JP2005237938A5 - - Google Patents

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Description

採血装置
本発明はヒトの皮下にある血管から中空の採血針を介して体外へと血液を採取し、蓄積する採血装置に関する。また、採取した血液を血液分析装置へと移送可能ならしめる血液分析装置ならびに血液を移送する方法に関する。
従来、ヒトの病状や健康状態把握のために行われる血液分析は、主として注射法により血管から検体である血液を数立方cm程度採取し、これに適当な前処理を施した後に大型血液分析装置を用い行われてきた。しかしながら近年、微小な採血用針を備え、微細な溝流路や種々の分析器、分析装置を配置した数mmから数cm四方のチップ状血液分析装置が開発されている。(例えば、特許文献1参照)このようなチップ状血液分析装置の採血用針を被験者の皮膚に穿刺し、皮下の血管から血液を採取して、これをチップへと引き込み、そこで血液中の種々の生化学物質(ナトリウム、カリウムイオン、グルコース、尿素窒素、クレアチニンなど)の濃度を分析する。当該チップは人々が自宅で用い、健康管理に役立てることを想定して開発されたものである。
特開2001−258868号公報
特許文献1に示されるチップ状の血液分析装置は、微少量の血液を採取するための採血用針を備えていることが特徴となっている。一般に採血用針は皮膚を穿刺し、体内の血管へと導かれることを前提としているため、必ずガンマ線照射やエチレンオキサイドに曝露するなどにより滅菌処理を施さなければならない。しかしながら採血用針を備えるチップ状血液分析装置の場合、当該針を滅菌するために分析装置ごと滅菌する必要があり、これは同時に分析装置を構成するバイオセンサ等の繊細な物理的、化学的構造を有する素子の特性に悪影響を及ぼす恐れがあるため好ましいことではない。
また、上記血液分析装置が必要とする血液量はたかだか数マイクロリットル乃至数十マイクロリットル(1マイクロリットル:1/1000立方cm)という微少量である。このような微少量の血液を採取する際に用いられる採血用針の外径は、通常の健康診断時の採血に用いられるそれの0.6乃至0.7mmと比較すると細くなっている。この理由は採取する血液量が少ないということと、穿刺時にヒトに与える疼痛などの苦痛を極力緩和するためである。このような微少量の血液の採取に外径0.1乃至0.2mm、内径0.05乃至0.14mm程度の採血針が用いられる。この場合、採血用針を血管に導いた後にポンプ等を用い、血液をチップ上に引き込むことになるが、その際必要量の血液を過不足なく採取することが困難である。これは血液量が微量のため従来用いられるようなポンプでの制御が難しいことに由来する。そしてこのためには高精度の引き込み機構を付与することになり、装置が複雑に、そして高価にならざるを得ないという問題があった。
これらのことから、採血用針をチップ状の血液分析装置と分離しておき、まず当該採血用針を用い所定の量の血液を簡単に採取し、その後に何らかの手段によりこの採取した血液を血液分析装置に移送することが好ましい。
本発明の第一の目的は、ヒトの皮下にある血管から中空の採血用針を介して体外へと血液を簡便に採取、蓄積する手段を提供することにある。そして第二の目的は、この採取した血液を血液分析装置へと迅速に移送する手段を提供することにある。
まず本発明の第一の目的に対し、中空の採血用針ならびに採取した血液を一時蓄積し、また採取した血液を秤量するための血液溜めから構成される採血装置を提供する。チップ状血液分析装置が必要とする血液量はたかだか数十マイクロリットルと微量であることを勘案し、採血されるヒト(被採血者)が有する血管内圧力(血圧)が大気圧よりも高いことから、この圧力のみで血管に到達させた採血用針を介し、血液溜めに血液を導き蓄積させる。このとき血液溜めの体積を予め所定の大きさに設定しておき、そこに血液が満たされれば所定の量の採血が完了したことが検知でき、その時針を血管から抜き取り採血を中止すればよい。
本発明の第二の目的に対し、上述した採血装置に血液を蓄積した後に、これをチップ状血液分析装置に装着し、血液を血液分析装置へと移送させる。この際採血装置を装着した血液分析装置に遠心力を印加することで血液の移送を実現する。あるいは血液分析装置に内蔵するまたは接続されるポンプにより血液の移送を実現する。
本発明によりチップ状血液分析装置から採血機構を分離し、新たな採血装置により数マイクロリットルから数十マイクロリットル程度の量の血液をヒトの血管から容易に採取することが可能となった。特にポンプ等を用い血液を引き込む必要がなく、簡単安価に実現できる。さらに従来のように採血用針を装備した血液分析装置ごと滅菌処理を行う必要がなく、本発明の採血装置のみに対し滅菌処理を施せばよいようになった。また本発明の採血装置によって採取した血液を、チップ状血液分析装置へと移送し、血液分析を行うことが可能となった。
図1には本発明の採血装置の一例を示している。本装置は採血用針101、変換パイプ102、血液溜めパイプ103を連結接着した構造からなっており、これらはすべて連通している。本装置は従来の採血装置と比して、特に血液を引き込むための手段が含まれず、また当該手段が接続されることがないことを特徴としている。採血用針の変換パイプと接続されている側と反対側の端面は、皮膚や血管を痛みが少なく穿刺できるように鋭く研磨されている。血液溜めパイプは、採取した血液を蓄積しておくためのものであり、例えばこのパイプに血液が満たされれば、このパイプの内径とパイプの全長から変換パイプと重なっている部分の長さを差し引いた長さ(図中のL)から、概ね採血量を知ることができる。したがってこの採血量を目視で確認する場合には、血液溜めパイプは少なくとも可視光下で透明であることが望ましい。また、もちろん変換パイプや採血用針内の血液量も考慮すれば、より精密な採血量を知ることができる。なお、変換パイプは採血用針の外径と血液溜めパイプの内径の違いを緩衝するためのものであり、必ずしも必要はない。
図1に示す採血装置を用い、ヒトの前腕の静脈から採血するときの様子を図2の側面断面図を用い説明する。まず採血する血管202の位置を確認し(図2(A))、そこに採血装置の採血用針101を導いていく(図2(B))。採血用針が血管内に到達したならば、血圧により血液203が採血用針101を介して、血液溜めパイプ103へと導かれていき、蓄積される。(図2(C))予め血液溜めパイプ103の長さと内径は、必要血液量を考慮して決定しておき、例えば当該パイプ内に血液が満たされたとき(図2(D))、所定の量の血液が採取できたものとして、採血用針を血管から抜き、採血を完了する。(図2(E))もちろんパイプの途中に目印をつけておいてそこまで血液が到達したら採血完了としてもよい。
本発明の採血装置は、上で説明したように基本的には被採血者の血圧を利用し採血を行う。採血速度は採血量を勘案して決定するが、例えば採血速度を速くしたい場合に採血部の血管の血圧を局所的に上昇させるために、通常の注射法による採血の場合と同様に駆血帯を用い、血管を圧迫して血圧を上昇させてもよい。ヒトの腕に駆血帯を巻き付け、本発明の採血装置を用い採血する様子を図3に示す。また、この採血速度を制御するために、採血用針、変換パイプならびに血液溜めパイプを構成する材料を水の濡れ性の高いものや低いもの、すなわち親水性や疎水性の材料を用いるなどしてもよい。あるいはこれらの少なくとも血液と接する内壁表面を親水性や疎水性の材料で被覆してもよい。また採血用針や血液溜めパイプ内壁などの少なくとも血液と接する表面を生体適合性を有する材料で被覆して、血液中のタンパクや血球などが当該内壁表面に付着することを抑制しても良い。さらに採取した血液の凝固を抑制するために、採血後の検査項目によってはこのような内壁表面を抗凝固剤を含む膜で被覆して(例えばヘパリンなど)、血液の凝固を抑制しても良い。
また、より確実に採血用針を血管へと導くために、本願出願時未公開の特許文献2や特許文献3に示されるような血管の可視化装置ならびに血管到達検知装置を本発明の採血装置に組み合わせてもよい。図4を用いてこのような採血システムを簡単に説明する。少なくとも600から1200nm程度の波長成分を放射する光源(ここではLED(Light Emitting Diode)401を例にしている)を直接反射光遮光装置403に設置し、当該遮光装置403を血管観察部位近傍の皮膚表面に固定バンドに415により設置してLEDを照射する。このとき固定バンド415には、上で述べたような駆血帯としての役割を同時に負わせてもよい。直接反射光遮光装置403の役割は、照射された光が皮膚表面で直接反射することを極力抑制することであり、一旦皮膚内部へと入り込み、再度反射して皮膚表面から放射される光の強度の空間分布をCCD(Charge
Coupled Device)404などの撮像素子によって捉えることで、血管像406がモニタ405に表示される。これが血管可視化装置である。この原理はこの波長域の光がその他の波長のそれと比較して体内組織を構成する水や皮膚の色素であるメラニン、血液中のヘモグロビンなどによる吸収が小さいため体内を透過しやすいが、血管内部の血液は水やヘモグロビンの濃度が高いために光の吸収が大きいため血管像が観察される。このようにして得られる血管像は目視と比較するとより明瞭であるので、これにより血管位置を確認しながら本発明の採血装置の採血用針101を血管へと導いていけば、より確実に採血を行うことができる。なお、光が透過するならば図5に示すように光源のLED2(501)とCCD404とを対向させてその間に観察する血管を含む体の一部(この場合前腕201)を設置し、透過してくる光をCCD404で捉えれば、血管像を得ることができるので、同様にして採血用針101を導いていくことが容易になる。また同じく図5に示すように、このような透過光を捉える透過法と、上で述べた直接反射光遮光装置を用い、一旦体内に浸透してから再度体外へと反射してくる光を捉える反射法とを同時に併用してもよい。
特開2004−237051号公報 特開2004−290641号公報
上述した血管像は原理上二次元的なものであり、採血用針101をどの程度体内へと侵入させればよいのかは不明である。そこで採血用針101が導電性材料で構成される場合には、当該針を体内に侵入させていくときの図4中の採血用針101と皮膚に設置した電極409との間の電位差を直流電圧計412で計測し、血管内外での水や電解質イオンなどの濃度が異なることに起因する電位の変化をモニタすることで、針が血管内に到達したかどうかを検知することができる。あるいはこのような電位の変化を観察する代わりに、採血用針101と電極409との間に微弱な交流電流を流し、そのときのインピーダンスと位相の変化からも針が血管に到達したかを検知することができる。このような血管到達検知装置を用いることでより確実に採血を達成することができる。
次に図1に示したような採血装置に採取蓄積した血液を血液分析装置に移送する手段について説明する。チップ状血液分析装置の一例として図6に示すような血液等の液体の流路溝を有する流路パターン基板601と血液中の成分を分析する電極式バイオセンサー群603を表面に形成してあるバイオセンサー基板602を貼り合わせ、図7に示す血液分析装置701を作製する。このときバイオセンサー群は図6の流路パターン基板601中の流路溝中に設置されるようになっている。この血液分析装置には採血装置収容口702が付与されており、図1に示したような採血装置をそのまま挿入できるように流路溝が設計されていることが特徴である。まず図2に示したような手順で血液を採血装置により採取し、血液溜めパイプ内に蓄積する。その後にこの採血装置を図7の血液分析装置の採血装置収容口702に挿入、設置する。この様子を図8に示す。
次にこの採血装置内に蓄積されている血液を血液分析装置上の電極式バイオセンサーへと導き、当該血液中の成分分析を行う。この血液の移送のために血液分析装置を図9に示すようにモーター901のシャフト902に取り付けられたローター903上に設置し、ローターを回転させたときに血液に印加される遠心力により血液を移動させる。この様子を図10に示す上面図で説明する。同図(A)に示すように血液203を蓄積した採血装置を血液分析装置701に取り付け、図中のCを回転中心軸にして図9の装置を用い、血液分析装置を回転させる。このとき採血装置から見て遠心力Fが印加される方向に移動先であるバイオセンサー群が位置していることが重要である。そして回転に伴いこの遠心力は血液にも印加される。
すると同図(B)に示すように血液は採血装置から出て遠心力の方向に移動をはじめ、血液分析装置上の採血装置と連通する流路溝パターンに沿い、図中のバイオセンサーを覆うような位置へと移動する。このときの血液の上限位置は、採取した血液量から等遠心力曲線A1001に沿うようになることは予め分かっているので、血液量が分かっていれば血液分析装置上の流路溝の体積を勘案しそれを設計すれば、バイオセンサーへと容易に血液を導くことができる。このようにして血液を導いた後にバイオセンサーで血液分析を行うことが可能である。また、特に血液分離を行い、分離された血漿成分分析を行う場合には、同図(C)に示すように血液をバイオセンサーへと導くとともに血液の遠心分離を行い、分離された血漿成分がバイオセンサーを覆うように予め流路設計しておけば、そのまま血漿成分分析を行うことができる。特にここでは血液をバイオセンサーへと導くことを例にして説明したが、特にバイオセンサーに限らず、血液を蓄積した採血装置を血液分析装置に収容し、採血装置から見て遠心力の印加される方向に、血液を移送させる場所を位置させることで、血液搬送を迅速に行うことができる。
同じように血液を蓄積した採血装置を血液分析装置に装着し、血液分析装置上の流路溝と連通する穴とポンプとを接続して流路内を陰圧とすることで採血装置上の血液を血液分析装置上へと移送することができる。この場合血液量はすでに採血装置において規定されているので、目的の部位まで引き込めば良く、従来と比較すると容易に移送することができる。
〔第一の実施例〕
図1に示したような採血装置を以下のようにして作製した。まず採血用針は内径0.1mm、外径0.15mmのステンレス製(SUS304)パイプの端面を三面研磨加工し皮膚穿刺用に鋭利にした。次に変換パイプは内径0.2mm、外径1.0mmの同じくステンレス製のパイプ、また血液溜めパイプは外径1.85mm、内径1.1mmの透明ポリカーボネート製パイプを用い作製した。なお、採血用針と変換パイプの接続は、まずエポキシ系の導電性の接着剤で接着した後にその上から紫外線硬化型医療用接着剤で固定することで行った。糊しろ部分を除く採血用針の長さは約6mmである。また変換パイプの長さは糊しろ部分を含め約8mmである。血液溜めパイプと変換パイプの接続は、紫外線硬化型医療用接着剤を用い行い、糊しろ部分を除く血液溜めパイプの長さは約7mmである。なお、すべてのパイプの表面は特に表面被覆などの処理を施していない。このように作製した採血装置は、予めガンマ線滅菌を施してから実用に供した。
このように作製した採血装置と図4に示した如くの血管可視化装置と血管到達検知装置を組み合わせたシステムでヒトの左腕前腕部の正中前腕尺側皮静脈からの採血を試みた。なお、図4においてLED401を装着している直接反射光遮光装置403を固定する固定バンド415は当該遮光装置を皮膚に固定するとともに、駆血帯の役割も果たしており、また採血施行者と被採血者は同一である。まず、モニタ405に映し出される血管像から血管位置を確認し、採血用針をそこに導いていき、皮膚に対して斜めに針を穿刺し、体内へと侵入させていった。そのときの針の電位の変化をパソコン用モニタ414で確認しながら、電位に変化が現れ、血管に到達するまで針を侵入させていった。電位変化から針先が血管に到達したことを確認し、侵入を停止して、血液溜めパイプに血液が流入してきていることを確認した。そして当該パイプ内に血液が満たされたことを目視で確認し、採血用針を体内から抜いた。採血用針の穿刺から針の除去までの時間は30秒以内であり、特に針の先端が血管に到達し、血液溜めパイプに血液が流入し始めてから、そこが満たされるまでの時間は約5秒であった。また血液溜めパイプの内径と長さから、このとき採取された血液量は約6.6マイクロリットルである。さらに採取された血液が溶血しているようなことは観察されなかった。
また血液溜めパイプ部の全長が60mmと長い採血装置を作製し、同様にして採血を試みた。このとき血液溜めパイプへの血液の流入が停止するまで採血を行い、どの程度の量の採血が可能かを調べた。5回採血を行い、最低18マイクロリットル、最大28マイクロリットルで平均24マイクロリットルであった。これより数十マイクロリットルの血液は採取できることが分かった。
〔第二の実施例〕
第一の実施例の手順で作製する採血装置の変換パイプと血液溜めパイプを、予めエタノールを溶媒として0.1重量%ポリ(2−ヒドロキシエチルメタクリレート)を含む溶液に浸漬して乾燥させ、内壁を含む表面にポリ(2−ヒドロキシエチルメタクリレート)膜を被覆する。当該膜は親水性を有する有機膜で、ポリカーボネート平板に水滴を滴下しその接触角を調べたときに、未被覆の場合、95度であったそれが、当該膜を被覆したポリカーボネートの表面では50度まで低減され、親水性が高まっていることを確認した。
このような膜を被覆した後に採血装置を作製した。採血用針と変換パイプの形状は第一の実施例の場合と同様で、血液溜めパイプの長さは60mmとした。同一の被採血者に対し、第一の実施例の場合と同様にして当該採血装置を用い、血液溜めパイプへの血液の流入が自動的に停止するまで採血を行い、どの程度の量の採血が可能かを調べた。5回採血を行い、最低26マイクロリットル、最大47マイクロリットルで平均39マイクロリットルであった。これより採血装置を構成するパイプ内壁表面を親水化することでより多くの血液が採取できることが確認できた。
〔第三実施例〕
図1に示した採血装置において、血液溜めパイプの変換パイプと接続されている側と反対側の端面とその近傍の内壁の一部を図11に示すようにテフロン(登録商標)を溶媒として含む液体に浸し、乾燥させてテフロン(登録商標)を一部被覆する。テフロン(登録商標)は高い疎水性を示し、水の接触角を計測したところ120度であった。第一の実施例と同様に血液溜めパイプの長さを7mmとして採血を試みた。その結果、血液溜めパイプに血液が流入し、テフロン(登録商標)が被覆してある手前まで血液が満たされた後に血液の流入が自動的に停止した。このことから疎水性の膜を被覆しておけば、そこまでしか血液が満たされないために自動的に採血を終了することができることが確認できた。
〔第四実施例〕
第一の実施例と同様にして本発明の採血装置の血液溜めに血液を6.6マイクロリットル採取し、図7に示したような血液分析装置の採血装置収容口702に当該採血装置を挿入、収容し、図10で説明した手順でチップを回転させ、血液を血液分析装置へと移送することを試みた。回転数は3000回転毎分で、図10中の回転中心からバイオセンサー群までの距離から、このときの重力加速度は350G程度であると見積もられた。10秒間回転させた後に停止させ、血液分析装置を観察したところ、採血装置の血液溜めに蓄積されていた血液は、図10(B)に示すが如く、血液分析装置上のバイオセンサー群の流路溝部分に移動していた。さらに6000回転毎分の条件で血液の血球血漿分離を一分間行ったところ、図10(C)に示すが如く、血漿成分のみがバイオセンサー群を覆っておいることが確認された。その後血漿成分中のナトリウム、カリウムイオン、グルコース、尿素窒素濃度をバイオセンサーにて分析することができた。上では3000回転毎分の回転による血液の移送工程と6000回転毎分の回転による血液の血球血漿分離工程を分けて行ったが、6000回転毎分の回転のみで血液の移送工程と血液の血球血漿分離工程を同時に行っても、同様に血漿成分分析を行うことができた。
本発明の採血装置を説明する図である。 本発明の採血装置を用いて採血を行うときの様子を説明する側面断面図である。 本発明の採血装置を用いた採血を説明する図である。 本発明の採血装置を用いた採血を説明する図である。 本発明の採血装置を用いた採血を説明する図である。 チップ状血液分析装置の一例を説明する図である。 チップ状血液分析装置の一例を説明する図である。 チップ状血液分析装置に採血装置を装着した図である。 遠心機を説明する図である。 採血装置に蓄積された血液を血液分析装置に移送する様子を説明する図である。 採血装置の一部にテフロン(登録商標)を被覆する様子を説明する図である。
符号の説明
101 採血用針
102 変換パイプ
103 血液溜めパイプ
201 ヒトの前腕
202 血管
203 血液
301 ヒトの腕
302 駆血帯
401 LED
402 電源
403 直接反射光遮光装置
404 CCDカメラ
405 モニタ
406 血管像
407 血液溜めパイプ像
408 採血用針像
409 電極
410 配線A
411 配線B
412 直流電圧計
413 パソコン
414 パソコン用モニタ
415 固定バンド
501 LED2
502 電源2
601 流路パターン基板
602 バイオセンサー基板
603 バイオセンサー群
701 血液分析装置
702 採血装置収容口
703 較正液注入口
704 空気抜き口
901 モーター
902 シャフト
903 ローター
904 バランサチップ
1001 等遠心力曲線A
1002 等遠心力曲線B
1003 血球分画
1004 血漿分画
1101 テフロン(登録商標)を含む液体
1102 ビーカ
C 回転中心軸
F 遠心力の向き

Claims (13)

  1. 片側端が鋭利に研磨加工されている中空の採血用針と、当該採血用針の研磨加工されていない端が、中空の血液溜めパイプと連結接合され、両者が連通していることを特徴とする採血装置。
  2. 前記請求項1に記載の採血用針の外径が0.2mm以下であることを特徴とする採血装置。
  3. 前記請求項1に記載の採血用針の内径が0.14mm以下であることを特徴とする採血装置。
  4. 前記請求項1に記載の採血用針の主たる構成材料がステンレスであることを特徴とする採血装置。
  5. 前記請求項1に記載の血液溜めパイプが可視光領域で透明な材料で構成されていることを特徴とする採血装置。
  6. 前記請求項1に記載の血液溜めパイプ内の容量が100マイクロリットル以下であることを特徴とする採血装置。
  7. 前記請求項1に記載の採血装置と血管可視化装置とからなる採血システム。
  8. 前記請求項1に記載の採血装置と血管到達検知装置とからなる採血システム。
  9. 前記請求項1に記載の採血装置と血管可視化装置と血管到達検知装置とからなる採血システム。
  10. 少なくとも液体案内流路を備える基板を有する血液分析装置において、請求項1記載の採血装置を構成する血液溜めパイプの少なくとも一部を収容する採血装置収容部を含み、当該収容部と当該液体案内流路の少なくとも一部が連通していることを特徴とする血液分析装置。
  11. 前記請求項10に記載の血液分析装置は、血液分析センサを含み、当該血液分析センサは液体案内流路を介し採血装置収容部と連通していることを特徴とする血液分析装置。
  12. 前記請求項11に記載の血液分析センサが、血液分析装置に収容された採血装置から見て血液分析装置をある回転軸を中心に回転させたときに生じる遠心加圧方向に位置することを特徴とする血液分析装置。
  13. 血液を蓄積した請求項1に記載の採血装置から、血液分析装置上の任意の移送先に当該血液を移送する方法であって、;
    (1)請求項1記載の採血装置を構成する血液溜めパイプの少なくとも一部を血液分析装置上の採血装置収容部に収容するステップと、;
    (2)前記採血装置を収容した血液分析装置を、ある回転軸を中心軸として回転させるステップと、;
    を含む採血装置から血液分析装置上の移送先へと血液を移送する方法。
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