JP2005242869A - 現金自動取引システム及び現金自動取引装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】不正取引を未然に防止することができるようにする。
【解決手段】自動現金収引機能を有する端末3と、該端末3を操作する人物を撮影する画像入力部1と、客の個人情報、取引履歴情報、不審人物判定結果及び取引時の人物画像を保存するデータ保存部62を備えたセンターサーバ6と、画像入力部1から人物画像を取得すると共にデータ保存部62から個人情報を取得して、これらに基づき現在取引している人物が不審人物であるか否かを判断する不審人物判断部2と、該不審人物判断部2の検出結果と取引時の画像とを表示する表示部とを備える。そして、取引する人物の人物画像から性別や年代等の情報を取得し、予めデータ保存部62に保存されている口座登録人の個人情報と照合して、取引する人物が口座登録人であるか否かを判断し、その判断結果を人物画像と共に表示することで、不正取引を未然に防止する。
【選択図】 図1
【解決手段】自動現金収引機能を有する端末3と、該端末3を操作する人物を撮影する画像入力部1と、客の個人情報、取引履歴情報、不審人物判定結果及び取引時の人物画像を保存するデータ保存部62を備えたセンターサーバ6と、画像入力部1から人物画像を取得すると共にデータ保存部62から個人情報を取得して、これらに基づき現在取引している人物が不審人物であるか否かを判断する不審人物判断部2と、該不審人物判断部2の検出結果と取引時の画像とを表示する表示部とを備える。そして、取引する人物の人物画像から性別や年代等の情報を取得し、予めデータ保存部62に保存されている口座登録人の個人情報と照合して、取引する人物が口座登録人であるか否かを判断し、その判断結果を人物画像と共に表示することで、不正取引を未然に防止する。
【選択図】 図1
Description
本発明は、現金自動取引装置を操作する人物を撮影して、その人物画像から性別、年代を判定すると共に、予め登録された口座登録人の性別,年代と照合することにより、取引を行っている人物が口座登録人か否かを判断して略リアルタイムで表示できるようにした現金自動取引システム及び現金自動取引装置に関するものである。
従来、金融機関等における現金自動取引装置での不正取引を防止すると共に、容易に不正の事実の捜査等が行えるように、例えば特開2001−359087号公報では、現金自動取引装置を操作する人物を撮影して、その画像と取引履歴情報(時刻、場所など)は、データ保存部に保存する構成が開示されている。取引現場が撮影されることにより、不正取引の抑止力として作用し、また画像と取引履歴情報がデータ保存部に保存されることにより、後日警察等の捜査において不正取引の発生時刻、場所等の手掛かりを得る情報源として利用するものである。
また、特開平05−089324号公報においては、口座登録人の指紋を予め登録しておき、取引時に取引者の指紋を取得して、これらが一致するか否かで取引を行う人物が口座登録人であることを確認する構成が開示されている。
特開2001−359087号公報
特開平05−089324号公報
しかしながら、上記特開2001−359087号公報にかかる構成では、取引時の画像を撮影するだけで、取引時の人物が口座登録人であるか否かを判断しないため、その場で不正取引を防止することができず、また後日事件の捜査等において利用される際にも、不正取引である等の情報がないため検索範囲を絞り込むことが困難である問題があった。
無論、特開平05−089324号公報にかかる構成とすることで、不正取引であるか否かは瞬時に判断でき、その記録も残すことができるが、この場合には指紋等の生体情報を利用するため、事前の登録作業負荷が大きく、また生体情報が盗用され悪用されないように厳重な管理が必要となる問題がある。加えて、例えば無権利者が口座登録人を強制して指紋照合させた場合でも、これを不正取引として認識することができない問題があった。
そこで、本発明は、取引を行う人物を撮影して略リアルタイムで口座登録人であるか否か判断表示すると共に、この判断結果も保存して不正取引の情報が容易に検索できるようにした現金自動取引システム及び現金自動取引装置を提供することを目的とする。
本発明は、以上の点を解決するために、次の構成を採用する。
〈構成1〉 自動現金収引機能を有する端末と、該端末を操作する人物を撮影する画像入力部と、口座登録人の少なくとも個人情報を保存するデータ保存部と、画像入力部で撮影した画像から人物のみを抽出して、該人物の性別や年代を判断すると共に、データ保存部から当該口座登録人の個人情報を取得して、これらを照合することにより現在取引している人物が口座登録人であるか否かを判断する不審人物判断部と、該不審人物判断部の判断結果と抽出した人物画像とを表示する表示部とを備える。
〈説明1〉 取引する人物の人物画像から性別や年代等の情報を取得し、予めデータ保存部に保存されている口座登録人の個人情報と照合して、取引する人物が口座登録人であるか否かを判断し、その判断結果を人物画像と共に取引が行われている最中に表示するので、不正取引を未然に防止することができる。
〈構成1〉 自動現金収引機能を有する端末と、該端末を操作する人物を撮影する画像入力部と、口座登録人の少なくとも個人情報を保存するデータ保存部と、画像入力部で撮影した画像から人物のみを抽出して、該人物の性別や年代を判断すると共に、データ保存部から当該口座登録人の個人情報を取得して、これらを照合することにより現在取引している人物が口座登録人であるか否かを判断する不審人物判断部と、該不審人物判断部の判断結果と抽出した人物画像とを表示する表示部とを備える。
〈説明1〉 取引する人物の人物画像から性別や年代等の情報を取得し、予めデータ保存部に保存されている口座登録人の個人情報と照合して、取引する人物が口座登録人であるか否かを判断し、その判断結果を人物画像と共に取引が行われている最中に表示するので、不正取引を未然に防止することができる。
〈構成2〉 表示部で不審人物判断部の判断結果と人物画像とを表示する際に、口座登録人の個人情報等の所定の取引関連情報も併せて表示できるようにする表示合成部を設ける。
〈説明2〉 表示部で不審人物判断部の検出結果及び人物画像を表示する際に、個人情報や口座情報等の取引関連情報も一緒に表示するので、例えば取引する者が口座登録人でないと判断されたときでも、監視作業員による確認作業が別途資料等を開くことなく容易、かつ、短時間で行えるようになり不正取引防止効果が向上する。
〈説明2〉 表示部で不審人物判断部の検出結果及び人物画像を表示する際に、個人情報や口座情報等の取引関連情報も一緒に表示するので、例えば取引する者が口座登録人でないと判断されたときでも、監視作業員による確認作業が別途資料等を開くことなく容易、かつ、短時間で行えるようになり不正取引防止効果が向上する。
〈構成3〉 不審人物判断部が、端末で撮影した画像から人物のみを抽出する人物抽出部と、該人物抽出部で抽出された人物の性別を判定する性別判定部と、人物の年代を算出する年代算出部と、データ保存部から、該当する口座登録人の個人情報を取得して、性別判定部で判定された性別及び年代算出部で算出された年代とから、取引している人物が口座登録人であるか否かを判定する人物判定部を備える。
〈説明3〉 端末を操作する人物を撮影し、その人物画像から人物を抽出して、性別を判定すると共に年代を算出し、この結果を予め登録されている個人情報と照合することで、取引する人物が口座登録人であるか否かが容易、かつ、短時間で判定できるようになる。
〈説明3〉 端末を操作する人物を撮影し、その人物画像から人物を抽出して、性別を判定すると共に年代を算出し、この結果を予め登録されている個人情報と照合することで、取引する人物が口座登録人であるか否かが容易、かつ、短時間で判定できるようになる。
〈構成4〉 データ保存部に、口座登録人の個人情報と共に、抽出された人物画像、不審人物判断部における判定結果、取引の日時及び場所がそれぞれ関連づけられて保存されて、後日各情報を基に取引状況が検索できるようにする。
〈説明4〉 データ保存部に、個人情報、抽出された人物画像、不審人物判断部における判定結果、取引の日時及び場所を、それぞれ関連づけて保存するので、後日各情報から取引状況の検索が容易に検索できるようになる。
〈説明4〉 データ保存部に、個人情報、抽出された人物画像、不審人物判断部における判定結果、取引の日時及び場所を、それぞれ関連づけて保存するので、後日各情報から取引状況の検索が容易に検索できるようになる。
〈構成5〉 前記口座登録人の個人情報が、口座名義人と該口座を利用する他の人物との情報からなり、当該情報が少なくとも氏名、生年月日、続柄からなる。
〈説明5〉 個人情報が、口座名義人と該口座を利用する家族等の他の人物の、少なくとも氏名、生年月日、続柄とすることで、利用者が家族等の場合でも予め登録されていることにより、この者を不審人物と判断してしまう不都合が防止できる。
〈説明5〉 個人情報が、口座名義人と該口座を利用する家族等の他の人物の、少なくとも氏名、生年月日、続柄とすることで、利用者が家族等の場合でも予め登録されていることにより、この者を不審人物と判断してしまう不都合が防止できる。
〈構成6〉 端末、画像入力部及び不審人物判断部が、取引場所に設置された現金自動取引装置に設けられ、データ保存部、表示部及び表示合成部が、現金自動取引装置と離れた場所に設置されたセンターサーバに設けられて、現金自動取引装置とセンターサーバとがネットワークを介して情報の授受を行う。
〈説明6〉 不審人物判断部を現金自動取引装置に設ける構成とすることで、人物判断処理が現金自動取引装置専用で行え、短時間で判断が行えるようになる。
〈説明6〉 不審人物判断部を現金自動取引装置に設ける構成とすることで、人物判断処理が現金自動取引装置専用で行え、短時間で判断が行えるようになる。
〈構成7〉 端末及び画像入力部が、取引場所に設置された現金自動取引装置に設けられ、不審人物判断部、データ保存部、表示部及び表示合成部が、現金自動取引装置と離れた場所に設置されたセンターサーバに設けられて、現金自動取引装置とセンターサーバとがネットワークを介して情報の授受を行う。
〈説明7〉 不審人物判断部をセンターサーバに設けたので、この不審人物判断部を現金自動取引装置に設ける場合に比べ、システム構築時間や構築費用及びその運営維持費用を低減させることが可能となる。
〈説明7〉 不審人物判断部をセンターサーバに設けたので、この不審人物判断部を現金自動取引装置に設ける場合に比べ、システム構築時間や構築費用及びその運営維持費用を低減させることが可能となる。
〈構成8〉 端末及び画像入力部が、取引場所に設置された現金自動取引装置に設けられ、データ保存部、表示部及び表示合成部が、現金自動取引装置と離れた場所に設置されたセンターサーバに設けられて、不審人物判断部が、複数の現金自動取引装置と接続されると共に、ネットワークを介してセンターサーバと接続されている。
〈説明8〉 不審人物判断部を、例えば支店の複数の現金自動取引装置に対して1台設けるような構成とするので、多くの現金自動取引装置からの人物判定処理を分散しながら、システム構築時間や構築費用及びその運営維持費用を低減させることが可能となる。
〈説明8〉 不審人物判断部を、例えば支店の複数の現金自動取引装置に対して1台設けるような構成とするので、多くの現金自動取引装置からの人物判定処理を分散しながら、システム構築時間や構築費用及びその運営維持費用を低減させることが可能となる。
〈構成9〉 自動現金収引機能を有する端末と、該端末を操作する人物を撮影する画像入力部と、撮影した画像を送信する通信部とを備える。
〈説明9〉 例えば、既存のキャッシュディスペンサ等の端末に画像入力部及び通信部を追設するだけなので、既存設備との整合性が容易に保つことができ、かつ、安価に追設することが可能になる。
〈説明9〉 例えば、既存のキャッシュディスペンサ等の端末に画像入力部及び通信部を追設するだけなので、既存設備との整合性が容易に保つことができ、かつ、安価に追設することが可能になる。
〈構成10〉 画像入力部で撮影した画像から人物のみを抽出して、該人物の性別や年代を判断すると共に、外部から当該口座登録人の個人情報を取得して、これらを照合することにより現在取引している人物が口座登録人であるか否かを判断する不審人物判断部を備える。
〈説明10〉 例えば、既存のキャッシュディスペンサ等の端末に画像入力部及び通信部を追設するだけなので、既存設備との整合性が容易に保つことができ、かつ、安価に追設することが可能になる。
〈説明10〉 例えば、既存のキャッシュディスペンサ等の端末に画像入力部及び通信部を追設するだけなので、既存設備との整合性が容易に保つことができ、かつ、安価に追設することが可能になる。
本発明の現金自動取引システムによれば、画像入力部で取得した画像から、取引する人物の人物画像を抽出し、その人物画像から性別や年代の情報を取得して、予めデータ保存部に保存されている口座登録人の個人情報と照合することにより、取引する人物が口座登録人であるか否かを判断し、その判断結果を人物画像と共に表示するので、不正取引が完了する前に防止することができるようになる。
また、本発明の現金自動取引装置によれば、例えば既存のキャッシュディスペンサ等の端末に画像入力部及び通信部を設けるだけなので、既存設備との整合性が容易に保つことができ、かつ、安価に追設することが可能になる。
以下、本発明の実施形態を図を用いて詳細に説明する。なお、本明細書で口座名義人とは、口座を開設した際の契約人であり、口座登録人は口座名義人の他に家族等の口座を共同して利用する者を含むものである。
〈実施例1の構成〉
図1は、実施例1にかかる現金取引システムの構成図で、複数の現金自動取引装置T(T1〜Tn)と1のセンターサーバ6を主要構成として、これらが専用線、インタネット等のネットワーク7により接続されている。
図1は、実施例1にかかる現金取引システムの構成図で、複数の現金自動取引装置T(T1〜Tn)と1のセンターサーバ6を主要構成として、これらが専用線、インタネット等のネットワーク7により接続されている。
現金自動取引装置Tは、取引画像を取得するためのカメラ及びその画像データを一時保存するバッファメモリを備えたの画像入力部1、公知の画像処理の技術を利用して画像入力部1で撮影された画像から取引する人物が口座登録人であるか否かを判断する不審人物判断部2、預入れ,引出し,振替,振込,通帳記入などの取引機能を有する既存のキャッシュディスペンサ等の端末3、センターサーバ6と種々の情報を送受信するために用いられる通信部4等を備えている。
不審人物判断部2は、図2に示すように、画像入力部1で撮影された人物が写った画像を取込んで、人物を抽出する人物抽出部21、抽出した人物画像に対して後述する画像処理を行うことにより当該人物の性別を判定する性別判定部22、抽出した人物画像に対して後述する画像処理を行うことにより当該人物の年代を算出する年代算出部23、性別判定部22及び年代算出部23から性別と年代とを取得する共に、センターサーバ6から口座登録人の性別、年代等からなる個人情報を取得して、これらを照合することにより人物が口座登録人であるか否か(不審人物であるか否か)を判定する人物判定部24とを備えている。
人物抽出部21における撮影された画像から人物を抽出する方法は、例えば(1)背景差分からの抽出方式、(2)動き情報からの抽出方式、(3)色情報からの抽出方式及びこれらを組合せた方法が可能である。なお、その際に用いられる各種のデータは、センターサーバ6に設けられたデータ保存部62等に保存されており、ここから読出される。
(1)背景差分からの抽出方式は、人物画像と、この人物が居ない背景のみの画像との差分から差分画像を作成し、この差分画像に対して2値化処理によって背景を除去した人物のみのを抽出する。そして、得られた画像領域の縦横サイズなどの幾何形状情報から、抽出された領域が人物領域であるかどうかを判定する方法である。
また、(2)動き情報からの抽出方式は、時間的に前後する複数の画像の差分から、あるいはオブティカルフローなど領域の動き情報から、静止している背景と動いている人物とを識別して人物を抽出する方法である。例えば、白井良明、「複雑背景における人の追跡」、情報処理学会研究報告、情報処理学会、2001年7月5日、2001−CVIM−128、PP81〜88を参照されたい。
さらに、(3)色情報からの抽出方式は、取得したカラー画像から人間の肌色や髪色と類似する色を持つ領域を検出して、その領域から人物を抽出する方法である。例えば、Haiyuan WUによる「Face Detection from Color lmages using a Fussy Pattern Matching Method」、lEEE−PAMI、Vol.21、NO.6、PP.557−563、June 1999.を参照されたい。
性別判定部22における性別判定方法は、取得した人物画像における人物の目鼻口等の部品と、予め男女の特徴を目鼻口等の部品について学習して得られた情報とを照合して判定する方法である。例えば、田村進一他、「ニューラルネットワーク7による8x6超低解像度顔画像からの男女識別」、MEDICAL IMAGING TECHNOLOGY Vol.12 No.6 November 1994、PP710−715を参照されたい。
年代算出部23における年代算出方法は、予め設定された目鼻口等の部品パターンをデータ保存部62から読出して組合せることにより、取得した人物画像に類似する人物画像を合成し、この合成画像から年齢に応じた特徴データ(例えば、顔の輪郭および目の位置)を検出する。そして、この検出データを入力パラメータとしてファジー推論を行って年齢を推定する方法である。例えば、特開平06−333023号公報を参照されたい。
センターサーバ6は、図3に示すように、現金自動取引装置Tと情報交換を実現する通信部61、口座情報データや取引情報データを保存するデータ保存部62、人物画像を表示する表示部64、該表示部64に人物画像を表示する際に、この画像と共に所定の取引関連情報をテキスト形式で表示するようにする表示合成部63等を備えている。所定の取引関連情報としては、個人情報、口座情報、取引履歴情報等が例示できる。
データ保存部62には、図4に示すように、口座情報データは、口座を開設した支店の支店番号11,口座番号12,口座登録人の名前13,性別14,生年月日15、備考16等から構成されている。例えば、「東京太郎」という口座登録人の名前13の人物は、性別14が「男」、生年月日15が「1970年4月23日」で、「361」の支店番号11の支店に、「821125」の口座番号12で口座を持っている。なお、備考16としては電話番号等を記載することが可能である。
また取引情報データは、取引が行われた整理番号等の取引番号26、取引支店番号27、現金自動取引装置Tの現金自動取引装置番号28、支店番号−口座番号29、取引時間30、不審人物判定結果31、取引画像名32、備考33等から構成されている。例えば、「553」の取引支店番号27を持つ支店の「1」の現金自動取引装置番号28の現金自動取引装置Tで、支店番号「361」で口座番号「358906」を持つ支店番号−口座番号29に関する取引が、「9:30:00〜9:33:00」の取引時間30で取引が行われた。その取引番号26は「0001」で、不審人物判定結果31は「不審人物でない(YES)」であり、そのときの取引画像名32は、「00001.mpeg」のファイル名である。
このような口座情報データや取引情報データにおける各情報は、それぞれ関連づけられて保存されている。従って、例えば口座番号12を検索タームとして検索すると、該当する口座番号12の情報を一覧形式で表示することができるため、後日捜査等で利用する場合でも容易に該当する情報を取得することが可能となる。
〈実施例1の動作〉
このような構成で、ある人物が現金自動取引装置Tを操作して取引を行う場合の動作を説明する。先ず、画像入力部1は人物の正面画像を撮影する。撮影により取得されたアナログ画像はデジタル画像に変換されて、各フレーム毎に静止画像としてバッファメモリに保存される。なお、不審人物判定処理の精度を高めるために、真正面から人物に照明して撮影することが望ましい。
このような構成で、ある人物が現金自動取引装置Tを操作して取引を行う場合の動作を説明する。先ず、画像入力部1は人物の正面画像を撮影する。撮影により取得されたアナログ画像はデジタル画像に変換されて、各フレーム毎に静止画像としてバッファメモリに保存される。なお、不審人物判定処理の精度を高めるために、真正面から人物に照明して撮影することが望ましい。
この人物の正面画像は不審人物判断部2に送られ、人物抽出部21で撮影された画像から人物が抽出される。このとき、無権利者が口座登録人を無理矢理強制して取引を行う場合でも、人物抽出部21はこのような状況下で2人の人物を識別できず、人物画像抽出が行えない。従って、以後の処理が中止して不正取引を未然に防止することが可能になる。
正常に人物抽出処理が行われた場合には、その人物画像は性別判定部22で性別判定に利用され、また年代算出部23で年代算出に利用されて、これらの結果が人物判定部24に送られる。
この人物判定部24には、端末3で現金力ードや通帳が用いられた際に、その識別番号が取得されて通信部4を介してセンターサーバ6に送られ、該当する口座登録人の個人情報が検索されて人物判定部24に返送されている。そこで、人物判定部24は、センターサーバ6から取得した性別や生年月日の個人情報と、性別判定部22や年代算出部23から取得した性別、年代の情報とを照合して取引を行っている人物が口座登録人か否か(即ち不審人物か否か)の判断を行う。
そして、性別、年代が一致する場合には、取引を行おうとしている人物は口座登録人であると判定し、一致していない場合には、口座登録人ではないと判定する。なお、年代の一致は、個人情報の生年月日が年代算出部23から取得した年代に所定の範囲内にあるときは一致と判断する。
このようにして得られた人物判定結果、人物画像及び取引履歴は、個人情報と共に通信部4からネットワーク7を介してセンターサーバ6に送信され、これらの情報を受信したセンターサーバ6は、図4に示すような参照検索が可能な形式でデータ保存部62に保存する。
表示合成部63は、図5に示すように、取引操作時の人物画像に、個人情報データや口座情報データ等の取引関連情報をテキスト表示できるように表示データをセットして表示部64に表示する。なお、図5(a)は取引する人物が口座登録人の場合を示し、図5(b)は口座登録人でない場合を示している。
不審人物と判定された場合は、、その判定結果を事後の確認調査用の目的でデータ保存部62に保存することだけではなく、その時点で図5(b)に示すように表示部64に画面表示したり警告音を発したりして、管理センタの監視作業員に不審人物の取引操作情報を提供する。
これにより、監視作業員による人物画像と取引関連情報との対照確認が行えるようになると共に、不審が残る場合には現金自動取引装置Tの操作画面を制御することで、口座登録人に関するもっと詳しい認証情報(例えば、第2登録暗証番号、電話番号、住所など)の入力を求める認証画面を現金自動取引装置T上に表示し、認証強度を高めることも可能となる。
そして、最終的に不審が解消されない場合は、取引の停止等の処置が行えるようになり、不正取引を未然に防止することが可能になる。
〈実施例1の効果〉
以上、説明したように、取引時における人物画像を撮影して、性別、年代の判定及び個人情報に基づき人物が口座登録人であるか否かを判断するので、略リアルタイムで不審人物であるか否かの判断ができ、監視作業員等に注意喚起したり認証強度を高める処置が可能になって不正取引を未然に防止することが可能になる。
以上、説明したように、取引時における人物画像を撮影して、性別、年代の判定及び個人情報に基づき人物が口座登録人であるか否かを判断するので、略リアルタイムで不審人物であるか否かの判断ができ、監視作業員等に注意喚起したり認証強度を高める処置が可能になって不正取引を未然に防止することが可能になる。
また、不審人物の判断結果や人物画像等の取引情報をデータ保存部62に保存するので、事後においても確実、かつ、迅速に検索することが可能になる。
さらに、予めデータ保存部62に登録する個人情報は、口座開設申込書等における既存の情報(性別、年齢、生年月日、電話番号、住所等)だけで、指紋等の生体情報を用いないので、事前の登録作業量と運用維持の作業量を軽減することが可能となると共に、、指紋等の生体情報を用いた場合におけるプライバシー情報の漏洩に対する危惧が無くなり、運営管理が容易になる。
次に、本発明の実施例2を説明する。実施例1では、不審人物判断部2は、現金自動取引装置Tにそれぞれ設けた構成であった。これに対し、本実施例2では、図6及び図7に示すように、不審人物判断部2をセンターサーバ6に設けたものである。
即ち、現金自動取引装置Tには、画像入力部1,端末3、通信部4が設けられ、センターサーバ6には、通信部61、データ保存部62、表示合成部63、表示部64、不審人物判断部2が設けられている。各要素の構成は同じである。
以上により、実施例1の効果に加え、複数の現金自動取引装置Tにそれぞれ不審人物判断部2を設ける場合より、システム構築時間や構築費用及びその運営維持費用を低減させることが可能となる。
次に、実施例3を説明する。実施例1では不審人物判断部2を現金自動取引装置Tに設置し、実施例2ではセンターサーバ6に設置した場合を説明した。これに対し、本実施例3は、不審人物判断部2を現金自動取引装置Tとセンターサーバ6との中間位置に設置したものである。
即ち、図8に示すように、現金自動取引装置Tには、画像入力部1,端末3、通信部4が設けられ、センターサーバ6には、通信部61、データ保存部62、表示合成部63、表示部64が設けられている。現金自動取引装置Tは、支店S1〜Sn内に複数設置されており、各支店S1〜Snに対して1の不審人物判断部2が設けられている。
不審人物判断部2は、図9に示すように、現金自動取引装置Tと通信する通信部20、現金自動取引装置Tからのの画像から当該画面内のいる人物を検知して、その人物画像を抽出する人物抽出部21、人物の性別属性を判定する性別判定部22、人物の年代を算出する年代算出部23、性別判定部22及び年代算出部23による性別と年代とを取得する共にセンターサーバ6から個人情報を取得して、これらの照合結果に基づき端末Tを操作している人物が口座登録人であるか否かを判定する人物判定部24、センターサーバ6と通信する通信部25を備えている。なお、各構成要素の詳細な構成は、これまで説明したと同じである。
以上により、実施例1の効果に加え、複数の現金自動取引装置Tにそれぞれ不審人物判断部2を設ける場合より、システム構築時間や構築費用及びその運営維持費用を低減させることが可能となる。また、実施例2におけるように不審人物判断部2をセンタサーバ6に設ける場合に、発生が危惧される人物判断処理の集中を緩和できる利点がある。
次に、実施例4を説明する。今日、一般家庭等においては口座名義人と異なる人物による取引が慣習化している。例えば、口座名義人の現金力ードと通帳を家族が利用するような場合である。このような場合、これまで説明した構成では、不審人物と判断されてしまい慣習上の不都合が生じる。
本実施例4では、このような場合にも対応できるようにしたもので、データ保存部62は図10のようなフォーマット形式で、家族等の口座名義人以外の者の個人情報が保存できるようになっている。
図10に示す口座情報データは、支店番号35、口座番号36、口座登録人の名前37、性別38、生年月日39、家族名前40、続柄41、生年月日42、備考43が設けられている。例えば、「東京太郎」という口座登録人の名前13の人物は、性別14が「男」、生年月日15が「1970年4月23日」で、「361」の支店番号11の支店に、「821125」の口座番号12で口座を持っている。そして、この口座を共同利用人には、家族の名前40に「東京純子」、続柄41に「妻」、生年月日42に「1973年6月28日」が記載されている。
また、取引情報データは、取引番号45、取引支店番号46、現金自動取引装置番号47、支店番号−口座番号48、取引時間49、不審人物判定結果50、判定の続柄結果51、取引画像名52、備考53が設けられている。例えば、「472」の取引支店番号46を持つ支店の「3」の現金自動取引装置番号47の現金自動取引装置Tで、支店番号「472」の口座番号「782897」を持つ支店番号−口座番号48に関する取引が、「14:55:45〜14:50:15」の取引時間49で取引が行われた。その取引番号45は「0003」で、不審人物判定結果50は「不審人物である(No)」であり、判定の続柄結果51は「妻」であった。そのときの取引画像名52は、「00003.mpeg」のファイル名である。
このようなデータを用いて、不審人物判断部2は、口座名義人の個人情報と一致していない場合に家族の個人情報を参照して不審人物であるか否かを判断する。そして、口座名義人の個人情報と一致せず、かつ、家族の個人情報を参照しても一致しない場合には不審人物と判断する。
これにより、実施例1〜3の効果に加え、一般慣習として行われている、口座名義人以外の家族による取引が行われる場合でも、適正に不審人物の判断が可能となる。
1 画像入力部
2 不審人物判断部
3 端末
4,20,25,61 通信部
6 センターサーバ
7 ネットワーク
21 人物抽出部
22 性別判定部
23 年代算出部
24 不審判定部
62 データ保存部62
63 表示合成部
64 表示部
2 不審人物判断部
3 端末
4,20,25,61 通信部
6 センターサーバ
7 ネットワーク
21 人物抽出部
22 性別判定部
23 年代算出部
24 不審判定部
62 データ保存部62
63 表示合成部
64 表示部
Claims (10)
- 自動現金収引機能を有する端末と、
該端末を操作する人物を撮影する画像入力部と、
口座登録人の少なくとも個人情報が保存されるデータ保存部と、
前記画像入力部で撮影した画像から人物のみを抽出して、該人物の性別や年代を判断すると共に、前記データ保存部から当該口座登録人の前記個人情報を取得して、これらを照合することにより現在取引している人物が口座登録人であるか否かを判断する不審人物判断部と、
該不審人物判断部の判断結果と抽出した前記人物画像とを表示する表示部とを備えることを特徴とする現金自動取引システム。 - 前記表示部で不審人物判断部の判断結果と人物画像とを表示する際に、前記口座登録人の個人情報等の所定の取引関連情報も併せて表示できるようにする表示合成部を設けたことを特徴とする請求項1記載の現金自動取引システム。
- 前記不審人物判断部が、前記端末で撮影した画像から人物のみを抽出する人物抽出部と、
該人物抽出部で抽出された人物の性別を判定する性別判定部と、
前記人物の年代を算出する年代算出部と、
前記データ保存部から、該当する口座登録人の前記個人情報を取得して、前記性別判定部で判定された性別及び前記年代算出部で算出された年代とから、取引している人物が口座登録人であるか否かを判定する人物判定部を備えることを特徴とする請求項1又は2記載の現金自動取引システム。 - 前記データ保存部に、口座登録人の前記個人情報と共に、抽出された前記人物画像、前記不審人物判断部における判定結果、取引の日時及び場所がそれぞれ関連づけられて保存され、後日各情報を基に取引状況が検索できるようにしたことを特徴とする請求項1乃至3いずれか1項記載の現金自動取引システム。
- 前記口座登録人の個人情報が、口座名義人と該口座を利用する他の人物との情報からなり、当該情報が少なくとも氏名、生年月日、続柄からなることを特徴とする請求項1乃至4いずれか1項記載の現金自動取引システム。
- 前記端末、画像入力部及び不審人物判断部が、取引場所に設置された現金自動取引装置に設けられ、
前記データ保存部、表示部及び表示合成部が、センターサーバに設けられて、
前記現金自動取引装置と前記センターサーバとがネットワークを介して情報の授受を行うことを特徴とする請求項1乃至5いずれか1項記載の現金自動取引システム。 - 前記端末及び画像入力部が、取引場所に設置された現金自動取引装置に設けられ、
前記不審人物判断部、データ保存部、表示部及び表示合成部が、センターサーバに設けられて、
前記現金自動取引装置と前記センターサーバとがネットワークを介して情報の授受を行うことを特徴とする請求項1乃至5いずれか1項記載の現金自動取引システム。 - 前記端末及び画像入力部が、取引場所に設置された現金自動取引装置に設けられ、
前記データ保存部、表示部及び表示合成部が、センターサーバに設けられて、
前記不審人物判断部が、複数の前記現金自動取引装置と接続されると共に、ネットワークを介して前記センターサーバと接続されていることを特徴とする請求項1乃至5いずれか1項記載の現金自動取引システム。 - 自動現金収引機能を有する端末と、
該端末を操作する人物を撮影する画像入力部と、
前記撮影した画像を送信する通信部とを備えることを特徴とする現金自動取引装置。 - 前記画像入力部で撮影した画像から人物のみを抽出して、該人物の性別や年代を判断すると共に、外部から当該口座登録人の前記個人情報を取得して、これらを照合することにより現在取引している人物が口座登録人であるか否かを判断する不審人物判断部を備えることを特徴とする請求項9記載の現金自動取引装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2004054223A JP2005242869A (ja) | 2004-02-27 | 2004-02-27 | 現金自動取引システム及び現金自動取引装置 |
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---|---|---|---|
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Publications (1)
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ID=35024521
Family Applications (1)
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JP2004054223A Pending JP2005242869A (ja) | 2004-02-27 | 2004-02-27 | 現金自動取引システム及び現金自動取引装置 |
Country Status (1)
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---|---|
JP (1) | JP2005242869A (ja) |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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2004
- 2004-02-27 JP JP2004054223A patent/JP2005242869A/ja active Pending
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