JP2005238316A - スポット溶接機 - Google Patents

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Abstract

【課題】大型構造物や内部からの溶接などスポット溶接が難しいといわれる部位まで溶接できる溶接機を提案する。
【解決手段】下部に少なくとも一部の表面が導電性材料から成る板状電極10を設ける一方、上部にこの板状電極10上にのせた被溶接物Wをスポット溶接するために昇降する溶接ガン20を設け、この板状電極10の上に、被溶接物Wを保持しかつ板状電極から通電されて昇降する溶接ガン20との間で被溶接物Wをはさみ加圧通電してスポット溶接する電極保持装置30を配置する。
【選択図】図1

Description

本発明はスポット溶接機にかかり、なかでも、少なくとも一部の表面が導電性材料から成る板状電極上で溶接すべき被溶接物を溶接ガン先端の溶接チップによって加圧通電してスポット溶接するスポット溶接機であって、一方の電極を板状電極として構成するのにもかかわらず、板状電極上におかれる被溶接物の形状や構造、とくに溶接すべき被溶接点の位置に左右されることなく安定して位置決めしてスポット溶接できるスポット溶接機に関するものである。
スポット溶接は点溶接ともいわれ、重ね合わせられた2枚の金属板などの被溶接物を銅又は銅合金の棒状の電極の間ではさみ、強く加圧しながら、短時間に電流を流し、接触面に碁石状の跡、つまりナゲットをつけながら接合する抵抗溶接法である。(昭和45年1月15日発行、日刊工業新聞、金属材料辞典354頁参照)また、被溶接物間の通電によるジュ−ル熱によって接合する溶接法であるため、広く使用され、使用目的に応じて種々のスポット溶接機が提案され知られている。この中で定置型やポ−タブル型といわれるものが広く用いられている。
すなわち、定置型はスポット溶接機の中で最も普及し、スポット溶接機といえば通常定置型を指している。定置型は電極加圧部又は溶接ヘッドといわれる上部電極の溶接ガンやそれに対応する棒状の下部電極が固定され、これら電極の間に被溶接物をはさみ加圧通電してスポット溶接するものである。
一方、ポ−タブル型は、被溶接物を移動させることなく被溶接物をはさむ上下の電極を移動させてスポット溶接するものである。
また、ポ−タブル型としてはその変型としてバ−スポット溶接機が知られている。このバ−スポット溶接機は上部電極は棒状ポ−タブル電極やエスパンダガンとして構成し、これに対応する下部電極は板状のバックバ−電極として構成し、このバックバ−電極と棒状ポ−タブル電極の間に被溶接物をはさんで加圧通電してスポット溶接するものである。
このようなポ−タブル型は、バ−スポット溶接機を含めて、ポ−タブル(つまり可搬式)という名のとおり、上下の電極が移動するため、高い加圧力が付与できず、軽量、小型の被溶接物の溶接には適するが、高い加圧力を必要とする大きな構造物の溶接には適さない。このようなところから、大型のものや相当強固な構造物まで溶接できる定置型が最も普及している。
この点、つまり、定置型のように高い加圧力が付与できる一方、定置型と異なって被溶接物を移動させることなく溶接できる溶接機として、本発明者らは、先に、特願平5−139543号(特許第3445636号)明細書に示す構造のスポット溶接機を提案した。
このスポット溶接機は、上下から被溶接物をはさんで加圧通電してスポット溶接する上下一対の電極のうちで、上部の電極は先端に溶接チップを具える棒状の溶接ガンとして構成する一方、下部の電極は板状電極から構成する溶接機である。この溶接機は下部の電極として働く板状電極は銅板又はその合金板などの導電性材料から構成され、この板状電極のいずれのところも下部の電極として働かすことができる。また、上部の電極として働く溶接ガンは横向き姿勢や縦向き姿勢に保持でき、この溶接ガンは板状電極上で自由に移動できるように支持されている。このため、ポ−タブル型のものと相違して、下部の電極を成す板状電極は移動することなく強固かつ大型に構成でき、上部の電極として働く溶接ガンによって高い加圧力を加えることができる。また、上部電極として働く溶接ガンは平面方向に移動する支持機構を強固かつ大型に構成できるため、加圧機構のエアシリンダを一体に設けることができるため、板状電極上の被溶接物に高い加圧力が加えることができる。さらに、先にのべたとおり、板状電極のいずれのところも下部の電極として働かすことができるため、被溶接物を板状電極の上で置いたままで移動させることなく各溶接点を順次かつ連続的に溶接できる。
しかしながら、先に提案した溶接機は、上部電極として働く溶接ガン、詳しくは溶接チップが垂直に下降することによって板状電極上の被溶接物をはさみ加圧通電、スポット溶接されるため、どうしても溶接点の部位によっては溶接できないところが生じる。
すなわち、下降する溶接チップは下向き下降して溶接し溶接後上昇する構造となっている。このため、溶接チップの昇降通路は垂直又はそれに近い軌跡になる。このことは溶接チップが垂直な昇降軌跡が取れない部位に被溶接点がある被溶接物は溶接することができない。
例えば、箱や容器の被溶接物は内部に被溶接点があることが多い。略々平坦な被溶接物でも用途に応じては局部的に凹部や凸部があることもある。前者の被溶接物は溶接がシャ先端の溶接チップの構造を改善することによって溶接することもできるが、構造の改善によって溶接可能範囲を拡大することに限界がある。後者の被溶接物は局部的な凹凸部は下部電極として働く板状電極から浮き上り、その部分は板状電極に接触しないため、この部位の被溶接点に加圧力を加えられてはさむことができないため溶接できない。
また、下部電極として働く板状電極上におかれたままで被溶接物を溶接するために、この被溶接物に上部電極として働く溶接ガン、具体的には先端の溶接チップを押付けたときには、下向き加圧し押付けによって被溶接物や被溶接点がづれ、所定の被溶接点を溶接できないことが起こる。この点は板状電極に被溶接物の位置決め機構や保持機構を附設することも考えられるが、板状電極は全面にわたって下部の電極として働かせるものであるため、その一部に位置決め機構や保持機構を附設することは好ましくない。
特願平5−139543号および特許第3445636号明細書
この発明は上記欠点の解決を目的とし、具体的には、下部電極として働く板状電極の上に被溶接物をのせて、この被溶接物を板状電極と上部電極として働く溶接チップとの間にはさみ加圧通電して溶接する溶接機において、垂直に昇降する溶接ガンにおける昇降に支障をきたす溶接点の多い構造の被溶接物も、支障なく溶接でき、さらに、溶接時に被溶接物を安定して保持位置決めできるスポット溶接機を提案する。
すなわち、本発明に係るスポット溶接機は、下部に少なくとも一部の表面が導電性材料から成る板状電極を設け、上部にこの板状電極上にのせた被溶接物をスポット溶接するために昇降する溶接ガンを設け、さらに、板状電極の上において被溶接物を保持しかつこの保持した被溶接物を溶接ガンとともに板状電極との間ではさんで加圧通電してスポット溶接する上部補助電極を具える電極保持装置を設ける。
また、この電極保持装置には、溶接ガンとともに上部の電極として働く上部補助電極の代りに、溶接ガンとの間で被溶接物をはさんで加圧通電してスポット溶接する下部補助電極を設ける。
この上部補助電極や、下部補助電極は導電性材料から構成する。
電極保持装置に、下部の電極として働く板状電極の表面に当接させるように導電性ベ−ス板を設け、この導電性ベ−ス板を介して被溶接物を所定位置に保持する保持装置と上部補助電極又は下部補助電極とを一体に設ける。
電極保持装置を導電性材料から構成する。
この導電性材料を銅又はその合金材から構成する。
下部の電極として働く板状電極はスペ−スが広く、補助電極が被溶接物の構造や形状に合わせた複雑な構造のもの、とくに、装置であっても板状電極には安定かつ確実にセットできる。このため、板状電極上でそのまま移動させずに大型の構造物の接合作業ができるほか、従来ア−ク溶接でしか溶接できないとされていた部位でも電極保持装置の上部や下部の補助電極の介在によりほとんどスポット溶接できる。
電極保持装置には上部の電極として働く上部補助電極が組み込まれ、それにより被溶接物の位置決めや案内などの治具としての機能をもたし、さらに、被溶接物も保持装置によって保持されているため、スポット溶接しにくいといわれている部位の溶接もできる。
また、電極保持装置は板状電極上にのせるのみでも十分にその目的が達成できるため、被溶接物が板状材のときには、板状電極を下部の電極として働かせて溶接できる。
そこで、上記のところの手段たる構成ならびにその作用について図面に示すところを通じてさらに具体的に示すと、つぎのとおりである。
なお、図1は本発明の一つの実施例に係るスポット溶接機の概略を示す説明図である。
図2は図1に示すスポット溶接機における電極保持装置の一つの例の平面図である。
図3は図2に示す電極保持装置の一部の正面からみた説明図である。
図4は図2および図3に示す電極保持装置における上部補助電極の構造を示す説明図である。
まず、図1は本発明の一つの実施例に係るスポット溶接機の説明図であって、箱型や円筒型などの被溶接物W(図2および図3参照)をスポット溶接するのに好適なスポット溶接機である。この溶接機100は図1において符号100で示す。溶接機100は下部の電極として働く板状電極10と上部電極として働く溶接ガン20とから成って、溶接すべきときは、被溶接物Wを下部の電極として働く板状電極10上にのせ、板状電極10上にのせたままで上部の電極として働く横向き姿勢の溶接ガン20によって被溶接物Wを溶接する。
溶接ガン20の先端には溶接チップ21がシャンク22を介して取付けられている。溶接ガン20は回転軸23により支持ポスト24において横向き姿勢で回転自在に支持されている。したがって、横向き姿勢の溶接ガン20はてこを成し、このてこ機構によって溶接チップ21に加圧力が加えられる。なお、縦向き姿勢の溶接ガン20は支持ポスト24に支持され、下向きの加圧力が加えられる。
次に、支持ポスト24は互いに旋回自在に連結された少なくとも2つの分割ア−ム25によって支持され、各分割ア−ム25の旋回によって支持ポスト24が平面移動し、その支持ポストを介して溶接ガン20が板状電極10で自由に平面移動できるように構成されている。また、溶接ガン20の下向きに下降させて加圧力は与えられ、この下向き下降はエア−シリンダ26によって達成される。
次に、連結される分割ア−ム25、25は支柱60によって支持され、この支柱60によって板状電極10は矢印方向に昇降自在に支持されている。この昇降機構はいずれにも構成できるが一例を挙げると、支柱60の内部にボ−ルネジ機構を設け、このボ−ルネジ機構によって板状電極10は昇降できるように構成される。
以上、図1、図2および図3に示した通り、上記構成のスポット溶接機は、例えば、上部の電極として働く溶接ガンは棒状であって、先端の溶接チップは上下に昇降自在に構成する。それに対応する下部の電極は少なくとも一部の表面、なかでも全表面が下部の電極として通電される板状電極として構成される。このように構成されるスポット溶接機は板状電極10と溶接チップとの間ではさまれる部分のみが通電加熱されスポット溶接される。したがって、この構成のスポット溶接機100は板状電極10の上に被溶接物を載せると、いずれの被溶接点であっても、被溶接物を移動させることなく、上部の電極として働く溶接ガン20との間で上下からはさむことができればスポット溶接できる。
しかし、このような構成のスポット溶接機100では被溶接物の各部位が板状電極の表面に接触できる限り、有効な溶接機であるが、局部的に浮上っている部位や横向き姿勢の溶接ガンを例えばてこ方式で加圧するときに不都合な部位のように、溶接に不適当な部位があることもある。例えば、箱型の外匣の被溶接物の折返し部分に底板をつけるときは、この外匣を構成する側板により溶接ガンのてこ運動が制限され、スポット溶接できず、どうしてもア−ク溶接せざるを得ない。
このようなところから、本発明においては、図1、図2および図3に示すように、板状電極10上に電極保持装置30を設ける。この装置30は板状電極10の上において保持装置40によって被溶接物Wを安定かつ確実に保持でき、しかも、図2および図3に示す上部補助電極50が板状電極10を介して通電されるように構成されているため、通常は板状電極10上に電極保持装置30を設けると、被溶接物Wのいかなる部位でも溶接できる。
すなわち、板状電極10上に設けられる電極保持装置30は、図2に示すように、4つの保持装置40によって被溶接物Wはその周囲から板状電極上で保持された状態にあり、その内部に上部補助電極50が設けられ、この補助電極50が溶接ガン20とともに上部の電極として働くよう構成されている。このため、溶接ガン20を下降すると、補助電極50と板状電極10の間に被溶接物ははさまれてスポット溶接できる。
この電極保持装置30は被溶接物を保持できかつ例えば溶接ガンと共働する補助電極を具えていればいずれにも構成でき、例えば、図1、図2および図3に示すとおり、溶接ガン20と共働して上部電極として働く上部補助電極50と被溶接物Wを所定位置に位置決め保持する保持装置40とから構成するのが好ましい。
更にくわしく説明すると、図2、図3および図4に示す電極保持装置30は補助電極が上部の電極の溶接ガン20とともに上部の電極として働く例の一つを示し、この装置では上部電極として働く溶接ガン20と結合して上部の電極として働く上部補助電極50が設けられている。
この装置は、例えば、箱型の被溶接物Wにおいてその外匣W1の側縁を折り曲げて折曲げ部分W2の接合部に止め板W3によって固定するような場合に好適であり、このような外匣W1では横向き姿勢の溶接ガンはてこ機構により下向きに加圧できず溶接できないものである。この場合に、板状電極10上に電極保持装置30をセットし、この装置30の上に被溶接物Wをおく。この被溶接物Wは方形の筒状であって、周囲から保持するために保持装置40を接近させて保持する。更に詳しく説明すると、図2において、縦、横の方向に4つの保持装置40が各保持装置40は保持板41と前進又は後退機構42とから構成され、各保持板41はそれぞれピストンシリンダ機構やねじ機構などの前進又は後退機構42により前進または後退でき、電極保持装置30上におかれた被溶接物Wの外匣にはその周囲から接近して保持することができる。
また、上部補助電極50は、図2に示すとおり、4つの保持装置40が被溶接物Wの中心から4隅に向って対角線状に設けられている。
したがって、溶接のときに被溶接物Wの外匣W1が周囲から4つの保持装置40によっておさえられ位置決め保持されると、4つの上部補助電極50は、図4に示すとおり、揺動(スイング)し、溶接ガン20によって加圧されかつ通電される構造となっているため、折曲げ部分W2やその止め板W3の表面に当接し、折曲げ部分W2や止め板W3は確実に重ね合わされて上部補助電極50と板状電極10の間にはさまれて安定かつ確実に固定される。
すなわち、電極保持装置30に設けられた上部補助電極50は、図4に示すとおり、後に説明するとおり、導電性ベ−ス板51、補助溶接チップ52、チップ支持機構53およびせん回軸54とから成って、導電性ベ−ス板51上には受け座55が設けられている。このため、外匣W1の周囲が保持装置40によって保持され、内部からは上部補助電極50の補助溶接チップ52により保持されるため、位置決めは安定かつ確実にでき、所望の溶接点のところを溶接できる。
すなわち、上部補助電極50はせん回軸54によって矢印方向にせん回できる構造になっており、チップ支持機構53はばねを介して上下に伸縮できる構造になっている。このため、上部から下降する溶接ガン20の先端の溶接チップ21が補助溶接チップ52の整合くぼみに整合すると、一体として加圧でき、通電される。被溶接物Wの外匣W1の折曲げ部分W2は導電性ベ−ス板51や受け座55との間ではさまれスポット溶接できる。
また、電極保持装置30は、必ずしも、図2、図3および図4のとおり構成しなくとも、被溶接物の構造に合わせていずれにも構成できるが、上記のとおり、補助溶接チップ52を揺動式に構成すると、被溶接物が箱型などでなくとも、例えば円筒状や容器状であっても、内部に必要な機材などを取付ける場合にも適用できる。
以上のとおり、電極保持装置30には周囲に配置される保持装置40と上部補助電極50とが設けられるが、これらは、図2および図3に示すとおり、板状電極10の上に配置される導電性ベ−ス板51を介して一体に設けることができる。
すなわち、下部の電極として働く板状電極10は全面又はほとんど大部分の表面が通電され文字通り全表面が電極チップでもある。一方、溶接時には溶接ガンにより加圧されたところのみが通電されるため、その部分の温度が上昇して溶融するが、発生した溶接熱は補助溶接チップ52、溶接ガン20、受け座55および導電性ベ−ス板51や補助電極50全体を通って逃げ、溶融部分は凝固されて所謂ナゲットが形成されてスポット溶接される。しかし、この抵抗発熱と逃げとが適正にバランスされないと、適切にナゲットが形成できない。この点、導電性ベ−ス板51を介在させると、受け座55からの逃げが促進され、冷却も良好になって、碁石状のナゲットが形成できる。
また、下部の電極として働く板状電極の表面はきわめて広い。この上に、仮りに、補助電極としてせまいスペ−スのブロック、例えば受け座55を設けると、この受け座55のところで通電面積が絞られる。このことは、スポット溶接そのものが被溶接物の接触面のスペ−スが絞られ接触抵抗が高くなり、そこで発熱することを利用した接合法であるように、板状電極10の表面が汚されて好ましくない。
この点について、図2、図3および図4に示す例のとおり、接触面積の大きい導電性ベ−ス板51を介在させると、接合時に発生する熱は導電性ベ−ス板51を経て板厚方向や板幅方向にも流れ、導電性ベ−ス板51と板状電極10との境界面で発熱することがない。
ほとんど界面間の抵抗がない条件のもとで円滑に通電できる。
以上のとおり、導電性ベ−ス板51を介して電極保持装置30を構成すると、溶接ガンとともに上部の電極として働く上部補助電極50や保持装置40を一体に設けて構成すると、必要なときに電極保持装置30を使って溶接し、使用する必要のないときには簡単に除去でき、取扱いが簡便になる。
さらに、補助電極50は導電性ベ−ス板51上に設けると、図4に示すように揺動式など複雑な構造物としても構成できる。
すなわち、図4において符号W2は被溶接物Wの外匣W1の折曲げ部分を示し、この折曲げ部分W2に止め板W3をスポット溶接する場合が示されている。この場合には、導電性ベ−ス板51の上に下部の電極として働く受け座55のほかに被溶接物の外匣W1の内側で溶接する補助電極は補助溶接チップ52が設けられ、この補助溶接チップ52は溶接ガン20とともに上部の電極として働くため、導電性ベ−ス板とは絶縁されて構成されている。このように構成すると、箱型の外匣W1の折曲げ部分W2と止め板W3とを重ね合わせて接合するときに、補助溶接チップ52をせん回軸54を中心として旋回させて補助溶接チップ52をセットし、この状態で溶接ガン20又はその先端の溶接チップ21を下降させると、補助溶接チップに設けたくぼみ56に整合し、溶接ガン20とともに補助電極50が上部の電極として働きスポット溶接が達成できる。
なお、溶接ガン20とともに上部電極として働く補助溶接チップ52や、板状電極10の下部電極として機能を補助する受け座55はいずれも上下の電極を成すものである。適正なナゲット形成の上からこれらの電極の温度はほとんど零度に近く維持されるのが好ましい。この点から、図示を省略するが、冷却水などにより冷却されているのが好ましい。
以上のとおりに本発明に係るスポット溶接機は板状電極で被溶接物を移動させずに上部から下降する溶接ガンを用いて溶接でき、この溶接で不都合のあるもののときでも、電極保持装置をセットしてその補助電極によって上部から下降する溶接ガンの機能を補うことができ、複雑かつ入り組んだ構造の被溶接物も溶接できる。
したがって、このスポット溶接機は従来例の定置型で溶接する分野のほか、大型構造物の溶接に用いることができる。
本発明の一つの実施例に係るスポット溶接機の概略を示す説明図である。 図1に示すスポット溶接機における電極保持装置の一つの例の平面図である。 図2に示す電極保持装置の一部の正面からみた説明図である。 図2および図3に示す電極保持装置における上部補助電極の構造を示す説明図である。
符号の説明
10 板状電極
20 溶接ガン
24 支持ポスト
26 エア−シリンダ
30 電極保持装置
60 支柱
100 スポット溶接機

Claims (6)

  1. 下部に少なくとも一部の表面が導電性材料から成る板状電極を設け、上部にこの板状電極上にのせた被溶接物をスポット溶接するために昇降する溶接ガンを設け、さらに、前記板状電極の上において被溶接物を保持しかつこの保持した被溶接物を前記溶接ガンとともに前記板状電極との間ではさんで加圧通電してスポット溶接する上部補助電極を具える電極保持装置を設けることを特徴とするスポット溶接機。
  2. 下部に少なくとも一部の表面が導電性材料から成る板状電極を設け、上部にこの板状電極上にのせた被溶接物をスポット溶接するために昇降する溶接ガンを設け、さらに、前記板状電極の上において被溶接物を保持しかつこの保持した被溶接物を下降する前記溶接ガンとの間で被溶接物をはさんで加圧通電してスポット溶接する下部補助電極を具える電極保持装置を設けることを特徴とするスポット溶接機。
  3. 前記上部補助電極および前記下部補助電極を導電性材料から構成することを特徴とする請求項1又は2記載のスポット溶接機。
  4. 前記電極保持装置に、前記被溶接物を所定位置に保持する保持装置と前記板状電極上の被溶接物をはさんで加圧通電してスポット溶接する上部補助電極又は下部補助電極とを設け、この上部補助電極又は下部補助電極および前記保持装置を導電性ベ−ス板に取付けて一体化をはかることを特徴とする請求項1又は2記載のスポット溶接機。
  5. 前記電極保持装置を導電性材料から構成することを特徴とする請求項1又は2記載のスポット溶接機。
  6. 前記導電性材料を銅又はその合金材から構成することを特徴とする請求項1又は5記載のスポット溶接機。
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