JP2005228537A - 非水電解質二次電池およびその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 電解液成分の偏在を無くし、サイクル特性の低下を抑えることができると共に、巻きずれ等による不良やショートを抑え、高信頼性を有する非水電解質二次電池を提供する。
【解決手段】 非水電解質二次電池は、正極10と、負極20と、正極10および負極20の間に配置されたセパレータ30と、正極10、負極20およびセパレータ30との間に設けられた電解質41,42とを備える。正極10は、正極集電体層11と、正極集電体11上に形成された正極活物質層12とを備える。負極20は、負極集電体21と、負極集電体21上に形成された負極活性物質22とを備える。捲回外周側の正極活物質層12の両面未形成部における正極集電体11の幅を正極活物質層12の形成部における正極集電体11の幅よりも狭くする。
【選択図】 図7
【解決手段】 非水電解質二次電池は、正極10と、負極20と、正極10および負極20の間に配置されたセパレータ30と、正極10、負極20およびセパレータ30との間に設けられた電解質41,42とを備える。正極10は、正極集電体層11と、正極集電体11上に形成された正極活物質層12とを備える。負極20は、負極集電体21と、負極集電体21上に形成された負極活性物質22とを備える。捲回外周側の正極活物質層12の両面未形成部における正極集電体11の幅を正極活物質層12の形成部における正極集電体11の幅よりも狭くする。
【選択図】 図7
Description
この発明は、非水電解質二次電池およびその製造方法に関し、特に、リチウムを電気化学的にドープ/脱ドープ可能に構成された正極および負極を備えた非水電解質二次電池に適用して好適なものである。
近年、携帯電話、ノートブック型パソコンなどの各種の携帯電子機器の薄型化、小型化および軽量化に伴って、携帯電子機器のエネルギー源である電池、特に二次電池の高容量化に関する要求が高まっている。
また、従来実用化されている二次電池(例えば、鉛畜電池、ニッケルカドミウム電池、ニッケル水素電池、リチウムイオン電池)は、電解質として液体を使用しているため、電池からの液漏れの問題がある。このため、液漏れがない二次電池の実現化に関する要求も高まっている。
そこで、これらの要求に応えるべく開発されたのが、電解液によって膨潤した高分子ゲルを電解質として使用したポリマーリチウムイオン二次電池である。ポリマーリチウムイオン二次電池は、自由に動ける電解液が殆どないため電池からの液もれの心配がない、小型、軽量、薄型で高いエネルギー密度を実現可能である、という利点を有する。
以下、従来のポリマーリチウムイオン二次電池の構成について説明する。ポリマーリチウムイオン二次電池は、素電池(ユニットセル)を外装材に封止した構成を有する。この外装材は、アルミニウム箔のような金属薄膜(封入用容器)と、ナイロン、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート等のプラスチックフィルムとから構成される。
素電池は、リチウムを電気化学的にドープ/脱ドープ可能に構成された正極および負極の中間にセパレータが挟み込まれ、これらの電極およびセパレータとの間に電解質が充填されたサンドイッチ構造を有する。正極は、アルミニウム薄板からなる正極集電体上に、例えばLiCoO2と黒鉛とからなる正極活物質が積層されて構成される。負極は、銅薄板からなる負極集電体の上に、カーボン、コークス、グラファイト等からなる負極活物質が積層されて構成される。セパレータは、細孔を有する薄膜であり、ポリプロプレン、ポリエチレン等の材料からなる。電解質は、ポリアクリロニトリル(PAN)、ポリエチレンオキサイド(PEO)、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)などの高分子ゲル状電解質である。
このように構成されるリチウムイオン電池は、安全性向上のために正極集電体を素子周りに一周巻く構造をとる場合がある。この場合、正極集電体が隣り合う部分にはゲル電解質層は存在しない。下記の特許文献1には、1周以上の長さにわたって長手方向に延びる正極等電位露呈金属部分が形成された非水系電池が記載されている。
特許文献1に記載された非水系電池は、釘等が刺さる等の不慮の異常事態にあっても、電気抵抗の充分に小さい金属同士の内部短絡によって、電池の急激な温度上昇を抑制でき、安全性を向上することができる。
しかしながら、このように活物質層が形成されていない集電体を素子周りに巻く構造の場合、活物質層上のゲル電解質層からゲル電解質層がない集電体間に電解液成分が毛管現象のように移動してしまう。
図9は、素電池の最外周側における断面構成の一例である。図9に示す素電池は、活物質層が形成されていない集電体を素子周りに巻く構造を有している。セパレータ130を挟んで外周側が正極110となり、内周側が負極120となるよう捲回により積層されている。正極110は、正極集電体111と、正極集電体111に形成された正極活物質層112とから構成される。負極120は、負極集電体121と、負極集電体121に形成された負極活物質層122とから構成される。正極110とセパレータ130との間には、電解質141が介在しており、負極120とセパレータ130との間には、電解質142が介在している。最外周側では、一主面が露呈した正極集電体111と、両主面が露呈した正極集電体111とが隣り合った構造とされている。この隣り合った部分に正極活物質層112上の電解質141の電解液成分が毛管現象のように吸われて矢印方向に移動してしまう。
このように電解液成分が移動してしまうと、電解液成分の偏在が起こり、サイクル特性が低下してしまう。電解液成分の移動を防止する為の部材を集電体と電解質層との間に設けるということも考えられるが、素電池の厚さが増してしまい、薄型化の妨げとなってしまう。
また、活物質層が形成されていない集電体は強度も低く、素子巻き取り時の巻きずれ等による不良を起こしやすい。巻きずれた場合ショートを起こす危険性もある。
したがって、この発明の目的は、電解液成分の偏在を無くし、サイクル特性の低下を抑えることができると共に、巻きずれ等による不良やショートを抑え、信頼性の高い非水電解質電池およびその製造方法を提供することにある。
上記目的を達成するために、第1の発明は、捲回された極性の異なる電極間に電解質が介在する構造を有する非水電解質二次電池において、
電極は、集電体と、集電体に形成された活物質層とから構成され、
集電体は、捲回外周側の端部に活物質層の両面未形成部を備え、
両面未形成部における集電体の幅が活物質層の形成部における集電体の幅よりも狭い構造とされていることを特徴とする非水電解質二次電池である。
電極は、集電体と、集電体に形成された活物質層とから構成され、
集電体は、捲回外周側の端部に活物質層の両面未形成部を備え、
両面未形成部における集電体の幅が活物質層の形成部における集電体の幅よりも狭い構造とされていることを特徴とする非水電解質二次電池である。
第2の発明は、捲回された極性の異なる電極間に電解質が介在する構造を有する非水電解質二次電池の製造方法において、
捲回外周側となる端部に両面未形成部が設けられるように集電体に活物質層を形成し、
両面未形成部における集電体の幅を活物質層の形成部における集電体の幅よりも狭くなるよう加工してから集電体を捲回することを特徴とする非水電解質二次電池の製造方法である。
捲回外周側となる端部に両面未形成部が設けられるように集電体に活物質層を形成し、
両面未形成部における集電体の幅を活物質層の形成部における集電体の幅よりも狭くなるよう加工してから集電体を捲回することを特徴とする非水電解質二次電池の製造方法である。
この発明では、捲回外周側の端部に備える両面未形成部における集電体の幅が活物質層の形成部における集電体の幅よりも狭いことにより、電解質層から電解質層のない外周側の集電体間に電解液成分が移動することを防止できる。また、両面未形成部の巻きずれ等の不具合を防止することができる。
以上説明したように、この発明によれば、電解液成分が移動し偏在してしまうことを防止できるため、サイクル特性の低下を抑えた非水電解質二次電池およびその製造方法を提供することができるという効果を奏する。また、両面未形成部の巻きずれ等による不良やショートの発生が抑えられるため、高信頼性を有する非水電解質二次電池およびその製造方法を提供することができるという効果を奏する。
以下、この発明の実施形態について図面を参照しながら説明する。なお、以下の実施形態の全図においては、同一または対応する部分には同一の符号を付す。
図1は、この発明の第1の実施形態による非水電解質二次電池の構成の一例を示す分解斜視図である。図2は、この発明の第1の実施形態による非水電解質二次電池の構成の一例を示す斜視図である。図3は、封止材の構成の一例を示す斜視図である。この第1の実施形態による非水電解質二次電池は、素電池1を外装材2に収容し、外装材2の外周に備えられたヒートシール部5を熱溶着して封止して構成される。素電池1には、素電池1に備えられた正極と電気的に接続された正極端子リード3と、素電池1に備えられた負極と電気的に接続された負極端子リード4とが備えられ、これらのリード3,4は、外装材2の外部へと引き出されている。この第1の実施形態による非水電解質二次電池は、例えば固体電解質電池、あるいはゲル状電解質電池である。
外装材2は、アルミニウム箔などの金属薄膜の両面に対してナイロン、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート等のプラスチックフィルムを貼り合わせた構成を有する。素電池1を封入する側のプラスチックフィルム(熱溶着樹脂層)としては、熱溶着することを考量して、ポリエチレン、ポリプロピレン、変性ポリエチレン、変性ポリプロピレン等のポリエチレン系樹脂が用いられる。
なお、非水電解質二次電池の形状は、図1および図2に示した角型に限定されるものではく、これ以外の形状であってもよい。角型以外の形状としては、例えば、円筒型、コイン型、ガム型、扁平型等が挙げられる。
図4は、この発明の第1の実施形態による素電池1の内部断面構造の一例を示す。また、図5は、素電池1の断面の積層構造を拡大したものである。図4および図5に示すように、素電池1は、捲回された極性の異なる電極間、すなわち、正極10と負極20との間に電解質40が介在する構造を有する。電解質40は、セパレータ30によって、正極側の電解質41と負極側の電解質42とに仕切られている。すなわち、素電池1は、主として、互いに対向された正極10および負極20と、正極10および負極20の間に設けられたセパレータ30と、正極10およびセパレータ30との間に設けられた電解質41と、負極20およびセパレータ30との間に設けられた電解質42とから構成される。
まず、素電池1を構成するこれら主な要素についてそれぞれ説明する。
<正極10>
正極10は、正極集電体11と、この正極集電体11の両主面または一主面に形成された正極活物質層12とから構成される。正極集電体11は、例えば金属箔、金属からなる網状物である。この金属としては、例えばステンレス、銅、ニッケル、アルミニウム等が挙げられ、特にアルミニウムが好ましい。
正極10は、正極集電体11と、この正極集電体11の両主面または一主面に形成された正極活物質層12とから構成される。正極集電体11は、例えば金属箔、金属からなる網状物である。この金属としては、例えばステンレス、銅、ニッケル、アルミニウム等が挙げられ、特にアルミニウムが好ましい。
正極活物質層12は、正極活物質と結着剤とからなる。正極活物質としては、目的とする電池の種類を考慮して、例えば金属酸化物、金属硫化物または特定の高分子が用いられる。例えば目的とする電池がリチウムイオン電池である場合、正極活物質としては、例えばTiS2、MoS2、NbSe2、V2O5等のリチウムを含有しない金属硫化物あるいは酸化物や、LixMO2(式中Mは一種以上の遷移金属を表し、xは電池の充放電状態によって異なり、通常0.05以上1.10以下である。)を主体とするリチウム複合酸化物等が用いられる。このリチウム複合酸化物を構成する遷移金属Mとしては、Co,Ni,Mn等が好ましい。このようなリチウム複合酸化物の具体例としてはLiCoO2,LiNiO2,LiNiyCo1−yO2(式中、0<y<1である。),LiMn2O4等が挙げられる。これらリチウム複合酸化物は、高電圧を発生でき、エネルギー密度的に優れた正極活物質である。正極活物質層12には、これらの正極活物質の複数種を併せて使用してもよい。
また、結着剤としは、公知の結着剤を用いることができる。この結着剤としては、例えばポリフッ化ビニル(PVF)、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリテトラフルオロエチレン(PTEF)等のフッ素系樹脂が挙げられる。なお、以上のような正極活物質を使用して正極活物質層12を形成するに際して、公知の導電剤を添加するようにしてもよい。その導電材としては、例えばグラファイト、カーボンブラック等の炭素粉末が挙げられる。
正極活物質層12の形成方法としては、例えば、粉体状の正極活物質をバインダーとともに溶剤と混合し、必要に応じてボールミル、サンドミル、二軸混練機等により分散塗料化した後、正極集電体11上に塗布して乾燥する方法が好適に用いられる。この場合、用いられる溶剤の種類は、正極集電体11に対して不活性であり、且つバインダーを溶解しうる限り、特に制限されず、例えばN−メチル−2−ピロリドン等の一般に使用される無機、有機溶剤の何れも使用できる。塗布装置は特に限定されず、例えばスライドコーティングやエクストルージョン型のダイコーティング、リバースロール、グラビア、ナイフコーター、キスコーター、マイクログラビア、ロッドコーター、ブレードコーター等が使用できる。乾燥方法は特に制限されず、例えば放置乾燥、送風乾燥機、温風乾燥機、赤外線加熱機、遠赤外線加熱機等が使用できる。
<負極20>
負極20は、負極集電体21と、この負極集電体21の両主面または一主面に形成された負極活物質層22とから構成される。負極集電体21は、例えば金属箔、金属からなる網状物である。この金属としては、例えばステンレス、銅、ニッケル、アルミニウム等が挙げられ、特に銅が好ましい。
負極20は、負極集電体21と、この負極集電体21の両主面または一主面に形成された負極活物質層22とから構成される。負極集電体21は、例えば金属箔、金属からなる網状物である。この金属としては、例えばステンレス、銅、ニッケル、アルミニウム等が挙げられ、特に銅が好ましい。
負極活物質層22は、負極活物質と結着剤とからなる。負極活物質層22を構成する負極活性物質としては、リチウムをドープ/脱ドープできる材料が用いられる。このような材料としては、例えば難黒鉛化炭素系材料や黒鉛系材料の炭素材料が挙げられる。より具体的には、熱分解炭素類、コークス類(ピッチコークス、ニードルコークス、石油コークス)、黒鉛類、ガラス状炭素類、有機高分子化合物焼成体(フェノール樹脂、フラン樹脂等を適当な温度で焼成し炭素化したもの)、炭素繊維、活性炭等の炭素材料が挙げられる。これ以外にも、リチウムをドープ/脱ドープできる材料として、ポリアセチレン、ポリピロール等の高分子やSnO2等の酸化物が挙げられる。
また、結着剤としては、公知の結着剤を用いることができる。この結着剤としては、例えばポリフッ化ビニル(PVF)、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリテトラフルオロエチレン(PTEF)等のフッ素系樹脂が挙げられる。
負極活物質層22の形成方法としては、上述の正極活物質層12と同様の方法を用いることができる。
<セパレータ30>
セパレータ30は、細孔を有する薄膜である。このセパレータ30を構成する材料としては、例えばポリプロプレン、ポリエチレン等が挙げられる。セパレータ30は、正極集電体11および負極集電体21の間に設けられ、電極間の短絡などを防止し、電池の安全性を高めている。
セパレータ30は、細孔を有する薄膜である。このセパレータ30を構成する材料としては、例えばポリプロプレン、ポリエチレン等が挙げられる。セパレータ30は、正極集電体11および負極集電体21の間に設けられ、電極間の短絡などを防止し、電池の安全性を高めている。
<電解質41,42>
電解質41,42は、例えば固体電解質、またはゲル状電解質である。これら電解質に用いられる高分子固体電解質の高分子材料は、特に限定されるものではないが、シリコンゲル、アクリルゲル、アクリロニトリルゲル、ポリフォスファゼン変成ポリマー、ポリエチレンオキサイド、ポリプロピレンオキサイド、及びこれらの複合ポリマーや架橋ポリマー、変成ポリマーなどもしくはフッ素系ポリマーとして、例えばポリ(ビニリデンフルオロライド)やポリ(ビニリデンフルオロライド−co−ヘキサフルオロプロピレン)、ポリ(ビニリデンフルオロライド−co−テトラフルオロエチレン)、ポリ(ビニリデンフルオロライド−co−トリフルオロエチレン)などおよびこれらの混合物が挙げられる。
電解質41,42は、例えば固体電解質、またはゲル状電解質である。これら電解質に用いられる高分子固体電解質の高分子材料は、特に限定されるものではないが、シリコンゲル、アクリルゲル、アクリロニトリルゲル、ポリフォスファゼン変成ポリマー、ポリエチレンオキサイド、ポリプロピレンオキサイド、及びこれらの複合ポリマーや架橋ポリマー、変成ポリマーなどもしくはフッ素系ポリマーとして、例えばポリ(ビニリデンフルオロライド)やポリ(ビニリデンフルオロライド−co−ヘキサフルオロプロピレン)、ポリ(ビニリデンフルオロライド−co−テトラフルオロエチレン)、ポリ(ビニリデンフルオロライド−co−トリフルオロエチレン)などおよびこれらの混合物が挙げられる。
例えば、正極活物質層12または負極活物質層22上に積層されている固体電解質、またはゲル状電解質は、高分子化合物、電解質塩および溶媒(ゲル状電解質の場合は、さらに可塑剤)からなる溶液を正極活物質層12または負極活物質層22に含浸させ、溶媒を除去し固体化したものである。すなわち、正極活物質層12または負極活物質層22に積層された固体電解質、またはゲル状電解質は、その一部が正極活物質層12または負極活物質層22に含浸されて固体化されている。架橋系の場合は、その後、光または熱で架橋して固体化される。
ゲル状電解質は、例えば、リチウム塩を含む可塑剤と、2重量%以上〜30重量%以下のマトリクス高分子とからなる。また、エステル類、エーテル類、炭酸エステル類などを単独または混合して可塑剤の一成分として用いるようにしてもよい。また、ゲル状電解質を調整するにあたり、炭酸エステル類をゲル化するマトリクス高分子としては、ゲル状電解質を構成するのに使用されている種々の高分子が利用できるが、酸化還元安定性から、例えばポリ(ビニリデンフルオロライド)やポリ(ビニリデンフルオロライド−co−ヘキサフルオロプロピレン)などのフッ素系高分子を用いることが好ましい。
高分子固体電解質は、リチウム塩とそれを溶解する高分子化合物とからなる。高分子化合物としては、ポリ(エチレンオキサイド)や同架橋体などのエーテル系高分子、ポリ(メタクリレート)エステル系、アクリレート系、ポリ(ビニリデンフルオロライド)やポリ(ビニリデンフルオロライド−co−ヘキサフルオロプロピレン)などのフッ素系高分子およびこれらの混合物が挙げられるが、酸化還元安定性から、例えばポリ(ビニリデンフルオロライド)やポリ(ビニリデンフルオロライド−co−ヘキサフルオロプロピレン)などのフッ素系高分子が好ましい。
このようなゲル状電解質または高分子固体電解質に含有させるリチウム塩としては、通常の電池電解液に用いられるリチウム塩を使用することができる。そのリチウム化合物(塩)は、特に限定されるものではないが、例えば以下のものが挙げられる。
例えば、塩化リチウム臭化リチウム、ヨウ化リチウム、塩素酸リチウム、過塩素酸リチウム、臭素酸リチウム、ヨウ素酸リチウム、硝酸リチウム、テトラフルオロほう酸リチウム、ヘキサフルオロリン酸リチウム、酢酸リチウム、ビス(トリフルオロメタンスルフォニル)イミドリチウム、LiAsF6、LiCF3SO3、LiC(SO2CF3)3、LiAlCl4、LiSiF6等が挙げられる。これらリチウム化合物は単独で用いても複数を混合して用いても良いが、これらの中でLiPF6、LiBF4が酸化安定性の観点から好ましい。
リチウム塩を溶解する濃度は、ゲル状電解質なら、例えば可塑剤中に0.1から3.0モル/リットルで実施できるが、好ましくは、0.5から2.0モル/リットルを用いる。
以上、素電池1を構成する各要素について説明した。次に、素電池1の詳細な構造について説明する。
図4に示すように、素電池1は、正極10が外側となり、負極20が内側となるように捲回されている。したがって、負極集電体21は、内周側の集電体となり、正極集電体11は、外周側の集電体となる。なお、以下の説明における捲回外周側とは、捲回方向の外周側のことである。
正極集電体11は、捲回外周側に正極活物質層12の片面未形成部を有しており、さらに、その片面未形成部の端部に正極活物質層12の両面未形成部を有している。この正極集電体11の片面未形成部と両面未形成部とが重なるように正極集電体11と負極集電体21とが捲回されている。ここでいう片面未形成部とは、一主面にのみ活物質層が形成されている部分のことである。また、両面未形成部とは、両主面に活物質層が形成されていない部分のことである。両主面に活物質層が形成されている部分および片面未形成部を活物質層の形成部と称する。
この正極集電体11の片面未形成部と両面未形成部との重なりの長さは特に限定するものではないが、図4に示す素電池1は、負極集電体21の外周端を正極集電体11により覆い、正極集電体11の片面未形成部と両面未形成部とを1周以上の長さに亘って重ねている。これにより、外部からの圧力によって押し潰される等の異常事態が素電池1に発生しても、安全性を高めることができる。
捲回外周側の両面未形成部における正極集電体11の幅は、正極活物質層12の形成部における正極集電体11の幅よりも狭くなっている。なお、集電体の幅とは、集電体の捲回幅、すなわち、捲回方向と直交する方向の長さのことである。
ここで、この捲回外周側における正極集電体11の幅について詳しく説明する。図6は、捲回外周側における正極集電体11の両面未形成部を延ばした状態における素電池1の平面図である。また、図7は、図6中のA部を拡大したもの(両面未形成部を巻いた状態)である。
図6に示すように、負極20を構成する負極集電体21は、正極10を構成する正極集電体11よりも幅が広く構成されている。また、捲回外周側における負極20の端部は、正極10の端部よりも外周側に位置している。なお、図6および図7では、少なくとも一主面に正極活物質層12が形成されている正極集電体11の部分を正極10としている。また、少なくとも一主面に負極活物質層22が形成されている負極集電体21の部分を負極20としている。
捲回外周側における正極集電体11の幅は、正極活物質層12の両面未形成部と正極活物質層12の形成部とで異なっている。この捲回外周側における両面未形成部の正極集電体11の幅は、正極活物質層12の形成部における正極集電体11の幅よりも段差状に狭い構造とされている。なお、この段差の長さXおよびYは、それぞれ0.5mm以上とすることが望ましい(後述する実施例1〜4を参照)。
したがって、素電池1は、捲回外周側となる端部に両面未形成部が設けられるように正極集電体11に正極活物質層12を形成し、その両面未形成部における正極集電体11の幅を正極活物質層12の形成部における正極集電体11の幅よりも段差状に狭くなるよう加工してから正極集電体11と負極集電体12を捲回すること以外は、通常の製造方法で作成される。
以上説明したように、この発明の第1の実施形態による非水電解質二次電池およびその製造方法によれば、以下の効果を得ることができる。
この発明の第1の実施形態による非水電解質二次電池は、フィルム状の外装材2に素電池1が封止した構造とされており、素電池1の正極10を構成する正極集電体11が捲回外周側の端部に正極活物質層12の両面未形成部を備えており、その両面未形成部における正極集電体11の幅が正極活物質層12の形成部における正極集電体11の幅よりも狭い構造としていることで、特に、最外周となる正極集電体11側の電解質41から電解質層のない外周側の正極集電体11間に電解液成分が移動することを防止できる。また、捲回外周側における両面未形成部の巻きずれ等による不良やショートの発生を抑え、信頼性を向上することができる。
上述した第1の実施形態では、両面未形成部における正極集電体11の幅を、正極活物質層12の形成部における正極集電体11の幅よりも段差状に狭い構造としたが、以下に説明する第2の実施形態は、テーパ状に狭い構造としたものである。なお、捲回外周側における正極集電体11の両面未形成部の形状以外の各構成は、第1の実施形態と同様であるため、外装材、素電池1の捲回構造および素電池1の構成要素等の説明は省略する。
図8は、第2の実施形態による非水電解質二次電池を構成する素電池1の一例の平面図である。なお、図8に示す素電池1は、捲回外周側における正極集電体11の両面未形成部を延ばした状態のものである。
図8に示すように、負極20を構成する負極集電体21は、正極10を構成する正極集電体11よりも幅が広く構成されている。また、捲回外周側における負極20の端部は、正極10の端部よりも外周側に位置している。なお、図8では、少なくとも一主面に正極活物質層12が形成されている正極集電体11の部分を正極10としている。また、少なくとも一主面に負極活物質層22が形成されている負極集電体21の部分を負極20としている。
捲回外周側における正極集電体11の幅は、正極活物質層12の両面未形成部と正極活物質層12の形成部とで異なっている。この捲回外周側における両面未形成部の正極集電体11の幅は、正極活物質層12の形成部における正極集電体11の幅よりも外周側に向かってテーパ状に狭い構造とされている。なお、このテーパ形状により内側に削られる長さαおよびβは、それぞれ0.5mm以上とすることが望ましい(後述する実施例5〜8を参照)。
したがって、素電池1は、捲回外周側となる端部に両面未形成部が設けられるように正極集電体11に正極活物質層12を形成し、その両面未形成部における正極集電体11の幅を正極活物質層12の形成部における正極集電体11の幅よりも外周側に向かってテーパ状に狭くなるよう加工してから正極集電体11と負極集電体12を捲回すること以外は、通常の製造方法で作成される。
以上説明したように、この発明の第2の実施形態による非水電解質二次電池およびその製造方法によれば、上述した第1の実施形態による非水電解質二次電池およびその製造方法の効果に加え、以下の効果が得られる。
すなわち、捲回外周側における両面未形成部の正極集電体11の幅を正極活物質層12の形成部における正極集電体11の幅よりも外周側に向かってテーパ状に狭くすることで、加工(切り取り)を一直線に行うことができる。したがって、容易且つ効率的に、両面未形成部における正極集電体11の幅を正極活物質層12の形成部における正極集電体11の幅よりも狭い構造とすることができる。
以下、実施例により本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例のみに限定されるものではない。なお、上述の実施形態と対応する箇所には同一の符号を付す。
まず、第1の実施形態に対応する実施例および比較例による非水電解質二次電池の評価結果について説明する。なお、以下の製造工程による製造方法は、実施例および比較例による非水電解質二次電池を製造したときのものであり、あくまで一例である。
(実施例1)
<負極の作製>
粉砕した黒鉛粉末90重量部と、結着剤としてPVDF10重量部とを混合して負極合剤を調製し、さらにこれをN−メチル−2−ピロリドンに分散させてスラリー状とした。そして、このスラリー状の負極合剤を厚さ10μmの帯状銅箔21の両主面に均一に塗布し、乾燥後、ロールプレス機で圧縮成形し、52mm×350mmの大きさに切り出した。
<負極の作製>
粉砕した黒鉛粉末90重量部と、結着剤としてPVDF10重量部とを混合して負極合剤を調製し、さらにこれをN−メチル−2−ピロリドンに分散させてスラリー状とした。そして、このスラリー状の負極合剤を厚さ10μmの帯状銅箔21の両主面に均一に塗布し、乾燥後、ロールプレス機で圧縮成形し、52mm×350mmの大きさに切り出した。
<正極の作製>
炭酸リチウムと炭酸コバルトとを0.5モル対1モルの比率で混合し、空気中において温度900℃で5時間焼成させて正極活物質であるLiCoO2を得た。そして、得られたLiCoO291重量部と、導電剤としての黒鉛6重量部と、結着剤としてのPVDF10重量部とを混合して正極合剤を調製し、さらにこれをN−メチル−2−ピロリドンに分散させてスラリー状とした。そして、このスラリー状の正極合剤を厚さ20μmの帯状アルミニウム箔11の両主面に均一に塗布し、乾燥後、ロールプレス機で圧縮成形し50mm×330mmの大きさに切り出した。ただし、最後に未塗布部分を100mm設けた。その際、この活物質が塗られていない部分(両面未形成部)のアルミニウム箔11を図7に示すように幅方向にそれぞれ0.5mm(X=Y=0.5mm)切り取った。
炭酸リチウムと炭酸コバルトとを0.5モル対1モルの比率で混合し、空気中において温度900℃で5時間焼成させて正極活物質であるLiCoO2を得た。そして、得られたLiCoO291重量部と、導電剤としての黒鉛6重量部と、結着剤としてのPVDF10重量部とを混合して正極合剤を調製し、さらにこれをN−メチル−2−ピロリドンに分散させてスラリー状とした。そして、このスラリー状の正極合剤を厚さ20μmの帯状アルミニウム箔11の両主面に均一に塗布し、乾燥後、ロールプレス機で圧縮成形し50mm×330mmの大きさに切り出した。ただし、最後に未塗布部分を100mm設けた。その際、この活物質が塗られていない部分(両面未形成部)のアルミニウム箔11を図7に示すように幅方向にそれぞれ0.5mm(X=Y=0.5mm)切り取った。
<ゲル状電解質の作製>
炭酸エチレン(EC)42.5重量部と、炭酸プロピレン(PC)42.5重量部と、LiPF615重量部とからなる可塑剤に重量平均分子量Mw60万のポリ(ビニリデンフルオロライド−co−ヘキサフルオロプロピレン)10重量部、そして炭酸ジメチル60重量部を混合溶解させたゾル状の電解質を得た。そして、このゾル状の電解質を負極20上に均一に塗布し、含浸させ、常温で8時間放置し、炭酸ジメチルを気化、除去し、ゲル状電解質42を得た。正極も負極20と同様にして、正極10上にゲル状電解質41を得た。その後、正極10および負極20を厚さ15μm有するポリエチレン製セパレータ30を介して合わせるように平たく巻いて2Whの容量を持つ素電池1を得た。
炭酸エチレン(EC)42.5重量部と、炭酸プロピレン(PC)42.5重量部と、LiPF615重量部とからなる可塑剤に重量平均分子量Mw60万のポリ(ビニリデンフルオロライド−co−ヘキサフルオロプロピレン)10重量部、そして炭酸ジメチル60重量部を混合溶解させたゾル状の電解質を得た。そして、このゾル状の電解質を負極20上に均一に塗布し、含浸させ、常温で8時間放置し、炭酸ジメチルを気化、除去し、ゲル状電解質42を得た。正極も負極20と同様にして、正極10上にゲル状電解質41を得た。その後、正極10および負極20を厚さ15μm有するポリエチレン製セパレータ30を介して合わせるように平たく巻いて2Whの容量を持つ素電池1を得た。
<封入工程>
サイズ7×14cm、厚さ100μmを有するラミネートシート2を、熱融着樹脂(高密度ポリエチレン)が内側となるよう長手方向に折り返し、4cm四方のサイズの素子容器部ができるように、まずタブ部と両サイドのどちらか一方の2方をシールし、真空封止して図3に示したように素電池1を封入した。なお、正極端子リード3および負極端子リード4とヒートシール部5とが交差する部分には樹脂片をあてがって、バリ等によるショートを避けるとともに、正極端子リード3および負極端子リード4とラミネートフィルム2との接着性を向上させた。最後に、90℃、100kgf/cm2でプレス成形を行い、540mAhのセルを作製した。
サイズ7×14cm、厚さ100μmを有するラミネートシート2を、熱融着樹脂(高密度ポリエチレン)が内側となるよう長手方向に折り返し、4cm四方のサイズの素子容器部ができるように、まずタブ部と両サイドのどちらか一方の2方をシールし、真空封止して図3に示したように素電池1を封入した。なお、正極端子リード3および負極端子リード4とヒートシール部5とが交差する部分には樹脂片をあてがって、バリ等によるショートを避けるとともに、正極端子リード3および負極端子リード4とラミネートフィルム2との接着性を向上させた。最後に、90℃、100kgf/cm2でプレス成形を行い、540mAhのセルを作製した。
(実施例2)
最外周の活物質が塗られていない部分のアルミニウム箔11を切り取った幅方向の長さをそれぞれ1.0mm(X=Y=1.0mm)としたこと以外は、全て実施例1と同様にして非水電解質二次電池を得た。
最外周の活物質が塗られていない部分のアルミニウム箔11を切り取った幅方向の長さをそれぞれ1.0mm(X=Y=1.0mm)としたこと以外は、全て実施例1と同様にして非水電解質二次電池を得た。
(実施例3)
最外周の活物質が塗られていない部分のアルミニウム箔11を切り取った幅方向の長さをそれぞれ5.0mm(X=Y=5.0mm)としたこと以外は、全て実施例1と同様にして非水電解質二次電池を得た。
最外周の活物質が塗られていない部分のアルミニウム箔11を切り取った幅方向の長さをそれぞれ5.0mm(X=Y=5.0mm)としたこと以外は、全て実施例1と同様にして非水電解質二次電池を得た。
(実施例4)
電極作製工程までは実施例1と同様であるが、ゲル塗布方式(実施例1)ではなく、ゲル電解質を持たない正極10、負極20およびセパレータ30を捲回し、1箇所注液口を開けたアルミラミネート外装中に封入する架橋方式で作製した。電解液に溶媒と電解質塩、重合成モノマーと重合開始剤を入れたものを注液し、真空封止する。モノマーにはアクリレート系の重合成のモノマーCH2=CH−COO−(CH2−CH2−O−)4−COO−CH=CH2を使用した。開始剤にはt−ブチルペルオキシピヴァレートを使用した。その後電解液をゲル化させ完成した。
電極作製工程までは実施例1と同様であるが、ゲル塗布方式(実施例1)ではなく、ゲル電解質を持たない正極10、負極20およびセパレータ30を捲回し、1箇所注液口を開けたアルミラミネート外装中に封入する架橋方式で作製した。電解液に溶媒と電解質塩、重合成モノマーと重合開始剤を入れたものを注液し、真空封止する。モノマーにはアクリレート系の重合成のモノマーCH2=CH−COO−(CH2−CH2−O−)4−COO−CH=CH2を使用した。開始剤にはt−ブチルペルオキシピヴァレートを使用した。その後電解液をゲル化させ完成した。
(比較例1)
最外周の活物質が塗られていない部分のアルミニウム箔11を切り取らなかった(X=Y=0mm)。それ以外は、全て実施例1と同様にして非水電解質二次電池を得た。
最外周の活物質が塗られていない部分のアルミニウム箔11を切り取らなかった(X=Y=0mm)。それ以外は、全て実施例1と同様にして非水電解質二次電池を得た。
(比較例2)
最外周の活物質が塗られていない部分のアルミニウム箔11を切り取った幅方向の長さをそれぞれ0.05mm(X=Y=0.05mm)としたこと以外は、全て実施例1と同様にして非水電解質二次電池を得た。
最外周の活物質が塗られていない部分のアルミニウム箔11を切り取った幅方向の長さをそれぞれ0.05mm(X=Y=0.05mm)としたこと以外は、全て実施例1と同様にして非水電解質二次電池を得た。
(比較例3)
最外周の活物質が塗られていない部分のアルミニウム箔11を切り取った幅方向の長さをそれぞれ0.3mm(X=Y=0.3mm)としたこと以外は、全て実施例1と同様にして非水電解質二次電池を得た。
最外周の活物質が塗られていない部分のアルミニウム箔11を切り取った幅方向の長さをそれぞれ0.3mm(X=Y=0.3mm)としたこと以外は、全て実施例1と同様にして非水電解質二次電池を得た。
(比較例4)
最外周の活物質が塗られていない部分のアルミニウム箔11を切り取った幅方向の長さをそれぞれ0.4mm(X=Y=0.4mm)としたこと以外は、全て実施例1と同様にして非水電解質二次電池を得た。
最外周の活物質が塗られていない部分のアルミニウム箔11を切り取った幅方向の長さをそれぞれ0.4mm(X=Y=0.4mm)としたこと以外は、全て実施例1と同様にして非水電解質二次電池を得た。
次に、上述のようにして得られた各実施例および比較例による非水電解質二次電池に対して、以下に示すサイクル試験および不良率の測定を行った。
<サイクル試験>
まず、1Cで充電を繰り返し行い、1サイクルおよび400サイクルの放電容量を測定した。そして、以下の式(1)を用いて400サイクル後の容量維持率を算出した。
容量維持率[%]=400サイクル後の放電容量/1サイクル後の放電容量×100・・・(1)
<サイクル試験>
まず、1Cで充電を繰り返し行い、1サイクルおよび400サイクルの放電容量を測定した。そして、以下の式(1)を用いて400サイクル後の容量維持率を算出した。
容量維持率[%]=400サイクル後の放電容量/1サイクル後の放電容量×100・・・(1)
<不良率の測定>
また、それぞれの実施例および比較例で作製した非水電解質二次電池の不良率を測定した。不良率は、電池作成後4.2V充電した後、50%放電し、1週間60℃保存した後の開回路電圧(OCV;Open Circuit Voltage)の低下が保存前から0.05V以上の電池を不良電池として評価した。
また、それぞれの実施例および比較例で作製した非水電解質二次電池の不良率を測定した。不良率は、電池作成後4.2V充電した後、50%放電し、1週間60℃保存した後の開回路電圧(OCV;Open Circuit Voltage)の低下が保存前から0.05V以上の電池を不良電池として評価した。
表1から、最外周の活物質が塗られていない部分のアルミニウム箔11の両側を図7に示すように段差状にそれぞれ0.5mm以上切り取ることで、容量維持率が80%以上と良好であり、不良率が0.01%未満と好適となることがわかる。
次に、第2の実施形態に対応する実施例および比較例による非水電解質二次電池の評価結果について説明する。
(実施例5)
最外周の活物質が塗られていない部分のアルミニウム箔11を図9に示すように斜めにそれぞれ0.5mm(α=β=0.5mm)切り取ったこと以外は、全て実施例1と同様にして非水電解質二次電池を得た。
最外周の活物質が塗られていない部分のアルミニウム箔11を図9に示すように斜めにそれぞれ0.5mm(α=β=0.5mm)切り取ったこと以外は、全て実施例1と同様にして非水電解質二次電池を得た。
(実施例6)
最外周の活物質が塗られていない部分のアルミニウム箔11を図9に示すように斜めにそれぞれ1.0mm(α=β=1.0mm)切り取ったこと以外は、全て実施例1と同様にして非水電解質二次電池を得た。
最外周の活物質が塗られていない部分のアルミニウム箔11を図9に示すように斜めにそれぞれ1.0mm(α=β=1.0mm)切り取ったこと以外は、全て実施例1と同様にして非水電解質二次電池を得た。
(実施例7)
最外周の活物質が塗られていない部分のアルミニウム箔11を図9に示すように斜めにそれぞれ5.0mm(α=β=5.0mm)切り取ったこと以外は、全て実施例1と同様にして非水電解質二次電池を得た。
最外周の活物質が塗られていない部分のアルミニウム箔11を図9に示すように斜めにそれぞれ5.0mm(α=β=5.0mm)切り取ったこと以外は、全て実施例1と同様にして非水電解質二次電池を得た。
(実施例8)
最外周の活物質が塗られていない部分のアルミニウム箔11を図9に示すように斜めにそれぞれ0.5mm(α=β=0.5mm)切り取った。また、電極作製工程までは実施例1と同様であるが、ゲル塗布方式(実施例5)ではなく、ゲル電解質を持たない正極10、負極20およびセパレータ30を捲回し、1箇所注液口を開けたアルミラミネート外装中に封入する架橋方式で作製した。電解液に溶媒と電解質塩、重合成モノマーと重合開始剤を入れたものを注液し、真空封止する。モノマーにはアクリレート系の重合成のモノマーCH2=CH−COO−(CH2−CH2−O−)4−COO−CH=CH2を使用した。開始剤にはt−ブチルペルオキシピヴァレートを使用した。その後電解液をゲル化させ完成した。
最外周の活物質が塗られていない部分のアルミニウム箔11を図9に示すように斜めにそれぞれ0.5mm(α=β=0.5mm)切り取った。また、電極作製工程までは実施例1と同様であるが、ゲル塗布方式(実施例5)ではなく、ゲル電解質を持たない正極10、負極20およびセパレータ30を捲回し、1箇所注液口を開けたアルミラミネート外装中に封入する架橋方式で作製した。電解液に溶媒と電解質塩、重合成モノマーと重合開始剤を入れたものを注液し、真空封止する。モノマーにはアクリレート系の重合成のモノマーCH2=CH−COO−(CH2−CH2−O−)4−COO−CH=CH2を使用した。開始剤にはt−ブチルペルオキシピヴァレートを使用した。その後電解液をゲル化させ完成した。
(比較例5)
最外周の活物質が塗られていない部分のアルミニウム箔11を図9に示すように斜めにそれぞれ0.05mm(α=β=0.05mm)切り取ったこと以外は、全て実施例1と同様にして非水電解質二次電池を得た。
最外周の活物質が塗られていない部分のアルミニウム箔11を図9に示すように斜めにそれぞれ0.05mm(α=β=0.05mm)切り取ったこと以外は、全て実施例1と同様にして非水電解質二次電池を得た。
(比較例6)
最外周の活物質が塗られていない部分のアルミニウム箔11を図9に示すように斜めにそれぞれ0.3mm(α=β=0.3mm)切り取ったこと以外は、全て実施例1と同様にして非水電解質二次電池を得た。
最外周の活物質が塗られていない部分のアルミニウム箔11を図9に示すように斜めにそれぞれ0.3mm(α=β=0.3mm)切り取ったこと以外は、全て実施例1と同様にして非水電解質二次電池を得た。
(比較例7)
最外周の活物質が塗られていない部分のアルミニウム箔11を図9に示すように斜めにそれぞれ0.4mm(α=β=0.4mm)切り取ったこと以外は、全て実施例1と同様にして非水電解質二次電池を得た。
最外周の活物質が塗られていない部分のアルミニウム箔11を図9に示すように斜めにそれぞれ0.4mm(α=β=0.4mm)切り取ったこと以外は、全て実施例1と同様にして非水電解質二次電池を得た。
次に、上述のようにして得られた各実施例および比較例による非水電解質二次電池に対して、サイクル試験および不良率の測定を行った。なお、サイクル試験および不良率の測定は、実施例1〜4および比較例1〜4のときと同様の方法で行った。
表2から、最外周の活物質が塗られていない部分のアルミニウム箔11の両側を図9に示すように斜めにそれぞれ0.5mm以上切り取ることで、容量維持率が80%以上と良好であり、不良率が0.01%未満と好適であることがわかる。
したがって、最外周箔巻き部分を有するリチウムを電気化学的にドープ/脱ドープ可能な正極10と、リチウムを電気化学的にドープ/脱ドープ可能な負極20と、これらに介在される固体電解質やゲル状電解質により、正極10、負極20およびセパレータ30の三者が一体型の構造を持った非水電解質二次電池において、正極10の箔巻き幅を変えると、ある量からサイクル特性が明らかに良化することが判明した。また、巻きずれ等により発生するOCVの低下による不良率が小さくなり、信頼性の高い非水電解質二次電池が得られることがわかった。
この発明は、上述したこの発明の実施形態に限定されるものでは無く、この発明の要旨を逸脱しない範囲内で様々な変形や応用が可能である。例えば、上述した第1の実施形態では、段差形状によって両面未形成部における正極集電体11の幅を正極活物質層12の形成部における正極集電体11の幅よりも狭くし、第2の実施形態では、テーパ形状によって両面未形成部における正極集電体11の幅を正極活物質層12の形成部における正極集電体11の幅よりも狭くしたが、正極集電体11の形状は、これらに限定されるものではなく、例えば、両面未形成部の両側を内側に向かって曲線状に狭くしてもよい。また、狭くする部分は、両面未形成部の両側全てに限らず、片側未形成部との境界部のみ狭くしてもよい。
また、上述した実施形態では、外周側が正極集電体11であり、内周側が負極集電体21である捲回構造の非水電解質二次電池について説明したが、捲回構造はこれに限らず、外周側が負極集電体21であり、内周側が正極集電体11であってもよい。
また、上述した実施形態では、最外周部に正極活物質層12が形成されていない正極集電体11のみを1周巻く構造としたが、これに限らず、正極集電体11とともに、捲回外周部側の負極活物質層22が形成されていない負極集電体21およびセパレータ30を1周巻く構造としてもよい。これにより、釘等が素電池1に刺さった場合においても、活物質層の形成されてない集電体間が短絡するため、電池の安全性を高めることができる。なお、このように釘刺し等に対する安全性を高めるために集電体を1周以上巻く構造の場合には、両面未形成部の幅を狭くする長さ(図6中のX,Yおよび図8中のα、β)を5.0mm以下とすることが望ましい。
また、上述した実施形態では、正極集電体11についてのみ、捲回外周側の端部の両面未形成部における集電体の幅を正極活物質層12の形成部における集電体の幅よりも狭くすることとしたが、負極集電体21についても同様に狭くしてもよい。これにより、負極活物質層22が形成されていない負極集電体21の巻きずれなどによる不良やショート等の不具合も解消することができる。
1・・・素電池、2・・・外装材、3・・・正極端子リード、4・・・負極端子リード、10・・・正極、11・・・正極集電体、12・・・正極活物質層、20・・・負極、21・・・負極集電体、22・・・負極活物質層、30・・・セパレータ、40・・・電解質
Claims (10)
- 捲回された極性の異なる電極間に電解質が介在する構造を有する非水電解質二次電池において、
上記電極は、集電体と、上記集電体に形成された活物質層とから構成され、
上記集電体は、捲回外周側の端部に上記活物質層の両面未形成部を備え、
上記両面未形成部における集電体の幅が上記活物質層の形成部における集電体の幅よりも狭い構造とされていることを特徴とする非水電解質二次電池。 - 上記両面未形成部の集電体の幅は、上記活物質層の形成部における集電体の幅よりも段差状に狭いことを特徴とする請求項1記載の非水電解質二次電池。
- 上記両面未形成部の集電体の幅は、上記活物質層の形成部における集電体の幅よりも外周端に向かってテーパ状に狭いことを特徴とする請求項1記載の非水電解二次電池。
- 上記両面未形成部における集電体の幅は、上記活物質層の形成部における集電体の幅よりも両側がそれぞれ0.5mm以上狭いことを特徴とする請求項1記載の非水電解質二次電池。
- 上記正極集電体および負極集電体の間にセパレータを更に備えることを特徴とする請求項1記載の非水電解質二次電池。
- 捲回された極性の異なる電極間に電解質が介在する構造を有する非水電解質二次電池の製造方法において、
捲回外周側となる端部に両面未形成部が設けられるように集電体に活物質層を形成し、
上記両面未形成部における集電体の幅を上記活物質層の形成部における集電体の幅よりも狭くなるよう加工してから上記集電体を捲回することを特徴とする非水電解質二次電池の製造方法。 - 上記両面未形成部の集電体の幅を上記活物質層の形成部における集電体の幅よりも段差状に狭くすることを特徴とする請求項6記載の非水電解質二次電池の製造方法。
- 上記両面未形成部の集電体の幅を上記活物質層の形成部における集電体の幅よりも外周端に向かってテーパ状に狭くすることを特徴とする請求項6記載の非水電解二次電池の製造方法。
- 上記両面未形成部における集電体の幅を上記活物質層の形成部における集電体の幅よりも両側をそれぞれ0.5mm以上狭くすることを特徴とする請求項6記載の非水電解質二次電池の製造方法。
- 上記正極集電体および負極集電体の間にセパレータを更に配置することを特徴とする請求項6記載の非水電解質二次電池の製造方法。
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2004
- 2004-02-12 JP JP2004034445A patent/JP2005228537A/ja active Pending
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