JP2005246352A - 気体改質装置 - Google Patents

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寛 寺井
Akio Nakao
彰夫 中尾
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Abstract

【課題】 OHラジカルを利用して有害物質を効率良く無害化する気体改質装置を提供すること。
【解決手段】 電源8によりパルス電圧又は交流電圧を印加してガス分子の一部が電離したプラズマを発生させ、このプラズマをダクト2内の気体に曝すように電極組4を配置し、プラズマ中のイオンを、第1グリッド電極3により、空気流に逆らって上流側へ低速で引き出させ、イオンを核として周囲に水分子や有害物質を付着したクラスターを形成させる。このクラスターを、気体流により電極組4へ戻してプラズマ中に流入させ、プラズマ中の電子とクラスターの衝突による水分子の解離を促進させて、OHラジカルの生成量を増やす。
【選択図】 図1

Description

本発明は、気体改質装置に関する。
従来、例えば空気浄化装置等では、コロナ放電等によりガス分子の一部が電離したプラズマを発生させ、このプラズマ中で生成したOラジカルが酸素分子と反応してオゾンが生成される。このような空気浄化装置では、オゾンによる反応速度が遅いため、触媒(吸着剤)を用い当該触媒に吸着させて臭い成分等の有害物質を処理している(例えば、特許文献1参照)。
特開2003−33426号公報
しかしながら、このような空気浄化装置では、高湿度の空気を処理する場合、水分子が解離して生成されるOHラジカルが、Oラジカルと反応してしまい、オゾンの生成が阻害されて処理効率が低下するという問題がある。そして、OHラジカルは、反応速度が極めて速く触媒を必要とせず、有害物質の無害化に対し効果があるにも関わらず、OHラジカルによる反応は、有効利用が図られていない。
本発明は、このような課題を解決するために成されたものであり、OHラジカルを利用して有害物質を効率良く無害化する気体改質装置を提供することを目的とする。
本発明による気体改質装置は、水分子を含む気体が流動可能な流路内に、パルス電圧又は交流電圧が印加されプラズマを発生させると共にこのプラズマを気体に曝すように配置された電極対と、この電極対付近のイオンを気体の流れに逆らって上流側へ移動可能な電場を発生させる電場発生手段と、を有する改質部を備えたことを特徴としている。
このように構成された気体改質装置によれば、パルス電圧又は交流電圧が印加されてガス分子の一部が電離したプラズマが発生し、このプラズマを流路内の気体に曝すように電極対が配置され、プラズマ中のイオンは、電場発生手段により、気体流に逆らって上流側へ低速で引き出され、イオンを核として周囲に水分子や有害物質を付着したクラスターを形成する。このクラスターは、成長に伴い電界による移動度が低下し、気体流により電極対へ向かって流されてプラズマ中に流入し、プラズマ中の電子とクラスターの衝突による水分子の解離が促進され、OHラジカルの生成量が増やされる。
ここで、上記作用を奏する電場発生手段の構成としては、具体的には、電場発生手段が、電極対の一方の電極を基準電極として備えると共に、電極対より上流側に配置された第1電極を備え、当該第1電極の電位を、基準電極の電位に対して正又は負側の電位とする構成が挙げられ、第1電極の電位を、基準電極の電位に対して正側の電位とした場合には、負イオンが気体流に逆らって上流側へ低速で引き出され、第1電極の電位を、基準電極の電位に対して負側の電位とした場合には、正イオンが気体流に逆らって上流側へ低速で引き出される。
また、上記作用を効果的に奏する電場発生手段の構成としては、電場発生手段が、具体的には、電極対の一方の電極を基準電極として備えると共に、電極対より下流側に配置された第2電極を備え、電場発生手段が電極対付近の負イオンを気体の流れに逆らって上流側へ移動可能とする電場を発生させる場合には、第2電極の電位を、基準電極の電位に対して負側の電位とし、電場発生手段が電極対付近の正イオンを気体の流れに逆らって上流側へ移動可能とする電場を発生させる場合には、第2電極の電位を、基準電極の電位に対して正側の電位とする構成が挙げられ、気体流により、電極対にかかる電圧が0V時に当該電極対より下流側に流されたイオン及びクラスターは、基準電極と第2電極とで形成された電場により、気体流に逆らって上流側へ押し戻されてプラズマ中に流入し、プラズマ中のクラスターの量が増やされ、電子とクラスターの衝突による水分子の解離が一層促進される。
また、上記作用を効果的に奏する電場発生手段の構成としては、具体的には、電場発生手段が、気体の流れ方向に、電極対を複数並設し、電場発生手段が電極対付近の負イオンを気体の流れに逆らって上流側へ移動可能とする電場を発生させる場合には、基準電極の電位を、気体の流れ方向に順に負側に電位差を有する電位とし、電場発生手段が電極対付近の正イオンを気体の流れに逆らって上流側へ移動可能とする電場を発生させる場合には、基準電極の電位を、気体の流れ方向に順に正側に電位差を有する電位とする構成が挙げられ、これらの並列される電極対の電場により、イオンが上流側へ引き出される。
また、電極対は、結合コンデンサと、抵抗及びインダクタの少なくとも一方とに接続され、当該抵抗及び当該インダクタのインピーダンスは、パルス電圧又は交流電圧を印加する電源のインピーダンスより高くされている構成が挙げられる。
ここで、改質部の後段に、気体を水洗浄する水洗浄部を備えていると、改質部の電極対で、気体中の例えば炭化水素等はOHラジカルと反応しOH基が組み込まれて親水性が付与され、これが水洗浄部の洗浄水により吸収されて気体中から分離される。
このように本発明による気体改質装置によれば、プラズマ中のクラスターが増加し、OHラジカルの生成量が増加されるため、OHラジカルを利用して有害物質が効率良く無害化される気体改質装置を提供することが可能となる。
以下、本発明による気体改質装置の好適な実施形態について図面を参照しながら説明する。なお、図面の説明において、同一または相当要素には同一符号を付し、重複する説明は省略する。図1は、本発明の第1実施形態に係る気体改質装置を示す概略構成図、図2は、図1中の各電極における電位を示す線図である。
図1に示すように、本実施形態の気体改質装置1は、例えば下水処理場等に設置され、下水から蒸発した水蒸気及び硫化水素等を含む空気の脱臭及び除湿に適用されるものである。この気体改質装置1は、処理される空気が流入するダクト(流路)2内に、プラズマを発生させる電極組(電極対)4と、電場発生手段(詳しくは後述)9と、を有する改質部を備えている。
ダクト2は、例えば炭素鋼、ステンレス鋼等から構成され、角筒状又は円筒状を成している。
電場発生手段9は、空気の流れ方向Gに沿って、第1グリッド電極(第1電極)3、電極組4、第2グリッド電極(第2電極)5をこの順に並設して備えている。第1グリッド電極3及び第2グリッド電極5は、例えば炭素鋼、ステンレス鋼等から構成され、格子状を成し、ダクト2の横断面に対応する大きさとされ、空気流方向Gに対面するように配置されている。
電極組4は、金属製の基準電極6及び励起電極7を備え、これらの基準電極6及び励起電極7は、各々棒状を成し、ダクト2の横断面に対応する長さとされて、空気流方向Gに直交する方向に交互に複数並設されている。基準電極6及び励起電極7の数量は、これらの電極6,7間に生じるプラズマが、ダクト2内を通過する空気流全体に接触するように設定されている。
次に、第1グリッド電極3、電極組4及び第2グリッド電極5と各電源等との接続について説明する。
第1グリッド電極3は、直流電源16の正端子に接続され、図2に示すように、所定の正電位とされている。
電極組4は、図1に示すように、その基準電極6が接地され0V(図2参照)とされる共に、励起電極7がパルス電源又は交流電源8に接続されて図2に示す電位とされ、励起電極7とこれに隣接する基準電極6との間で、各々プラズマを生じさせる。
第2グリッド電極5は、直流電源17の負端子に接続され、図2に示すように、所定の負の電位とされている。
すなわち、電場発生手段9は、その第1グリッド電極3、基準電極6、第2グリッド電極5が、空気流方向Gの下流側に向かって順に負側に電位差を有する電位とされ、負イオンを空気流に逆らって上流側へ引き出させる電場を形成する。
このように構成された気体改質装置1によれば、電源8によりパルス電圧又は交流電圧が印加されてガス分子の一部が電離したプラズマが発生し、このプラズマをダクト2内の空気流に曝すように電極組4が配置され、空気中の例えば酸素分子、窒素分子及び水分子等は電離して正イオンを形成して電子を放出し、オゾン、酸素分子及びラジカル等は電子を捕獲して負イオンを形成する。これらのプラズマ中の負イオンは、第1グリッド電極3と電極組4との間に形成された電場により、空気流に逆らって上流側へ低速で引き出される。この移動の際に、空気中の水分子が負イオンに接触してクラスターを形成する。さらに、このクラスターに有害物質が接触して周囲に有害物質を付着したクラスターを形成する。特に、有害物質が、O、OH、O 、O 等の負イオンやこれらの負イオンを核としたクラスターに接触すると、これらの負イオン及びクラスターにより捕集される。なお、これらの負イオン及びクラスターにより捕集される有害物質としては、例えば硫黄化合物、アセトアルデヒド及びヨウ化メチル等が挙げられる。
第1グリッド電極3を通過した空気流は電極組4のプラズマ中に流入し、また、多量の水分子及び有害物質を付着して成長し電界による移動度が低下したクラスターも、空気流により、第1グリッド電極3より下流側に流され電極組4のプラズマ中に流入する。
電極組4のプラズマ中では、種々のエネルギーを有する電子が存在し、単独の水分子に衝突してもエネルギーが大きすぎて水分子の解離を起こさせない電子であっても、クラスターの水分子に衝突すると水分子の解離が起きる。具体的には、電子がクラスターに衝突すると、そのエネルギーが水分子の振動及び励起に消費され、分子の解離に適したエネルギーの電子とされる。これにより、水分子の解離が容易に起こりOHラジカルが生成される。また、酸素分子の解離で生じたOラジカルが、クラスターの水分子とラジカル反応してOHラジカルを生成する。これらによりOHラジカルの生成量が増やされる。また、Oラジカルが、酸素分子と反応してオゾンを生成する。
これらのOHラジカルは、極めて酸化力が強く、空気中の有害物質及びクラスターに付着する有害物質と連鎖反応的に接触して有害物質を分解する。また、オゾンも有害物質を分解する。因みにオゾンにより分解される有害物質としては、ヨウ素化合物、スカトール及びトリメチルアミン等が挙げられる。
また、電極組4では、流入する気体分子等が電子と接触して、正イオン及び負イオンを形成する。これらのうち負イオンは、上述したように、第1グリッド電極3により上流側に引き出される。
空気流は電極組4を通過し、電極組4にかかる電圧が0V時に当該電極組4から下流側に流された負イオン及びこれを核とするクラスターは、電極組4と第2グリッド電極5との間に形成された電場により、空気流に逆らって上流側へ押し戻されてプラズマ中に流入し、プラズマ中のクラスターの量が増やされ、電子とクラスターの衝突による水分子の解離が促進され、OHラジカルの生成量が増やされる共に、上述したように、オゾン及び負イオンを生成する。
このように、本実施形態においては、気体分子は電極組4のプラズマ中で電離して正イオン及び負イオンを生成し、このようにして発生した負イオンは、第1グリッド電極3と電極組4との間に形成された電場により、空気流に逆らって上流側へ低速で引き出され、負イオンを核として周囲に水分子や有害物質を付着したクラスターを形成し、このクラスターは、成長し電界による移動度が低下し、空気流により電極組4へ向かって流されてプラズマ中に流入し、プラズマ中の電子とクラスターの衝突による水分子の解離が促進され、OHラジカルの生成量が増やされる。その結果、OHラジカルを利用して有害物質が効率良く無害化される。
因みに、本実施形態の気体改質装置1では、電源8により、パルス立上りを1μ秒以下としてパルス電圧を印加するとストリーマコロナ放電による良好なプラズマが得られる。また、励起電極7を例えば石英管等の誘電体で覆い、電源8により、パルス電圧又は周波数を100Hz〜50,000Hzとして交流電圧を印加するとバリア放電(オゾナイザ放電、無声放電とも言うことがある。)による良好なプラズマが得られる。
また、本実施形態においては、空気流により、電極組4にかかる電圧が0V時に当該電極組4から下流側に流された負イオン及びクラスターは、電極組4と第2グリッド電極5との間に形成された電場により、空気流に逆らって上流側へ押し戻されプラズマ中に流入し、プラズマ中のクラスターの量が増やされ、電子とクラスターの衝突による水分子の解離が促進され、OHラジカルの生成量が増やされる。その結果、OHラジカルを利用して有害物質が一層効率良く無害化される。
図3は、本発明の第2実施形態に係る気体改質装置を示す概略構成図、図4は、図3中の各電極における電位を示す線図である。この第2実施形態の気体改質装置21が第1実施形態の気体改質装置1と違う点は、電場発生手段9を構成する各電極3,6,7,5の電位を変更すべく、各電極3,6,7,5と接続される回路を変更した点である。
すなわち、基準電極6は、図1に示す接地に代えて、図3に示すように、電源8の一方の出力端及び直流電源18の負側の出力端に接続され、電源8の出力回路は内部でパルストランスによって接地や低圧回路から絶縁されている。これにより、図4に示すように、基準電極6は負の電位とされ、電極6,7間に発生するプラズマの平均電位は負の電位とされている。また、図3に示すように、第1グリッド電極3は、図1に示す直流電源16との接続に代えて、接地され、図4に示すように、第1グリッド電極3の電位は、0Vとされている。また、図3に示すように、第2グリッド電極5は、当該第2グリッド電極5に直流電圧を印加する直流電源17の負端子に接続され、図4に示すように、第2グリッド電極5の電位は、基準電極6の電位よりさらに負側の電位とされている。すなわち、電場発生手段9は、その第1グリッド電極3、基準電極6、第2グリッド電極5が、空気流方向Gの下流側に向かって順に負側に電位差を有する電位とされている。
このように構成しても第1実施形態と同様に、負イオンを空気流に逆らって上流側へ移動させる電場が生じているため、第1実施形態と同様な作用・効果を奏する。
図5は、本発明の第3実施形態に係る気体改質装置を示す概略構成図、図6は、図5中の各電極における電位を示す線図である。この第3実施形態の気体改質装置31が第2実施形態の気体改質装置21と違う点は、電極組4と接続される回路を変更した点である。
すなわち、図5に示すように、基準電極6は、直流電源18の負側の出力端に接続され、励起電極7は、結合コンデンサ32を介して電源8の一方の出力端に接続され、他方の出力端は接地され、これらの基準電極6及び励起電極7は、抵抗33を介して接続されている。この抵抗33は、電源8に対して実質的に十分高いインピーダンスを有している。これらにより、図6に示すように、電源8は正の出力電圧とされて、基準電極6は負の電位とされ、電極6,7間に発生するプラズマの平均電位は負の電位とされている。すなわち、電場発生手段9は、その第1グリッド電極3、基準電極6、第2グリッド電極5が、空気流方向Gの下流側に向かって順に負側に電位差を有する電位とされている。
このように構成しても第2実施形態と同様に、負イオンを空気流に逆らって上流側へ引き出させる電場が生じているため、第1実施形態と同様な作用・効果を奏する。
図7は、本発明の第4実施形態に係る気体改質装置を示す概略構成図、図8は、図7中の各電極における電位を示す線図である。この第4実施形態の気体改質装置41が第3実施形態の気体改質装置31と違う点は、図5に示す電場発生手段9に代えて、図7に示すように、電極組を複数備えると共に第2グリッド電極5を無くした電場発生手段49を用いた点である。
すなわち、電場発生手段49は、各電極組4a〜4cを、空気流方向Gに沿って並設して備え、各基準電極6a〜6cは、負の電位が空気流方向Gの下流側に向かって順に大となるように直流電源18a〜18cの負端子に各々接続されている。これらにより、図8に示すように、第1グリッド電極3及び基準電極6a〜6cの電位は、空気流方向Gの下流側に向かって順に負側に電位差を有する電位とされている。
このように構成すると、電極組4a〜4cを複数備えているため、プラズマ中の電子とクラスターの衝突による水分子の解離が効果的に行われ、OHラジカルの生成量が増やされる。その結果、第3実施形態に比して有害物質が一層無害化される。
なお、上記第4実施形態において、電極組4cより下流に第2グリッド電極を備える構成としても良い。
また、上記第4実施形態において、電場発生手段49は、第1グリッド電極3及び基準電極6a〜6cの電位を、空気流方向Gの下流側に向かって順に負側に電位差を有する電位とする構成としているが、第1グリッド電極3及び基準電極6a〜6cの電位を、空気流方向Gの下流側に向かって順に正側に電位差を有する電位とする構成としても良い。このように構成すると、正イオンを空気流に逆らって上流側へ引き出させる電場が生じる。
以上、本発明をその実施形態に基づき具体的に説明したが、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。例えば、上記実施形態にあっては、電場発生手段9は、第1グリッド電極3の電位を基準電極6の電位より正側の電位とする構成としているが、第1グリッド電極3の電位を基準電極6の電位より負側の電位とする構成としても良い。このように構成すると、第1グリッド電極3と基準電極6との間に形成された電場により、電極組4のプラズマで発生した正イオンが、空気流に逆らって上流側へ低速で引き出され、正イオンを核として周囲に水分子や有害物質を付着したクラスターを形成する。このクラスターは、空気流により電極組4へ向かって流されてプラズマ中に流入し、プラズマ中の電子とクラスターの衝突による水分子の解離が促進され、OHラジカルの生成量が増やされる。その結果、OHラジカルを利用して有害物質が効率良く無害化される。
また、このような正イオンを上流側に引き出させる電場発生手段9,49においては、第2グリッド電極5の電位を、基準電極6の電位に対して正側の電位とする。このようにすると、空気流により、電極組4にかかる電圧が0V時に当該電極組4から下流側に流されたクラスターは、電極組4と第2グリッド電極5との間に形成された電場により、空気流に逆らって上流側へ押し戻されてプラズマ中に流入し、プラズマ中のクラスターの量が増やされ、電子とクラスターの衝突による水分子の解離が促進され、OHラジカルの生成量が増やされる。その結果、OHラジカルを利用して有害物質が一層効率良く無害化される。
また、上記実施形態において、電場発生手段9,49は、第1グリッド電極3を備える構成としているが、第1グリッド電極3を備えない構成としても良い。
また、上記実施形態では、気体改質装置1,21,31,41を下水処理場等の空気の処理に適用したが、各種工場等から排出される排ガスの処理、その他の気体の処理にも適用可能であり、また、クリーンルーム等の空気清浄等に適用してもよい。
また、上記実施形態において、改質部の後段に、気体を水洗浄する水洗浄部を備えていると、改質部の電極組4により、気体中の例えば炭化水素等は、OHラジカルと反応し、OH基が組み込まれて親水性が付与され、これが水洗浄部の洗浄水により吸収されて気体中から分離される。
また、上記実施形態の気体改質装置1,21,31,41は、気体中の細菌をクラスターに付着させて捕集すると共に、O等の負イオン、オゾン及びOHラジカルにより気体中の細菌を死滅させるため、気体の除菌及び殺菌等にも適用可能であり、例えば病院、一般家庭、冷蔵庫等に適用してもよい。
また、上記実施形態の気体改質装置1,21,31,41は、気体中の水分子をクラスターとして捕集するため、気体の除湿等にも適用可能であり、例えば一般家庭、各種工場等に適用してもよい。また、改質部の後段に触媒を配置する構成とすると、この触媒の乾燥状態が持続し、触媒寿命が延びるという利点がある。
また、上記実施形態では、基準電極6及び励起電極7を横断面に沿って一列に配置したが、空気の流れ方向Gに対して位置を変化させても良く、要は、基準電極6、励起電極7間にプラズマが発生し、このプラズマをダクト2内の空気に曝すように基準電極6及び励起電極7を配置すれば良い。
なお、上記実施形態のグリッド電極3,5は、金網、多孔板を含んだものとする。
本発明の第1実施形態に係る気体改質装置を示す概略構成図である。 図1中の各電極における電位を示す線図である。 本発明の第2実施形態に係る気体改質装置を示す概略構成図である。 図3中の各電極における電位を示す線図である。 本発明の第3実施形態に係る気体改質装置を示す概略構成図である。 図5中の各電極における電位を示す線図である。 本発明の第4実施形態に係る気体改質装置を示す概略構成図である。 図7中の各電極における電位を示す線図である。
符号の説明
1,21,31,41…気体改質装置、2…ダクト(流路)、3…第1グリッド電極(第1電極)、4,4a〜4c…電極組(電極対)、5…第2グリッド電極(第2電極)、6…基準電極、9,49…電場発生手段、32…結合コンデンサ、33…抵抗。

Claims (6)

  1. 水分子を含む気体が流動可能な流路内に、パルス電圧又は交流電圧が印加されプラズマを発生させると共にこのプラズマを前記気体に曝すように配置された電極対と、
    この電極対付近のイオンを前記気体の流れに逆らって上流側へ移動可能とする電場を発生させる電場発生手段と、を有する改質部を備えた気体改質装置。
  2. 前記電場発生手段は、前記電極対の一方の電極を基準電極として備えると共に、前記電極対より上流側に配置された第1電極を備え、
    当該第1電極の電位を、前記基準電極の電位に対して正又は負側の電位とすることを特徴とする気体改質装置。
  3. 前記電場発生手段は、前記電極対の一方の電極を基準電極として備えると共に、前記電極対より下流側に配置された第2電極を備え、
    前記電場発生手段が前記電極対付近の負イオンを前記気体の流れに逆らって上流側へ移動可能とする電場を発生させる場合には、
    前記第2電極の電位を、前記基準電極の電位に対して負側の電位とし、
    前記電場発生手段が前記電極対付近の正イオンを前記気体の流れに逆らって上流側へ移動可能とする電場を発生させる場合には、
    前記第2電極の電位を、前記基準電極の電位に対して正側の電位とすることを特徴とする請求項1又は2記載の気体改質装置。
  4. 前記電場発生手段は、前記気体の流れ方向に、前記電極対を複数並設し、
    前記電場発生手段が前記電極対付近の負イオンを前記気体の流れに逆らって上流側へ移動可能とする電場を発生させる場合には、
    前記基準電極の電位を、前記気体の流れ方向に順に負側に電位差を有する電位とし、
    前記電場発生手段が前記電極対付近の正イオンを前記気体の流れに逆らって上流側へ移動可能とする電場を発生させる場合には、
    前記基準電極の電位を、前記気体の流れ方向に順に正側に電位差を有する電位とすることを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載の気体改質装置。
  5. 前記電極対は、結合コンデンサと、抵抗及びインダクタの少なくとも一方とに接続され、
    前記抵抗及び前記インダクタのインピーダンスは、前記パルス電圧又は前記交流電圧を印加する電源のインピーダンスより高くされていることを特徴とする請求項1〜4の何れか1項に記載の気体改質装置。
  6. 前記改質部の後段に、前記気体を水洗浄する水洗浄部を備えることを特徴とする請求項1〜5の何れか1項に記載の気体改質装置。
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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2016077945A (ja) * 2014-10-14 2016-05-16 アズビル株式会社 ガス処理装置
JP2016187559A (ja) * 2005-09-20 2016-11-04 イマジニアリング株式会社 処理装置

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2016187559A (ja) * 2005-09-20 2016-11-04 イマジニアリング株式会社 処理装置
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