JP2005240205A - 無機繊維およびその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 耐水性を維持しながらも、より優れた生体溶解性を発現することができる、生体溶解性および耐水性を有する無機繊維およびその製造方法を提供する。
【解決手段】 実質的にAl成分が含まれないか、Al成分濃度が1重量%以下であるアルカリ土類ケイ酸塩繊維からなり、分相している無機繊維であって、アルカリ土類ケイ酸塩繊維が、MgOおよびSiOの成分と、CaOおよびSrOの成分から選ばれる1種類以上を含む。アルカリ土類ケイ酸塩繊維が、600℃以上850℃以下の範囲の温度において加熱処理により分相される。2%グリシン水溶液への溶解率が300μg/ml以上であり、かつ、水への溶解率が200μg/ml以下である。
【選択図】 図2

Description

本発明は、耐熱性および断熱性を有する無機繊維とその製造方法に関するものであり、特に、生体内において溶解性を有することによって、人体に吸入されても有害性が小さく、かつ優れた耐水性を有する無機繊維とその製造方法に関するものである。
無機繊維の用途は多岐にわたっている。無機繊維は、一般に、耐熱性や断熱性に優れることから、特に、耐熱、防火、断熱、保温などの特性が要求される材料の原料や素材として使用されることが多い。
無機繊維は、天然のものと人工のものとに大別される。
天然の無機繊維の代表的なものとしては、クロシドライト、アモサイト、クリソタイル等、一括して「アスベスト」と呼ばれるものが挙げられる。アスベストは、体内に吸入されると、呼吸器疾患、さらには、がんを発生させることが知られており、国際がん研究機関(IARC)でも、発がん性物質であるグループ1に分類されている。
一方、人工の無機繊維に関しては、その空気力学的特性がアスベストに類似するものは、アスベストと同様に、その吸入による有害性が指摘されている。
無機繊維の有害性は、吸入される繊維の、1)量(Dose)、2)径、長などの寸法(Dimension)、3)体内での耐久性(Durability)という、3Dと呼ばれる3つの要因に大きく依存することが報告されている。
近年、特に、上記3)の吸入繊維の体内での耐久性という要因に注目がなされ、吸入繊維が体内で溶解し、その溶解した成分が有害でなければ、その繊維の有害性は小さいという認識がなされた。この認識は、無機繊維の産業界に溶解性無機繊維の開発を促す結果となった。
上記の溶解性無機繊維のひとつとして、例えば、特許文献1や特許文献2に開示される非晶質アルカリ土類ケイ酸塩繊維(AES繊維)が挙げられる。
特願2002−196906号明細書 特願2003−326009号明細書
無機繊維を原料のひとつとする材料等の製造方法には、湿式すなわち無機繊維を水中に分散させたスラリーを調製する工程を含む場合が数多く存在する。例えば、無機繊維質の成形品は、無機繊維と結合材等を水中で攪拌混合して調製したスラリーを、型に吸引する方法(いわゆる湿式真空成形法)によって製造されている。
また、無機繊維は、高温多湿地域で保管・貯蔵された後、使用されることもあり得る。
これらのことを考慮すると、生体溶解性を有するAES繊維にも、耐水性が要求される。しかしながら、生体溶解性と耐水性は相反する特性であり、生体溶解性が増大すれば、耐水性が低下してしまう。
したがって、上記のような耐水性が求められる用途においては、結果として、AES繊維の中で、生体溶解性が比較的低い種類のものを選択して使用せざるを得ない場合がある。
このような理由から、AES繊維には、耐水性を維持しながらも、より優れた生体溶解性を発現することが要求されている。
そこで本発明は、耐水性を維持しながらも、より優れた生体溶解性を発現することができる、生体溶解性および耐水性を有する無機繊維およびその製造方法を提供することを目的としている。
一般に、無機繊維の溶解性は、その熱履歴に大きく依存する。しかしながら、AES繊維の熱履歴がそれ自身の溶解性に及ぼす影響については、ほとんど明らかになっていない。無機繊維の特性のひとつが、優れた耐熱性であることを考慮すれば、無機繊維の熱履歴の違いによる溶解性の変化を理解することは重要である。
そこで、本願発明者は、先に、AES繊維の熱履歴と溶解性との関係を明らかにするという視点のもとに検討を重ねた結果、非晶質アルカリ土類ケイ酸塩(AES)繊維を分相した状態とくに加熱処理により分相した状態にすると、AES繊維の生体溶解性は著しく増大するものの、単なる水への溶解性はほとんど変化しないことを見出し、特許文献2に記載の発明を完成させた。
さらに、本願発明者は、AES繊維の化学組成の違いが、AES繊維の熱履歴と溶解性との関係に及ぼす影響について、鋭意検討を重ねた結果、加熱処理によりAES繊維を分相させて生体溶解性と耐水性を併せて発現させるためには、加熱処理されるAES繊維が、実質的にAl成分を含まない化学組成であることが好適であること、あるいは所定のAl成分濃度(たとえば1重量%)以下であることが好適であることを見出した。
本発明は、この知見によってなされたものである。
本発明の解決手段を例示すると、各請求項に記載の無機繊維およびその製造方法である。
上述のように、本発明の無機繊維は、生体溶解性と耐水性という本来的には相反する2つの特性を兼ね備えている。すなわち、本発明の無機繊維は、より優れた生体溶解性を発現しながらも耐水性を維持しているため、水中での処理工程を経る場合や、高温多湿地域で保管・貯蔵した後に使用する場合に何ら問題を生じることがない。
以下に、本発明の最良の形態を、更に詳細に説明する。
なお、本発明において、アルカリ土類とは、Mgを含むアルカリ土類を意味する。アルカリ土類とは、一般に、周期表IIa族のうち、Ca、Sr、Ba、Raの4元素を指すがMgもIIaに属し、性質も似ている点が多いので、Mgを含めてアルカリ土類とすることもある。本願明細書においては、「アルカリ土類」とは、Mgを含めて「アルカリ土類」という用語を使用する。
本発明の無機繊維は、実質的にAl成分を含まない組成のアルカリ土類ケイ酸塩(AES)繊維であり、加熱処理により分相している。
さらに好適な本発明のAES繊維は、MgOおよびSiOの成分および必要に応じてCaO、SrO成分の1種類以上を含有する化学組成を有する。
Figure 2005240205
Figure 2005240205
本願発明者は、まず、AES繊維の化学組成が、前記繊維の加熱処理温度と溶解性との関係に及ぼす影響を検討するために、表1に示す化学組成および繊維径分布を有するAES繊維#01〜#04に110〜1260℃の範囲の温度で24時間の加熱処理を行い、表2の結果を得た(ただし、#01および#03は110℃および700℃における結果のみ表示した)。即ち、表1に示すAES繊維について表2に示す加熱処理を行い、次いで、それぞれの温度で加熱処理されたAESの生体溶解性および耐水性の評価を行った。
また、前記加熱処理されたAES繊維については、粉末X線回折(XRD)分析を行い、相の同定を行った。なお、#01はMgO―SrO−SiO系、#02はMgO−CaO−SrO−SiO系、#03はMgO−SiO系、#04はMgO−SiO−Al系の化学組成である。
次に、繊維の生体溶解性および耐水性の評価方法について説明する。
一般に、繊維に限らず、人体に吸入された粉じんの体内での溶解性は、単なる水への溶解性と異なることが多い。ある種の物質は、呼吸器内においてアミノ酸やタンパク質の存在下で、その溶解性が著しく変化することが知られている。このような溶解性の変化は、個々の物質についてそれぞれ検討するより他はなく、AES繊維も例外ではない。
このような理由から、生体溶解性の評価は、前記AES繊維の、アミノ酸水溶液に対する溶解率を測定することにより行った。アミノ酸水溶液としては、最も単純なアミノ酸であるグリシンの2%水溶液を使用した。
耐水性の評価は、前記AES繊維の、蒸留水に対する溶解率を測定することによって行った。
さらに、前記の生体溶解性および耐水性の評価のための、繊維の溶解率の測定に使用する液体(2重量%グリシン水溶液または蒸留水)には、pH4を示すフタル酸塩:C(COOK)(COOH)の0.05mol/l溶液を添加した。
このフタル酸溶液の添加の理由は次の理由による。一般に、肺胞内に沈着した粉じんのクリアランスは、マクロファージと呼ばれる食細胞によって行われると考えられている。粉じんを貧食したマクロファージは活性化され、活性酸素やタンパク分解酵素などを放出するため、マクロファージに取り込まれた粉じんはpH4付近の酸性環境に曝されると言われている。そこで、本発明の溶解性の評価では、溶解実験の初期条件として、液体を上記の酸性環境に設定するために、pH4を示すフタル酸溶液の添加を行ったのである。フタル酸イオン自身は、一般に、ガラスの溶解にほとんど影響を及ぼさないことが知られている。
また、一般に、アルカリ土類成分の液体への溶出は、液体のpHの上昇をもたらすが、pHが12〜13になると、溶出したMgイオンは水酸化物となって沈殿してしまう。このような溶出成分の沈殿は、溶解率の測定に支障を来すことがあり得る。したがって、フタル酸溶液の添加によって、実験の初期条件を酸性側に設定しておくことは、上記の溶出成分の沈殿を防ぐ効果をも有する。
AES繊維の溶解率の測定方法の詳細は以下の通りである。
まず、200メッシュ(目開き0.075mm)のふるいを通過するまで解砕した繊維試料を1g精秤する。それを300mlのコニカルビーカーに取り、2重量%グリシン水溶液あるいは蒸留水を150ml加え、さらに前述の0.05mol/lフタル酸塩水溶液を5ml添加した後、コニカルビーカーに栓をする。前記の繊維試料および液体が入ったコニカルビーカーを40℃に制御された恒温水槽に設置して、120rpmの速度で50時間の水平振とうを行う。その後、ガラスろ過器によるろ過および乾燥を行い、不溶解繊維を精秤して、溶解による繊維の減量を求める。溶解による繊維の減量から、液体の単位体積当たりの繊維の溶解重量を算出し、これを繊維の溶解率とした。
XRD分析によって得られた、表1に示すAES繊維試料のうち、#02および#04の加熱処理による相の変化を図1に示す。
図1に示されているデータは、試料を各温度で24時間加熱処理した後、XRD分析によって相の同定を行った結果であるため、相変化が生じる厳密な温度を示すものではなく、溶解実験に供したAES繊維試料がどのような相によって構成されているかを示すためのものである。
図1に示すように、AES繊維試料#02および#04は、どちらも、加熱処理温度が700℃までの場合は非晶質(ガラス質)である。そして、加熱処理温度が800℃以上になると、AES繊維の結晶化が生じ、AES繊維の化学組成の系に応じた結晶質アルカリ土類ケイ酸塩の相が生成している。すなわち、MgO−CaO−SrO−SiO系組成の#02では、800℃でオージャイト(理想式:(Ca,Mg)SiO)が生成し、さらに1260℃では、結晶質シリカ相であるクリストバライトが生成している。一方、MgO−SiO−Al系組成の#04では、800℃でエンスタタイト(理想式:MgSiO)が生成している。このエンスタタイトは1260℃ではプロトエンスタタイトに転移している。さらに1100℃では、結晶質シリカ相であるクリストバライトが生成している。図1には示していないが、MgO−SrO−SiO系組成の#01およびMgO−SiO系組成の#03も、加熱処理による相変化は、MgO−SiO−Al系組成の#04と同様である。
すなわち、AES繊維試料#01〜#04は、すべて、700℃までは非晶質であり、800℃で、化学組成の系に応じたアルカリ土類ケイ酸塩と、該結晶質アルカリ土類ケイ酸塩の生成に関与しなかった余剰のシリカに変化し、該余剰のシリカは、1000℃以下では非晶質であるが、1100℃以上になると、結晶質シリカであるクリストバライトに変化している。
次に、表2は、反応終了後の液体のpHを示す。AES繊維と反応終了後の液体は、すべてpH10未満であった。したがって、繊維から溶出した成分の、pHの上昇による沈殿は生じていない。
次に、表1に示すAES繊維試料#02(MgO−CaO−SrO−SiO系組成)の加熱処理温度と溶解率との関係を図2に示し、AES繊維試料#04(MgO−SiO−Al系組成)の加熱処理温度と溶解率との関係を図3に示す。
AES繊維試料#02の、2%グリシン水溶液に対する溶解率は、繊維の加熱処理温度が高くなるにしたがって急激に上昇し、加熱処理温度が700℃であるときに最大になり、その後、加熱処理温度が800℃になると急激に減少する。
一方、蒸留水に対する溶解率は、グリシン水溶液の場合のような加熱処理温度の変化に伴う急激な変化は認められない。また、繊維の加熱処理温度が800℃以上では、グリシン水溶液に対する場合と蒸留水との場合とで、溶解率には、ほとんど差が認められない(図2)。
これに対し、AES繊維試料#04の溶解率は、2%グリシン水溶液および蒸留水のどちらの場合でも、加熱処理温度の変化に伴う急激な変化は認められず、すべての加熱処理温度で、グリシン水溶液に対する場合と蒸留水との場合とで、溶解率には、ほとんど差が認められない(図3)。
表1に示すAES繊維試料#01〜#04の、110℃で24時間加熱処理された場合の溶解率を図4に示し、700℃で24時間加熱処理された場合の溶解率を図5に示す。
110℃で24時間加熱処理された場合の、グリシン水溶液に対するAES繊維の溶解率は、どの繊維試料の場合でも、蒸留水に対する溶解率と近接した値を示す(図4)。
これに対し、700℃での24時間の加熱処理は、AES繊維#01〜#03のグリシン水溶液に対する溶解率のみを急激に増大させる。しかしながら、AES繊維#04のグリシン水溶液に対する溶解率は、#01〜#03とは異なり、700℃での24時間の加熱処理によっても増大せず、蒸留水に対する溶解率と近接した値を示す(図5)。
表1に示すように、#01〜#03はAl成分を実質的に含まないAES繊維であるが、#04はAl成分を約2重量%含んでいるAES繊維である。特に、#03と#04は、類似の化学組成であり、Al成分を含んでいる(#04)か、Al成分を含んでいない(#03)かが異なるだけである。
したがって、図2〜図5より、700℃で24時間の加熱処理によって、#01〜#03のような実質的にAl成分を含まないAES繊維のグリシン水溶液に対する溶解率は増大するが、#04のようなAl成分を含んでいるAES繊維の、グリシン水溶液に対する溶解率は変化しないことを見出すことができる。
700℃で24時間の加熱によって、グリシン水溶液に対する溶解率が増大した#01〜#03のAES繊維のAl成分濃度は、いずれも1重量%以下である。一方、同じ700℃で24時間の加熱処理によって、グリシン水溶液に対する溶解率が増大しなかった#04のAES繊維のAl濃度は、約2重量%である。したがって、加熱処理によって、グリシン水溶液中での溶解率を増大させるには、AES繊維のAl濃度を1重量%以下とすることが好ましいであろう。
700℃で24時間の加熱処理によるAES繊維#01〜#03のグリシン水溶液に対する溶解率の増大は、700℃付近での加熱処理によって、AES繊維に分相が生じ、アルカリ土類成分に富むガラス相が生成することによるものと考えることができる。このアルカリ土類成分に富むガラス相は、グリシン水溶液に対して、もとの組成よりも溶解しやすいと考えられる。
分相は、融点以下の温度で、均一な多成分ガラスが、異なる2種類以上の化学組成のガラス相に分かれる現象である。分相で生じる、組成の異なる複数の相は、顕微鏡やX線でも内部に結晶構造は確認されず、いずれも完全なガラス相である。したがって、分相は、失透、結晶化とは別の現象と理解される。しかしながら、ある種の非晶質材料では、加熱された場合、結晶化が起こる前に分相が起こることが知られており、分相構造は、結晶化ガラスの製造のための結晶核形成の前段階として望ましい構造であると考えられている。
グリシン水溶液中で高い溶解率を示す、700℃で24時間加熱されたAES繊維#01〜#03は、いずれも非晶質である。そして、さらに100℃高い800℃で加熱されると、繊維に結晶化が生じ、繊維の化学組成の系に対応した結晶質アルカリ土類ケイ酸塩が生成する(図1)。すなわち、700℃という加熱処理温度は、AES繊維にとって、結晶核形成の前段階となる温度域に相当する。したがって、本発明におけるAES繊維は、700℃で24時間の加熱処理によって、分相したと考えることができる。
分相では、より低い融点をもつ低温成分と、シリカ成分に富む高温成分との2相に分離する。したがって、本発明におけるAES繊維も、700℃で24時間の加熱処理によって分相が生じ、低温成分であるアルカリ土類成分に富むガラス相と、高温成分であるシリカ成分に富むガラス相とに分離したと考えることが可能である。低温成分は、一般に化学的耐久性の低い相である。
以上のことから、Al成分を実質的に含まないAES繊維#01〜#03において分相によって生成したアルカリ土類成分に富むガラス相は、2%グリシン水溶液に対して、もとの組成のものよりも溶解しやすいのであろう。
それ故に、700℃付近での加熱処理が、AES繊維#01〜#03のグリシン水溶液に対する溶解率を著しく増大させたものと考えることができる。
一方、Al成分を含んでいるAES繊維#04は、700℃で24時間の加熱処理を行っても、グリシン水溶液に対する溶解率の増大は認められず、#01〜#03とは異なっている。#04が700℃で24時間の加熱処理をされても、グリシン水溶液に対する溶解率が#01〜#03のように増大しないという理由として、Al成分を含んだAES繊維は、構造上、加熱処理による分相が生じにくく、アルカリ土類成分に富むガラス相が生成されにくい、ということが考えられる。
図6(a)および図6(b)に示すように、SiO四面体によって形成されるガラス網目構造に、Mg2+などのアルカリ土類イオンが加わると、Si−O−Siの結合を切断し、1つのケイ素としか結合しない酸素が生成する。1つのケイ素としか結合していない酸素(Si−OのO)を非架橋酸素と呼ぶ。非架橋酸素は、マイナス1荷の電荷を帯びるが、電気的に中性を保つため、周囲に、プラスの電荷をもつイオンを配置する。Mg2+は、プラス2荷のイオンであるため、非架橋酸素2個につき、Mg2+イオン1個が配置される。
図6(a)および図6(b)に示すように、Mg2+イオンなどのアルカリ土類イオンは、ガラス網目構造を切断し、網目修飾イオンとしての役割を果たしている。分相は、Mg2+などの網目修飾イオンの位置が図6(a)から図6(b)に示されるように変化することに相当し、アルカリ土類成分に富むガラス相が生成することにより、AES繊維はグリシン水溶液中での溶解率が増大する。
Al3+が存在すると、ガラスの網目構造は、図6(c)のようになる。Al3+は、十分な量のアルカリやアルカリ土類成分が存在する場合(1荷の陽イオンの場合ではAl3+と同じ個数以上、2荷の陽イオンではAl3+の半分の個数以上の場合)には、4配位の位置に入ってAlO四面体を形成し、ガラスの網目形成に加わる傾向があることが知られている。4配位とは、図6(c)に示すように、Al3+イオンが4個の酸素で取り囲まれることであり、つまりAl3+の周囲はマイナス4荷となる。しかしながら、Al3+はプラス3荷であり、プラス1荷だけ電荷が不足することになる。そこで、図6(c)に示すように、Mg2+などのアルカリ土類イオンが、この電荷の不足を補い、電気的に中性を保つ役割をも果たすようになる。このとき、Mg2+などのアルカリ土類イオンはAlO四面体に強く束縛されて安定であるため、Al3+が存在しない場合のMg2+のように、それ自身の位置を容易に変化させることが困難となる。それ故に、図6(c)に示されるガラス網目構造から、アルカリ土類成分に富むガラス相を生成させるのは困難となる。
このように、Al3+は、ケイ酸塩の網目中のSi4+を置換して、その網目構造の強化を促進する。ある種のガラス材料では、わずか2重量%のAl成分の導入が、その特性を改良してしまうという効果があることが知られている。
したがって、Al成分を含んだAES繊維#04の、グリシン水溶液に対する溶解率が、700℃付近での加熱処理によって増大しないのは、Al3+の存在が、加熱処理によって生じる分相を抑制し、アルカリ土類成分に富むガラス相の生成を抑制するためであると考えることができる。
加熱処理によってAES繊維#01〜#03に分相が生じ、グリシン水溶液に対するAES繊維#01〜#03の溶解率が変化するという考え方は、液体(2%グリシン水溶液または蒸留水)と反応する前後の、AES繊維試料の示差熱分析(DTA)の結果からも支持することができる。
図7は、液体と反応する前後の、110℃で24時間加熱処理されたAES繊維#01〜#04のDTA曲線を示す。
また、図8は、液体と反応する前後の、700℃で24時間加熱処理されたAES繊維#01〜#04のDTA曲線を示す。
700℃で24時間加熱処理されたAES繊維は、非晶質のままである(図1)。図8aに示すように、液体と反応する前の、700℃で24時間加熱処理されたAES繊維のDTA曲線は、800℃付近の小さい吸熱ピーク(#01〜#04)と、2本の点線内に存在する900℃付近の鋭い発熱ピーク(#01〜#04)と、場合によって、1100〜1200℃付近の発熱ピーク(#01および#02)を示す。
前記800℃付近の小さい吸熱ピークは、AES繊維がガラス転移して比熱が増大することによるものである。また、900℃付近の鋭い発熱ピークは、非晶質物質が、加熱により結晶化する際に見られる特有のものであり、この900℃付近の鋭い発熱ピークが、結晶質アルカリ土類ケイ酸塩の生成によるものである。すなわち、#01、#03および#04の900℃付近の鋭い発熱ピークは、エンスタタイトの生成によるものであり、#02の900℃付近の鋭い発熱ピークは、オージャイトの生成によるものである。また、#01および#02のDTA曲線に見られる1100〜1200℃付近の発熱ピークは、クリストバライトの生成に関与するものであると推定される。
110℃で24時間加熱処理されたAES繊維#01〜#03のDTA曲線上の、図7の点線内に示される、結晶質アルカリ土類ケイ酸塩の生成に関与する900℃付近の鋭い発熱ピークは、グリシン水溶液との反応後においても変化することなく残存している(図7b)。これに対し、700℃で24時間加熱処理されたAES繊維#01〜#03のDTA曲線上の、図8の点線内に示される、結晶質アルカリ土類ケイ酸塩の生成に関与する900℃付近の鋭い発熱ピークは、グリシン水溶液との反応後には、ほとんど消滅している(図8b)。したがって、700℃で24時間加熱処理されたAES繊維のグリシン水溶液中での溶解は、110℃で24時間加熱処理されたAES繊維のグリシン水溶液中での溶解とは異なっていることが明らかである。
この溶解の違いは、700℃で24時間の加熱処理によるAES繊維の分相によって生成したアルカリ土類成分に富むガラス相が、選択的にグリシン水溶液に溶解し、AES繊維のアルカリ土類成分が減少したために、グリシン水溶液と反応した後のAES繊維試料のDTA曲線に、結晶質アルカリ土類成分の生成に関与する発熱ピークがほとんど消滅してしまったと考えることによって説明ができる。
一方、蒸留水中に対しては、AES繊維がAl成分を含むか否かに関わらず、グリシン水溶液中に対して見られるような、AES繊維試料の加熱処理による溶解率の変化は認められない(図2〜図5)。
また、蒸留水と反応した後の、700℃で24時間加熱処理されたAES繊維試料のDTA曲線も、Al成分を含むか否かに関わらず、液体と反応する前の、700℃で24時間加熱処理されたAES繊維試料のDTA曲線と実質的に同一であり、結晶質アルカリ土類ケイ酸塩の生成に関与する900℃付近の鋭い発熱ピークは不変である(図8c)。
このことは、分相によって生成したアルカリ土類成分に富むガラス相は、水中では、グリシン水溶液と比べると、難溶であることを示している。
700℃付近での加熱処理は、AES繊維試料#01〜#03(実質的にAl成分を含まないAES繊維)を、グリシン水溶液に対して可溶化させる(図2〜図5)。この、グリシン水溶液中でのAES繊維の可溶化は、グリシンイオンが、分相によってAES繊維中に生成したアルカリ土類成分に富むガラス相に対して、優先的に作用することによって生じると考えることができる。一般に、グリシンイオンは、金属イオンやアルカリ土類イオンとキレート錯体を形成することが知られている。このことから、溶液中のグリシンイオンが、AES繊維中のアルカリ土類イオンを溶解(抽出)させてキレート錯体を形成する反応は、AES繊維中にアルカリ土類成分に富むガラス相が存在する場合、より活性化するのかもしれない。
単純アミノ酸であるグリシンの水溶液中でのAES繊維の溶解性は、アルカリ土類成分に富むガラス相の存在に大きく依存する。このことは、AES繊維の生体溶解性が、アルカリ土類成分に富むガラス相の存在に大きく依存することを示唆している。
以上のように、700℃付近の加熱処理は、Al成分を含まないAES繊維を分相させて、該AES繊維をアミノ酸水溶液には可溶でありながら水には難溶である状態に変化させる。結果として、700℃付近で加熱処理された、Al成分を実質的に含まないAES繊維は、優れた生体溶解性を発現し、且つ、耐水性を維持する。しかしながら、AES繊維にAl成分が含まれていると、700℃付近で加熱処理されても、アミノ酸水溶液に対する溶解率は増大しない。すなわち、実質的にAl成分を含まないAES繊維だけが、700℃付近の加熱処理によって分相し、優れた生体溶解性と耐水性を発現するようになるのである。よって、AES繊維は、実質的にAl成分を含まないこと、好適には、Al成分が1重量%以下であることが好ましい。
AES繊維の加熱処理温度は600℃以上850℃以下が好ましい。図2および図5より、加熱処理温度は700℃付近が最適であることがわかる。しかしながら、図2および図5に示した結果は、所定の温度で24時間加熱した場合の結果である。したがって、加熱処理温度が650℃以上750℃未満である場合には、加熱処理時間は1時間以上30時間未満が好適である。加熱処理温度が650℃よりも低い場合には、加熱処理時間をより長く(好適には30時間以上に)、750℃以上の温度の場合には、加熱処理時間をより短く(好適には1時間未満に)すれば、好ましい加熱処理を行うことができる。
以下、実施例により本発明を更に詳細に説明する。
Figure 2005240205
原料として、珪石と、マグネシアクリンカーと、必要に応じて、ウォラストナイトと、炭酸ストロンチウムを使用した。これらの原料を所定量混合する。それを電気炉で溶融した後、溶融物を常法にしたがって繊維化し、集綿して、表3に示す化学組成のAES繊維を得た。得られたAES繊維を、表3に示す条件で加熱処理を行った。次に、加熱処理されたAES繊維の生体溶解性および耐水性の評価を行った。前記2つの溶解性の評価は、前述した条件でのAES繊維の溶解率を測定することによって行った。グリシン水溶液中での溶解率が大きいほど、そのAES繊維は生体溶解性に優れている。また、蒸留水中での溶解率が小さいほど、そのAES繊維は耐水性に優れている。
実施例1〜4は、MgO、SrO、SiOを主要成分として含み、かつ実質的にAl成分を含まない(Al成分濃度が1重量%以下の)組成であり、加熱処理条件は600℃以上850℃以下である。いずれの場合も、蒸留水中での溶解率が小さく耐水性に優れており、かつ単純アミノ酸であるグリシン水溶液中での溶解率が大きく生体溶解性に優れている。
実施例5〜8は、MgO、CaO、SrO、SiOを主要成分として含み、かつ実質的にAl成分を含まない(Al成分濃度が1重量%以下の)組成であり、加熱処理温度は600℃以上850℃以下である。いずれの場合も、蒸留水中での溶解率が小さく耐水性に優れており、かつ単純アミノ酸であるグリシン水溶液中での溶解率が大きく生体溶解性に優れている。
実施例9〜12は、MgO、SiOを主要成分として含み、かつ実質的にAl成分を含まない(Al成分濃度が1重量%以下の)組成であり、加熱処理温度は600℃以上850℃以下である。いずれの場合も、蒸留水中での溶解率が小さく耐水性に優れており、かつ単純アミノ酸であるグリシン水溶液中での溶解率が大きく生体溶解性に優れている。
比較例1は、MgO、SiO、Alを主要成分として含む組成であり、加熱処理温度は、700℃であるが、Al成分を含むため、蒸留水中での溶解率が小さく耐水性に優れているものの、単純アミノ酸であるグリシン水溶液中での溶解率も小さく生体溶解性に劣っている。
比較例2は、実施例1〜4と同じ化学組成であり、加熱処理がなされていない繊維である。蒸留水中での溶解率が小さく耐水性に優れているものの、単純アミノ酸であるグリシン水溶液中での溶解率も小さく生体溶解性に劣っている。
比較例3は、実施例5〜8と同じ化学組成であり、加熱処理がなされていない繊維である。蒸留水中での溶解率が大きく耐水性に劣り、さらに、単純アミノ酸であるグリシン水溶液中での溶解率が小さく生体溶解性が十分ではない。
比較例4は、実施例9〜12と同じ化学組成であり、加熱処理がなされていない繊維である。蒸留水中での溶解率が小さく耐水性に優れているものの、単純アミノ酸であるグリシン水溶液中での溶解率も小さく生体溶解性に劣っている。
比較例5は、実施例1〜4と同じ化学組成であり、加熱処理温度は1000℃である。蒸留水中での溶解率が小さく耐水性に優れているものの、単純アミノ酸であるグリシン水溶液中での溶解率も小さく生体溶解性に劣っている。
比較例6は、実施例5〜8と同じ化学組成であり、加熱処理温度は1000℃である。蒸留水中での溶解率が小さく耐水性に優れているものの、単純アミノ酸であるグリシン水溶液中での溶解率も小さく生体溶解性に劣っている。
比較例7は、実施例9〜12と同じ化学組成であり、加熱処理温度は1000℃である。蒸留水中での溶解率が小さく耐水性に優れているものの、単純アミノ酸であるグリシン水溶液中での溶解率も小さく生体溶解性に劣っている。
比較例8は、実施例1〜4と同じ化学組成であり、加熱処理温度は900℃である。蒸留水中での溶解率が小さく耐水性に優れているものの、単純アミノ酸であるグリシン水溶液中での溶解率も小さく生体溶解性に劣っている。
比較例9は、実施例5〜8と同じ化学組成であり、加熱処理温度は900℃である。蒸留水中での溶解率が小さく耐水性に優れているものの、単純アミノ酸であるグリシン水溶液中での溶解率も小さく生体溶解性に劣っている。
粉末X線回折(XRD)分析によって示される、加熱処理に伴うAES繊維#02および#04の相の変化を示す図である。 AES繊維#02(MgO−CaO−SrO−SiO系組成)の加熱処理温度と、繊維のグリシン水溶液および蒸留水中での溶解率との関係を示すグラフである。 AES繊維#04(MgO−SiO−Al系組成)の加熱処理温度と、繊維のグリシン水溶液および蒸留水中での溶解率との関係を示すグラフである。 110℃で24時間の処理をされたAES繊維#01〜#04の、グリシン水溶液および蒸留水中での溶解率を示す棒グラフである。 700℃で24時間の処理をされたAES繊維#01〜#04の、グリシン水溶液および蒸留水中での溶解率を示す棒グラフである。 a)Alイオンが存在しない場合の分相前の、b)Alイオンが存在しない場合の分相後の、c)Alイオンが存在する場合の、アルカリ土類ケイ酸塩ガラスの網目構造を示す模式図である。 110℃で24時間加熱処理されたAES繊維#01〜#04の、a)液体と反応する前の、b)グリシン水溶液と反応した後の、c)蒸留水と反応した後の示差熱分析(DTA)曲線を示すグラフである。 700℃で24時間加熱処理されたAES繊維#01〜#04の、a)液体と反応する前の、b)グリシン水溶液と反応した後の、c)蒸留水と反応した後の示差熱分析(DTA)曲線を示すグラフである。

Claims (13)

  1. 分相している、実質的にAl成分を含まないアルカリ土類ケイ酸塩繊維からなる無機繊維。
  2. 分相している、Al成分濃度が1重量%以下であるアルカリ土類ケイ酸塩繊維からなる無機繊維。
  3. アルカリ土類ケイ酸塩繊維が、MgOおよびSiOの成分を含むことを特徴とする請求項1または2に記載の無機繊維。
  4. アルカリ土類ケイ酸塩繊維が、CaOおよびSrOの成分から選ばれる1種類以上を含むことを特徴とする請求項3に記載の無機繊維。
  5. アルカリ土類ケイ酸塩繊維が、加熱処理により分相されていることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の無機繊維。
  6. 2%グリシン水溶液への溶解率が300μg/ml以上であり、かつ、水への溶解率が200μg/ml以下であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の無機繊維。
  7. 実質的にAl成分を含まないアルカリ土類ケイ酸塩繊維を600℃以上850℃以下の温度で加熱処理して分相させることを特徴とする無機繊維の製造方法。
  8. Al成分濃度が1重量%以下であるアルカリ土類ケイ酸塩繊維を600℃以上850℃以下の温度で加熱処理して分相させることを特徴とする無機繊維の製造方法。
  9. アルカリ土類ケイ酸塩繊維が、MgOおよびSiOの成分を含むことを特徴とする請求項7または8に記載の無機繊維の製造方法。
  10. アルカリ土類ケイ酸塩繊維が、CaOおよびSrOの成分から選ばれる1種類以上を含むことを特徴とする請求項9に記載の無機繊維の製造方法。
  11. 650℃以上750℃未満の温度で1時間以上30時間未満の時間加熱処理することを特徴とする請求項7〜10のいずれか1項に記載の無機繊維の製造方法。
  12. 600℃以上650℃未満の温度で30時間以上加熱処理することを特徴とする請求項7〜10のいずれか1項に記載の無機繊維の製造方法。
  13. 750℃以上850℃未満の温度で1時間未満加熱処理することを特徴とする請求項7〜10のいずれか1項に記載の無機繊維の製造方法。

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