JP2005229186A - 情報埋込み装置および情報検証装置、ならびにその情報検証方法 - Google Patents

情報埋込み装置および情報検証装置、ならびにその情報検証方法 Download PDF

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Abstract

【課題】改竄の有無を確実に判定し、たとえば対象の文書画像や印刷物のそれぞれに対して大量に、かつ短時間での処理を可能にする情報埋込み装置および情報検証装置を提供。
【解決手段】透かし情報埋込み装置10は、画像入力I/F部12から入力した文書画像データ18に対して細線化処理部22で認識した文字を細線化し、得られた画像をブロック化部24でブロックに分割し、各ブロックに含まれる点がどのような点かを分類処理部26で分類し、特徴量生成部28にてブロック毎に供給される分類結果に基づいて特徴量を生成し、この特徴量と最初に取り込んだ画像とを合成部で合成し、特別に改竄検証データを提供しなくても、供給される画像に対応した改竄検証データを透かし情報として生成し、画像中に含めた合成画像を提供する。
【選択図】図1

Description

本発明は、情報埋込み装置および情報検証装置に関し、本発明の情報埋込み装置は、たとえば帳票の改竄を検証するデータを埋め込む装置に関するものであり、本発明の情報埋込み装置は、改竄検出用に埋め込んだデータを再生し、帳票の改竄の有無を検証する装置に関するものである。また、本発明の情報検証システムは、情報の埋込みと情報の検証の機能を併せ持つシステムに関するものである。さらに、本発明の情報埋込み方法は、たとえば帳票の改竄を検証するデータを埋め込む方法であり、本発明の情報検証方法は、改竄検出用に埋め込んだデータを再生し、帳票の改竄の有無を検証する方法に関するものである。
たとえば出版等のような印刷物には、ファイル内容を忠実に複製することが要求されている。この要求を満たしているか否かは視認による印刷内容のチェックで行われてきた。
このような印刷内容のチェックの困難さに対して特許文献1に挙げた印刷装置、印刷方法および記憶媒体が提案されている。この印刷装置は、少なくとも帳票を含む印刷物に印字データを印刷する際に、印字データに対応した電子透かしを印刷することにより、印刷したファイルの忠実な複製を可能にするとともに、印刷物に印刷された電子透かし情報から印刷結果が改竄されているか否かを判別できるようにしている。ここで、改竄の判定は、印刷結果と電子透かしで印刷されたものとを比較して行っている。すなわち、改竄の判定は、電子透かしから取り出した印字内容と紙面に印刷されている印字内容とを目視で行っている。
また、入力時に印刷書類の汚れや画像変形にともない入力画像に雑音が含まれることがある。このような場合、埋め込まれた情報を正確に検出することが困難になってしまうことがある。特許文献2の透かし情報埋め込み装置および透かし情報検出装置は、透かし画像形成部を設けて、複数種類のドットパターンが規則正しく配置され、少なくとも一種類のドットパターンに特定の機密を表す機密情報が与えられた透かし画像を生成して文書画像と合成している。
透かし画像検出装置は、記録媒体である紙に印刷された合成画像を取り込み、この合成画像の中から透かし画像を検出する機能を有している。
特開2000−232573号公報 特開2003−101762号公報
ところで、上述した特許文献1および2は、いずれも透かし画像を検出することに留まっている。このため、改竄の判定は、従来と同じく、目視で行われることになる。このような改竄の判定は、大量の帳票を短時間で処理することが難しく、印字内容を1文字ずつ読み比べることから、人為的なミスによって改竄を見逃してしまいかねない。
本発明はこのような従来技術の欠点を解消し、改竄の有無を確実に判定し、たとえば対象の文書画像や印刷物のそれぞれに対して大量に、かつ短時間での処理を可能にする情報埋込み装置および情報検証装置を提供することを目的とする。
本発明は上述の課題を解決するために、作成されたデータを印刷した状態の画像として取り込む入力手段と、この画像中の文字領域を認識し、この認識された文字領域の文字を所定の幅で表す線にする細線化手段と、この細線化された文字が含まれる画像をブロックに分割するブロック化手段と、このブロックのそれぞれにおいて細線化された文字を表す各点を周囲の点との接続関係を基に分類する分類手段と、ブロックのそれぞれに対する各点の分類結果を基にした特徴量を生成する特徴量生成手段と、この特徴量と取り込んだ画像とを合成する合成手段とを含むことを特徴とする。
本発明の情報埋込み装置は、入力手段から入力した画像に対して細線化手段で認識した文字を細線化し、得られた画像をブロック化手段でブロックに分割し、各ブロックに含まれる点がどのような点かを分類手段で分類し、特徴量生成手段にてブロック毎に供給される分類結果に基づいて特徴量を生成し、この特徴量と最初に取り込んだ画像とを合成手段で合成することにより、特別に改竄検証データを提供しなくても、供給される画像に対応した改竄検証データを透かし情報として生成し、画像中に含めた合成画像を提供することができる。
本発明は上述の課題を解決するために、作成されたデータを印刷した状態の画像と検証確認用のデータとが合成された印刷画像が印刷された印刷媒体から印刷画像を電子データとして取り込む入力手段と、この電子データに含まれる検証確認用のデータを抽出するデータ抽出手段と、電子データを二値化する手段と、この二値化された電子データで表される画像中の文字領域を認識し、この認識された文字領域の文字を所定の幅で表す線にする細線化手段と、この細線化された文字が含まれる画像をブロックに分割するブロック化手段と、このブロックのそれぞれにおいて細線化された文字を表す各点を周囲の点との接続関係を基に分類する分類手段と、このブロックのそれぞれに含まれる各点の分類結果を基にした特徴量を生成する特徴量生成手段と、各ブロックに対して抽出したデータと生成した特徴量とを比較して、検証する検証手段とを含むことを特徴とする。
本発明の情報検証装置は、入力手段で印刷媒体から印刷画像を取り込み、取り込んだ電子データをデータ抽出手段および二値化手段にそれぞれ供給し、再生手段でこの電子データから検証確認用データを表す特徴量を再生し、二値化手段で電子データを二値化し、細線化手段で得られた画像の内、文字領域の文字を所定の幅で表す線、すなわち細い線で表される画像にして、この画像をブロック化手段で領域毎に分割した複数のブロックを生成し、分類手段で各ブロックの点について分類し、特徴量生成手段でブロックの分類結果をまとめてブロックに対する特徴量を生成し、検証手段で再現した特徴量と基準として再生段で再生した特徴量とを比較して、判定の不一致に応じて改竄を検証する。これにより、透かし専用のデータを用いることなく、改竄の有無を容易に検証することができる。
また、本発明は上述の課題を解決するために、印刷した状態の画像を取り込む第1の入力手段と、この画像中の文字領域を認識し、この認識された文字領域の文字を所定の幅で表す線にする細線化手段と、この細線化された文字が含まれる画像をブロックに分割するブロック化手段と、このブロックのそれぞれにおいて細線化された文字を表す各点を周囲の点との接続関係を基に分類する分類手段と、このブロックのそれぞれに含まれる各点の分類結果を基にした特徴量を生成する特徴量生成手段と、この特徴量と取り込んだ画像とを合成する合成手段と、合成した画像を印刷媒体に印刷する印刷手段と、印刷された印刷媒体から印刷画像を電子データとして取り込む第2の入力手段と、この電子データを二値化し、この二値化した画像を前記細線化手段に供給する二値化手段と、第1の入力手段と二値化手段の入力元および生成した特徴量の供給先を同時に切換選択する選択手段と、電子データに含まれる検証確認用のデータを再生する再生手段と、各ブロックに対して抽出したデータと生成した特徴量とを比較して、検証する検証手段とを含むことを特徴とする。
本発明の情報検証システムは、細線化手段、ブロック化手段、分類手段および特徴量生成手段を透かし情報の埋込みと透かし情報の再現で共通に用い、この共通化に対応して選択手段で入力元と供給先を選択して、第1の入力手段から取り込んだ画像を基に透かし埋込み情報を生成し、この生成した透かし埋込み情報と取り込んだ画像とを合成手段で合成し、印刷手段で合成した画像を印刷媒体に印刷し、第2の入力手段から取り込んだ画像を二値化手段で二値化し、この二値化した画像を基に特徴量を再現し、再生手段で基準とする特徴量を再生し、検証手段で再現した特徴量と再生した特徴量とを比較判定して改竄の有無を検証して、共通な構成を有効に用いることにより、システム化しても構成を簡素化することができ、ユーザの所望するモードに応じた動作を行わせ、確実に改竄を検証することができる。
さらに、本発明は上述の課題を解決するために、印刷対象であるあらかじめ作成されたデータの印刷された状態の画像をデータの改竄を検証するデータとして取り込む第1の工程と、この画像中の文字領域を認識し、この認識された文字領域の文字を所定の幅で表す線にする第2の工程と、この細線化された文字が含まれる画像をブロックに分割する第3の工程と、このブロックのそれぞれにおいて細線化された文字を表す各点を周囲の点との接続関係を基に分類する第4の工程と、このブロックのそれぞれに含まれる各点の分類結果を基にした特徴量を生成する第5の工程と、この特徴量と印刷対象の画像とを合成する第7の工程とを含むことを特徴とする。
本発明の情報埋込み方法は、印刷対象の画像データを改竄検証データとして入力し、文字領域の文字を所定の幅で細線化し、細線化された画像を領域毎にブロック化し、ブロック内の点についてそれぞれ分類し、分類結果を基に特徴量を生成し、生成した特徴量と印刷対象の画像データとを合成することにより、印刷対象の画像データに改竄検証データを埋め込むことができる。
最後に、本発明は上述の課題を解決するために、作成されたデータを印刷した状態の画像と検証確認用のデータとが合成された印刷画像が印刷された印刷媒体から印刷画像を電子データとして取り込む第1の工程と、この電子データを二値化する第2の工程と、この二値化した電子データで表される画像中の文字領域を認識し、この認識された文字領域の文字を所定の幅で表す線にする第3の工程と、この細線化された文字が含まれる画像をブロックに分割する第4の工程と、このブロックのそれぞれにおいて細線化された文字を表す各点を周囲の点との接続関係を基に分類する第5の工程と、このブロックのそれぞれに含まれる各点の分類結果を基にした特徴量を生成する第6の工程と、電子データに含まれる検証確認用のデータを再生する第7の工程と、この各ブロックに対する検証確認用のデータと生成した特徴量とを比較して、改竄の有無を検証する第8の工程とを含むことを特徴とする。
本発明の情報検証方法は、印刷媒体から印刷画像を電子データとして取り込み、この電子データを二値化し、この二値化した画像のうち、文字領域の文字を所定の幅で細線化し、細線化した画像をブロック化して小領域に分割し、各ブロック中の点に対して分類し、この分類結果を基に特徴量を再現し、また、基準とする特徴量を検証確認用データとして再生し、再現した特徴量と再生した特徴量とを比較判定することにより、改竄の有無を検証することができる。
次に添付図面を参照して本発明による情報埋込み装置の一実施例を詳細に説明する。
本実施例は、本発明の情報埋込み装置を透かし情報埋込み装置10に適用した場合である。本発明と直接関係のない部分について図示および説明を省略する。以下の説明で、信号はその現れる接続線の参照番号で指示する。
透かし情報埋込み装置10は、図1に示すように、画像入力I/F部12、画像処理部14およびプリンタ16を含む。画像入力I/F部12は、供給される文書画像データ18を透かし情報埋込み装置10に取り込む入力インタフェース機能を有している。
ここで、文書画像データとは、たとえばワープロソフトで作成された文書データを紙に印刷して、その紙をスキャナで読み取った画像データ、またはワープロソフトで作成された文書をラスタ変換して、紙に印刷された状態の画像データのことである。文書画像データは改竄を検証する元データとして提供されている。文書画像データ18は、図示しないストレージや通信ネットワークを介して供給される。
画像入力I/F部12に供給される文書画像データ18は、本実施例において、改竄検証データとして画像入力I/F部12に供給される。画像入力I/F部12は、たとえば文書画像データを二値化する機能を有している。画像入力I/F部12は、多値の文書画像データ18を二値化し、二値化した文書画像データ20と文書画像データ18を画像処理部14と合成部30にそれぞれ、出力する。
画像処理部14は、供給された文書画像データ20に対して画像処理を施し、改竄を検証するデータを生成し、この生成した改竄検証データを文書画像データ20に埋め込んでプリンタ16に出力する機能を有している。画像処理部14は、この機能を発揮させる上で、細線化処理部22、ブロック化部24、分類処理部26、特徴量生成部28および合成部30を有している。
細線化処理部22は、文書画像データ20に含まれる文字画像に対して所定の太さまたは幅で表される線にする細線化機能を有している。細線化処理部22は、この機能を実現させる上で文書画像データ20が示す文書画像の二値階調を認識する機能を有していることは言うまでもない。細線化処理部22は、文字等の画像として階調を認識したドットデータ(文字画素)に対して細線化機能により所定の太さの線またはドットで表す。文字画像(文字)は、通常フォント等により幅または太さを変えて修飾された線で表されている。
ここで、所定の太さの線とは、この修飾された線により表される文字をすべて同一の幅またはまったく修飾しない線で表すことを意味している。細線化処理部22は、細線化された文書画像データ32をブロック化部24に出力する。
ブロック化部24は、供給された文書画像データ32を所定の領域、すなわちブロックに分割する機能を有している。ブロック化部24は、ブロック化した文書画像データ34を分類処理部26に供給する。
分類処理部26は、供給された文書画像データ34の中で各ブロックに含まれる細分化された線がどのような特徴を有するかについて分類する機能を有している。分類処理部26では、後段で詳述するように、この機能により特徴点が端点、連結点、分岐点および交差点をブロック内にいくつ含むか対象のドットが周囲のドットとつながり方を基に分類する。分類処理部26は、各ブロックに対する分類結果を表す分類データ36を特徴量生成部28に供給する。分類データ36は、ブロックを特定する位置情報、すなわちアドレスデータおよび4つのうちで該当した分類を示すデータである。
特徴量生成部28は、ブロック毎に供給される分類データ36を基に特徴量を生成する機能を有している。特徴量生成部28は、カウント部38および変換部40を含む。カウント部38は、演算機能として動作させ、図示しないが、たとえばメモリ、デコーダおよび4つのカウンタを有している。メモリは、アドレスデータを格納している。デコーダは、各ブロックを検査して得られた分類データ36が何かを判別する機能を有している。デコーダは、4つの出力端子から各カウンタのイネーブル端子にそれぞれ出力結果を供給するように接続させている。カウンタは、イネーブル端子を介してイネーブル状態になった際のクロック入力に応じてカウントアップする。また、カウンタは、一つのブロック内における検査終了を示す信号または情報を受けて、メモリからのアドレスデータとともに、該当する1ブロックにおけるカウント結果を変換部40に出力した後、カウンタをリセットする。カウント部38は、たとえば演算結果としてアドレスデータ、4つの分類データを表すデータ42を変換部40に出力する。このデータ42が特徴量を示している。
変換部40は、供給される1文書画像分におけるブロック毎のデータ42を蓄積し、1文書画像の分類結果に対して変換処理を施す機能を有している。変換処理には、各種の方法があり、簡単な変換方法としてバーコード、2次元バーコード等の情報に変換する方法がある。これらの分類結果をより高度な電子透かしとして記録する場合、特許文献2に開示されている方法を用いて、変換部40は、正確に改竄検証データをたとえば、文書の背景に一様な濃度の網掛けがされているように目立たない情報に変換することができる。変換部40は、電子透かしデータとして変換されたデータ44を合成部30に出力する。すなわち、データ44は、バーコードや透かしといった画像のデータである。
合成部30は、電子透かし用として供給される変換したデータ44と文書画像データ18とを合成する機能を有している。合成部30は、図示しないが、データ44および文書画像データ18をそれぞれ一時的に格納するメモリおよび合成器(加算器)を有している。合成部30は、メモリからデータ44および文書画像データ18を読み出して、合成器で合成して合成画像データ46を生成する。合成部30は、画像処理部14による合成画像データ46としてプリンタ16に出力する。
プリンタ16は、記録媒体である紙やOHP(Over-Head Projector)シート等に供給される合成画像データ46を印刷する機能を有している。プリンタ16は、モノクロ印刷用である。文書画像がカラーの場合、カラープリンタを用いてもよい。プリンタ16は、合成画像データ46を印刷して、印刷が完了された記録媒体48を出力する。
この構成により、透かし情報として改竄検証データが埋め込まれた文書画像を作成し、この文書画像を印刷媒体に印刷することができる。
次に透かし情報埋込み装置10の動作手順について説明する。透かし情報埋込み装置10を起動し、初期設定を行う。この後、文書画像を蓄積しているストレージまたはネットワークを介してユーザが印刷させたい所望の文書画像データ18の要求を出力する。この要求に応じて透かし情報埋込み装置10の画像入力I/F部12に文書画像データ18が供給される。画像入力I/F部12では、供給される文書画像データ18を装置10内に入力する(ステップS10)。
文書画像データ18として画像入力I/F部12に供給される文書画像の一例を図3に示す。文書画像50は画像データであり、文書画像50中の黒い領域はプリンタ16でインクが塗布される領域に対応している。文書画像50が文書画像データ20として画像入力I/F部12から画像処理部14の細線化処理部22に供給される。文書画像データ20は、たとえば「A」に着目すると、図4(a)に示すように、ワープロ等であらかじめ指摘されたフォント形状に連結させた画素の塊が供給される(細線化処理前)。
細線化処理部22では、供給される文書画像データ20に対して細線化処理を施す(ステップS12)。細線化は、一般的な画像処理方法を適用することが好ましい。図4(b)の文字画像「A」は、図4(a)の文字画像「A」に対して4つの連結と1つの分岐によって細線化した結果の文字画像である。細線化によって得られた文字画像の黒い領域は、画素の値を“1”にして、これ以外の領域は画素の値を“0”とする。細線化処理部22は、細線化した文書画像データ32をブロック化部24に送る。
文書画像データ32には、ブロック化部24においてたとえば、所定の画素数単位で分割処理が施される(ステップS14)。この結果、文書画像データ34には、図5に示すように、破線で表した分割線52で文書画像の領域が分割される。これによって、文書画像データ34には、複数のブロック54が形成される。ブロック化部24は、ブロック54に分割された文書画像データ34を分類処理部26に送る。
なお、ブロック化には、OCR(Optical Character Recognition)の前処理技術等を利用して1文字単位で領域分割し、1文字または数文字の領域を特徴量の計算単位としてもよい。この領域分割を用いると、分類の確度を一層向上させることができ、改竄検証を行う上で有利である。
分類処理部26では、供給された文書画像データ34の各ブロック54に対して分類処理を施す(ステップS16)。分類処理は、図6に示す分類原理に従って行う。この分類原理は、たとえば9画素(ドット)のうち、対象とする注目画素の周囲にこの注目画素と同じレベルの画素がいくつ存在するかに応じて分類をしている。図6の場合、注目画素はレベル“1”で9画素の中心に位置する画素56である。本実施例では9画素を用いながら、注目画素56における上下左右に位置する4つの画素のレベルを検出して分類する。すなわち、図6(a)では、注目画素56に対して左近傍にレベル“1”だけが存在することにより、連結数は「1」である。この場合、端点とする。図6(b)では、注目画素56に対して左右近傍にレベル“1”が存在することにより、連結数は「2」である。この場合、連結点と分類する。また、図6(c)では、注目画素56に対して左右近傍および上側にレベル“1”が存在することにより、連結数は「3」である。この場合、分岐点と分類する。さらに、図6(d)では、注目画素56に対して左右および上下近傍にレベル“1”が存在するから、連結数は「4」で、この場合を交差点と分類する。分類は、ブロックの位置および分類に該当する画素の出現に応じて得られる分類結果を出力する。
具体例を図7に示す。左端のブロック54では、文字画像“01”を表す画素が配され、これらの内、画素58〜66が対象になる。分類すると、画素58, 62, 64が端点で、画素60, 66が分岐点である。したがって、左端のブロック54は、端点3, 分岐点2, 交差点0となる。左端のブロック54に隣接するブロック54は、文字画像“123”を表す画素が配されている。ここでの対象は、画素68〜90である。画素68は、文字画像“1”の一部で端点に分類する。また、文字画像“2”において、画素70, 74, 76, 82, 84が端点で、画素72, 78, 80が分岐点である。さらに、文字画像“3”の一部を表す画素86, 88, 90は端点である。この結果、このブロック54は、端点9, 分岐点3, 交差点0である。
一方、右端のブロック54は、文字画像“89”を表す画素が配され、画素92〜108を対象画素とする。文字画像“8”の一部は、画素98および102を端点に分類し、画素92, 94, 96, 100を分岐点とする。文字画像“9”は、画素104, 106を端点、画素108を分岐点に分類する。これにより、右端のブロック54は、端点4, 分岐点5, 交差点0である。
このように分類された結果は、ブロックのアドレスとともに、特徴量生成部28のカウント部38に供給される。カウント部38では、ブロック単位で供給される分類結果をそれぞれ4つの分類に該当するデータを積算カウントする(ステップS18)。このカウントにより、図7で説明した端点, 分岐点, 交差点の集計結果が得られる。
カウント部38は、得られた集計結果の内、いずれか一つを特徴量にしてもよいし、2つ以上の分類を組み合わせて特徴量を表してもよい。この他、2つ以上の分類の組合せによる比等で表すように演算処理してもよい。カウント部38は、得られたブロック毎のデータ42(特徴量)を変換部40に出力する。
変換部40では、供給される特徴量を1文書画像分、蓄積し、透かし画像に変換する(ステップS20)。変換部40によって生成された透かし画像を示すデータ44が合成部30に供給される。
合成部30は、供給されるデータ44と文書画像データ18とを合成して、合成画像データ46を生成する。合成画像データ46は、合成部30からプリンタ16に供給される。プリンタ16は、記録媒体であるたとえば、紙に合成画像データ46を印刷する。この印刷後、装置10の動作を終了させる。
なお、本実施例では、合成画像データ46をプリンタ16に出力したが、印刷しない場合、改竄検証データが組み込まれていることを示すフラグを立てた合成画像データ46を再び供給元に戻して記録してもよい。透かし情報埋込み装置10は、読み出した文書画像データ18を印刷する場合、上述したフラグが立っているか否かを判断し、フラグがある場合、直ちに文書画像データ18をプリンタ16に供給して印刷するとよい。
このように動作させることにより、改竄検出用のデータとして文字を用い、取り込んだ文書画像に対して細線化し、その特徴量を数値化して記録するデータ量を少なくすることができる。また、このとき特徴量は文字のフォントや大きさに依存しないで扱うことができるので、有効である。さらに、上述した印刷直前までの処理は、ソフトウェア処理を行うプログラムで置き換えることもできる。
次に本発明による情報検証装置を適用した透かし情報検証装置110について説明する。透かし情報検証装置110の説明において透かし情報埋込み装置10と共通する構成要素に対して同じ参照符号を付し、説明の煩雑さを回避するためその構成要素の説明を省略する。
透かし情報検証装置110は、図8に示すように、スキャナ112、改竄検証部114およびモニタ114を含む。スキャナ112は、改竄検証データが含まれた印刷文書または印刷物を読み取って画像データに変換する機能を有している。スキャナ112は、本実施例において白黒二値の文書を扱い、この文書からグレースケール(階調)の文書画像を読み取るものを使用する。スキャナ112は、読み込んだ文書画像データ116を改竄検証部114に供給する。文書画像データ116は、各画素の輝度値が2ビット以上で表される多値画像のデータである。また、文書画像データ116には、回転や伸縮等の補正がすでに行われ、雑音成分を含んでいないものとする。
改竄検証部114は、再現部118、再生部120および比較判定部122を含む。文書画像データ116は、再現部118および再生部120にそれぞれ供給される。再現部118は、供給される文書画像データ116から特徴量を再現する機能を有している。再現部118は、二値化部124、細線化処理部22、ブロック化部24、分類処理部および特徴量生成部28を含む。ただし、二値化部124は、スキャナ112が多値画像の文書画像データ116を扱う場合に設けるとよい。二値化部124は、所定の閾値を設定し、この所定の閾値と供給される画素の輝度値の大きさを比較して、二値化する機能を有する。二値化部124は、二値化した文書画像データ126を細線化処理部22に供給する。
細線化処理部22、ブロック化部24、分類処理部26および特徴量生成部28は、図1に示した画像処理部14と同じ構成である。ただし、特徴量生成部28は、カウント部38だけを有している。これは、特徴量を印刷しなくてよく、特徴量が得られればよいことから、変換部40が不要になる。再現部118は、データ42を比較判定部122に出力する。
再生部120は、供給される文書画像データ116が含む改竄検証データを再生する機能を有している。再生部120は、データ抽出部128および逆変換部130を含む。データ抽出部128は、文書画像からたとえば、所定の信号ユニットの大きさを設定してパターンの数をサンプリングする機能を有している。データ抽出部128は、得られたパターンの数等のデータ132を逆変換部130に出力する。逆変換部130は、供給されるデータ132を基に変換部40での変換処理とまったく逆の変換処理を行う機能を有している。これら変換および逆変換は、特許文献2にいくつかの方法が記載されているので参照するとよい。逆変換部130は、この逆変換処理により、特徴量を復号する。再生部120は、再生された特徴量をデータ134として比較判定部122に供給する。
比較判定部122は、再現部118で生成した特徴量を示すデータ42と再生部120で再生した特徴量を示すデータ134とをブロック毎に比較し、比較結果の一致/不一致に応じて改竄の有無を検証する機能を有している。比較判定部122は、たとえば比較結果の一致に応じてレベル“0”、比較結果の不一致に応じてレベル“1”をモニタ116に出力する。
モニタ116には、供給されるレベルに応じて発光する発光ダイオードや液晶表示器を用いるとよい。また、このモニタ結果を各印刷文書に対応させて記録し、モニタ結果をファイルするようにしてもよい。
このように構成することにより、ユーザは、印刷文書をスキャニングさせ、モニタ116の表示から改竄の有無を正確に知ることができる。
次に透かし情報検証装置110の動作について説明する。透かし情報検証装置110を起動し、初期設定する。この後、透かし情報検証装置110は、本実施例において図9に示すように、印刷文書をスキャナ112に取り込んで文書画像データ116に変換する(ステップS30)。
ここで、文書画像データ116における文書画像136の一例を図10に示す。本実施例において文書画像データ116は、図3に示した文書画像50と同じく改竄検証データとして含む文書画像136である。文書画像136は、この場合、改竄検証データを含んでいることを示すよように網掛け表示されている。文書画像データ116は、再現部118と再生部120とにそれぞれ供給される。再現部118では、文書画像データ116に対して二値化処理を施す(ステップS32)。
二値化は、多値の文書画像に対して所定の閾値で弁別させる機能であり、本実施例文字領域をレベル“0”、背景領域をレベル“1”にするように設定されている。所定の閾値は、あらかじめ設定してもよいし、判別分析法等を用いて入力される文書画像毎に動的に決定するようにしてもよい。文書画像データ116に二値化処理を施すことにより、図11に示す文書画像138が得られる。二値化部124は、二値化した文書画像データ126を細線化処理部22に供給する。
次に文書画像データ126に対して順に、細線化処理、ブロック化、分類処理および演算を施す(ステップS12〜S18)。これらの一連の処理によって文書画像136に対する特徴量が得られる。ただし、入力画像に回転や歪みがある場合、処理前にこれらを補正してから行うことが好ましい。この補正を行うことにより、ブロック化で分割する領域内に含むドットが埋込み処理する前と同じ状態にすることができ、ブロック化、分類処理および演算の処理における再現性を良好に保つことができる。
文書画像136の一部に対する分類について図12を用いて説明する。分類原理は、図6に示した端点、連結点、分岐点および交差点に従う。これによれば、図12の左端に位置するブロック54では、文書画像“91”を表す画素が配され、これらの内、画素140〜154が対象になる。分類すると、画素140, 144, 146, 150, 152が端点で、画素142, 148, 154が分岐点である。したがって、左端のブロック54は、端点5, 分岐点3, 交差点0となる。この左端のブロック54に隣接するブロック54は、文字画像“123”を表す画素が配され、端点9, 分岐点3, 交差点0と分類される。また、右端のブロック54は、文字画像“89”を表す画素が配され、端点4, 分岐点5, 交差点0と分類される。これらブロック毎の分類結果が特徴量生成部28に供給され、分類に応じてカウント部38にてカウントされる(ステップS18)。このようにして1文書画像について得られた特徴量を示すデータ42が再現部118から比較判定部122に供給される。
一方、文書画像データ116が供給される再生部120では、再現部118の動作と並列的に文書画像データ116に改竄検証データとして含まれている特徴量を示すデータ134の読出し処理を行う。この読出し処理にあたり再生部120は、本実施例における文書画像データ116に対応する文書画像136から所定の信号ユニットの大きさを設定して、パターンの数をサンプリングして、データを抽出する(ステップS34)。抽出されたパターンの数等のデータ132が逆変換部130に出力される。簡単なパターンとしては、バーコード、2次元バーコードおよび特許文献2に示されているパターン等がある。
逆変換部130は、供給されるデータ132を基に変換部40が行った変換処理に対する逆変換を行う(ステップS36)。この逆変換処理により、改竄を受ける前に記録または印刷した特徴量が復元され、再生される。このとき文書画像136の場合、図7の左端のブロック54に対して端点3, 分岐点2, 交差点0、この左端のブロック54に隣接するブロック54(文字画像“123”)に対して端点9, 分岐点3, 交差点0および右端のブロック54(文字画像“89”)に対して端点4, 分岐点5, 交差点0が再生される。これらの特徴点を示すデータ134が比較判定部122に供給される。
次に供給されるデータ42とデータ134とをブロック毎に比較し、改竄の有無を判定する(ステップS38)。文書画像136の場合、図7の左端のブロック54における特徴量を分類に応じて比較する。端点5, 分岐点3, 交差点0の組と基準となる端点3, 分岐点2, 交差点0の組を比較する。これにより、基準の特徴量との比較から端点および分岐点がともに不一致であることがわかる。一方、他のブロック54は一致していることがわかる。
このように左端のブロック54内に改竄が存在することがわかり、この文書画像136に対して比較判定部122は、改竄を示すレベル“1”をモニタ116に出力する。
モニタ116は、この場合、検証信号を受けて改竄を表して点灯する(ステップS40)。この表示後、1文書画像に対する改竄検証を終了させる。また、複数の文書画像に対して改竄検証する場合、検証後、記録媒体である印刷文書の有無に応じてデータ入力から表示までの処理を繰り返すとよい。
なお、透かし情報検証装置110においてもOCRの前処理技術を利用して1文字単位でブロックに分割させてもよい。図13に細線化処理された文書画像を1文字毎に領域分割させた場合を示す。このように破線で示す領域毎に改竄の検証を行うことにより、領域の境界近傍における分類の誤りをほぼ解消することができるので、改竄検証における確度をより一層高めることができる。
また、印刷時に各ブロックの特徴量とともに領域分割した各領域の位置情報も記録しておき、透かし情報検証装置110にて記録されている位置情報を基に領域分割するようにしてもよい。
透かし情報検証装置110は、スキャナ112およびモニタ116以外の処理は、ソフトウェア処理を行うプログラムで置き換えることもできる。
このように動作させることにより、改竄検出用のデータとして文字を用い、取り込んだ文書画像に対する改竄検出用のデータを再現し、すでに書き込まれている改竄検出用のデータを再生し、両データをブロック毎に比較することで改竄の有無を検証することができる。
次に本発明の情報検証システムを適用した透かし情報検証システム160について簡単に説明する。透かし情報検証システム160は、図14に示すように、透かし情報埋込み装置10および透かし情報検証装置110を有している。本実施例の透かし情報検証システム160は、両装置10, 110にて共に使用する構成要素がある。すなわち、細線化処理部22、ブロック化部24、分類処理部26およびカウント部38である。また、詳細な構成を省略したが、再生部120は、図8に示したデータ抽出部128および逆変換部130を有している。
これら共通な構成要素に供給される信号の入力元と処理された信号の出力先を切り換えるモード選択スイッチ162, 164を設ける。モード選択スイッチ162は、入力元として端子aを画像入力I/F部12に、端子b側を二値化部124に接続させて、端子cを細線化処理部22と接続させている。また、モード選択スイッチ164は、端子dをカウント部38に接続させ、出力先として端子eを変換部40に、端子fを比較判定部122に接続させている。
透かし情報検証システム160における動作は、基本的に、透かし情報埋込み装置10および透かし情報検証装置110に同じである。ただし、透かし情報検証システム160では、両装置10, 110を起動後、いずれの装置を使用するか否かをユーザにより選択する。この選択がモード選択信号166である。モード選択信号166は、モード選択スイッチ162, 164に供給される。モード選択スイッチ162, 164は、モード選択信号166により同時に切り換えられる。この選択後、選択されたモードに対応する装置は前述した動作手順で動作させる。
なお、透かし情報検証システム160においても前述したハードウェアを除いて、モード選択を含めて各処理をプログラムで置き換えることは言うまでもない。
このように構成し、動作させることにより、システムの構成を簡略化することができ、前述した各装置の動作手順を何等変更することなく、利用することができ有利である。
以上のように構成することにより、透かし情報埋込み装置10は、画像入力I/F部12から入力した文書画像データ18に対して細線化処理部22で認識した文字を細線化し、得られた画像をブロック化部24でブロックに分割し、各ブロックに含まれる点がどのような点かを分類処理部26で分類し、特徴量生成部28にてブロック毎に供給される分類結果に基づいて特徴量を生成し、この特徴量と最初に取り込んだ画像とを合成部で合成し、特別に改竄検証データを提供しなくても、供給される画像に対応した改竄検証データを透かし情報として生成し、画像中に含めた合成画像を提供することにより、改竄検証において埋め込んだ情報を基に改竄の有無を確実に知ることができ、ブロック毎に改竄検証データを生成し、ブロック位置を示すデータとともに、改竄を検証すると、改竄された位置の情報も得ることができる。
分類処理部26は、文字を表す点が端点、連結点、分岐点および交差点のいずれに対応しているかを分類することにより、特徴量の基本データとすることができる。これらの分類のうち、いずれか1つ以上の組合せの数を演算し、特徴量とすることで、容易に真似され難い改竄検証データを生成することができる。
特徴量生成部28は、変換部40を含むことにより、特徴量をバーコード、2次元バーコードおよび導出可能な画像等のいずれかに変換して、認識し難い情報として入力される文書画像データ18に埋め込むことができる。
透かし情報埋込み装置10は、プリンタ16を含むことにより、合成した画像を印刷媒体に印刷することができる。
透かし情報検証装置110は、スキャナ112で印刷媒体から印刷画像を取り込み、取り込んだ電子データ116を二値化部124およびデータ抽出部128にそれぞれ供給し、再生部120のデータ抽出部128でこの電子データから検証確認用データを表す特徴量を再生し、二値化部124で電子データを二値化し、細線化処理部22で得られた画像の内、文字領域の文字を所定の幅で表される画像にして、この画像をブロック化部24で領域毎に分割した複数のブロックを生成し、分類処理部26で各ブロックの点について分類し、特徴量生成部28でブロックの分類結果をまとめてブロックに対する特徴量であるデータ42を生成し、比較判定部122で再現したデータ42と基準として再生したデータ134とを比較して、判定の不一致に応じて改竄を検証することにより、透かし専用のデータを用いることなく、改竄の有無を容易に検証することができる。この検証により、人的に生じかねない検証ミスを回避するとともに、大量の文書画像を短時間で正確に検証することができる。
分類処理部26は、文字を表す点が端点、連結点、分岐点および交差点のいずれに対応しているかを分類して、特徴量の基本データとし、埋込み用の透かし情報の再現に寄与することができる。これらの分類のうち、いずれか1つ以上の組合せの数を演算し、特徴量とすることで、容易に真似され難い改竄検証データを再現することができる。
再生部120は、特徴量として変換されているバーコード、2次元バーコードおよび導出可能な画像等のいずれかをデータ抽出部128で抽出して、逆変換部130でこの抽出したデータに施されている変換を元に戻す逆変換処理を施すことで、基準として埋め込まれている特徴量の再生データを得ることができる。
透かし情報検証システム160は、細線化処理22、ブロック化部24、分類処理部26および特徴量生成部28を透かし情報の埋込みと透かし情報の再現で共通に用い、この共通化に対応してモード選択スイッチ162, 164で入力元と供給先を選択して、画像入力I/F部12から取り込んだ文書画像データ18を基に透かし埋込み情報を生成し、この生成した透かし埋込み情報と取り込んだ画像とを合成部30で合成し、プリンタ16で合成した画像を印刷媒体に印刷し、スキャナ112から取り込んだ画像を二値化部124で二値化し、この二値化した画像を基に細線化、ブロック化および分類処理を経て特徴量を再現し、再生部120で基準とする特徴量を再生し、比較判定部122で再現した特徴量と再生した特徴量とを比較判定して改竄の有無を検証して、共通な構成を有効に用いることにより、システム化しても構成を簡素化することができ、ユーザの所望するモードに応じた動作を行わせることができる。すなわち、上述した透かし情報埋込み装置10と透かし情報検証装置110の機能を併せ持って、改竄検証データ入りの文書画像を生成し、この文書画像を印刷したり、印刷された文書画像をスキャニングして取り込み、改竄検証したりすることができる。
さらに、情報埋込み方法は、印刷対象の画像データを改竄検証データとして入力し、文字領域の文字を所定の幅に細線化し、細線化された画像を領域毎にブロック化し、ブロック内の点についてそれぞれ分類し、分類結果を基に特徴量を生成し、生成した特徴量と印刷対象の画像データとを合成することにより、印刷対象の画像データに改竄検証データを埋め込むことができ、検証時に埋め込んだデータを利用して、改竄検証させることができる。
情報検証方法は、印刷媒体から印刷画像を電子データとして取り込み、この電子データを二値化し、この二値化した画像のうち、文字領域の文字を所定の幅に細線化し、細線化した画像をブロック化して小領域に分割し、各ブロック中の点に対して分類し、この分類結果を基に特徴量を再現し、また、基準とする特徴量を検証確認用データとしてデータ抽出して再生し、再現した特徴量と再生した特徴量とを比較判定することにより、改竄の有無を検証することができ、人的に生じかねない検証ミスを回避するとともに、大量の文書画像を短時間で正確に検証することができる。
検証確認用のデータは、バーコード、2次元バーコードおよび導出可能な画像等のいずれかに変換された特徴量であり、ステップS36は、この変換された特徴量を抽出し、この抽出した特徴量に逆変換処理を施して元の演算結果である数値にすることにより、基準のデータを再生することができる。
本発明の情報埋込み装置を適用した透かし情報埋込み装置における概略的な構成を示すブロック図である。 図1の透かし情報埋込み装置における動作手順を説明するフローチャートである。 図1の透かし情報埋込み装置に入力される文書画像の一例示す図である。 図1における細線化処理部の処理を説明する図である。 図1におけるブロック化部で処理された文書画像の一例を示す図である。 図1における分類処理部で行われる点に関する分類原理を説明する図である。 図6の分類原理を適用した分類の一具体例を示す図である。 本発明の情報検証装置を適用した透かし情報検証装置における概略的な構成を示すブロック図である。 図8の透かし情報検証装置における動作手順を説明するフローチャートである。 図8の透かし情報検証装置に取り込まれた文書画像の一例を示す図である。 図8の二値化部により得られる文書画像の一例を示す図である。 図10の文書画像を使用した検証における分類の一具体例を示す図である。 図8の透かし情報検証装置を用いて1文字単位で領域分割した一例を説明する図である。 本発明の情報検証システムを適用した透かし情報検証システムの概略的な構成を示すブロック図である。
符号の説明
10 透かし情報埋込み装置
12 画像入力I/F部
14 画像処理部
16 プリンタ
22 細線化処理部
24 ブロック化部
26 分類処理部
28 特徴量生成部
30 合成部
110 透かし情報検証装置
112 スキャナ
114 改竄検証部
116 モニタ
118 再現部
120 再生部
122 比較判定部
124 二値化部

Claims (22)

  1. 作成されたデータを印刷した状態の画像として取り込む入力手段と、
    該画像中の文字領域を認識し、該認識された文字領域の文字を所定の幅で表す線にする細線化手段と、
    該細線化された文字が含まれる画像をブロックに分割するブロック化手段と、
    該ブロックのそれぞれにおいて前記細線化された文字を表す各点を周囲の点との接続関係を基に分類する分類手段と、
    前記ブロックのそれぞれに対する各点の分類結果を基にした特徴量を生成する特徴量生成手段と、
    該特徴量と前記取り込んだ画像とを合成する合成手段とを含むことを特徴とする情報埋込み装置。
  2. 請求項1に記載の装置において、前記分類手段は、文字を表す点が端点、連結点、分岐点および交差点のいずれに対応しているかを分類することを特徴とする情報埋込み装置。
  3. 請求項1または2に記載の装置において、前記特徴量生成手段は、各ブロックにおける前記分類のうち、いずれか1つ以上の組合せの数を演算し、得られた結果を前記特徴量とすることを特徴とする情報埋込み装置。
  4. 請求項1、2または3に記載の装置において、前記特徴量生成手段は、前記特徴量をバーコード、2次元バーコードおよび導出可能な画像のいずれかに変換する変換手段を含むことを特徴とする情報埋込み装置。
  5. 請求項1、2、3または4に記載の装置において、該装置は、前記合成した画像を印刷媒体に印刷する印刷手段を含むことを特徴とする情報埋込み装置。
  6. 作成されたデータを印刷した状態の画像と検証確認用のデータとが合成された印刷画像が印刷された印刷媒体から前記印刷画像を電子データとして取り込む入力手段と、
    該電子データに含まれる前記検証確認用のデータを再生する再生手段と、
    前記電子データを二値化する手段と、
    該二値化された電子データで表される画像中の文字領域を認識し、該認識された文字領域の文字を所定の幅で表す線にする細線化手段と、
    該細線化された文字が含まれる画像をブロックに分割するブロック化手段と、
    該ブロックのそれぞれにおいて前記細線化された文字を表す各点を周囲の点との接続関係を基に分類する分類手段と、
    該ブロックのそれぞれに含まれる各点の分類結果を基にした特徴量を生成する特徴量生成手段と、
    各ブロックに対して前記抽出したデータと前記生成した特徴量とを比較して、検証する検証手段とを含むことを特徴とする情報検証装置。
  7. 請求項6に記載の装置において、前記分類手段は、文字を表す点が端点、連結点、分岐点および交差点のいずれに対応しているかを分類することを特徴とする情報検証装置。
  8. 請求項6または7に記載の装置において、前記特徴量生成手段は、各ブロックにおける前記分類のうち、いずれか1つ以上の組合せの数を演算し、前記特徴量とすることを特徴とする情報検証装置。
  9. 請求項6、7または8に記載の装置において、前記再生手段は、前記特徴量として変換されているバーコード、2次元バーコードおよび導出可能な画像のいずれかを抽出する抽出手段と、
    該抽出した情報に施された変換に対する逆変換処理を施す逆変換手段とを含むことを特徴とする情報検証装置。
  10. 印刷した状態の画像を取り込む第1の入力手段と、
    該画像中の文字領域を認識し、該認識された文字領域の文字を所定の幅で表す線にする細線化手段と、
    該細線化された文字が含まれる画像をブロックに分割するブロック化手段と、
    該ブロックのそれぞれにおいて前記細線化された文字を表す各点を周囲の点との接続関係を基に分類する分類手段と、
    該ブロックのそれぞれに含まれる各点の分類結果を基にした特徴量を生成する特徴量生成手段と、
    該特徴量と前記取り込んだ画像とを合成する合成手段と、
    前記合成した画像を印刷媒体に印刷する印刷手段と、
    印刷された印刷媒体から前記印刷画像を電子データとして取り込む第2の入力手段と、
    該電子データを二値化し、該二値化した画像を前記細線化手段に供給する二値化手段と、
    第1の入力手段と前記二値化手段の入力元および前記生成した特徴量の供給先を同時に切換選択する選択手段と、
    前記電子データに含まれる検証確認用のデータを再生する再生手段と、
    各ブロックに対して前記抽出したデータと前記生成した特徴量とを比較して、検証する検証手段とを含むことを特徴とする情報検証システム。
  11. 請求項10に記載のシステムにおいて、前記分類手段は、文字を表す点が端点、連結点、分岐点および交差点のいずれに対応しているかを分類することを特徴とする情報検証システム。
  12. 請求項10または11に記載のシステムにおいて、前記特徴量生成手段は、各ブロックにおける前記分類のうち、いずれか1つ以上の組合せの数を演算し、前記特徴量とすることを特徴とする情報検証システム。
  13. 請求項10、11または12に記載の装置において、前記再生手段は、前記特徴量として変換されているバーコード、2次元バーコードおよび導出可能な画像のいずれかを抽出する抽出手段と、
    該抽出した情報に施された変換に対する逆変換処理を施す逆変換手段とを含むことを特徴とする情報検証システム。
  14. 印刷対象であるあらかじめ作成されたデータの印刷された状態の画像をデータの改竄を検証するデータとして取り込む第1の工程と、
    該画像中の文字領域を認識し、該認識された文字領域の文字を所定の幅で表す線にする第2の工程と、
    該細線化された文字が含まれる画像をブロックに分割する第3の工程と、
    該ブロックのそれぞれにおいて前記細線化された文字を表す各点を周囲の点との接続関係を基に分類する第4の工程と、
    該ブロックのそれぞれに含まれる各点の分類結果を基にした特徴量を生成する第5の工程と、
    該特徴量と前記印刷対象の画像とを合成する第6の工程とを含むことを特徴とする情報埋込み方法。
  15. 請求項14に記載の方法において、第4の工程は、前記文字を表す点が端点、連結点、分岐点および交差点のいずれに対応しているかを分類することを特徴とする情報埋込み方法。
  16. 請求項14または15に記載の方法において、第5の工程は、各ブロックにおける前記分類のうち、いずれか1つ以上の組合せの数を演算し、前記特徴量とすることを特徴とする情報埋込み方法。
  17. 請求項14、15または16に記載の方法において、前記特徴量は、さらに、変換されているバーコード、2次元バーコードおよび導出可能な画像のいずれかに変換されることを特徴とする情報埋込み方法。
  18. 請求項14、15、16または17に記載の方法において、該方法は、第6の工程の後に、前記合成した画像を印刷媒体に印刷する第8の工程を含むことを特徴とする情報印刷方法。
  19. 作成されたデータを印刷した状態の画像と検証確認用のデータとが合成された印刷画像が印刷された印刷媒体から前記印刷画像を電子データとして取り込む第1の工程と、
    該電子データを二値化する第2の工程と、
    該二値化した電子データで表される画像中の文字領域を認識し、該認識された文字領域の文字を所定の幅で表す線にする第3の工程と、
    該細線化された文字が含まれる画像をブロックに分割する第4の工程と、
    該ブロックのそれぞれにおいて前記細線化された文字を表す各点を周囲の点との接続関係を基に分類する第5の工程と、
    該ブロックのそれぞれに含まれる各点の分類結果を基にした特徴量を生成する第6の工程と、
    前記電子データに含まれる前記検証確認用のデータを再生する第7の工程と、
    該各ブロックに対する前記検証確認用のデータと前記生成した特徴量とを比較して、改竄の有無を検証する第8の工程とを含むことを特徴とする情報検証方法。
  20. 請求項19に記載の方法において、第5の工程は、前記文字を表す点が端点、連結点、分岐点および交差点のいずれに対応しているかを分類することを特徴とする情報検証方法。
  21. 請求項19または20に記載の方法において、第6の工程は、各ブロックにおける前記分類のうち、いずれか1つ以上の組合せの数を演算し、前記特徴量とすることを特徴とする情報検証方法。
  22. 請求項19、20または21に記載の方法において、前記検証確認用のデータは、バーコード、2次元バーコードおよび導出可能な画像のいずれかに変換された特徴量であり、第7の工程は、該変換された特徴量を抽出し、該抽出した特徴量に逆変換処理を施して元の演算結果である数値にすることを特徴とする情報検証方法。
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