JP2005228313A - ブロードキャスティング機能を備えた簡易なファイル伝送システム及びその方法 - Google Patents

ブロードキャスティング機能を備えた簡易なファイル伝送システム及びその方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 ブロードキャスティングのためのTFTPオプションを定義することでブロードキャスティング機能を追加して、多数のクライアントが一つのサーバーにファイル伝送を要請した際に、ブロードキャストでファイルを伝送することのできる簡易なファイル伝送システムを提供する。
【解決手段】 ブロードキャスティングオプションを含むTFTPファイル伝送プロトコルの拡張された読み取り要請メッセージを伝送し、それについてのオプション応答メッセージを受信した後に、ブロードキャスティングされたデータを順次受信する多数のクライアントシステムと、前記クライアントシステムから前記拡張された読み取り要請メッセージを受信した場合に、それについてのオプション応答メッセージを伝送し、さらにデータを順次ブロードキャスティングするサーバーシステムと、を含む構成とする。
【選択図】 図4

Description

本発明は、簡易なファイル伝送システム(Trivial File Transfer Protocol System; 以下、「TFTPシステム」と称する)及びその方法に関し、より詳しくは、簡易なファイル伝送プロトコル(TFTP)に新しいオプションを追加することにより、一つのサーバーに多数のクライアントが接続されたネットワークにおいて同時にファイルの伝送をすることができるブロードキャスティング機能を備えた簡易なファイル伝送システム及びその方法に関する。
従来において、大部分のシステムに保存されているデータはファイル単位で表示され、システム間でデータを受け渡しするためには、ファイル又はファイルの一部の形態で受け渡ししなければならない。
ネットワークにより連結されたシステム間において、ある一つのシステムの使用者が他のシステムにあるデータを伝送により自分のシステムで受け取る場合、反対に自分のシステムにあるデータを他のシステムに伝送しようとする場合、即ち、システム間で互いにデータ通信しようとする場合には、これらシステム間で通信できるようにするための規則及び規定などが必要であり、その規則及び規定などがプロトコル(Protocol)である。
また、データ通信を行なうシステムのうち、データの伝送を要請するシステムがクライアントシステムであり、その要請に対してデータを提供するシステムがサーバーシステムである。一般的には、一つのサーバーシステムに多数のクライアントシステムが連結されてネットワークを構成する。
コンピューターネットワークにおいて広く使われている言語はTCP/IP(Transfer Control Protocol/Internet Protocol)であり、そのTCP/IPを基盤にして使用されるプロトコルとしては、FTP(File Transfer Protocol)、Telnet(Terminal Emulation Protocol)、HTTP(Hyper text Transfer Protocol)などがある。
ここで、FTP(ファイル伝送プロトコル)の目的とするところは、一つのファイルやファイルの一部分をFTP使用者の命令に従って一のシステムから他のシステムに伝送することである。
FTPは、大抵はオンライン使用者により対話式で使用される。FTP使用者の通信は、その運営システムにより仲介され、この運営システムは、入出力(I/O)駆動部を有している。仮に、システムAの使用者がシステムBのファイルにアクセスしようとする場合、システムAのFTPはシステムBのFTPとの連結を設定する。これは論理的連結であり、制御情報と使用者データについての実際の経路はプロトコルステックの各レイヤードを介して行われる。
一方、TFTP(簡易ファイル伝送プロトコル)は、FTPの一種としてFTPよりも単純で小さなコードだけで通信を実現できるように設計されており、読み取り専用メモリー(ROM)において容易に実現可能であり、例えばディスクがないシステムにおいて運営システムのイメージをダウンロードするプロトコルとしてよく使われる。
一般に、FTPは、TCPを使用するので信頼性があり、連結志向的な方式でファイルを送受信するプロトコルである。一方、TFTPは、UDPを使用する非連結型のファイル伝送プロトコルであり、ルータ設定ファイルとIOSイメージをダウンロードする際に主として使用され、保安についてのオプションがなく、FTPより通信速度が速い。
TCP及びUDPは、伝送において二つの差異がある。即ち、TCPは連結志向の信頼性あるプロトコルとして、スライディングウィンドウにより通信の流れを制御する。
また、TCPは、順序番号と承認番号を用いて制御する。TCPは、ACK(ACKnowledgement)を受けなかったすべてのデータをさらに伝送し、データを受信したという信号を受け取ると次のデータを伝送する。したがって、データ伝送についての信頼性が保障されている。
一方、UDPは、TCPのようにデータが到着したかを検査する機能(checksum)がないので、その分において伝送速度が非常に速く、また連結を結ばないので、コントロールフレームを伝送する必要がない分においてネットワークの負荷が軽減される。
しかしながら、UDPでは、確認手続きや流れを制御する制御部がない代わりに応用プログラムでその役割を担当しなければならない。また、データの到着を知らせるACK符号の再伝送がないので、偏方向伝送といえる。
上述したTFTP簡易ファイル伝送プロトコルは、小型ファイル伝送のために考案されたものであり、インターネットFTPに比べて実現が容易であり、サーバーークライアント(Server-Client)構造になっており、IP/UDPを使用し、該当規約はIETF RFC1350に定義されている。
この規約は、小さい規模のプログラムでファイル伝送が容易であるので、多くのシステムにおいて現在も広く使用されている。しかし、512バイト(byte)の固定伝送、ブロック最大サイズ(block max size)が65535個という制約のために、約32メガバイト(Mbytes)以上は伝送することができなかった。
このような制約を克服するために、オプション機能が追加され、その機能の中にはデータ伝送サイズを調節できるようにするものがあり、これにより一層利用価値が高くなった。その内容は、RFC2347TFTP Option Extension、RFC2348Blocksize Optionに標準化されている。
また、RFC2090は、マルチキャスト(Multicast)用オプションによってマルチキャストを可能としている。しかし、RFC2090は、Experimentalバージョンとして標準化されていないで、サーバーでの実現は可能であるが、大部分のクライアントでは実現されていない。
近年において、TFTPサーバー−クライアント(server-client)プログラムは、BSD(Berkeley Software Distribution ; Berkeley Software Design)、UNIX(登録商標)、Linux系列に対しては基本的に提供されており、Window系列でもフリーウェアとして使用できるプログラムが多い。
このTFTP規約は、ネットワーク機能がよく実現されている環境ではあまり使用されないが、PC或いは多くのシステム(ネットワーク機能を有したほとんど全ての装置)がOSなしに初期起動する場合にパッケージをダウンロードしなければならないときに広く使われている。
TFTP規約は、基本的にサーバーとクライアントとが1:1で動作するようになっているので、多数のクライアントが一つのサーバーからファイルの伝送を受けることには適さない。
例えばPCクラスタリング(clustering)環境や、一つの装置が多数のモジュールからなっており、電源が入る瞬間に各モジュールがメインモジュールから基本ファイルの伝送を受けなければならないなどの環境においては、多数のクライアントが同時に一つのサーバーにファイル伝送を試みれば、サーバーではこれら全部に1対1でファイル伝送を試みるので、ネットワーク負荷が増加してファイル伝送エラーも増加することがある。
これを解決するために、RFC2090にマルチキャストTFTPが定義されたが、experimental状態に標準化されていないのでクライアントで実現することは困難である。
また、RFC2090で定義されたマルチキャスト機能では、伝送する際に使うマルチキャストIPアドレスが必要であり、クライアントは他のクライアントがファイル伝送を受けている最中に接続すると、ファイルの途中から受信するようになるので、クライアント自身がファイルブロックを再組み合せするための機能を有している必要がある。
しかし、TFTPを使用する環境においては、一般的に正常にネットワーク機能が構築された状況ではない、例えば初期起動する場合などにファイル伝送が行われるので、クライアントの備えるプログラムは最も単純な動作のみを実行するようになっている。
したがって、大部分のTFTP機能においてサーバープログラムは、複雑な機能を有するように設定しても問題となる場合は少ないが、クライアントとしてのTFTP機能は、前記したように単純に動作するので、データブロックを再組み合せするような機能を有するようにすることは困難である。
この場合、TFTPクライアント機能は、ブロック(block)#(番号)によってデータパケットとACKパケットを順に交換しながら、伝送の最中にパケットが遺失される場合、動作がブロック(block)になってタイマーによりファイル伝送自体を止めるか再動作するようになる。
また、RFC2090は、TFTPのマルチキャストを支援するようにしているが、マルチキャストの使用が不必要である場合も多い。一つの装置で内部的なネットワークを構成して一つの主要部分がTFTPサーバーとして役割をし、残りの部分がTFTPクライアントの役割をしながら正常に動作するファイル伝送を受ける場合には、1対1で全部伝送するのに長時間がかかるか、又は伝送エラーが発生する可能性が高い。
それでも、内部的にマルチキャストグループ(multicast group)で動作させる必要まではない。
本発明は上述したような従来技術の問題点を解決するためになされたものであり、その目的は、ブロードキャスティングのためのTFTPオプションを定義することでブロードキャスティング機能を追加し、多数のクライアントが一つのサーバーにファイル伝送を要請した際に、ブロードキャストでファイルを伝送することにより、例えばマルチキャストを用いた場合よりも簡易にな動作されるブロードキャスティング機能を備えた簡易なファイル伝送システム及びその方法を提供することにある。
前記目的を達成するための本発明によるブロードキャスティング機能を備えた簡易なファイル伝送システムは、ブロードキャスティングオプションを含むTFTPファイル伝送プロトコルの拡張された読み取り要請メッセージを伝送し、それについてのオプション応答メッセージを受信した場合に、さらにブロードキャスティングされたデータを受信するごとに受領応答メッセージを伝送する多数のクライアントシステムと、
前記クライアントシステムから前記拡張された読み取り要請メッセージを受信した場合に、それについてのオプション応答メッセージを伝送し、さらにデータをブロードキャスティングした後に前記多数のクライアントから受領応答メッセージを受信するごとに次のデータを順次ブロードキャスティングするサーバーシステムと、を含むことを特徴とする。
好ましくは、前記サーバーシステムは、前記マスタークライアントから所定時間内に受領応答メッセージを受信しない場合に他のクライアントを新たなマスタークライアントに選定し、新たなマスタークライアントに設定したことを知らせる応答メッセージを前記他のクライアントに伝送し、さらにデータをブロードキャスティングした後に前記新たなマスタークライアントから受領応答メッセージを受信するごとに次のデータを順次ブロードキャスティングすることができる。
好ましくは、前記拡張された読み取り要請メッセージは、メッセージの種類に対応する値を示すオペレーティングコードフィールドと、ファイル名をASCIIコードにより符号化したファイル名フィールドと、伝送モードを設定するモードフィールドと、ブロードキャスティングを設定するためのオプションフィールドと、オプションフィールドの値を設定するためのマスクビットフィールドと、を含むことができる。
好ましくは、前記サーバーシステムが伝送するオプション応答メッセージは、メッセージの種類に対応する値を示すオペレーティングコードフィールドと、ブロードキャスティングを設定するためのブロードキャスティングフィールドと、マスクビット、ポート番号及びマスタークライアントの選定可否を知らせるための情報を設定するフィールドと、を含むことができる。
好ましくは、 前記拡張された読み取り要請メッセージを最先に伝送したクライアントをマスタークライアントに選定することができる。
前記の目的を達成するための本発明によるブロードキャスティング機能を備えた簡易なファイル伝送方法は、第1のクライアントが、サーバーに対しブロードキャスティングによるファイル伝送を要請するブロードキャスティングオプションを含むTFTPファイル伝送プロトコルの拡張された読み取り要請メッセージを伝送する第1のステップと、前記サーバーが、前記第1のクライアントに対しマスタークライアントに選定したことを知らせる情報を含むオプション応答メッセージを伝送する第2のステップと、第2のクライアントが、サーバーに対しブロードキャスティングによるファイル伝送を要請するブロードキャスティングオプションを含むTFTPファイル伝送プロトコルの拡張された読み取り要請メッセージを伝送する第3のステップと、前記サーバーが、前記第2のクライアントに対しマスタークライアントに選定しなかったことを知らせる情報を含むオプション応答メッセージを伝送する第4のステップと、前記サーバーが、データをブロードキャスティングした後に前記第1のクライアントから受領応答メッセージが送られてくるのを待つ第5のステップと、前記サーバーが、前記第1のクライアントから受領応答メッセージを受信した場合に、残りのデータを伝送し終わるまで前記第5のステップを繰り返し実行する第6のステップと、を含むことを特徴とする。
好ましくは、前記サーバーは、前記第1のクライアントから所定時間内にデータ受信に関する受領応答メッセージが送られてこない場合に、前記第2のクライアントを新たなマスタークライアントに選定する第7のステップと、前記第2のクライアントに対し、新たなマスタークライアントに選定したことを知らせる情報を含むオプション応答メッセージを伝送した後にデータをブロードキャスティングする第8のステップと、をさらに含むことができる。
好ましくは、所定の待ち時間が経過した後に、前記サーバーがブロードキャスティングを要請する前記拡張された読み取り要請メッセージを他のクライアントから受信した場合に、別のファイル伝送プログラムにより1対1で処理するか、又は新たにポートを割り当ててブロードキャスティングする第9のステップをさらに含むことができる。
好ましくは、前記サーバーに異常が発生した際に、各クライアントにエラーメッセージを伝送する第10のステップをさらに含むことができる。
好ましくは、前記サーバーがブロードキャスティングオプション機能を支援することができない場合には、任意のクライアントから前記サーバーにブロードキャスティングによるファイル伝送を要請する前記拡張された読み取り要請メッセージが伝送されたときには、前記サーバーはこのクライアントにエラーメッセージを伝送するか、あるいはサーバーは支援できる機能のみを追加してクライアントにオプション応答メッセージを送信する。
前記の目的を達成するための本発明によるブロードキャスティング機能を備えた簡易なファイル伝送システムは、ブロードキャスティングオプション及び/又はブロックサイズオプションを含むTFTPファイル伝送プロトコルの拡張された読み取り要請メッセージを伝送し、マスタークライアントに選定したことを知らせる応答メッセージを受信した場合に、ブロードキャストされたデータを受信するごとに受領応答メッセージを伝送する多数のクライアントシステムと、前記クライアントシステムから前記拡張された読み取り要請メッセージを受信した場合に、オプション応答メッセージを伝送し、さらにデータをブロードキャスティングした後に前記多数のクライアントからの受領応答メッセージを受信すれば、データをブロックサイズ単位でブロードキャストティングするサーバーシステムと、を含むことを特徴とする。
好ましくは、前記サーバーシステムは、前記マスタークライアントからの受領応答メッセージを所定の時間内に受信しない場合に他のクライアントを新たなマスタークライアントに選定し、新たなマスタークライアントに選定したことを当該他のクライアントに知らせる応答メッセージを伝送し、さらにデータをブロードキャスティングした後に前記新たなマスタークライアントから受領応答メッセージを受信すれば次のデータを順次ブロードキャスティングすることができる。
好ましくは、前記拡張された読み取り要請メッセージは、メッセージの種類に対応する値を示すオペレーティングコードフィールドと、ファイル名をASCIIコードにより符号化したファイル名フィールドと、伝送モードを設定するモードフィールドと、ブロードキャスティングオプションを設定するための第1のオプションフィールドと、オプションフィールドの値を設定するためのマスクビットフィールドと、ブロックサイズを設定するための第2のオプションフィールドと、ブロックサイズ値フィールドと、を含むことができる。
好ましくは、前記サーバーシステムが伝送するオプションメッセージは、メッセージの種類に対応する値を示すオペレーティングコードフィールドと、ブロードキャスティングを設定するためのブロードキャスティングフィールドと、マスクビット、ポート番号及びマスタークライアントに選定可否を知らせるためのフィールドと、ブロックサイズを設定するためのオプションフィールドと、ブロックサイズ値フィールドと、を含むことができる。
好ましくは、前記拡張されたデータ読み取り要請メッセージを最先に伝送したクライアントをマスタークライアントに選定することができる。
前記目的を達成するための本発明によるブロードキャスティング機能を備えた簡易なファイル伝送方法は、多数のクライアントがサーバーに対しブロードキャスティングによるファイル伝送を要請する拡張された読み取り要請メッセージを伝送する第1のステップと、前記サーバーが、前記多数のクライアントにブロックサイズ情報を含むオプション応答メッセージを伝送する第2のステップと、前記サーバーが、前記ブロックサイズ情報により再設定されたブロックサイズ単位のデータをブロードキャスティングした後に前記多数のクライアントから受領メッセージが送られてくるのを待つ第3のステップと、前記サーバーが、前記多数のクライアントから受信メッセージを受信した場合に、残りのデータを伝送し終わるまで前記第3のステップを繰り返し実行する第4のステップと、を含むことを特徴とする。
好ましくは、 前記サーバーは、前記第1のクライアントから所定の時間内にデータ受信についての受領応答メッセージが送られてこない場合に、前記第2のクライアントを新たなマスタークライアントに選定する第7のステップと、前記第2のクライアントに新たなマスタークライアントに選定したことを知らせる情報を含むオプション応答メッセージを伝送した後に、データ伝送を実行する第8のステップと、をさらに含むことができる。
好ましくは、所定の待ち時間が経過した後に、前記サーバーがブロードキャスティングを要請する前記拡張された読み取り要請メッセージを他のクライアントから受信した場合には、別の簡易なファイル伝送プログラムにより1対1で処理するか、又は新たなポートを割り当ててブロードキャスティングする第9のステップをさらに含むことができる。
好ましくは、前記サーバーに異常が発生した際に、各クライアントにエラーメッセージを伝送する第10のステップをさらに含むことができる。
好ましくは、前記サーバーがブロードキャスティングオプション機能及び/又はブロックサイズオプション機能を支援することができない場合には、任意のクライアントから前記サーバーにブロードキャスティングによるファイル伝送を要請する前記拡張された読み取り要請メッセージが伝送されたときには、前記サーバーはこのクライアントにエラーメッセージを伝送するか、あるいは前記サーバーは支援できる機能のみを追加してクライアントにオプション応答メッセージを送信することができる。
本発明によれば、ブロードキャストTFTPを用いたことにより、従来の1対1の方式よりも伝送速度が速いので、多数のクライアントが一つのサーバーから速い伝送速度で効率的にファイル伝送を受け取ることができるという效果がある。
また、ブロードキャストオプションによる拡張以外にも、ブロックサイズオプションを追加した場合には、ブロックサイズを大きく設定すれば、より一層高速なファイル伝送を行うことが可能になる。
本発明においては、サーブネットワークがブロードキャスティング網であり、クライアントが多数存在し、且つ同時にファイル伝送をすることが必要である場合であっても、より確実に効率的にファイルを伝送することが可能になる。
また、TFTPを用いる環境において、ネットワーク機能が全部動作することができない環境を考慮する場合、機能追加を最小化しながら伝送動作効率を向上させることが可能になる。
以下、本発明の好ましい実施の形態について、添付図面を参照して詳細に説明する。
図1は、本実施形態に適用されるブロードキャスティング機能を備えた簡易なファイル伝送システムの構成を示す図である。
図1に示すように、本実施形態に適用されるブロードキャスティング機能を備えた簡易なファイル伝送システムは、サーバーシステム10と、多数のクライアントシステム20a〜20nと、を備えた構成である。
ここで、簡易ファイル伝送プロトコル(TFTP)によるシステムで行なわれるファイル伝送工程について、サーバーシステム10と、クライアントの一つであるクライアント20aを一例に挙げて説明すれば、次のようにして行なわれる。
サーバーシステム10及びクライアントシステム20aは、ネットワーク30を介して互いに連結されてファイル40を交換する。
この場合、サーバーシステム10で実行されるTFTPサーバー14及びクライアントシステム20aで実行されるTFTPクライアント24aは、TCP/UDPの中でUDPを使用してIP(Internet Protocol)12、22aを用いたイーサネット(Ethernet)(登録商標)11、21aで実行される。
TFTPクライアント24aは、内蔵されたシステム20aで実行されてTFTPサーバー14についての連結を試みる。TFTPクライアント24aは、TFTPサーバー14との連結を行なうために、読み取り/書き込み要請メッセージ(RRQ:Read ReQuest/WRQ:Write ReQuest)をTFTPサーバー14に伝送する。
このとき、TFTPクライアント24aは、TFTPクライアント側のTCP/UDP23aの中からUDPポートを選択し、この選択したポートを介して自分のIPアドレス及び選択したポート番号を含んだ読み取り/書き込み要請メッセージ(RRQ/WRQ)をTFTPサーバー14に伝送する。
TFTPサーバー14は、TFTPサーバー側のTCP/UDP13の中から同様にUDPポートを介して前記TFTPクライアント24aから伝送された読み取り/書き込み要請メッセージ(RRQ/WRQ)を受信する。
TFTPサーバー14は、前記要請メッセージを受信した場合、前記TFTPクライアントのIPアドレス及びポート番号を登録し、この登録したIPアドレス及びポート番号を用いて、前記要請メッセージを受信するときと同一のポートを介してその要請に対する応答メッセージ(acknowledgement massage;ACK)をTFTPクライアント24aに伝送する。
TFTPクライアント24aは、前記選択したTFTPクライアント側のUDP23aポートを介して、前記TFTPサーバー14が伝送した応答メッセージ(ACK)を受信することにより、二つのシステム間の連結が行われる。
TFTPサーバー14とTFTPクライアント24aとの間の連結が行われると、前記読み取り/書き込み要請メッセージ(RRQ/WRQ)によりTFTPクライアント24aが要請したファイル40は、前記二つのUDPポートを介して二つのシステム間で伝送される。
ファイル40の伝送が完了されるまでTFTPサーバー14とTFTPクライアント24aとの連結は継続され、ファイル40の伝送が完了されてクライアント側又はサーバー側で連結を切断すれば、TFTPサーバー14とTFTPクライアント24aとの間の連結は解除される。
ここで、前記のような一般的な簡易なファイル伝送システムに本実施形態のブロードキャスティング機能を具備させるためには、例えばRFC(request for comments)2347の規約に基づいて新しいオプションを定義して、これによりメッセージ構造を再定義しなければならない。
一般的に、読み取り要請メッセージ(RRQ)は、クライアントがサーバーからデータを読み取るための連結を設定することに使用されるメッセージであり、例えばファイルをダウンロードするための要請メッセージである。このとき、RRQメッセージの最初のフィールドにあるオペレーティングコード(OPC)のコード値(以下、「OPC値」と呼ぶ)は「1」が用いられ、またファイル名は可変長さの文字列からなり、さらに伝送モードに関するモードフィールド(定義フィールド)が同伴される。
一方、書き込み要請メッセージ(WRQ)は、クライアントがサーバーにデータを書き込むための連結を設定することに使用されるメッセージであり、ファイルをアップロードするための要請メッセージである。このとき、WRQメッセージの最初のフィールドにあるのOPC値としては「2」が用いられる。
また、データブロックを伝送するためのメッセージにおけるOPC値としては「3」が用いられ、データブロック受信についての応答(ACK)メッセージのOPC値としては「4」が用いられる。
さらに、通信エラーが発生した際のメッセージにおけるOPC値としては「5」が用いられ、Extension TFTPでRRQメッセージ及びWRQメッセージにオプションを追加した際のオプション収容可否を知らせるためのオプション応答メッセージ(Option ACK: オプション収容可否、以下においては「OACKメッセージ」と呼ぶ)メッセージのOPC値としては「6」が用いられる。
図2Aは、本実施形態に用いるために再定義されたRRQメッセージの構造を示す図である。
図2Aに示すように、RRQメッセージの構造は、オペレーティングコード(OPC)フィールド31と、ファイル名フィールド32と、1バイトフィールド33と、モードフィールド34と、1バイトフィールド35と、オプションフィールド36と、1バイトフィールド37と、マスクビット(Mask bit)フィールド38からなる構成である。
オペレーティングコードフィールド31のOPC値は「1」であり、またファイル名フィールド32のファイル名は、可変長さの文字列で例えばASCIIコードにより符号化し、1バイトフィールド33により終了点を表示する。
モードフィールド34は、伝送モードを定義するために用いられ、例えばASCIIモードである場合には「netascii」の文字列が用いられ、例えば2進ファイルの場合には「octet」が用いられ、1バイトフィールド35により終了点を表示する。
オプションフィールド(ブロードキャストフィールド)36は、ブロードキャスティング機能を備えるために新たに定義されたフィールドであり、オプション文字列として「broadcast」を用い、1バイトフィールド37により終了点を表示する。
そして、マスクビットフィールド38は、ブロードキャスティング機能を備えるために新たに定義されたフィールドであり、ブロードキャスティングオプションについての値を定義する。具体例としては、クライアントのブロードキャスティングアドレスに基づいて決定して、例えばクラス別に8、16、24などを使用する。
即ち、ブロードキャストモードでファイルを伝送し、クラスCに属する場合のRRQメッセージの構造は、図2Bのように定義される。このRRQメッセージは、ブロードキャスティングオプションを含むTFTPファイル伝送プロトコルの拡張された読み取り要請メッセージの一例として構成されている。
図2Bは、図2Aのメッセージ構造に実際の数値等を設定した例を示す図である。
図2Bに示すように、OPC値として「1」が、ファイル名として「foofile」が、伝送モードとして「octet」が、オプションフィールドには「Broadcast」の文字列が、マスクビットとして24ビットが定義されている。
次に、サーバーシステムとクライアントシステムとの間で伝送される応答メッセージの一つであるOACKメッセージについて詳しく説明する。
図3Aは、本実施形態においてサーバーシステムが伝送するOACKメッセージの構造を示す図である。
図3Aに示すように、OACKメッセージは、オペレーションコード(OPC)フィールド41と、ブロードキャストフィールド42と、1バイトフィールド43と、マスクビット/ポート番号/マスタークライアント(Mask bit/Port/MC)フィールド44と、1バイトフィールド45からなる構造である。
オペレーションコードフィールド41のOPC値は「6」であり、またブロードキャストフィールド42には「broadcast」の文字列が定義されており、1バイトフィールド43により終了点を表示する。
マスクビット/ポート番号/マスタークライアント(Mask bit/Port/MC)フィールド44は、ブロードキャストオプションについての値を定義するフィールドとして、サーバーシステム10で決めたブロードキャスティングマスクビット(broadcast mask bit)と、UDPポート番号と、マスタークライアントビット(Master Client bit)が定義される。
前記マスクビットは、クライアント20a〜20nから受信した読み取り要請メッセージ(RRQ)の値をそのまま収容可能である場合はそのまま収容し、そのままでは収容不可能である場合にはサーバーシステム10のブロードキャスティングアドレスに基づいて決定する。
マスタークライアント(MC)ビットは、詳しくは後述するように、一番最初に読み取り要請メッセージ(RRQ)を伝送したクライアント24a〜24nをマスターとして「1」に設定し、残りのクライアントには「0」を設定する。マスタークライアントは、データパケットに対しての応答メッセージを伝送する役割が割り当てられる。
そして、マスタークライアントは、一番先に読み取り要請メッセージ(RRQ)を伝送したクライアントであり、データパケットに対しての応答メッセージを伝送する。一方、残りのクライアントは、応答メッセージを伝送しない。
このように、RFC2347で再定義されたオプションにおいてブロードキャスト用UDPポートとしては1768の使用を推奨する。ポート番号は、サーバーからクライアントに送られるOACKメッセージに追加してクライアントが認識できるようにし、このときサーバーにより他のポート番号の指定を受けることもある。
したがって、クライアントからブロードキャストオプションを含んだRRQメッセージを受信して、ブロードキャストオプションを収容するOACKメッセージを送信(返信)する際において、例えばブロードキャストモードでファイルを伝送し、かつクラスCに属してポート番号を「1768」に設定し、さらに相手のクライアントをマスターに設定(1ならマスター、0ならマスターではない)したOACKメッセージである場合、図3Bのように定義される。
なお、参考として、マルチキャストTFTPである場合にはポート番号を「1758」に設定する。
図3Bは、図3Aに示すメッセージ構造に実際の数値等を設定した例を示す図である。
図3Bに示すように、OPC値として「6」が、ブロードキャストフィールド42は「broadcast」の文字列が、マスクビット/ポート/MCフィールド44は「24,1768,1」と定義される。
したがって、前記のようにブロードキャスティング機能を備えたファイル伝送システムが構成され、前記のようにメッセージ構造が定義された状態において、実際にファイルを伝送する工程について説明すると、次のように行なわれる。
ただ動作について詳しく説明する前に、クライアントシステム20aをマスタークライアントと定義し、サーバーシステム10がマスタークライアント20aからRRQメッセージを受信した後に、他のクライアント20b〜20nからRRQメッセージを受信るために待つ時間を時間Tと定義する。
また、動作に必要なパラメーターとして、タイムアウト時間(Ts)は、サーバーシステム10がデータを伝送してマスタークライアント20aが応答するまでに待つ待ち時間であり、このタイムアウト時間Ts以内に応答がなければ、サーバーシステム10はデータを再伝送する。
また、動作に必要な他のパラメーターとして、回数(n)は、サーバーシステム10からクライアントシステム20a〜20nに対しブロードキャスティングメッセージを再伝送する回数を示すパラメーターであり、また余裕時間(a)は、クライアントシステム20a〜20nでサーバーシステム10からのデータパケットを待つ時間を示すパラメーターである。
ここで、回数nに後述する時間Aを乗じた値(n*A)がサーバーシステム10がクライアントシステム20a〜20nからのメッセージを待つ時間であるので、クライアントシステム20a〜20nが待つタイムアウト時間は、これよりaほど大きくする。
サーバーシステム10は、マスタークライアント20aがブロードキャスティングによりファイル伝送を受けようとして「broadcast」の文字列がオプションフィールドに含まれたRRQメッセージを伝送した場合、「broadcast」の文字列をオプションに収容するOACKメッセージを送信して応答した後、時間Tが経過するまで他のクライアントシステム20b〜20nからファイル伝送要請があるかを待つ。
そして、マスタークライアント20aは、マスタークライアントビットが「1」に設定されたOACKメッセージを受信し、自分がこのブロードキャスティング伝送のマスタークライアントであることを認識してACKメッセージを伝送した後に、サーバーシステム10からのデータを待つ。
サーバーシステム10は、 時間T内に他のクライアントシステム20b〜20nからのRRQメッセージを受信した場合、RRQメッセージを送信したクライアントシステムにOACKメッセージを伝送し、その後に他のクライアントシステム20b〜20nから応答ACKメッセージを受信する。そして時間Tが経過すれば該当するクライアントシステムにデータをブロードキャスティングする。
しかる後、マスタークライアント20aはデータを受信したことについての受信応答メッセージとしての応答メッセージをサーバーシステム10に伝送する。このとき他のクライアントシステム20b〜20nは応答メッセージを伝送しない。そして、サーバーシステム10は、マスタークライアント20aからの応答メッセージを受信すれば、次のデータを伝送する。
一方、サーバーシステム10は、正常にデータのブロードキャスティングが行なわれている最中にマスタークライアント20aとの通信が切断された場合、時間Aが経過するまでマスタークライアント20aからの応答を待って、応答がなければ再伝送する。
サーバーシステム10は、データをn回再送したにもかかわらずマスタークライアントシステムから応答がない場合は、二番目の他のクライアント20bにマスタークライアントの資格を与えるOACKメッセージを伝送し、以後は当該新しいマスタークライアント24bから伝送された応答メッセージを確認してデータ伝送を実行する。
図4は、本実施形態によるブロードキャスティング機能を備えた簡易なファイル伝送方法を示す工程図である。
図4に示すように、第1のクライアント51aがサーバーシステム50に対しファイルをダウンロードするためのRRQメッセージを伝送する場合、当該RRQメッセージの新たに定義されたオプションフィールド36には「broadcast」文字列のオプションを含んだパケットを伝送する(ステップS100)。
サーバーシステム50は、このRRQメッセージ(最初のRRQメッセージ)を受信すると、「broadcast」オプションを収容するOACKメッセージを第1のクライアント51aに送信して応答した後(ステップS101)、時間Tが経過するまで他のクライアントからRRQメッセージが送られてくるのを待つ。このとき、OACKパケットのマスクビット/ポート/マスタークライアント(MC)フィールド44のマスタークライアント(MC)フィールドは、第1のクライアント51aがマスタークライアントであることを知らせるために「1」に設定されている。
第1のクライアント51aは、マスタークライアント(MC)フィールドが「1」に設定されたOACKメッセージを受信して自分が当該ブロードキャスティング伝送のためのマスタークライアントであることを認識し、OACKメッセージに対する応答メッセージをサーバーシステム50に伝送した後(ステップS104)に、サーバーシステム50からデータが送られてくるのを待つ。
一方、第2のクライアント51bは、時間T内にRRQメッセージをサーバーシステム50に伝送し(ステップS102)、これに対しサーバーシステム50は、マスタークライアント(MC)フィールドが「0」に設定されたOACKメッセージを伝送し(ステップS103)、これに対し第2のクライアント51bはその応答として応答メッセージを伝送する(ステップS105)。このとき、第2のクライアント51bは、マスタークライアント(MC)フィールドが「0」に設定されているので、自分がマスタークライアントではないことを認識し、これによりサーバーシステム50からデータを受信してもそれに対する応答メッセージを伝送しない。
しかる後、サーバーシステム50は、時間Tが経過した後に、RRQメッセージを送信した第1のクライアント51a及び第2のクライアント51bにデータをブロードキャスティングする(ステップS106)。データを受信したクライアントのうちマスタークライアントである第1のクライアント51aのみが応答メッセージをサーバーシステムに伝送し(ステップS107)、サーバーシステム50は当該応答メッセージを受信すれば、次のパケットをブロードキャスティングする(ステップS108)。
なお、時間Tが経過した後にRRQメッセージを受信した場合には、従来と同様に新しいTFTPプログラムが1:1で処理するか、あるいは新しいブロードキャスティングTFTPで処理する。
図5は、本実施形態によるブロードキャスティング機能を備えた簡易なファイル伝送方法において、伝送時にシステムエラーなどの通信エラーが発生したときの処理工程を示す図である。
図4に示した正常にデータブロードキャスティングを行なっている際に例えばマスタークライアント(第1のクライアント51a)の連結が切断された場合、サーバーシステム50は、図5に示すように、時間Aが経過するまでマスタークライアントである第1のクライアント51aからの応答メッセージを待ち、時間Aが経過してもなお応答がなければデータを再送する。
そして、サーバーシステム50は、データをn回再送した以後にも応答がなければ、第2のクライアント51bにマスタークライアントの資格を与えるOACKメッセージを伝送する(ステップS208)。
このとき、第2のクライアントは、データを受信した後に、回数nに時間Aを乗じた値に余裕時間aを加えて得た時間(n*A+a)をカウントするタイマーを動作させ、このとき第2のクライアント51bは、再伝送されたデータパケットを確認してブロック(block)#が既に受け取ったものであるので、これを廃棄する。
一方、第2のクライアント51bは、OACKメッセージを受信すれば、自分が新たなマスタークライアントであることを認識し、以後は当該第2のクライアント51bがデータ受信に対する応答メッセージをサーバーシステム50に伝送する(ステップS209、ステップS211、ステップS213)。
なお、仮にサーバーシステム50に異常が発生していずれのクライアントもパケットを受信することができない状況が生じた場合には、クライアントの待ち時間(n*A+a)のタイマーが満了された瞬間にTFTP動作を止めてエラーメッセージを出力する。
以下、オプション拡張規約によってブロードキャストオプションと共にブロックサイズを再定義してより一層迅速にパケットを伝送する実施の形態について説明する。
図6Aは、本実施形態に用いるために再定義されたRRQメッセージに実際に数値等を設定した例を示す図である。
図6Aに示すように、オペレーティングコードとして「1」が、ファイル名として「foofile」が、伝送モードとして「octet」が、第1のオプションフィールドには「Broadcast」の文字列が、マスクビットフィールドには「24」が、第2のオプションフィールドには「blksize」の文字列が、ブロックサイズフィールドにはブロックサイズについての数値として「1428」が定義されている。
既述のブロードキャストフィールドが含まれて拡張されたメッセージ構造を用いてサーバーシステムとクライアントシステムとの間でファイル(データ)を送受信する場合、ブロックサイズは「512」に固定されて512octet(byte)で送受信されるが、この実施形態によればブロックサイズを「1428」に再定義しているので、サーバーシステムとクライアントシステムとの間でファイルを送受信する際のデータ伝送単位は1428octet(byte)になる。
図6Bは、本実施形態に用いるために再定義されたサーバーシステムが伝送するOACKメッセージに実際に数値等を設定した例を示す図である。
図6Bに示すように、OPC値として「6」が、第1のオプションフィールドは「broadcast」の文字列が、マスクビット/ポート/マスタークライアント(MC)フィールドは「24,1768,1」が、第2のオプションフィールドは「blksize」の文字列が、ブロックサイズフィールドには「1428」と定義される。
したがって、前記のようにブロードキャスティング機能を備えたファイル伝送システムが構成され、前記のようにメッセージ構造のブロックサイズが再定義された状態において、実際にファイルを伝送する工程について説明すると、次のように行なわれる。
図7は、本実施形態によるブロードキャスティング機能を備えた簡易なファイル伝送方法を示す工程図である。
図7に示すように、第1のクライアント51aがサーバーシステムに対しファイルをダウンロードするためのRRQメッセージを伝送する場合、当該RRQメッセージの新たに定義されたオプションフィールドには「broadcast」文字列のオプションを含んだパケットを伝送する(ステップS300)。
サーバーシステム50は、このRRQメッセージ(最初のRRQメッセージ)を受信すると「broadcast」オプションを収容し、データ伝送単位であるブロックサイズを1428octetと再定義したOACKメッセージを第1のクライアント51aに送信して応答した後(ステップS301)、時間Tが経過するまで他のクライアントからRRQメッセージが送られてくるのを待つ。このとき、OACKパケットのマスクビット/ポート/マスタークライアント(MC)フィールドのマスタークライアントフィールドは、MC値が「1」に設定されており、これにより第1のクライアント51aがマスタークライアントであることを知らせる。
第1のクライアント51aは、マスタークライアント(MC)フィールドのMC値が「1」に設定されたOACKメッセージを受信して、これにより自分がブロードキャスティング伝送のマスタークライアントであると共にデータ伝送単位が1428octetに再定義されたことを認識し、OACKメッセージに対する応答メッセージ(ACK)をサーバーシステム50に伝送した後(ステップS304)に、サーバーシステム50からデータが送られてくるのを待つ。
一方、第2のクライアント51bは、時間T内にRRQメッセージをサーバーシステム50に伝送し(ステップS302)、これに対しサーバーシステム50は、マスクビット/ポート/マスタークライアント(MC)フィールドのMC値を「0」に設定すると共にブロックサイズを1428octetと再定義したOACKメッセージを伝送する(ステップS303)。これに対し第2のクライアント51bは、その応答として応答メッセージ(ACK)を伝送する(ステップS305)。
このとき、第2のクライアント51bは、マスタークライアント(MC)フィールドのMC値が「0」に設定されているので、自分がマスタークライアントではないことを認職し、これによりサーバーシステム50からデータを受信してもそれに対する応答メッセージを伝送しない。また、前記OACKメッセージによりブロックサイズ情報を1428octetと認識したので、データが1428octet単位で受信される場合には定常状態であると判定する。
しかる後、サーバーシステム50は、時間Tが経過した後に、RRQメッセージを送信したクライアントにデータを1428octet単位でブロードキャスティングする(ステップS306)、データを受信したクライアントのうちマスタークライアントである第1のクライアント51aのみが応答メッセージをサーバーシステム50に伝送し(ステップS307)、サーバーシステム50はマスタークライアントである第1のクライアント51aから当該応答メッセージを受信すれば、次のパケットをブロードキャストする(ステップS308)。
上述の実施形態によれば、ブロックサイズを再定義してブロードキャストすることにより、実際のファイル伝送速度がより一層速くなるという点で極めて有効である。
したがって、前記のようにサーバー又はクライアントでTFTPブロードキャストオプションを支援する場合、多数のクライアントが一つのサーバーからファイルを迅速にダウンロードすることができるようになる。
しかし、サーバーでこのようなブロードキャストオプションを支援することができない場合、次のような動作が行なわれる。
まず、クライアントからオプションフィールドにブロードキャストで確認された読み取り/書き込み要請メッセージがサーバーに送信される。サーバーは、このメッセージのブロードキャストオプション機能を支援することができないので、該当クライアントにエラーメッセージを伝送する。または、該当サーバーから支援できる機能のみを追加してクライアントにOACKメッセージを送信することができる。この場合、クライアントで受け入れなければエラーメッセージを伝送する。
一方、クライアントからブロードキャストオプションを支援することができない場合、次のような動作が行なわれる。
この場合、クライアントで最初に読み取り/書き込み要請メッセージをサーバーに送信するときに、ブロードキャストオプション自体を選択することができないので、サーバーでブロードキャストオプション支援可否によって従来技術と同一な方式によりメッセージ交換が行われる。
一方、本発明では、多数のクライアントの中で一番最初に読み取り要請メッセージ(RRQ)を伝送するクライアントをマスタークライアントに選定して、当該マスタークライアントから応答メッセージ(ACK)を受信した後に次のデータを順次に伝送することを一例として説明したが、システム運営者の運営計画によってはマスタークライアントを選定しないで、多数のクライアントから無条件に応答メッセージ(ACK)を受信する場合又は多数のクライアントから応答メッセージ(ACK)を受信しないことを定義してネットワークを運用する場合にも本発明を適用することができる。
以上、添付の図面を参照しながら本発明の好適な実施の形態について説明したが、本発明は係る例に限定されない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された範囲内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
本発明に適用されるブロードキャスティング機能を備えたファイル伝送システムの構成を示す図である。 本発明の一実施形態に用いられる再定義された読み取り要請(RRQ)メッセージ構造を示す図である。 図2Aのメッセージ構造に実際の数値等を設定した例を示す図である。 本発明の一実施形態に用いられるサーバーシステムが伝送するオプション応答(OACK)メッセージの構造を示す図である。 図3Aのメッセージ構造に実際の数値等を設定した例を示す図である。 本発明の一実施形態によるブロードキャスティング機能を備えた簡易なファイル伝送方法を示す工程図である。 本発明の一実施形態によるブロードキャスティング機能を備えた簡易なファイル伝送方法においてエラーが発生したときの処理工程を示す図である。 本発明の他の実施形態に用いられるために再定義された読み取り要請(RRQ)メッセージに実際の数値等を設定した例を示す図である。 本発明の他の実施形態に用いられる再定義されたサーバーシステムが伝送するオプション応答(OACK)メッセージに実際の数値等を設定した例を示す図である。 本発明の他の実施形態によるブロードキャスティング機能を備えた簡易なファイル伝送方法を示す工程図である。
符号の説明
10 サーバーシステム
11 イーサネット(登録商標)
12 インターネットプロトコル
13 TCP/UDP
14 TFTPサーバー
20a〜20n クライアントシステム
21a〜21n イーサネット(登録商標)
22a〜22n インターネットプロトコル
23a〜23n TCP/UDP
24a〜24n TFTPクライアント
50 サーバー
51a、51b クライアント

Claims (30)

  1. ブロードキャスティングオプションを含むTFTPファイル伝送プロトコルの拡張された読み取り要請メッセージを伝送し、それについてのオプション応答メッセージを受信した場合に、さらにブロードキャスティングされたデータを受信するごとに受領応答メッセージを伝送する多数のクライアントシステムと、
    前記クライアントシステムから前記拡張された読み取り要請メッセージを受信した場合に、それについてのオプション応答メッセージを伝送し、さらにデータをブロードキャスティングした後に前記多数のクライアントから受領応答メッセージを受信するごとに次のデータを順次ブロードキャスティングするサーバーシステムと、を含むこと
    を特徴とするブロードキャスティング機能を備えた簡易なファイル伝送システム。
  2. ブロードキャスティングオプションを含むTFTPファイル伝送プロトコルの拡張された読み取り要請メッセージを伝送し、それについてのオプション応答メッセージを受信した後に、ブロードキャスティングされたデータを順次受信する多数のクライアントシステムと、
    前記クライアントシステムから前記拡張された読み取り要請メッセージを受信した場合に、それについてのオプション応答メッセージを伝送し、さらにデータを順次ブロードキャスティングするサーバーシステムと、を含むこと
    を特徴とするブロードキャスティング機能を備えた簡易なファイル伝送システム。
  3. ブロードキャスティングオプションを含むTFTPファイル伝送プロトコルの拡張された読み取り要請メッセージを伝送し、マスタークライアントに設定されたことを知らせる応答メッセージを受信した場合に、ブロードキャスティングされたデータを受信するごとに受領応答メッセージを伝送する多数のクライアントシステムと、
    前記クライアントシステムから前記拡張された読み取り要請メッセージを受信した場合に、マスタークライアントに選定したか又は選定しなかったことを知らせる拡張子を含んだオプション応答メッセージを伝送し、さらにデータをブロードキャスティングした後に前記多数のクライアントの中のマスタークライアントに設定したクライアントから受領応答メッセージを受信するごとに次のデータを順次ブロードキャスティングするサーバーシステムと、を含むこと
    を特徴とするブロードキャスティング機能を備えた簡易なファイル伝送システム。
  4. 前記サーバーシステムは、前記マスタークライアントから所定時間内に受領応答メッセージを受信しない場合に他のクライアントを新たなマスタークライアントに選定し、新たなマスタークライアントに設定したことを知らせる応答メッセージを前記他のクライアントに伝送し、さらにデータをブロードキャスティングした後に前記新たなマスタークライアントから受領応答メッセージを受信するごとに次のデータを順次ブロードキャスティングすること
    を特徴とする請求項3記載のブロードキャスティング機能を備えた簡易なファイル伝送システム。
  5. 前記拡張された読み取り要請メッセージは、メッセージの種類に対応する値を示すオペレーティングコードフィールドと、
    ファイル名をASCIIコードにより符号化したファイル名フィールドと、
    伝送モードを設定するモードフィールドと、
    ブロードキャスティングオプションを設定するためのオプションフィールドと、
    オプションフィールドの値を設定するためのマスクビットフィールドと、を含むこと
    を特徴とする請求項3又は4に記載のブロードキャスティング機能を備えた簡易なファイル伝送システム。
  6. 前記サーバーシステムが伝送するオプション応答メッセージは、メッセージの種類に対応する値を示すオペレーティングコードフィールドと、
    ブロードキャスティングオプションを設定するためのブロードキャスティングフィールドと、
    マスクビット、ポート番号及びマスタークライアント選定可否を知らせるための情報を設定するフィールドと、を含むこと
    を特徴とする請求項3記載のブロードキャスティング機能を備えた簡易なファイル伝送システム。
  7. 前記拡張された読み取り要請メッセージを最先に伝送したクライアントをマスタークライアントに選定すること
    を特徴とする請求項3記載のブロードキャスティング機能を備えた簡易なファイル伝送システム。
  8. 多数のクライアントが、サーバーに対しブロードキャスティングによるファイル伝送を要請するブロードキャスティングオプションを含むTFTPファイル伝送プロトコルの拡張された読み取り要請メッセージを伝送する第1のステップと、
    前記サーバーが、前記多数のクライアントにオプション応答メッセージを伝送する第2のステップと、
    前記サーバーが、データをブロードキャスティングした後に前記多数のクライアントから受領応答メッセージが送られてくるのを待つ第3のステップと、
    前記サーバーが、前記多数のクライアントから受信応答メッセージを受信した場合に、残りのデータを伝送し終わるまで前記第3のステップを繰り返し実行する第4のステップと、を含むこと
    を特徴とするブロードキャスティング機能を備えた簡易なファイル伝送方法。
  9. 多数のクライアントが、サーバーに対しブロードキャスティングによるファイル伝送を要請するブロードキャスティングオプションを含むTFTPファイル伝送プロトコルの拡張された読み取り要請メッセージを伝送する第1のステップと、
    前記サーバーが、前記多数のクライアントにオプション応答メッセージを伝送する第2のステップと、
    前記サーバーが、多数のクライアントにデータを順次ブロードキャスティングする第3のステップと、を含むこと
    を特徴とするブロードキャスティング機能を備えた簡易なファイル伝送方法。
  10. 第1のクライアントが、サーバーに対しブロードキャスティングによるファイル伝送を要請するブロードキャスティングオプションを含むTFTPファイル伝送プロトコルの拡張された読み取り要請メッセージを伝送する第1のステップと、
    前記サーバーが、前記第1のクライアントに対しマスタークライアントに選定したことを知らせる情報を含むオプション応答メッセージを伝送する第2のステップと、
    第2のクライアントが、サーバーに対しブロードキャスティングによるファイル伝送を要請するブロードキャスティングオプションを含むTFTPファイル伝送プロトコルの拡張された読み取り要請メッセージを伝送する第3のステップと、
    前記サーバーが、前記第2のクライアントに対しマスタークライアントに選定しなかったことを知らせる情報を含むオプション応答メッセージを伝送する第4のステップと、
    前記サーバーが、データをブロードキャスティングした後に前記第1のクライアントから受領応答メッセージが送られてくるのを待つ第5のステップと、
    前記サーバーが、前記第1のクライアントから受領応答メッセージを受信した場合に、残りのデータを伝送し終わるまで前記第5のステップを繰り返し実行する第6のステップと、を含むこと
    を特徴とするブロードキャスティング機能を備えた簡易なファイル伝送方法。
  11. 前記サーバーは、前記第1のクライアントから所定時間内にデータ受信に関する受領応答メッセージが送られてこない場合に、前記第2のクライアントを新たなマスタークライアントに選定する第7のステップと、
    前記第2のクライアントに対し、新たなマスタークライアントに選定したことを知らせる情報を含むオプション応答メッセージを伝送した後にデータをブロードキャスティングする第8のステップと、をさらに含むこと
    を特徴とする請求項10記載のブロードキャスティング機能を備えた簡易なファイル伝送方法。
  12. 所定の待ち時間が経過した後に、前記サーバーがブロードキャスティングを要請する前記拡張された読み取り要請メッセージを他のクライアントから受信した場合に、別のファイル伝送プログラムにより1対1で処理するか、又は新たにポートを割り当ててブロードキャスティングする第9のステップをさらに含むこと
    を特徴とする請求項10記載のブロードキャスティング機能を備えた簡易なファイル伝送方法。
  13. 前記サーバーに異常が発生した際に、各クライアントにエラーメッセージを伝送する第10のステップをさらに含むこと
    を特徴とする請求項10記載のブロードキャスティング機能を備えた簡易なファイル伝送方法。
  14. 前記サーバーがブロードキャスティングオプション機能を支援することができない場合に、任意のクライアントから前記サーバーに対しブロードキャスティングによるファイル伝送を要請する前記拡張された読み取り要請メッセージが伝送されたときには、前記サーバーはこのクライアントにエラーメッセージを伝送すること
    を特徴とする請求項10記載のブロードキャスティング機能が具備された簡易なファイル伝送方法。
  15. 前記サーバーがブロードキャスティングオプション機能の全てを支援することができない場合には、任意のクライアントから前記サーバーに対しブロードキャスティングによるファイル伝送を要請する前記拡張された読み取り要請メッセージが伝送されたときには、前記サーバーは支援できる機能のみを追加してクライアントにオプション応答メッセージを送信すること
    を特徴とする請求項10記載のブロードキャスティング機能が具備された簡易なファイル伝送方法。
  16. ブロードキャスティングオプション及び/又はブロックサイズオプションを含むTFTPファイル伝送プロトコルの拡張された読み取り要請メッセージを伝送し、マスタークライアントに選定したことを知らせる応答メッセージを受信した場合に、ブロードキャストされたデータを受信するごとに受領応答メッセージを伝送する多数のクライアントシステムと、
    前記クライアントシステムから前記拡張された読み取り要請メッセージを受信した場合に、オプション応答メッセージを伝送し、さらにデータをブロードキャスティングした後に前記多数のクライアントからの受領応答メッセージを受信すれば、データをブロックサイズ単位でブロードキャストティングするサーバーシステムと、を含むこと
    を特徴とするブロードキャスティング機能を備えた簡易なファイル伝送システム。
  17. ブロードキャスティングオプション及び/又はブロックサイズオプションを含むTFTPファイル伝送プロトコルの拡張された読み取り要請メッセージを伝送し、マスタークライアントに選定したことを知らせる応答メッセージを受信した後に、ブロードキャストされたデータを順次受信する多数のクライアントシステムと、
    前記クライアントシステムから前記拡張された読み取り要請メッセージを受信した場合に、ブロックサイズ情報を含むオプション応答メッセージを伝送し、このブロックサイズ情報に基づくブロックサイズ単位のデータを順次ブロードキャスティングするサーバーシステムと、を含むこと
    を特徴とするブロードキャスティング機能を備えた簡易なファイル伝送システム。
  18. ブロードキャスティングオプション及び/又はブロックサイズオプションを含むTFTPファイル伝送プロトコルの拡張されたデータ読み取り要請メッセージを伝送し、マスタークライアントに選定したことを知らせる応答メッセージを受信した場合に、データを受信するごとに受領応答メッセージを伝送する多数のクライアントシステムと、
    前記クライアントシステムから前記拡張された読み取り要請メッセージを受信した場合に、マスタークライアントに選定したか又は選定しなかったことを知らせる拡張子及びブロックサイズ情報を含む応答メッセージを伝送し、さらにデータをブロードキャスティングした後に前記多数のクライアントの中のマスタークライアントに選定したクライアントから受領応答メッセージがあれば、データを前記ブロックサイズ情報に基づくブロックサイズ単位でブロードキャスティングするサーバーシステムと、を含むこと
    を特徴とするブロードキャスティング機能を備えた簡易なファイル伝送システム。
  19. 前記サーバーシステムは、前記マスタークライアントからの受領応答メッセージを所定の時間内に受信しない場合に他のクライアントを新たなマスタークライアントに選定し、新たなマスタークライアントに選定したことを当該他のクライアントに知らせる応答メッセージを伝送し、さらにデータをブロードキャスティングした後に前記新たなマスタークライアントから受領応答メッセージを受信すれば次のデータを順次ブロードキャスティングすること
    を特徴とする請求項18記載のブロードキャスティング機能を備えた簡易なファイル伝送システム。
  20. 前記拡張された読み取り要請メッセージは、メッセージの種類に対応する値を示すオペレーティングコードフィールドと、
    ファイル名をASCIIコードにより符号化したファイル名フィールドと、
    伝送モードを設定するモードフィールドと、
    ブロードキャスティングオプションを設定するための第1のオプションフィールドと、
    オプションフィールドの値を設定するためのマスクビットフィールドと、
    ブロックサイズを設定するための第2のオプションフィールドと、
    ブロックサイズ値フィールドと、を含むこと
    を特徴とする請求項18記載のブロードキャスティング機能を備えた簡易なファイル伝送システム。
  21. 前記サーバーシステムが伝送するオプションメッセージは、メッセージの種類に対応する値を示すオペレーティングコードフィールドと、
    ブロードキャスティングオプションを設定するためのブロードキャスティングフィールドと、
    マスクビット、ポート番号及びマスタークライアントに選定したか又は選定しなかったことを知らせるためのフィールドと、
    ブロックサイズを設定するためのオプションフィールドと、
    ブロックサイズ値フィールドと、を含むこと
    を特徴とする請求項18記載のブロードキャスティング機能を備えた簡易なファイル伝送システム。
  22. 前記拡張されたデータ読み取り要請メッセージを最先に伝送したクライアントをマスタークライアントに選定すること
    を特徴とする請求項18記載のブロードキャスティング機能を備えた簡易なファイル伝送システム。
  23. 多数のクライアントがサーバーに対しブロードキャスティングによるファイル伝送を要請するブロードキャスティングオプションを含むTFTPファイル伝送プロトコルの拡張された読み取り要請メッセージを伝送する第1のステップと、
    前記サーバーが、前記多数のクライアントにブロックサイズ情報を含むオプション応答メッセージを伝送する第2のステップと、
    前記サーバーが、前記ブロックサイズ情報により再設定されたブロックサイズ単位のデータをブロードキャスティングした後に前記多数のクライアントから受領メッセージが送られてくるのを待つ第3のステップと、
    前記サーバーが、前記多数のクライアントから受信メッセージを受信した場合に、残りのデータを伝送し終わるまで前記第3のステップを繰り返し実行する第4のステップと、を含むこと
    を特徴とするブロードキャスティング機能を備えた簡易なファイル伝送方法。
  24. 多数のクライアントがサーバーに対しブロードキャスティングによるファイル伝送を要請するブロードキャスティングオプションを含むTFTPファイル伝送プロトコルの拡張された読み取り要請メッセージを伝送する第1のステップと、
    前記サーバーが、前記多数のクライアントにブロックサイズ情報を含むオプション応答メッセージを伝送する第2のステップと、
    前記サーバーが、前記ブロックサイズ情報により再設定されたブロックサイズ単位のデータをブロードキャスティングする第3のステップと、を含むこと
    を特徴とするブロードキャスティング機能を備えた簡易なファイル伝送方法。
  25. 第1のクライアントがサーバーに対しブロードキャスティングによるファイル伝送を要請するブロードキャスティングオプションを含むTFTPファイル伝送プロトコルの拡張された読み取り要請メッセージを伝送する第1のステップと、
    前記サーバーが、前記第1のクライアントに対しマスタークライアントに選定したことを知らせる情報及びブロックサイズ情報を含むオプションメッセージを伝送する第2のステップと、
    第2のクライアントが、サーバーに対しブロードキャスティングによるファイル伝送を要請するブロードキャスティングオプションを含むTFTPファイル伝送プロトコルの拡張された読み取り要請メッセージを伝送する第3のステップと、
    前記サーバーが、前記第2のクライアントに対しマスタークライアントに選定しなかったことを知らせる情報及び再設定されたブロックサイズ情報を含むオプション応答メッセージを伝送する第4のステップと、
    前記サーバーが、前記ブロックサイズ情報に基づいて再設定されたブロックサイズ単位でデータをブロードキャスティングした後に前記第1のクライアントから受領メッセージが送られてくるのを待つ第5のステップと、
    前記サーバーが、前記第1のクライアントから受信メッセージを受信した場合に、残りのデータを伝送し終わるまで前記第5のステップを繰り返し実行する第6のステップと、を含むこと
    を特徴とするブロードキャスティング機能を備えた簡易なファイル伝送方法。
  26. 前記サーバーは、前記第1のクライアントから所定の時間内にデータ受信についての受領応答メッセージが送られてこない場合に、前記第2のクライアントを新たなマスタークライアントに選定する第7のステップと、
    前記第2のクライアントに新たなマスタークライアントに選定したことを知らせる情報を含むオプション応答メッセージを伝送した後に、データ伝送を実行する第8のステップと、をさらに含むこと
    を特徴とする請求項25記載のブロードキャスティング機能を備えた簡易なファイル伝送方法。
  27. 所定の待ち時間が経過した後に、前記サーバーがブロードキャスティングを要請する前記拡張された読み取り要請メッセージを他のクライアントから受信した場合には、別の簡易なファイル伝送プログラムにより1対1で処理するか、又は新たなポートを割り当ててブロードキャスティングする第9のステップをさらに含むこと
    を特徴とする請求項25記載のブロードキャスティング機能を備えた簡易なファイル伝送方法。
  28. 前記サーバーに異常が発生した際に、各クライアントにエラーメッセージを伝送する第10のステップをさらに含むこと
    を特徴とする請求項25記載のブロードキャスティング機能を備えた簡易なファイル伝送方法。
  29. 前記サーバーがブロードキャスティングオプション機能及び/又はブロックサイズオプション機能を支援することができない場合には、任意のクライアントから前記サーバーに対しブロードキャスティングによるファイル伝送を要請する前記拡張された読み取り要請メッセージが伝送されたときには、前記サーバーはこのクライアントにエラーメッセージを伝送すること
    を特徴とする請求項25記載のブロードキャスティング機能が具備された簡易なファイル伝送方法。
  30. 前記サーバーがブロードキャスティングオプション機能及び/又はブロックサイズオプション機能の全てを支援することができない場合には、任意のクライアントから前記サーバーに対しブロードキャスティングによるファイル伝送を要請する前記拡張された読み取り要請メッセージが伝送されたときには、前記サーバーは支援できる機能のみを追加してクライアントにオプション応答メッセージを送信すること
    を特徴とする請求項25記載のブロードキャスティング機能が具備された簡易なファイル伝送方法。


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