JP2005233859A - 液体用熱式質量流量計 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 合成樹脂部材で形成された配管内を流れる被測定液体の温度を計測する液温センサと、液温センサの下流側に設けられ配管内を流れる被測定液体に熱を伝達する伝熱素子と、伝熱素子と液温センサの配管外に露出した部分を覆う断熱部材と、断熱部材に液温センサと伝熱素子とを覆って設けられた定温度手段と、配管近傍の外気温度を計測する外気温度測温センサと、液温センサにより計測された温度を基準にして一定温度になるように伝熱素子の温度を制御すると共に一定温度になるように定温度手段の温度を制御する第1の温度制御部と、伝熱素子により被測定液体と配管と断熱部材と外気に伝達された熱量を外気温により補正し被測定液体に伝達する熱量から被測定液体の流量を計測する流量計測手段とを有することを特徴とする液体用熱式質量流量計である。
【選択図】 図1
Description
ここで、ヒータ3の温度が高すぎると気化する場合があるため、加熱する素子ではなくペルチェ素子等で冷却しているものもあるが、これらの原理も同様である。
上述した従来技術における液体用熱式質量流量計の場合、伝熱素子から液体へ伝達する熱量が流量に依存した信号であり、配管等外部へ伝達する熱量は誤差となる。
しかし、使用している金属を腐食するような薬液や、金属イオンの溶出を嫌う液体の流量測定には利用できないという問題がある。
図において、5は合成樹脂部材で形成された測定配管であり、図示しない配管の間に設置されている。
7は被測定液体に熱を伝達する伝熱素子で、液温センサ6より下流側に被測定液体に接液状態で設置されている。
9は温度制御手段で、液温センサ6で測定した被測定液体の初期温度(液温)を基準にして、数℃上昇した一定温度になるように伝熱素子7を制御する。
10は流量計測手段で、伝熱素子で消費される熱量を配管温度および外気温によって補正し、被測定液体の流量を算出する。
従来のように金属の細管(毛細管)を用いた場合と異なり、配管と同径の合成樹脂部材を用いた場合、熱伝導率が小さく、又、耐圧のため測定配管5の肉厚が厚くなり熱容量が大きくなるため、測定配管5に伝達される熱量は無視できない。
理論的に、測定配管5へ伝達する熱量は、伝熱素子7の温度と測定配管5の温度との差に比例するが、外気温によって配管内の温度分布が変わるため、外気温度で補正することによって、液体以外へ伝達する熱量の影響を除去できる。
層流の場合には、信号は流速の平方根に比例する。
伝熱素子7から放出される熱量は、最終的に、流体側へ放出されるものと、外気へ放出されるものの2つに分けられ、このうち流体側へ放出される熱量が、流量に応じた信号となる。
また、液温センサ6においても、同様に、外気温に影響を受ける場合がある。
この方法の場合、実装方法などにより、伝熱素子7や液温センサ6と外気との間の熱抵抗に個体差が生じると、その都度、外気温補正のための補正係数を個々に算出する必要がある。
合成樹脂部材で形成された配管内を流れる被測定液体の温度を計測する液温センサと、この液温センサの下流側に設けられ前記配管内を流れる被測定液体に熱を伝達する伝熱素子と、前記伝熱素子と液温センサの配管外に露出した部分を覆う断熱部材と、この断熱部材に前記液温センサと前記伝熱素子とを覆って設けられた定温度手段と、前記配管近傍の外気温度を計測する外気温度測温センサと、前記液温センサにより計測された温度を基準にして一定温度になるように前記伝熱素子の温度を制御すると共に一定温度になるように前記定温度手段の温度を制御する第1の温度制御部と、前記伝熱素子により被測定液体と配管と断熱部材と外気に伝達された熱量を外気温により補正し前記被測定液体に伝達する熱量から被測定液体の流量を計測する流量計測手段とを有することを特徴とする。
合成樹脂部材で形成された配管内を流れる被測定液体の温度を計測する液温センサと、この液温センサの下流側に設けられ前記配管内を流れる被測定液体に熱を伝達する伝熱素子と、前記伝熱素子と液温センサの配管外に露出した部分を覆う断熱部材と、前記伝熱素子を覆って設けられた第1の定温度手段と、前記液温センサを覆って設けられた第2の定温度手段と、この断熱部材に前記液温センサと前記伝熱素子とを覆って設けられた定温度手段と、前記配管近傍の外気温度を計測する外気温度測温センサと、前記液温センサにより計測された温度を基準にして一定温度になるように前記伝熱素子の温度を制御すると共に一定温度になるように前記第1の定温度手段の温度を制御すると共に一定温度になるように前記第2の定温度手段の温度を制御する第2の温度制御部と、前記伝熱素子により被測定液体と配管と断熱部材と外気に伝達された熱量を外気温により補正し前記被測定液体に伝達する熱量から被測定液体の流量を計測する流量計測手段とを有することを特徴とする。
前記定温度手段は、発熱素子と冷却素子とを有することを特徴とする。
前記冷却素子はペルチェ素子が使用されたことを特徴とする。
前記定温度手段は、発熱素子が使用されたことを特徴とする。
前記発熱素子は抵抗体からなることを特徴とする。
合成樹脂部材で形成された配管内を流れる被測定液体の温度を計測する液温センサと、この液温センサの下流側に設けられ前記配管内を流れる被測定液体に熱を伝達する伝熱素子と、前記伝熱素子の配管外に露出した部分を覆う断熱部材と、この断熱部材に前記液温センサと前記伝熱素子とを覆って設けられた定温度手段と、前記配管近傍の外気温度を計測する外気温度測温センサと、前記液温センサにより計測された温度を基準にして一定温度になるように前記伝熱素子の温度を制御する温度制御手段と、前記伝熱素子により被測定液体と配管と断熱部材と外気に伝達された熱量を外気温により補正し前記被測定液体に伝達する熱量から被測定液体の流量を計測する流量計測手段とが設けられた。
従って、積極的に外気温の影響を遮断することができる液体用熱式質量流量計が得られる。
液温センサを覆って設けられた第1の定温度手段と伝熱素子を覆って設けられた第2の定温度手段とを有するので、液温センサと伝熱素子とのそれぞれの温度状態に応じて別々に定温度手段の温度を細かく設定でき、より測定精度が向上された液体用熱式質量流量計が得られる。
定温度手段は、発熱素子と冷却素子とを有するので、所定の定温度が設定し易い液体用熱式質量流量計が得られる。
冷却素子はペルチェ素子が使用されたので、ペルチェ素子は市場性があり安価に入手出来るので、安価な液体用熱式質量流量計が得られる。
定温度手段は、発熱素子が使用されたので、冷却素子は必要とされず、安価な液体用熱式質量流量計が得られる。
発熱素子は抵抗体からなるので、抵抗体は市場性があり安価に入手出来るので、安価な液体用熱式質量流量計が得られる。
図1は本発明の一実施例の要部構成説明図である。
液温センサ6は、合成樹脂部材で形成された配管5内を流れる被測定液体の温度を計測する。
断熱部材8は、伝熱素子7と液温センサ6の配管外に露出した部分を覆う。
定温度手段12は、この断熱部材8に液温センサ6と伝熱素子7とを覆って設けられている。
冷却素子としては、この場合は、ペルチェ素子が使用されている。
発熱素子としては、この場合は、抵抗体が使用されている。
第1の温度制御手段9aは、液温センサ6により計測された温度を基準にして一定温度になるように伝熱素子7の温度を制御する。
なお、第1の温度制御手段9aと第2の温度制御手段9bとは、第1の温度制御部として一つにまとめても良いことは勿論である。
流量計測手段10は、伝熱素子7により被測定液体と配管5と断熱部材8と外気に伝達された熱量を外気温により補正し、被測定液体に伝達する熱量から被測定液体の流量を計測する。
第1の温度制御手段9aでは、液温センサ6の信号に基づき、それから数℃上昇するように伝熱素子7に熱量を供給している
第2の温度制御手段9bは、液温センサ6により計測された温度を基準にして定温度手段12も同じ温度になるように、定温度手段12に熱量を供給する。
これにより、定温度手段12は、常に、伝熱素子7と同じ温度にコントロールされる。
伝熱素子7まわりに着目すると、伝熱素子7から放出される熱量は、流体側に放出される流量信号成分のほかに、外気へ放出される成分があるはずだが、伝熱素子7と等しい温度にコントロールされた定温度手段12が外気との間にあるので、外気へはほとんど放出されない。
伝熱素子7と定温度手段12間にはほとんど熱量が通過しないので、ここの断熱材8などの熱抵抗は回路の出力信号に、ほとんど影響しなくなる。
当然、外気が変化しても影響はない。
すなわち、断熱材8の実装条件や外気温の影響が限りなく小さくなる構成となる。
ここで、誤差がいつも一定量、すなわち上記の熱抵抗と外気温が一定であれば、ある補正パラメータを一つ決めておけば、補正演算できる。
しかし、外気温は流量計使用状況によって大きく変化し、また、上記熱抵抗も実装条件によって左右される。
ここで、伝熱素子7と等しい温度に加熱された定温度手段12で囲い込むことで、液温センサ6出力は定温度手段12の影響を受けるが、一定温度のとなっているため、外気温の影響を遮断することができる。
本実施例においては、定温度手段12は、伝熱素子7を覆って設けられた第1の定温度手段12aと液温センサ6を覆って設けられた第2の定温度手段12bとを有する。
第3の温度制御手段9cは、液温センサ6により計測された温度を基準にして一定温度になるように第1の定温度手段12aの温度を制御する
なお、第1の温度制御手段9aと第3の温度制御手段9cと第4の温度制御手段9dとは、第2の温度制御部として一つにまとめても良いことは勿論である。
したがって本発明は、上記実施例に限定されることなく、その本質から逸脱しない範囲で更に多くの変更、変形をも含むものである。
2 第1の測温センサ
3 ヒータ
4 第2の測温センサ
4b 外気温度測温センサ
5 配管
6 液温センサ
7 伝熱素子
8 断熱部材
9 温度制御手段
9a 第1の温度制御手段
9b 第2の温度制御手段
9c 第3の温度制御手段
9d 第4の温度制御手段
10 流量計測手段
12 定温度手段
12a 第1の定温度手段
12b 第2の定温度手段
Claims (6)
- 合成樹脂部材で形成された配管内を流れる被測定液体の温度を計測する液温センサと、
この液温センサの下流側に設けられ前記配管内を流れる被測定液体に熱を伝達する伝熱素子と、
前記伝熱素子と液温センサの配管外に露出した部分を覆う断熱部材と、
この断熱部材に前記液温センサと前記伝熱素子とを覆って設けられた定温度手段と、
前記配管近傍の外気温度を計測する外気温度測温センサと、
前記液温センサにより計測された温度を基準にして一定温度になるように前記伝熱素子の温度を制御すると共に一定温度になるように前記定温度手段の温度を制御する第1の温度制御部と、
前記伝熱素子により被測定液体と配管と断熱部材と外気に伝達された熱量を外気温により補正し前記被測定液体に伝達する熱量から被測定液体の流量を計測する流量計測手段と
を有することを特徴とする液体用熱式質量流量計。 - 合成樹脂部材で形成された配管内を流れる被測定液体の温度を計測する液温センサと、
この液温センサの下流側に設けられ前記配管内を流れる被測定液体に熱を伝達する伝熱素子と、
前記伝熱素子と液温センサの配管外に露出した部分を覆う断熱部材と、
前記伝熱素子を覆って設けられた第1の定温度手段と、
前記液温センサを覆って設けられた第2の定温度手段と、
この断熱部材に前記液温センサと前記伝熱素子とを覆って設けられた定温度手段と、
前記配管近傍の外気温度を計測する外気温度測温センサと、
前記液温センサにより計測された温度を基準にして一定温度になるように前記伝熱素子の温度を制御すると共に一定温度になるように前記第1の定温度手段の温度を制御すると共に一定温度になるように前記第2の定温度手段の温度を制御する第2の温度制御部と、
前記伝熱素子により被測定液体と配管と断熱部材と外気に伝達された熱量を外気温により補正し前記被測定液体に伝達する熱量から被測定液体の流量を計測する流量計測手段と
を有することを特徴とする液体用熱式質量流量計。 - 前記定温度手段は、発熱素子と冷却素子とを有すること
を特徴とする請求項1又は請求項2記載の液体用熱式質量流量計。 - 前記冷却素子はペルチェ素子が使用されたこと
を特徴とする請求項1乃至請求項3の何れかに記載の液体用熱式質量流量計。 - 前記定温度手段は、発熱素子が使用されたこと
を特徴とする請求項1乃至請求項3の何れかに記載の液体用熱式質量流量計。 - 前記発熱素子は抵抗体からなること
を特徴とする請求項1又は請求項2又は請求項3又は請求項5記載の液体用熱式質量流量計。
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JP2008215946A (ja) * | 2007-03-01 | 2008-09-18 | Shimadzu Corp | 熱式質量流量計 |
JP2020008338A (ja) * | 2018-07-04 | 2020-01-16 | アズビル株式会社 | 熱式流量計 |
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2004
- 2004-02-23 JP JP2004045696A patent/JP2005233859A/ja active Pending
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