JP2005225180A - 受像材料及びその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 支持体に、表面に荷電を有する有機微粒子及び該有機微粒子の荷電と反対荷電を有する有機微粒子を含有する塗布液、又は表面に荷電を有する有機微粒子と該有機微粒子の荷電と反対荷電を有する水溶性ポリマーを含有する塗布液を塗布して形成される多孔質層を有する受像材料、前記塗布液を支持体に塗布して多孔質層を形成する受像材料の製造方法、受像材料に、油溶性染料を油溶性ポリマーの微粒子中に内包させた着色微粒子を分散させたインクを用いて印画する画像形成方法。
【選択図】 なし
Description
しかしながら、従来のインクジェット用受像材料におけるインク受容層の平均細孔径は比較的小さく(例えば、前記特許文献2の段落0085の表7に記載の記録用シート(専用光沢フィルムB)では0.03μm)、インクジェット記録インクとして種々開発されている水溶性染料系、顔料系、分散インク系、UVインク系、溶剤系等のインクにより、必ずしもすべて良好に印画ができるものではない。特に分散インク系のインクジェット記録インク、すなわち、油溶性染料を油溶性ポリマーの微粒子中に内包させた着色微粒子を分散させたインクを、前記のごときインクジェット用受像材料に印画すると、浸透性が極めて悪く速乾性がないため、分散インクを高速印画に用いることは現状では不可能である。
しかし、この記録シートの製造方法は、無機粉体とポリオレフィン系樹脂に可塑剤を混合し、加熱溶融・混練しながらシート状に成形した後、更に有機溶剤で可塑剤を抽出除去しなければならず、製造上問題が多い。また、上記方法で製造した多孔質膜は、疎水性が強く、水性インクの吸液性は十分なものではない。
しかしながら、前記インクジェット記録用受像材料も基本的に水溶性染料系インクを対象としたものである。
(1)支持体に、表面に荷電を有する有機微粒子及び該有機微粒子の荷電と反対荷電を有する有機微粒子を含有する塗布液、又は表面に荷電を有する有機微粒子と該有機微粒子の荷電と反対荷電を有する水溶性ポリマーを含有する塗布液を塗布して形成される多孔質層を有する受像材料。
(2)前記多孔質層の平均細孔径が、0.001〜100μmであることを特徴とする前記(1)に記載の受像材料。
(3)前記多孔質層が熱可塑性であることを特徴とする前記(1)又は(2)に記載の受像材料。
(5)前記表面に荷電を有する有機微粒子と該有機微粒子の荷電と反対荷電を有する水溶性ポリマーの少なくとも一方が、弱荷電性であることを特徴とする前記(1)ないし(3)のいずれか1に記載の受像材料。
(7)前記水溶性ポリマーが、アニオン性基又はカチオン性基を有する水溶性ポリマーであることを特徴とする前記(1)ないし(6)のいずれか1に記載の受像材料。
(10)前記塗布液の粘度が10〜500mPa・sの範囲にあり、かつ塗布液に沈殿が生じていないことを特徴とする前記(9)に記載の受像材料の製造方法。
(12)前記塗布液のpH調節は、pH調節剤により行われることを特徴とする前記(9)ないし(11)のいずれか1に記載の受像材料の製造方法。
(13)前記pH調節剤が、揮発性であることを特徴とする前記(9)ないし(12)のいずれか1に記載の受像材料の製造方法。
本発明の受像材料は、支持体に、表面に荷電を有する有機微粒子及び該有機微粒子の荷電と反対荷電を有する有機微粒子を含有する塗布液、又は表面に荷電を有する有機微粒子と該有機微粒子の荷電と反対荷電を有する水溶性ポリマーを含有する塗布液を塗布して形成した多孔質層を有するもので、前記多孔質層は、インクジェット記録用受像材料のインク受容層として有用である他、転写材料等のクッション層や断熱層としても利用可能である。
また、本発明における多孔質層が紙支持体等に塗設により形成されていて、前記水銀圧入法による測定が正確にできない場合、インクジェット記録用受像材料の表面の走査型電子顕微鏡写真を複数の倍率で撮影し、スキャナー入力法でデジタル化した後、コンピューター画像解析によって抽出された各空隙部分の面積と等しい面積を有する円の直径の分布を換算して求めた平均径(数平均)を、平均細孔径とした。
より空隙率の大きい多孔質層を形成するためには、互いに反対荷電を有する2種類の有機微粒子を用いることが好ましい。
また、前記のように多孔質層が熱可塑性であるためには、多孔質層を形成する組成のうち少なくとも30質量%以上、より好ましくは50質量%以上、特に好ましくは65質量%以上の物質が熱可塑性であることが望ましい。
多孔質層に互いに反対荷電を有する2種類の微粒子を用いる場合には、その少なくとも1種類の微粒子が熱可塑性であることが好ましく、更に2種類の微粒子が熱可塑性であることがより好ましい。また、互いに反対荷電を有する微粒子と水溶性ポリマーを用いる場合には、微粒子が熱可塑性であることが好ましく、更に水溶性ポリマーも熱可塑性であることが好ましい。更に、微粒子及び水溶性ポリマーが熱可塑性を有していない場合でも、下記の低ガラス転移温度を有する熱可塑性バインダー樹脂(粒子状が好ましい)を多孔質層に加えることにより、熱可塑性を付与することができる。
前記Tgが25℃より低いと空隙率が十分でなく、インクジェット記録用受像材料の保存中に空隙率が低下したり、ブロッキング故障が発生したりする。また、Tgが150℃より高いと多孔質層が脆く、印字後の平滑化処理も良好になされない。
次に、本発明の多孔質層を形成するための塗布液について説明する。本発明において用いる塗布液は、表面に荷電を有する有機微粒子及び該有機微粒子の荷電と反対荷電を有する有機微粒子を含有するか、又は表面に荷電を有する有機微粒子と該有機微粒子の荷電と反対荷電を有する水溶性ポリマーを含有する。また、これ以外に、後述する各成分を適宜含みうる。
塗布液は、後述の多孔質層を形成する各成分を、水又は水と水溶性溶媒との混合溶媒中に分散及び/又は溶解させることにより調製される。表面に荷電を有する微粒子として、下記のごときポリマー分散体を用いる場合はそのまま用いればよい。
前記水溶性溶媒としては、メタノール、エタノール、n−プロパノール、i−プロパノール、メトキシプロパノール等のアルコール類、アセトン等が挙げられる。
(表面にプラスの荷電を有する有機微粒子)
表面にプラスの荷電を有する有機微粒子としては、例えば、主鎖又は側鎖に1級ないし3級アミノ基、イミノ基、又はこれらの塩(塩酸塩など)、第4級アンモニウム塩基、ピリジニウム塩基等のカチオン性基を有するポリウレタン系、ポリエステル系、ポリアクリル酸エステル系、ポリメタクリル酸エステル系、ポリスチレン系微粒子などが挙げられる。
前記有機微粒子を構成するポリマーにおける、1級ないし3級アミノ基、イミノ基、又はこれらの塩、第4級アンモニウム塩基、ピリジニウム塩基等のカチオン性基を有する重合性モノマー単位の含有量は、0.1〜100モル%、好ましくは0.5〜50モル%、特に好ましくは1〜30モル%である。
また、前記ポリマーの重量平均分子量(Mw)は3,000〜100,000程度が適しており、5,000〜50,000程度のものが好ましい。
前記表面にプラスの荷電を有する有機微粒子としては、熱可塑性の有機微粒子が好ましく用いられる。
Bにおけるエチレン性不飽和モノマーの例は、スチレン、n−ブチルメタクリレート、メチルメタクリレートの他、前記公報の段落0019〜0021に記載のものが挙げられる。
表面にマイナス荷電を有する微粒子としては、表面に−COOH基、−SO3H基、−SO4H基、−SO2H基、−PO4H基又はこれらの塩(アルカリ金属塩、NH4 +塩、4級アンモニウム塩等)等のアニオン性基を有する熱可塑性ポリマー微粒子が挙げられ、例えば、アニオン性基を有するポリウレタン系、ポリエステル系、ポリアクリル酸エステル系、ポリメタクリル酸エステル系、ポリスチレン系のポリマーの微粒子などが挙げられる。
前記表面にマイナスの荷電を有する有機微粒子としては熱可塑性有機微粒子を用いることが好ましい。
マイナスの荷電を有するポリマーの分散体としては、前記のごときアニオン性基を有する重合性モノマーからのポリマーが挙げられる。アニオン性基を有する重合性モノマーとしては、例えば、α,β−エチレン性不飽和モノカルボン酸、α,β−エチレン性不飽和ジカルボン酸若しくはそのモノアルキルエステル(アルキル基の炭素数1〜12)、又は前記アルキルエステル部分のアルキル基にアニオン性基が置換したモノマー等を重合したものが挙げられる。更に、前記モノマーには、α,β−エチレン性不飽和ジカルボン酸のモノアミドのN原子にアニオン性基置換アルキル基(アルキル基の炭素数1〜12)が置換したものも含まれる。前記α,β−エチレン性不飽和モノカルボン酸としてはアクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸等が挙げられ、α,β−エチレン性不飽和ジカルボン酸としては、マレイン酸、フマル酸等が挙げられる。
この他に、スチレンにアニオン性基が置換したモノマー(フェニル置換、β位置換)も用いられる。
前記微粒子を構成するポリマーにおける、アニオン性基含有重合性モノマー単位の含有量は、0.1〜100モル%、好ましくは0.5〜50モル%、特に好ましくは1〜30モル%である。
更に、表面にマイナスの荷電を有する熱可塑性のポリマー微粒子として、特開平6−266040号公報の6頁9欄6行〜9頁15欄25行、特開2002−365767号公報の4頁5欄22行〜5頁7欄1行、特開2003−94597号公報の7頁11欄23行〜8頁14欄9行に記載のものが挙げられる。
また、前記マイナス荷電を有するポリマーの重量平均分子量(Mw)は3,000〜100,000程度が適しており5,000〜50,000程度のものが好ましい。
前記プラスの荷電を有する水溶性ポリマーとしては、主鎖又は側鎖に1級ないし3級アミノ基、イミノ基、これらの塩、第4級アンモニウム塩基、ピリジニウム塩基を有するポリウレタン系、ポリエステル系、ポリアクリル酸エステル系、ポリメタクリル酸エステル系、ポリスチレン系の水溶性ポリマーが挙げられる。
前記ポリマーにおける1級ないし3級アミノ基、イミノ基、これらの塩、第4級アンモニウム塩基、ピリジニウム塩基を有する重合性モノマー単位の含有量は、1〜100モル%、好ましくは3〜50モル%、特に好ましくは5〜40モル%である。
前記ポリマー中、カチオン性基の比率が小さくて水溶性が不足している場合には、ノニオン性の水溶性基、例えばヒドロキシ基、エチレンオキサイド基、プロピレンオキサイド基等を導入することができる。
また、前記ポリマーの重量平均分子量(Mw)は500〜100,000程度が適しており、10,000〜50,000程度のものが好ましい。
前記プラスの荷電を有する水溶性ポリマーとしては、熱可塑性の水溶性ポリマーが好ましく使用される。
前記マイナスの荷電を有する水溶性ポリマーとしては、アニオン性基、例えば、−COOH基、−SO3H基、−SO4H基、−SO2H基、−PO4H2基又はこれらの塩(アルカリ金属塩、NH4 +塩、4級アンモニウム塩等)等を有するポリウレタン系、ポリエステル系、ポリアクリル酸エステル系、ポリメタクリル酸エステル系、ポリスチレン系の水溶性ポリマーが挙げられる。
前記ポリマーにおいて、アニオン性基を有する重合性モノマー単位の含有量は、0.1〜100モル%、好ましくは0.5〜50モル%、特に好ましくは1〜30モル%である。
アニオン性基の比率が小さくて水溶性が不足している場合には、ノニオン性の水溶性基、例えばヒドロキシ基、エチレンオキサイド基、プロピレンオキサイド基等を導入する。
また、前記ポリマーの重量平均分子量(Mw)は1,000〜100,000程度が適しており、2,000〜50,000程度のものが好ましい。
前記マイナスの荷電を有する水溶性ポリマーとしては、熱可塑性の水溶性ポリマーが好ましく使用される。
アニオン性基を有する重合性モノマーとしては、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、フマル酸、マレイン酸等の不飽和モノ又はジカルボン酸、アニオン性基置換スチレン(フェニル基、β位等)、前記不飽和モノ又はジカルボン酸のアルキルエステル(アルキル基にアニオン性基が1又は2以上置換)、前記不飽和モノ又はジカルボン酸のアルキル置換アミド(アルキル基にアニオン性基が1又は2以上置換)等が挙げられる。
前記アニオン性基を有する重合性モノマーに共重合させるモノマーとしては前記不飽和モノカルボン酸のアルキルエステル(アルキル基の炭素数1〜12)若しくはアルキル基置換アミド(アルキル基の炭素数1〜12)、前記不飽和ジジカルボン酸のジアルキルエステル(アルキル基の炭素数1〜12)、ビニルエステル(酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル等)、ビニルエーテル(メチルビニルエーテル、ブチルビニルエーテル等)、スチレン類、アクリロニトリル類等が挙げられる。
本発明のマイナス荷電を有する水溶性ポリマーとしてはポリアクリル酸又はそのNa塩、ポリメタクリル酸又はそのNa塩等が挙げられる。
また、前記のごときマイナス荷電を有する水溶性ポリマーとしては、特開昭63−103240号公報の2頁右下欄12行ないし6頁左下欄に記載のアニオン性重合体を用いることができる。アニオン性基を有する重合性モノマーは3頁左上欄9行ないし3頁右下欄下から11行に、共重合モノマーは3頁右下欄下から6行ないし4頁左下欄下から3行に記載されている。
また、本発明におけるマイナス荷電を有する水溶性ポリマーの具体例としては、前記特開昭63−103240号公報の4頁右下欄ないし6頁左下欄に記載の重合体及び共重合体の他、該共重合体モノマーのモル比を適宜変えたものを用いることができる。
更に、特開平10−48792号公報の段落0009、0022〜0025、0033〜0037に記載のアニオン性基含有水溶性ポリマーが挙げられ、また、前記0033〜0037に記載の共重合体のモノマーモル比を適宜変えたものも用いることができる。
また、有機微粒子がポリマー分散体の場合、分散径は0.01〜10μm程度が適切であり、好ましくは0.02〜5μm、更に好ましくは0.05〜3μmである。また、前記ポリマー微粒子の形状は、球状、針状、平板状、赤血球状、貫通孔状、金平糖状等のいずれでもよい。分散径は走査型電子顕微鏡写真により計測して測定されるものである。
また、前記有機微粒子と水溶性ポリマーとの使用割合は、50:50〜99:1程度が適切であり、好ましくは60:40〜95:5、より好ましくは65:35〜90:10である。
また、重合開始剤は用いるのが好ましく、使用する重合開始剤としてはフリーラジカルを発生するものであればいずれでもよい。例えば、2,2'−アゾビス(2−アミジノプロパン)ジ塩酸塩、ベンゾイルパーオキサイド、アゾビスイソブチロニトリル、クメンハイドロパーオキサイド、t−ブチルハイドロパーオキサイド等が挙げられる。また、これらと還元剤の組合わせが好ましく用いられる。更に過硫酸アンモニウムのようなアニオン性重合開始剤も用いることができる。
重合開始剤の使用量は特に制限ないが、モノマーの残存量をできるだけ少なくするために、モノマーの全量に対して重合開始剤を0.05〜5質量%の範囲で用いることが好ましい。
重合開始温度は特に制限ないが、通常30〜100℃、好ましくは40〜80℃である。30℃より低い温度ではモノマーの重合率が低下する。また、100℃を越えると、
となる。
反応系にモノマーを添加する方法も特に制限なく、例えば、モノマーの全量を最初に反応系に添加して重合を行ってもよいし、分割添加又は連続添加でもよい。
前記の方法を利用することにより、前記第一及び第二の方法において塗布液の粘度を適性化するとともに、塗布液に沈殿を生じさせないようにすることが可能となる。塗布液の粘度は10〜500mPa・sが好ましく、20〜300mPa・sがより好ましく、30〜250mPa・sが特に好ましい。
1)弱アニオン性微粒子/強カチオン性微粒子又は強カチオン性水溶性ポリマーの組み合わせ(例.−COOH基含有微粒子/4級アンモニウム塩基含有微粒子又は水溶性樹脂ポリマーの組み合わせ)
2)弱カチオン性微粒子/強アニオン性微粒子又は強アニオン性水溶性ポリマーの組み合わせ(例.−NH2基含有微粒子/−SO3 -基含有微粒子又は水溶性樹脂ポリマーの組み合わせ)
3)弱アニオン性微粒子/弱カチオン性微粒子又は弱カチオン性水溶性ポリマーの組み合わせ(例.−COOH基含有微粒子/−NH2基含有微粒子又は水溶性樹脂ポリマーの組み合わせ)
4)弱カチオン性微粒子/弱アニオン性微粒子又は弱アニオン性水溶性ポリマーの組み合わせ(例.−NH2基含有微粒子/−COOH基含有微粒子又は水溶性樹脂ポリマーの組み合わせ)
表面にプラス荷電を有する無機微粒子としては、酸化亜鉛、酸化マグネシウム、酸化ジルコニウム、酸化アルミニウム、水酸化アルミニウム等からなる微粒子が挙げられる。また、表面が中性又はマイナス荷電を有する微粒子(例えばシリカ微粒子、炭酸カルシウム微粒子、硫酸バリウム微粒子など)を、アルミニウム等の多価金属イオン又は4級塩化合物又は1級ないし3級アミノ基により表面修飾又は表面置換することにより、表面にプラス荷電をもたせた微粒子として用いることができる。
更に、前記プラス荷電を有する無機微粒子として、表面にプラス荷電を有する層状(平板状)粒子、例えば、ハイドロタルサイト等を用いることができる。層状(平板状)粒子の平均粒径は、0.1〜30μm、好ましくは0.2〜20μm、特に好ましくは0.5〜10μmであり、また、アスペクト比は3〜1000、好ましくは4〜500、特に好ましくは5〜300である。
前記層状(平板状)粒子の平均粒径は、0.1〜30μm、好ましくは0.2〜20μm、特に好ましくは0.5〜10μmであり、また、アスペクト比は3〜2000、好ましくは5〜1000、特に好ましくは10〜500である。
また、本発明の多孔質層には、低ガラス転移温度(Tg)のバインダー樹脂を添加することができる。Tgは25℃以下のものが好ましい。低Tgバインダー樹脂は、ポリマー分散物として用いることができる。また、25℃以上であってもオイル状の可塑剤と併用することにより実質的に25℃以下になっていればよい。可塑剤を用いる場合は、ポリマー分散物に可塑剤乳化物を混合して攪拌すればよい。ポリマー分散物の例としては、酢酸ビニル系、エチレン酢酸ビニル系、アクリル系、塩化ビニリデン系、塩化ビニル系、ブタジエン系、スチレン系、ポリエステル系等のポリマー分散物が挙げられる。前記ポリマーとしては、例えば、エチルアクリレート重合体、プロピルアクリレート重合体、2−エトキシエチルアクリレート重合体、n−ブチルアクリレート重合体、プロピルアクリレート−スチレン共重合体、エチルアクリレート−アクリル酸共重合体等が挙げられる。
前記のごとき低Tgバインダー分散物は、特開平4−321045号公報の段落0010ないし0016に詳細に記載されている。
低Tgバインダー樹脂を添加することにより微粒子同士の接着が強化されて膜強度が改善されるとともに、カール特性も改善される。
多孔質層又は/及びその隣接層には、公知のインクジェット記録用受像材料のインク受容層に添加する水溶性バインダー、媒染剤、微粒子、架橋剤等を適宜添加することができる。
<水溶性バインダー>
水溶性バインダーとしては、例えば、親水性構造単位としてヒドロキシ基を有する樹脂であるポリビニルアルコール系樹脂〔ポリビニルアルコール(PVA)、アセトアセチル変性ポリビニルアルコール、カチオン変性ポリビニルアルコール、アニオン変性ポリビニルアルコール、シラノール変性ポリビニルアルコール、ポリビニルアセタール等〕、セルロース系樹脂〔メチルセルロース(MC)、エチルセルロース(EC)、ヒドロキシエチルセルロース(HEC)、カルボキシメチルセルロース(CMC)、ヒドロキシプロピルセルロース(HPC)、ヒドロキシエチルメチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース等〕、キチン類、キトサン類、デンプン、エーテル結合を有する樹脂〔ポリエチレンオキサイド(PEO)、ポリプロピレンオキサイド(PPO)、ポリエチレングリコール(PEG)、ポリビニルエーテル(PVE)等〕、カルバモイル基を有する樹脂〔ポリアクリルアミド(PAAM)、ポリビニルピロリドン(PVP)、ポリアクリル酸ヒドラジド等〕等が挙げられる。
また、前記荷電を有する微粒子の他に、他の有機微粒子及び無機微粒子を使用できる。有機微粒子としては例えば、乳化重合、マイクロエマルジョン系重合、ソープフリー重合、シード重合、分散重合、懸濁重合などにより得られるポリマー微粒子が好ましく、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリアクリレート、ポリアミド、シリコン樹脂、フェノール樹脂、天然高分子等の粉末、ラテックス又はエマルジョン状のポリマー微粒子等が挙げられる。
シリカ微粒子、コロイダルシリカ、二酸化チタン、硫酸バリウム、珪酸カルシウム、ゼオライト、カオリナイト、ハロイサイト、雲母、タルク、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、硫酸カルシウム、擬ベーマイト、酸化亜鉛、水酸化亜鉛、アルミナ、珪酸アルミニウム、珪酸カルシウム、珪酸マグネシウム、酸化ジルコニウム、水酸化ジルコニウム、酸化セリウム、酸化ランタン、酸化イットリウム等が挙げられる。
架橋剤は、前記の水溶性樹脂がポリビニルアルコールの場合には、ホウ素化合物が好ましく用いられる。該ホウ素化合物としては、例えば、硼砂、硼酸、硼酸塩(例えば、オルト硼酸塩、InBO3、ScBO3、YBO3、LaBO3、Mg3(BO3)2、Co3(BO3)2、二硼酸塩(例えば、Mg2B2O5、Co2B2O5)、メタ硼酸塩(例えば、LiBO2、Ca(BO2)2、NaBO2、KBO2)、四硼酸塩(例えば、Na2B4O7・10H2O)、五硼酸塩(例えば、KB5O8・4H2O、Ca2B6O11・7H2O、CsB5O5)等を挙げることができる。中でも、速やかに架橋反応を起こすことができる点で、硼砂、硼酸、硼酸塩が好ましく、特に硼酸が好ましい。
例えば、ホルムアルデヒド、グリオキザール、スクシンアルデヒド、グルタルアルデヒド、ジアルデヒドスターチ、植物ガムのジアルデヒド誘導体等のアルデヒド系化合物;ジアセチル、1,2−シクロペンタンジオン、3−ヘキセン−2,5−ジオン等のケトン系化合物;ビス(2−クロロエチル)尿素、ビス(2−クロロエチル)スルホン、2,4−ジクロロ−6−ヒドロキシ−s−トリアジン・ナトリウム塩等の活性ハロゲン化合物;ジビニルスルホン、1,3−ビス(ビニルスルホニル)−2−プロパノール、N,N’−エチレンビス(ビニルスルホニルアセタミド)、ジビニルケトン、1,3−ビス(アクリロイル)尿素、1,3,5−トリアクリロイル−ヘキサヒドロ−s−トリアジン等の活性ビニル化合物;ジメチロ−ル尿素、メチロールジメチルヒダントイン等のN−メチロール化合物;トリメチロールメラミン、アルキル化メチロールメラミン、メラミン、ベンゾグアナミン、メラミン樹脂等のメラミン化合物;エチレングリコールジグリシジルエーテル、プロピレングリコールジグリシジルエーテル、ポリエチレングリコールジグリシジルエーテル、ジグリセリンポリグリシジルエーテル、スピログリコールジグリシジルエーテル、フェノール樹脂のポリグリシジルエーテル等のエポキシ化合物;
前記の架橋剤は、一種単独で用いてもよいし、2種以上を組合わせて用いてもよい。
アニオン性色素を多孔質層に固定するために媒染剤が用いられる。以下に述べる媒染剤は、前述の「表面にプラス荷電を有する微粒子」あるいは「プラス荷電を有する水溶性ポリマー」として多孔質層の形成に用いることもできる。
媒染剤としてはカチオン性のポリマー(カチオン性媒染剤)、又は無機媒染剤が好ましく用いられる。
カチオン性媒染剤としては、カチオン性基として、第1級〜第3級アミノ基、又は第4級アンモニウム塩基を有するポリマー媒染剤が好適に用いられるが、カチオン性の非ポリマー媒染剤も使用することができる。これら媒染剤は、多孔質層のインク吸収性良化の観点から、重量平均分子量が500〜100000の化合物が好ましい。
前記ポリマー媒染剤としては、第1級〜第3級アミノ基及びその塩、又は第4級アンモニウム塩基を有する単量体(媒染モノマー)の単独重合体や、該媒染モノマーと他のモノマー(以下、「非媒染モノマー」という。)との共重合体又は縮重合体として得られるものが好ましい。また、これらのポリマー媒染剤は、水溶性ポリマー又は水分散性ラテックス粒子のいずれの形態でも使用できる。
その他、共重合可能なモノマーとして、N―ビニルイミダゾール、N―ビニル−2−メチルイミダゾール等も挙げられる。
また、N−ビニルアセトアミド、N−ビニルホルムアミドなどの単位を用い、重合後に加水分解によってビニルアミン単位とすること、及びこれを塩にしたものも利用できる。
前記非媒染モノマーとしては、例えば、(メタ)アクリル酸アルキルエステル;(メタ)アクリル酸シクロヘキシル等の(メタ)アクリル酸シクロアルキルエステル;(メタ)アクリル酸フェニル等の(メタ)アクリル酸アリールエステル;(メタ)アクリル酸ベンジル等のアラルキルエステル;スチレン、ビニルトルエン、α−メチルスチレン等の芳香族ビニル類;酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル等のビニルエステル類;酢酸アリル等のアリルエステル類;塩化ビニリデン、塩化ビニル等のハロゲン含有単量体;(メタ)アクリロニトリル等のシアン化ビニル;エチレン、プロピレン等のオレフィン類、等が挙げられる。
中でも、メチルアクリレート、エチルアクリレート、メチルメタアクリレート、エチルメタアクリレート、ヒドロキシエチルメタアクリレートが好ましい。
前記非媒染モノマーも、一種単独で又は二種以上を組合せて使用できる。
無機媒染剤の具体例としては、例えば、マグネシウム、アルミニウム、カルシウム、スカンジウム、チタン、バナジウム、マンガン、鉄、ニッケル、銅、亜鉛、ガリウム、ゲルマニウム、ストロンチウム、イットリウム、ジルコニウム、モリブデン、インジウム、バリウム、ランタン、セリウム、プラセオジミウム、ネオジミウム、サマリウム、ユーロピウム、ガドリニウム、ジスロプロシウム、エルビウム、イッテルビウム、ハフニウム、タングステン、ビスマスから選択される金属の塩又は錯体が挙げられる。
本発明のインクジェット記録材料は、必要に応じて、更に各種の公知の添加剤、例えば酸、紫外線吸収剤、酸化防止剤、蛍光増白剤、モノマー、重合開始剤、重合禁止剤、滲み防止剤、防腐剤、粘度安定剤、消泡剤、界面活性剤、帯電防止剤、マット剤、カール防止剤、耐水化剤等を含有することができる。
具体的な酸の例としては、ギ酸、酢酸、グリコール酸、シュウ酸、プロピオン酸、マロン酸、コハク酸、アジピン酸、マレイン酸、リンゴ酸、酒石酸、クエン酸、安息香酸、フタル酸、イソフタル酸、グルタル酸、グルコン酸、乳酸、アスパラギン酸、グルタミン酸、サリチル酸、サリチル酸金属塩(Zn,Al,Ca,Mg等の塩)、メタンスルホン酸、イタコン酸、ベンゼンスルホン酸、トルエンスルホン酸、トリフルオロメタンスルホン酸、スチレンスルホン酸、トリフルオロ酢酸、バルビツール酸、アクリル酸、メタクリル酸、桂皮酸、4−ヒドロキシ安息香酸、アミノ安息香酸、ナフタレンジスルホン酸、ヒドロキシベンゼンスルホン酸、トルエンスルフィン酸、ベンゼンスルフィン酸、スルファニル酸、スルファミン酸、α−レゾルシン酸、β−レゾルシン酸、γ−レゾルシン酸、没食子酸、フロログリシン、スルホサリチル酸、アスコルビン酸、エリソルビン酸、ビスフェノール酸、塩酸、硝酸、硫酸、リン酸、ポリリン酸、ほう酸、ボロン酸等が挙げられる。これらの酸の添加量は、多孔質層の表面PHが3〜8になるように決めればよい。
前記の酸は金属塩(例えばナトリウム、カリウム、カルシウム、セシウム、亜鉛、銅、鉄、アルミニウム、ジルコニウム、ランタン、イットリウム、マグネシウム、ストロンチウム、セリウムなどの塩)、又はアミン塩(例えばアンモニア、トリエチルアミン、トリブチルアミン、ピペラジン、2−メチルピペラジン、ポリアリルアミンなど)の形態で使用してもよい。金属塩の例としては、ポリ塩化アルミニウム、オキシ塩化ジルコニウム、酢酸ジルコニルなどがあげられる。
アルキル化フェノール化合物(ヒンダードフェノール化合物を含む)、アルキルチオメチルフェノール化合物、ヒドロキノン化合物、アルキル化ヒドロキノン化合物、トコフェロール化合物、チオエーテル結合を有する脂肪族・芳香族及び/又は複素環化合物、ビスフェノール化合物、O−,N−及びS−ベンジル化合物、ヒドロキシベンジル化合物、トリアジン化合物、ホスホネート化合物、アシルアミノフェノール化合物、エステル化合物、アミド化合物、アスコルビン酸、アミン系抗酸化剤、2−(2−ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール化合物、2−ヒドロキシベンゾフェノン化合物、アクリレート、水溶性又は疎水性の金属塩、有機金属化合物、金属錯体、ヒンダードアミン化合物(TEMPO化合物を含む)、2−(2−ヒドロキシフェニル)1,3,5,−トリアジン化合物、金属不活性化剤、ホスフィット化合物、ホスホナイト化合物、ヒドロキシアミン化合物、ニトロン化合物、過酸化物スカベンジャー、ポリアミド安定剤、ポリエーテル化合物、塩基性補助安定剤、核剤、ベンゾフラノン化合物、インドリノン化合物、ホスフィン化合物、ポリアミン化合物、チオ尿素化合物、尿素化合物、ヒドラジト化合物、アミジン化合物、糖化合物、ヒドロキシ安息香酸化合物、ジヒドロキシ安息香酸化合物、トリヒドロキシ安息香酸化合物等が挙げられる。
前記ノニオン系界面活性剤としては、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル及びポリオキシアルキレンアルキルフェニルエーテル類(例えば、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリーコールジエチルエーテル、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンステアリルエーテル、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル等)、オキシエチレン・オキシプロピレンブロックコポリマー、ソルビタン脂肪酸エステル類(例えば、ソルビタンモノラウレート、ソルビタンモノオレート、ソルビタントリオレート等)、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル類(例えば、ポリオキシエチレンソルビタンモノラウレート、ポリオキシエチレンソルビタンモノオレート、ポリオキシエチレンソルビタントリオレート等)、ポリオキシエチレンソルビトール脂肪酸エステル類(例えば、テトラオレイン酸ポリオキシエチレンソルビット等)、グリセリン脂肪酸エステル類(例えば、グリセロールモノオレート等)、ポリオキシエチレングリセリン脂肪酸エステル類(モノステアリン酸ポリオキシエチレングリセリン、モノオレイン酸ポリオキシエチレングリセリン等)、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル類(ポリエチレングリコールモノラウレート、ポリエチレングリコールモノオレート等)、ポリオキシエチレンアルキルアミン、アセチレングリコール類(例えば、2,4,7,9−テトラメチル−5−デシン−4,7−ジオール、及び該ジオールのエチレンオキサイド付加物、プロピレンオキサイド付加物等)等が挙げられ、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル類が好ましい。該ノニオン系界面活性剤は、第1の塗布液及び第2の塗布液において使用することができる。また、前記ノニオン系界面活性剤は、単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
前記カチオン系界面活性剤としては、アルキルアミン塩、第4級アンモニウム塩、ピリジニウム塩、イミダゾリウム塩などがあげられる。
例えば、パーフルオロアルキルスルホン酸塩、パーフルオロアルキルカルボン酸塩、パーフルオロアルキルエチレンオキサイド付加物、パーフルオロアルキルトリアルキルアンモニウム塩、パーフルオロアルキル基含有オリゴマー、パーフルオロアルキルリン酸エステルなどがあげられる。
具体的には、芳香族カルボン酸エステル類(例えばフタル酸ジブチル、フタル酸ジフェニル、安息香酸フェニルなど)、脂肪族カルボン酸エステル類(例えばアジピン酸ジオクチル、セバシン酸ジブチル、ステアリン酸メチル、マレイン酸ジブチル、フマル酸ジブチル、アセチルクエン酸トリエチルなど)、リン酸エステル類(例えばリン酸トリオクチル、リン酸トリクレジルなど)、エポキシ類(例えばエポキシ化大豆油、エポキシ化脂肪酸メチルなど)、アルコール類(例えば、ステアリルアルコール、エチレングリコール、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、グリセリン、ジエチレングリコールモノブチルエーテル(DEGMBE)、トリエチレングリコールモノブチルエーテル、グリセリンモノメチルエーテル、1,2,3−ブタントリオール、1,2,4−ブタントリオール、1,2,4−ペンタントリオール、1,2,6−ヘキサントリオール、チオジグリコール、トリエタノールアミン、ポリエチレングリコールなど)、植物油(例えば大豆油、ヒマワリ油など)高級脂肪族カルボン酸(例えばリノール酸、オレイン酸など)等が挙げられる。
本発明の支持体としては、プラスチック等の透明材料よりなる透明支持体、紙等の不透明材料からなる不透明支持体のいずれをも使用できる。多孔質層のインク吸収速度を上げるためには紙を用いることが好ましい。またCD-ROM、DVD-ROM等の読み出し専用光ディスク、CD-R,DVD-R等の追記型光ディスク更には書き換え型光ディスクを支持体として用いレーベル面側に多孔質層を付与することもできる。
前記透明支持体の厚みとしては、特に制限はないが、取り扱い易い点で、50〜200μmが好ましい。
白色顔料含有発泡ポリエステルフィルム(例えば、ポリオレフィン微粒子を含有させ、延伸により空隙を形成した発泡PET)も好適に挙げることができる。更に銀塩写真用印画紙に用いられるレジンコート紙も好適である。
前記原紙としては、木材パルプを主原料とし、必要に応じて木材パルプに加えてポリプロピレンなどの合成パルプ、あるいはナイロンやポリエステルなどの合成繊維を用いて抄紙される。前記木材パルプとしては、LBKP、LBSP、NBKP、NBSP、LDP、NDP、LUKP、NUKPのいずれも用いることができるが、短繊維分の多いLBKP、NBSP、LBSP、NDP、LDPをより多く用いることが好ましい。
但し、LBSP及び/又はLDPの比率としては、10質量%以上、70質量%以下が好ましい。
更に、原紙剛度としては、JIS P−8143に規定される条件で20〜200gが好ましい。
原紙のpHは、JIS P−8113で規定された熱水抽出法により測定された場合、5〜9であることが好ましい。
前記ポリエチレン層は、通常ポリエチレンの溶融押し出し法によるラミネート加工が行われるが、ポリエチレン粒子の水性分散液を塗布し加熱乾燥することによっても設けることができる。また、ポリエチレン以外のポリマー分散物の塗布によっても樹脂被覆紙を製造することができる。
バックコート層に含有される白色顔料としては、例えば、軽質炭酸カルシウム、重質炭酸カルシウム、カオリン、タルク、硫酸カルシウム、硫酸バリウム、二酸化チタン、酸化亜鉛、硫化亜鉛、炭酸亜鉛、サチンホワイト、珪酸アルミニウム、珪藻土、珪酸カルシウム、珪酸マグネシウム、合成非晶質シリカ、コロイダルシリカ、コロイダルアルミナ、擬ベーマイト、水酸化アルミニウム、アルミナ、リトポン、ゼオライト、加水ハロイサイト、炭酸マグネシウム、水酸化マグネシウム等の白色無機顔料、スチレン系プラスチックピグメント、アクリル系プラスチックピグメント、ポリエチレン、マイクロカプセル、尿素樹脂、メラミン樹脂等の有機顔料等が挙げられる。
バックコート層に含有されるその他の成分としては、消泡剤、抑泡剤、染料、蛍光増白剤、防腐剤、耐水化剤等が挙げられる。
本発明の受像材料は、多孔質層を形成するための塗布液を支持体に塗布して、多孔質層を支持体の上に形成することにより作製される。また、荷電有機微粒子あるいは荷電水溶性ポリマーの少なくとも1つが弱荷電性のものを用いる場合には、塗布液のpHをあらかじめ調節して塗布性と架橋凝集性のバランスをとったものを支持体に塗布したり(第一の方法)、あるいは前記塗布液のpHを塗布性に最も適したpHとし、この塗布液を支持体に塗布すると同時に、又は塗布により形成される塗布層が乾燥する前に、塗布層にpH調節剤を付与して架橋凝集に適したpHとなるようにpH調節する(第二の方法)ことが好ましい。
塗布液のpH調節剤としては、pHを上げるためには、NaOH,KOH等のアルカリ金属化合物、アンモニア水、アミン系化合物等が用いられ、pHを下げるためには、塩酸、硫酸、リン酸などの無機酸、酢酸などの有機酸を用いることができる。
液状のpH調節剤を用いて塗布層のpH調節をする方法としては、pH調節剤を含む液を多孔質形成層塗布液による塗布層の上に重ねて塗布(重層塗布)するか、該塗布層にpH調節剤を含む液のミストを噴霧するなどの方法により行われる。前記塗布又は噴霧は、塗布層の形成と同時に又は又は塗布により形成される塗布層が乾燥する前に行われる。pH調節剤を含む液としては前述の塗布液に用いるpH調節剤が同様に用いられる。
気体状のpH調節剤を用いて塗布層のpH調節をする方法としては、前記塗布層の上に気体状のpH調節剤を適用することにより行われる。pH調節剤としてはアンモニアガス、塩酸ガス、炭酸ガス等が使用される。
1)弱アニオン性微粒子/強カチオン性微粒子又は強カチオン性水溶性ポリマーの組み合わせ(例.−COOH基含有微粒子/4級アンモニウム塩基含有微粒子又は水溶性樹脂ポリマーの組み合わせ)の場合は、アルカリ性pH調節剤の付与により行われる。
2)弱カチオン性微粒子/強アニオン性微粒子又は強アニオン性水溶性ポリマーの組み合わせ(例.−NH2基含有微粒子/−SO3 -基含有微粒子又は水溶性樹脂ポリマーの組み合わせ)の場合は、酸性pH調節剤の付与により行われる。
3)弱アニオン性微粒子/弱カチオン性微粒子又は弱カチオン性水溶性ポリマーの組み合わせ(例.−COOH基含有微粒子/−NH2基含有微粒子又は水溶性樹脂ポリマーの組み合わせ)の場合は、酸性又はアルカリ性のpH調節剤により行われる。
4)弱カチオン性微粒子/弱アニオン性微粒子又は弱アニオン性水溶性ポリマーの組み合わせ(例.−NH2基含有微粒子/−COOH基含有微粒子又は水溶性樹脂ポリマーの組み合わせ)の場合は、酸性又はアルカリ性のpH調節剤により行われる。
また、塗布層の上にpH調節剤を重層塗布する場合にはエクストルージョンダイコーターを用いることが好ましい。更に塗布層の上にpH調節剤を噴霧するには公知の噴霧方法が使用できる。
本発明のインクジェット記録用受像材料に印字するインクジェット記録インクとしては、水溶性染料系、顔料系、分散インク系、UVインク系、溶剤系等のインクジェット記録インクが制限なく用いうるが、分散インクを用いた場合、本発明の効果をより発揮しうる。
分散インクは、少なくとも一種の油溶性染料と、少なくとも一種の油溶性ポリマーと、少なくとも一種の(水の溶解度が4g以下である)低沸点有機溶媒とを混合して油相(有機相)を調製し、得られた油相を水(水相)中に加え、ホモジナイザーを用いて乳化分散させることにより得られる、油溶性ポリマー中に油溶性染料が内包された着色微粒子が分散されたインクである。
また、前記着色微粒子の分散液に、末端に疎水性基をもつ水溶性化合物(ポリマーを含む)を添加することにより、着色微粒子(分散滴)の凝集を効果的に抑制し、均一な分散状態を安定に保持することができる。
前記のごとき分散インクは特願2003−24530号明細書に詳細に記載されており、該明細書に記載の分散インクを本発明の記録方法に用いることができる。
例えば、アントラキノン系、ナフトキノン系、スチリル系、インドアニリン系、アゾ系、ニトロ系、クマリン系、メチン系、ポルフィリン系、アザポルフィリン系、フタロシアニン系等の染料が挙げられる。なお、フルカラー印刷用には、通常イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)の三原色に黒(K)を加えた、少なくとも4色が必要となる。これらの4色の色素の具体例及びインク中での含有量は前記明細書の段落0030〜0213に記載のものが適用できる。
また、油溶性ポリマーのガラス転移温度等を調節したり分散安定性等を向上させるために高沸点有機溶媒を添加することもできる。
疎水性基とは脂肪族基、芳香族基、脂環式基等であり(具体的には前記明細書の段落0306〜0314に示されるものが挙げられる)、疎水性ポリマーとはポリスチレン及びその誘導体、ポリメタクリル酸エステル及びその誘導体、ポリアクリル酸エステル及びその誘導体、ポリ塩化ビニル等である。また、ヘテロ結合を有する2価の連結基とはエーテル結合、エステル結合、チオエーテル結合、チオエステル結合等をいう。また、水溶性ポリマーとはビニルアルコール系モノマー及び不飽和カルボン酸モノマー、不飽和スルホン酸モノマー又は不飽和ホスホン酸モノマーの少なくとも1種、更にこれらにビニルエステル系モノマー(酢酸ビニル、蟻酸ビニル、プロピオン酸ビニル等)を含むモノマーから重合して得られるポリマーや、−CH2−C(R)(OH)−CH2−O−(Rは水素原子又は炭素数1〜10のアルキル基)を繰り返し単位として含むポリマー等が挙げられる。
末端に疎水性基を有する水溶性ポリマーの具体例及びそのインク中の含有量は前記明細書の段落0329〜0332に記載のものを適用しうる。
前記成分の他に、油相を調製する際、他の水溶性ポリマー(前記明細書段落0336に記載のもの)、界面活性剤(前記明細書段落0337に記載のもの)を適宜使用できる。
顔料インクは、水不溶性の有機顔料を界面活性剤や分散ポリマーを含む水性媒体に添加後、硬質ビーズを用いてサンドミル、ボールミルなどの分散機によって微細化して調製される。この顔料インクにおいて、分散インクの説明の箇所で述べた、末端に疎水性基を有する水溶性ポリマーを顔料と共存させることにより、顔料を、凝集を起こすことなく均一かつ安定に水系媒体に分散させることができる。このような顔料インクは特願2003−24004号明細書に詳細に開示されており、本発明の記録方法に用いられる。前記の末端に疎水性基を有する水溶性ポリマー及びインク中の含有量は前記明細書の段落0023〜0056に記載のものを、また、用いうる顔料及びインク中の含有量は同明細書段落0057及び0058に記載のものを適用しうる。
水溶性染料インクは、水溶性染料を水性媒体に溶解させたインクである。水溶性染料インクは透明性及び色濃度が高いという特徴を有する。また、水溶性染料は水中安定性が良好であるが、まれに保存中に徐々に析出することがあり、これがノズル中で起こると液詰まりを起こす。このため、前記で述べたと同様な、ヘテロ結合を有する2価の連結基を介して、疎水性基又は疎水性ポリマーと、繰り返し単位として−CH2−C(R)(OH)−CH2−O−(Rは水素原子又は炭素数1〜6のアルキル基)を含むポリマーとが連結した水溶性ポリマーを水溶性染料インク中に添加すると、保存時に染料の析出が抑制される。したがって、ノズル部での液詰まりの発生を防ぎ、また液詰まりが発生してもその部分での洗浄(クリーニング)性に優れている。このような水溶性染料インクは、特願2003−100492号明細書に詳細に説明されており、用いうる水溶性染料及び水溶性染料のインク中における含有量については前記明細書段落0045〜0056に、前記疎水性基含有水溶性ポリマー及び該ポリマーのインクにおける含有量については同明細書段落0019〜0043に記載のものを適用しうる。
光硬化性インクは、印字後に光(紫外線等)照射して重合硬化させるインクであり、着色剤、光硬化性オリゴマー及び/又はモノマー及び光重合開始剤を少なくとも含み、水系のもの及び非水系のものがあるが、いずれも用いることができる。例えば水系の光硬化性インクとしては、例えば特開2001−323194号公報の段落0035〜0053、0056〜0065に記載のもの[光硬化性モノマー/オリゴマー(0035〜0037)、光重合開始剤(0038〜0040)、着色剤(0041〜0048)、水性媒体(0051〜0052)]、特開2000−336295号公報の段落0015〜0078、0089〜0093に記載のもの[光重合ウレタンオリゴマー/モノマー(0016〜0028)、光重合開始剤(0030〜0032)、着色剤(0030〜0038)、水性溶媒(0043〜0044)]のものを用いることができる。また、非水系の光硬化性インクとしては、例えば、特開2003−147233号公報の段落0005〜0048に記載のもの[顔料(0013)、紫外線硬化性化合物(0014〜0019)、光重合開始剤及び増感剤(0020〜0023)]を用いることができる。
前記光重合性モノマーを、印字後に紫外線等の光によって重合硬化させることにより、印字画像は任意に選択された被記録材に固定され、画像の画像安定性、すなわち耐水性、耐光性(特に対オゾン性)、及び耐擦過性を向上させることができる。
溶剤系インクは、油溶性染料を有機溶媒に溶解させたものである。油溶性染料としては、前記分散インクの箇所で記載した油溶性染料を同様に用いることができる。また、有機溶媒としては、溶剤系インクが記載されている特開昭63−60784号公報の4頁右下欄下から5行ないし5頁右下欄5行中、同箇所の5頁左上欄2行〜同頁左下欄7行に記載の有機溶媒が使用しうる。
実施例1
[インクジェット記録用受像材料の作製]
<支持体の作製>
LBKP100部からなる木材パルプをダブルディスクリファイナーによりカナディアンフリーネス300mlまで叩解し、エポキシ化ベヘン酸アミド0.5部、アニオンポリアクリルアミド1.0部、ポリアミドポリアミンエピクロルヒドリン0.1部、カチオンポリアクリルアミド0.5部を、いずれもパルプに対する絶乾質量比で添加し、長網抄紙機により秤量し170g/m2の原紙を抄造した。
以下の構造式で示すアニオン性微粒子A−1の35%水分散液(pH:4)100部を攪拌しながら、以下の構造式で示すカチオン性微粒子K−1の35%水分散液(pH:6.8)10部を添加し、NaOH(1N)にてpHを7.8に調整して、目的とする塗布液を調製した。塗布液の粘度は115mP・sであった。
実施例1において、塗布液の調製を以下のように変更する他は、実施例1と同様にしてインクジェット記録用受像材料Bを作製した。
(塗布液の調製)
アニオン性微粒子A−2の50%分散液(中央理化工業(株)製の「ES−90」、カルボキシル基含有アクリル共重合体(Tg:108℃)分散液、pH:8)100部に、脱イオン水20部を加え、これを攪拌しながら、カチオン性微粒子K−2の40%分散液(日信化学工業(株)製の「ビニブロン2642」、第4級アンモニウム塩含有モノマー単位を含むアクリル系共重合体(Tg:−34℃)分散液、pH:6)10部を添加し、NaOH(1N)にてpHを8.0に調整して、目的とする塗布液を調製した。塗布液の粘度は210mP・sであった。
実施例1において、塗布液の調製を以下のように変更する他は、実施例1と同様にしてインクジェット記録用受像材料Cを作製した。
(塗布液の調製)
以下の構造式で示すカチオン性微粒子K−3の35%水分散液(pH:11)100部を攪拌しながら、以下の構造式で示すアニオン性微粒子A−3の35%水分散液(pH:7)10部を添加し、塩酸(1N)にてpHを7.3に調整して、目的とする塗布液を調製した。塗布液の粘度は240mP・sであった。
実施例1において、塗布液及びインクジェット記録用受像材料の作製を以下のように変更する他は、実施例1と同様にしてインクジェット記録用受像材料Dを作製した。
(塗布液の調製)
前記構造式で示すカチオン性微粒子K−3の35%水分散液(pH:11)100部を攪拌しながら、前記構造式で示すアニオン性微粒子A−3の35%水分散液(pH:7)10部を添加し、塩酸(1N)にてpHを9に調整して、目的とする塗布液を調製した。塗布液の粘度は110mP・sであった。
(pH調整用オーバーコート液の調製)
酢酸と脱イオン水にて0.2%の酢酸水溶液を調製し、酢酸水溶液100部に表面張力調整のためにオルフィンPD−101(日信化学工業(株)製)を0.1部添加し、pH調整用オーバーコート液を調製した。
実施例1で用いたと同じ支持体のオモテ面にコロナ放電処理を施した後、支持体のオモテ面に、前記塗布液及びpH調整用オーバーコート液を、エクストルージョン・ダイコーターを用いてウェット塗布量がそれぞれ85ml/m2及び8ml/m2となるように重層塗布し(塗布工程)、熱風乾燥機にて80℃(風速3〜8m/s)で10分間乾燥させた(乾燥工程)。これにより乾燥膜厚が約30μmの多孔質層が設けられたインクジェット記録用受像材料Dを得た。
実施例4において、pH調整用オーバーコート液を塗布する代わりに、熱風乾燥を行う際、空気の代わりに炭酸ガスを20%含んだ空気で乾燥をする他は、同様にしてインクジェット記録用受像材料Eを作製した。
実施例1において、塗布液を以下のものに変更する他は、実施例1と同様にしてインクジェット記録用受像材料Fを作製した。
(塗布液の調製)
前記構造式で示すアニオン性微粒子A−1の35%水分散液(pH4)100部を攪拌しながら、前記アニオン性微粒子A−3の35%水分散液(pH7)10部を添加し、NaOH(1N)にてpHを7.8に調整して、塗布液を調製した。塗布液の粘度は74mP・sであった。
実施例1において、塗布液を以下のものに変更する他は、実施例1と同様にしてインクジェット記録用受像材料Gを作製した。
(塗布液の調製)
前記構造式で示すカチオン性微粒子K−3の35%水分散液(pH11)100部を攪拌しながら、前記カチオン性微粒子K−2の40%水分散液(pH6)10部を添加し、NaOH(1N)にてpHを7.8に調整して、塗布液を調製した。塗布液の粘度は68mP・sであった。
実施例3において、塗布液の調製の際、前記カチオン性微粒子K−3の代わりにK−1を用い、pH調節を行わない他は、実施例3と同様にして塗布液の調製を行ったが、凝集が大きく、塗布不可能であった。
実施例3において、塗布液調製の際にpH調節を行わない他は、実施例3と同様にして塗布液の調製を行い、実施例3と同様にしてインクジェット記録用受像材料Hを作製した。この際の塗布液のpHは10、粘度は53mP・sであった。
段落0020の後段に記載の走査型電子顕微鏡を用いる方法を用いて測定した。結果を表1に示す。
<多孔質層へのインク浸透性の評価>
従来のBristow法を改良した熊谷理工業機(株)製の自動走査型吸液計KM500Winにより求めた。この装置による測定法については「パ技協誌」第48巻第6号第88〜92頁に記載されている。この装置により、以下のようにして調製した分散インクの多孔質層へのインク転移量を測定し、この測定より得られる吸液曲線(液体転移量/接触時間)の傾きを求め、前記分散インク30ml/m2が浸透するに要する時間を計算して、インク浸透性の評価を行った。結果を表1に示す。
《分散インクの調製》
酢酸エチル10部に、下記油溶性染料(a)0.6部と、油溶性ポリマー(ブチルアクリレート/メチルメタクリレート共重合体〔共重合比(モル比)=50/50〕)1.4部と、下記化合物(B−1)0.3部とを混合して溶液I(有機相)を得た。一方、水15部にジ(2−エチルヘキシル)スルホコハク酸ナトリウム0.3部を加えて溶液II(水相)を得た。
・前記着色微粒子分散物(D−1) …60部
・ジエチレングリコール … 5部
・グリセリン …15部
・ジエタノールアミン … 1部
・ポリエチレングリコール … 1部
・水 …全体で100部となる量
また、同じ荷電を有する微粒子同士を用いた場合(比較例1、2及び4)、実質的な多孔性が得られず分散インクの浸透性は非常に低く、分散インクを用いたラインヘッドによる高速印画の可能性はない。
Claims (15)
- 支持体に、表面に荷電を有する有機微粒子及び該有機微粒子の荷電と反対荷電を有する有機微粒子を含有する塗布液、又は表面に荷電を有する有機微粒子と該有機微粒子の荷電と反対荷電を有する水溶性ポリマーを含有する塗布液を塗布して形成される多孔質層を有する受像材料。
- 前記多孔質層の平均細孔径が、0.001〜100μmであることを特徴とする請求項1に記載の受像材料。
- 前記多孔質層が熱可塑性であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の受像材料。
- 前記表面に荷電を有する有機微粒子及び該有機微粒子の荷電と反対荷電を有する有機微粒子の少なくとも一方が、弱荷電性であることを特徴とする請求項1ないし請求3のいずれか1項に記載の受像材料。
- 前記表面に荷電を有する有機微粒子と該有機微粒子の荷電と反対荷電を有する水溶性ポリマーの少なくとも一方が、弱荷電性であることを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載の受像材料。
- 前記表面に荷電を有する有機微粒子が、アニオン性基又はカチオン性基を有する有機微粒子であることを特徴とする請求項1ないし請求項5のいずれか1項に記載の受像材料。
- 前記水溶性ポリマーが、アニオン性基又はカチオン性基を有する水溶性ポリマーであることを特徴とする請求項1ないし請求項6のいずれか1項に記載の受像材料。
- 前記受像材料がインクジェット記録用であることを特徴とする請求項1ないし請求項7のいずれか1項に記載の受像材料。
- 支持体に、表面に荷電を有する有機微粒子及び該有機微粒子の荷電と反対荷電を有する有機微粒子を含有する塗布液、又は表面に荷電を有する有機微粒子と該有機微粒子の荷電と反対荷電を有する水溶性ポリマーを含有する塗布液を塗布して多孔質層を形成する請求項1に記載の受像材料の製造方法。
- 前記塗布液の粘度が10〜500mPa・sの範囲にあり、かつ塗布液に沈殿が生じていないことを特徴とする請求項9に記載の受像材料の製造方法。
- 前記塗布液の粘度の調節は、塗布液のpH調節により行われることを特徴とする請求項9又は請求項10に記載の受像材料の製造方法。
- 前記塗布液のpH調節は、pH調節剤により行われることを特徴とする請求項9ないし請求項11のいずれか1項に記載の受像材料の製造方法。
- 前記pH調節剤が、揮発性であることを特徴とする請求項9ないし請求項12のいずれか1項に記載の受像材料の製造方法。
- 支持体に、表面に荷電を有する有機微粒子及び該有機微粒子の荷電と反対荷電を有する有機微粒子を含有する塗布液、又は表面に荷電を有する有機微粒子と該有機微粒子の荷電と反対荷電を有する水溶性ポリマーを含有する塗布液を塗布すると同時に、又は塗布により形成された塗布層が乾燥する前に、塗布層にpH調節剤を付与することを特徴とする請求項1に記載の受像材料の製造方法。
- 請求項1ないし請求項8のいずれか1項に記載の記載の受像材料に、油溶性染料を油溶性ポリマーの微粒子中に内包させた着色微粒子を分散させたインクを用いて印画する画像形成方法。
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