JP2005225948A - 顔料分散液およびこれを用いたインク組成物 - Google Patents

顔料分散液およびこれを用いたインク組成物 Download PDF

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Abstract

【課題】 ポリウレタン樹脂を含有する顔料分散液およびその顔料分散液からなるインク組成物であって、吐出安定性と保存安定性とに優れ、かつ、十分な光沢性と耐擦性とを有する顔料分散液およびその顔料分散液を用いたインク組成物を提供する。
【解決手段】 顔料と、ポリウレタン樹脂と、1,2−ヘキサンジオールとを、少なくとも含んでなる顔料分散液であって、その顔料分散液の粘度変化が実質的に起こらなくなるまで加熱処理を施してなる顔料分散液とする。
【選択図】 なし

Description

本発明は、顔料分散液およびこれを用いたインク組成物に関し、さらに詳細には、優れた吐出安定性と保存安定性とを有するインク組成物を実現できる顔料分散液に関する。
インクジェット記録インク用の着色剤として、その耐水性や耐光性等の堅牢性に優れることから、顔料が利用されている。顔料を用いたインク組成物では、顔料を記録媒体表面に付着させて印字を行うため、染料インクを用いた場合に比べて耐擦性に劣る場合がある。また、使用する記録媒体の種類や顔料粒径によっては光沢性が失われることが指摘されている。
このような問題に対して、インク組成物に種々の添加剤を加える試みがなされている。たとえば、特開平8−295837号公報(特許文献1)には、架橋構造を有するウレタン系微粒子ポリマーを含有させることにより、優れた耐溶剤性を有し、水等によるにじみが生じにくい印刷物を実現できるインク組成物が開示されている。また、特開2000−1639号公報(特許文献2)には、ポリウレタン樹脂からなる水溶性樹脂を含有することにより、耐摩擦性と経時安定性とに優れるインクジェット記録用インクが開示されている。さらに、特開2002−30235号公報(特許文献3)には、熱可塑性樹脂微粒子を含有させることにより、光沢性と耐摩擦性に優れるインクジェット用の水性顔料インクが開示されている。
しかしながら、このようなポリウレタンを含有する顔料分散液やインク組成物を用いた場合に、インクの粘度調整が困難であったり、インクの吐出安定性や保存安定性が損なわれるという現象が見られることがあった。
特開平8−295837号公報 特開2000−1639号公報 特開2002−30235号公報
発明の概要
本発明者らは、今般、上記のような現象が、ポリウレタン樹脂を含有する顔料分散液やその顔料分散液からなるインク組成物の粘度変化によるものであり、高温、アルカリ条件下などの所定環境下におけるポリウレタン分子鎖の加水分解によるものであることを見いだし、これら顔料分散液に1,2−ヘキサンジオールを添加して加熱処理を行うことにより、吐出安定性と保存安定性とに優れ、かつ、十分な光沢性と耐擦性とを有するインク組成物が得られるとの知見を得た。本発明はかかる知見によるものである。
すなわち、本発明の目的は、ポリウレタン樹脂を含有する顔料分散液およびその顔料分散液からなるインク組成物であって、吐出安定性と保存安定性とに優れ、かつ、十分な光沢性と耐擦性とを有する顔料分散液およびその顔料分散液を用いたインク組成物を提供することにある。
そして、本発明による顔料分散液は、顔料と、ポリウレタン樹脂と、1,2−ヘキサンジオールとを、少なくとも含んでなる顔料分散液であって、その顔料分散液の粘度変化が実質的に起こらなくなるまで加熱処理を施してなるものである。
また、上記加熱処理は、60℃〜70℃で行うことが好ましく、さらに、3〜7日間行うことが好ましい。
本発明によれば、ポリウレタン樹脂を含む顔料分散液に1,2−ヘキサンジオールを添加して所定の加熱処理を行うことにより、顔料分散液の粘度の経時変化が起きることなく、容易にインク組成物を調整でき、またこの顔料分散液を用いることにより、吐出安定性と保存安定性とに優れ、かつ、十分な光沢性と耐擦性とを有するインク組成物が得られる。
発明の具体的説明
以下、本発明による顔料分散液およびそれを用いたインク組成物について説明する。
1.顔料分散液
本発明による顔料分散液は、少なくとも、顔料とポリウレタン樹脂と1,2−ヘキサンジオールとを含んでなるものであり、この顔料分散液の粘度変化が実質的に起こらなくなるまで加熱処理を施すことにより得られるものである。顔料分散液を60〜70℃、好ましくは70℃で、3〜7日間、好ましくは3日間加熱処理することにより、顔料分散液の粘度変化が実質的に起こらなくなる。このように粘度変化が起きない程度にまで加熱処理を施した顔料分散液は、高温、アルカリ条件下などの所定環境下に保管された場合であっても、ポリウレタン分子鎖の加水分解が起きにくく、したがって、顔料分散液の粘度の経時変化が起こらないため、顔料分散液を用いてインク組成物を調製する際も、容易にインク組成物の粘度調整を行うことができる。また、このようにして得られたインク組成物は、長期にわたりインクの粘度が変化せずインクの吐出安定性や保存安定性に優れる。ここで、顔料分散液の粘度変化が実質的に起こらなくなる程度とは、顔料分散液を加熱処理する前の溶液粘度をη、加熱処理後の溶液粘度をηとした場合に、下記式で表される粘度変化率(Δη)が、4%以下であることをいう。
Δη(%)= |η−η|/η×100
顔料分散液に添加する1,2−ヘキサンジオールは、顔料分散液に対して2〜8重量%であることが好ましい。2重量%未満であると、顔料分散液を加熱処理しても、インク組成物の吐出安定性や保存安定性が十分には得られず、また8重量%を超えると、加熱処理後に調整したインク組成物の光沢性が大きく低下する。
以下、本発明による顔料分散液を構成する各成分を説明する。
(1)ポリウレタン樹脂
上記ポリウレタン樹脂は、カラー画像の光沢性、ブロンズ防止、およびインク組成物の保存安定性を両立するとともに一層光沢性に優れたカラー画像を形成できる観点からは、ウレタン結合および/またはアミド結合と、酸性基、とを有する樹脂であることが好ましい。
本発明において、ポリウレタン樹脂とは、ジイソシアネート化合物と、ジオール化合物と、を反応して得られる重合体を含む樹脂である。ジイソシアネート化合物としては、例えば、ヘキサメチレンジイソシアネート、2,2,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート等の芳香脂肪族ジイソシアネート化合物、トルイレンジイソシアネート、フェニルメタンジイソシアネート等の芳香族ジイソシアネート化合物、これらの変性物が挙げられる。ジオール化合物としては、例えば、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール等のポリエーテル系、ポリエチレンアジベート、ポリブチレンアジベート等のポリエステル系、ポリカーボネート系が挙げられる。本発明においてポリウレタン樹脂は、カルボキシル基を有することが好ましい。
本発明による顔料分散液は、顔料の固形分と、上記ポリウレタン樹脂等の顔料以外の固形分との重量比が、100:20〜100:80であることが好ましい。このような範囲で、ポリウレタン樹脂を含有することにより、カラー画像の光沢性、ブロンズ防止、およびインク組成物の保存安定性を両立するとともに一層光沢性に優れたカラー画像を形成できる。
本発明においては、ポリウレタン樹脂の含有量が、カラー画像の光沢性、ブロンズ防止、およびインク組成物の保存安定性を両立するとともに一層光沢性に優れたカラー画像を形成できる観点からは、前記顔料100重量部に対して、好ましくは10〜40重量部であり、一層好ましくは10〜35重量部である。
ポリウレタン樹脂の酸価は、カラー画像の光沢性、ブロンズ防止、およびインク組成物の保存安定性を両立するとともに一層光沢性に優れたカラー画像を形成できる観点からは、好ましくは10〜300であり、一層好ましくは20〜100である。なお、酸価は、樹脂1gを中和させるのに必要なKOHのmg量である。
ポリウレタン樹脂の架橋前の重量平均分子量(Mw)は、カラー画像の光沢性、ブロンズ防止、およびインク組成物の保存安定性を両立するとともに一層光沢性に優れたカラー画像を形成できる観点からは、好ましくは100〜20万であり、より好ましくは1000〜5万である。Mwは、例えば、GPC(ゲルパーミエーションクロマトグラフィー)で測定する。
ポリウレタン樹脂のガラス転移温度(Tg;JIS K6900に従い測定)は、カラー画像の光沢性、ブロンズ防止、およびインク組成物の保存安定性を両立するとともに一層光沢性に優れたカラー画像を形成できる観点からは、好ましくは−50〜200℃であり、一層好ましくは−50〜100℃である。
ポリウレタン樹脂は、本発明の顔料分散液中において微粒子状に分散している場合と、顔料に吸着している場合と、があり、カラー画像の光沢性、ブロンズ防止、およびインク組成物の保存安定性を両立するとともに一層光沢性に優れたカラー画像を形成できる観点からは、ポリウレタン樹脂の最大粒径は0.3μm以下であることが好ましく、平均粒径は0.2μm以下(さらに好ましくは0.1μm以下)であることが一層好ましい。
なお、平均粒径とは、顔料が実際に分散液中で形成している粒子としての分子径(体積50%径)の平均値であり、例えば、マイクロトラックUPA(Microtrac Inc.社)を使用して測定することができる。
(2)顔料
本発明による顔料分散液に用いられる顔料としては、無機顔料および有機顔料を使用することができ、それぞれ単独または複数種混合して用いることができる。前記無機顔料としては、例えば、酸化チタンおよび酸化鉄の他に、コンタクト法、ファーネス法、サーマル法等の公知の方法によって製造されたカーボンブラックが使用できる。また、前記有機顔料としては、アゾ顔料(アゾレーキ、不溶性アゾ顔料、縮合アゾ顔料、キレートアゾ顔料等を含む)、多環式顔料(例えば、フタロシアニン顔料、ペリレン顔料、ペリノン顔料、アントラキノン顔料、キナクリドン顔料、ジオキサジン顔料、チオインジゴ顔料イソインドリノン顔料、キノフラロン顔料等)、染料キレート(例えば、塩基性染料型キレート、酸性染料型キレート等)、ニトロ顔料、ニトロソ顔料、アニリンブラック等が使用できる。
顔料の具体例は、本発明による顔料分散液を用いて得ようとするインク組成物の種類(色)に応じて適宜挙げられる。例えば、イエローインク組成物用の顔料としては、C.I.ピグメントイエロー1、2、3、12、14、16、17、73、74、75、83、93、95、97、98、109、110、114、128、129、138、139、147、150、151、154、155、180、185等が挙げられ、これらの1種または2種以上が用いられる。これらのうち、特にC.I.ピグメントイエロー74、110、128および147からなる群から選ばれる1種または2種以上を用いることが好ましい。また、マゼンタインク組成物用の顔料としては、例えば、C.I.ピグメントレッド5、7、12、48(Ca)、48(Mn)、57(Ca)、57:1、112、122、123、168、184、202、209;C.I.ピグメントバイオレット19等が挙げられ、これらの1種または2種以上が用いられる。これらのうち、特にC.I.ピグメントレッド122、202、209およびC.I.ピグメントバイオレット19からなる群から選ばれる1種または2種以上を用いることが好ましい。また、シアンインク組成物用の顔料としては、例えば、C.I.ピグメントブルー1、2、3、15:3、15:4、15:34、16、22、60;C.I.バットブルー4、60等が挙げられ、これらの1種または2種以上が用いられる。これらのうち、特にC.I.ピグメントブルー15:3および/または15:4を用いることが好ましく、とりわけ、C.I.ピグメントブルー15:3を用いることが好ましい。また、ブラックインク組成物用の顔料としては、例えば、ファーネスブラック、ランプブラック、アセチレンブラック、チャンネルブラック等のカーボンブラック(C.I.ピグメントブラック7)類、酸化鉄顔料等の無機顔料;アニリンブラック(C.I.ピグメントブラック1)等の有機顔料等が挙げられる。
本発明による顔料分散液中における顔料の濃度は、後述するインク組成物を調製した際に適宜な顔料濃度(含有量)に調整すればよいため特に制限はないが、通常、5〜20重量%である。
本発明において、顔料は、後述する分散剤と混練処理された顔料であることが好ましいく、表面処理されていない顔料であっても、優れたカラー画像を形成することができる。
(3)分散剤
本発明による顔料分散液は、分散剤として、疎水性モノマーと親水性モノマーとの共重合樹脂を含んでなることが好ましい。これら共重合樹脂は、顔料に吸着して分散性を向上させる。
疎水性モノマーの具体例としては、たとえばメチルアクリレート、メチルメタクリレート、エチルアクリレート、エチルメタクリレート、n−プロピルアクリレート、n−プロピルメタクリレート、iso−プロピルアクリレート、iso−プロピルメタクリレート、n−ブチルアクリレート、n−ブチルメタクリレート、sec−ブチルアクリレート、sec−ブチルメタクリレート、tert−ブチルアクリレート、tert−ブチルメタクリレート、n−ヘキシルアクリレート、n−ヘキシルメタクリレート、n−オクチルアクリレート、n−オクチルメタクリレート、iso−オクチルアクリレート、iso−オクチルメタクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、2−エチルヘキシルメタクリレート、デシルアクリレート、デシルメタクリレート、ラウリルアクリレート、ラウリルメタクリレート、ステアリルアクリレート、ステアリルメタクリレート、2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、2−ヒドロキシプロピルアクリレート、2−ヒドロキシプロピルメタクリレート、2−ジメチルアミノエチルアクリレート、2−ジメチルアミノエチルメタクリレート、2−ジエチルアミノエチルアクリレート、2−ジエチルアミノエチルメタクリレート、グリシジルアクリレート、グリシジルメタクリレート、アリルアクリレート、アリルメタクリレート、シクロヘキシルアクリレート、シクロヘキシルメタクリレート、フェニルアクリレート、フエニルメタクリレート、ノニルフェニルアクリレート、ノニルフェニルメタクリレート、ベンジルアクリレート、ベンジルメタクリレート、ジシクロペンテニルアクリレート、ジシクロペンテニルメタクリレート、ボルニルアクリレート、ボルニルメタクリレート、1,3−ブタンジオールジアクリレート、1,3−ブタンジオールジメタクリレート、1,4−ブタンジオールジアクリレート、1,4−ブタンジオールジメタクリレート、エチレングリコールジアクリレート、エチレングリコールジメタクリレート、ジエチレングリコールジアクリレート、ジエチレングリコールジメタクリレート、トリエチレングリコールジアクリレート、トリエチレングリコールジメタクリレート、テトラエチレングリコールジアクリレート、テトラエチレングリコールジメタクリレート、ポリエチレングリコールジアクリレート、ポリエチレングリコールジメタクリレート、ネオペンチルグリコールジアクリレート、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、1,6−ヘキサンジオールジメタクリレート、ジプロピレングリコールジアクリレート、ジプロピレングリコールジメタクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、トリメチロールプロパントリメタクリレート、グリセロールアクリレート、グリセロールメタクリレート、スチレン、メチルスチレン、ビニルトルエン等を挙げることができる。これらは、単独でまたは二種以上を混合して用いてもよい。
親水性モノマーの具体例としては、たとえばアクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、イタコン酸等を挙げることができる。
前記疎水性モノマーと親水性モノマーとの共重合樹脂は、カラー画像の光沢性、ブロンズ防止、およびインク組成物の保存安定性を両立するとともに一層光沢性に優れたカラー画像を形成できる観点からは、スチレン−(メタ)アクリル酸共重合樹脂、スチレン−メチルスチレン−(メタ)アクリル酸共重合樹脂、またはスチレン−マレイン酸共重合樹脂、(メタ)アクリル酸−(メタ)アクリル酸エステル共重合樹脂、またはスチレン−(メタ)アクリル酸−(メタ)アクリル酸エステル共重合樹脂の少なくともいずれかであることが好ましい。
前記共重合樹脂は、スチレンと、アクリル酸またはアクリル酸のエステルと、を反応して得られる重合体を含む樹脂(スチレン−アクリル酸樹脂)であってもよい。あるいは、前記共重合樹脂は、アクリル酸系水溶性樹脂であってもよい。またはこれらのナトリウム、カリウム、アンモニウム等の塩であってもよい。
これら共重合樹脂の含有量は、カラー画像の光沢性、ブロンズ防止、およびインク組成物の保存安定性を両立するとともに一層光沢性に優れたカラー画像を形成できる観点からは、前記顔料100重量部に対して、好ましくは10〜50重量部であり、一層好ましくは10〜35重量部である。
(4)架橋剤
本発明による顔料分散液は、グリシジルエーテルを骨格とするエポキシ樹脂、またはオキサゾリン基を有する樹脂が、架橋剤として添加されていることが、カラー画像の光沢性、ブロンズ防止、およびインク組成物の保存安定性を両立するとともに一層光沢性に優れたカラー画像を形成できる観点から特に好ましい。ポリウレタン樹脂および架橋剤を添加して架橋反応を行わせることにより、上記共重合樹脂とポリウレタン樹脂とが、架橋剤によって架橋され、顔料の表面を被覆し(カプセル化)、経時安定性向上、低粘度化、密着性向上を促し、顔料分散液を安定化させる。
前記架橋剤は、分散性の一層向上の観点からは、カルボキシル基と反応する樹脂(カルボキシル基攻撃型の樹脂)であることが好ましい。例えば、分子中にカルボジイミド基を有するポリカルボジイミド系、分子中にオキサゾリン基を有するオキサゾリン系、アジリジン系等が挙げられる。
前記架橋剤の添加量は、カラー画像の光沢性、ブロンズ防止、およびインク組成物の保存安定性を両立するとともに一層光沢性に優れたカラー画像を形成できる観点からは、前記ポリウレタン樹脂に対して1〜50重量%であることが好ましい。
前記架橋剤の添加量は、カラー画像の光沢性、ブロンズ防止、およびインク組成物の保存安定性を両立するとともに一層光沢性に優れたカラー画像を形成できる観点からは、前記共重合樹脂および前記ポリウレタン樹脂の総カルボキシ基に対して、ゲル分率が20%以上、より好ましくは35%以上であることが好ましい。
また、前記架橋剤の添加量は、カラー画像の光沢性、ブロンズ防止、およびインク組成物の保存安定性を両立するとともに一層光沢性に優れたカラー画像を形成できる観点からは、有効固形分重量比(架橋剤/(スチレン−アクリル酸樹脂+ポリウレタン樹脂))が、好ましくは1/100〜50/100であり、一層好ましくは1/100〜40/100である。
前記架橋剤と反応した前記ポリウレタン樹脂の重量平均分子量(Mw)は、カラー画像の光沢性、ブロンズ防止、およびインク組成物の保存安定性を両立するとともに一層光沢性に優れたカラー画像を形成できる観点からは、1万以上であることが好ましく、3万以上であることが一層好ましい。
(5)その他の添加剤
本発明による顔料分散液は、顔料、ポリウレタン樹脂、1,2−ヘキサンジオール、および顔料分散剤に、必要に応じて中和剤その他の添加剤を配合した後、公知の分散機等により分散処理することにより調製される。本発明においては、前記顔料は、ビーズミルまたは衝突型ジェット粉砕機によって調製された顔料であることがカラー画像の光沢性、ブロンズ防止、およびインク組成物の保存安定性を両立するとともに一層光沢性に優れたカラー画像を形成できる観点から好ましい。また、顔料分散液に用いられる水性媒体としては、通常、水が使用される。水としては、イオン交換水、限外ろ過水、逆浸透水、蒸留水等の純粋または超純水を用いることが好ましい。特に、これらの水を、紫外線照射または過酸化水素添加等により滅菌処理した水は、長期間に亘ってカビやバクテリアの発生が防止されるので好ましい。
また、顔料分散液に用いる水性媒体として、水と共にまたは水とは別に、後述するインク組成物に使用される水性媒体、例えば、浸透溶媒、湿潤溶媒、界面活性剤等を用いてもよい。さらに、本発明による顔料分散液は、イオン交換処理または限外処理がなされていることが好ましい。
2.顔料分散液の製造方法
本発明による顔料分散液は、上記顔料と分散剤とを混合して、ビーズミルまたは衝突型ジェット粉砕機を用いて顔料を分散させ、その後、ポリウレタン樹脂を添加し、必要に応じて架橋剤を添加して架橋処理を行い、未処理顔料分散液を調整する。次に、この未処理顔料分散液に所定量の1,2−ヘキサンジオールを添加し、加熱処理を行うことにより得られる。加熱処理は、60〜70℃、好ましくは70℃で、3〜7日間、好ましくは3日間行う。所定量の1,2−ヘキサンジオールを添加して上記加熱処理を行うことにより、顔料分散液が、高温、アルカリ条件下などの所定環境下に保管された場合であっても、顔料分散液の粘度の経時変化が起きにくくなる。したがって、インク組成物を調製する際に、容易にインク組成物の粘度調整を行うことができる。また、このようにして得られたインク組成物は、長期にわたりインクの粘度が変化せずインクの吐出安定性や保存安定性に優れる。
なお、顔料を分散させた後に、顔料にアルカリ性化合物を加えて中和処理を行うことが好ましい。また、顔料分散処理においては、必要に応じて、有機溶剤を添加して混練してもよい。これにより上記共重合樹脂が顔料の表面にしっかりと定着する。
また、顔料分散処理後に、イオン交換処理や限外処理を行い、不純物を除去することが好ましい。イオン交換処理によって、カチオン、アニオンといったイオン性物質(2価の金属イオン等)を除去することができ、限外処理によって、不純物溶解物質(顔料合成時の残留物質、分散液組成中の過剰成分、有機顔料に吸着していない樹脂、コンタミ成分等)を除去することができる。イオン交換処理は、公知のイオン交換樹脂を用いる。限外処理は、公知の限外ろ過膜を用い、通常タイプまたは2倍能力アップタイプのいずれでもよい。
3.インク組成物
本発明によるインク組成物は、前述した顔料分散液と、水性媒体とを少なくとも含有してなるものである。本発明のインク組成物は、このように、前述した顔料分散液、即ち、未処理顔料分散液に所定量の1,2−ヘキサンジオールを添加し、加熱処理を行ったものであるため、吐出安定性と保存安定性とに優れ、かつ、十分な光沢性および耐擦性を実現することができるものである。また、本発明においては、顔料としてカラー画像用の有機顔料を用いた場合には、特に光沢性が向上したカラー画像を形成することができる。
本発明によるインク組成物は、この顔料分散液に、後述する水性媒体を配合することによって得られるものであり、該顔料分散液と該水性媒体は、インク組成物中における顔料の含有量(濃度)がインク組成物中に10重量%以下、特に1.0〜7.0重量%となるように配合されることが、優れた光沢性が得られる点から好ましい。
本発明のインク組成物に用いられる水性媒体としては、通常、水、浸透溶媒、湿潤溶媒、界面活性剤等が用いられる。
ここで、水性媒体としての水は、前述した顔料分散液に用いられる水と同様のものが用いられ、通常、浸透溶媒、湿潤溶媒、界面活性剤等を配合した後、バランスとしてインク組成物中に含有させるものである。
また、浸透溶媒は、記録媒体への濡れ性を高めて浸透性を高める機能を有するものであり、特に浸透性向上の観点から、アルカンジオール類および/またはグリコールエーテル類が好ましく用いられる。
アルカンジオール類としては、例えば、1,2−ペンタンジオール、1.2−ヘキサンジオール等が挙げられる。
グリコールエーテル類としては、例えば、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、トリエチレングリコールモノメチルエーテル、トリエチレングリコールモノエチルエーテル、トリエチレングリコールモノブチルエーテル等が挙げられる。
これらの浸透溶媒は、その1種または2種以上が用いられる。
浸透溶媒は、本発明のインク組成物中に、好ましくは1〜20重量%、さらに好ましくは1〜10重量%含有される。
また、湿潤溶媒は、インクジェット記録に用いる場合に、インクの乾燥を防いでインクジェットプリンタのヘッドでの目詰りを防止する機能を有するものであり、特にこの目詰まり防止性向上の観点から、多価アルコール類が好ましく、具体的には、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、プロピレングリコール、ブチレングリコール、1.2.6−ヘキサントリオール、チオジグリコール、ヘキシレングリコール、グリセリン、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン等が挙げられる。
また、湿潤溶媒として、尿素、2−ピロリドン、N−メチル−2−ピロリドン、1.3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、トリエタノールアミン、糖アルコール等の糖類等を用いることもできる。
湿潤溶媒は、本発明のインク組成物中に、好ましくは0.1〜30重量%、さらに好ましくは0.5〜20重量%含有される。
また、界面活性剤は、記録媒体への濡れ性を高めて浸透性を高める機能を有するものであり、特に浸透性向上の観点から、アセチレングリコール類および/またはポリシロキサン類が好ましく用いられる。
アセチレングリコール類としては、例えば、下記一般式(I)で表わされるアセチレングリコール系化合物が好ましく挙げられる。
Figure 2005225948
(式中、0≦m+n≦50、R1〜R4は、それぞれ独立に、炭素数1〜6のアルキル基を表わす。)
上記一般式(I)で表されるアセチレングリコール系化合物としては、市販されているものを用いることができ、例えば、オルフィンY、サーフィノール82、440、465、STG、E1010(何れも商品名、エア・プロダクツ・アンド・ケミカルズ社製)などが挙げられ、特にサーフィノール465を用いることが好ましい。
ポリシロキサン類としては、例えば、下記一般式(II)で表わされるポリシロキサン系化合物が好ましく挙げられる。
Figure 2005225948
(式中、R〜Rは、それぞれ独立してC1−6アルキル基を表し、jおよびkは、それぞれ独立して1以上の整数を表し、EOはエチレンオキシ基を表し、POはポロピレンオキシ基を表し、mおよびnは、0以上の整数を表すが、但し、m+nは1以上の整数を表し、EOおよびPOは、括弧内においてその順序は問わず、ランダムであってもブロックであっても良い。)
上記一般式(II)で表されるポリシロキサン系化合物としては、市販されているものを用いることができ、例えば、BYK348(ビックケミージャパン製)等を用いることができる。
また、界面活性剤として、カチオン性界面活性剤、アニオン性界面活性剤、ノニオン性界面活性剤等の各種界面活性剤を用いることもできる。これらの界面活性剤は、その1種または2種以上が用いられる。界面活性剤は、本発明のインク組成物中に、好ましくは0.1〜5.0重量%、更に好ましくは0.2〜1.0重量%含有される。
本発明によるインク組成物は、さらに、有機pH調整剤または無機pH調整剤を含むことが好ましく、pH調整剤としては、アルカノールアミン類またはアルキルアミン類を用いることが特に好ましい。pH調整剤を含むことにより、インクの保存安定性を向上させるだけでなく、インクが記録媒体上で急速なpH変化することを防止し、光沢性を高める機能を有するものであり、特に、pH調整剤としてアルカノールアミン類またはアルキルアミン類を用いることにより、より一層光沢性を高めることができる。
アルカノールアミン類としては、トリエタノールアミン、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、ジメチルエタノールアミン、ジエチルエタノールアミン等が挙げられる。アルキルアミン類としては、トリエチルアミン、モノエチルアミン、ジエチルアミン、ジメチルエチルアミン、ジエチルメチルアミン等が挙げられる。
これらのpH調整剤は、その1種または2種以上が用いられる。pH調整剤は、本発明のインク組成物中に、好ましくは0.1〜5.0重量%、さらに好ましくは0.3〜1.5重量%含有される。
本発明によるインク組成物は、カラー画像の光沢性、ブロンズ防止、およびインク組成物の保存安定性を両立するとともに一層光沢性に優れたカラー画像を形成できる観点からは、pHが8.0以上であり、顔料の最大粒子径が0.3μm以下であり、かつ、体積50%分散径が0.15nm以下であることが好ましい。
本発明にあっては、このようにアルカリ性のインク組成物を、高温環境下で保存ないし使用した場合であっても、上記の顔料分散液を用いているため、インク組成物中に含まれるポリウレタン分子鎖の加水分解が起きにくく、したがって、粘度が経時的に変化することがなく、吐出安定性と保存安定性に優れたのもとなる。
本発明によるインク組成物には、さらに必要に応じて、水溶性ロジン類等の定着剤、安息香酸ナトリウム等の防黴剤・防腐剤、アロハネート類等の酸化防止剤・紫外線吸収剤、キレート剤等の添加剤を含有させることができ、これらの一種または二種以上が用いられる。
4.インク組成物の製造方法
本発明のインク組成物は、顔料分散液を用いて調製される従来のインク組成物と同様に調製することができる。調製に際しては、メンブレンフィルターやメッシュフィルター等を用いて粗大粒子を除去することが好ましい。
本発明のインク組成物は、その用途に何等制限はなく、インクジェットプリンタ用インクやペン等の筆記具用インク等、種々のインク組成物として使用できるが、特に、ノズルからインクの液滴を吐出させ、該液滴を記録媒体に付着させて文字や図形等の画像を形成する記録方法であるインクジェット記録方法に用いられることが好ましく、とりわけ、オンデマンド型のインクジェット記録方法に用いられることが好ましい。オンデマンド型のインクジェット記録方法としては、例えば、プリンターヘッドに配設された圧電素子を用いて記録を行う圧電素子記録方法、プリンターヘッドに配設された発熱抵抗素子のヒーターなどによる熱エネルギーを用いて記録を行う熱ジェット記録方法等が挙げられ、何れのインクジェット記録方法にも好適に使用できる。
本発明によるインク組成物は、数や種類(色)については、特に制限されず、前述したインク組成物として、イエローインク組成物、マゼンタインク組成物、シアンインク組成物、ブラックインク組成物等のそれぞれ単独またはこれらの複数を組み合わせて、インクセットとして用いることができる。特に、これらインクセットは、特にカラー画像の光沢性を向上できることから、前記インク組成物としてイエローインク組成物、マゼンタインク組成物、シアンインク組成物等の有彩色のインク組成物を少なくとも備えることが好ましい。
以下、実施例により本発明をさらに詳細に説明するが、本発明がこれらに制限されるものではない。
(1)顔料分散液の調整
以下に示す組成からなる混合物を加圧ニーダーに仕込み、室温で10時間混練し、顔料混練物を作製した。
C.I.ピグメントイエロー74 20重量部
スチレン−メチルスチレン−アクリル酸共重合体 3重量部
(酸価160、重量平均分子量8000、ガラス転移温度75℃)
グリセリン 15重量部
イソプロピルアルコール 4重量部
次に、得られた顔料混合物と下記の各成分とを攪拌機に仕込み、95℃で2時間過熱攪拌し、調整液を作製した。
顔料混練物 42重量部
中和剤(トリエタノールアミン) 3重量部
イオン交換水 55重量部
次に、得られた調整液を、微細化可能ビーズミル(50nmの有機顔料微粒子生成能力を有する)に逐次仕込み、3パス処理し、その後、水酸化ナトリウムでpH8.5になるように調整して、25000Gで5分間遠心処理することにより粗大粒子を除去した。得られた調整液は、固形分23.0%、pH8.3、顔料粒子径(体積50%分散径)100nm以下であった。
次に、得られた調整物とポリウレタン樹脂と架橋剤とを、下記の配合比率で攪拌機に仕込み、90℃で5時間攪拌して、調製液中の樹脂を架橋させ、架橋済み調整液を得た。得られた架橋済み調整液のpHは約8であった。さらに、顔料固形分濃度が10%かつ、pH約9になるように、イオン交換水と水酸化カリウムとで調整し、顔料分散液を作製した。得られた顔料分散液は、仕込み理論量として、顔料100部に対してポリエステル系ポリウレタン樹脂が約15部であった。
調整液 100重量部
ポリエステル系ポリウレタン樹脂(固形分30%) 10重量部
(酸価50、トリエチルアミン中和)
架橋剤 8重量部
(20%グリシジルエーテルを骨格とするエポキシ樹脂:エポキシ当量200)
このようにして得られた顔料分散液に、1,2−ヘキサンジオールを5重量%添加し、十分に攪拌した。得られた顔料分散液を後記の表1に示される条件にて加熱処理を行い、顔料分散液A〜Eを得た。
また、1,2−ヘキサンジオールを添加しない顔料分散液についても、下記の表1に示される条件にて加熱処理を行い、顔料分散液FおよびGを得た。
Figure 2005225948
(2)インク組成物の調製
得られた処理済顔料分散液Aを用いて、下記組成のインク組成物Aを作製した。
処理済顔料分散液A 61.9重量%
グリセリン 10.0重量%
1,2−ヘキサンジオール 5.0重量%
BYK−348 0.5重量%
トリエタノールアミン 0.9重量%
純水 残量
上記と同様にして、処理済み顔料分散液B〜Gに着いても同様にしてインク組成物B〜Gを作製した。
(3)インク組成物の評価
得られたインク組成物A〜Gについて、以下に説明するインク保存安定性の評価を行った。インク保存安定性の評価は、インク組成物をインクパックに50cc封入し、70℃の環境下で6日間放置し、放置前後のインク組成物の粘度を測定し、粘度変化率を算出することにより行った。粘度測定は逆流式粘度管(離合社製)を用いて行い、測定温度は20℃とした。なお、粘度変化率は下記式により算出した。
Δη(%)= |η−η|/η×100
ここで、ηは放置前のインク組成物の粘度を、ηは70℃の環境下で6日間放置した後のインク組成物の粘度を示す。
保存安定性の評価は、以下の基準により行った。
評価A:インクの粘度変化が4%未満であった。
評価B:インクの粘度変化が4〜7%であった。
評価C:インクの粘度変化が7%以上であった。
評価結果は表2に示される通りであった。
Figure 2005225948

Claims (16)

  1. 顔料と、ポリウレタン樹脂と、1,2−ヘキサンジオールとを、少なくとも含んでなる顔料分散液であって、その顔料分散液の粘度変化が実質的に起こらなくなるまで加熱処理を施してなる、顔料分散液。
  2. 前記加熱処理が、60℃〜70℃で行われるものである、請求項1に記載の顔料分散液。
  3. 前記加熱処理が、3〜7日間行われるものである、請求項1または2に記載の顔料分散液。
  4. 前記1,2−ヘキサンジオールが、顔料分散液に対して2〜8重量%含まれてなる、請求項1〜3のいずれか一項に記載の顔料分散液。
  5. 前記ポリウレタン樹脂が、ウレタン結合および/またはアミド結合と、酸性基とを有する、請求項1〜4のいずれか一項に記載の顔料分散液。
  6. 前記顔料の固形分と、顔料以外の固形分との重量比が、100:20〜100:80である、請求項1〜5のいずれか一項に記載の顔料分散液。
  7. 前記ポリウレタン樹脂が、前記顔料に対して、10〜40重量部、含まれてなる、請求項1〜6のいずれか一項に記載の顔料分散液。
  8. 前記ポリウレタン樹脂の酸価が、10〜300である、請求項1〜7のいずれか一項に記載の顔料分散液。
  9. 前記ポリウレタン樹脂の重量平均分子量が、100〜20万である、請求項1〜8のいずれか一項に記載の顔料分散液。
  10. 前記ポリウレタン樹脂のガラス転移温度が、−50〜200℃である、請求項1〜9のいずれか一項に記載の顔料分散液。
  11. 前記ポリウレタン樹脂の最大粒径が、0.3μm以下である、請求項1〜10のいずれか一項に記載の顔料分散液。
  12. 架橋剤として、グリシジルエーテルを骨格とするエポキシ樹脂、または、オキサゾリン基を有する樹脂を、さらに含んでなる、請求項1〜11のいずれか一項に記載の顔料分散液。
  13. 前記架橋剤が、カルボキシル基と反応する樹脂である、請求項12に記載の顔料分散液。
  14. 前記架橋剤が、前記ポリウレタン樹脂に対して1〜50重量%含有されてなる、請求項12または13に記載の顔料分散液。
  15. 前記架橋剤と前記ポリウレタン樹脂とが反応した後の化合物の平均重量分子量が、1万以上である、請求項12〜14のいずれか一項に記載の顔料分散液。
  16. 請求項1〜15のいずれか一項に記載の顔料分散液と、水性媒体とを少なくとも含んでなるインク組成物であって、70℃で6日間放置前後の溶液粘度変化率が、4%未満である、インク組成物。
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