JP2005237926A - 歩行距離と時刻を記録する機能付の靴 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】加速度センサにより一歩毎の歩幅を計算し、一歩毎の時刻と歩幅を記録することによって、歩数だけではなく距離を記録することができる。また、記録した運動情報を通信手段によりパソコン等に転送し、長期的に運動履歴を表示し管理することによって、歩行運動の管理を容易にし運動に対する継続性を高めることができる。
【選択図】 図1
Description
本発明に関連する特許は、以下の特許文献1に示されている。
この従来技術においては、加速度から速度を計算し、さらに速度から移動距離を計算する点においては本発明と同一であるが、加速度がある時間範囲では一定として扱っている点が本発明とは異なっている。また、加速度から速度を計算する場合および速度から距離を計算する場合の詳細が記載されていないという点においても、本発明とは異なっている。本発明は、加速度の一歩の間の時間的な変化が複雑である場合においても、正確に歩幅を計算することができるという特徴を持っている。また、歩行運動による靴の運動の特徴を考慮した計算を行うことにより、誤差を少なくできるという特徴も持っている。
本発明の加速度センサの軸の定義は便宜的なものであり、例えばX軸とY軸を入れ替えた場合においても、同様の考えかたにより移動距離の計算を実施することができる。
歩行運動の最初の期間においては、靴がつま先を下げた状態になるため移動方向はX軸とY軸の中間の方向となり、加速度はX軸成分とY軸成分の両方を持つ。靴が水平な状態になった後の運動では、加速度はほぼX軸方向のみとなる。
図2において、加速度センサの移動方向つまり加速度の方向を破線の矢印により表している。
着地フェーズにおいては、つま先の運動が上下方向の運動であるという特徴があり、また着地して静止する場合に上下方向に大きな加速度の変化があるという特徴がある。
図3において、加速度等は0.05秒毎に情報を更新している。つまり、以下の説明における時間差は、図3の例では0.05秒となる
また図5に着地フェーズの運動における、加速度、速度、距離の時間変化のグラフをX軸とY軸に関して示す。図において加速度は図3と同様重力加速度との比で示す。また、速度はメートル毎秒(m/秒)で示すが、距離(高さ)はcmで示している。
加速度等の情報更新の時間差は、0.025秒である。
この手順はマイコンのプログラムにより実行される。
以下の計算では、X軸方向の移動に関して計算する例を示す。
加速度から速度を計算するために以下の式を使用する。
ここでV(N−1)は現在の時点より時間差分だけ前の速度の値であり、V(N)は現時点での速度の値である。
ここでX(N−1)は現在の時点より時間差分だけ前の位置の値であり、X(N)は現時点での位置の値である。
加速度が0でない場合には、判断処理(S2)で加速度0でない時間が2秒以上であるかどうかを判断し、2秒以上の場合は歩行以外による靴の移動であると認識し歩幅の計算をクリアする。
Y軸速度がマイナスでない場合には、靴が前方に移動しているので一歩の歩幅を計算するために次のステップ(S6)に進む。
次に、着地したかどうかをY軸の加速度から(S9)で判断し、着地していない場合には時間待ちを行い、処理(S2)に戻り、距離計算の積算を行う。
また着地した後では、速度が0となるはずなので速度を0とする。
これにより、計算の誤差による速度の誤差の修正を行うことができる。
110:マイコン
120:加速度センサ
130:時計
140:メモリ
150:赤外線あるいは無線等の通信手段
200:ノートパソコン等
Claims (5)
- 2軸の加速度センサであって、移動方向と平行な方向に一方の軸を向け、もう一方の軸を鉛直な方向に向けるように配置した加速度センサを備え、歩行による加速度の変化から速度を計算し、さらに速度から移動距離を計算し、一歩の間に移動した距離を合計することにより一歩の距離を計算する手段と、一歩毎の時刻と歩幅を記録する手段と、記録した情報を外部に転送する手段を備え、運動情報を正確に記録する機能をもったことを特徴とする運動情報の記録機能を持った靴。
- 加速度センサを靴のつま先に付けることによって、加速度センサの運動の軌跡と直線的な移動距離の差を小さくすることにより、靴の動きから計算した移動距離と、実際の移動距離の誤差を少なくしたことを特徴とする請求項1の靴。
- 足が着地する時の靴のつま先の上から下への運動つまりY軸速度がマイナスとなる運動は、水平方向の移動がほとんど無いことを利用して、この上下運動の移動距離は一歩の歩幅に含めないようにすることにより、靴の動きから計算した移動距離と、実際の移動距離の誤差を少なくしたことを特徴とする請求項1の靴。
- 靴が着地する時には上下方向の加速度が大きく変化することを利用して、着地したことを判断し、着地した直後では靴の速度が0となることを利用して、加速度の積分による速度の誤差をなくすように構成したことを特徴とする請求項1の靴。
- 電車あるいは自動車等に乗車した場合の加速度の連続的な変化と、歩行による加速度の1秒程度の周期で繰り返す加速度の変化の時間的な変動パターンの違いを判断し、数秒以内に速度が0とならない場合には、歩行以外による靴の移動であると認識することによって、歩行時のみの記録を残すように制御し、実際の歩行情報のみを記録できるように構成したことを特徴とする請求項1の靴。
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