JP2005238066A - 浴槽水浄化装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】粒状のろ過材を用いる方式で浴槽水の浄化を行う場合、ろ過性能を満足させるには圧力損失が大きくなったり、機器が大型化したりといった課題が生じ、一般家庭向けの給湯装置には内蔵が困難であるといった課題があった。
【解決手段】ろ過手段13を粒状のろ過材24とろ過助剤25を各々が層状に分離することなく混在した状態で収容したものとすることで、粒状ろ過材の粒子径を小さくしたり、ろ過材の充填高さを高くしたりすることなしにろ過手段の性能を向上させることができ、結果的に低圧力損失で小型の浴槽水浄化装置が実現できる。
【選択図】図1
【解決手段】ろ過手段13を粒状のろ過材24とろ過助剤25を各々が層状に分離することなく混在した状態で収容したものとすることで、粒状ろ過材の粒子径を小さくしたり、ろ過材の充填高さを高くしたりすることなしにろ過手段の性能を向上させることができ、結果的に低圧力損失で小型の浴槽水浄化装置が実現できる。
【選択図】図1
Description
本発明は一般家庭の浴槽水を簡易的に浄化する浴槽水浄化装置に関するものである。
浴槽水の白濁原因となる懸濁粒子には、髪の毛や埃などの粗大粒子、入浴者の皮膚から剥離した角質層などの粒子(粒子径20〜100μm)、さらには生きた細菌や死菌などの微粒子(粒子径1μm程度)等があり、これらの懸濁粒子を取り除き浴槽水を清澄な状態に保つため、過去から様々な浄化装置が提案されている。これらの浄化装置は、浴槽水を循環ポンプで循環させ、その循環回路の途中にろ過手段を備えたものが一般的であるが、このろ過手段としては、粒状のろ過材を用いたもの(例えば特許文献1参照)、中空糸膜を用いたもの、ろ布もしくは多孔質フィルター等をプリーツ状ないしは円筒状、平板状に形成したもの(例えば特許文献2参照)等があった。
特開平11−267414号公報
特開平11−9914号公報
しかしながら、上記従来の粒状ろ過材を用いたろ過手段で浴槽水中に存在する微細な懸濁粒子を捕捉するためには、ろ過材の粒子径を小さくする、ろ過材充填高さを高くする、といった方法を取る必要がある。しかしながらこれらの方法を用いた場合、浄化運転時の圧力損失が大きくなって浴槽水を循環するポンプの能力が不足する、またろ過手段が大型化してしまう、などの課題が生じ、例えば一般家庭向けの給湯装置に内蔵することは非常に困難であった。
また、粒状ろ過材を微細なものにすると、ろ過手段に清水を逆通水することでろ過材の洗浄および捕捉粒子の排出を行う、いわゆる逆洗浄時にろ過材が外部へ流出しやすくなり、ここでもろ過手段の高さを十分に確保しなければならないという課題が生じる。
また、中空糸膜を用いたろ過手段の場合、一般的に非常に微細な懸濁粒子まで捕捉可能であるが、洗浄が非常に困難なため、使用頻度に応じて交換等のメンテナンスが必要になり、使用者の負担が増えるといった課題が生じる。また、ろ布もしくは多孔質フィルター等をプリーツ状ないしは円筒状に形成したものの場合、フィルターの洗浄が困難であるとともに構成が複雑なため、メンテナンスの負担に加えて高コストにつながる。さらにまた、ろ布もしくは多孔質フィルター等を平板状に形成したものの場合、小型で所定量の懸濁粒子を捕捉可能なフィルター面積を確保することが困難で、目詰まりや圧力損失の上昇を回避するにろ過手段が大型化し、ここでも給湯装置に内蔵することが困難になるといった課題が生じる。
前記従来の課題を解決するために、本発明は、粒状のろ過材および前記ろ過材と粒子径の異なる少量のろ過助剤が層状に分離することなく混在した状態で収容したろ過手段と、前記ろ過手段を順方向に通水経由して浴槽水を循環させる循環手段を備えた構成としたものである。
これによって、粒状ろ過材の粒子径を小さくしたり、ろ過材の充填高さを高くしたりすることなしにろ過手段の性能を向上させることができる。
本発明の浴槽水浄化装置は、浄化運転時の圧力損失が小さく、しかも小型で場所をとらないことから、一般家庭向けの給湯装置に内蔵することも可能で、これによって特別な浄化装置を別設することなく、常に清澄な浴槽水を使用者に提供することができる。
第1の発明は、粒状のろ過材および前記ろ過材と粒子径の異なる少量のろ過助剤を層状に分離することなく混在した状態で収容したろ過手段と、前記ろ過手段を順方向に通水経由して浴槽水を循環させる循環手段を備えた構成とすることにより、ろ過助剤によってろ過性能の向上を図ることができ、しかもろ過助剤は少量でろ過材に混在した状態で収容されているため、圧力損失の上昇やろ過手段の大型化といった問題を回避することができる。
第2の発明は、特に第1の発明の構成に加え、ろ過手段に逆方向通水を行う逆通水手段を備え、逆通水時にろ過材およびろ過助剤の攪拌混合を行う構成とすることにより、逆通水によってろ過材とろ過助剤の混合状態を常に同じ状態に保つことができ、安定したろ過性能を得ることができる。
第3の発明は、特に第1または第2の発明においてろ過助剤をろ過材よりも微細な粒子を含む構成とすることにより、ろ過材およびろ過助剤によって形成される空隙が小さくなり、ろ過性能を向上させることができる。
第4の発明は、特に第3の発明においてろ過助剤をろ過材よりも真密度が大きいものとすることにより、ろ過材とろ過助剤が層状に分かれることが防止でき、常に安定した混合状態となるため、ろ過性能のばらつきを抑えることができる。
第5の発明は、特に第1〜4のいずれか1つの発明においてろ過材とろ過助剤を略球形と不定形の組み合わせとすることにより、形成される空隙が小さくなり、また空隙の形状が複雑になることで懸濁粒子の捕捉確率が上がり、ろ過性能の向上を図ることができる。
第6の発明は、特に第1、第2、第5のいずれか1つの発明においてろ過助剤を多孔質とすることにより、ろ過助剤の細孔に懸濁粒子が捕捉されるためろ過性能の向上が実現できる。
第7の発明は、特に第1〜6のいずれか1つの発明の構成に加え、順方向通水時のろ過手段出口側に、ろ過材およびろ過助剤の粒子径よりも小さくかつろ過材とろ過助剤で形成される空隙径よりも大きな開口径を有するフィルターを備えた構成とすることにより、ろ過材およびろ過助剤の流出を防止しつつもフィルターの目詰まりが防止でき、圧力損失の急上昇のない小型のろ過手段が実現できる。
第8の発明は、特に第1〜7のいずれか1つの発明の構成に加え、順方向通水時のろ過手段入り口側に、ろ過材およびろ過助剤の粒子径よりも小さくかつろ過材とろ過助剤で形成される空隙径よりも大きな開口径を有するプレフィルターを備えた構成とすることにより、逆通水時にろ過材およびろ過助剤がろ過手段から流出することを防止できるため、ろ過手段の高さを低く抑えることができる。また、懸濁粒子が確実にろ過材およびろ過助剤によって捕捉されるため圧力損失の急上昇が防止できるとともに、この捕捉した懸濁粒子をろ過手段から逆通水によって排出する際の確実性を向上させることができる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、この実施の形態によって本発明が限定されるものではない。
(実施の形態1)
図1は本発明の第1の実施の形態における浴槽水浄化装置の構成図である。なお、ここでは給湯装置に内蔵された構成において説明をする。
図1は本発明の第1の実施の形態における浴槽水浄化装置の構成図である。なお、ここでは給湯装置に内蔵された構成において説明をする。
図1において、浴槽1には風呂アダプタ2が固設され、この風呂アダプタ2は風呂往き管3および風呂戻り管4によって給湯装置5と接続されている。この給湯装置5内部には風呂戻り管4につながる循環ポンプ6、配管7、熱交換器8、配管9、切換弁10、配管11、配管12、ろ過手段としてのろ過槽13、配管14、配管15、風呂往き管3につながる切換弁16が図1に示す関係で接続されている。なお、ここで記述した風呂アダプタ2を起点および終点として接続される先述の配管7〜15や循環ポンプ6、切換弁10、16によって循環手段17が構成される。
配管7には湯張り時に熱交換器8からこの循環手段17に湯を供給するための注湯管18およびこの注湯動作の入り切りを制御する電磁弁19が接続されている。なお、熱交換器8の下方には熱交換器8を加熱するためのバーナ20およびこのバーナ20に送風するためのファン21等が備えてあり、熱交換器8から注湯のための湯を供給したり、循環手段17によって循環される浴槽1の湯を追い焚きしたりできる構成となっている。
ろ過槽13の上下には流入口22、流出口23が設けてあり、流入口22は配管12に、流出口23は配管11に接続されている。また、このろ過槽13内部には粒状のろ過材24とろ過助剤25が混合した状態で収容してあり、順方向流れ、つまり流入口22から流出口23に至る流れにおいて浴槽水がろ過される。また、このろ過材24およびろ過助剤25の下方にはこれらの流出を防止するためのフィルター26が設けてあり、上方には図1に示すようにろ過材24およびろ過助剤25の高さとほぼ同等の空間をおいてプレフィルター27が設けてある。
ここでは、ろ過材24は粒子径が約300〜500μmのセラミックボールとし、一方ろ過助剤25はふるい粒子径が約150〜600μmのガーネット(ざくろ石)とした。なお、ろ過材24として用いたセラミックボールは略球状でその真比重は約3.9であり、またろ過助剤25として用いたガーネットは不定形でその真比重は約4.1である。なおまた、ろ過材24とろ過助剤25の混合比は8:2としてある。
また、フィルター26およびプレフィルター27は、いずれも開口径が約100μmのステンレス製金網を補強板(図示せず)に焼結結合したものを用いており、粒子径もしくはふるい径が約150〜600μmのろ過材24およびろ過助剤25がろ過槽13の外部に流出することを防止できる構成としてある。
以上のように構成された給湯装置について、以下その動作、作用を説明する。はじめに浄化運転時について説明する。まず、循環ポンプ6が稼動するとその吸引作用によって浴槽1にたまった浴槽水は風呂アダプタ2、風呂戻り管4、配管7、熱交換器8、配管9を経て切換弁10へと至る。ここで切換弁10は配管9と配管12を連通状態とし、さらに切換弁16は配管15と風呂往き管3を連通状態として待機しているため、切換弁10を通過した浴槽水は配管12を経て、流入口22からろ過槽13内部へと流入する。このろ過槽13内部へと流入した浴槽水はプレフィルター27を通過した後、ろ過材24とろ過助剤25の空隙を縫うように通過し、さらにはフィルター26を通過し、流出口23へと至る。このように浴槽水がろ過材24とろ過助剤25の空隙を縫うように通過することで、浴槽水中に含まれる懸濁粒子がこの空隙によって捕捉され、浴槽水は清澄な状態となる。この清澄な状態となった浴槽水は流出口23に接続された配管11から配管15を経て切換弁16へと至り、切換弁16によって風呂往き管3、風呂アダプタ2を経て浴槽1へと戻される。なお、切換弁10の配管11に接続されるポートおよび切換弁16の配管14に接続されるポートは閉止状態であるため、ここへの浴槽水の流入はない。
ここでは、ろ過材24およびろ過助剤25によって形成される空隙は計算上約40〜80μmであり、フィルター26およびプレフィルター27の開口径は、先述の通りこれよりも大きくなるよう100μmとしてある。これは、浴槽水中の懸濁粒子がフィルター26もしくはプレフィルター27で捕捉されずに、確実にろ過材24およびろ過助剤25によって捕捉されるようにするための措置である。つまり、懸濁粒子の大部分は入浴者の角質層などの粒子で、中でも最も多く存在するのは図2に示すとおり、約20〜50μmの粒子であることから、これがプレフィルター27で捕捉されてしまうと、フィルターの目詰まりが生じ、ろ過槽の圧力損失が上昇するという課題が発生してくる。逆にろ過材24もしくはろ過助剤25の最小粒子径よりも大きな開口径であれば、これらが外部に流出し、例えば切換弁10、16が破損するなど、機器の信頼性を大きく損なうことにもつながる。なお、図2は人が入浴した後の浴槽水中に存在する懸濁粒子の粒度分布を計測したものである。
また、ろ過材24およびろ過助剤25によって形成される空隙よりも懸濁粒子の径が小さく、捕捉が困難ではないかと考えがちであるが、これは一般的に深層ろ過現象で説明されており、このような積層した粒状のろ過材を用いた場合、形成される空隙よりも小さな粒子を捕捉することができる。実験で確認を行ったところ、粒子径が約300〜500μmのセラミックボールをろ過材としてろ過した場合、空隙は計算上45〜75μmであるにもかかわらず、約30μmの懸濁粒子を捕捉できることが確認できた。しかしながらこのような深層ろ過の場合、懸濁粒子の全てが捕捉できるわけではないため、フィルター26に関してもプレフィルター27と同様のことが言え、目詰まりによる圧力損失の上昇を防止するためにはろ過材の空隙よりも大きく、しかもろ過材の流出防止のためにろ過材の最小粒子径よりも小さい開口径のフィルターを使用することが必要となる。
また、ここではろ過材24として略球形で粒子径が約300〜500μmのセラミックボールを、またろ過助剤25として不定形でふるい径が約150〜600μmのガーネットを用いたが、このように略球形のろ過材24と不定形のろ過助剤25を混合して使用すると図3に示すようにろ過材24およびろ過助剤25によって形成される空隙形状が複雑化するため、懸濁粒子が捕捉される確率が上がり、結果的にろ過材24のみでろ過する場合と比較してろ過性能が大きく向上する。なお、ろ過助剤25のみでろ過を行う場合と比較してもろ過性能は向上しており、またこのろ過助剤25のみでろ過を行うと、微細な粒子が含まれていることもあり、圧力損失の上昇にもつながる。これらのことは実験から明らかで、ろ過助剤25の混合比率を約10%〜25%程度とした場合にろ過性能の向上が見られ、しかも圧力損失の大きな上昇もない。
次にろ過槽13に逆通水することで、ろ過材24およびろ過助剤25の洗浄を行うとともにろ過材24とろ過助剤25の攪拌混合を行う際の動作、作用について説明する。
このときは、電磁弁19を開成させることで水道管(図示せず)から供給される水が熱交換器8を通過し、注湯管18へと供給される。なお、特にろ過材24およびろ過助剤25の洗浄を行う際には、高温のお湯を用いた方が油分を含んだ懸濁粒子の流出も良好で、しかも細菌がろ過槽13内に増殖することを防止できるという効果もあるため、ファン21を稼動させ、バーナ20に着火することで約60℃のお湯を供給する構成としてある。
次に注湯管18に供給されたお湯は電磁弁19を通過し、配管7、熱交換器8、配管9を経て切換弁10へと至る。ここで切換弁10は配管9と配管11を連通状態とし、さらに切換弁16は配管14と配管15を連通状態として待機しているため、切換弁10を通過したお湯は配管11を経て流出口23からろ過槽13内部へと流入する。このろ過槽13内部へと流入したお湯はフィルター26を通過した後、ろ過材24およびろ過助剤25を上方へと押し上げながら捕捉された懸濁粒子とともにプレフィルター27から流出し、さらに流入口22へと至る。流入口22を通過した懸濁粒子を含んだお湯は配管12、配管14を経て切換弁16へと至り、ここで流れの方向を変えられ、風呂往き管3、風呂アダプタ2を経て浴槽1内へと排出される。
この逆通水の動作時、ろ過槽13内部へと流入したお湯はろ過材24とろ過助剤25を押し上げながら流れるため、ろ過材24およびろ過助剤25によって形成されていた空隙そのものがなくなり、捕捉されていた懸濁粒子は容易にプレフィルター27を通過して、ろ過槽13外部へと流出することができる。また、この上方に向かうお湯の流れはろ過材24およびろ過助剤25を一旦上方に押し上げて展開させるため、ろ過材24とろ過助剤25の攪拌効果があり、これらの混合状態を常に同じ状態に保つことができる。
また、ろ過助剤25はろ過材24と比較して小さな粒子径のものが含まれているため、この逆通水による攪拌を行うと、特に粒子径の小さいものが上部で層状になってしまい、深層ろ過ではなく表層ろ過に近い状態となってしまうことから捕捉できる懸濁粒子の量が少なくなる、圧力損失が上昇しやすいなどの問題が生じる。そこで先述の通り、ここではろ過材24であるセラミックボールの真比重が3.9であるのに対してろ過助剤25として真比重4.1であるガーネットを用いている。こうすることで逆通水による攪拌を行う際にも、小さな粒子径のろ過助剤25がろ過材24と層状に分かれることなく適切に混在できるため、懸濁粒子の捕捉許容量低下や圧力損失上昇の問題を解決することができる。
この逆通水の動作はろ過槽13内を逆洗浄する時が主であるが、これは浴槽1内に浴槽水がない状態、さらに言えば浴槽水が排水栓(図示せず)から排出される際に給湯装置5が浴槽1の水位検知を行うことで排水動作を認知し、そこで実行される。また、給湯装置5が新規に設置された場合やもしくはなんらかの理由でろ過槽13内が空になった場合には、この逆通水の動作によって、ろ過槽13に水が供給される。これはろ過槽13内にたまった空気を確実に排出するために必要であるとともに、先述の通りろ過材24とろ過助剤25の混合状態を適切にするという作用がある。なお、この時にはお湯を供給する必要はないため、バーナ20は着火しない。
なお、先述の浄化運転を行うと、プレフィルター27には100μmの開口径を通過できない綿埃や毛髪が捕捉されるが、当然のことながらここで捕捉されたこれらの汚れもこの逆通水によって、浴槽1内へと排出される。
次に追い焚きを行う際の動作について説明する。これは浴槽1にためた浴槽水の温度が低下した場合や、入浴者が追い焚きの指示をした場合に行われるものであるが、これには2通りの動作が考えられる。まず1つは先述の浄化運転時にバーナ20およびファン21を動作させ、浄化運転をしながら循環する浴槽水を加熱する方法である。この方法をとれば追い焚き時も含めて常に浄化運転を実施することができるため、浴槽水の清澄度を向上させることが可能となる。なお、ここで説明したろ過槽13の構成であれば、低圧力損失のため追い焚きに必要な循環流量を確保することが容易で、しかも微生物を使用した浄化方式等と違い循環する浴槽水温度の影響を受けることもないため、この浄化運転と追い焚き運転を同時に行うことが可能となる。
またもう一つの方法は、先述の浄化運転とほぼ同様の動作において、切換弁10が配管9と配管11を連通状態とし、さらに切換弁16が配管15と風呂往き管3を連通状態とするものである。こうすることで、配管9を経て切換弁10へと至る浴槽水は配管11、配管15を経て切換弁16へと至り、さらに風呂往き管3から風呂アダプタ2を経て浴槽1へと戻される。この方法をとれば不必要な浄化運転をせずに追い焚き運転だけが実行できることはもちろん、例えば風呂往き管3および風呂戻り管4が非常に長く、追い焚きに必要な循環流量確保が困難な場合や、懸濁粒子を大量に捕捉してろ過槽13の圧力損失が上昇した場合なども支障なく追い焚きに必要な循環流量を確保できる。
(実施の形態2)
本発明における第2の実施の形態では、ろ過助剤25としてガーネットではなくシャモット砂を用いた点を除いては実施の形態1と構成もほぼ同様であるため説明を割愛し、その動作、作用についてのみ説明をする。
本発明における第2の実施の形態では、ろ過助剤25としてガーネットではなくシャモット砂を用いた点を除いては実施の形態1と構成もほぼ同様であるため説明を割愛し、その動作、作用についてのみ説明をする。
ここでろ過助剤25として用いたシャモット砂はふるい径で300〜600μm、真比重は約2.1のものであり、混合量を全体の10%とした。このシャモット砂はろ過材24として用いたセラミックボールよりも真比重が小さいため、逆通水による攪拌混合を行うと層状に分かれてしまいがちであるが、混合比を小さくし、ろ過材24とろ過助剤25の上面とプレフィルター27の空間を小さくすることで、逆通水時に舞い上がったろ過材24とろ過助剤25の落下速度に大きな差がつかず、混在した状態を作り出すことができる。
このろ過助剤25としてシャモット砂を用いた場合、懸濁粒子中の約30μm以上のものはろ過材25であるセラミックボールで捕捉され、それよりも小さな懸濁粒子はろ過助剤25であるシャモット砂の表面に存在する細孔に捕捉されるため、ろ過材24だけでろ過する場合と比較してろ過性能が大きく向上し、一方で圧力損失の上昇といった課題も生じてこない。
このような構成でも先述した第1の実施の形態と同等の作用、効果が得られる。また、ガーネットと比較するとシャモット砂は非常に安価であり、給湯装置にろ過手段を追加する際の低コスト化も図れる。
以上のように、本発明にかかる浴槽水浄化装置は小型で安価な構成が可能となるので、浴槽水の他、鑑賞魚水槽の浄化、雨水の浄化等の用途にも適用が可能である。
13 ろ過槽(ろ過手段)
17 循環手段(逆通水手段)
22 流入口
23 流出口
24 ろ過材
25 ろ過助剤
26 フィルター
27 プレフィルター
17 循環手段(逆通水手段)
22 流入口
23 流出口
24 ろ過材
25 ろ過助剤
26 フィルター
27 プレフィルター
Claims (8)
- 粒状のろ過材および前記ろ過材と粒子径の異なる少量のろ過助剤が層状に分離することなく混在した状態で収容したろ過手段と、前記ろ過手段を順方向に通水経由して浴槽水を循環させる循環手段を備えた浴槽水浄化装置。
- ろ過手段に逆方向通水を行う逆通水手段を備え、逆通水時にろ過材およびろ過助剤の攪拌混合を行う請求項1に記載の浴槽水浄化装置。
- ろ過助剤はろ過材よりも微細な粒子を含む請求項1または2に記載の浴槽水浄化装置。
- ろ過助剤はろ過材よりも真密度が大きい請求項3に記載の浴槽水浄化装置。
- ろ過材とろ過助剤は略球形と不定形の組み合わせとした請求項1〜4のいずれか1項に記載の浴槽水浄化装置。
- ろ過助剤は多孔質である請求項1または2または5に記載の浴槽水浄化装置。
- 順方向通水時のろ過手段出口側に、ろ過材およびろ過助剤の粒子径よりも小さくかつろ過材とろ過助剤で形成される空隙径よりも大きな開口径を有するフィルターを備えた請求項1〜6のいずれか1項に記載の浴槽水浄化装置。
- 順方向通水時のろ過手段入り口側に、ろ過材およびろ過助剤の粒子径よりも小さく、かつろ過材とろ過助剤で形成される空隙径よりも大きな開口径を有するプレフィルターを備えた請求項1〜7のいずれか1項に記載の浴槽水浄化装置。
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