JP2005249597A - 疲労寿命評価方法およびその装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】複雑な形状や接合部を有するワークの疲労寿命を自動的に算出して評価できる疲労寿命評価方法およびその装置を提供すること。
【解決手段】本発明の疲労寿命評価システム1は,対象材質に反復荷重を印加した時の表面の温度振幅とその対象材質の疲労寿命との関係を疲労寿命データベース14から検索するデータベース検索部25と,対象物に反復荷重を印加する反復荷重機11と,対象物の表面温度を取得する赤外線カメラ12と,赤外線カメラ12の出力から対象物の反復荷重印加時の温度振幅を算出する温度振幅分布算出部24と,温度振幅分布算出部24が算出した温度振幅と,データベース検索部25が取得した温度振幅と疲労寿命との関係とから対象物の疲労寿命を評価する疲労寿命分布算出部26とを有する。
【選択図】 図1
【解決手段】本発明の疲労寿命評価システム1は,対象材質に反復荷重を印加した時の表面の温度振幅とその対象材質の疲労寿命との関係を疲労寿命データベース14から検索するデータベース検索部25と,対象物に反復荷重を印加する反復荷重機11と,対象物の表面温度を取得する赤外線カメラ12と,赤外線カメラ12の出力から対象物の反復荷重印加時の温度振幅を算出する温度振幅分布算出部24と,温度振幅分布算出部24が算出した温度振幅と,データベース検索部25が取得した温度振幅と疲労寿命との関係とから対象物の疲労寿命を評価する疲労寿命分布算出部26とを有する。
【選択図】 図1
Description
本発明は,金属製部品の疲労寿命を測定評価するための疲労寿命評価方法およびその装置に関する。さらに詳細には,部品に反復荷重を印加することによる疲労寿命評価方法およびその装置に関するものである。
機械部品等の疲労寿命の評価方法として,例えば,反復荷重を印加して,疲労破壊が起きるまでの負荷印加回数で評価する方法がある。その応力の大きさあるいはその応力による歪みの大きさと破壊までの繰り返し回数(疲労寿命)との関係は,一般にS−N曲線としてまとめられている。従来より,この曲線を利用して疲労寿命を測定するために,部品表面に多数の歪みゲージを取付けて荷重を加え,歪値を測定することが行われていた。しかし,歪値測定は測定に手間がかかり,またゲージを取り付けた位置しか測定できない。そのため,複雑な形状の部品等では,測定位置の設定を誤ると,大きな歪みを見逃してしまうおそれがあった。
それに対して,この面倒な歪みゲージによる測定に代えて,測定対象の表面温度の変化幅を測定することによって歪値の測定を行う方法も考案されている(例えば,特許文献1参照。)。この文献に記載の技術によれば,部品に反復荷重を印加すると,部品の表面温度が変化し,この温度変化の幅によって応力変化量を測定できる。さらには,反復荷重の熱弾性効果による試料表面の温度変化を赤外光によって検出し,その温度変化の幅を自動的に検出する方法も提案されている(例えば,特許文献2参照。)。
特公昭63−7333号公報
特開2000−249638号公報
しかしながら,前記した特許文献1および特許文献2に記載の各方法による応力測定の場合でも,あらかじめ設定された所定の測定位置での温度振幅の測定を行うものである。これらの方法では,歪みゲージを取り付ける必要はないものの,その測定位置の選択はやはり測定者の判断によっている。測定対象となる部材(ワーク)には,複雑な形状のものや接合部を含むもの等があり,歪みの最も大きくなる部位をあらかじめ推定することは容易ではない。また,このような複雑なワークの場合,赤外線カメラでワーク全体の表面温度を検出しても,その結果から疲労寿命を算出するには,手間と時間がかかるものであるという問題点があった。
本発明は,前記した従来の方法が有する問題点を解決するためになされたものである。すなわちその課題とするところは,複雑な形状や接合部を有するワークの疲労寿命を自動的に算出して評価できる疲労寿命評価方法およびその装置を提供することにある。
この課題の解決を目的としてなされた本発明の疲労寿命評価方法は,対象材質に反復荷重を印加した時の温度振幅とその対象材質の疲労寿命との関係をあらかじめ把握しておき,対象物の表面温度を測定しつつその対象物に反復荷重を印加することでその対象物の温度振幅を測定し,測定された温度振幅とあらかじめ把握している関係とからその対象物の疲労寿命を評価するものである。
またあるいは,本発明の疲労寿命評価方法は,対象材質に反復荷重を印加した時の表面の温度振幅とその対象材質の疲労寿命との関係をあらかじめ把握しておき,対象物の表面温度を測定しつつその対象物に反復荷重を印加することでその対象物の温度振幅を測定し,測定された温度振幅とあらかじめ把握している関係とからその対象物の疲労寿命を評価するものでもよい。
本発明の疲労寿命評価方法によれば,対象物に反復荷重を印加してそのときの温度振幅を測定する。ここで,対象物に反復荷重を印加した時の温度振幅は,その応力分布に対応しており,疲労寿命と所定の関係があることが分かっているものである。本発明では,対象材質についてその温度振幅と疲労寿命との関係をあらかじめ把握しておくので,対象物の各部位の材質などに応じて,その把握されている関係から疲労寿命を評価することができる。従って,複雑な形状や接合部を有するワークの疲労寿命を自動的に算出して評価することができる。
さらに,本発明では,対象物の温度振幅の測定を,赤外線カメラを用いて2次元的に行い,その対象物の疲労寿命の2次元分布を評価することが望ましい。
このようにすれば,対象物中の評価対象位置をあらかじめ設定する必要がなく,対象物全体を2次元的に評価できる。
このようにすれば,対象物中の評価対象位置をあらかじめ設定する必要がなく,対象物全体を2次元的に評価できる。
さらに,本発明では,種々の材質についての温度振幅と疲労寿命との関係をあらかじめデータベース化しておき,温度振幅と疲労寿命との関係を,対象物の性状に応じてデータベースから選択して使用することが望ましい。
このようにすれば,種々の材質についての温度振幅と疲労寿命との関係があらかじめデータベース化されているので,対象物の性状が場所ごとに異なっていても,それぞれに応じた関係を容易に選択できる。
このようにすれば,種々の材質についての温度振幅と疲労寿命との関係があらかじめデータベース化されているので,対象物の性状が場所ごとに異なっていても,それぞれに応じた関係を容易に選択できる。
また,本発明の疲労寿命評価装置は,対象材質に反復荷重を印加した時の表面の温度振幅とその対象材質の疲労寿命との関係を取得する関係取得手段と,対象物に反復荷重を印加する反復荷重印加装置と,対象物の表面温度を取得する表面温度取得装置と,表面温度取得装置の出力から対象物の反復荷重印加時の温度振幅を算出する温度振幅算出手段と,温度振幅算出手段が算出した温度振幅と,関係取得手段が取得した温度振幅と疲労寿命との関係とから対象物の疲労寿命を評価する疲労寿命評価手段とを有するものである。
本発明の疲労寿命評価装置によれば,対象物は,表面温度取得装置によって表面温度を取得されつつ反復荷重印加装置によって反復荷重を印加されることができる。さらに,温度振幅算出手段によって温度振幅が算出されるので,その温度振幅を利用して疲労寿命評価手段によって疲労寿命が評価される。このとき,疲労寿命評価手段では,関係取得手段によって取得された関係が利用される。従って,本装置によれば疲労寿命評価方法を実施できる。
さらに,本発明では,表面温度取得装置は,赤外線カメラであり,温度振幅算出手段は,対象物の温度振幅を場所ごとに算出するものであり,疲労寿命評価手段は,対象物の疲労寿命を場所ごとに評価するものであり,疲労寿命評価手段により評価された対象物の疲労寿命を2次元表示する表示手段を有することが望ましい。
このようにすれば,対象物は2次元的に評価されるとともに,その結果は表示手段に2次元的に表示される。従って,疲労寿命の分布が把握しやすい。
このようにすれば,対象物は2次元的に評価されるとともに,その結果は表示手段に2次元的に表示される。従って,疲労寿命の分布が把握しやすい。
さらに,本発明では,種々の材質についての温度振幅と疲労寿命との関係を記憶するデータベースを有し,関係取得手段は,温度振幅と疲労寿命との関係を,対象物の性状に応じてデータベースから選択することが望ましい。
このようにすれば,種々の材質についての表面温度振幅と疲労寿命との関係がデータベースに記憶されているので,対象物の性状が場所ごとに異なっていても,それぞれに応じた関係を容易に選択できる。
このようにすれば,種々の材質についての表面温度振幅と疲労寿命との関係がデータベースに記憶されているので,対象物の性状が場所ごとに異なっていても,それぞれに応じた関係を容易に選択できる。
本発明の疲労寿命評価方法およびその装置によれば,複雑な形状や接合部を有するワークの疲労寿命を自動的に算出して評価できる。
以下,本発明を具体化した最良の形態について,添付図面を参照しつつ詳細に説明する。本形態は,ワークに反復荷重を印加して疲労寿命を評価する疲労寿命評価システムである。
本形態の疲労寿命評価システム1は,図1に示すように,制御部10を中心として構成され,反復荷重機11,赤外線カメラ12,表示装置13,疲労寿命データベース14を有している。また,制御部10には,ワーク領域設定部21,反復荷重機制御部22,表面温度分布入力部23,温度振幅分布算出部24,データベース検索部25,疲労寿命分布算出部26,疲労寿命分布表示部27が設けられている。
反復荷重機11は,図2に示すようなワーク31や図3に示すようなテストピース32に対して,例えば引張圧縮等の,反復荷重を印加するための装置である。ここで,ワーク31は,測定対象となる部材であり,図2に示すように,曲げ部や接合部等を含んだ複雑な形状のものであることもある。また,テストピース32は,データベース構築のためのデータ採取に使用される。本システムでは,まず多数のテストピース32について疲労試験を行い,その結果を所定の形式でデータベース化しておく。図3に示したのは,データベース構築のためのデータ取得方法であり,詳しくは後述する。
赤外線カメラ12は,対象物からの赤外光により,対象物の表面温度を場所毎に測定できる。所定の視野範囲を平面的に測定することができ,これによって,その範囲内の各所の表面温度をほぼ同時に検出することが可能である。また,表示装置13は,赤外線カメラ12の測定結果や,算出された疲労寿命分布等を表示するためのものである。また,疲労寿命データベース14は,テストピース32の測定によって,採取されたデータを整理して保管する。
次に,制御部10に含まれる各部について簡単に説明する。ワーク領域設定部21は,ワーク31をその材質,処理方法等の各種の条件によって小領域に分割する。反復荷重機制御部22は,反復荷重機11を制御し,その印加荷重や印加速度等を設定する。表面温度分布入力部23は,赤外線カメラ12から入力されたデータによってワーク31の各部の表面温度分布を得る。温度振幅分布算出部24は,表面温度分布入力部23で得られたワーク31の各部の表面温度分布から,各所での温度振幅を算出する。データベース検索部25は,ワーク31の各小領域に対応する疲労寿命のデータを疲労寿命データベース14から検索する。疲労寿命分布算出部26は,データベース検索部25によって検索された疲労寿命のデータから,各小領域の疲労寿命を算出する。疲労寿命分布表示部27は,疲労寿命分布算出部26によって求められた各小領域の疲労寿命を表示装置13に表示する。
ここで,疲労寿命について簡単に説明する。ここでの疲労寿命とは,ワーク31やテストピース32等に所定の反復荷重を繰り返し印加した場合に,疲労破壊が発生するまでに印加できる回数として表される。従来より,反復荷重を印加している部材の表面温度振幅から応力振幅が測定でき,この応力振幅と疲労寿命とは所定の関係があることが分かっている。そこで,部材に反復荷重を印加しつつその表面温度振幅を測定することにより,その部材の疲労寿命を評価することができる。以下では,この表面温度振幅と疲労寿命との関係を表すグラフを,温度振幅−疲労寿命線図と呼ぶ。
そこでまず,図3に示すように,テストピース32を反復荷重機11で反復荷重を印加しながら,同時にその表面温度を赤外線カメラ12で測定する。その結果から制御部10によって温度振幅を算出し,破壊までの繰り返し印加回数と合わせて,温度振幅と疲労寿命との関係が得られる。これを同種のテストピース32に対して複数の荷重印加条件で実験することにより,図4に示すような,温度振幅−疲労寿命線図が得られる。この線図を多種類のテストピース32について採取し,テストピース32の種類や荷重印加条件で分類してデータベース化したものが疲労寿命データベース14に保管される。
ここで,データベースの分類項目としては,以下のようなものがある。例えば,材質,加工履歴,熱処理履歴,表面処理履歴,表面性状,残留応力等のワーク31に関する分類項目に加え,印加荷重,印加速度,平均応力等の荷重の条件に関する分類項目が設けられている。これに対し,測定対象となるワーク31の材質,加工履歴,表面処理履歴,表面性状等と,そのワーク31の評価条件となる荷重の種類や事前に予想される寿命等に応じて,ワーク31に対応する温度振幅−疲労寿命線図が検索される。
次に,このようにして構築された疲労寿命データベース14に保管された温度振幅−疲労寿命線図の例を図5〜図9に示す。まず,材質による疲労寿命の違いの例を図5に示す。ここでは,引張強さの異なる3種類の材質(材質A,材質B,材質C)による線図の違いを示している。引張強さが異なることによって,同一の温度振幅tに対応する疲労寿命nA,nB,nCには差があるとともに,疲労限度に対応する温度振幅tA,tB,tCもそれぞれ異なることが分かる。また,同一の材質Aであっても,熱処理を行うことにより疲労寿命は変化し(図6参照),面粗度によっても異なる(図7参照)。さらに,荷重の平均応力(図8参照)や,残留応力(図9参照)によっても異なるものとなる。
次に,図10に示したワーク31を例にとって,この疲労寿命評価システム1によって寿命を評価する方法を説明する。このワーク31は,それぞれ断面コの字形状で材質Aのプレス品33と材質Bのプレス品34とが材質Cの溶接材35によってアーク溶接されたものである。このワーク31を図中右手前方向から赤外線カメラ12で測定し,撮影範囲を所定の小面積ごとに分割して,撮影範囲内に多数の測定点を設定する。
さらに,各測定点の配置に応じて,それぞれを例えば図中に示す小領域31a〜31eの5種類に分類する。ここでは,小領域31aとして「プレス品,材質A」,小領域31bとして「プレス品,材質A,曲げ加工指数m」,小領域31cとして「プレス品,材質A,アーク溶接近傍」,小領域31dとして「アーク溶接,材質C」,小領域31eとして「プレス品,材質B,アーク溶接近傍」がそれぞれの領域の種類に対応している。このように1つのワーク31の各測定点を,複数の小領域のいずれかに分類して設定するのが,制御部10のワーク領域設定部21である。あるいは,表示装置13にワーク31の形状を表示して,使用者に各小領域の範囲を設定させるようにしても良い。
次に,ワーク31を反復荷重機11にかけ,反復荷重機11を反復荷重機制御部22によって制御して,このワーク31の評価条件に従って設定された反復荷重を印加させる。そして,赤外線カメラ12でワーク31を撮影し,撮影範囲内の各測定点の表面温度を取得する。この結果から表面温度分布入力部23によって,ワーク31の表面温度分布を得る。次に,温度振幅分布算出部24によって,この表面温度分布の時間変位から温度振幅分布を算出する。一方,データベース検索部25によって,各小領域の条件に対応する温度振幅−疲労寿命線図を疲労寿命データベース14から検索する。
次に,温度振幅分布算出部24によって算出された温度振幅を,データベース検索部25によって検索されたそれぞれ対応する温度振幅−疲労寿命線図に当てはめることにより,疲労寿命分布算出部26によって疲労寿命を読み取る。これが,この反復荷重をワーク21に印加し続けた場合の各測定点における繰り返し可能回数となる。従って,疲労寿命が最も小さい部位が最も早く破壊される部位であり,その部位の疲労寿命がワーク31の全体としての疲労寿命となる。
次に,疲労寿命分布表示部27によって,疲労寿命分布算出部26で求められた疲労寿命を表示装置31に表示させる。このとき,単に各測定ポイントの疲労寿命値のみでなく,最短寿命部位の位置やその寿命値を強調させて表示するようにしてもよい。また,同時に別の赤外線カメラで逆方向から測定し,この図の裏側部分についての寿命評価も行っても良い。
次に,図11のフローチャートを参照して,この寿命評価処理を説明する。まず,ワーク領域設定部21によって,ワーク31の各部分の材質や加工履歴等から,ワーク31を各小領域に分割する(S101)。次に,ユーザがワーク31を反復荷重機11にかけるのを待つ。そして,反復荷重機制御部22によって,ワーク31の評価条件に基づいて反復荷重機11を制御し,ワーク31に反復荷重を印加する(S102)。
次に,赤外線カメラ12からのデータ入力を受け,表面温度分布入力部23によってワーク31の表面温度分布を得る(S103)。さらに,各測定ポイントの表面温度の変化から,温度振幅分布算出部24によって,各測定ポイントの温度振幅分布を算出する(S104)。また,データベース検索部25によって,各小領域に対応する温度振幅−疲労寿命線図を疲労寿命データベース14から検索する(S105)。
次に,S104で得られた温度振幅とS105で検索された温度振幅−疲労寿命線図とから,その温度振幅値に対応する疲労寿命を算出する(S106)。さらに,その結果を疲労寿命分布表示部27によって表示装置13に表示して,この処理を終了する。
この疲労寿命評価システム1で評価した結果表示の例を,図12に示す。この図では,各測定点についての疲労寿命分布が表示されている。また,この疲労寿命分布では,最短寿命部位が強調されて表示されている。ここでは,各測定点の寿命を数値で示しているが,色分け表示としたり,グラフ化して示すようにしても良い。なお,疲労寿命分布だけでなく,表面温度分布や温度振幅分布をも表示するようにしてもよい。
以上詳細に説明したように,本形態の疲労寿命評価システム1によれば,ワーク31が反復荷重機11で反復荷重を印加され,その表面温度が赤外線カメラ12によって測定される。さらに,ワーク31が材質等によって小領域に分類され,それぞれに対応する温度振幅−疲労寿命線図が疲労寿命データベース14から検索される。表面温度の測定結果から制御部10において各測定点での温度振幅が算出され,温度振幅−疲労寿命線図によって疲労寿命が評価される。さらに,評価された疲労寿命が表示装置13に表示される。従って,複雑な形状や接合部を有するワーク31であっても,それぞれの小領域に対応した疲労寿命が自動的に算出される。
なお,本形態は単なる例示にすぎず,本発明を何ら限定するものではない。したがって本発明は当然に,その要旨を逸脱しない範囲内で種々の改良,変形が可能である。
例えば,データベースの分類方法やその項目については,上記に限らず,各ワーク31をよく分類することのできる項目を選択すればよい。
また例えば,反復荷重としては,引張圧縮の繰り返し荷重,引張荷重と無荷重,圧縮荷重と無荷重との反復荷重等とすればよい。あるいは,曲げ荷重,せん断荷重等でも良い。
また例えば,疲労寿命データベース14は,必ずしも疲労寿命評価システム1内に含まれていなくてもよい。データの送受信等によって必要に応じてそのデータを検索できるようにされていればよい。
例えば,データベースの分類方法やその項目については,上記に限らず,各ワーク31をよく分類することのできる項目を選択すればよい。
また例えば,反復荷重としては,引張圧縮の繰り返し荷重,引張荷重と無荷重,圧縮荷重と無荷重との反復荷重等とすればよい。あるいは,曲げ荷重,せん断荷重等でも良い。
また例えば,疲労寿命データベース14は,必ずしも疲労寿命評価システム1内に含まれていなくてもよい。データの送受信等によって必要に応じてそのデータを検索できるようにされていればよい。
1 疲労寿命評価システム(疲労寿命評価装置)
11 反復荷重機(反復荷重印加装置)
12 赤外線カメラ(表面温度取得装置)
13 表示装置(表示手段)
14 疲労寿命データベース(データベース)
24 温度振幅分布算出部(温度振幅算出手段)
25 データベース検索部(関係取得手段)
26 疲労寿命分布算出部(疲労寿命評価手段)
11 反復荷重機(反復荷重印加装置)
12 赤外線カメラ(表面温度取得装置)
13 表示装置(表示手段)
14 疲労寿命データベース(データベース)
24 温度振幅分布算出部(温度振幅算出手段)
25 データベース検索部(関係取得手段)
26 疲労寿命分布算出部(疲労寿命評価手段)
Claims (7)
- 対象材質に反復荷重を印加した時の温度振幅とその対象材質の疲労寿命との関係をあらかじめ把握しておき,
対象物の表面温度を測定しつつその対象物に反復荷重を印加することでその対象物の温度振幅を測定し,
測定された温度振幅とあらかじめ把握している関係とからその対象物の疲労寿命を評価することを特徴とする疲労寿命評価方法。 - 対象材質に反復荷重を印加した時の表面の温度振幅とその対象材質の疲労寿命との関係をあらかじめ把握しておき,
対象物の表面温度を測定しつつその対象物に反復荷重を印加することでその対象物の温度振幅を測定し,
測定された温度振幅とあらかじめ把握している関係とからその対象物の疲労寿命を評価することを特徴とする疲労寿命評価方法。 - 請求項1または請求項2に記載する疲労寿命評価方法において,
対象物の温度振幅の測定を,赤外線カメラを用いて2次元的に行い,
その対象物の疲労寿命の2次元分布を評価することを特徴とする疲労寿命評価方法。 - 請求項1から請求項3までのいずれか1つに記載する疲労寿命評価方法において,
種々の材質についての温度振幅と疲労寿命との関係をあらかじめデータベース化しておき,
温度振幅と疲労寿命との関係を,対象物の性状に応じて前記データベースから選択して使用することを特徴とする疲労寿命評価方法。 - 対象材質に反復荷重を印加した時の表面の温度振幅とその対象材質の疲労寿命との関係を取得する関係取得手段と,
対象物に反復荷重を印加する反復荷重印加装置と,
対象物の表面温度を取得する表面温度取得装置と,
前記表面温度取得装置の出力から対象物の反復荷重印加時の温度振幅を算出する温度振幅算出手段と,
前記温度振幅算出手段が算出した温度振幅と,前記関係取得手段が取得した温度振幅と疲労寿命との関係とから対象物の疲労寿命を評価する疲労寿命評価手段とを有することを特徴とする疲労寿命評価装置。 - 請求項5に記載する疲労寿命評価装置において,
前記表面温度取得装置は,赤外線カメラであり,
前記温度振幅算出手段は,対象物の温度振幅を場所ごとに算出するものであり,
前記疲労寿命評価手段は,対象物の疲労寿命を場所ごとに評価するものであり,
前記疲労寿命評価手段により評価された対象物の疲労寿命を2次元表示する表示手段を有することを特徴とする疲労寿命評価装置。 - 請求項5または請求項6に記載する疲労寿命評価装置において,
種々の材質についての温度振幅と疲労寿命との関係を記憶するデータベースを有し,
前記関係取得手段は,温度振幅と疲労寿命との関係を,対象物の性状に応じて前記データベースから選択することを特徴とする疲労寿命評価装置。
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