JP2005248257A - 金属構造物の防汚・防食装置及び防汚・防食装置通電方法 - Google Patents

金属構造物の防汚・防食装置及び防汚・防食装置通電方法 Download PDF

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浩司 吉田
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Abstract

【課題】 初期施工コストを低減して隣接する複数の金属構造物の防汚・防食が可能な金属構造物の防汚・防食装置を提供する。
【解決手段】 海水中に置かれ、使用される物質によって既知の電位を海水中で有する基準電極1と、海水中に置かれた陽極電極2と、海水中に置かれた防汚及び防食対象の金属構造物3、基準電極1、および陽極電極2に接続され、陽極電極2を相対的に高い電位に、金属構造物3を相対的に低い電位にするとともに、基準電極1の電位に基づいて、金属構造物3を防食可能な電位にする常用電源装置4とを具備してなる金属構造物の防汚・防食装置10において、金属構造物3の近傍の海水中に置かれた隣接金属構造物5が抵抗6を常用電源装置4を介して接続されている。
【選択図】 図1

Description

本発明は、海水中に置かれた金属構造物を防汚・防食する装置に係り、特に、金属構造物に電流を通電することにより防汚・防食する装置及びその起動時通電方法に関する。
従来、海水中に設置される金属構造物(たとえば発電所やLNG工場の取水路に設けられるバースクリーン、ロータリースクリーン等の金属構造物)に海洋生物が付着することを防止(すなわち防汚)するために、金属構造物に防汚塗料を塗布する方法が広く用いられていた。しかし、十分な効果を発揮していなかったため、定期的に取水路の清掃作業を行い、付着した海洋生物を除去する必要があった。
また、導電塗膜や貴金属系金属構造物を陽極として、それらに直流電流を流す方法も用いられていた。この防汚方法では、導電塗膜や貴金属系金属構造物に電流を流すことによって海水が電気分解され、陽極表面付近の海水は酸性雰囲気となり、海洋生物の忌避効果が生じることを利用したものである(たとえば、特許文献1参照)。
しかし、被防汚金属構造物を陽極にすると、金属が海水に溶け出し、腐食(または発錆)していた。
このため、腐食を防止(すなわち防食)するために、金属表面に絶縁性塗料を塗布し、さらにその上に導電性の塗料(たとえばカーボン系の導電物質)を塗布して、電流を流して電解防汚しているが、絶縁性塗料(および導電性塗料)の塗装は、金属構造物によっては手間がかかり費用が高額で、実用的でない場合がある。たとえば、格子状の構造を有するバースクリーンのように複雑な構造を有する金属構造物では、従来のスプレー塗装等では塗り残しの部分が生じたり、海水中の流木等により塗装が剥離する部分を生じる等して、そこから腐食するという問題が発生していた。
このような問題を解決するため、本発明者等は、先の特許出願(特願2002−092224号)により、金属構造物を陰極とする条件で通電し、金属構造物表面をアルカリ雰囲気にすることにより、海洋生物の忌避効果(防汚効果)を生じさせ、かつ、陽極端子から金属構造物に電流が流入するようにして金属構造物を陰極防食する、防汚および防食装置を提案している。
また、本システムでは、陰極反応で金属構造物表面に生成するエレクトロコーティングにより金属構造物への生物の付着阻害やコーティング剥離に伴う付着生物脱落等、忌避効果以外の防汚効果も期待できる。
特開平10−306390号公報(段落番号0013及び図1)
しかし、上述した防汚および防食装置においては、初期施工コストやランニングコストの低減が求められ、下記に示すような問題点の解決が望まれる。
第1の問題点としては、隣接する複数の金属構造物が同時に防汚・防食の対象となる場合においても、各々独立したシステムが必要であることから、システムの煩雑化、施工コストの増加を招いていた。また、隣接していない場合においても、たとえば同一取水路内において、電流が迷走する場合や、同時に防食・防汚が必要な場合においても、別々にシステムを設置する必要があり、初期施工コストやランニングコストの増大を招いていた。
第2の問題点としては、起動時においては、生成するコーティング量と通電開始からの時間(T)とは比例関係にあり、図5に一点鎖線で一例を示すように、エレクトロコーティングのコーティング厚(W)は時間の経過とともに大きくなる。また、コーティングの形成時間は直流電源から通電する電流値が大きいほど短く、すなわち、電流値が大きいほど短時間で目標値Waに到達する。
一方、コーティングは、目標値Waに到達させるまでの起動(立ち上げ)運転時間として通常2〜3日から一週間を要しているので、これを短縮することが望まれており、したがって、直流電源の容量を大きくして高電流を流すことが必要となる。しかし、このような起動時運転の高電流にあわせて大容量の直流電源を設定すると、通常運転時には余分な通電能力を有する電源設備となるので、初期施工コストが上昇し、さらには大きな設置スペースも必要になるという問題が生じてくる。
第3の問題点としては、通電により防汚・防食を行うものであるから、たとえばメンテナンス等で装置の運転(通電)を停止した場合や、停電や装置故障により運転(通電)ができなくなった場合においても、防汚・防食対象物を保護する安価な防汚・防食対策が望まれる。
本発明は、このような状況に鑑みなされたものであり、初期施工コストやランニングコストを低減できる金属構造物の防汚・防食装置及びその起動時通電方法を提供するものである。
より具体的に示すと、本発明の課題は、
(1)初期施工コストを低減し、複数の金属構造物の防汚・防食を可能にする、
(2)起動運転時間の短縮と初期施工コストの低減とを両立する、
(3)運転者の都合や停電及び故障といった非常時においても、被防汚・防食対象物を保護することができる安価な装置を提供する、
ことにある。
本発明は、上記課題を解決するため、以下の手段を採用した。
請求項1に記載の金属構造物の防汚・防食装置は、海水中に置かれ、使用される物質によって既知の電位を海水中で有する基準電極と、海水中に置かれた陽極電極と、海水中に置かれた防汚及び防食対象の金属構造物、前記基準電極、および前記陽極電極に接続され、前記陽極電極を相対的に高い電位に、前記金属構造物を相対的に低い電位にするとともに、前記基準電極の電位に基づいて、前記金属構造物を防食可能な電位にする電源手段とを具備してなる金属構造物の防汚・防食装置において、前記金属構造物近傍の海水中に置かれた1または複数の他の金属構造物が、排流電流制御手段を介して前記電源手段に接続されたことを特徴とするものである。
このような金属構造物の防汚・防食装置によれば、金属構造物近傍の海水中に置かれた1または複数の他の金属構造物が排流電流制御手段を介して電源手段と接続されるので、排流電流調整手段による排流量の調整が可能となって、複数の金属構造物を同時に防汚・防食することができる。
請求項2に記載の防汚・防食装置は、海水中に置かれ、使用される物質によって既知の電位を海水中で有する基準電極と、海水中に置かれた陽極電極と、海水中に置かれた防汚及び防食対象の金属構造物、前記基準電極、および前記陽極電極に接続され、前記陽極電極を相対的に高い電位に、前記金属構造物を相対的に低い電位にするとともに、前記基準電極の電位に基づいて、前記金属構造物を防食可能な電位にする電源手段とを具備してなる金属構造物の防汚・防食装置において、前記金属構造物近傍の海水中に置かれた1または複数の他の金属構造物が、前記基準電極の検出電位に応じて電流制御を行う排流専用電源手段に接続されたことを特徴とするものである。
このような金属構造物の防汚・防食装置によれば、金属構造物近傍の海水中に置かれた1または複数の他の金属構造物が基準電極の検出電位に応じて電流制御を行う排流専用電源手段に接続されるので、排流専用電源手段からの電流を自動制御して複数の金属構造物を同時に防汚・防食することができる。
請求項3に記載の金属構造物の防汚・防食装置は、海水中に置かれ、使用される物質によって既知の電位を海水中で有する基準電極と、海水中に置かれた陽極電極と、海水中に置かれた防汚及び防食対象の金属構造物、前記基準電極、および前記陽極電極に接続され、前記陽極電極を相対的に高い電位に、前記金属構造物を相対的に低い電位にするとともに、前記基準電極の電位に基づいて、金属構造物を防食可能な電位にする電源手段とを具備してなる金属構造物の防汚・防食装置において、前記電源手段に加えて起動時専用付加電源手段を備えていることを特徴としている。
このような金属構造物の防汚・防食装置によれば、電源手段に加えて起動時専用付加電源手段を備えているので、必要に応じて電源手段と起動時専用付加電源手段とを併用すれば高電流密度の通電が可能となる。
請求項4記載の防汚・防食装置の起動時通電方法は、請求項3記載の金属構造物の防汚・防食装置の起動時通電方法であって、起動時通電初期に前記電源手段及び前記起動時専用付加電源手段を併用して高電流密度で通電する時間帯を設けたことを特徴としている。
このような防汚・防食装置の起動時通電方法によれば、起動時通電初期に電源手段及び起動時専用付加電源手段を併用して高電流密度で通電する時間帯を設けたので、短時間でコーティング厚が得られるようになって起動運転時間の短縮が可能となる。
請求項5に記載の金属構造物の防汚・防食装置は、海水中に置かれ、使用される物質によって既知の電位を海水中で有する基準電極と、海水中に置かれた陽極電極と、海水中に置かれた防汚及び防食対象の金属構造物、前記基準電極、および前記陽極電極に接続され、前記陽極電極を相対的に高い電位に、前記金属構造物を相対的に低い電位にするとともに、前記基準電極の電位に基づいて、前記金属構造物を防食可能な電位にする電源手段とを具備してなる金属構造物の防汚・防食装置において、前記防汚及び防食対象の金属構造物に犠牲陽極を通電可能に接続したことを特徴としている。
このような金属構造物の防汚・防食装置によれば、防汚及び防食対象の金属構造物に犠牲陽極を接続したので、通電が停止した場合には、金属構造物より先に犠牲陽極が腐食することとなる。
請求項6に記載の金属構造物の防汚・防食装置は、海水中に置かれ、使用される物質によって既知の電位を海水中で有する基準電極と、海水中に置かれた陽極電極と、海水中に置かれた防汚及び防食対象の金属構造物、前記基準電極、および前記陽極電極に接続され、前記陽極電極を相対的に高い電位に、前記金属構造物を相対的に低い電位にするとともに、前記基準電極の電位に基づいて、前記金属構造物を防食可能な電位にする電源手段とを具備してなる金属構造物の防汚・防食装置において、前記電源手段に加えて非常用電源手段を備えていることを特徴としている。
このような金属構造物の防汚・防食装置によれば、電源手段に加えて非常用電源手段を備えているので、停電時や電源手段の故障時には、非常用電源手段による通電を行って金属構造物の防汚・防食を行うことが可能となる。
上述した本発明の金属構造物の防汚・防食装置及びその起動時通電方法によれば、以下に示すような効果を奏する。
すなわち、請求項1記載の発明によれば、金属構造物近傍の海水中に置かれた1または複数の他の金属構造物が排流電流制御手段を介して電源手段と接続されるので、排流電流調整手段による排流量の調整が可能となって、複数の金属構造物を同時に防汚・防食することができる。したがって、常用電源装置及び陽極電極を兼用して複数の金属構造物を防汚・防食できるので、初期施工コストを低減した安価な装置を提供することができる。
請求項2記載の発明によれば、金属構造物近傍の海水中に置かれた1または複数の他の金属構造物が基準電極の検出電位に応じて電流制御を行う排流専用電源手段に接続されるので、排流専用電源手段からの電流を自動制御して複数の金属構造物を同時に防汚・防食することができる。したがって、常用電源装置及び陽極電極を兼用して複数の金属構造物を防汚・防食できるので、初期施工コストを低減した安価な装置を提供することができる。
請求項3記載の発明によれば、電源手段に加えて起動時専用付加電源手段を備えているので、電源手段の電源容量を通常運転時の電源容量に合わせて小さく設定することができ、起動運転時には起動時専用付加電源手段を用いて高電流を流し、短時間で目標とするコーティング厚を形成することができる。したがって、起動時運転時間を大幅に短縮して短時間で通常運転に移行することができる使い勝手のよい装置となり、しかも、小型で安価な電源装置の採用も可能となって、初期施工コストを低減することができる。
また、請求項4記載の防汚・防食装置の起動時通電方法によれば、起動時通電初期に電源手段及び起動時専用付加電源手段を併用して高電流密度で通電する時間帯を設けたので、短時間の内に目標とするコーティング厚を達成して起動時運転を終了し、低電流密度で通電する通常運転に移行することができる。
また、請求項5記載の発明によれば、防汚及び防食対象の金属構造物に犠牲陽極を接続したので、通電が停止した場合には、金属構造物より先に犠牲陽極が腐食する。このため、安価な犠牲陽極の作用により、低コストな金属構造物の腐食防止が可能となる。
また、請求項6記載の防汚・防食装置によれば、停電時や電源手段の故障時には、非常用電源手段による通電を行って金属構造物の防汚・防食を行うことが可能になるので、万が一の場合であっても通電(運転)不能時間を最小限に抑えて防汚・防食を継続することができる。そして、メンテナンス等使用者の都合による運転停止についても、防汚・防食を継続しながら、その時期を自由に設定することが可能になる。
以下、本発明による金属構造物の防汚・防食装置(以下、「防汚・防食装置」と呼ぶ)及びその通電方法の一実施形態を図面に基づいて説明する。
<第1の実施形態>
図1に示す構成図において、図中の符号1は基準電極、2は陽極電極、3は金属構造物(被防汚・防食対象物)、4は電源手段としての常用電源装置、5は金属構造物3の近傍に置かれた隣接金属構造物、6は排流電流制御手段として設けた抵抗、10は防汚・防食装置、WLは海水面である。
防汚・防食装置10は、海水中に置かれている金属構造物3に海水を通じて通電することで防汚・防食を行う装置である。ここで防汚及び防食対象となる金属構造物3としては、たとえば発電所やLNG工場の取水路に設けられるバースクリーン、ロータリースクリーン等の金属構造物などがある。
バースクリーン及びロータリースクリーンは、主として海水中に含まれるゴミを塞き止め、取水口から海水を吸引してLNG気化器、復水器等に供給する循環水ポンプ側にゴミが進入することを防止するものである。したがって、たとえばバースクリーンは、鋼(炭素鋼、合金鋼(ステンレス鋼等)、鋳鉄等)からなる格子状を有し、この格子形状により海水中のゴミを塞き止めている。なお、バースクリーンの一形状例では、外径寸法が縦H=10m、横W=5m、厚さ(奥行き)D=0.2〜0.3mとした直方体の形状を有し、その表裏両面に縦0.3m、横0.1m程度の貫通孔が複数個形成されている。
防汚・防食装置10は、海水中に置かれているバースクリーン等の金属構造物3に通電して防汚・防食するものであり、基準電極1と、陽極電極2と、直流電源装置及びコントローラ4a(たとえば電位制御装置あるいは電流制御装置等)を一体に包含して構成された常用電源装置4とを具備して構成される。
なお、常用電源装置4は、海水面WLの外側に設けられてもよいし、防水構造として海水中に設けられてもよい。
常用電源装置4の陽極端子(+)はリード線L1を介して陽極電極2に接続され、陰極端子(−)は装置内部でコントローラ4aに接続されている。装置内部でコントローラ4aに接続されている一方の端子は、リード線L2を介して基準電極1に接続され、他方の端子は、リード線L3を介して被防汚・防食対象物である金属構造物3に接続されている。
陽極電極2は、不溶解性の物質(たとえばカーボン、白金、金等)で構成することもできるし、それ以外の導電性物質(たとえば鉄、マグネタイト等)で構成することもできる。なお、陽極電極2が鉄等のように、海水に溶解する金属である場合には、腐食により減肉するので、定期的に交換されることとなる。
陽極電極2は、該陽極電極2から海水を介して金属構造物3へ流入する電流の電流密度が金属構造物3の表面の各箇所でほぼ一定となるように、金属構造物3から所定の距離だけ離して(たとえば数m〜数十mの距離をおいて)配置されることが好ましい。なお、陽極電極2は、取水流によって流されることを防止するために、取水路壁面等の適所に固定されることが好ましい。
基準電極1は、金属構造物3の電位を防食可能な電位(以下「防食電位」という)とするための基準となる電位を検知するために設けられる。この基準電極1は、たとえば銀(Ag)/塩化銀(AgCl)、亜鉛(Zn)等から構成される。
なお、基準電極1が海水により腐食し、減肉した場合には、新たなものに取り替えられることとなる。
基準電極1は、金属構造物3と短絡しないように、金属構造物3から離間させて(すなわち金属構造物3と基準電極1との間に海水を介在させて)、取水路壁面等の適所に取り付けられてもよいし、あるいは、金属構造物3に絶縁部材を取り付け、この絶縁部材を挟んで金属構造物3に取り付けられてもよい。ただし、海水抵抗(電気抵抗)の影響を小さくするために、基準電極1は、金属構造物3の近傍(たとえば1mm〜数mm程度の距離をおいて)に配置されることが好ましい。
なお、基準電極1が金属構造物3の近傍に配置されない場合には、コントローラ4aにより制御される金属構造物3の電位は、距離に応じて増加する海水抵抗を考慮して補正した値とされる。
常用電源装置4は、陽極電極2(陽極端子)に対して金属構造物3(陰極端子)をマイナスの電位に保つように電圧を発生し、電流を通電する。すなわち、陽極電極2は相対的に高い電位に保持され、金属構造物3は相対的に低い電位に保持されている。
常用電源装置4の電流は、金属構造物3に流入する電流密度が0.05〜0.5A/m (平均電流密度)程度でよいが、通電に電気代がかかることなどから電流密度は低い方が好ましい。また、防汚性を維持するためには、ある程度の電流密度を維持することが必要である。したがって、好適な電流密度としては、0.2〜1A/m 程度となり、常用電源装置4の電圧(すなわち、陽極電極2と金属構造物3との間の電位差)Vout は、海水抵抗や配線抵抗等を考慮して、この電流密度を達成する値とされる。
コントローラ4aは、電位制御の場合、基準電極1の電位(以下「基準電位」という)に基づいて、金属構造物3の電位(すなわち陰極端子の電位)を防食電位に維持するものである。すなわち、基準電極1は、それに使用される物質によってその物質特有の既知の電位を海水中で有するので、コントローラ4aは、基準電位を検知することにより、金属構造物3の防食電位を決定することができ、また、決定した防食電位を安定して維持することができる。なお、金属構造物の防食電位を維持できるような条件で定電流制御を行なう場合は、コントローラ4aは装置に含まれていても、含まれていなくてもよい。
この場合のコントローラ4aは、たとえば、基準電極1の電位を検知(または計測、モニタリング)する検知器と、可変抵抗器と、可変抵抗器の抵抗値を制御する制御部とを備えた制御装置により構成される。そして、この制御装置の制御部は、検知器により検知(検出、モニタリング)された基準電極1の電位に基づいて可変抵抗器の抵抗値を変化させ、電流量を調整することにより、金属構造物3の電位を防食電位に調整する。
防食電位は、金属構造物3を構成する物質の種類によって異なる。たとえば、金属構造物3が鋼(炭素鋼)により構成されている場合において、基準電極1として銀/塩化銀を使用したときは、防食電位は、基準電位(ほぼ0mV)に対して−770mV以下である。
ただし、金属構造物3の電位が低くなりすぎると、金属構造物3の表面に炭酸カルシウム(CaCO )、水酸化マグネシウム(Mg(OH) )等の海水中の化合物(金属塩)が付着し、たとえば金属構造物3がバースクリーンの場合には、この付着物が堆積成長してやがて貫通孔を塞ぐおそれがある。したがって、金属構造物3の電位は、この付着が進行しない電位以上であることが好ましい。この付着が進行しない電位は、基準電位に対して−1400mv以上である。
したがって、金属構造物3の電位は、基準電位に対して−1400mV以上−770mv以下であることが好ましい。
すなわち、コントローラ4aは、基準電位を検知し、検知した基準電位に対して−1400mV以上−770mV以下の範囲の電位に金属構造物3の電位(Vbar とする)を維持する。これにより、陽極電極2の電位(Vpos とする)は、Vpos =Vbar +Vout となる(Vout は直流電源装置が発生する電圧)。
また、金属構造物3が鋼(炭素鋼)により構成されている場合において、基準電極1として亜鉛を使用したときは、基準電位が、塩化銀を使用したときよりも1050mV低くなるので、金属構造物3の電位は、基準電位に対して−350mV以上+280mV以下であることが好ましい。
金属構造物3がステンレス鋼により構成されている場合において、基準電極1として塩化銀を使用したときは、防食電位は基準電位に対して−600mV以下である。
一方、炭酸カルシウム、水酸化マグネシウム等が堆積成長しない電位は、上記と同様に−1400mV以上である。したがって、ステンレス製の金属構造物3の電位は、基準電位に対して−1400mv以上−600mV以下であることが好ましい。
また、金属構造物3がステンレス鋼により構成されている場合において、基準電極1として亜鉛を使用したときは、金属構造物3の電位は、基準電位に対して−350mV以上+450mV以下であることが好ましい。
なお、金属構造物3の電位は、必ずしも上記範囲内におけるある一定の電位に維持される必要はなく、上記範囲内であれば変動してもよい。
このような構成の防汚・防食装置10では、常用電源装置4が、金属構造物3の電位を、陽極電極2に対してマイナスの電位にする。これにより、図中に白抜矢印で示すように、陽極電極2から金属構造物3へ電流が流れ、海水が電気分解される。その結果、金属構造物3の表面付近はアルカリ性雰囲気となり、海洋生物に対する忌避効果が得られ、金属構造物3は防汚される。
また、金属構造物3は陰極側であり、しかも、コントローラ4aにより防食可能な電位に維持される。これにより、金属構造物3は、陽極電極2から電流が流れ込む陰極防食の状態に維持され、防食される。
そして、本発明の防汚・防食装置10では、金属構造物3の近傍に隣接金属構造物5が設置されている場合、上述した陽極電極2及び常用電源装置4を兼用して、海水中の隣接金属構造物5を金属構造物3と同時に防汚・防食する。
そこで、隣接金属構造物5を、リード線L4を介して常用電源装置4と接続する。この時、金属構造物3及び隣接金属構造物5は、並列回路を形成するように接続される。また、リード線4の途中には、排流電流を調節するため、抵抗6が設けられている。この抵抗6は、抵抗値が一定の固定抵抗でもよいし、あるいは、抵抗値が適宜調整できる可変抵抗でもよい。
なお、固定抵抗の場合には、異なる抵抗値のものを適宜交換して排流電流が所定値になるよう調整し、可変抵抗の場合には、所望の排流電流値になるよう抵抗値を調整する。
このようにすれば、常用電源装置4が、上述した金属構造物3の場合と同様に、隣接金属構造物5の電位を、陽極電極2に対してマイナスの電位とする。そして、陽極電極2から隣接金属構造物5へ海水を介して電流が流れ、海水が電気分解される。この電流値、すなわち排流電流値は、リード線L4に設けた抵抗6の作用によって所定の値に制御される。
この結果、常用電源装置4及び陽極電極2を兼用して、金属構造物3と同様に並列に接続した隣接金属構造物5を防汚・防食することができるので、初期コストを低減して二つの対象物を防汚・防食することができる。
ところで、図1に示した実施形態では並列に接続した二つの金属構造物を防汚・防食しているが、並列に接続した複数の金属構造物を同時に防汚・防食することも可能である。金属構造物3,5が同一の素材で構成されている場合は、抵抗6はなくてもよい。なお、抵抗値については、自動調整しても手動で適宜調整してもよい。
また、排流電流制御手段についても、図1に示した抵抗6に限定されることはなく、たとえば抵抗6の代わりにダイオード回路や排流自動調整回路を用いた構成なども可能である。
<第2の実施形態>
次に、本発明の第2の実施形態を図2に基づいて説明する。なお、図1と同様の構成部分には同じ符号を付し、その詳細な説明は省略する。
この構成では、常用電源4とは別に排流用直流電源7が並列に設けられ、該排流用直流電源7と海水中に置かれた隣接金属構造物5との間が、リード線L5で接続されている。排流直流電源7は、基準電極1の検出電位に応じて、電流を自動制御する機能を有している。
このようにすれば、上述した第1の実施形態と同様に、隣接金属構造物5の電位が陽極電極2に対してマイナスの電位となり、陽極端子2から隣接金属構造物5へ海水を介して電流が流れることによって海水が電気分解される。この排流電流値は、排流直流電源7によって所定の値に制御されるので、常用電源装置4及び陽極電極2を兼用して、隣接金属構造物5を防汚・防食することができる。
<第3の実施形態>
本発明の第3の実施形態を図3により説明する。なお、図1と同様の構成部分には同じ符号を付し、その詳細な説明は省略する。
この構成では、基準電極1とは別に金属構造物5の電位検出用に基準電極8が設けられ、リード線L6を介して電源装置に接続されている。金属構造物3,5と直流電源4との間を接続するリード線L3,L4には、それぞれ排流制御手段の抵抗6,9が設置されており、基準電極1,8の検出電位に応じて、排流量を制御する機能を有している。
このような構成とすれば、上述した第1の実施形態と同様に、常用電源装置4が、上述した金属構造物3の場合と同様に、隣接金属構造物5の電位を、基準陽極電極2に対してマイナスの電位とする。そして、陽極電極2から金属構造物3,5に海水を介して電流が流れ、海水が電気分解される。この電流値、すなわち排流電流値は、リード線L3,L4に設けた抵抗6,7の作用によって所定の値に制御される。
この結果、基準電極1を共用できない場合においても、常用電源装置4及び陽極電極2を兼用して、金属構造物3と近傍金属構造物5を防汚・防食することが可能になるので、初期コストを低減して二つの対象物を防汚・防食することができる。
<第4の実施形態>
続いて、本発明による防汚・防食装置及びその起動時通電方法の一実施形態を図面に基づいて説明する。
図4に示す構成図において、図中の符号1は基準電極、2は陽極電極、3は金属構造物(被防汚・防食対象物)、4は電源手段としての常用電源装置、10Cは防汚・防食装置、11は起動時専用付加電源手段としての持ち込み電源、WLは海水面である。
このような防汚・防食装置10Cは、比較的容量が小さくてすむ直流の常用電源装置4に加えて、付加電源手段として直流の持ち込み電源11を備えていることに特徴がある。この持ち込み電源11は、たとえば防汚・防食装置10Cを起動する際の起動時通電初期などに使用されるものであり、常用電源4と比較してかなり大容量のものとなる。このような持ち込み電源11としては、通常運転用の常用電源装置4とは別に用意された大容量の直流電源装置を採用することができる。
このような持ち込み電源11は、一般的な構成では通常運転時に不要となるものであるから、必要に応じて移動可能なものが好ましい。
以下では、上述した持ち込み電源11を用いた防汚・防食装置10Cの起動時通電方法について説明する。
防汚・防食装置10Cの通電を開始して運転する時には、比較的小容量の直流電源である常用電源装置10Cに比較的大容量の直流電源である持ち込み電源11を接続する。通電開始初期には、図5に実線で示すように、通電開始直後(時間T=0)からコーティング厚(W)が目標の値となる時間tまで、持ち込み電源5を単独で、あるいは、通常電源4及び持ち込み電源11を併用して、高電流を流す。
この場合の高電流値は、たとえば通常運転時の電流値を0.2〜1A/m 程度の低電流値とした場合、概ね1〜5A/m 程度とするのが好ましい。
こうして時間tまで高電流を通電した後には、通常運転時に設定される低電流値に変更し、常用電源装置4単独による通常運転(通電)を継続する。そして、電流値が小さくなったために不要となった持ち込み電源11については、常用電源4との接続を解除した後、所定の位置等へ移動させる。
このようにすれば、起動時通電初期に高電流値を流すことにより、短時間で目標とするコーティング厚Waを達成できるようになるので、起動運転時間を短縮することができる。
また、常用電源装置4については、通常運転時の電源容量、すなわち比較的小さな電源容量に設定すればよいので、大容量のものと比較して安価で小型のものとなる。すなわち、常用電源装置4を通常運転専用とし、かつ、持ち込み電源11を起動時専用電源とすれば、常用電源4を通常運転における必要最小限の電源容量とすることができる。なお、常用電源4及び持ち込み電源11を併用して起動時の高電流を得るようにすれば、持ち込み電源11の電源容量を常用電源4の分だけ小さくしてコストを低減することができる。
したがって、電源装置の初期施工コストを低減し、しかも、起動時運転時間を短縮することが可能となる。なお、付加電源手段となる持ち込み電源11については、他の装置と共用したり、あるいは、一時的に買電を導入することでコストの低減が可能である。
このように、本実施形態の防汚・防食装置によると、金属構造物3に防食用の塗膜(および導電性の塗膜)を塗布する必要はなく、金属面をそのまま海水に曝した状態で使用しても金属構造物3を防汚・防食することができる、低コストで起動時運転時間の短い防汚・防食装置およびその起動時通電方法となる。
<第5の実施形態>
次に、本発明による防汚・防食装置について、第5の実施形態を図6に基づいて説明する。
図6において、図中の符号1は基準電極、2は陽極電極、3は金属構造物(被防汚・防食対象物)、4は電源手段としての常用電源装置、10Dは防汚・防食装置、12は犠牲陽極、WLは海水面である。
このような防汚・防食装置10では、防汚・防食対象の金属構造物3と犠牲陽極12とが接続されている。図示の例では、金属構造物3と犠牲陽極12との間がリード線L4を介して接続されているが、両者の間が電気的に接続されていればこれに限定されるものではない。
犠牲陽極12としては、金属構造物3がたとえば鋼(炭素鋼、合金鋼(ステンレス鋼等)、鋳鉄等)よりなるバーススクリーンの場合にはアルミニウム製のものが好適に使用され、金属構造物と同様に海水中の適所に固定設置されている。なお、犠牲陽極12は、防汚・防食対象となる金属構造物3よりも自然電位が低いものが使用可能であるから、金属構造物3が鋼の場合には、アルミニウムの他にも、亜鉛やマグネシウムなども使用可能である。
このようにして犠牲陽極12を金属構造物3と電気的に接続すると、常用電源装置4の故障や停電による通電(運転)不能時や、あるいは、メンテナンス等により一時的に通電(運転)を中断するような場合であっても、金属構造物3より先に犠牲陽極12が腐食する。したがって、運転中断期間中における金属構造物3の腐食が防止され、結果として金属構造物3を腐食から保護することが可能になる。
このような犠牲陽極12は、常時接続状態に設置したものでもよいし、あるいは、図示省略の自動切替手段を介して、必要時に金属構造物3に接続できるようにしたものでもよい。
<第6の実施形態>
最後に、本発明の第6の実施形態を図7に基づいて説明する。なお、上述した各実施形態と同様の部分には同じ符号を付し、その詳細な説明を省略する。
この実施形態の防汚・防食装置10Eでは、直流の常用電源装置4に加えて、非常用電源手段として直流の非常用電源13を備えている。この非常用電源13は、たとえば停電時や常用電源装置4の故障などにより、通電(運転)不能となった場合に使用されるものである。このような非常用電源13としては、たとえばバッテリやエンジン発電機等を採用することができる。
このような非常用電源13は、図示省略の自動切替手段を介して常時接続状態に設置したものでもよいし、あるいは、必要時に接続して通電するよう移動可能なものでもよい。
このようにして非常用電源装置13を設けると、万が一常用電源装置4が故障したり停電した場合であっても、通電停止時間を最小限に抑え、復旧までの間金属構造物3の防汚・防食運転を継続することが可能になる。
なお、本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、たとえばLNG工場や発電所の取水設備だけでなく、橋脚の海水に接する部分、石油掘削船の海水に接する部分等にも適用可能になるなど、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において適宜変更することができる。
本発明に係る第1の実施形態として、金属構造物の防汚・防食装置の構成例を示すブロック図である。 本発明に係る第2の実施形態として、金属構造物の防汚・防食装置の構成例を示すブロック図である。 本発明に係る第3の実施形態として、金属構造物の防汚・防食装置の構成例を示すブロック図である。 本発明に係る第4の実施形態として、金属構造物の防汚・防食装置の構成例を示すブロック図である。 時間(T)とコーティング厚(W)との関係について、起動時通電初期における通電方法(電流値)毎に示すグラフである。 本発明に係る第5の実施形態として、金属構造物の防汚・防食装置の構成例を示すブロック図である。 本発明に係る第6の実施形態として、金属構造物の防汚・防食装置の構成例を示すブロック図である。
符号の説明
1,8 基準電極
2 陽極電極
3 金属構造物(被防汚・防食対象物)
4 常用電源装置(電源手段)
4a コントローラ
5 隣接金属構造物
6,9 抵抗(排流電流制御手段)
7 排流用直流電源
10,10A〜10E 防汚・防食装置
11 持ち込み電源(起動時専用付加電源手段)
12 犠牲陽極
13 非常用電源

Claims (6)

  1. 海水中に置かれ、使用される物質によって既知の電位を海水中で有する基準電極と、
    海水中に置かれた陽極電極と、
    海水中に置かれた防汚及び防食対象の金属構造物、前記基準電極、および前記陽極電極に接続され、前記陽極電極を相対的に高い電位に、前記金属構造物を相対的に低い電位にするとともに、前記基準電極の電位に基づいて、前記金属構造物を防食可能な電位にする電源手段とを具備してなる金属構造物の防汚・防食装置において、
    前記金属構造物近傍の海水中に置かれた1または複数の他の金属構造物が、排流電流制御手段を介して前記電源手段に接続されたことを特徴とする金属構造物の防汚・防食装置。
  2. 海水中に置かれ、使用される物質によって既知の電位を海水中で有する基準電極と、
    海水中に置かれた陽極電極と、
    海水中に置かれた防汚及び防食対象の金属構造物、前記基準電極、および前記陽極電極に接続され、前記陽極電極を相対的に高い電位に、前記金属構造物を相対的に低い電位にするとともに、前記基準電極の電位に基づいて、前記金属構造物を防食可能な電位にする電源手段とを具備してなる金属構造物の防汚・防食装置において、
    前記金属構造物近傍の海水中に置かれた1または複数の他の金属構造物が、前記基準電極の検出電位に応じて電流制御を行う排流専用電源手段に接続されたことを特徴とする金属構造物の防汚・防食装置。
  3. 海水中に置かれ、使用される物質によって既知の電位を海水中で有する基準電極と、
    海水中に置かれた陽極電極と、
    海水中に置かれた防汚及び防食対象の金属構造物、前記基準電極、および前記陽極電極に接続され、前記陽極電極を相対的に高い電位に、前記金属構造物を相対的に低い電位にするとともに、前記基準電極の電位に基づいて、金属構造物を防食可能な電位にする電源手段とを具備してなる金属構造物の防汚・防食装置において、
    前記電源手段に加えて起動時専用付加電源手段を備えていることを特徴とする金属構造物の防汚・防食装置。
  4. 請求項3記載の金属構造物の防汚・防食装置の起動時通電方法であって、
    起動時通電初期に前記電源手段及び前記起動時専用付加電源手段を併用して高電流密度で通電する時間帯を設けたことを特徴とする防汚・防食装置の起動時通電方法。
  5. 海水中に置かれ、使用される物質によって既知の電位を海水中で有する基準電極と、
    海水中に置かれた陽極電極と、
    海水中に置かれた防汚及び防食対象の金属構造物、前記基準電極、および前記陽極電極に接続され、前記陽極電極を相対的に高い電位に、前記金属構造物を相対的に低い電位にするとともに、前記基準電極の電位に基づいて、前記金属構造物を防食可能な電位にする電源手段とを具備してなる金属構造物の防汚・防食装置において、
    前記防汚及び防食対象の金属構造物に犠牲陽極を通電可能に接続したことを特徴とする金属構造物の防汚・防食装置。
  6. 海水中に置かれ、使用される物質によって既知の電位を海水中で有する基準電極と、
    海水中に置かれた陽極電極と、
    海水中に置かれた防汚及び防食対象の金属構造物、前記基準電極、および前記陽極電極に接続され、前記陽極電極を相対的に高い電位に、前記金属構造物を相対的に低い電位にするとともに、前記基準電極の電位に基づいて、前記金属構造物を防食可能な電位にする電源手段とを具備してなる金属構造物の防汚・防食装置において、
    前記電源手段に加えて非常用電源手段を備えていることを特徴とする金属構造物の防汚・防食装置。
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