JP2005241746A - 導光装置及びこれを用いた成分測定装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】小型で簡素な構成の導光装置を提供すること。
【解決手段】光ファイバ3で光を導いて遠隔地で利用する導光装置において、基板4と、上記基板の表面に並べて設けられ、互いに異なる波長の光を出射する複数のLED5a〜5dと、上記基板の表面に上記LEDを覆うように設けられ、上記LEDから出射した光をコリメートするモールドレンズ7と、上記モールドレンズによりコリメートされた光を集光して上記光ファイバに導く集光レンズ2とを具備する。
【選択図】 図1
【解決手段】光ファイバ3で光を導いて遠隔地で利用する導光装置において、基板4と、上記基板の表面に並べて設けられ、互いに異なる波長の光を出射する複数のLED5a〜5dと、上記基板の表面に上記LEDを覆うように設けられ、上記LEDから出射した光をコリメートするモールドレンズ7と、上記モールドレンズによりコリメートされた光を集光して上記光ファイバに導く集光レンズ2とを具備する。
【選択図】 図1
Description
本発明は、チップに搭載された複数のLEDから出射する各波長の光を合成して光ファイバへ導いて利用する導光装置及びこれを用いた成分測定装置に関する。
光源から出射した光を光ファイバで導いて遠隔地で利用する導光技術が知られている。この導光技術は、果実などの糖度を測定する糖度計や混合物中に含まれる対象成分の濃度を測定する濃度計などにも利用されている。
従来の導光装置では、光源としてハロゲンランプ等のランプを使用している(例えば、特許文献1参照。)。ランプから出射した光は、集光レンズにより光ファイバに導入され、遠隔地の利用現場まで導かれる。
この導光装置を糖度計や濃度計に使用する場合、光ファイバで導かれた光を果実や混合物に照射し、その透過光や反射光の光量を測定することで、果実の糖度や混合物中の対象成分の濃度を測定する。このとき、複数の波長の光を照射して、その透過光や反射光の光量情報を組み合わせると、様々なバリエーションの測定を行うことができる。
H.Heusmann,J.Kolzer,and G.Mitic,“Characterization of Female Breast In Vivo by Time Resolved and Spectroscopic Measurements in Near Infrared Spectroscopy,”J,Biomed.Opt.,Vol.1,no.4,1996,pp425−434.
ところで、ハロゲンランプ等のランプは様々な波長の光を出射するため、所望の波長の光だけが欲しい場合、光源と光ファイバの間にフィルタを配置する必要があり、装置の大型化や複雑化を招いていた。
また、ランプから出射する光は拡径しながら進行するため、この光を効率良く光ファイバに導くためには、光源と光ファイバの間にコリメート用のレンズを配置する必要があり、これによっても装置の大型化や複雑化を招いていた。
しかも、コリメート用のレンズは、光の断面寸法に合ったものを選ぶ必要があり、上述のような拡径しながら進行する光では、レンズの配置次第でレンズ径が大型化し、装置のさらなる大型化を招いていた。
本発明は、上記事情を鑑みてなされたものであって、その目的とするところは、小型で簡素な構成の導光装置及びこれを用いた成分測定装置を提供することにある。
上記課題を解決し目的を達成するために、本発明の導光装置及びこれを用いた成分測定装置は次のように構成されている。
(1)光ファイバで光を導く導光装置において、基板と、上記基板の表面に並べて設けられ、互いに異なる波長の光を出射する複数のLEDと、上記基板の表面に上記LEDを覆うように設けられ、上記LEDから出射した光をコリメートするレンズと、上記レンズによりコリメートされた光を集光して上記光ファイバに導く集光レンズとを具備することを特徴とする。
(2)光ファイバで光を導く導光装置において、基板と、上記基板の表面に並べて設けられ、互いに異なる波長の光を出射する複数のLEDと、上記基板の表面と上記光ファイバの一端との間に上記LEDを覆うように充填され、上記LEDから出射した光を上記光ファイバに導くモールド部材とを具備することを特徴とする。
(3)(2)に記載された導光装置において、上記複数のLEDと上記光ファイバの軸心線との相対位置は、上記光ファイバに入射する各波長の光の強度が略等しくなるよう調整されていることを特徴とする。
(4)光ファイバで導かれた光を測定対象物に照射し、上記測定対象物が含有する対象成分を測定する成分測定装置において、基板と、上記基板の表面に並べて設けられ、互いに異なる波長の光を出射する複数のLEDと、上記基板の表面に上記LEDを覆うように設けられ、上記LEDから出射した光をコリメートするレンズと、上記レンズによりコリメートされた光を集光して上記光ファイバに導く集光レンズと、上記測定対象物を透過した光あるいは上記測定対象物内で反射した光の光量を検出する検出手段と、上記検出手段により検出された光量に基づいて上記測定対象物が含有する対象成分を測定する測定手段とを具備することを特徴とする。
(5)光ファイバで導かれた光を測定対象物に照射し、上記測定対象物が含有する対象成分を測定する成分測定装置において、基板と、上記基板の表面に並べて設けられ、互いに異なる波長の光を出射する複数のLEDと、上記基板の表面と上記ファイバの一端との間に上記LEDを覆うように充填され、上記LEDから出射した光を上記光ファイバに導くモールド部材と、上記測定対象物を透過した光あるいは上記測定対象物内で反射した光の光量を検出する検出手段と、上記検出手段により検出された光量に基づいて上記測定対象物が含有する対象成分を測定する測定手段とを具備することを特徴とする。
(6)(5)に記載された成分測定装置であって、上記複数のLEDと上記光ファイバの軸心線との相対位置は、上記光ファイバに入射する各波長の光の強度が略等しくなるよう調整されていることを特徴とする。
本発明によれば、導光装置や成分測定装置の構成を小型かつ簡素にすることができる。
以下、図面を参照しながら本発明を実施するための最良の形態を説明する。
まず、図1を用いて本発明の第1の実施の形態を説明する。
図1は本発明の第1の実施の形態に係る導光装置を示す構成図、図2は同実施の形態に係る発光チップをモールドレンズを省略して示す構成図である。
図1に示すように、この導光装置は、主に発光チップ1と集光レンズ2と光ファイバ3から構成されている。
発光チップ1は円板状の基板4を有しており、その表面には複数、本実施の形態では4つのLED5a、5b、5c、5dが設けられ、裏面には5本の端子6a、6b、6c、6d、6eが設けられている。
図2に示すように、LED5a〜5dは、基板4の軸心線Oを中心としてマトリクス状に並べられており、各端子6a〜6eに電流を流すことで、それぞれ異なる波長λ1〜λ4で発光するようになっている。なお、5本の端子6a〜6eのうち、1本はアノード共通端子であり、残りの4本は各LED5a〜5dのカソード端子である。
また、基板4の表面には、モールドレンズ7(レンズ)がLED5a〜5dを覆うように設けられている。このモールドレンズ7は、その表面形状が略球面となるよう形成されており、LED5a〜5dから出射した光をコリメートする機能を有している。モールドレンズ7の素材としては、石英や樹脂等が用いられる。
集光レンズ2は、LED5a〜5dと対向するように配置されており、モールドレンズ7でコリメートされた光を集光し、光ファイバ3の基端3aに導く機能を有している。
光ファイバ3は、その基端3aが集光レンズ2と対向するように配置されており、集光レンズ2により集光された光を導入し、遠隔地に配置された先端まで導光する機能を有している。
次に、上記構成の導光装置を使用する際の作用について説明する。
まず端子6a〜6eに電流を流してLED5a〜5dを発光させる。各LED5a〜5dから出射した光は、モールドレンズ7によりコリメートされた後、集光レンズ2に入射する。集光レンズ2に入射した各光は、そのレンズ作用により集光されて光ファイバ3の基端3aに入射し、ファイバ内を進行して遠隔地に配置された光ファイバ3の先端まで導かれる。
上記構成の導光装置によれば、光ファイバ3に導入する光の光源としてLED5a〜5dを用い、各LED5a〜5dからそれぞれ決まった波長の光を出射している。しかも、端子6a〜6eに電流を供給することで、LED5a〜5dを独立に発光できるようになっている。そのため、発光チップ1と光ファイバ3の間に、波長を選択するためのフィルタ等を配置する必要がないから、装置の構成を小型化、簡素化することができる。
また、基板4の表面にLED5a〜5dを覆うようにモールドレンズ7を設けることで、各LED5a〜5dから出射した光をコリメートしている。そのため、コリメート用のレンズ、すなわちモールドレンズ7を基板4に近い位置に配置できるとともに、コリメート用のレンズの外径を小さくすることができるから、装置の構成を小型化することができる。
次に、図3〜図5を用いて本発明の第2の実施の形態を説明する。なお、上記実施の形態と同様の構成については、同様の符号を付してその説明を省略する。
図3は本発明の第2の実施の形態に係る導光装置を示す構成図、図4は同実施の形態に係る発光チップをモールドレンズを省略して示す構成図である。
図3に示すように、本実施の形態では、基板4の表面と光ファイバ3の基端3aとの間に、LED5a〜5dを覆うようにモールドガラス21(モールド部材)を充填することで、LED5a〜5dから出射した各光がモールドガラス21の内面で反射しながら光ファイバ3に導かれるようにしている。なお、モールドガラス21の材料としては、光ファイバ3のコアと略等しい屈折率を有する素材が用いられる。
これにより、集光レンズ2やモールドレンズ7を省略することができ、さらに発光チップ1と光ファイバ3の距離を小さくすることができるから、装置の構成を小型化、簡素化することができる。
しかも、モールドガラス21の材料として、光ファイバ3のコアと略等しい屈折率の素材を用いているため、モールドガラス21と光ファイバ3との境界面における反射率を低下することができるから、光の入射効率をさらに向上させることができる。
なお、モールドガラス21の形状としては、特に限定されるものではないが、LED5a〜5dから出射した各光がモールドガラス21の内面で全反射して、効率良く光ファイバ3に導かれるような形状にする必要がある。
また、図4に示すように、LED5a〜5dと光ファイバ3との相対位置を、発光強度の低いLEDから順に光ファイバ3の軸心線Gに近くなるように調整することで、光ファイバ3に入射する各光の強度を均一化している。なお、本実施の形態において発行強度は、LED5a>LED5b>LED5c>LED5dの順に大きくしている。
これにより、光ファイバの先端が配置される遠隔地において、各光を均一な強度で利用することができる。
次に、図5を用いて上記構成の導光装置を製作する様子を説明する。
図5は同実施の形態に係る導光装置を製作する様子を示す概略図である。
図5に示すように、まず発光チップ1、光ファイバ3、モールドガラス21、及び金型22を用意する。なお、この金型22は、光ファイバ3を挿入保持する管状の挿入部22aと、挿入部22aの一端に設けられた拡径部22bとを有している。
金型22の挿入部22aに光ファイバ3を挿入したら、その長手方向に対する位置を調整し、拡径部22b内に溶融したモールドガラス21を充填する。そして、モールドガラス21と光ファイバ3の基端3aが接着したら、LED5a〜5dと光ファイバ3との相対位置を矢印で示すように調整しながら、基板4の表面にモールドガラス21を押し付け、基板4の表面とモールドガラス21とを接着固定する。これによって、基板4の表面と光ファイバ3の基端3aとの間はモールドガラス21により充填される。
次に、図6を用いて本発明の第3の実施の形態を説明する。なお、上記実施の形態と同様の構成については、同様の符号を付してその説明を省略する。
図6は本発明の第3の実施の形態に係る糖度測定装置を示す構成図である。
図6に示すように、本実施の形態では、第2の実施の形態で述べた導光装置に反射光検出部31(検出手段)と濃度測定部33(測定手段)を付け加えることにより、果実F(測定対象物)の糖度を測定する糖度測定装置(成分測定装置)としたものである。
反射光検出部31は、複数の反射光検出素子32を備えている。これら反射光検出素子32は、遠隔地に配置される光ファイバ3の先端3bを取り囲むように設けられており、光ファイバ3から出射され、果実F中に含まれるフルクトース(対象成分)で反射した光の光量を検出する機能を有している。
濃度測定部33は反射光検出素子32に接続されており、各反射光検出素子32が検出した光量情報を受け、この光量情報に基づいて果実F中に含まれるフルクトースの濃度を測定する機能を有している。
なお、上記実施の形態では、測定対象物として果実Fを用いているが、これに限定されるものではなく、例えばセラミックを用いれば、セラミック中にドープした金属の濃度を測定することも可能である。
次に、図7を用いて本発明の第4の実施の形態を説明する。なお、上記実施の形態と同様の構成については、同様の符号を付してその説明を省略する。
図7は本発明の第4の実施の形態に係る糖度測定装置を示す構成図である。
図7に示すように、本実施の形態では、第3の実施の形態で使用した反射光検出部31の代わりに、果実Fを透過した光の光量を検出する透過光検出部41(検出手段)を用いている。このように、果実Fを透過した光の光量を検出することによっても、果実F中に含まれるフルクトースの濃度を測定することが可能である。
なお、本発明は、上記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合せにより種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施形態に亘る構成要素を適宜組み合せてもよい。
具体的に言えば、上記第3、第4の実施の形態では、第2の実施の形態に係る導光装置を糖度測定装置に適用した例のみ説明したが、第1の実施の形態に係る導光装置を糖度測定装置に適用してもよい。
また、本発明の導光装置は、糖度測定装置だけでなく、測定対象物中の対象成分や、対象成分の物理量を測定する様々な装置に適用することができる。
2…集光レンズ、3…光ファイバ、4…基板、5a〜5d…LED、7…モールドレンズ(レンズ)、21…モールドガラス(モールド部材)、31…反射光検出部(検出手段)、33…濃度測定部(測定手段)、41…透過光検出部(検出手段)、λ1〜λ4…波長、F…果実(測定対象物)。
Claims (6)
- 光ファイバで光を導く導光装置において、
基板と、
上記基板の表面に並べて設けられ、互いに異なる波長の光を出射する複数のLEDと、
上記基板の表面に上記LEDを覆うように設けられ、上記LEDから出射した光をコリメートするレンズと、
上記レンズによりコリメートされた光を集光して上記光ファイバに導く集光レンズと、
を具備することを特徴とする導光装置。 - 光ファイバで光を導く導光装置において、
基板と、
上記基板の表面に並べて設けられ、互いに異なる波長の光を出射する複数のLEDと、
上記基板の表面と上記光ファイバの一端との間に上記LEDを覆うように充填され、上記LEDから出射した光を上記光ファイバに導くモールド部材と、
を具備することを特徴とする導光装置。 - 上記複数のLEDと上記光ファイバの軸心線との相対位置は、上記光ファイバに入射する各波長の光の強度が略等しくなるよう調整されていることを特徴とする請求項2記載の導光装置。
- 光ファイバで導かれた光を測定対象物に照射し、上記測定対象物が含有する対象成分を測定する成分測定装置において、
基板と、
上記基板の表面に並べて設けられ、互いに異なる波長の光を出射する複数のLEDと、
上記基板の表面に上記LEDを覆うように設けられ、上記LEDから出射した光をコリメートするレンズと、
上記レンズによりコリメートされた光を集光して上記光ファイバに導く集光レンズと、
上記測定対象物を透過した光あるいは上記測定対象物内で反射した光の光量を検出する検出手段と、
上記検出手段により検出された光量に基づいて上記測定対象物が含有する対象成分を測定する測定手段と、
を具備することを特徴とする成分測定装置。 - 光ファイバで導かれた光を測定対象物に照射し、上記測定対象物が含有する対象成分を測定する成分測定装置において、
基板と、
上記基板の表面に並べて設けられ、互いに異なる波長の光を出射する複数のLEDと、
上記基板の表面と上記ファイバの一端との間に上記LEDを覆うように充填され、上記LEDから出射した光を上記光ファイバに導くモールド部材と、
上記測定対象物を透過した光あるいは上記測定対象物内で反射した光の光量を検出する検出手段と、
上記検出手段により検出された光量に基づいて上記測定対象物が含有する対象成分を測定する測定手段と、
を具備することを特徴とする成分測定装置。 - 上記複数のLEDと上記光ファイバの軸心線との相対位置は、上記光ファイバに入射する各波長の光の強度が略等しくなるよう調整されていることを特徴とする請求項5記載の成分測定装置。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2004048165A JP2005241746A (ja) | 2004-02-24 | 2004-02-24 | 導光装置及びこれを用いた成分測定装置 |
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JP2004048165A JP2005241746A (ja) | 2004-02-24 | 2004-02-24 | 導光装置及びこれを用いた成分測定装置 |
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2014232120A (ja) * | 2007-10-12 | 2014-12-11 | エスペ3アッシュ | 流体分析用の分光測定デバイス |
-
2004
- 2004-02-24 JP JP2004048165A patent/JP2005241746A/ja active Pending
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