JP2005245254A - アプタマーのスクリーニング方法、及びアプタマー - Google Patents

アプタマーのスクリーニング方法、及びアプタマー Download PDF

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Abstract

【課題】 生体高分子材料の標的部位に特異的なアプタマーを効率よく探し出すことができるスクリーニング方法、及び、その方法によって得られたアプタマーを提供する。
【解決手段】 下記選別工程(A)及び選別工程(B):(A)前記標的部位の配列又はその一部に相当する配列を含む断片的構造に対して親和性が高いオリゴヌクレオチドを選別する工程;(B)高分子材料の全体構造に対して親和性が高いオリゴヌクレオチドを選別する工程;の一方を一次選別工程とし、他方を二次選別工程とし、ランダムな配列のオリゴヌクレオチドの混合物であるライブラリを用いて一次選別工程を行った後、一次選別により選別されたオリゴヌクレオチド群を用いて二次選別工程を行う。
【選択図】 図2

Description

本発明は、アプタマーを効率よく探し出すことができるスクリーニング方法、及び、その方法により得られた特異的アプタマーに関する。
近年、蛋白質等の生体高分子材料の生理活性部位(生理活性の発現に関与する部位)に親和性の高い核酸由来オリゴヌクレオチドの存在が知られている。このようなオリゴヌクレオチドはアプタマーと呼ばれており、生体高分子材料の生理活性部位、例えば細胞膜上の何らかの生理活性を引き起こす受容体や、かかる受容体に特異的な細胞外基質成分の結合部位に結合して、生理活性を制御すると考えられている。
特定の生理活性部位に特異的なアプタマーを探し出して医療分野、薬理分野、バイオインダストリー等の広範な分野において研究的及び実用的に利用することが期待されている。従来、特異的アプタマーを探し出す方法としては、SELEX法(試験管内人工進化法 Systematic Evolution of Ligands by Exponential Enrichment)が知られている。この方法によると、標的とする生理活性部位を有する生体高分子材料に対し、ランダムな配列をもつ多数のオリゴヌクレオチドの混合物であるオリゴヌクレオチドライブラリを作用させることにより、親和性の高いオリゴヌクレオチドを選び出し、選び出されたオリゴヌクレオチドを増幅生産して、標的とする生理活性部位に対し特異的に結合するかどうかを確認する。
しかしながら、この方法では、生体高分子材料の様々な部位に様々な配列のオリゴヌクレオチドが結合するので、スクリーニング後に多数の配列を含むオリゴヌクレオチド群(ポリクローナルなアプタマー)が候補として残る。従って、特異的アプタマー(モノクローナルなアプタマー)を最終的に特定するためには、スクリーニングにより選別された多数の配列のオリゴヌクレオチドをそれぞれ増幅生産し、標的部位に対する特異的結合性を確認する必要があり、非常に効率が悪い。
本発明は上記実情を鑑みて成し遂げられたものであり、生体高分子材料の任意に定めた標的部位に特異的に結合するアプタマーを効率よく探し出すことができるスクリーニング方法、当該方法を実施するためのシステム、当該方法又はシステムによって得られた所定の標的部位に特異的なアプタマー、及び、当該アプタマーを用いたバイオチップを提供することにある。
本発明により提供されるアプタマーのスクリーニング方法は、生体起源の高分子材料の分子構造内に存在する標的部位に特異的なアプタマーをスクリーニングする方法であって、下記選別工程(A)及び選別工程(B):
(A) 前記標的部位の配列又はその一部に相当する配列を含む断片的構造に対して親和性が高いオリゴヌクレオチドを選別する工程;
(B) 高分子材料の全体構造に対して親和性が高いオリゴヌクレオチドを選別する工程;
の一方を一次選別工程とし、他方を二次選別工程とし、
ランダムな配列のオリゴヌクレオチドの混合物であるライブラリを用いて前記一次選別工程を行った後、一次選別により選別されたオリゴヌクレオチド群を用いて前記二次選別工程を行うことを特徴とする。
また、本発明において提供されるフィブロネクチンのインテグリン結合部位に特異的なアプタマーをスクリーニングする方法は、下記選別工程(C)及び選別工程(D):
(C) 前記インテグリン結合部位の配列又は少なくともArg−Gly−Asp配列を含む断片的構造に対して親和性が高いオリゴヌクレオチドを選別する工程;
(D) フィブロネクチンの全体構造に対して親和性が高いオリゴヌクレオチドを選別する工程;
の一方を一次選別工程とし、他方を二次選別工程とし、
ランダムな配列のオリゴヌクレオチドの混合物であるライブラリを用いて前記一次選別工程を行った後、一次選別により選別されたオリゴヌクレオチド群を用いて前記二次選別工程を行うことを特徴とする。
本発明において提供されるアプタマーは、上記選別工程(A)及び(B)を含む方法、又は、上記選別工程(C)及び(D)を含む方法のいずれかにより特定された塩基配列、又は、当該配列中の一部の塩基が欠失、置換、挿入または付加された塩基配列、又は、前記いずれかの塩基配列からなるオリゴヌクレオチドを修飾した修飾オリゴヌクレオチドの塩基配列を含むことを特徴とするアプタマーである。
本発明において提供されるバイオチップは、上記本発明に係るアプタマーを担体に担持してなることを特徴とするバイオチップである。
さらに、本発明により提供されるアプタマーのスクリーニングシステムは、生体起源の高分子材料の分子構造内に存在する標的部位に特異的なアプタマーをスクリーニングするシステムであって、一方が一次選別に用いられ他方が二次選別に用いられる下記選別手段(A)及び(B):
(A) ランダムな配列のオリゴヌクレオチドの混合物から、前記標的部位の配列又はその一部に相当する配列を含む断片的構造に対して親和性が高いオリゴヌクレオチドを選別する手段;
(B) ランダムな配列のオリゴヌクレオチドの混合物から、前記高分子材料の全体構造に対して親和性が高いオリゴヌクレオチドを選別する手段;
を有することを特徴とする。
また、本発明において提供されるフィブロネクチンのインテグリン結合部位に特異的なアプタマーをスクリーニングするシステムは、フィブロネクチンのインテグリン結合部位に特異的なアプタマーをスクリーニングするシステムであって、一方が一次選別に用いられ他方が二次選別に用いられる下記選別手段(C)及び選別手段(D):
(C) ランダムな配列のオリゴヌクレオチドの混合物から、前記インテグリン結合部位の配列又は少なくともArg−Gly−Asp配列を含む断片的構造に対して親和性が高いオリゴヌクレオチドを選別する手段;
(D) ランダムな配列のオリゴヌクレオチドの混合物から、前記フィブロネクチンの全体構造に対して親和性が高いオリゴヌクレオチドを選別する手段;
を有することを特徴とする。
上記選別工程(A)及び選別工程(B)からなるスクリーニング方法によれば、SELEX法によるスクリーニング工程と、利用容易な活性部位擬似体である直鎖ペプチドを用いるスクリーニング工程を組み合わせた2段階選別を行うことにより、選別終了後のライブラリ中に、標的部位に対する特異性が高く、且つ、標的部位が生理活性部位の場合には生理活性制御作用を発現しえるアプタマーを高い確率で選別することができる。
特に、上記選別工程(C)及び選別工程(D)を有するスクリーニング方法によれば、SELEX法によるスクリーニング工程と、利用容易な活性部位擬似体である直鎖ペプチドを用いるスクリーニング工程を組み合わせた2段階選別を経るフィブロネクチンのRGDモチーフのターゲッティングにより、2段階選別後のライブラリ中に細胞接着調節因子(阻害因子)を高濃度に濃縮することができる。
本発明に係るスクリーニング方法は効率の良いスクリーニング方法であり、この方法で特定されたアプタマーは、医療分野、製薬分野、試薬分野等の広範な分野での利用が期待される。
特に、上記選別工程(C)及び選別工程(D)を有する方法により得られた特異的アプタマーは、比較的強いRGD阻害効果を有している。
本発明のアプタマーは、担体に担持させたバイオチップとして、様々な目的で利用することができる。
さらに、本発明のスクリーニング方法を実施するために、前記選別工程(A)を実施するための手段及び前記選別工程(B)を実施するための手段を含むシステムを利用者に提供してもよい。
特に、フィブロネクチンに特異的なアプタマーをスクリーニングするために、前記選別工程(C)を実施する手段と、前記選別工程(D)を実施する手段を組み合わせてスクリーニングキットを構成し、利用者に提供してもよい。
以下、本発明に係るスクリーニング方法の一例として、インテグリンに対するフィブロネクチンの結合部位に特異的なアプタマーをスクリーニングする手順を説明する。なお、本発明においてアプタマーとは、生体起源の高分子材料の生理活性部位又は何らかの目的で意図した部位に特異的に結合する能力を持つオリゴヌクレオチドを意味するものとする。
フィブロネクチンは、細胞外基質に存在する2量体蛋白質(それぞれのサブユニットは230kDa程度)であり、タイプI−IIIとして知られる連続した繰返し要素で構成され、フィブリン、ヘパリン、コラーゲン及びインテグリンなどの様々な物質に対する多数の結合部位を有している(図1)。細胞表面インテグリンαβ、αγβとαVbβなどに対するフィブロネクチンの結合部位の最小アミノ酸配列(critical ligand)は、トリペプチドのArg−Gly−Asp(RGD)モチーフである。統計的な観点から言えば、フィブロネクチン結合性アプタマーが活性なRGDモチーフに対し必ずしも特異的な親和性を有するとは限らない。結合部位擬似体としてのRGD誘導体は、もちろん、アプタマー検索の標的として使用できる。しかし、結合部位擬似体と未変性フィブロネクチンの結合部位とはコンフォメーション及び/又は立体状態における違いがありうるので、擬似体に結合性をもつアプタマーの全てが未変性フィブロネクチンのインテグリン結合部位に確実に結合する保証はない。
このような状況下、我々は、まず第1に活性部位を反映している単純な直鎖状オリゴペプチドをベースとし、次にフィブロネクチン蛋白の全体をベースとする2段階選別を経る蛋白質活性部位ターゲッティングに注目した(図2)。フィブロネクチンを選択したのは、RGDモチーフの象徴的な単純さだけでなく、潜在的な細胞生理機能学的意義、及び、接着、形態、シグナリング、成長、分化、及び増殖、移動/輸送、血管形成、及びがん細胞の転移など、多様な細胞活動に関与するフィブロネクチン−インテグリン相互作用の調節又は阻害の治療法への応用を考慮したからである。
スクリーニングに用いたライブラリは、ランダムな配列を有する中間領域の両端にプライマーとなる一定配列を有する一本鎖オリゴデオキシヌクレオチド(ODNs)の混合物であり、具体的には、個々のODNは、全長が86mer(86塩基)であり、中間領域N40が40merのランダムな配列であり、5’末端のプライマー領域が21merの一定配列であり、3’末端のプライマー領域が25merの一定配列である、以下に示すような配列を有している。また、一次選別に用いるライブラリ全体としては、1015程度の異なる配列を含む混合物である。
5’−ATAGGAGTCGACCGACCAGAA−N40−TATGTGCGTCTACATCTAGACTCAT−3’
第1段階の選別工程では、このODNsライブラリをその配列がフィブロネクチンのインテグリン結合領域のペプチド配列であるRGDペプチド、HN−RGDSPASSKP−COOHを固定化したアガロースゲルカラム(ペプチド−CONH−カラム)に通した。150mM NaCl,2mM MgCl,及び2mM CaClを含むPBS(+)緩衝液(pH7.2)で溶出を行うと、ほとんど(〜99%)のODNsがカラムを通過した。カラムに吸着された少量(〜1%)の結合ODNsを、7Mの尿素と3mMのEDTAを含むトリス−アセテート溶出液(pH5.8)で注意深く回収した。エタノール沈殿を行い、非対称PCR法で増幅した。
この第1段階の選別工程を5回繰返し得られた濃縮したODNsライブラリを、ネガティブ選別としてペプチドフリーカラムに通し、フィブロネクチン結合性について調べた。ゲルシフトアッセイでは、未変性フィブロネクチンに対して、特異的な結合親和性を示したのは、得られたRGD結合性アプタマーのわずか5%以下であった。しかし、未変性フィブロネクチンの活性RGDモチーフに課せられる立体配座的/立体的制約は直鎖ペプチド擬似体の場合には当てはまらないので、この段階での結合親和性を有するものの割合が5%以下であることは驚くべきことではない。
第2段階の選別工程は、吸着フィブロネクチンを用いて行った。上記第1段階の選別工程で得られた濃縮ライブラリを、フィブロネクチンをプレコートした96−ウェルプレート内PBS(+)中でインキュベーションした。そして、プレートをPBS(+)で洗浄した。洗浄後のプレート上に残ったアプタマーを、溶出液で解離させ、上記のようにPCR増幅した。このインキュベーション/洗浄/PCRサイクルを、条件を厳しくしながら5回繰返し、2段進化させたODNsライブラリを得た。
2段階選別(各工程でそれぞれ5回のサイクル)されたライブラリ中のアプタマーから任意に7種のアプタマーを選び、プラスミド法によりE.coli中に形質導入してモノクローン化し、大量増幅した後、塩基配列決定し、ゲルアッセイを行った。
任意に取り出してクローン化された7つのアプタマーのうち、5つのアプタマー(両端のプライマー配列の間に中間配列N40として配列番号1から5の塩基配列を有する各アプタマー)が未変性フィブロネクチンのインテグリン結合部位に明確に結合した。特にアプタマー1(配列番号1の塩基配列を含むもの)と、アプタマー2(配列番号2の塩基配列を含むもの)は、互いに1塩基のみ異なる配列を有しており、最も強い結合を示した。なお、上記5つのアプタマーの全配列を配列番号6から10に示す。具体的には、配列番号1の塩基配列を含むもの(アプタマー1)の全配列は配列番号6、配列番号2の塩基配列を含むもの(アプタマー2)の全配列は配列番号7、配列番号3の塩基配列を含むものの全配列は配列番号8、配列番号4の塩基配列を含むものの全配列は配列番号9、そして配列番号5の塩基配列を含むものの全配列は配列番号10に示す。
本実験では、RGDベースの第1段進化ライブラリが終了した段階では、選別されたアプタマーのうち、未変性フィブロネクチンに特異的に結合することがゲルアッセイにより確認されたものの割合は5%以下であり、あまり濃縮されていなかった。これとは対照的に、フィブロネクチンそのものを用いた第2段進化ライブラリが終了した段階では、選別されたアプタマーは約70%の確立(7つ中5つ)で未変性フィブロネクチンに特異的に結合することがゲルアッセイにより確認され、非常に高い確率であった。
アプタマー1と、中間配列N40=d(TGAC)10(すなわち、アプタマー1と共通のプライマー配列を両端に有し、配列番号11の中間配列を有するODN)であるコントロールODN1について、フィブロネクチン固定化チップを備えたSPR(表面プラズモン分析)による定量的結合分析を行った。図3に示すように、アプタマー1は、非常に遅い解離(k=1.7x10−4−1)の特徴的な相互作用(ka=2.5x10−1−1)を示し、一方、コントロールはほとんど応答がなかった。固定化フィブロネクチンとアプタマー1の、K=k/k=680nMの強い結合は、未変性フィブロネクチン−インテグリン結合に匹敵する。
次に、フィブロネクチンのRGDモチーフに特異的なアプタマーによる細胞接着調節又は阻害作用について実験した。10μMのODN(アプタマー1、コントロールODN1、又はコントロールODN2としてのd(A)86)の存在下、及び非存在下(ブランク)で、ハムスターの胎児の肝臓(BHK)細胞をフィブロネクチンをプレコートした96−ウェルプレート中で、別々にインキュベーションした。2時間、37℃でのインキュベーション後、混合物を、細胞の形状、及び、接着/浮遊細胞数について、光学顕微鏡で観察した。その観察結果を図4に示す。ODN無し(図4a)、コントロールODN1(図示せず)又はODN2(図4b)の存在下では、数回の洗浄後でも接着誘導による特異的な伸長形状が観察され、細胞は強固にプレートに接着していた。これらの実験例では、さらに洗浄を行っても細胞がプレートから剥がれ落ちなかった。これとは対照的に、アプタマー1の存在下では、伸長は完全に抑えられており、フィブロネクチン−インテグリン細胞接着を停止させた(図4c)。アプタマー1の実験例では、いくつかの細胞は、プレートに弱く結合しているが、明らかに弱い結合であり、さらなる洗浄によりプレートから容易に剥がれ落ちた(図4d)。この結果から、アプタマー1がフィブロネクチンの活性RGDドメインを認識して特異的に結合することによって、該活性RGDドメインによるインテグリン結合活性を調節又は阻害していると推測される。細胞接着の阻害が、2次選別後にクローン化したアプタマーのうち70%程度で観察されたことも、注目すべきことである。
以上の実験をまとめると、SELEX法によるスクリーニング工程と、利用容易な活性部位擬似体である直鎖ペプチドを用いるスクリーニング工程を組み合わせた2段階選別を経るフィブロネクチンのRGDモチーフのターゲッティングを試み、2次選別後のライブラリ中に、細胞接着調節因子(阻害因子)を70%程度に濃縮した。
ODNが、その塩基配列中に、上記5つのアプタマーの中間配列N40(配列番号1から5)のいずれかを有する場合には、フィブロネクチンに対して高い特異性を示す可能性が高いと考えられる。
また、上記実験により得られた特異的アプタマー1及び2の比較的強いRGD阻害効果は、潜在的な薬理学活性を示唆しており、医療分野、製薬分野、試薬分野等の広範な分野での利用を期待することができる。
上記実験により示したフィブロネクチンのインテグリン特異的結合部位のスクリーニング方法は、ランダムな配列のオリゴヌクレオチドの混合物であるライブラリを用いて、選別工程(C):
(C) 前記インテグリン結合部位の配列又は少なくともArg−Gly−Asp配列を含む断片的構造に対して親和性が高いオリゴヌクレオチドを選別する工程;
を行った後、この一次選別により選別されたオリゴヌクレオチド群を用いて下記選別工程(D):
(D) フィブロネクチンの全体構造に対して親和性が高いオリゴヌクレオチドを選別する工程;
を行うことを基本的手順とするが、本発明の目的を逸脱しない限り様々な改変を行うことができる。
例えば、前記選別工程(D)を一次選別工程として先に行い、その後、前記選別工程(C)を二次選別工程として行っても、スクリーニングの確立を上げることが可能である。
上記選別工程(C)において、アガロースゲルカラムに固定化する活性部位擬似体としては、フィブロネクチンのインテグリン結合領域全体のペプチド配列を用いる必要はなく、決定的な配列であるRGDモチーフを含んでさえいればもっと短い断片的配列であっても良い。例えば、RGDモチーフを含む結合領域の一部に相当する、様々な長さの配列を用いることができるほか、RGDモチーフを含む結合領域の一部に相当する配列にインテグリン結合領域とは関係ないペプチド配列が付加したものも用いることができる。
上記選別工程(C)において、活性部位擬似体に対する親和性が高いオリゴヌクレオチドを選別する手段としては、上記実験例で用いたアガロースゲルカラムや他の適切なカラムを用いるカラムクロマトグラフィーのほか、RGD−ペプチドが固定された磁気ビーズを用いる選別又はRGD−ペプチドが固定されたマイクロプレートを用いる選別などを行っても良い。
一次選別後に行う増幅法としては、対称PCR法や非対称PCR法等のPCR法を用いることができる。オリゴヌクレオチド群がDNAの場合には非対称PCR法が一般的には好ましい。また、オリゴヌクレオチド群がRNAの場合には逆転写PCR法が好ましく、その場合には、先ずRNAを用いる逆転写PCR法によりDNAを増幅し、そのDNAからRNAを転写する方法によりRNAを増幅できる。なお、本発明において「PCR法により増幅」とは、PCR法の手技を含み、方法全体としてオリゴヌクレオチドを増幅できる一連の工程群を意味する。例えば、RNAを増幅する場合に、上記したように、逆転写PCR法を行った後にDNAからRNAを転写する付随的手順を行う場合も、全ての手順を含めて「PCR法により増幅」する方法に該当する。
さらに本発明においては、PCR法以外の方法により一次選別後の増幅を行ってもよく、例えば、等温で遺伝子増幅可能なタカラバイオ(株)のICAN法(登録商標)を挙げることができる。
また、上記選別工程(D)において、フィブロネクチンの全体構造に対して親和性が高いオリゴヌクレオチドを選別する手段としては、上記実験例で用いたフィブロネクチン固定化ウェルプレートを用いる方法のほか、フィブロネクチンとコンプレックスを作らせた後ゲルで精製を行う方法、フィブロネクチンとコンプレックスを形成させた後にニトロセルロースフィルタ等で分子量分画を行う方法、フィブロネクチンを固定化したアガロースカラム及びビーズを用いる方法、或いは細胞自身を用いる方法などを行っても良い。
二次選別されたオリゴヌクレオチド群は、最終的にクローニングを行い、その塩基配列が特定される。このクローニングの確実性を高めるために、二次選別後、又は、二次選別を2回以上繰り返して行う場合には二次選別手段と交互に、選別されたオリゴヌクレオチド群を増幅することが有効であり、そのような増幅を必要に応じて行うことが好ましい。二次選別後に行う増幅法としては、一次選別後と同様の方法を適用可能であり、この場合も、オリゴヌクレオチド群がDNAの場合には非対称PCR法を行うことが一般的には好ましく、一方、オリゴヌクレオチド群がRNAの場合には逆転写PCR法を行うことが好ましい。
さらに最終的にアプタマーとして特定されたオリゴヌクレオチドをクローニングするための方法としては、上記実験例で用いたプラスミド法等の公知のクローニング法を用いることができる。
本発明に係るアプタマーのスクリーニング方法は、フィブロネクチンのインテグリン結合部位以外の広範な標的部位に対して応用することができる。本発明のスクリーニング方法は、生体起源の高分子材料の分子構造内に存在する標的部位を対象とし、下記選別工程(A)及び選別工程(B):
(A) 前記標的部位の配列又はその一部に相当する配列を含む断片的構造に対して親和性が高いオリゴヌクレオチドを選別する工程;
(B) 高分子材料の全体構造に対して親和性が高いオリゴヌクレオチドを選別する工程;
の一方を一次選別工程とし、他方を二次選別工程とし、
ランダムな配列のオリゴヌクレオチドの混合物であるライブラリを用いて一次選別工程を行った後、一次選別により選別されたオリゴヌクレオチド群を用いて二次選別工程を行うことによって、当該標的部位に特異的なアプタマーを選別する。
上記方法において、生体起源の高分子材料としては、フィブロネクチン等の蛋白質だけでなく、例えば糖タンパクやシグナル伝達に関与する膜タンパク等の様々な高分子材料を対象とし、癌細胞のような生命体であってもよい。また、生体から採取した高分子材料と同等の培養又は合成材料も生体起源の高分子材料として対象に含まれる。
また、高分子材料の分子構造内に存在する標的部位は、生理活性部位に限られず、何らかの目的を持って決定した部位であればよく、例えば、反応性試薬を結合させることを意図して特定された本来は生理活性に関与していない部位なども標的部位とすることができる。
選別工程(A)において用いられる標的部位擬似体は、フィブロネクチンのRGDモチーフと同様、標的部位の全体配列であっても良いし、決定的な配列(critical ligand)を含んでいる限り、その一部に相当する配列を含む断片的構造であってもよいが、スクリーニングの確率を上げるためには、ある程度の長さをもった配列を用いることが好ましい。例えば、標的部位が蛋白質の場合には少なくとも3個のアミノ酸が連結した配列が必要である。
選別工程(A)において標的部位擬似体に対して親和性の高いオリゴヌクレオチドを選別する手段、選別工程(B)において高分子材料の全体構造に対して親和性の高いオリゴヌクレオチドを選別する手段、及び、その他の増幅やクローニング等の手順については、フィブロネクチンのインテグリン結合部位を対象とする上記方法に準じて行えばよい。
本発明の方法により得られるアプタマーが標的部位に対して特異性を有するためには、その全体配列中に少なくとも3つの塩基からなるランダムな配列部位を含むことが必要である。従って、全体配列の最短長さはランダムな配列を有する3merであるが、全体配列の好ましい長さは標的部位に合わせて決定される。また、本発明に方法により特定されるアプタマーは、標的部位に対する特異性を失わない限り、選別の根拠となったランダムな配列部位のみからなる全体配列を有するものであってもよいし、ランダムな配列の一端又は両端に任意の配列を有していてもよい。例えば、ライブラリに存在するオリゴヌクレオチド群が増幅のためのプライマー部位を有する場合には、二次選別工程により選別された特異性の高いオリゴヌクレオチドを、プライマー部位を有するままアプタマーとして利用してもよいし、必要に応じて当該オリゴヌクレオチドからプライマー部位を全て切断除去してランダムな配列部位のみをアプタマーとして利用してもよいし、プライマー部位の一部のみ切断除去したものをアプタマーとして利用してもよい。ランダムな配列の一端又は両端に任意の配列を意図的に付加することにより、標的部位に対する特異性の強化を図ってもよい。
上記選別工程(A)及び選別工程(B)からなる本発明のスクリーニング方法によれば、SELEX法によるスクリーニング工程と、利用容易な活性部位擬似体である直鎖ペプチドを用いるスクリーニング工程を組み合わせた2段階選別を行うことにより、選別終了後のライブラリ中に、標的部位に対する特異性が高く、且つ、標的部位が生理活性部位の場合には生理活性制御作用を発現しえるアプタマーを高い確率で残すことができる。本発明によれば、対象とする標的部位にもよるが、標的部位に対する特異性が高いアプタマーの割合を、2段階選別終了後のライブラリ中に存在するオリゴヌクレオチドの少なくとも50%程度にまで濃縮することが可能である。
なお、所定の標的部位に対する特異性を失っていない限り、本発明のスクリーニング方法によって選び出されたアプタマーの塩基配列中の1個乃至数個の塩基が欠失、置換、挿入または付加された塩基配列を有するアプタマーも、本発明により得られるアプタマーに包含される。
また、実用上又は研究上の利便性を高める目的で、オリゴヌクレオチドであるアプタマーに修飾を行って酵素耐性など何らかの特性を付与してもよく、そのような修飾オリゴヌクレオチドからなるアプタマーも、本発明により得られるアプタマーに包含される。
従って、本発明により提供される方法は効率の良いスクリーニング方法であり、この方法で選別され、その配列が特定されたアプタマー(選別されたオリゴヌクレオチドの配列に、必要に応じて他の配列を付加したもの、選別されたオリゴヌクレオチドの配列の一部を必要に応じて切断除去したもの、及び、修飾オリゴヌクレオチドを含む)は、医療分野、製薬分野、試薬分野等の広範な分野での利用が期待される。
本発明のアプタマーは、適当な材質からなる基板やカラム等の担体に担持させて、標的部位を有する高分子材料との特異的結合性を利用したバイオチップとして、様々な目的で利用することが出来る。さらに、本発明のアプタマーを用いて作製したバイオチップを含むシステムやキットを提供することも可能である。
例えば、臨床検査の分野において、特定の異常蛋白や癌細胞のような検査上意義ある高分子成分が生体試料中に存在するか否かを検出し、或いは、その存在量を測定するために、標的成分に特異的なアプタマーを予め基板に固定したバイオチップを利用することができる。この場合、標的成分の検出方法は特に限定されないが、例えば、生体試料を蛍光試薬により前処理した試料液をバイオチップ上に滴下し、洗浄した後、バイオチップ上に発現した蛍光の程度により、標的成分を検出又は定量することができる。また、このような検査に利用するバイオチップに、検査の実施に付随して必要となる蛍光試薬その他の材料や器具を適宜組み合わせて検査キットを構成し、利用者に提供してもよい。
さらに、本発明のスクリーニング方法を実施するために必要な少なくとも2つの工程を実施するための手段、すなわち前記選別工程(A)を実施するための手段及び前記選別工程(B)を実施するための手段を含むシステム又はキットを利用者に提供してもよい。
例えば、フィブロネクチンに特異的なアプタマーをスクリーニングするためのシステム又はキットの一例として、フィブロネクチンのインテグリン結合領域に対応するペプチド断片、例えばペプチド配列RGDを含むペプチドを固定化したアガロースゲルカラム(選別工程(C)を実施する手段)と、フィブロネクチンをプレコートしたウェルプレート(選別工程(D)を実施する手段)を組み合わせてスクリーニングキットを構成し、利用者に提供してもよい。このキットには、さらに、オリゴヌクレオチドライブラリを含有する試験液を調整するためのPBS(+)緩衝液を含めてもよい。
多様な接着ドメインを持つフィブロネクチン(サブユニット)構造の説明図。 ランダムオリゴデオキシヌクレオチド(ODNs)の細胞接着因子への2段進化選別の説明図。 25℃で、ランニングバッファーとしてPBS(+)(10μL/min)を流した時の、アプタマー1及びコントロールODN1と、固定化フィブロネクチンとの相互作用のSPRトレース。 フィブロネクチン−コートプレート中、PBS(+)バッファー中でのBHK細胞の光学顕微鏡像。洗浄前のODN無し(4a)、洗浄前のコントロールODN2存在下(4b)、洗浄前のアプタマー1存在下(4c)、洗浄後のアプタマー1存在下(4d)。

Claims (38)

  1. 生体起源の高分子材料の分子構造内に存在する標的部位に特異的なアプタマーをスクリーニングする方法であって、下記選別工程(A)及び選別工程(B):
    (A) 前記標的部位の配列又はその一部に相当する配列を含む断片的構造に対して親和性が高いオリゴヌクレオチドを選別する工程;
    (B) 前記高分子材料の全体構造に対して親和性が高いオリゴヌクレオチドを選別する工程;
    の一方を一次選別工程とし、他方を二次選別工程とし、
    ランダムな配列のオリゴヌクレオチドの混合物であるライブラリを用いて前記一次選別工程を行った後、一次選別により選別されたオリゴヌクレオチド群を用いて前記二次選別工程を行うことを特徴とする、アプタマーのスクリーニング方法。
  2. 前記選別工程(A)を一次選別工程とし、前記選別工程(B)を二次選別工程とする請求項1に記載のスクリーニング方法。
  3. 前記一次選別工程により選別されたオリゴヌクレオチド群を増幅後、二次選別工程を行う請求項1又は2に記載のスクリーニング方法。
  4. ランダムな配列の両端にプライマー配列を持つオリゴヌクレオチド群をライブラリとして用い、前記一次選別工程により選別されたオリゴヌクレオチド群をPCR法により増幅後、二次選別工程を行う請求項3に記載のスクリーニング方法。
  5. 二次選別により選別されたオリゴヌクレオチド群をクローニングしてモノクローナルアプタマーを得る請求項1乃至4いずれかに記載のスクリーニング方法。
  6. 二次選別により選別されたオリゴヌクレオチド群をプラスミド法によりクローニングする請求項5に記載のスクリーニング方法。
  7. 二次選別により選別されたオリゴヌクレオチド群を増幅した後、クローニングする請求項5又は6に記載のスクリーニング方法。
  8. ランダムな配列の両端にプライマー配列を持つオリゴヌクレオチド群をライブラリとして用い、前記一次選別工程により選別されたオリゴヌクレオチド群をPCR法により増幅した後で二次選別工程を行い、前記二次選別工程により選別されたオリゴヌクレオチド群をPCR法により増幅した後でクローニングを行う請求項7に記載のスクリーニング方法。
  9. 前記高分子材料が蛋白質である請求項1乃至8いずれかに記載のスクリーニング方法。
  10. フィブロネクチンのインテグリン結合部位に特異的なアプタマーをスクリーニングする方法であって、下記選別工程(C)及び選別工程(D):
    (C) 前記インテグリン結合部位の配列又は少なくともArg−Gly−Asp配列を含む断片的構造に対して親和性が高いオリゴヌクレオチドを選別する工程;
    (D) 前記フィブロネクチンの全体構造に対して親和性が高いオリゴヌクレオチドを選別する工程;
    の一方を一次選別工程とし、他方を二次選別工程とし、
    ランダムな配列のオリゴヌクレオチドの混合物であるライブラリを用いて前記一次選別工程を行った後、一次選別により選別されたオリゴヌクレオチド群を用いて前記二次選別工程を行うことを特徴とする、アプタマーのスクリーニング方法。
  11. 前記選別工程(C)を一次選別工程とし、前記選別工程(D)を二次選別工程とする請求項10に記載のスクリーニング方法。
  12. 前記一次選別工程により選別されたオリゴヌクレオチド群を増幅後、二次選別工程を行う請求項10又は11に記載のスクリーニング方法。
  13. ランダムな配列の両端にプライマー配列を持つオリゴヌクレオチド群をライブラリとして用い、前記一次選別工程により選別されたオリゴヌクレオチド群をPCR法により増幅後、二次選別工程を行う請求項12に記載のスクリーニング方法。
  14. 二次選別により選別されたオリゴヌクレオチド群をクローニングしてモノクローナルアプタマーを得る請求項10乃至13いずれかに記載のスクリーニング方法。
  15. 二次選別により選別されたオリゴヌクレオチド群をプラスミド法によりクローニングする請求項14に記載のスクリーニング方法。
  16. 二次選別により選別されたオリゴヌクレオチド群を増幅した後、クローニングする請求項14又は15に記載のスクリーニング方法。
  17. ランダムな配列の両端にプライマー配列を持つオリゴヌクレオチド群をライブラリとして用い、前記一次選別工程により選別されたオリゴヌクレオチド群をPCR法により増幅した後で二次選別工程を行い、前記二次選別工程により選別されたオリゴヌクレオチド群をPCR法により増幅した後でクローニングを行う請求項16に記載のスクリーニング方法。
  18. 前記請求項1乃至9いずれかに記載のスクリーニング方法を用いて特定された塩基配列、又は、当該配列中の一部の塩基が欠失、置換、挿入または付加された塩基配列、又は、前記いずれかの塩基配列からなるオリゴヌクレオチドを修飾した修飾オリゴヌクレオチドの塩基配列を含むことを特徴とするアプタマー。
  19. 前記請求項10乃至17いずれかに記載のスクリーニング方法を用いて特定された塩基配列、又は、当該配列中の一部の塩基が欠失、置換、挿入または付加された塩基配列、又は、前記いずれかの塩基配列からなるオリゴヌクレオチドを修飾した修飾オリゴヌクレオチドの塩基配列を含むことを特徴とする、フィブロネクチンのインテグリン結合部位に特異的なアプタマー。
  20. 配列番号1、配列番号2、配列番号3、配列番号4又は配列番号5のいずれかに記載の塩基配列、又は、当該配列中の一部の塩基が欠失、置換、挿入または付加された塩基配列、又は、前記いずれかの塩基配列からなるオリゴヌクレオチドを修飾した修飾オリゴヌクレオチドの塩基配列を含むことを特徴とする、フィブロネクチンのインテグリン結合部位に特異的なアプタマー。
  21. 請求項1乃至17いずれかに記載のスクリーニング方法を用いて特定された塩基配列、又は、当該配列中の一部の塩基が欠失、置換、挿入または付加された塩基配列、又は、前記いずれかの塩基配列からなるオリゴヌクレオチドを修飾した修飾オリゴヌクレオチドの塩基配列を含むアプタマーを担体に担持してなることを特徴とするバイオチップ。
  22. 生体起源の高分子材料の分子構造内に存在する標的部位に特異的なアプタマーをスクリーニングするシステムであって、一方が一次選別に用いられ他方が二次選別に用いられる下記選別手段(A)及び(B):
    (A) ランダムな配列のオリゴヌクレオチドの混合物から、前記標的部位の配列又はその一部に相当する配列を含む断片的構造に対して親和性が高いオリゴヌクレオチドを選別する手段;
    (B) ランダムな配列のオリゴヌクレオチドの混合物から、前記高分子材料の全体構造に対して親和性が高いオリゴヌクレオチドを選別する手段;
    を有することを特徴とするスクリーニングシステム。
  23. 前記選別手段(A)を用いてランダムな配列のオリゴヌクレオチドの混合物であるライブラリの一次選別を行った後、前記選別手段(B)を用いて前記一次選別により選別されたオリゴヌクレオチド群を二次選別する請求項22に記載のスクリーニングシステム。
  24. 前記一次選別により選別されたオリゴヌクレオチド群を増幅する手段をさらに有する、請求項22又は23に記載のスクリーニングシステム。
  25. 前記一次選別後の増幅手段は、両端にプライマー配列を持つオリゴヌクレオチド群を増幅するPCR法を実施する手段である、請求項24に記載のスクリーニングシステム。
  26. 前記二次選別により選別されたオリゴヌクレオチド群をクローニングする手段をさらに有する、請求項22乃至25いずれかに記載のスクリーニングシステム。
  27. 前記二次選別後のクローニング手段は、プラスミド法を実施する手段である、請求項26に記載のスクリーニングシステム。
  28. 二次選別により選別されたオリゴヌクレオチド群を増幅する手段をさらに有する、請求項26又は27に記載のスクリーニングシステム。
  29. 前記二次選別後の増幅手段は、両端にプライマー配列を持つオリゴヌクレオチド群を増幅するPCR法を実施する手段である、請求項28に記載のスクリーニング方法。
  30. 前記高分子材料が蛋白質である請求項22乃至29いずれかに記載のスクリーニングシステム。
  31. フィブロネクチンのインテグリン結合部位に特異的なアプタマーをスクリーニングするシステムであって、一方が一次選別に用いられ他方が二次選別に用いられる下記選別手段(C)及び選別手段(D):
    (C) ランダムな配列のオリゴヌクレオチドの混合物から、前記インテグリン結合部位の配列又は少なくともArg−Gly−Asp配列を含む断片的構造に対して親和性が高いオリゴヌクレオチドを選別する手段;
    (D) ランダムな配列のオリゴヌクレオチドの混合物から、前記フィブロネクチンの全体構造に対して親和性が高いオリゴヌクレオチドを選別する手段;
    を有することを特徴とするスクリーニングシステム。
  32. 前記選別手段(C)を用いてランダムな配列のオリゴヌクレオチドの混合物であるライブラリの一次選別を行った後、前記選別手段(D)を用いて前記一次選別により選別されたオリゴヌクレオチド群を二次選別する請求項31に記載のスクリーニングシステム。
  33. 前記一次選別により選別されたオリゴヌクレオチド群を増幅する手段をさらに有する、請求項31又は32に記載のスクリーニングシステム。
  34. 前記一次選別後の増幅手段は、両端にプライマー配列を持つオリゴヌクレオチド群を増幅するPCR法を実施する手段である、請求項33に記載のスクリーニングシステム。
  35. 前記二次選別により選別されたオリゴヌクレオチド群をクローニングする手段をさらに有する、請求項31乃至34いずれかに記載のスクリーニングシステム。
  36. 前記二次選別後のクローニング手段は、プラスミド法を実施する手段である、請求項35に記載のスクリーニングシステム。
  37. 二次選別により選別されたオリゴヌクレオチド群を増幅する手段をさらに有する、請求項35又は36に記載のスクリーニングシステム。
  38. 前記二次選別後の増幅手段は、両端にプライマー配列を持つオリゴヌクレオチド群を増幅するPCR法を実施する手段である、請求項37に記載のスクリーニング方法。

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