JP2005241486A - 車間距離測定システム - Google Patents
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Abstract
【課題】 低コストの条件の下で、所定の車両から前方車両との間の距離および後方車両との間の距離を高精度に測定する手段を提供する。
【解決手段】 通常、受信器15F、増幅器16Fおよび送信器17Fは、直列に接続され、前方の車両から左側受信アンテナ14Lrを介して受信した電波を増幅し、その増幅した電波を右側送信アンテナ14Rs経由で前方の車両に送り返すようになっている。制御手段18は、測定指示入力装置12から前方車両距離測定ボタン12Fの押圧を示す信号を入力したとき、増幅器16Fを切り離し、送信器17Fにトリガを与えてパルス波を前方の車両に送信し、そのパルス波をカウントする。受信器15Fが前方の車両からパルス波を受信したとき、パルス波の送信およびカウントを終了する。そのパルス波のカウント数から前方の車両との間の距離を算出し、その距離を車間距離表示装置13の前方車両距離表示画面13Fに表示する。
【選択図】 図3
【解決手段】 通常、受信器15F、増幅器16Fおよび送信器17Fは、直列に接続され、前方の車両から左側受信アンテナ14Lrを介して受信した電波を増幅し、その増幅した電波を右側送信アンテナ14Rs経由で前方の車両に送り返すようになっている。制御手段18は、測定指示入力装置12から前方車両距離測定ボタン12Fの押圧を示す信号を入力したとき、増幅器16Fを切り離し、送信器17Fにトリガを与えてパルス波を前方の車両に送信し、そのパルス波をカウントする。受信器15Fが前方の車両からパルス波を受信したとき、パルス波の送信およびカウントを終了する。そのパルス波のカウント数から前方の車両との間の距離を算出し、その距離を車間距離表示装置13の前方車両距離表示画面13Fに表示する。
【選択図】 図3
Description
本発明は、車両間の距離を測定する車間距離測定システムに関する。
従来から、車両走行中に前方の車両との間の距離を測定する装置が開発されている。例えば、ステレオカメラを使用して前方に存在する障害物の画像データを入力し、その入力した画像データを画像処理して車両であることを認識し、その角度などからその車両との間の距離を推測する装置がある。一方、ミリ波や超音波などの波長の短い高周波電波を前方に照射し、その反射波に基づいて車両の認識、その車両との間の距離やその車両の速度の推測などを行う装置がある(例えば特許文献1参照)。
特開2003−207570号公報(段落0008〜0010、図1)
しかしながら、ステレオカメラ(以下、簡単に「カメラ」という)を使用する場合には、カメラを車両に設置する精度が要求され、膨大な画像処理プログラムが必要になるという問題がある。例えば、車両の形状によって、カメラを設置する位置および方向の調整や画像処理プログラムのチューニングが必要になる。また、特殊な道路環境によって前方の車両が複数台重なって見える状況などに対応するために、最も近くにある車両を認識するように画像処理プログラム自体が学習する必要がある。更に、雨、雪、霧などの悪天候によっては、前方の車両を認識できないこともある。
一方、反射波を利用する場合には、送信した電波の反射波を受信し、その受信した反射波を処理するので、乱反射などによってその反射波がノイズを多く含むため、車両の形状を認識することが難しく、処理プログラムが膨大になるという問題がある。例えば、前方の車両の反射面に凹凸があったり、曲線走行中にその車両の後部が側面につながって見えたりするときは、車両の形状の認識が難しい。このようなときにも、車両の後部を認識するように処理プログラム自体が学習する必要がある。
更に、カメラや反射波を用いる場合、前記のような車両に設置する精度や膨大なプログラムによるコスト面の問題から、前方の車両に加えて、後方の車両との間の距離を測定する装置を付設することは困難であると考えられる。
一方、反射波を利用する場合には、送信した電波の反射波を受信し、その受信した反射波を処理するので、乱反射などによってその反射波がノイズを多く含むため、車両の形状を認識することが難しく、処理プログラムが膨大になるという問題がある。例えば、前方の車両の反射面に凹凸があったり、曲線走行中にその車両の後部が側面につながって見えたりするときは、車両の形状の認識が難しい。このようなときにも、車両の後部を認識するように処理プログラム自体が学習する必要がある。
更に、カメラや反射波を用いる場合、前記のような車両に設置する精度や膨大なプログラムによるコスト面の問題から、前方の車両に加えて、後方の車両との間の距離を測定する装置を付設することは困難であると考えられる。
そこで、本発明は、前記問題に鑑み、低コストの条件の下で、所定の車両から前方車両との間の距離および後方車両との間の距離を高精度に測定する手段を提供することを課題とする。
前記課題を解決する本発明のうち、請求項1に係る発明は、車両間通信を用いることによって自車両とその前方または後方の他車両との間の距離を測定する車間距離測定システムであって、その車間距離測定システムが、他車両との間の距離を測定する自車両に搭載される自車両側車間距離測定装置と、自車両が車間距離を測定する対象となる他車両に搭載される他車両側車間距離測定装置とから構成され、自車両側車間距離測定装置が、他車両に向けて、自車両に固有の番号である自車両IDを含む電波を送信する第1の送信手段と、第1の送信手段が送信した電波を受信した他車両から返信される返信波を受信する第1の受信手段と、第1の送信手段が電波を送信してから第1の受信手段が返信波を受信するまでの時間を測定し、その測定した時間から少なくとも他車両における電波信号の処理時間を差し引き、その差し引いた時間から自車両と他車両との間の距離を算出する制御手段とを備え、他車両側車間距離測定装置が、自車両から送信される電波を受信する第2の受信手段と、第2の受信手段が受信した電波に対する返信波を自車両に向けて送信する第2の送信手段とを備えることを特徴とする。
請求項2に係る発明は、車間距離測定システムであって、第2の送信手段が、返信波に他車両が走行している車線に固有の番号である車線IDを含めることを特徴とする。
請求項3に係る発明は、車間距離測定システムであって、第2の送信手段が送信する返信波に含める車線IDが、車両のタイヤ空気圧を測定する空気圧センサユニットをホイールに備えたタイヤ空気圧監視システムの送受信機能を用いて道路側装置から取得されるものであることを特徴とする。
請求項4に係る発明は、車間距離測定システムであって、制御手段が、算出した自車両と他車両との間の距離を、自車両の第1の送信手段および第1の受信手段に係るアンテナの取付位置と前記自車両の前端もしくは後端との間の距離ならびに他車両の第2の送信手段および第2の受信手段に係るアンテナの取付位置と前記他車両の後端もしくは前端との間の距離によって補正することを特徴とする。
請求項1に係る発明によれば、車両間通信を用いるので、カメラや反射波を用いるのに比べて精度よくかつ低コストに車間距離の測定を行うことができる。また、車両間で送受信する電波に車両IDを含めるので、返信波が自車両の送信した電波に対するものであるか否かをチェックでき、受信すべき返信波以外の電波を除外することができる。更に、電波の往復時間から少なくとも他車両における電波信号の処理時間を差し引いた時間から車間距離を算出するので、高精度に車間距離の測定を行うことができる。
請求項2に係る発明によれば、返信波が自車両と同じ車線を走行している他車両から送信されたものであるか否かをチェックできるので、別の車線を走行している車両からの返信波を除外することができる。これは、例えば、道路が混雑していたり、曲折していたりした場合に有効である。
請求項3に係る発明によれば、車両が備えるタイヤ空気圧監視システムの送受信機能を用いるので、車線IDの取得に係る車両側装置のコストを節減することができる。
請求項4に係る発明によれば、算出した自車両および他車両のアンテナ間の距離を、それぞれの車両におけるアンテナ位置と車両の前端との間の距離、または、アンテナ位置と車両の後端との間の距離によって補正するので、自車両の前端または後端から他車両の後端または前端までの距離を正確に求めることができる。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。本発明は、車両間通信を利用して車両間の距離を測定する車間距離測定システムである。
≪車両の構成と概要≫
まず、図1を参照して、本発明の実施の形態に係る車両の構成と概要について説明する。図1は、車両1を上部から見た様子を示している。以下、4個のタイヤおよびそれらに対応して配置されている空気圧センサユニットについて、それぞれ数字の符号によって総称すると共に、個々の部材については、その配置位置に応じて、FR(右前)、FL(左前)、RR(右後)またはRL(左後)のアルファベットの符号を付加することによって識別する。従って、以下、総称するときは、例えば、「タイヤ2」といい、個々の部材を指示するときは、例えば、「タイヤ2FR」という。空気圧センサユニットについても同様である。また、車両1の左右に配置されているドアミラーおよび車体側アンテナについて、それぞれ数字の符号によって総称すると共に、個々の部材については、その配置位置に応じて、R(右)またはL(左)のアルファベットの符号を付加することによって識別する。従って、以下、総称するときは、例えば、「ドアミラー5」といい、個々の部材を指示するときは、例えば、「ドアミラー5R」という。車体側アンテナについても同様である。
まず、図1を参照して、本発明の実施の形態に係る車両の構成と概要について説明する。図1は、車両1を上部から見た様子を示している。以下、4個のタイヤおよびそれらに対応して配置されている空気圧センサユニットについて、それぞれ数字の符号によって総称すると共に、個々の部材については、その配置位置に応じて、FR(右前)、FL(左前)、RR(右後)またはRL(左後)のアルファベットの符号を付加することによって識別する。従って、以下、総称するときは、例えば、「タイヤ2」といい、個々の部材を指示するときは、例えば、「タイヤ2FR」という。空気圧センサユニットについても同様である。また、車両1の左右に配置されているドアミラーおよび車体側アンテナについて、それぞれ数字の符号によって総称すると共に、個々の部材については、その配置位置に応じて、R(右)またはL(左)のアルファベットの符号を付加することによって識別する。従って、以下、総称するときは、例えば、「ドアミラー5」といい、個々の部材を指示するときは、例えば、「ドアミラー5R」という。車体側アンテナについても同様である。
車両1には、4個のタイヤ2が装着されている。それぞれのタイヤ2には、タイヤ2内の空気圧を測定する空気圧センサユニット3が配置されている。空気圧センサユニット3は、車両1に配置された車体側アンテナ14や路面に設置された道路側装置6と無線通信する。
車両1の内部には、車載ECU11、測定指示入力装置12、車間距離表示装置13および2個の車体側アンテナ14が配置されている。そして、測定指示入力装置12、車間距離表示装置13および2個の車体側アンテナ14が所定の配線ケーブルによって車載ECU11に接続されている。
車両1の内部には、車載ECU11、測定指示入力装置12、車間距離表示装置13および2個の車体側アンテナ14が配置されている。そして、測定指示入力装置12、車間距離表示装置13および2個の車体側アンテナ14が所定の配線ケーブルによって車載ECU11に接続されている。
車載ECU11は、自身に接続されている装置やアンテナの間で各種情報の中継を行う。また、車載ECU11に内蔵または外部接続された所定の記憶手段(例えば、メモリなど、図示せず)に、車両1に固有の番号である車両ID、空気圧センサユニット3に固有の番号であるセンサID、車両1が走行している車線に固有の番号である車線IDなどが記憶される。センサIDは、エンジンが始動されたときや専用スイッチが起動されたときに、空気圧センサユニット3から順次送信され、車載ECU11は、車体側アンテナ14を介して受信したセンサIDと、そのタイヤ(ホイール)位置とを対応させたデータを所定の記憶手段に記憶させる。車線IDは、道路側装置6が発信する電波に含まれる情報であり、車載ECU11が所定の時間ごとに空気圧センサユニット3および車体側アンテナ14を介して受信し、所定の記憶手段に記憶させる。更に、車載ECU11は、車体側アンテナ14を介して他の車両と電波を送受信することによって、他の車両との間の距離を測定する機能を持つ。なお、以上説明した車載ECU11のタイヤ空気圧を測定するTPMS(Tire Pressure Monitoring System、タイヤ空気圧監視システム)としての機能と車間距離測定機能とは、別の部材(受信器、送信器など)によって実現されるものとする。
測定指示入力装置12は、ダッシュボードなどに配置され、ドライバの操作による車間距離の測定指示を入力する機能を持つ。車間距離表示装置13は、車載ECU11によって測定された車間距離を表示する機能を持つ。車体側アンテナ14は、ドアミラー5に内蔵されていて、タイヤ2に配置されている空気圧センサユニット3と無線通信を行う部材と、前後の車両と電波を送受信することによって車間距離測定の一端を担う部材とに分かれる。ドアミラー5は車両1の左右両側にあって車体から最大限突出しているため、そのドアミラー5に車体側アンテナ14を内蔵することによって、前後の車両と電波の送受信を行いやすく、かつ、単独で車体の外部に設置されるアンテナと比較して損傷を受けにくいという効果がある。
道路側装置6は、路面、特に車線の中央に所定の距離間隔ごとに設置され、その車線に固有の番号である車線IDを含む電波を発信する。車両1は、道路側装置6の上を通過するときに、道路側装置6が発信する電波を受信することによって車線IDを取得することができる。
なお、請求項における「タイヤ空気圧監視システム」は、空気圧センサユニット3、車体側アンテナ14および車載ECU11に相当する。また、車載ECU11、測定指示入力装置12、車間距離表示装置13および車体側アンテナ14の詳細については後記する。
道路側装置6は、路面、特に車線の中央に所定の距離間隔ごとに設置され、その車線に固有の番号である車線IDを含む電波を発信する。車両1は、道路側装置6の上を通過するときに、道路側装置6が発信する電波を受信することによって車線IDを取得することができる。
なお、請求項における「タイヤ空気圧監視システム」は、空気圧センサユニット3、車体側アンテナ14および車載ECU11に相当する。また、車載ECU11、測定指示入力装置12、車間距離表示装置13および車体側アンテナ14の詳細については後記する。
≪空気圧センサユニットの構成と概要≫
次に、図2を参照して、空気圧センサユニットの構成と概要について説明する。空気圧センサユニット3は、図示しないメモリ内のデータを入出力しながら所定の処理を行うCPU(Central Processing Unit)31と、タイヤ空気圧を示す出力を生じる圧力センサ32と、その部位の温度を示す出力を生じる温度センサ33とを備える。圧力センサ32および温度センサ33の出力は、A/D(Analog/Digital)変換回路(図示せず)を介してデジタル値に変換され、CPU31に入力される。
また、空気圧センサユニット3には、電源(リチウム電池やバッテリ電源など)34が配置されてCPU31の動作電源として機能する。また、センサ側アンテナ35が設けられて、圧力センサ32および温度センサ33の出力を車載ECU11(図1参照)に送信する一方、車載ECU11から送信された情報を受信する。CPU31は、センサ側アンテナ35を介して、例えば、315MHzのPCM(Pulse Code Modulation)デジタル送信を行う。
図示は省略するが、電源34とCPU31の間の電源回路の適宜位置には電圧センサが設けられ、電源34の出力電圧に応じた信号を出力する。電圧センサの出力もA/D変換され、CPU31に入力される。
次に、図2を参照して、空気圧センサユニットの構成と概要について説明する。空気圧センサユニット3は、図示しないメモリ内のデータを入出力しながら所定の処理を行うCPU(Central Processing Unit)31と、タイヤ空気圧を示す出力を生じる圧力センサ32と、その部位の温度を示す出力を生じる温度センサ33とを備える。圧力センサ32および温度センサ33の出力は、A/D(Analog/Digital)変換回路(図示せず)を介してデジタル値に変換され、CPU31に入力される。
また、空気圧センサユニット3には、電源(リチウム電池やバッテリ電源など)34が配置されてCPU31の動作電源として機能する。また、センサ側アンテナ35が設けられて、圧力センサ32および温度センサ33の出力を車載ECU11(図1参照)に送信する一方、車載ECU11から送信された情報を受信する。CPU31は、センサ側アンテナ35を介して、例えば、315MHzのPCM(Pulse Code Modulation)デジタル送信を行う。
図示は省略するが、電源34とCPU31の間の電源回路の適宜位置には電圧センサが設けられ、電源34の出力電圧に応じた信号を出力する。電圧センサの出力もA/D変換され、CPU31に入力される。
図1の右上に空気圧センサユニット3の形状を示している。空気圧センサユニット3はリム(図示せず)のホイール面に取り付けられるため、下面はホイール面に密着するように弓形になっている。また、上部には、タイヤバルブ39に直結する空気穴37と、圧力センサ32や温度センサ33(図2参照)のセンサ部分に連通するセンサ穴38とが穿設されている。一方、タイヤバルブ39が、空気圧センサユニット3の側面に傾斜して取り付けられている。空気圧センサユニット3をリムのホイール面に取り付けるときには、リムのバルブ穴にタイヤバルブ39を通過させた上で、空気圧センサユニット3の下面をホイール面に接着する。その後、タイヤをホイールに装着することになる。
従来、空気圧センサユニット3からの送信データは、センサID、圧力センサ出力、温度センサ出力および電圧センサ出力の順で結合された、例えば、56ビットの信号(センサIDが32ビット、圧力センサ出力、温度センサ出力および電圧センサ出力がそれぞれ8ビット)を1単位として構成される。センサIDは、4個の空気圧センサユニット3が対応する、1セット分(4個)のタイヤ2のそれぞれに個別に添付される。すなわち、センサIDは、車両1を工場から出荷するとき、4個のタイヤ2ごとに別々に付与されると共に、車両1が異なるときは更に別々に付与される。従って、1つのセンサIDは、対象となる車両群の中のある一つのタイヤを特定する。
本発明の実施の形態においては、空気圧センサユニット3からの送信データのヘッダ部分に、従来のタイヤ空気圧などの測定データと、空気圧センサユニット3が道路側装置6から受信した車線IDのデータとを区別するための属性IDを設けるものとする。これにより、空気圧センサユニット3が有する送受信機能を車線ID送受信用に利用することができ、車両における車線ID受信用設備のコストを節減することができる。
本発明の実施の形態においては、空気圧センサユニット3からの送信データのヘッダ部分に、従来のタイヤ空気圧などの測定データと、空気圧センサユニット3が道路側装置6から受信した車線IDのデータとを区別するための属性IDを設けるものとする。これにより、空気圧センサユニット3が有する送受信機能を車線ID送受信用に利用することができ、車両における車線ID受信用設備のコストを節減することができる。
≪車載ECUその他の構成と詳細≫
続いて、図3を参照して、本発明の実施の形態に係る車載ECU、測定指示入力装置、車間距離表示装置および車体側アンテナの構成と詳細について説明する。ここでは、特に、車間距離測定に係る構成について説明するものとする。なお、図3に示す、少なくとも車載ECU11および車体側アンテナ14を含む構成が、請求項における「自車両側車間距離測定装置」、「他車両側車間距離測定装置」に相当する。
車載ECU11は、受信器15F、15R、増幅器16F、16R、送信器17F、17Rおよび制御手段18から構成される。ここで、前方の車両との電波の送受信や距離の測定に係る機器には、アルファベットのF(前)を付し、後方の車両との電波の送受信や距離の測定に係る機器には、アルファベットのR(後)を付している(図3において他も同様)。受信器15Fは、前方の車両から車体側アンテナ14Lを介して電波を受信し、その受信した電波を増幅器16Fに送信したり、電波を受信したことを制御手段18に通知したりする。増幅器16Fは、受信器15Fから受信した電波を増幅し、その増幅した電波を送信器17Fに送信する。送信器17Fは、増幅器16Fから受信した電波を、車体側アンテナ14Rを介して前方の車両へ送信する。また、送信器17Fは、制御手段18からトリガを受けて電波を送信する機能を持つ。通常は、受信器15F、増幅器16Fおよび送信器17Fが直列に接続された状態になっており、前方の車両から車体側アンテナ14Lを介して受信した電波を増幅し、その増幅した電波を車体側アンテナ14Rを介して前方の車両に送り返すようになっている。
続いて、図3を参照して、本発明の実施の形態に係る車載ECU、測定指示入力装置、車間距離表示装置および車体側アンテナの構成と詳細について説明する。ここでは、特に、車間距離測定に係る構成について説明するものとする。なお、図3に示す、少なくとも車載ECU11および車体側アンテナ14を含む構成が、請求項における「自車両側車間距離測定装置」、「他車両側車間距離測定装置」に相当する。
車載ECU11は、受信器15F、15R、増幅器16F、16R、送信器17F、17Rおよび制御手段18から構成される。ここで、前方の車両との電波の送受信や距離の測定に係る機器には、アルファベットのF(前)を付し、後方の車両との電波の送受信や距離の測定に係る機器には、アルファベットのR(後)を付している(図3において他も同様)。受信器15Fは、前方の車両から車体側アンテナ14Lを介して電波を受信し、その受信した電波を増幅器16Fに送信したり、電波を受信したことを制御手段18に通知したりする。増幅器16Fは、受信器15Fから受信した電波を増幅し、その増幅した電波を送信器17Fに送信する。送信器17Fは、増幅器16Fから受信した電波を、車体側アンテナ14Rを介して前方の車両へ送信する。また、送信器17Fは、制御手段18からトリガを受けて電波を送信する機能を持つ。通常は、受信器15F、増幅器16Fおよび送信器17Fが直列に接続された状態になっており、前方の車両から車体側アンテナ14Lを介して受信した電波を増幅し、その増幅した電波を車体側アンテナ14Rを介して前方の車両に送り返すようになっている。
一方、受信器15Rは、後方の車両から車体側アンテナ14Rを介して電波を受信し、その受信した電波を増幅器16Rに送信したり、電波を受信したことを制御手段18に通知したりする。増幅器16Rは、受信器15Rから受信した電波を増幅し、その増幅した電波を送信器17Rに送信する。送信器17Rは、増幅器16Rから受信した電波を、車体側アンテナ14Lを介して後方の車両へ送信する。また、送信器17Rは、制御手段18からトリガを受けて電波を送信する機能を持つ。通常は、受信器15R、増幅器16Rおよび送信器17Rが直列に接続された状態になっており、後方の車両から車体側アンテナ14Rを介して受信した電波を増幅し、その増幅した電波を車体側アンテナ14Lを介して後方の車両に送り返すようになっている。
なお、受信器15F、15Rおよび送信器17F、17Rは、TPMS用として使用する受信器および送信器と別物とする。
なお、受信器15F、15Rおよび送信器17F、17Rは、TPMS用として使用する受信器および送信器と別物とする。
制御手段18は、車載ECU11内の受信器15F、15Rおよび送信器17F、17Rに接続されると共に、測定指示入力装置12および車間距離表示装置13に接続されている。制御手段18は、測定指示入力装置12から入力した車間距離の測定指示の信号に応じて、送信器17Fおよび受信器15F、または、送信器17Rおよび受信器15Rを用いて、前方または後方の車両との間の距離を測定し、その測定した距離を車間距離表示装置13に表示する。また、制御手段18は、所定の記憶手段に、車両IDや車線IDを記憶しているものとする。
なお、制御手段18は、所定のメモリに記憶されたプログラムがCPU(Central Processing Unit)で実行されることによって実現される。その動作の詳細については後記する。
なお、制御手段18は、所定のメモリに記憶されたプログラムがCPU(Central Processing Unit)で実行されることによって実現される。その動作の詳細については後記する。
測定指示入力装置12は、前方車両距離測定ボタン12F、後方車両距離測定ボタン12Rなどから構成される。前方車両距離測定ボタン12Fは、ドライバが前方の車両との間の距離を測定したいときに押すボタンである。後方車両距離測定ボタン12Rは、ドライバが後方の車両との間の距離を測定したいときに押すボタンである。測定指示入力装置12は、前方車両距離測定ボタン12Fまたは後方車両距離測定ボタン12Rが押圧されたとき、それらに対応する信号を制御手段18に出力する。車間距離表示装置13は、前方車両距離表示画面13F、後方車両距離表示画面13Rなどから構成される。車間距離表示装置13は、制御手段18からの出力に応じて、制御手段18が測定した車間距離を前方車両距離表示画面13Fまたは後方車両距離表示画面13Rに表示する。なお、図3においては、測定指示入力装置12および車間距離表示装置13が別物であるように図示しているが、一体化された物として実現してもよい。例えば、タッチパネル画面であってもよいし、ナビゲーションシステムの入力キーおよび表示画面であってもよい。
車両1の右側に配置される車体側アンテナ14Rは、右側送信アンテナ14Rsおよび右側受信アンテナ14Rrから構成される。車両1の左側に配置される車体側アンテナ14Lは、左側受信アンテナ14Lrおよび左側送信アンテナ14Lsから構成される。ここで、送信アンテナについては、アルファベットのs(send)を付し、受信アンテナについては、アルファベットのr(receive)を付している。なお、TPMS用として使用するアンテナについては、図示を省略する。
右側送信アンテナ14Rsは、送信器17Fに接続され、送信器17Fが送信する電波を前方の車両に向けて発信する。右側受信アンテナ14Rrは、受信器15Rに接続され、後方の車両から受信した電波を受信器15Rに受け渡す。一方、左側受信アンテナ14Lrは、受信器15Fに接続され、前方の車両から受信した電波を受信器15Fに受け渡す。左側送信アンテナ14Lsは、送信器17Rに接続され、送信器17Rが送信する電波を後方の車両に向けて発信する。なお、これらの4個のアンテナは、前方または後方の車両との電波の送受信が可能となるために、所定の指向性を持つように設置されるものとする。
ここで、車両1が前方の車両または後方の車両と電波の送受信を行うときは、右側のアンテナ同士および左側のアンテナ同士で送受信を行うものとする。すなわち、車両1の右側送信アンテナ14Rsが送信した電波は、前方の車両の右側受信アンテナが受信する。後方の車両の右側送信アンテナが送信した電波は、車両1の右側受信アンテナ14Rrが受信する。一方、車両1の左側送信アンテナ14Lsが送信した電波は、後方の車両の左側受信アンテナが受信する。前方の車両の左側送信アンテナが送信した電波は、車両1の左側受信アンテナ14Lrが受信する。
なお、図3に示すL1、L2については、後記する。
右側送信アンテナ14Rsは、送信器17Fに接続され、送信器17Fが送信する電波を前方の車両に向けて発信する。右側受信アンテナ14Rrは、受信器15Rに接続され、後方の車両から受信した電波を受信器15Rに受け渡す。一方、左側受信アンテナ14Lrは、受信器15Fに接続され、前方の車両から受信した電波を受信器15Fに受け渡す。左側送信アンテナ14Lsは、送信器17Rに接続され、送信器17Rが送信する電波を後方の車両に向けて発信する。なお、これらの4個のアンテナは、前方または後方の車両との電波の送受信が可能となるために、所定の指向性を持つように設置されるものとする。
ここで、車両1が前方の車両または後方の車両と電波の送受信を行うときは、右側のアンテナ同士および左側のアンテナ同士で送受信を行うものとする。すなわち、車両1の右側送信アンテナ14Rsが送信した電波は、前方の車両の右側受信アンテナが受信する。後方の車両の右側送信アンテナが送信した電波は、車両1の右側受信アンテナ14Rrが受信する。一方、車両1の左側送信アンテナ14Lsが送信した電波は、後方の車両の左側受信アンテナが受信する。前方の車両の左側送信アンテナが送信した電波は、車両1の左側受信アンテナ14Lrが受信する。
なお、図3に示すL1、L2については、後記する。
≪制御手段の動作≫
図4を参照して、本発明の実施の形態に係る車載ECUの制御手段の動作について説明する(適宜図3参照)。
ここで、「開始」の時点では、車載ECU11が前記のような「通常」の状態になっているものとする。すなわち、受信器15F、増幅器16Fおよび送信器17Fは、直列に接続されることによって、前方の車両から左側受信アンテナ14Lrを介して受信した電波を増幅し、その増幅した電波を右側送信アンテナ14Rsを介して前方の車両に送り返す。一方、受信器15R、増幅器16Rおよび送信器17Rは、直列に接続されることによって、後方の車両から右側受信アンテナ14Rrを介して受信した電波を増幅し、その増幅した電波を左側送信アンテナ14Lsを介して後方の車両に送り返す。なお、送信器17Fおよび送信器17Rは、電波を送り返すとき、その電波に自車両に固有の番号である車両IDおよび自車両が走行している車線に固有の番号である車線IDを載せるものとする。これによって、前方または後方の車両において、その車両IDおよび車線IDをチェックすることで、受信した電波が反射波や異なる車線の車両からの電波ではなく、正に車両1の車載ECU11によって送り返されたものであると認識することができる。換言すれば、反射波や異なる車線の車両からの電波を受信すべき電波であると誤認識することがなくなる。
図4を参照して、本発明の実施の形態に係る車載ECUの制御手段の動作について説明する(適宜図3参照)。
ここで、「開始」の時点では、車載ECU11が前記のような「通常」の状態になっているものとする。すなわち、受信器15F、増幅器16Fおよび送信器17Fは、直列に接続されることによって、前方の車両から左側受信アンテナ14Lrを介して受信した電波を増幅し、その増幅した電波を右側送信アンテナ14Rsを介して前方の車両に送り返す。一方、受信器15R、増幅器16Rおよび送信器17Rは、直列に接続されることによって、後方の車両から右側受信アンテナ14Rrを介して受信した電波を増幅し、その増幅した電波を左側送信アンテナ14Lsを介して後方の車両に送り返す。なお、送信器17Fおよび送信器17Rは、電波を送り返すとき、その電波に自車両に固有の番号である車両IDおよび自車両が走行している車線に固有の番号である車線IDを載せるものとする。これによって、前方または後方の車両において、その車両IDおよび車線IDをチェックすることで、受信した電波が反射波や異なる車線の車両からの電波ではなく、正に車両1の車載ECU11によって送り返されたものであると認識することができる。換言すれば、反射波や異なる車線の車両からの電波を受信すべき電波であると誤認識することがなくなる。
まず、制御手段18は、測定指示入力装置12の前方車両距離測定ボタン12Fが押圧されたか否かをチェックする(ステップS401)。これは、ドライバによって前方の車両との間の距離を測定する指示がなされたか否かを確認するものである。測定指示入力装置12からの信号によって、前方車両距離測定ボタン12Fが押圧されたと判断したとき(ステップS401のYes)、最初に増幅器16Fを受信器15Fおよび送信器17Fから切り離す(ステップS402)。これによって、制御手段18は、受信器15Fおよび送信器17Fを操作することができるようになる。次に、送信器17Fにトリガを与えることによって、右側送信アンテナ14Rsを介してパルス波を送信し、そのパルス波のカウントを開始する(ステップS403)。これによって、前方の車両に対してパルス波が照射されることになる。このとき、送信するパルス波に、自車両に固有の番号である車両ID(請求項における「自車両ID」に相当する)を載せるものとする。車両1において、その車両IDを比較することによって、送信したパルス波と受信したパルス波とが同じものであることが確認できるので、確実な車間距離測定が可能になる。そして、制御手段18は、左側受信アンテナ14Lrで前方の車両からのパルス波を受信するまで受信器15Fの受信状態のチェックを繰り返す(ステップS404のNo)。前方の車両からのパルス波(前方の車両および自車両の車両ID、自車両と同じ車線IDを含む)を受信したとき(ステップS404のYes)、送信器17Fにトリガを与えることによって、パルス波の送信およびカウントを終了する(ステップS405)。続いて、そのパルス波のカウント数から前方の車両との間の距離を算出する(ステップS406)。
ここで、車間距離の算出方法について説明する。その算出式を、式1に示す。
車間距離L = [C×(N/F−T)/2]−L1−L2 [m]・・・式1
式1において、Cは光速[m/sec]、Nはパルス波のカウント数、Fはパルス波の周波数[Hz]、Tは車両における電波信号の処理時間[sec]、L1は車両1における前端と右側送信アンテナ14Rsまたは左側受信アンテナ14Lrとの間の距離[m](図3参照)、L2は前方の車両における右側受信アンテナ14Rrまたは左側送信アンテナ14Lsと後端との間の距離[m]をそれぞれ示す。ここで、車両における電波信号の処理時間Tは、前方の車両においてパルス波を受信してから新たにパルス波を送信するまでの時間および車両1において前方の車両から受信したパルス波に含まれる車両IDや車線IDのチェックにかかる時間を合計したものである。処理時間Tのうち、前方車両における時間を求める方法としては、パルス波を受信終了して電波信号の処理を開始する時刻からパルス波の送信を開始する直前の時刻までの時間を、時刻の差によって計算したり、その間におけるCPUのクロック数をカウントしたりして取得した時間を、返信するパルス波に載せる方法がある。また、予め車両間で、パルス波を受信し、返信するのにかかる時間を、最大処理時間を基本として取り決めておく方法もある。なお、処理時間Tのうち、車両1における時間は、制御手段18が前方車両と同じ方法(時刻差やクロック数)で求めるものとする。
Nは、車両1からパルス波を送信してから車両1でパルス波を受信するまでの間にカウントしたパルス波の数であるので、そのNをパルス波の周波数Fで割る(換言すれば、Nにパルス波の周期を掛ける)ことによって、パルス波の送信から受信までの時間N/Fが算出できる。この時間N/Fには、車両における電波信号の処理時間Tと、パルス波が車両1のアンテナおよび前方の車両のアンテナの間を往復する時間とが含まれている。そこで、パルス波が車両1のアンテナおよび前方の車両のアンテナの間を伝播する時間を求めるのに、N/FからTを引いて、2で割っている。その値に光速Cを掛けることによって、車両1のアンテナと前方の車両のアンテナとの間の距離を算出できる。更に、その距離からL1およびL2を引くことによって、前方の車両の後端と車両1の前端との間の距離L、すなわち、車間距離Lを求めることができる(図5参照)。なお、パルス波の周波数Fは、制御手段18を実現するCPUのクロック周波数以内に設定されることになる。例えば、数GHzないし10GHzの値を持つ。周波数Fが数百GHzないし1000GHzの値を持つようにすれば、車間距離測定の精度が更によくなる。光速C、車両における電波信号の処理時間Tおよび距離L1は、予め制御手段18の所定のメモリに設定されているものとする。また、距離L2は、前方の車両から事前にまたはパルス波の送受信後すぐに取得するものとする。なお、距離L2は、パルス波自体に載せるようにしてもよい。これによって、車間距離測定の精度の向上を図ることができる。
制御手段18は、ステップS406で算出した距離を車間距離表示装置13の前方車両距離表示画面13Fに表示する(ステップS407)。これによって、ドライバは、測定指示入力装置12の前方車両距離測定ボタン12Fを押圧した操作に対する応答として、前方の車両との間の距離を知ることができる。その後、制御手段18は、増幅器16Fを受信器15Fおよび送信器17Fの間に接続する(ステップS408)。これによって、受信器15F、増幅器16Fおよび送信器17Fが「通常」の状態に戻ることになる。そして、再び前方車両距離測定ボタン12Fのチェックを行う(ステップS401)。
測定指示入力装置12からの信号によって、前方車両距離測定ボタン12Fが押圧されていないと判断したとき(ステップS401のNo)、後方車両距離測定ボタン12Rが押圧されたか否かをチェックする(ステップS409)。これは、ドライバによって後方の車両との間の距離を測定する指示がなされたか否かを確認するものである。このとき、測定指示入力装置12からの信号によって、後方車両距離測定ボタン12Rが押圧されていないと判断したとき(ステップS409のNo)、再び前方車両距離測定ボタン12Fのチェックを行う(ステップS401)。
後方車両距離測定ボタン12Rが押圧されたと判断したとき(ステップS409のYes)、最初に増幅器16Rを受信器15Rおよび送信器17Rから切り離す(ステップS410)。これによって、制御手段18は、受信器15Rおよび送信器17Rを操作することができるようになる。次に、送信器17Rにトリガを与えることによって、左側送信アンテナ14Lsを介してパルス波を送信し、そのパルス波のカウントを開始する(ステップS411)。これによって、後方の車両に対してパルス波が照射されることになる。このとき、送信するパルス波に、自車両に固有の番号である車両ID(請求項における「自車両ID」に相当する)を載せるものとする。車両1において、その車両IDを比較することによって、送信したパルス波と受信したパルス波とが同じものであることが確認できるので、確実な車間距離測定が可能になる。そして、制御手段18は、右側受信アンテナ14Rrで後方の車両からのパルス波を受信するまで受信器15Rの受信状態のチェックを繰り返す(ステップS412のNo)。後方の車両からのパルス波(後方の車両および自車両の車両ID、自車両と同じ車線IDを含む)を受信したとき(ステップS412のYes)、送信器17Rにトリガを与えることによって、パルス波の送信およびカウントを終了する(ステップS413)。続いて、そのパルス波のカウント数から後方の車両との間の距離を算出する(ステップS414)。車間距離の算出方法は、前方の車両との間の距離の算出方法と同様である。また、処理時間Tの求め方も、前方の車両との間の距離の算出方法における処理時間Tの求め方と同様である。ただし、前記式1において、L1は後方の車両における前端と右側送信アンテナ14Rsまたは左側受信アンテナ14Lrとの間の距離[m]、L2は車両1における右側受信アンテナ14Rrまたは左側送信アンテナ14Lsと後端との間の距離[m](図3参照)をそれぞれ示す。距離L1は、後方の車両から事前にまたはパルス波の送受信後すぐに取得するものとする。なお、距離L1は、パルス波自体に載せるようにしてもよい。これによって、車間距離測定の精度の向上を図ることができる。距離L2は、予め制御手段18の所定のメモリに設定されているものとする。
制御手段18は、その算出した距離を車間距離表示装置13の後方車両距離表示画面13Rに表示する(ステップS415)。これによって、ドライバは、測定指示入力装置12の後方車両距離測定ボタン12Rを押圧した操作に対する応答として、後方の車両との間の距離を知ることができる。その後、制御手段18は、増幅器16Rを受信器15Rおよび送信器17Rの間に接続する(ステップS416)。これによって、受信器15R、増幅器16Rおよび送信器17Rが「通常」の状態に戻ることになる。そして、再び前方車両距離測定ボタン12Fのチェックを行う(ステップS401)。
≪車両間の信号のフォーマットとタイムチャート≫
図6を参照して、本発明の実施の形態に係る車両間で送受信される信号について説明する。ここでは、車両1が前方の車両との間の車間距離を測定する場合について説明する(適宜図5参照)。
まず、図6(a)に示すように、車両1から前方の車両に送信する信号S1は、ヘッダ、車間距離測定コード、車両1の車両IDおよびフッタから構成される。一方、図6(b)に示すように、前方の車両から車両1に返信する信号S2には、車両1から受信した信号S1のヘッダ、車間距離測定コード、車両1の車両IDおよびフッタに対して、前方の車両の車両IDおよび車線IDが付加された構成になっている。なお、車両間の信号は、中心周波数が315MHzであるPCM信号である。
図6(c)は、車両間で送受信される信号のタイムチャートである。まず、車両1は、信号S1を生成し、前方の車両に送信する。そして、前方の車両は、車両1から信号S1を受信し、その信号S1から信号S2を生成し、車両1に送信する。更に、車両1は、前方の車両から信号S2を受信し、チェックする。このとき、車両1においては、信号S1の送信開始時刻t1から信号S2の受信、チェックの終了時刻t5までの時間をクロックによってカウントする。そのカウント値がNである。一方、車両における電波信号の処理時間Tのうち、前方の車両における時間は、前方の車両が信号S1を受信開始した時刻t2から信号S2を送信開始する時刻t3までの時間である。また、処理時間Tのうち、車両1における時間は、車両1が信号S2を受信開始した時刻t4から信号S2のチェックが終了する時刻t5までの時間である。従って、処理時間Tは、T=(t3−t2)+(t5−t4)によって求めることができ、そのTの値およびNの値を前記式1に代入することによって、車両1と前方の車両との間の距離を算出することができる。
図6を参照して、本発明の実施の形態に係る車両間で送受信される信号について説明する。ここでは、車両1が前方の車両との間の車間距離を測定する場合について説明する(適宜図5参照)。
まず、図6(a)に示すように、車両1から前方の車両に送信する信号S1は、ヘッダ、車間距離測定コード、車両1の車両IDおよびフッタから構成される。一方、図6(b)に示すように、前方の車両から車両1に返信する信号S2には、車両1から受信した信号S1のヘッダ、車間距離測定コード、車両1の車両IDおよびフッタに対して、前方の車両の車両IDおよび車線IDが付加された構成になっている。なお、車両間の信号は、中心周波数が315MHzであるPCM信号である。
図6(c)は、車両間で送受信される信号のタイムチャートである。まず、車両1は、信号S1を生成し、前方の車両に送信する。そして、前方の車両は、車両1から信号S1を受信し、その信号S1から信号S2を生成し、車両1に送信する。更に、車両1は、前方の車両から信号S2を受信し、チェックする。このとき、車両1においては、信号S1の送信開始時刻t1から信号S2の受信、チェックの終了時刻t5までの時間をクロックによってカウントする。そのカウント値がNである。一方、車両における電波信号の処理時間Tのうち、前方の車両における時間は、前方の車両が信号S1を受信開始した時刻t2から信号S2を送信開始する時刻t3までの時間である。また、処理時間Tのうち、車両1における時間は、車両1が信号S2を受信開始した時刻t4から信号S2のチェックが終了する時刻t5までの時間である。従って、処理時間Tは、T=(t3−t2)+(t5−t4)によって求めることができ、そのTの値およびNの値を前記式1に代入することによって、車両1と前方の車両との間の距離を算出することができる。
以上説明した車間距離測定の動作は、主として車両1の車載ECU11における制御手段18の内部メモリ(図示せず)に展開されたプログラムによって実現することができ、また、そのプログラムはCD−ROMなどのような記録媒体に記録することができる。
以上説明した本発明の実施の形態によれば、自車両と、同一車線を走行している前方車両および後方車両との間の距離を比較的簡単な方法によって測定することができる。また、カメラやレーダなどの特別な装置を用いることなく、車両間通信を用いることによって、最小限の機器やプログラム開発で車間距離測定を実現することができる。
≪その他の実施の形態≫
以上本発明について好適な実施の形態について一例を示したが、本発明は前記実施の形態に限定されず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更が可能である。例えば、以下のような実施の形態が考えられる。
(1)前記実施の形態においては、車体側アンテナ14をドアミラー5に内蔵するように記載したが、その他の位置に配置するようにしてもよい。例えば、ルーフ上に前後に向けて送受信アンテナを配置してもよい。このとき、前方の車両の後方に向いたアンテナと、自車両の前方に向いたアンテナとが通信することになる。
また、フロントグリルには前方に向けて、リアトランクには後方に向けて、それぞれ送受信アンテナを配置してもよい。このとき、自車両のフロントグリルのアンテナと、前方の車両のリアトランクのアンテナとが通信し、一方、自車両のリアトランクのアンテナと、後方の車両のフロントグリルのアンテナとが通信することになる。これによれば、例えば、前方の車両の後端と自車両の前端との間の距離を測定することになるので、距離L1、L2などが不要になり更に正確な車間距離を知ることができる。
(2)前記実施の形態においては、TPMS用部材と車間距離測定用部材とを別物として記載したが、それらの部材を共用するようにしてもよい。このとき、TPMS用として使用する時間帯と、車間距離計測用として使用する時間帯とを分けて、車間距離計測用の時間帯においては、アンテナの指向性および出力を上げるものとする。これによって、送信器、受信器、アンテナなどを共用することができるので、更に低コストに車間距離測定を実現することができる。
(3)前記実施の形態においては、距離測定の指示や表示をドライバによるマニュアル操作によって行う例を示したが、追突軽減ブレーキシステムや追突防止装置などの走行安全装置において車間距離を自動測定する場合にも適用することができる。このとき、走行安全装置を制御する制御装置が、図1の車載ECU11や図3の制御手段18に接続されて、車間距離測定機能と連動するような構成になる。
(4)前記実施の形態においては、車線IDを道路側装置6から取得するように記載したが、その車線IDを車両1に搭載したナビゲーションシステムから取得するようにしてもよい。
以上本発明について好適な実施の形態について一例を示したが、本発明は前記実施の形態に限定されず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更が可能である。例えば、以下のような実施の形態が考えられる。
(1)前記実施の形態においては、車体側アンテナ14をドアミラー5に内蔵するように記載したが、その他の位置に配置するようにしてもよい。例えば、ルーフ上に前後に向けて送受信アンテナを配置してもよい。このとき、前方の車両の後方に向いたアンテナと、自車両の前方に向いたアンテナとが通信することになる。
また、フロントグリルには前方に向けて、リアトランクには後方に向けて、それぞれ送受信アンテナを配置してもよい。このとき、自車両のフロントグリルのアンテナと、前方の車両のリアトランクのアンテナとが通信し、一方、自車両のリアトランクのアンテナと、後方の車両のフロントグリルのアンテナとが通信することになる。これによれば、例えば、前方の車両の後端と自車両の前端との間の距離を測定することになるので、距離L1、L2などが不要になり更に正確な車間距離を知ることができる。
(2)前記実施の形態においては、TPMS用部材と車間距離測定用部材とを別物として記載したが、それらの部材を共用するようにしてもよい。このとき、TPMS用として使用する時間帯と、車間距離計測用として使用する時間帯とを分けて、車間距離計測用の時間帯においては、アンテナの指向性および出力を上げるものとする。これによって、送信器、受信器、アンテナなどを共用することができるので、更に低コストに車間距離測定を実現することができる。
(3)前記実施の形態においては、距離測定の指示や表示をドライバによるマニュアル操作によって行う例を示したが、追突軽減ブレーキシステムや追突防止装置などの走行安全装置において車間距離を自動測定する場合にも適用することができる。このとき、走行安全装置を制御する制御装置が、図1の車載ECU11や図3の制御手段18に接続されて、車間距離測定機能と連動するような構成になる。
(4)前記実施の形態においては、車線IDを道路側装置6から取得するように記載したが、その車線IDを車両1に搭載したナビゲーションシステムから取得するようにしてもよい。
1 車両
2 タイヤ
3 空気圧センサユニット
5 ドアミラー
6 道路側装置
11 車載ECU
12 測定指示入力装置
13 車間距離表示装置
14 車体側アンテナ
15 受信器(第1の受信手段、第2の受信手段)
16 増幅器
17 送信器(第1の送信手段、第2の送信手段)
18 制御手段
2 タイヤ
3 空気圧センサユニット
5 ドアミラー
6 道路側装置
11 車載ECU
12 測定指示入力装置
13 車間距離表示装置
14 車体側アンテナ
15 受信器(第1の受信手段、第2の受信手段)
16 増幅器
17 送信器(第1の送信手段、第2の送信手段)
18 制御手段
Claims (4)
- 車両間通信を用いることによって自車両とその前方または後方の他車両との間の距離を測定する車間距離測定システムであって、
前記車間距離測定システムは、
他車両との間の距離を測定する自車両に搭載される自車両側車間距離測定装置と、
前記自車両が車間距離を測定する対象となる他車両に搭載される他車両側車間距離測定装置と、
から構成され、
前記自車両側車間距離測定装置は、
前記他車両に向けて、前記自車両に固有の番号である自車両IDを含む電波を送信する第1の送信手段と、
前記第1の送信手段が送信した電波を受信した前記他車両から返信される返信波を受信する第1の受信手段と、
前記第1の送信手段が電波を送信してから前記第1の受信手段が返信波を受信するまでの時間を測定し、その測定した時間から少なくとも前記他車両における電波信号の処理時間を差し引き、その差し引いた時間から前記自車両と前記他車両との間の距離を算出する制御手段と、
を備え、
前記他車両側車間距離測定装置は、
前記自車両から送信される電波を受信する第2の受信手段と、
前記第2の受信手段が受信した電波に対する返信波を前記自車両に向けて送信する第2の送信手段と、
を備えることを特徴とする車間距離測定システム。 - 前記第2の送信手段は、
前記返信波に前記他車両が走行している車線に固有の番号である車線IDを含める、
ことを特徴とする請求項1に記載の車間距離測定システム。 - 前記第2の送信手段が送信する返信波に含める前記車線IDは、
車両のタイヤ空気圧を測定する空気圧センサユニットをホイールに備えたタイヤ空気圧監視システムの送受信機能を用いて道路側装置から取得されるものである
ことを特徴とする請求項2に記載の車間距離測定システム。 - 前記制御手段は、
前記算出した前記自車両と前記他車両との間の距離を、前記自車両の第1の送信手段および第1の受信手段に係るアンテナの取付位置と前記自車両の前端もしくは後端との間の距離ならびに前記他車両の第2の送信手段および第2の受信手段に係るアンテナの取付位置と前記他車両の後端もしくは前端との間の距離によって補正する
ことを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか一項に記載の車間距離測定システム。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP2004052689A JP2005241486A (ja) | 2004-02-27 | 2004-02-27 | 車間距離測定システム |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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KR101251361B1 (ko) * | 2006-12-12 | 2013-04-05 | 현대자동차주식회사 | 티피엠에스를 이용한 차량접근 경보방법 |
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-
2004
- 2004-02-27 JP JP2004052689A patent/JP2005241486A/ja active Pending
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