JP2005229694A - Upsシステム - Google Patents

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Abstract

【課題】 多くの制御配線を要することなく複数の常用UPS間での、予備無停電電源の供給制御を的確に行うことができるUPSシステムを提供すること。
【解決手段】 複数の常用UPS11,12,1nのうち、いずれか一つ(例えば11)で故障が発生し、共通予備UPS2からの無停電電源が負荷21に供給されると、この電源供給を電流検出器31Iで検出して、他の常用UPS12,1nへの無停電電源路32P,3nPをしゃ断器31B,3nBでしゃ断し、この電源路32P,3nPの電圧無しを電圧検出器48で検出することにより、双投コンタクタ47によってバイパス路53を商用電源6側に切換えているので、従来のように、各常用UPS相互の状態を把握するために施された多くの制御線が不要となり、多大な制御配線作業や点検作業も不要となって安全性も向上する。
【選択図】図1

Description

本発明は、複数台の常用UPSと、これらに共通の予備UPSにより負荷に無停電電源を供給するUPSシステムに関する。
一般に、コンピュータのような重要負荷については、商用電源との間にUPS(無停電電源装置)を設け、重要負荷が商用電源の電圧変動や瞬停を含む停電などの影響を受けないように構成している。また、負荷数が多い場合は、各負荷にUPSをそれぞれ設け、対応する負荷に無停電電源を供給していた。これら負荷毎の各UPSを常用UPSと呼ぶ。これら複数台の常用UPSに対しては、共通の予備UPSを設け、いずれかの常用UPSが故障した場合、この故障した常用UPSのバイパス路を経て、共通予備UPSから負荷に対して無停電電源を供給するようにしている(例えば、特許文献1参照)。
ところで、各常用UPSでは、対応する負荷に対してUPS部から無停電電源を供給している通常時においても、前記バイパス回路には、その前段に設けた双投コンタクタにより、共通予備UPSからの無停電電源が課電されている。そして、UPS部に故障が発生すると、その後段に設けた無瞬断切換スイッチにより、負荷側電路をUPS部からバイパス回路に無瞬断に切換え、バイパス路に課電されていた予備無停電電源を負荷に供給するように構成している。
このように、複数台の常用UPSのうち、1台が故障した場合、故障した常用UPSの負荷には、共通予備UPSからの予備無停電電源が無瞬断で供給されるようになっている。しかし、共通予備UPSは、通常、常用UPS1台分の電源容量しか持っていず、上述のように1台の常用UPS故障時に、これに代って負荷に予備無停電電源を供給すると、仮に他の常用UPSが故障しても、これに代って予備無停電電源を供給することはできない。
このため、1台の常用UPSが故障し、その負荷に予備無停電電源が供給された後は、他の常用UPSのバイパス路を、その前段に設けた双投コンタクタにより共通予備UPSから切り離し、商用電源側に切換え接続してバイパス路に商用電源を課電している。そして、もし他の常用UPSが故障した場合は、故障したUPS部に代って、バイパス路に課電されていた商用電源を負荷に供給するように構成している。
このように、各常用UPSは、他の常用UPSの状態を監視して、バイパス路の前段に設けられた双投コンタクタを切換え制御しなければない。すなわち、他のいずれかの常用UPSが、既に共通予備UPSの無停電電源を負荷に供給していれば、自己の双投コンタクタを商用電源側に切換えておかなければならない。このためには、他のすべての常用UPSの双投コンタクタ及び無瞬断切換スイッチの切換え状態信号を入手してこれらの状態を把握しなければならない。
上記各切換え状態信号は、双投コンタクタ及び無瞬断切換スイッチの動作に連動する接点信号により抽出され、各常用UPS相互に配線された制御線により伝達される。このため、多くの制御配線が必要となり、配線作業や点検作業に多くの時間を要すると共に、点検時に制御電源の回り込みなどによる感電が生じることも考えられる。
特開平5−130740号公報
このように従来のUPSシステムでは、複数の常用UPS相互の運用状態を監視し合い、その結果によって切換え制御を行うので多くの制御配線が必要となり、配線作業や点検作業に多くの時間を要すると共に安全性についても改善すべきところがある。
本発明の目的は、多くの制御配線を要することなく複数の常用UPS間での、予備無停電電源の供給制御を的確に行うことができるUPSシステムを提供することにある。
本発明のUPSシステムは、それぞれ商用電源に接続され、対応する負荷に無停電電源を供給する複数の常用UPSに対して、予備の無停電電源を供給可能な共通予備UPSを有するUPSシステムであって、前記共通予備UPSから各常用UPSへの電源路にそれぞれ設けられ、常時オン状態で、少なくとも1つの常用UPSへの電源供給を検出して他の常用UPSへの電源路をオフさせる複数台のしゃ断器と、前記各常用UPSにそれぞれ設けられ、前記共通予備UPSからの対応する電源路と商用電源とのいずれかに切換え可能で、常時は対応する電源路側に接続し、この対応する電源路の電圧無しにより商用電源側に切り換わる双投コンタクタと、この双投コンタクタに直列接続され、この双投コンタクタ側と対応する常用UPS側とのいずれかに切換え可能で、常時は対応する常用UPS側に接続し、この常用UPSの故障時には前記双投コンタクタ側に無瞬断で切り換えられ、この切換えられた側を負荷側に接続する無瞬断切換えスイッチとを備えたことを特徴とする。
本発明によれば、複数の常用UPSのうち、いずれか一つで故障が発生し、共通予備UPSからの無停電電源が負荷に供給されると、この電源供給を検出して、他の常用UPSへの無停電電源路をしゃ断し、この電源路の電圧無しにより、双投コンタクタによりバイパス路を商用電源側に切換えているので、従来のように、各常用UPS相互の状態を把握するための多くの制御線が不要となり、多大な制御配線作業や点検作業も不要となって安全性も向上する。
以下、本発明によるUPSシステムの一実施の形態について、図面を用いて詳細に説明する。
図1において、11,12,1nは、それぞれ常用UPSで、負荷21,22,2nに対応してn台設けられている。これら、常用UPS11,12,1nの入力側はそれぞれ変圧器5を介して商用電源6に接続され、また、出力側は対応する負荷21,22,2nに接続されている。そして、商用電源6に基づき定電圧・定周波数の無停電電源を発生し、対応する負荷21,22,2nに供給する。
2は共通予備UPSで、n台の常用UPS11,12,1nに対して共通に設けられており、その入力側は変圧器5を介して商用電源6に接続され、出力側は共通予備分岐盤3を介して各常用UPS11,12、1nのバイパス側入力部に接続している。この共通予備UPS2も、商用電源6に基づき定電圧・定周波数の予備無停電電源を発生し、各常用UPS11,12,1nのバイパス側に出力する。
n台の常用UPS11,12,1nは基本的に同じ構成であり、それらの構成部用品には同一符号を付し、常用UPS11により代表して説明する。
41はUPS部で、商用電源を整流して直流を得るコンバータ42と、このコンバータ42により得られた直流により充電されるバッテリ43及び同直流を所定周波数の交流に逆変換するインバータ44とで構成される。
46はバイパス系統切換部で、双投コンタクタ47と電圧検出器48とで構成される。双投コンタクタ47の一方の入力端aは、共通予備分岐盤3からの対応する電源路31Pに接続する。また、他方の入力端bは商用電源6側に接続している。さらに出力端cは、常閉形スイッチ49を介して無瞬断切換スイッチ50に接続し、バイパス路53を構成している。電圧検出器48は対応する電源路31Pの電圧有無を検出しており、その検出結果により双投コンタクタ47を切換動作させるものである。
なお、常閉形スイッチ49は、無瞬断スイッチ50の点検などの際に開路操作されるものであり、常時は閉路状態に維持されている。
無瞬断切換スイッチ50は、双投型スイッチ51と、このスイッチ51に並列接続された半導体スイッチ52とからなる。双投型スイッチ51の一方の入力端aはUPS部41側に接続し、他方の入力端bはバイパス路53側に接続している。さらに、出力端cは対応する負荷21への出力部に接続している。半導体スイッチ52は、双投型スイッチ51の切換動作時に一時的に導通し、無瞬断切換を可能とするものである。
共通予備UPS2は、上述した常用UPS11,12,1nに対し、バイパス系統切換部46を持たないだけで。基本的に同じ回路構成であり、構成用品には同一符号を付している。すなわち、コンバータ42、バッテリ43、インバータ44からなるUPS部41と、常閉形スイッチ49及び無瞬断切換スイッチ50を有するバイパス路53とを備えている。
共通予備分岐盤3は、前記常用UPS11,12,1nと同数のn台のしゃ断器31B,32B、3nBを有する。これらしゃ断器31B,32B、3nBの入力側は、共通予備UPS2の出力部に共通接続し、出力側は、対応する常用UPS11,12,1nへの電源路31P,32P,3nPに接続している。
また、各しゃ断器31B,32B、3nBの出力側電路には電流検出器31I,32I,3nIが設けられ、対応する電源路31P,32P,3nPでの電流有無を検出する。これら電流検出器31I,32I,3nIは、対応する電源路(例えば、31Pとする)での電流有りを検出すると、他の電源路32P,3nPに設けたしゃ断器32B、3nBをしゃ断するように設定されている。
上記構成において、通常の運用状態では、各常用UPS11,12,1nの各無瞬断切換スイッチ50の双投型スイッチ51は入力端a側に切換えられており、双投コンタクタ47は入力端a側に切換えられている。また、共通予備UPS2の無瞬断切換スイッチ50の双投型スイッチ51も入力端a側に切換えられている。さらに、共通予備分岐盤3の各しゃ断器31B,32B、3nBはいずれも閉路状態となっている。
このため、各常用UPS11,12,1nは、商用電源6を入力し、UPS部41で定電圧・定周波数の無停電電源を発生し、対応する負荷21,22,2nに供給している。また、共通予備UPS2でも商用電源6を入力し、UPS部41で定電圧・定周波数の予備無停電電源を発生し、共通予備分岐盤3の各しゃ断器31B,32B、3nBを経て、各常用UPS11,12,1nのバイパス系統切換部46に出力している。このとき、双投コンタクタ47は入力端a側が閉路しているので、予備無停電電源は、各常用UPS11,12,1nのバイパス路53上に課電される。
この状態において、例えば、常用UPS11のUPS部41に故障が発生すると図示しない故障検出装置が動作し、無瞬断切換スイッチ50を入力端bのバイパス路53側に無瞬断で切換える。すなわち、無瞬断切換スイッチ50では、まず、半導体スイッチ52がオンになり、この状態で双投型スイッチ51を入力端b側に切換える。半導体スイッチ52は、この切換え動作後オフになる。この結果、双投型スイッチ51の切換動作による瞬断を伴うことなく、入力端aから同bへの切換が無瞬断で行われる。
このように、無瞬断切換スイッチ50が入力端b側に無瞬断で切換わることにより、バイパス路53に課電されていた予備無停電電源が負荷21に供給されることになる。すなわち、これまで常用UPS11のUPS部41で発生していた無停電電源を負荷21に供給していたが、常用UPS11のUPS部41が故障すると、直ちにバイパス路53側に無瞬断で切換え、共通予備UPS2で発生している予備無停電電源を負荷21に供給できる。したがって、負荷21に電源断による悪影響を与えることがない。
共通予備UPS2は、通常、常用UPS1台分の電源容量を持つだけであり、これ以上、他の常用UPSへの電源供給は困難であり、これを阻止する必要がある。共通予備分岐盤3では、上述した常用UPS11の故障に伴う予備無停電電源の供給により、常用UPS11への電源路31Pに電流が流れる。この電流は、対応する電流検出器31Iが検出する。
電流検出器31Iは電流検出に伴い、前述のように他の電源路32P,3nPに設けられたしゃ断器32B,3nBをしゃ断動作させる。この動作により、共通予備UPS2から、他の常用UPS12,1nへの予備無停電電源の供給は阻止される。
一方、しゃ断器32B,3nBがしゃ断動作したことにより、対応する電源路32P,3nPは無電圧状態となり、他の常用UPS12,1nのバイパス系統切換部46に設けられた電圧検出器48はそれぞれ無電圧状態を検出し、対応する双投コンタクタ47を入力端b側に切換える。この動作により、他の常用UPS12,1nのバイパス路53には商用電源6が課電される。
したがって、この状態で仮に他の常用UPS12,1nのUPS部41が故障した場合は、無瞬断切換スイッチ50が入力端b側に無瞬断で切換わることにより、バイパス路53に課電されていた商用電源が負荷22または2nに供給されることになる。
これらの結果、n台の常用UPS11,12,1nのうち、いずれか1台が故障した場合は、共通予備UPS2から故障した常用UPSに代って負荷に無瞬断で無停電電源供給が行われ、さらに他の常用UPSが故障した場合は、故障した常用UPSに代って負荷には無瞬断で商用電源が供給される。このため、共通予備UPS2は複数の常用UPSに予備無停電電源を供給することはなく、オーバロードを防止できる。また、各負荷21,22,2nに対しては、対応する常用UPSが故障しても、共通予備UPS2や商用電源6により無瞬断で電源が供給されるので、電源断による悪影響を受けることはない。
ここで、いずれかの常用UPSが故障し予備無停電電源が供給されたことに伴う、他の常用UPSで双投コンタクタ47が入力端aから入力端bへ切換わるのは、各バイパス系統切換部46に設けられた電圧検出器48が無電圧状態を検出することにより実行される。すなわち、各常用UPSのバイパス系統切換部46内の動作で制御が完結しており、従来のように、他の常用UPSにおける双投コンタクタの切換え状態を、状態信号により相互に監視する必要はない。このため、状態信号を伝えるために各常用UPS間に配線される多くの制御配線が不要となり、制御配線作業やその点検作業に多大な時間をとられることがない。また、複数の常用UPS間での制御回路における電源回り込みもなくなり、安全性も向上する。
本発明によるUPSシステムの一実施の形態を示すシステム構成図である。
符号の説明
2 共通予備UPS
6 商用電源
11,12,1n 常用UPS
21,22,2n 負荷
31B,32B,3nB しゃ断器
31I,32I,3nI 電流検出器
31P,32P,3nP 電源路
41 UPS部
47 双投コンタクタ
48 電圧検出器
50 無瞬断切換スイッチ

Claims (1)

  1. それぞれ商用電源に接続され、対応する負荷に無停電電源を供給する複数の常用UPSに対して、予備の無停電電源を供給可能な共通予備UPSを有するUPSシステムであって、
    前記共通予備UPSから各常用UPSへの電源路にそれぞれ設けられ、常時オン状態で、少なくとも1つの常用UPSへの電源供給を検出して他の常用UPSへの電源路をオフさせる複数台のしゃ断器と、
    前記各常用UPSにそれぞれ設けられ、前記共通予備UPSからの対応する電源路と商用電源とのいずれかに切換え可能で、常時は対応する電源路側に接続し、この対応する電源路の電圧無しにより商用電源側に切り換わる双投コンタクタと、
    この双投コンタクタに直列接続され、この双投コンタクタ側と対応する常用UPS側とのいずれかに切換え可能で、常時は対応する常用UPS側に接続し、この常用UPSの故障時には前記双投コンタクタ側に無瞬断で切り換えられ、この切換えられた側を負荷側に接続する無瞬断切換えスイッチと、
    を備えたことを特徴とするUPSシステム。
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