JP2005228596A - マグネトロンフィラメント電源装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 小型化できると共に、汎用のマグネトロンに対しても安定したフィラメント電源を供給することができるマグネトロンフィラメント電源装置を提供する。
【解決手段】 スイッチングトランスT1の二次側に整流回路15を設けてマグネトロンのフィラメントに高周波電流を流さないようにする。これにより、インバータ専用マグネトロンを用いる必要が無く、汎用のマグネトロンを使用することができる。そして、スイッチング方式であることから大容量のトランスを必要としないので、小型で安価なマグネトロンフィラメント電源装置を提供することができる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、スイッチング方式のマグネトロンフィラメント電源装置に関する。
従来、商用電源を変圧用のトランスを用いて低電圧に変換してマグネトロンのフィラメントに印加する電源を生成するマグネトロンフィラメント電源装置が提案されている(例えば、非特許文献1参照)。
在田 保信、森 敏、由宇 義珍 著、「電力制御回路設計ノウハウ」、CQ出版株式会社、昭和60年2月1日、p.86
ところで、従来のマグネトロンフィラメント電源装置においては、商用電源を変圧することでマグネトロンのフィラメントに印加するためのフィラメント電圧を生成するようにしているが、電圧変換するためのトランスに容量の大きなものが必要となり、装置自体が大型になるという問題がある。
この問題は、高周波スイッチングを行う電源装置を用いることで解決することは可能であるが、商用電源周波数で駆動した場合は問題がないものの、図6に示すように、汎用のマグネトロン1では、貫通コンデンサ2の端子が磁性体である鉄材のため、高周波ロスが増大し、発熱や電圧降下を招き、またチョークコイル3のインピーダンスも大きく影響を受けることになる。この場合、1.8μHのチョークコイル3が直列に2個介挿されている場合で、50kHz、10Aの電流を流したとすると、2個×(2π×50kHz×1.8μH)×10A=11.3Vの電圧降下が生じる。このため、フィラメント電圧Vとして定格の3.3Vを印加したとしても、貫通コンデンサ2やチョークコイル3の電圧降下が大きいため、適正なカソード温度で駆動することができない。
一方、インバータ電源専用のマグネトロンは、チョークコイル3のインダクタンスが0.8μHで、貫通コンデンサ2の端子材質を非磁性体でかつ電気抵抗の小さい銅系にしたものであるが、フィラメント電圧Vの測定を行っても適正なカソード温度になっているかどうか保障できないので、カソード温度の測定可能な覗き窓付きの専用マグネトロンを用いて評価しなければならないという問題がある。
本発明は、係る事情に鑑みてなされたものであり、小型化できると共に、汎用のマグネトロンに対しても安定したフィラメント電源を供給することができるマグネトロンフィラメント電源装置を提供することを目的とする。
上記目的は下記構成により達成される。
(1) マグネトロンフィラメント電源装置において、商用交流電源を脈流に変換する第1の整流手段と、前記第1の整流手段からの脈流出力をスイッチングして高周波に変換するスイッチング手段と、前記スイッチング手段からの高周波出力をマグネトロンのフィラメントに印加できる電圧値に変圧する変圧手段と、前記変圧手段で変圧された前記高周波出力を整流する第2の整流手段と、を具備することを特徴とする。
(2) 上記(1)に記載のマグネトロンフィラメント電源装置において、前記第1の整流手段と前記スイッチング手段との間に並列に、平滑用の大容量のコンデンサとは異なる小容量のコンデンサを介挿し、前記スイッチング手段を脈流で駆動させることを特徴とする。
(3) 上記(1)又は(2)のいずれかに記載のマグネトロンフィラメント電源装置において、前記変圧手段の入力側の一次電圧を検出する一次電圧検出手段と、前記変圧手段の入力側の一次電流を検出する一次電流検出手段と、前記一次電圧検出手段による検出結果と前記一電流検出手段による検出結果の加算値が一定になるように前記スイッチング手段のオン・オフ制御を行う制御手段と、を具備することを特徴とする。
(4) 上記(3)に記載のマグネトロンフィラメント電源装置において、前記一次電流検出手段は、抵抗値の小さな抵抗であり、この抵抗がトランジスタとした前記スイッチング手段のエミッタ又はソースと電源コモンとの間に介挿され、前記制御手段は、前記抵抗が介挿されることより得られる電圧を一次電流としてその値を取り込むことを特徴とする。
(5) 上記(4)に記載のマグネトロンフィラメント電源装置において、電源投入時にマグネトロンのフィラメントに突入電流が流れたことを示すリミッタ検出信号を、前記一次電流検出手段より得られる電圧値を抵抗分圧することで生成し、前記制御手段は、前記リミッタ検出信号が入力されると、前記スイッチング手段のオフ期間を長くして高周波出力を低下させ、前記リミッタ検出信号が入力されなくなると、前記スイッチング手段のオン期間を長くして最大定格動作させて短時間で前記マグネトロンを適正カソード温度にすることを特徴とする。
上記(1)に記載のマグネトロンフィラメント電源装置では、マグネトロンのフィラメントには高周波電流を流さないので、インバータ専用マグネトロンを用いる必要が無く、汎用のマグネトロンを使用することができる。そして、スイッチング方式であることから大容量のトランスを必要としないので、小型で安価なマグネトロンフィラメント電源装置を提供することができる。
上記(2)に記載のマグネトロンフィラメント電源装置では、スイッチング手段を脈流で駆動させるので、マグネトロンのフィラメントに印加される電圧波形が脈流波形になり、商用電源トランスを用いた場合の形に近似させることができ、汎用のマグネトロンを問題なく動作させることが可能となる。
上記(3)に記載のマグネトロンフィラメント電源装置では、一次電圧と一次電流とを加算し、この加算値が一定になるようにスイッチング手段のオン・オフ制御を行うので、変動の極めて少ない電圧をマグネトロンのフィラメントに印加することができ、マグネトロンを安定して動作させることができる。
上記(4)に記載のマグネトロンフィラメント電源装置では、トランジスタとしたスイッチング手段のエミッタ又はソースと電源コモンとの間に抵抗値の小さい抵抗を介挿して、その抵抗によって一次電流を検出するので、一次電流を安価に検出することができる。
上記(5)に記載のマグネトロンフィラメント電源装置では、電源投入時にマグネトロンのフィラメントに突入電流が流れたことを検出すると、スイッチング手段のオフ期間を長くして高周波出力を低下させ、突入電流が終息すると、スイッチング手段のオン期間を長くして最大定格動作させて短時間でマグネトロンを適正カソード温度にさせるので、突入電流を防ぐことができると共に、スイッチング手段を保護することもでき、さらに短時間でマグネトロンを適正カソード温度の状態にすることができる。
以下、本発明を実施するための好適な実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。
図1は、本発明の一実施の形態に係るマグネトロンフィラメント電源装置の主要回路構成図である。
この実施の形態に係るマグネトロンフィラメント電源装置は、整流ダイオードD1〜D4からなり商用交流電源10を全波整流に変換する整流回路11と、抵抗R1及びR2からなり、一次電圧を検出する一次電圧検出回路12と、整流回路11からの脈流出力をスイッチングして高周波に変換するスイッチング素子(例えばFET又は通常のトランジスタ)Q1と、整流回路11の出力側に並列に介挿される小容量のコンデンサC1と、コンデンサC1より出力側に直列に介挿されるコイルL1と、コイルL1より出力側に介挿され、スイッチング素子Q1への電源供給を行うためのコンデンサC2と、スイッチング素子Q1が発生した高周波電圧を低圧に変換するスイッチングトランスT1と、スイッチング素子Q1のソース(又はエミッタ)と電源コモンとの間に介挿され、抵抗R3からなる一次電流検出回路13と、一次電圧検出回路12で検出された一次電圧値と一次電流検出回路13で検出された一次電流に相当する電圧値とに基づいてスイッチング素子Q1をオン・オフ制御するフィードバック制御部14と、整流ダイオードD5及びD6、コイルL2、コンデンサC3を有して構成され、スイッチングトランスT1の二次側出力を全波整流する整流回路15と、を備えて構成される。
上記コンデンサC1は、平滑用の大容量コンデンサ(数百μFの電解コンデンサ)ではなく、数μF以下の小容量のコンデンサ(例えばフィルムコンデンサ)である。数μF以下の小容量のコンデンサC1を用いることで、電源力率を高くでき、またマグネトロンのフィラメントに印加する電圧波形が直流とならず脈流になり、商用電源トランスを用いた場合の電圧波形に近似させることができる。これにより、汎用のマグネトロン(図6参照)の使用が可能になる。コイルL1は、電源ラインへの高周波ノイズの漏洩を防止すると共に、スイッチングでの高周波電源ラインインピーダンスを上昇させて、商用周波数を通過させる。
スイッチングトランスT1の二次側に設けられた整流回路15は、整流ダイオードD5及びD6とコイルL2とによりスイッチングトランスT1の二次側出力に含まれるスイッチングにて発生した高周波を整流し、コンデンサC3により高周波成分を取り除く。この場合、コンデンサC3は高周波成分を取り除くことを目的としたものであるため小容量のものが使用できる。整流回路15を設けることでマグネトロンのフィラメントには高周波電流が流れなくなり、マグネトロンのフィラメント電圧である3.3V、10Aの電圧が印加される。これにより、インバータ専用のマグネトロンを使用する必要がなく、汎用のマグネトロンの使用が可能となる。そして、汎用のマグネトロンが使用できることでマグネトロンを含む製品のコストダウンが図れる。
また、マグネトロンのフィラメントに流す電流によってはマグネトロンの発振周波数の基本波が変調を受けることが実験から判明しているが、整流回路15によりフィラメントに流れる電流が直流になるので、マグネトロンの発振周波数基本波のサイドバンドへの不要なスペクトラムが低減されると共に高調波ノイズも低減される。
なお、スイッチングトランスT1はマグネトロンの構造上、マイナス4000Vアノード電圧を印加することになるので、対地間電圧4000Vが常に印加されることになり、高い絶縁耐圧性能が要求される。また、整流回路15は対地間4000Vの電位であるため、絶縁耐圧を考慮する必要がある。
次に、フィードバック制御部14の詳細について説明する。図2は、フィードバック制御部14の回路構成図である。この図において、演算増幅器OP1の反転入力端には抵抗R1と抵抗R2とにより分圧された一次電圧Vが入力される。この場合、演算増幅器OP1の電源を単電源としているため、一次電圧Vを反転増幅するとマイナスになってしまうので、演算増幅器OP1の非反転入力端にバイアス電圧Vrefを印加している。このバイアス電圧Vrefと演算増幅器OP1の利得によって電源電圧変動が最小になるポイントに設定する。また、一次電圧Vは脈流のため、演算増幅器OP1にコンデンサC4を付加して積分回路とし、一次電圧Vの直流化を図っている。また、一次電流に相当する電圧Vも脈流のため、演算増幅器OP2にもコンデンサC5を付加して積分回路とし、電圧Vの直流化を図っている。
演算増幅器OP3では、一次電圧V、バイアス電圧Vref、一次電流に相当する電圧Vに対する加減演算を行っている。この場合、演算増幅器OP3の反転入力端には一次電圧Vとバイアス電圧Vrefとの差の電圧が印加されるが、演算増幅器OP2が反転増幅のため、結果的に一次電圧Vと一次電流に相当する電圧Vは加算、バイアス電圧Vrefは減算になっている。
ここで、マグネトロンのカソード温度はカソードに印加する電力Pkに比例するので、このカソード印加電力Pkは次式で表すことができる。
Pk=V×I=I×I×R
Pk:カソード印加電力すなわちフィラメント消費電力、V:フィラメント電圧、I:フィラメント電流、R:フィラメント抵抗
したがって、フィラメント電流Iが一定になれば良いので、一次電流を一定に保つことによってカソード温度を一定に保つことが可能となる。ところが、スイッチングトランスT1の二側次電圧は一次側電圧に比例するため、電源入力電流のみ一定に制御していたのでは、電源電圧変動がそのままカソード温度の変動として現れてしまう虞がある。電源電圧の要素もフィードバックループに加えることにより安定動作するので、本来であれば、電流と電圧の掛け算を行わなければならないが、狭い範囲であれば電流と電圧の加算だけでも安定に動作させることができると想定できるので、電源電圧の検出感度である演算増幅器OP1の利得とバイアス電圧Vrefを相互に調整し、最適値を求めることで安定な動作点を見出すに至った。
演算増幅器OP3の出力は、フォトカプラPH1を通して汎用スイッチングコントロールIC1のフィードバック入力端に印加される。なお、今回フォトカプラPH1を用いたが、回路的に絶縁する必要は無いので、簡略化して演算増幅器OP3の出力をトランジスタ(図示略)のベースに加え、コレクタを汎用スイッチングコントロールIC1のフィードバック入力端に印加する構成であっても構わない。汎用スイッチングコントロールIC1は、一次電圧検出回路12で検出された一次電圧値と、一次電流検出回路13で検出された一次電流に相当する電圧値とに基づいてスイッチング素子Q1に対してオン・オフ制御すなわちスイッチング周波数、デューティ等のPWM(パルス幅変調)制御を行う。
ここで、図3は、本実施の形態に係るマグネトロンフィラメント電源装置の入出力電圧特性を示す図である。この図において、マグネトロンのフィラメント適正電圧3.3Vに対して、電源電圧90Vから140Vまで出力電圧が3.2V〜3.3Vと極めて安定且つ正確な出力電圧を保つことができた。これは、単に電源電圧によるフィードバックだけでなく電流要素を加味してフィードバックを行った結果であり、これによってマグネトロンのばらつきによるフィラメント電流変化に対しても非常に安定した制御を行うことが可能となる。
このように、一次電圧Vと一次電流に相当する電圧Vを簡単な加算回路で演算し、フィードバック信号として制御することにより、電源電圧90V〜140Vの広い電源電圧変動に対して、出力電圧が3.2V〜3.3Vと僅か0.1Vほどしか変動しない極めて安定なフィラメント電源機能が得られる。
図2に戻り、汎用スイッチングコントロールIC1は、スイッチング素子Q1に対するオン・オフ制御を行う機能の他に、フィラメントへの突入電流の防止と、スイッチング素子Q1を保護するため、電源投入時には一時的にPWM出力を低減させるリミット機能を有している。マグネトロンのフィラメントは電球と同様に、電源が投入された初期はとても小さい抵抗値のため、大きな突入電流が流れてしまう。
一般的なスイッチング回路では、起動時にスロースタートを行っているが、フィラメント突入電流やこの時間が長いと、一義的なスロースタートでは突入電流的な大電流が流れてしまう可能性があり、スイッチング素子に過大な電流が流れ、破壊や劣化の原因になる。これに対して、スロースタート時間を長くすると、マグネトロンが適正なカソード温度になるまでの時間が不用意に引き延ばされて、装置としての動作可能までの待機時間が長引いてしまう。
そこで、一次電流に相当する電圧Vsを汎用スイッチングコントロールIC1のリミッタ入力端に印加することにより、スイッチング素子Q1が最大定格動作を行いながら、短時間にマグネトロンが適正カソード温度になり、装置の待機時間が短縮される。この場合、リミッタ機能が適正に働くためのリミッタ電圧(リミッタ検出信号)VLiを抵抗R8及びR9で電圧Vsを分圧して得ている。この場合、抵抗R8及びR9としては、スイッチング素子Q1の最大電流時の電圧Vsがリミッタ電圧VLiになるような値のものが使用される。
汎用スイッチングコントロールIC1は、電源が投入された初期にPWM出力を低減させ、突入電流が終息すると、PWM出力を一気に高めてフィラメントに大きな電力を与えて立ち上がりを早める。このように一次電流に相当する電圧Vをリミッタ検出として動作させることにより、スイッチング素子Q1が最大定格動作を行いながら短時間にマグネトロンが適正なカソード温度になり、装置の待機時間の短縮化が図れる。
次に、図4の波形図を参照して本実施の形態に係るマグネトロンフィラメント電源装置の動作について説明する。図4は、商用電源ACの波形、高周波電圧Vの波形、フィラメント電圧Vの波形を示している。入力された商用電源ACが整流ダイオードD1〜D4によって全波整流の脈流になる。そして、数μF以下の小容量のコンデンサC1を全波整流波形のままの状態で通過し、コイルL1とコンデンサC2へ送られる。そして、スイッチング素子Q1で高周波スイッチングを行った高周波電圧Vが、商用周波数で使用されるトランスよりも小型のスイッチングトランスT1の一次側に入力されて、二次側にマグネトロンのフィラメント電圧用の低圧が出力される。すなわち、マグネトロンのフィラメント電圧である3.3V、10Aの電圧が出力される。
整流回路15は、図6で説明したように、高周波スイッチングを行った電源でフィラメントを駆動すると、貫通コンデンサ2の端子が磁性体である鉄材のため、高周波ロスが増大し、発熱や電圧降下を招き、チョークコイル3のインピーダンスも大きく影響し電圧降下を生じ、適正なカソード温度に保つことが難しい問題があるために採用している。図4のフィラメント電圧Vに示すように高周波成分が除かれた商用周波数の脈流がマグネトロン1に供給される。
以上のように、本実施の形態に係るマグネトロンフィラメント電源装置によれば、スイッチングトランスT1の二次側に整流回路15を設けてマグネトロンのフィラメントに高周波電流を流さないので、インバータ専用マグネトロンを用いる必要が無く、汎用のマグネトロンを使用することができる。そして、スイッチング方式であることから大容量のトランスを必要としないので、小型で安価なマグネトロンフィラメント電源装置を提供することができる。
また、整流回路11とスイッチング素子Q1との間に平滑用の大容量コンデンサを挿入せず、小容量のコンデンサを挿入して、スイッチング素子Q1を脈流で駆動するようにしたので、マグネトロンのフィラメントに印加される電圧波形が脈流波形になり、商用電源トランスを用いた場合の形に近似させることができ、汎用のマグネトロンを問題なく動作させることが可能となる。
また、一次電圧検出回路12と、一次電流検出回路13を有し、双方の検出結果を加算し、その値が一定になるフィードバック制御を行うようにしたので、変動の極めて少ない電圧をマグネトロンのフィラメントに印加することができ、マグネトロンを安定して動作させることができる。
また、スイッチング素子Q1のエミッタ又はソース側と電源コモンとの間に抵抗値の小さい抵抗R3を挿入し、この抵抗R3の電圧を回路電流として検出するとともに、スイッチングコントロールIC1のリミッタ機能を働かせるためのリミッタ電圧VLiとして用いるようにしたので、安価に電流検出を行うことができるとともに、短時間にマグネトロンが適正カソード温度になり、装置の待機時間の短縮化が図れる。
なお、上記実施の形態において、抵抗R3を演算増幅器OP2の入力として用いたが、カレントセンサCTを用いて商用電源側又は二次側に挿入するようにしても良い。
また、上記実施の形態において、フィードバック制御部14を図2に示す回路構成としたが、図5に示すような回路構成としても良い。この図における定電圧ダイオードD7はバイアス電圧Vrefの生成に使用される。
本発明は、小型化できると共に、汎用のマグネトロンに対しても安定したフィラメント電源を供給することができるといった効果を有し、電子レンジなどのマグネトロンを使用する用途への適用が可能である。
本発明の一実施の形態に係るマグネトロンフィラメント電源装置の主要回路構成図 図1のフィードバック制御部の回路構成図 図1のマグネトロンフィラメント電源装置の入出力特性図 図1のマグネトロンフィラメント電源装置の動作時における各部の波形図 図1のフィードバック制御部の他の回路構成図 汎用マグネトロンの概略構成図
符号の説明
10 商用交流電源
11、15 整流回路
12 一次電圧検出回路
13 一次電流検出回路
14 フィードバック制御部
R1〜R9 抵抗
C1〜C5 コンデンサ
D1〜D6 整流ダイオード
D7 定電圧ダイオード
L1、L2 コイル
T1 スイッチングトランス
Q1 スイッチング素子
OP1〜OP3 演算増幅器
PH1 フォトカプラ
IC1 汎用スイッチングコントロール
フィラメント電圧
フィラメント電流
ref バイアス電圧
一次電圧
一次電流に相当する電圧

Claims (5)

  1. 商用交流電源を脈流に変換する第1の整流手段と、
    前記第1の整流手段からの脈流出力をスイッチングして高周波に変換するスイッチング手段と、
    前記スイッチング手段からの高周波出力をマグネトロンのフィラメントに印加できる電圧値に変圧する変圧手段と、
    前記変圧手段で変圧された前記高周波出力を整流する第2の整流手段と、
    を具備することを特徴とするマグネトロンフィラメント電源装置。
  2. 前記第1の整流手段と前記スイッチング手段との間に並列に、平滑用の大容量のコンデンサとは異なる小容量のコンデンサを介挿し、前記スイッチング手段を脈流で駆動させることを特徴とする請求項1に記載のマグネトロンフィラメント電源装置。
  3. 前記変圧手段の入力側の一次電圧を検出する一次電圧検出手段と、
    前記変圧手段の入力側の一次電流を検出する一次電流検出手段と、
    前記一次電圧検出手段による検出結果と前記一電流検出手段による検出結果の加算値が一定になるように前記スイッチング手段のオン・オフ制御を行う制御手段と、
    を具備することを特徴とする請求項1又は請求項2のいずれかに記載のマグネトロンフィラメント電源装置。
  4. 前記一次電流検出手段は、抵抗値の小さな抵抗であり、この抵抗がトランジスタとした前記スイッチング手段のエミッタ又はソースと電源コモンとの間に介挿され、
    前記制御手段は、前記抵抗が介挿されることより得られる電圧を一次電流としてその値を取り込むことを特徴とする請求項3に記載のマグネトロンフィラメント電源装置。
  5. 電源投入時にマグネトロンのフィラメントに突入電流が流れたことを示すリミッタ検出信号を、前記一次電流検出手段より得られる電圧値を抵抗分圧することで生成し、
    前記制御手段は、前記リミッタ検出信号が入力されると、前記スイッチング手段のオフ期間を長くして高周波出力を低下させ、前記リミッタ検出信号が入力されなくなると、前記スイッチング手段のオン期間を長くして最大定格動作させて短時間で前記マグネトロンを適正カソード温度にすることを特徴とする請求項4に記載のマグネトロンフィラメント電源装置。
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