JP2005244840A - 無線通信装置及び無線通信方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】CSMA/CA方式を利用して他の無線通信装置と無線通信を行う無線通信装置において、所望するチャネルが一定時間内に使用されたと判定された場合に待機時間を設定する設定手段13と、待機時間が経過した場合にデータを送信する送信手段を備えて、設定手段13は待機時間は複数のタイムスロットからなり該タイムスロットの数をランダムに選択する選択手段134と、少なくとも1以上のタイムスロットの時間幅を、送信信号を送信するために必要な第1の時間と、他の無線通信装置が送信信号を受信完了してから他の無線通信装置が送信信号に対する返答信号の送信を開始するまでの第2の時間と、他の無線通信装置が返答信号の送信を開始してから返答信号の受信を開始したことを検出するために必要な第3の時間との和に設定する時間幅設定手段134を具備することを特徴とする。
【選択図】図1
Description
この場合、基地局が送信した電波は、全無線通信装置が受信可能であるが、無線通信装置が送信した電波を他の無線通信装置が受信できない可能性が高い。すなわち、無線通信装置はお互いに隠れ端末の関係になる。したがって、アクセス方式にCSMA/CAを用いる場合RTS/CTSの使用が有効であるが、指向性アンテナを使用したことによって、無線通信装置が送信するRTS/CTS信号を他の無線通信装置が検知できない可能性が高い。この結果、無線通信装置から基地局方向(上り方向)の通信の場合、RTS信号が衝突する可能性が高くなり、スループット特性が大きく劣化するという問題がある。
本実施形態の無線通信装置の具体的な構成の一例を図1を参照して説明する。図1は、本実施形態に係る無線通信装置のブロック図である。
アンテナ11は、RF部12からデータを含む信号を受け取り他の無線通信装置又はアクセスポイントである基地局に向けて信号を送信したり、他の無線通信装置又は基地局から送信された信号を受け取り、受け取った信号をRF部12に渡す。本実施形態では、例えば、指向性アンテナを使用する。この場合、無線通信装置が基地局と通信するようなシステムでは、基地局のアンテナには全方位に等価な電波を出力するオムニアンテナを使用する。アンテナ11は、アンテナパターンのピークを基地局方向に向ける。これら指向性アンテナ及びオムニアンテナによれば、無線通信装置の送信電力を削減しつつ、基地局のカバーエリアを広くとることができる。このようなアンテナ構成は無線通信装置を固定して使用するような固定ワイヤレスアクセス(FWA)で主に使用される。
信号検出機能131は、アンテナ11から取得した受信信号の受信電力値を測定し、この受信電力値に基づいて所望のチャネルが他の無線通信装置に使用されているか否かを判定する。例えば、受信した信号のプリアンブルを受信することができたか否かで判定する。この例の場合は、所望のチャネルで受信した信号のプリアンブルを検出した場合はビジー状態であると判定される。
さらに、送信タイミング制御機能133は、IEEE802.11で規定されているRTS(Request To Send)信号及びCTS(Clear To Send)信号の送信タイミングも制御する。RTS信号はデータを送信しようとする無線通信装置がこのデータを受信する無線通信装置へ送信する送信信号であり、CTS信号はRTS信号を受信した無線通信装置が受信する準備が完了した旨を示す返答信号である。これらRTS信号とCTS信号の送信タイミングは後に図3を参照して詳細に説明する。
この遅延時間は、無線通信装置から他の無線通信装置又は基地局までの距離に基づいて予め定められた時間が設定される。また、無線通信装置が受け取る受信信号を送信する無線通信装置又は基地局の送信電力を予め知っておき、信号検出機能131が測定した受信信号の受信電力値と、この受信信号を送信した無線通信装置又は基地局の送信電力とから、この受信信号を受信した無線通信装置とこの受信信号を送信した無線通信装置又は基地局との距離を推定し、この距離に基づいて遅延時間を設定してもよい。さらに他に、送信されたパケット内に記述されている送信時刻と、このパケットを受信した受信時刻とから、信号を送信した無線通信装置又は基地局と信号を受信した無線通信装置との距離を推定し、この距離に基づいて遅延時間を設定してもよい。
無線通信装置1、無線通信装置2、及び、基地局がそれぞれ無線チャネルの使用状況を確認しビジー(Busy)(T1)がアイドルに移行した場合、無線通信装置1、無線通信装置2、及び、基地局は一定期間(T2)待機する。この一定期間はDIFS(Distributed Inter Frame Space)と呼ばれる。無線通信装置1及び無線通信装置2は、DIFSだけ待機した後、各無線通信装置の送受信処理部13がバックオフ時間を設定し、各無線通信装置はバックオフ時間だけ待機する(T2−1、T2−2)。上述したように、バックオフ時間は各無線通信装置にある乱数発生機能132に基づいて決定されるので、一般に、各無線通信装置によって異なる。また、バックオフ時間は一定時間(タイムスロット幅)の整数倍であるので、例えば、図3の例では、無線通信装置1は3つのタイムスロット幅のバックオフ時間(T2−1)であり、無線通信装置2は8つのタイムスロット幅のバックオフ時間(T2−2)になる。そして、待機中無線チャネルが未使用であれば、タイムスロットごとに減算していき、最初にバックオフ時間が0になった無線通信装置が送信を開始する(T3−1)。
以上により、CTS信号を受信することができる無線通信装置は送信待機することになり、隠れ端末が存在する場合もフレームの衝突を回避することができ、スループット特性を劣化することを避けることができる。本実施形態では、さらにT2−1及びT2−2でのバックオフ時間の設定に特徴がある。コンテンションウィンドウのタイムスロット幅を、上述したように、例えば、RTSの送信時間+SIFS時間+αだけ調整する。
図4に示したように、基地局を中心としてサービスエリアを設定し、無線通信装置から基地局にアクセスするサービス形態がある。図4に示すように、基地局を中心とした無線サービスエリアがあり、そのエリア内に複数の無線通信装置(図4の例では無線通信装置1及び無線通信装置2)が存在する状況を想定する。
無線通信装置を固定して使用するような、固定ワイヤレスアクセス(FWA)では、無線通信装置側の送信電力を削減しつつ、基地局のカバーエリアを広くとるため、基地局には例えば全方位に等価な電波(D3)を出力するオムニアンテナを利用する。また、無線通信装置側のアンテナは例えば指向性アンテナを使用し、アンテナパターンのピーク方向を基地局方向に向ける(D1、D2)という利用形態が考えられる。この場合、基地局が送信した電波は、全無線通信装置が受信可能であるが、無線通信装置が送信した電波を他の無線通信装置が受信できない可能性が高い。すなわち、無線通信装置はお互いに隠れ端末の関係になる。したがって、アクセス方式にCSMA/CAを用いる場合RTS/CTSの使用が有効であるが、指向性アンテナを使用したことによって、無線通信装置が送信するRTS信号及び/又はCTS信号を他の無線通信装置が検知できない可能性が高い。その結果、無線通信装置から基地局方向(上り方向)の通信の場合、RTS信号が衝突する可能性が高くなり、スループット特性が大きく劣化するという問題がある。
このように、アクセス方式にCSMA/CAを用いる場合、この方式の衝突回避方式はお互いにキャリアセンス可能である場合に有効に働く方式であるため、隠れ端末状態のこの例では、無線通信装置から基地局への送信時に衝突する確率が飛躍的に高くなる。
図6に示すように、RTS信号を送信する直前に、各タイムスロットに対して、コンテンションウィンドウのタイムスロット幅を調整する(T2−5)。調整後のスロット幅は、RTS信号の送信時間+SIFS時間+αである。αは、上述したように基地局がRTS信号を受信した後、CTS信号の送信を開始してから、無線通信装置がこのCTS信号の受信を開始したことを検出可能なだけの時間、若しくはCTS信号が到着し始めた時点から、CTS信号の受信を開始したことを検出するために必要な時間であり、αの設定値の例としては、基地局と無線通信装置間の往路の遅延時間と復路の遅延時間の、全無線通信装置の最大値と、キャリアセンス検出処理に必要な時間を見込んだ一定時間である。
この調整により、図7に示すように、例えば、無線通信装置1のコンテンションウィンドウが0スロットで、無線通信装置2のスロット数が3であった場合、無線通信装置1が送信したRTS信号が送信されている間(T3−1)、無線通信装置2は送信待機し(T2−6)、基地局が送信するCTS信号を検知できる(T4−3)ため、NAVを設定することができる(T5−4)。これにより、同時に送信しようとする無線通信装置が複数ある場合に、RTS信号の送信成功確率を上昇させることができ、スループットを向上させることが可能である。
上記コンテンションウィンドウのタイムスロット幅を、全体のタイムスロットのうち一部のタイムスロットのみ、RTS信号の送信時間+SIFS時間+αに設定する。例えば、図8に示すように、第1番目のタイムスロット及び第2番目のタイムスロットのタイムスロット幅のみをRTS信号の送信時間+SIFS時間+αに設定する。
以上によっても、同時に送信しようとする無線通信装置が複数ある場合に、RTS信号の送信成功確率を上昇させることができ、スループットを向上させることが可能である。
なお、本発明は上記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施形態にわたる構成要素を適宜組み合わせてもよい。
Claims (9)
- CSMA/CA(Carrier Sense Multiple Access with Collision Avoidance)方式を利用して他の無線通信装置と無線通信を行う無線通信装置において、
使用を所望するチャネルが一定時間内に他の無線通信装置に使用されたか否かを判定する判定手段と、
前記チャネルが一定時間内に使用されたと判定された場合に、待機時間を設定する設定手段と、
前記待機時間が経過した場合に、データを送信する送信手段を具備し、
前記設定手段は、
前記待機時間は複数のタイムスロットからなり、該タイムスロットの数をランダムに選択する選択手段と、
前記複数のタイムスロットのうちの少なくとも1以上のタイムスロットの時間幅を、送信信号を送信するために必要な第1の時間と、前記他の無線通信装置が該送信信号を受信完了してから、前記他の無線通信装置が該送信信号に対する返答信号の送信を開始するまでの第2の時間と、前記他の無線通信装置が該返答信号の送信を開始してから、該返答信号の受信を開始したことを検出するために必要な第3の時間との和に設定する時間幅設定手段を具備することを特徴とする無線通信装置。 - 前記時間幅設定手段は、送信信号としてRTS(Request To Send)信号を、返答信号としてCTS(Clear To Send)信号として、前記タイムスロットの時間幅を設定することを特徴とする請求項1に記載の無線通信装置。
- 前記時間幅設定手段は、前記返答信号を受信することが可能な無線通信装置が複数ある場合に、前記第3の時間を、前記他の無線通信装置が該返答信号の送信を開始してから、複数の前記無線通信装置のうちの幾つかの各無線通信装置、若しくは複数の前記無線通信装置の各無線通信装置が該返答信号の受信を開始したことを検出するために必要な各時間のうちの最大の時間に設定することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の無線通信装置。
- CSMA/CA(Carrier Sense Multiple Access with Collision Avoidance)方式を利用して他の無線通信装置と無線通信を行う無線通信装置において、
使用を所望するチャネルが一定時間内に他の無線通信装置に使用されたか否かを判定する判定手段と、
前記チャネルが一定時間内に使用されたと判定された場合に、待機時間を設定する設定手段と、
前記待機時間が経過した場合に、データを送信する送信手段を具備し、
前記設定手段は、
前記待機時間は複数のタイムスロットからなり、該タイムスロットの数をランダムに選択する選択手段と、
前記複数のタイムスロットのうちの少なくとも1以上のタイムスロットの時間幅を、送信信号を送信するために必要な第1の時間と、該送信信号が送信されてから、該送信信号が前記他の無線通信装置に到達するまでの第2の時間と、前記他の無線通信装置が該送信信号を受信完了してから、前記他の無線通信装置が該送信信号に対する返答信号の送信を開始するまでの第3の時間と、前記他の無線通信装置が該返答信号の送信を開始してから、該返答信号が到達するまでの第4の時間と、該返答信号が到着し始めた時点から、該返答信号の受信を開始したことを検出するために必要な第5の時間との和に設定する時間幅設定手段を具備することを特徴とする無線通信装置。 - 前記時間幅設定手段は、送信信号としてRTS(Request To Send)信号を、返答信号としてCTS(Clear To Send)信号として、前記タイムスロットの時間幅を設定することを特徴とする請求項4に記載の無線通信装置。
- 前記時間幅設定手段は、前記返答信号を受信することが可能な無線通信装置が複数ある場合に、前記第4の時間を、前記他の無線通信装置が該返答信号の送信を開始してから、複数の前記無線通信装置のうちの幾つかの各無線通信装置、若しくは複数の前記無線通信装置の各無線通信装置に該返答信号が到達するまでの各時間のうちの最大の時間に設定することを特徴とする請求項4又は請求項5に記載の無線通信装置。
- 前記時間幅設定手段は、前記返答信号を受信することが可能な無線通信装置が複数ある場合に、前記第5の時間を、該返答信号が到着し始めた時点から、複数の前記無線通信装置のうちの幾つかの各無線通信装置、若しくは複数の前記無線通信装置の各無線通信装置が該返答信号の受信を開始したことを検出するために必要な各時間のうちの最大の時間に設定することを特徴とする請求項4から請求項6のいずれかに記載の無線通信装置。
- CSMA/CA(Carrier Sense Multiple Access with Collision Avoidance)方式を利用して他の無線通信装置と無線通信を行う無線通信方法において、
使用を所望するチャネルが一定時間内に他の無線通信装置に使用されたか否かを判定し、
前記チャネルが一定時間内に使用されたと判定された場合に、待機時間を設定し、
前記待機時間が経過した場合に、データを送信することを具備し、
前記待機時間を設定することは、
前記待機時間は複数のタイムスロットからなり、該タイムスロットの数をランダムに選択し、
前記複数のタイムスロットのうちの少なくとも1以上のタイムスロットの時間幅を、送信信号を送信するために必要な第1の時間と、前記他の無線通信装置が該送信信号を受信完了してから、前記他の無線通信装置が該送信信号に対する返答信号の送信を開始するまでの第2の時間と、前記他の無線通信装置が該返答信号の送信を開始してから、該返答信号の受信を開始したことを検出するために必要な第3の時間との和に設定することであることを特徴とする無線通信方法。 - CSMA/CA(Carrier Sense Multiple Access with Collision Avoidance)方式を利用して他の無線通信装置と無線通信を行う無線通信方法において、
使用を所望するチャネルが一定時間内に他の無線通信装置に使用されたか否かを判定し、
前記チャネルが一定時間内に使用されたと判定された場合に、待機時間を設定し、
前記待機時間が経過した場合に、データを送信することを具備し、
前記待機時間を設定することは、
前記待機時間は複数のタイムスロットからなり、該タイムスロットの数をランダムに選択し、
前記複数のタイムスロットのうちの少なくとも1以上のタイムスロットの時間幅を、送信信号を送信するために必要な第1の時間と、該送信信号が送信されてから、該送信信号が前記他の無線通信装置に到達するまでの第2の時間と、前記他の無線通信装置が該送信信号を受信完了してから、前記他の無線通信装置が該送信信号に対する返答信号の送信を開始するまでの第3の時間と、前記他の無線通信装置が該返答信号の送信を開始してから、該返答信号が到達するまでの第4の時間と、該返答信号が到着し始めた時点から、該返答信号の受信を開始したことを検出するために必要な第5の時間との和に設定することであることを特徴とする無線通信方法。
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