成された回路に前記磁気読取ヘッドにより読取可能な磁気信号を供給する磁気信号供給手段と
を具備することを特徴とする磁気カードリーダ用アダプタ装置。 - 前記磁気信号回路形成手段は、
前記磁気読取ヘッドが当接する部分に対応して第1の電極が形成された第1の可撓性の第1のシート材と、
前記第1のシート材に離間して配設され、前記磁気読取ヘッドが当接する部分に対応して第2の電極が形成された第2のシート材と、
前記第1のシート材と前記第2のシート材との間に介挿された絶縁材と
を具備し、
前記磁気読取ヘッドの当接により前記第1の電極と前記第2の電極とを接続して前記磁気信号供給手段から供給された前記磁気信号を流す回路を形成する
ことを特徴とする請求項1記載の磁気カードリーダ用アダプタ装置。 - 前記第1の電極および前記第2の電極のうちの一方は、所定の間隔で櫛歯状の複数の電極を有し、他方は前記磁気読取ヘッドの当接により前記櫛歯状の複数の電極の少なくとも1つと接続される共通電極として形成される
ことを特徴とする請求項2記載の磁気カードリーダ用アダプタ装置。 - 前記第1の電極および前記絶縁材の少なくとも一方は、弾性材から形成される
ことを特徴とする請求項2または3記載の磁気カードリーダ用アダプタ装置。 - 前記絶縁材は、
前記第1のシート材に形成された第1の電極を前記第2のシート材に形成された第2の電極に臨ませる開口部を有する
ことを特徴とする請求項2乃至4のいずれかに記載の磁気カードリーダ用アダプタ装置。 - 前記第1のシート材に形成された第1の電極と前記第2のシート材に形成された第2の電極に対応する位置に設けられ、前記磁気読取ヘッドが当接する前記開口部の幅より狭い幅の凸部
を更に具備することを特徴とする請求項5記載の磁気カードリーダ用アダプタ装置。 - 前記磁気読取ヘッドは、
対向して配設された少なくとも2つの磁気読取ヘッドからなり、
前記磁気信号回路形成手段は、
前記対向して配設された少なくとも2つの磁気読取ヘッドに対応してシート状部材の両面に形成され、
前記磁気信号供給手段は、
前記磁気読取ヘッドに対応する部分に形成される回路に対して、互いに干渉しない少なくとも2方向から前記磁気信号を供給する
ことを特徴とする請求項1乃至6記載の磁気カードリーダ用アダプタ装置。
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