JP2005241724A - クリーニングユニット及び当該クリーニングユニットを備えた画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【要約書】
【課題】
クリーニング手段交換に際して、クリーニング手段から廃トナーを全量排出せずとも、廃トナーを衣類や装置本体内にこぼす恐れを回避し、ユーザーメンテナンス性を向上させる。
【解決手段】
画像形成プロセスで残った転写残トナーを除去するクリーニング手段と、除去した残トナーをクリーニング手段内から排出する搬送手段(33)を備え、クリーニング手段とトナー搬送手段を一体で脱着可能に構成した画像形成装置用クリーニングユニットにおいて、クリーニング手段取り外し時に、クリーニング手段内に存する廃ナーがクリーニング手段容量の25%以下である。
【選択図】 図3

Description

本発明は、複写機、ファクシミリ、プリンタ等の画像形成装置に係り、詳しくはクリーニング処理にあたってユーザーメンテナンス性を向上させた画像形成装置に関するものである。
例えば特許文献1に開示されるように、中間転写型画像形成装置としては従来、静電潜像に応じたトナー像が形成される感光体(像担持体)と、この感光体上のトナー像を中間的に転写する中間転写ベルト(中間転写体)と、この中間転写ベルトに対して感光体上のトナー像を転写させる一次転写装置と、中間転写ベルト上に転写されたトナー像を記録媒体(用紙)に一括して二次転写させる二次転写装置とを備えたものが知られている。
中間転写ベルトは多層構造となっており、ベース層を例えば伸びの少ないフッ素樹脂やPVDシート、ポリイミド系樹脂でつくり、表面をフッ素系樹脂等の平滑性のよいコート層で被って成っている。
像担持体に形成されるトナー像は中間転写ベルトに一次転写された後、記録媒体上に二次転写されてカラー画像が形成される。二次転写後、中間転写ベルトに残留したトナー像はクリーニング手段によってクリーニングされる(感光体上の残トナーも同じ)。
上記クリーニング手段としては、クリーニングブレードで物理的に残トナーを掻き落とす構成や、ブラシローラを用いて静電的に残トナーを除去する構成等が知られている。近年の高画質化等の要求から、トナーの小粒経化や重合トナーによる球形化が進み、ベルト上に残留したトナーをクリーニングすることが益々難しくなってきている。そのため、クリーニング手段を所定のメンテナンス間隔にて交換することが不可欠になっている。特に、クリーニング手段の寿命が他のユニットより短寿命である場合は、クリーニングユニットを他のユニットとは別体で交換可能な構成とすることの要求が高まっている。
クリーニング手段と廃トナー回収ボトルが一体のユニットでない場合、クリーニング手段で除去された残トナーは、廃トナー搬送手段によってクリーニングユニットから排出され、本体の回収ボトルまで搬送されるようになっているのが一般的である。そして、クリーニング装置は廃トナー回収ボトルより開口部、特に中間転写ベルトや感光体から残トナーを掻き取る個所での開口部が大きいため、密閉性が悪い。そのため、ユーザーがクリーニングユニットを交換する際、クリーニングユニット内に残留した廃トナー(クリーニング手段で中間転写体或いは感光体上から除去された残トナー)が多いと、交換時、ユニットの重量が重くなり操作性が悪くなったりするだけでなく、廃トナーを衣類や装置本体内にこぼす恐れがある。
特許文献2では、クリーニング装置の交換時期を検知する際、最初にクリーニング装置内に残留している廃トナーを廃トナー容器に搬送した後に、ユーザーにクリーニング装置の交換を促す内容の表示を行うことが開示されている。これによりクリーニング装置の交換が必要な際にクリーニング装置内には廃トナーが残存しないことになり、画像形成装置内外への廃トナーの飛散を防ぐことができるとする。
特開平5−323704号公報 特開2003−241585号公報
しかしながら、特許文献2に提案された技術のように、クリーニング装置の交換時に必ず、クリーニング装置内の廃トナーを全て廃トナー容器に移すとなると交換に時間を要することになる。またクリーニング手段内にある廃トナーを搬送手段によって排出する構成では、作像中にも廃トナー搬送手段が作動してクリーニング手段から廃トナーを排出しているが、同時に中間転写体や感光体から廃トナーがクリーニング手段に回収されるため、通常はクリーニングユニット内に一定量の廃トナーが残留することになる。
本発明では、クリーニング手段交換に際して、クリーニング手段から廃トナーを全量排出せずとも、廃トナーを衣類や装置本体内にこぼす恐れを回避し、ユーザーメンテナンス性を向上させることを課題とする。
前記の課題は、本発明により、画像形成プロセスで残った転写残トナーを除去するクリーニング手段と、除去した残トナーをクリーニング手段内から排出する搬送手段を備え、クリーニング手段とトナー搬送手段を一体で脱着可能に構成した画像形成装置用クリーニングユニットにおいて、クリーニング手段取り外し時に、クリーニング手段内に存する廃ナーがクリーニング手段容量の25%以下であることにより解決される。
廃トナーの回収を行わない非作像時において廃トナー搬送手段で事前にクリーニング手段から回収ボトルへ廃トナーを送り出すことによって、廃トナー量をクリーニング手段容量の25%以下に調整しておくのが、好適である。
クリーニング手段内の廃トナーの量を検出する検知手段を備え、当該検知手段が光学センサであること、上記トナー搬送手段としてスクリュー部材を用い、クリーニング手段取り外しに際して事前に、上記スクリュー部材の総巻き数に相当する数だけスクリュー部材を作動回転させること、更にはクリーニング手段にクリーニングブレードが備えられたことも、本発明として好都合である。
上記のような本発明に係るクリーニングユニットを有した画像形成装置において、上記トナー搬送手段の駆動手段が、画像形成装置の他の駆動手段、例えば中間転写体用駆動手段と独立していれば好ましい。
また堆積平均粒径が3〜8μmで且つ体積平均粒径(Dv)と個数平均粒径(Dn)との比(Dv/Dn)が1.00〜1.40の範囲にあるトナーを使用すること、形状係数SF-1が100〜180の範囲にあり且つ形状係数SF-2が100〜180の範囲にあるトナーを使用すること、窒素原子含有官能基を有するポリエステルプレポリマー、ポリエステル、着色剤、離型剤を有機溶媒中に分散させたトナー材料液を、水系媒体中で架橋及び/又は伸長反応させて得られたトナーを使用すること、略球形のトナーであって、その形状が長軸r1、短軸r2、厚さr3で規定され(但しr1≧r2≧r3)、長軸r1と短軸r2との比(r2/r1)が0.5〜1.0の範囲にあり且つ厚さr3と短軸r2との比(r3/r2)が0.7〜1.0の範囲にあるトナーを使用することも、好適である。
請求項1の構成によれば、ユニット交換性が向上する。請求項2の構成に寄れば、ユニット交換に無駄な時間を発生させない。請求項3の構成によれば、トナー補給系で実績のある機構を用いて、確実にユニット内の廃トナー量を調整できる。請求項4の構成によれば、搬送スクリュー上の廃トナーに対して非作像時全領域で排出動作を行うことが可能で且つ制御を簡略化できる。請求項5の構成によれば、ブレードの経時摩耗によりユニット交換が確実になり、効果的である。
請求項7の構成によれば、廃トナー搬送の目的で他の部材を余計に駆動させることがなく、別部材の寿命に悪影響を与えない。請求項8〜12の構成では、クリーニングユニットの経時交換性が特に要求されることになって、効果的である。
以下、図面を参照しつつ、本発明の実施の形態につき説明する。
図1は、本発明に係るタンデム型間接転写方式の電子写真装置である。複写装置本体には、中央に、無端ベルト状の中間転写体11が設けられている。中間転写ベルト11は多層構造となっており、ベース層を例えば伸びの少ないフッ素樹脂やPVDシート、ポリイミド系樹脂でつくり、表面をフッ素系樹脂等の平滑性のよいコート層で被っている。図1に示す通り、中間転写ベルト11は、図示例では支持ローラ10、12、34、35に掛け回され、図中反時計回りに回転搬送可能となっている。この例では、支持ローラ10の左に、画像転写後に中間転写ベルト11上に残留するトナーを除去するために中間転写体クリーニング装置25が設けられている。
また、支持ローラ12と支持ローラ35の間に張り渡された中間転写ベルト11上には、その搬送方向に沿って、ブラック、イエロー、マゼンタ、シアンの4つの画像形成手段を横に並べて配置して、タンデム画像形成装置を構成している。このタンデム画像形成装置の下には、更に露光装置4が設けられている。一方、中間転写ベルト11の支持ローラ35と対向側には、2次転写装置が備えられている。2次転写装置は、図示例では、2つのローラ111、112間に、無端ベルトである2次転写ベルト100を掛け渡して構成され、中間転写ベルト11を介して支持ローラ35に押し当て配置し、中間転写ベルト11上の画像をシート(記録媒体)に転写する。上記2次転写装置として、2次転写ローラや非接触のチャージャを用いるタイプのものもある。
2次転写装置の上には、定着装置30が設けられている。定着装置30は基本的に、定着ローラに加圧ローラを押し当てて構成されている。上述したベルトタイプやローラタイプの2次転写装置には、画像転写後のシートをこの定着装置30へと搬送するシート搬送機能も備えられている。
不図示のスタートスイッチを押すと、不図示の駆動モータで支持ローラ10、34、35の1つを回転駆動し、他の4つの支持ローラを従動回転して、中間転写ベルト11を回転搬送する。同時に、個々の画像形成手段でその感光体1を回転して各感光体1上にそれぞれ、ブラック、イエロー、マゼンタ、シアンの単色画像を形成する。そして、中間転写ベルト11の搬送とともに、それらの単色画像を順次転写して中間転写ベルト11上に合成カラー画像を形成する。
一方、不図示のスタートスイッチを押すと、複写機本体下部にある給紙テーブルの給紙ローラ27の1つを選択回転し、ペーパーバンクに多段に備えられた給紙カセット26の1つからシートPを繰り出し、分離ローラ(図示せず)で1枚ずつ分離して給紙路29に入れ、不図示の搬送ローラで搬送して、レジストローラ28に突き当てて止める。そして、中間転写ベルト11上の合成カラー画像にタイミングを合わせてレジストローラ28を回転し、中間転写ベルト11と2次転写装置との間にシートを送り込み、2次転写装置で転写してシート上にカラー画像を記録する。
画像転写後のシートは、2次転写装置で搬送させられて定着装置30へと送り込まれ、定着装置30で熱と圧力とを加えて転写画像を定着した後、排出ローラ32で排出し、排紙トレイ40上にスタックされる。一方、画像転写後の中間転写ベルト11は、中間転写体クリーニング装置25で、画像転写後にベルト11上に残留するトナーを除去し、タンデム画像形成装置による再度の画像形成に備えられる。
図2は、中間転写部を詳細に示す概略構成図である。本例では、支持ローラ34が駆動ローラとなっている。支持ローラ10はクリーニング対向ローラでもあり、支持ローラ12、35は純粋な従動ローラであって、一次転写ニップを安定化する機能を有する。クリーニング対向ローラ10は本構成ではテンションローラも兼ね、中間転写ベルト11に一定の張力を付与する働きをしている。ローラ20は一次転写ローラでブラック、イエロー、マゼンタ、シアンの画像形成手段に対応して4本設置されている。
本例では、中間転写体クリーニング装置25が脱着可能で、且つ廃トナー(ベルト上から回収された残トナー)が搬送手段によりクリーニング装置25から排出され不図示の本体回収ボトルに搬送される構成を想定している。図3に、中間転写体クリーニング装置25の拡大概略構成を示す。クリーニングブレード21で中間転写ベルト11から掻き落とされる廃トナーは、廃トナー搬送手段(本例では搬送スクリュー)33上に溜まることになる。クリーニングブレードを有することで、ブレードの経時磨耗により定期的なクリーニングユニットの交換を確保できる。
一般にクリーニング装置は構造上、廃トナー回収ボトルより大きな開口部(中間転写ベルト〔取付位置によっては感光体〕から残トナーを掻き取る個所での開口部)を有していて、密閉性が悪くなっている。そのため、中間転写体クリーニング装置25を取り外す時、当該装置内の廃トナー残量が多いと、取り外すユニットの重量が増して操作性が悪くなるだけでなく、ユニットから廃トナーがこぼれて衣類等を汚すおそれがある。本発明では、クリーニング装置取り外し時に、クリーニング装置内の廃トナーの残量が可能な限り少なくなっている。可能な最小クリーニング装置内残トナー容量は、図4のように廃トナー搬送手段が通常使用されるφ9搬送スクリューと仮定すると、搬送経路の側面は半径で1.5mmの余裕を見てφ12となる。搬送スクリューで最大限廃トナーを除去した時、スクリュー下部の180度領域に廃トナーを搬送出来ない部分が生じる。そこで最小経路容量をφ12の円として残トナーの体積比率を計算すると図4中の式より約22%となる。但し、実際にはスクリューの軸や搬送経路の壁に付着して取れないトナーが存在するため、一割程度余裕を見て体積比率は25%程度となる。
クリーニング装置において、作像中、廃トナー搬送手段が動作して廃トナーを搬出(排出)するが、同時に中間転写ベルト上から除去されたトナーがクリーニング装置内に取り込まれるため、通常、クリーニングユニット内には一定量(最小残量以上)の廃トナーが残留する。本発明では、廃トナーの取り込みが行われない非作像時において事前に廃トナー搬送手段を動作させることで、クリーニング装置内に残留した廃トナーを搬出してクリーニング装置内の廃トナーの残量を可能な限り少なくする。
クリーニング手段を取り外すに先立って非作像時に廃トナー搬送手段を動作させる制御は、タイマー等によって一定時間動作させるといった簡便なやり方で可能であるが、少なくとも搬送スクリュー上にある廃トナーは全領域においてユニットから排出しておくことが望ましい。そのため、少なくともスクリューの総巻き数分回転することで、スクリュー上の排出口から最も遠い位置にある廃トナーが排出された後にユニット交換する(図5)。
廃トナー搬送手段の駆動を中間転写ベルトの駆動と別にすることで、例え非作像時に廃トナー搬送手段を動作させても、ベルトや当該ベルトに当接するブレードの寿命に対して影響を与えずにすむ。そのため、クリーニング手段の取り外しに備えて、常にクリーニング手段内のトナーを空にする目的で、ジョブ後非作像時に必ず廃トナー搬送動作を入れることも可能である。
また、クリーニング手段内の廃トナー量を検知する手段を備えるようにする。これにより、クリーニング手段内の廃トナー残量を知ることができ、制御方法によっては廃トナー残量がゼロもしくは一定値以下にならなければクリーニングユニットを取り外しできないようにすることも可能であり、取り外し時の廃トナー残量が確実に少なくなる。このような廃トナー残量検知手段として光学センサを用いる例を図6に示す。これは、通常、現像やトナー補給系で用いられる遮光検知型の光学センサを応用したものである。ユニット内の廃トナー残量が多い時、センサ間の廃トナーを掻き落す部材を動作させても廃トナーが順次センサ間に供給されるため、受光センサで検知できないが、ユニット内の廃トナーが少なくなると掻き落す部材でセンサ間のトナーが除去されるため、受光センサで検知可能になる。本方式は、トナー補給系にて採用の実績があり、技術的にほぼ完成している。
上記のような画像形成装置に用いられるトナーとして、重合トナー若しくはSPR-Cトナーを用いた。トナーが重合トナー若しくはSPR-Cトナーである場合、その形状が球形に近く且つ小粒径であるため、ブレードによるクリーニングが特に困難であり、僅かなブレード経時磨耗でもクリーニング性が低下する。そのため、定期的にブレードを交換して一定の磨耗量以下に保つ必要がある。クリーニングブレードが他のメンテナンス部品に比べ短寿命である場合、クリーニング手段を他のユニットと一体で交換する方法も考えられないわけではないが、ランニングコスト等の理由からクリーニング手段単独での交換の要求は高い。
以下、画像形成装置に好適に使用されるトナーについて詳細に説明する。600dpi以上の微小ドットを再現するために、トナーの体積平均粒径は3〜8μmが好ましい。体積平均粒径(Dv)と個数平均粒径(Dn)との比(Dv/Dn)は1.00〜1.40の範囲にあることが好ましい。(Dv/Dn)が1.00に近いほど粒径分布がシャープであることを示す。このような小粒径で粒径分布の狭いトナーでは、トナーの帯電量分布が均一になり、地肌かぶりの少ない高品位な画像を得ることができ、また、静電転写方式では転写率を高くすることができる。
トナーの形状係数SF-1は100〜180、形状係数SF-2は100〜180の範囲にあることが好ましい。図7、図8は、形状係数SF-1、形状係数SF-2を説明するためにトナーの形状を模式的に表したものである。形状係数SF-1は、トナー形状の丸さの割合を示すものであり、下記の式(1)で表される。トナーを2次元平面に投影してできる形状の最大長MXLNGの二乗を図形面積AREAで除して、100π/4を乗じた値である。
SF-1={(MXLNG)/AREA}×(100π/4)・・・式(1)
SF-1の値が100の場合トナーの形状は真球となり、SF-1の値が大きくなるほど不定形になる。
また、形状係数SF-2は、トナー形状の凹凸の割合を示すものであり、下記の式(2)で表される。トナーを2次元平面に投影してできる図形の周長PERIの二乗を図形面積AREAで除して、100π/4を乗じた値である。
SF-2={(PERI)/AREA}×(100π/4)・・・式(2)
SF-2の値が100の場合トナー表面に凹凸が存在しなくなり、SF-2の値が大きくなるほどトナー表面の凹凸が顕著になる。
形状係数の測定は、具体的には、走査型電子顕微鏡(S−800:日立製作所製)でトナーの写真を撮り、これを画像解析装置(LUSEX3:ニレコ社製)に導入して解析して計算した。トナーの形状が球形に近くなると、トナーとトナーあるいはトナーと感光体との接触状態が点接触になるために、トナー同士の吸着力は弱くなり、従って流動性が高くなり、またトナーと感光体との吸着力も弱くなって、転写率は高くなる。形状係数SF-1、SF-2のいずれかが180を超えると、転写率が低下するため好ましくない。
本発明に係る画像形成装置に好適に用いられるトナーは、少なくとも、窒素原子を含む官能基を有するポリエステルプレポリマー、ポリエステル、着色剤、離型剤を有機溶媒中に分散させたトナー材料液を、水系溶媒中で架橋及び/又は伸長反応させて得られるトナーである。以下に、トナーの構成材料及び製造方法について説明する。
(ポリエステル)
ポリエステルは、多価アルコール化合物と多価カルボン酸化合物との重縮合反応によって得られる。多価アルコール化合物(PO)としては、2価アルコール(DIO)及び3価以上の多価アルコール(TO)が挙げられ、(DIO)単独、又は(DIO)と少量の(TO)との混合物が好ましい。2価アルコール(DIO)としては、アルキレングリコール(エチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、1,3−プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオールなど);アルキレンエーテルグリコール(ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ジプロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレンエーテルグリコールなど);脂環式ジオール(1,4−シクロヘキサンジメタノール、水素添加ビスフェノールAなど);ビスフェノール類(ビスフェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノールSなど);上記脂環式ジオールのアルキレンオキサイド(エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイドなど)付加物;上記ビスフェノール類のアルキレンオキサイド(エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイドなど)付加物などが挙げられる。これらのうち好ましいものは、炭素数2〜12のアルキレングリコール及びビスフェノール類のアルキレンオキサイド付加物であり、特に好ましいものはビスフェノール類のアルキレンオキサイド付加物、及びこれと炭素数2〜12のアルキレングリコールとの併用である。3価以上の多価アルコール(TO)としては、3〜8価又はそれ以上の多価脂肪族アルコール(グリセリン、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、ソルビトールなど);3価以上のフェノール類(トリスフェノールPA、フェノールノボラック、クレゾールノボラックなど);上記3価以上のポリフェノール類のアルキレンオキサイド付加物などが挙げられる。
多価カルボン酸(PC)としては、2価カルボン酸(DIC)及び3価以上の多価カルボン酸(TC)が挙げられ、(DIC)単独、及び(DIC)と少量の(TC)との混合物が好ましい。2価カルボン酸(DIC)としては、アルキレンジカルボン酸(コハク酸、アジピン酸、セバシン酸など);アルケニレンジカルボン酸(マレイン酸、フマール酸など);芳香族ジカルボン酸(フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、ナフタレンジカルボン酸など)などが挙げられる。これらのうち好ましいものは、炭素数4〜20のアルケニレンジカルボン酸及び炭素数8〜20の芳香族ジカルボン酸である。3価以上の多価カルボン酸(TC)としては、炭素数9〜20の芳香族多価カルボン酸(トリメリット酸、ピロメリット酸など)などが挙げられる。なお、多価カルボン酸(PC)としては、上述のものの酸無水物又は低級アルキルエステル(メチルエステル、エチルエステル、イソプロピルエステルなど)を用いて多価アルコール(PO)と反応させてもよい。
多価アルコール(PO)と多価カルボン酸(PC)の比率は、水酸基[OH]とカルボキシル基[COOH]の当量比[OH]/[COOH]として、通常2/1〜1/1、好ましくは1.5/1〜1/1、さらに好ましくは1.3/1〜1.02/1である。
多価アルコール(PO)と多価カルボン酸(PC)の重縮合反応は、テトラブトキシチタネート、ジブチルチンオキサイドなど公知のエステル化触媒の存在下、150〜280℃に加熱し、必要により減圧としながら生成する水を留去して、水酸基を有するポリエステルを得る。ポリエステルの水酸基価は5以上であることが好ましく、ポリエステルの酸価は通常1〜30、好ましくは5〜20である。酸価を持たせることで負帯電性となりやすく、さらにはシート(記録媒体)への定着時、シートとトナーの親和性がよく低温定着性が向上する。しかし、酸価が30を超えると帯電の安定性、特に環境変動に対し悪化傾向がある。
また、重量平均分子量1万〜40万、好ましくは2万〜20万である。重量平均分子量が1万未満では、耐オフセット性が悪化するため好ましくない。40万を超えると低温定着性が悪化するため好ましくない。
ポリエステルには、上記の重縮合反応で得られる未変性ポリエステルの他に、ウレア変性のポリエステルが好ましく含有される。ウレア変性のポリエステルは、上記の重縮合反応で得られるポリエステルの末端のカルボキシル基や水酸基等と多価イソシアネート化合物(PIC)とを反応させ、イソシアネート基を有するポリエステルプレポリマー(A)を得、これとアミン類との反応により分子鎖が架橋及び/又は伸長されて得られるものである。
多価イソシアネート化合物(PIC)としては、脂肪族多価イソシアネート(テトラメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、2,6−ジイソシアナトメチルカプロエートなど);脂環式ポリイソシアネート(イソホロンジイソシアネート、シクロヘキシルメタンジイソシアネートなど);芳香族ジイソシアネート(トリレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネートなど);芳香脂肪族ジイソシアネート(α,α,α’,α’−テトラメチルキシリレンジイソシアネートなど);イソシアネート類;前記ポリイソシアネートをフェノール誘導体、オキシム、カプロラクタムなどでブロックしたもの;及びこれら2種以上の併用が挙げられる。
多価イソシアネート化合物(PIC)の比率は、イソシアネート基[NCO]と、水酸基を有するポリエステルの水酸基[OH]の当量比[NCO]/[OH]として、通常5/1〜1/1、好ましくは4/1〜1.2/1、さらに好ましくは2.5/1〜1.5/1である。[NCO]/[OH]が5を超えると低温定着性が悪化する。[NCO]のモル比が1未満では、ウレア変性ポリエステルを用いる場合、そのエステル中のウレア含量が低くなり、耐ホットオフセット性が悪化する。
イソシアネート基を有するポリエステルプレポリマー(A)中の多価イソシアネート化合物(PIC)構成成分の含有量は、通常0.5〜40wt%、好ましくは1〜30wt%、さらに好ましくは2〜20wt%である。0.5wt%未満では、耐ホットオフセット性が悪化するとともに、耐熱保存性と低温定着性の両立の面で不利になる。また、40wt%を超えると低温定着性が悪化する。
イソシアネート基を有するポリエステルプレポリマー(A)中の1分子当たりに含有されるイソシアネート基は、通常1個以上、好ましくは平均1.5〜3個、さらに好ましくは平均1.8〜2.5個である。1分子当たり1個未満では、ウレア変性ポリエステルの分子量が低くなり、耐ホットオフセット性が悪化する。
次に、ポリエステルプレポリマー(A)と反応させるアミン類(B)としては、2価アミン化合物(B1)、3価以上の多価アミン化合物(B2)、アミノアルコール(B3)、アミノメルカプタン(B4)、アミノ酸(B5)、及びB1〜B5のアミノ基をブロックしたもの(B6)などが挙げられる。
2価アミン化合物(B1)としては、芳香族ジアミン(フェニレンジアミン、ジエチルトルエンジアミン、4,4’−ジアミノジフェニルメタンなど);脂環式ジアミン(4,4’−ジアミノ−3,3’−ジメチルジシクロヘキシルメタン、ジアミンシクロヘキサン、イソホロンジアミンなど);及び脂肪族ジアミン(エチレンジアミン、テトラメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミンなど)などが挙げられる。3価以上の多価アミン化合物(B2)としては、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミンなどが挙げられる。アミノアルコール(B3)としては、エタノールアミン、ヒドロキシエチルアニリンなどが挙げられる。アミノメルカプタン(B4)としては、アミノエチルメルカプタン、アミノプロピルメルカプタンなどが挙げられる。アミノ酸(B5)としては、アミノプロピオン酸、アミノカプロン酸などが挙げられる。B1〜B5のアミノ基をブロックしたもの(B6)としては、前記B1〜B5のアミン類とケトン類(アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンなど)から得られるケチミン化合物、オキサゾリジン化合物などが挙げられる。これらアミン類(B)のうち好ましいものは、B1及びB1と少量のB2の混合物である。
アミン類(B)の比率は、イソシアネート基を有するポリエステルプレポリマー(A)中のイソシアネート基[NCO]と、アミン類(B)中のアミノ基[NHx]の当量比[NCO]/[NHx]として、通常1/2〜2/1、好ましくは1.5/1〜1/1.5、さらに好ましくは1.2/1〜1/1.2である。[NCO]/[NHx]が2を超えたり1/2未満では、ウレア変性ポリエステルの分子量が低くなり、耐ホットオフセット性が悪化する。
また、ウレア変性ポリエステル中には、ウレア結合と共にウレタン結合を含有していてもよい。ウレア結合含有量とウレタン結合含有量のモル比は、通常100/0〜10/90であり、好ましくは80/20〜20/80、さらに好ましくは、60/40〜30/70である。ウレア結合のモル比が10%未満では、耐ホットオフセット性が悪化する。
ウレア変性ポリエステルは、ワンショット法などにより製造される。多価アルコール(PO)と多価カルボン酸(PC)を、テトラブトキシチタネート、ジブチルチンオキサイドなど公知のエステル化触媒の存在下、150〜280℃に加熱し、必要により減圧としながら生成する水を留去して、水酸基を有するポリエステルを得る。次いで40〜140℃にて、これに多価イソシアネート(PIC)を反応させ、イソシアネート基を有するポリエステルプレポリマー(A)を得る。さらにこの(A)にアミン類(B)を0〜140℃にて反応させ、ウレア変性ポリエステルを得る。
(PIC)を反応させる際、及び(A)と(B)を反応させる際には、必要により溶剤を用いることもできる。使用可能な溶剤としては、芳香族溶剤(トルエン、キシレンなど);ケトン類(アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンなど);エステル類(酢酸エチルなど);アミド類(ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミドなど)及びエーテル類(テトラヒドロフランなど)などのイソシアネート(PIC)に対して不活性なものが挙げられる。
また、ポリエステルプレポリマー(A)とアミン類(B)との架橋及び/又は伸長反応には、必要により反応停止剤を用い、得られるウレア変性ポリエステルの分子量を調整することができる。反応停止剤としては、モノアミン(ジエチルアミン、ジブチルアミン、ブチルアミン、ラウリルアミンなど)、及びそれらをブロックしたもの(ケチミン化合物)などが挙げられる。
ウレア変性ポリエステルの重量平均分子量は、通常1万以上、好ましくは2万〜1000万、さらに好ましくは3万〜100万である。1万未満では耐ホットオフセット性が悪化する。ウレア変性ポリエステル等の数平均分子量は、先の未変性ポリエステルを用いる場合は特に限定されるものではなく、前記重量平均分子量とするのに得やすい数平均分子量でよい。ウレア変性ポリエステルを単独で使用する場合は、その数平均分子量は、通常2000〜15000、好ましくは2000〜10000、さらに好ましくは2000〜8000である。20000を超えると低温定着性及びフルカラー装置に用いた場合の光沢性が悪化する。
未変性ポリエステルとウレア変性ポリエステルとを併用することで、低温定着性及びフルカラー画像形成装置100に用いた場合の光沢性が向上するので、ウレア変性ポリエステルを単独で使用するよりも好ましい。尚、未変性ポリエステルはウレア結合以外の化学結合で変性されたポリエステルを含んでも良い。
未変性ポリエステルとウレア変性ポリエステルとは、少なくとも一部が相溶していることが低温定着性、耐ホットオフセット性の面で好ましい。従って、未変性ポリエステルとウレア変性ポリエステルとは類似の組成であることが好ましい。
また、未変性ポリエステルとウレア変性ポリエステルとの重量比は、通常20/80〜95/5、好ましくは70/30〜95/5、さらに好ましくは75/25〜95/5、特に好ましくは80/20〜93/7である。ウレア変性ポリエステルの重量比が5%未満では、耐ホットオフセット性が悪化するとともに、耐熱保存性と低温定着性の両立の面で不利になる。
未変性ポリエステルとウレア変性ポリエステルとを含むバインダー樹脂のガラス転移点(Tg)は、通常45〜65℃、好ましくは45〜60℃である。45℃未満ではトナーの耐熱性が悪化し、65℃を超えると低温定着性が不十分となる。
また、ウレア変性ポリエステルは、得られるトナー母体粒子の表面に存在しやすいため、公知のポリエステル系トナーと比較して、ガラス転移点が低くても耐熱保存性が良好な傾向を示す。
(着色剤)
着色剤としては、公知の染料及び顔料が全て使用でき、例えば、カーボンブラック、ニグロシン染料、鉄黒、ナフトールイエローS、ハンザイエロー(10G、5G、G)、カドミュウムイエロー、黄色酸化鉄、黄土、黄鉛、チタン黄、ポリアゾイエロー、オイルイエロー、ハンザイエロー(GR、A、RN、R)、ピグメントイエローL、ベンジジンイエロー(G、GR)、パーマネントイエロー(NCG)、バルカンファストイエロー(5G、R)、タートラジンレーキ、キノリンイエローレーキ、アンスラザンイエローBGL、イソインドリノンイエロー、ベンガラ、鉛丹、鉛朱、カドミュウムレッド、カドミュウムマーキュリレッド、アンチモン朱、パーマネントレッド4R、パラレッド、ファイセーレッド、パラクロルオルトニトロアニリンレッド、リソールファストスカーレットG、ブリリアントファストスカーレット、ブリリアントカーンミンBS、パーマネントレッド(F2R、F4R、FRL、FRLL、F4RH)、ファストスカーレットVD、ベルカンファストルビンB、ブリリアントスカーレットG、リソールルビンGX、パーマネントレッドF5R、ブリリアントカーミン6B、ピグメントスカーレット3B、ボルドー5B、トルイジンマルーン、パーマネントボルドーF2K、ヘリオボルドーBL、ボルドー10B、ボンマルーンライト、ボンマルーンメジアム、エオシンレーキ、ローダミンレーキB、ローダミンレーキY、アリザリンレーキ、チオインジゴレッドB、チオインジゴマルーン、オイルレッド、キナクリドンレッド、ピラゾロンレッド、ポリアゾレッド、クロームバーミリオン、ベンジジンオレンジ、ペリノンオレンジ、オイルオレンジ、コバルトブルー、セルリアンブルー、アルカリブルーレーキ、ピーコックブルーレーキ、ビクトリアブルーレーキ、無金属フタロシアニンブルー、フタロシアニンブルー、ファストスカイブルー、インダンスレンブルー(RS、BC)、インジゴ、群青、紺青、アントラキノンブルー、ファストバイオレットB、メチルバイオレットレーキ、コバルト紫、マンガン紫、ジオキサンバイオレット、アントラキノンバイオレット、クロムグリーン、ジンクグリーン、酸化クロム、ピリジアン、エメラルドグリーン、ピグメントグリーンB、ナフトールグリーンB、グリーンゴールド、アシッドグリーンレーキ、マラカイトグリーンレーキ、フタロシアニングリーン、アントラキノングリーン、酸化チタン、亜鉛華、リトボン及びそれらの混合物が使用できる。着色剤の含有量はトナーに対して通常1〜15重量%、好ましくは3〜10重量%である。
着色剤は樹脂と複合化されたマスターバッチとして用いることもできる。マスターバッチの製造、又はマスターバッチとともに混練されるバインダー樹脂としては、ポリスチレン、ポリ−p−クロロスチレン、ポリビニルトルエンなどのスチレン及びその置換体の重合体、あるいはこれらとビニル化合物との共重合体、ポリメチルメタクリレート、ポリブチルメタクリレート、ポリ塩化ビニル、ポリ酢酸ビニル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル、エポキシ樹脂、エポキシポリオール樹脂、ポリウレタン、ポリアミド、ポリビニルブチラール、ポリアクリル酸樹脂、ロジン、変性ロジン、テルペン樹脂、脂肪族又は脂環族炭化水素樹脂、芳香族系石油樹脂、塩素化パラフィン、パラフィンワックスなどが挙げられ、単独あるいは混合して使用できる。
(荷電制御剤)
荷電制御剤としては公知のものが使用でき、例えばニグロシン系染料、トリフェニルメタン系染料、クロム含有金属錯体染料、モリブデン酸キレート顔料、ローダミン系染料、アルコキシ系アミン、4級アンモニウム塩(フッ素変性4級アンモニウム塩を含む)、アルキルアミド、燐の単体又は化合物、タングステンの単体又は化合物、フッ素系活性剤、サリチル酸金属塩及び、サリチル酸誘導体の金属塩等である。具体的にはニグロシン系染料のボントロン03、4級アンモニウム塩のボントロンP−51、含金属アゾ染料のボントロンS−34、オキシナフトエ酸系金属錯体のE−82、サリチル酸系金属錯体のE−84、フェノール系縮合物のE−89(以上、オリエント化学工業社製)、4級アンモニウム塩モリブデン錯体のTP−302、TP−415(以上、保土谷化学工業社製)、4級アンモニウム塩のコピーチャージPSY VP2038、トリフェニルメタン誘導体のコピーブルーPR、4級アンモニウム塩のコピーチャージ NEG VP2036、コピーチャージ NX VP434(以上、ヘキスト社製)、LRA−901、ホウ素錯体であるLR−147(日本カーリット社製)、銅フタロシアニン、ペリレン、キナクリドン、アゾ系顔料、その他スルホン酸基、カルボキシル基、4級アンモニウム塩等の官能基を有する高分子系の化合物が挙げられる。このうち、特にトナーを負極性に制御する物質が好ましく使用される。
荷電制御剤の使用量は、バインダー樹脂の種類、必要に応じて使用される添加剤の有無、分散方法を含めたトナー製造方法によって決定されるもので、一義的に限定されるものではないが、好ましくはバインダー樹脂100重量部に対して、0.1〜10重量部の範囲で用いられる。好ましくは、0.2〜5重量部の範囲がよい。10重量部を超える場合にはトナーの帯電性が大きすぎ、荷電制御剤の効果を減退させ、現像ローラとの静電的吸引力が増大し、現像剤の流動性低下や、画像濃度の低下を招く。
(離型剤)
離型剤としては、融点が50〜120℃の低融点のワックスが、バインダー樹脂との分散の中でより離型剤として効果的に定着ローラとトナー界面との間で働き、これにより定着ローラにオイルの如き離型剤を塗布することなく高温オフセットに対し効果を示す。このようなワックス成分としては、以下のものが挙げられる。ロウ類及びワックス類としては、カルナバワックス、綿ロウ、木ロウ、ライスワックス等の植物系ワックス、ミツロウ、ラノリン等の動物系ワックス、オゾケライト、セルシン等の鉱物系ワックス、及び及びパラフィン、マイクロクリスタリン、ペトロラタム等の石油ワックス等が挙げられる。また、これら天然ワックスの外に、フィッシャー・トロプシュワックス、ポリエチレンワックス等の合成炭化水素ワックス、エステル、ケトン、エーテル等の合成ワックス等が挙げられる。さらに、12−ヒドロキシステアリン酸アミド、ステアリン酸アミド、無水フタル酸イミド、塩素化炭化水素等の脂肪酸アミド及び、低分子量の結晶性高分子樹脂である、ポリ−n−ステアリルメタクリレート、ポリ−n−ラウリルメタクリレート等のポリアクリレートのホモ重合体あるいは共重合体(例えば、n−ステアリルアクリレート−エチルメタクリレートの共重合体等)等、側鎖に長いアルキル基を有する結晶性高分子等も用いることができる。
荷電制御剤、離型剤はマスターバッチ、バインダー樹脂とともに溶融混練することもできるし、もちろん有機溶剤に溶解、分散する際に加えても良い。
(外添剤)
トナー粒子の流動性や現像性、帯電性を補助するための外添剤として、無機微粒子が好ましく用いられる。この無機微粒子の一次粒子径は、5×10−3〜2μmであることが好ましく、特に5×10−3〜0.5μmであることが好ましい。また、BET法による比表面積は、20〜500m/gであることが好ましい。この無機微粒子の使用割合は、トナーの0.01〜5wt%であることが好ましく、特に0.01〜2.0wt%であることが好ましい。
無機微粒子の具体例としては、例えばシリカ、アルミナ、酸化チタン、チタン酸バリウム、チタン酸マグネシウム、チタン酸カルシウム、チタン酸ストロンチウム、酸化亜鉛、酸化スズ、ケイ砂、クレー、雲母、ケイ灰石、ケイソウ土、酸化クロム、酸化セリウム、ベンガラ、三酸化アンチモン、酸化マグネシウム、酸化ジルコニウム、硫酸バリウム、炭酸バリウム、炭酸カルシウム、炭化ケイ素、窒化ケイ素などを挙げることができる。中でも、流動性付与剤としては、疎水性シリカ微粒子と疎水性酸化チタン微粒子を併用するのが好ましい。特に両微粒子の平均粒径が5×10−2μm以下のものを使用して攪拌混合を行った場合、トナーとの静電力、ファンデルワールス力は格段に向上することより、所望の帯電レベルを得るために行われる現像装置内部の攪拌混合によっても、トナーから流動性付与剤が脱離することなく、ホタルなどが発生しない良好な画像品質が得られて、さらに転写残トナーの低減が図られる。
酸化チタン微粒子は、環境安定性、画像濃度安定性に優れている反面、帯電立ち上がり特性の悪化傾向にあることより、酸化チタン微粒子添加量がシリカ微粒子添加量よりも多くなると、この副作用の影響が大きくなることが考えられる。しかし、疎水性シリカ微粒子及び疎水性酸化チタン微粒子の添加量が0.3〜1.5wt%の範囲では、帯電立ち上がり特性が大きく損なわれず、所望の帯電立ち上がり特性が得られ、すなわち、コピーの繰り返しを行っても、安定した画像品質が得られる。
次に、トナーの製造方法について説明する。ここでは、好ましい製造方法について示すが、これに限られるものではない。
(トナーの製造方法)
1)着色剤、未変性ポリエステル、イソシアネート基を有するポリエステルプレポリマー、離型剤を有機溶媒中に分散させトナー材料液を作る。
有機溶媒は、沸点が100℃未満の揮発性であることが、トナー母体粒子形成後の除去が容易である点から好ましい。具体的には、トルエン、キシレン、ベンゼン、四塩化炭素、塩化メチレン、1,2−ジクロロエタン、1,1,2−トリクロロエタン、トリクロロエチレン、クロロホルム、モノクロロベンゼン、ジクロロエチリデン、酢酸メチル、酢酸エチル、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンなどを単独あるいは2種以上組み合わせて用いることができる。特に、トルエン、キシレン等の芳香族系溶媒及び塩化メチレン、1,2−ジクロロエタン、クロロホルム、四塩化炭素等のハロゲン化炭化水素が好ましい。有機溶媒の使用量は、ポリエステルプレポリマー100重量部に対し、通常0〜300重量部、好ましくは0〜100重量部、さらに好ましくは25〜70重量部である。
2)トナー材料液を界面活性剤、樹脂微粒子の存在下、水系媒体中で乳化させる。
水系媒体は、水単独でも良いし、アルコール(メタノール、イソプロピルアルコール、エチレングリコールなど)、ジメチルホルムアミド、テトラヒドロフラン、セルソルブ類(メチルセルソルブなど)、低級ケトン類(アセトン、メチルエチルケトンなど)などの有機溶媒を含むものであってもよい。
トナー材料液100重量部に対する水系媒体の使用量は、通常50〜2000重量部、好ましくは100〜1000重量部である。50重量部未満ではトナー材料液の分散状態が悪く、所定の粒径のトナー粒子が得られない。20000重量部を超えると経済的でない。
また、水系媒体中の分散を良好にするために、界面活性剤、樹脂微粒子等の分散剤を適宜加える。
界面活性剤としては、アルキルベンゼンスルホン酸塩、α−オレフィンスルホン酸塩、リン酸エステルなどのアニオン性界面活性剤、アルキルアミン塩、アミノアルコール脂肪酸誘導体、ポリアミン脂肪酸誘導体、イミダゾリンなどのアミン塩型や、アルキルトリメチルアンモニム塩、ジアルキルジメチルアンモニウム塩、アルキルジメチルベンジルアンモニウム塩、ピリジニウム塩、アルキルイソキノリニウム塩、塩化ベンゼトニウムなどの4級アンモニウム塩型のカチオン性界面活性剤、脂肪酸アミド誘導体、多価アルコール誘導体などの非イオン界面活性剤、例えばアラニン、ドデシルジ(アミノエチル)グリシン、ジ(オクチルアミノエチル)グリシンやN−アルキル−N,N−ジメチルアンモニウムべタインなどの両性界面活性剤が挙げられる。
また、フルオロアルキル基を有する界面活性剤を用いることにより、非常に少量でその効果をあげることができる。好ましく用いられるフルオロアルキル基を有するアニオン性界面活性剤としては、炭素数2〜10のフルオロアルキルカルボン酸及びその金属塩、パーフルオロオクタンスルホニルグルタミン酸ジナトリウム、3−[ω−フルオロアルキル(C6〜C11)オキシ]−1−アルキル(C3〜C4)スルホン酸ナトリウム、3−[ω−フルオロアルカノイル(C6〜C8)−N−エチルアミノ]−1−プロパンスルホン酸ナトリウム、フルオロアルキル(C11〜C20)カルボン酸及び金属塩、パーフルオロアルキルカルボン酸(C7〜C13)及びその金属塩、パーフルオロアルキル(C4〜C12)スルホン酸及びその金属塩、パーフルオロオクタンスルホン酸ジエタノールアミド、N−プロピル−N−(2−ヒドロキシエチル)パーフルオロオクタンスルホンアミド、パーフルオロアルキル(C6〜C10)スルホンアミドプロピルトリメチルアンモニウム塩、パーフルオロアルキル(C6〜C10)−N−エチルスルホニルグリシン塩、モノパーフルオロアルキル(C6〜C16)エチルリン酸エステルなどが挙げられる。
商品名としては、サーフロンS−111、S−112、S−113(旭硝子社製)、フロラードFC−93、FC−95、FC−98、FC−129(住友3M社製)、ユニダインDS−101、DS−102(ダイキン工業社製)、メガファックF−110、F−120、F−113、F−191、F−812、F−833(大日本インキ社製)、エクトップEF−102、103、104、105、112、123A、123B、306A、501、201、204、(トーケムプロダクツ社製)、フタージェントF−100、F150(ネオス社製)などが挙げられる。
また、カチオン性界面活性剤としては、フルオロアルキル基を右する脂肪族1級、2級もしくは2級アミン酸、パーフルオロアルキル(C6−C10)スルホンアミドプロピルトリメチルアンモニウム塩などの脂肪族4級アンモニウム塩、ベンザルコニウム塩、塩化ベンゼトニウム、ピリジニウム塩、イミダゾリニウム塩、商品名としてはサーフロンS−121(旭硝子社製)、フロラードFC−135(住友3M社製)、ユニダインDS−202(ダイキンエ業杜製)、メガファックF−150、F−824(大日本インキ社製)、エクトップEF−132(トーケムプロダクツ社製)、フタージェントF−300(ネオス社製)などが挙げられる。
樹脂微粒子は、水系媒体中で形成されるトナー母体粒子を安定化させるために加えられる。このために、トナー母体粒子の表面上に存在する被覆率が10〜90%の範囲になるように加えられることが好ましい。例えば、ポリメタクリル酸メチル微粒子1μm、及び3μm、ポリスチレン微粒子0.5μm及び2μm、ポリ(スチレン―アクリロニトリル)微粒子1μm、商品名では、PB−200H(花王社製)、SGP(総研社製)、テクノポリマーSB(積水化成品工業社製)、SGP−3G(総研社製)、ミクロパール(積水ファインケミカル社製)等がある。
また、リン酸三カルシウム、炭酸カルシウム、酸化チタン、コロイダルシリカ、ヒドロキシアパタイト等の無機化合物分散剤も用いることができる。
上記の樹脂微粒子、無機化合物分散剤と併用して使用可能な分散剤として、高分子系保護コロイドにより分散液滴を安定化させても良い。例えばアクリル酸、メタクリル酸、α−シアノアクリル酸、α−シアノメタクリル酸、イタコン酸、クロトン酸、フマール酸、マレイン酸又は無水マレイン酸などの酸類、あるいは水酸基を含有する(メタ)アクリル系単量体、例えばアクリル酸−β−ヒドロキシエチル、メタクリル酸−β−ヒドロキシエチル、アクリル酸−β−ヒドロキシプロビル、メタクリル酸−β−ヒドロキシプロピル、アクリル酸−γ−ヒドロキシプロピル、メタクリル酸−γ−ヒドロキシプロピル、アクリル酸−3−クロロ2−ヒドロキシプロビル、メタクリル酸−3−クロロ−2−ヒドロキシプロピル、ジエチレングリコールモノアクリル酸エステル、ジエチレングリコールモノメタクリル酸エステル、グリセリンモノアクリル酸エステル、グリセリンモノメタクリル酸エステル、N−メチロールアクリルアミド、N−メチロールメタクリルアミドなど、ビニルアルコール又はビニルアルコールとのエーテル類、例えばビニルメチルエーテル、ビニルエチルエーテル、ビニルプロピルエーテルなど、又はビニルアルコールとカルボキシル基を含有する化合物のエステル類、例えば酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、酪酸ビニルなど、アクリルアミド、メタクリルアミド、ジアセトンアクリルアミドあるいはこれらのメチロール化合物、アクリル酸クロライド、メタクリル酸クロライドなどの酸クロライド類、ビニルピリジン、ビニルピロリドン、ビニルイミダゾール、エチレンイミンなどの含窒素化合物、又はその複素環を有するものなどのホモポリマー又は共重合体、ポリオキシエチレン、ポリオキシプロピレン、ポリオキシエチレンアルキルアミン、ポリオキシプロピレンアルキルアミン、ポリオキシエチレンアルキルアミド、ポリオキシプロピレンアルキルアミド、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンラウリルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンステアリルフェニルエステル、ポリオキシエチレンノニルフェニルエステルなどのポリオキシエチレン系、メチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロースなどのセルロース類などが使用できる。
分散の方法としては特に限定されるものではないが、低速せん断式、高速せん断式、摩擦式、高圧ジェット式、超音波などの公知の設備が適用できる。この中でも、分散体の粒径を2〜20μmにするために高速せん断式が好ましい。高速せん断式分散機を使用した場合、回転数は特に限定はないが、通常1000〜30000rpm、好ましくは5000〜20000rpmである。分散時間は特に限定はないが、バッチ方式の場合は、通常0.1〜5分である。分散時の温度としては、通常、0〜150℃(加圧下)、好ましくは40〜98℃である。
3)乳化液の作製と同時に、アミン類(B)を添加し、イソシアネート基を有するポリエステルプレポリマー(A)との反応を行わせる。
この反応は、分子鎖の架橋及び/又は伸長を伴う。反応時間は、ポリエステルプレポリマー(A)の有するイソシアネート基構造とアミン類(B)との反応性により選択されるが、通常10分〜40時間、好ましくは2〜24時間である。反応温度は、通常、0〜150℃、好ましくは40〜98℃である。また、必要に応じて公知の触媒を使用することができる。具体的にはジブチルチンラウレート、ジオクチルチンラウレートなどが挙げられる。
4)反応終了後、乳化分散体(反応物)から有機溶媒を除去し、洗浄、乾燥してトナー母体粒子を得る。
有機溶媒を除去するためには、系全体を徐々に層流の攪拌状態で昇温し、一定の温度域で強い攪拌を与えた後、脱溶媒を行うことで紡錘形のトナー母体粒子が作製できる。また、分散安定剤としてリン酸カルシウム塩などの酸、アルカリに溶解可能な物を用いた場合は、塩酸等の酸により、リン酸カルシウム塩を溶解した後、水洗するなどの方法によって、トナー母体粒子からリン酸カルシウム塩を除去する。その他酵素による分解などの操作によっても除去できる。
5)上記で得られたトナー母体粒子に、荷電制御剤を打ち込み、ついで、シリカ微粒子、酸化チタン微粒子等の無機微粒子を外添させ、トナーを得る。
荷電制御剤の打ち込み、及び無機微粒子の外添は、ミキサー等を用いた公知の方法によって行われる。
これにより、小粒径であって、粒径分布のシャープなトナーを容易に得ることができる。さらに、有機溶媒を除去する工程で強い攪拌を与えることで、真球状からラクビーボール状の間の形状を制御することができ、さらに、表面のモフォロジーも滑らかなものから梅干形状の間で制御することができる。
本発明に係るトナーの形状は略球形状であり、以下の形状規定によって表すことができる。図9は、本発明のトナーの形状を模式的に示す図である。図9において、略球形状のトナーを長軸r1、短軸r2、厚さr3(但し、r1≧r2≧r3とする。)で規定するとき、トナーは、長軸と短軸との比(r2/r1)(図9(b)参照)が0.5〜1.0で、厚さと短軸との比(r3/r2)(図9(c)参照)が0.7〜1.0の範囲にあることが好ましい。長軸と短軸との比(r2/r1)が0.5未満では、真球形状から離れるためにドット再現性及び転写効率が劣り、高品位な画質が得られなくなる。また、厚さと短軸との比(r3/r2)が0.7未満では、扁平形状に近くなり、球形トナーのような高転写率は得られなくなる。特に、厚さと短軸との比(r3/r2)が1.0では、長軸を回転軸とする回転体となり、トナーの流動性を向上させることができる。なお、r1、r2、r3は、走査型電子顕微鏡(SEM)で、視野の角度を変えて写真を撮り、観察しながら測定した。
本発明に係る電子写真装置の概略構成図である。 同電子写真装置の中間転写ユニット部の概略図である。 ベルトクリーニングユニット断面模式図である。 クリーニング手段内に残留する廃トナー量の見積もりを説明する図である。 廃トナー搬送スクリューの動作を説明する図である。 廃トナー残留検知センサに係る動作を説明する図である。 形状係数SF-1を説明するためのトナー形状模式図である。 形状係数SF-2を説明するためのトナー形状模式図である。 トナー形状を模式的に示す図である。
符号の説明
10 対向ローラ
11 中間転写ベルト
21 クリーニングブレード
33 搬送スクリュー

Claims (12)

  1. 画像形成プロセスで残った転写残トナーを除去するクリーニング手段と、除去した残トナーをクリーニング手段内から排出する搬送手段を備え、クリーニング手段とトナー搬送手段を一体で脱着可能に構成した画像形成装置用クリーニングユニットにおいて、クリーニング手段取り外し時に、クリーニング手段内に存する廃ナーがクリーニング手段容量の25%以下であることを特徴とするクリーニングユニット。
  2. 上記トナー搬送手段を画像形成装置の非作像時に作動させて、クリーニング手段取り外しに際して事前に廃トナー量を上記25%以下に調整することを特徴とする請求項1に記載のクリーニングユニット。
  3. クリーニング手段内の廃トナーの量を検出する検知手段を備え、当該検知手段が光学センサであることを特徴とする請求項1又は2に記載のクリーニングユニット。
  4. 上記トナー搬送手段としてスクリュー部材を用い、クリーニング手段取り外しに際して事前に、上記スクリュー部材の総巻き数に相当する数だけスクリュー部材を作動回転させることを特徴とする請求項1に記載のクリーニングユニット。
  5. クリーニング手段にクリーニングブレードが備えられたことを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載のクリーニングユニット。
  6. 請求項1〜5のいずれか一項に記載のクリーニングユニットを有した画像形成装置。
  7. 上記トナー搬送手段の駆動手段が、画像形成装置の他の駆動手段、例えば中間転写体用駆動手段と独立していることを特徴とする請求項6に記載の画像形成装置。
  8. 堆積平均粒径が3〜8μmで且つ体積平均粒径(Dv)と個数平均粒径(Dn)との比(Dv/Dn)が1.00〜1.40の範囲にあるトナーを使用することを特徴とする請求項6又は7に記載の画像形成装置。
  9. 形状係数SF-1が100〜180の範囲にあり且つ形状係数SF-2が100〜180の範囲にあるトナーを使用することを特徴とする請求項6又は7に記載の画像形成装置。
  10. 窒素原子含有官能基を有するポリエステルプレポリマー、ポリエステル、着色剤、離型剤を有機溶媒中に分散させたトナー材料液を、水系媒体中で架橋及び/又は伸長反応させて得られたトナーを使用することを特徴とする請求項6又は7に記載の画像形成装置。
  11. 略球形のトナーを使用することを特徴とする請求項8〜10のいずれか一項に記載の画像形成装置。
  12. その形状が長軸r1、短軸r2、厚さr3で規定され(但しr1≧r2≧r3)、長軸r1と短軸r2との比(r2/r1)が0.5〜1.0の範囲にあり且つ厚さr3と短軸r2との比(r3/r2)が0.7〜1.0の範囲にあるトナーを使用することを特徴とする請求項8〜11のいずれか一項に記載の画像形成装置。
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