JP2005224720A - 水処理用の細菌リアクター及び藻類リアクター並びにこれらを用いた水浄化装置 - Google Patents

水処理用の細菌リアクター及び藻類リアクター並びにこれらを用いた水浄化装置 Download PDF

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Abstract

【課題】 有機物や無機栄養塩を含有して富栄養化の原因になる廃水(被処理水)や海水又は淡水の閉鎖系水域で富栄養化した水(被処理水)から、有機物や無機栄養塩を効率良く除去することができ、しかも、比較的大量の被処理水を処理可能な水浄化装置を提供する。
【解決手段】リアクター本体の反応域内に充填された付着担体と、この付着担体の表面に付着されたシュードモナス属菌株又はナビキュラ属珪藻株とからなる細菌リアクター又は藻類リアクターであり、細菌リアクターについては被処理水中の有機物を分解し、また、藻類リアクターについては被処理水中の無機栄養塩を取り込んで除去するものである。また、上記細菌リアクターの排出口と藻類リアクターの導入口とを連結して構成され、被処理水を処理して有機物と無機栄養塩とが分解・除去されて浄化された処理済水を排出する水浄化装置である。
【選択図】 なし

Description

この発明は、好気性付着性従属栄養性細菌を用いた水処理用のバイオリアクター(細菌リアクター)、又は付着性微細藻類を用いた水処理用のバイオリアクター(藻類リアクター)、若しくはこれらの細菌リアクターと藻類リアクターとを組み合わせて構成した水浄化装置、並びに、上記藻類リアクターの付着担体再生方法や、上記細菌リアクターや藻類リアクターの好気性付着性従属栄養性細菌や付着性微細藻類として好適な菌株や藻株に関する。
内湾海域や湖、沼、流れの遅い河川等の閉鎖系水域においては、例えば、隣接する漁港の漁獲物処理場から排出される漁獲物の洗浄廃水、処理廃水、加工廃水等や、近隣の畜産物、食品等の加工工場等から排出される畜産廃水、食品廃水等を始めとする産業廃水、近隣の家庭から排出される生活廃水等の有機物を含有する廃水(有機物含有廃水)が流入し、あるいは、プランクトン等の生物遺骸や魚介類養殖業の給餌、魚の糞等による自家汚染等が原因し、赤潮やアオコ等の発生や貧酸素化等の様々な弊害を引き起こす富栄養化の問題が深刻になっている。
そこで、従来においても、有機物を含んで上述した閉鎖系水域での富栄養化の原因になる種々の有機物含有廃水を処理し、あるいは、富栄養化した閉鎖系水域の底部に浮遊するヘドロ等を処理するための様々な試みが行われている。
例えば、特許第2,955,608号掲載公報には、バチルス菌に属する有機物分解能を有する微生物(バチルス菌HR-6等)を用いて生ゴミ等の有機廃棄物を分解し、副生した処理完了物については肥料や飼料等として再利用することが提案されており、また、特開2001-95,564号公報には、おが屑等の担体に担持させたブレビバクテリウム、大腸菌、JF2菌等の蛋白分解能を有する好塩性好気性細菌を用い、ばっき攪拌装置を備えた分解槽で塩分を含有する貝汁やクラゲ細断ゲル状液等の有機物含有廃水の有機物を分解し、この分解槽で分解された有機物の固形分を沈殿槽で沈殿させて分離し、更に必要により回収された有機物の固形分を上記のバチルス菌HR-6で分解する有機物分解方法及び装置が提案されている。
しかしながら、これらの方法は、生ゴミ等の有機廃棄物や、貝汁やクラゲ細断ゲル状液等の有機物を極めて高濃度で含む有機物含有廃水を処理の対象としており、閉鎖系水域に流れ込む比較的低濃度の有機物を含有する種々の有機物含有廃水や、閉鎖系水域においてこれらの有機物含有廃水や自家汚染等が原因して富栄養化した水の浄化には不向きである。
また、バチルス菌や好塩性好気性細菌を用いて有機物を分解処理した後の処理済水は、その有機物濃度は低下しているものの、微生物により有機物を分解した際にはアンモニウム塩(NH4)、硝酸塩(NO3)及び亜硝酸塩(NO2)からなる溶存態無機窒素(DIN; Dissolved Inorganic Nitrogen)や、リン酸塩(PO4)からなる溶存態無機リン(DIP; Dissolved Inorganic Phosphorus)や、その他ケイ酸塩(SiO4)、硫酸塩(SO4)等の無機栄養塩が副生して蓄積され、この無機栄養塩濃度はかえって高濃度になる。このため、この微生物で有機物を分解処理した後の処理済水をそのまま閉鎖系水域に放流すると、この閉鎖系水域での無機栄養塩濃度が高くなって富栄養化し、内湾海域においてはシャットネラ(ラフィド藻の一種)等の赤潮発生の原因になるほか、湖、沼、河川等においてはアオコ等の発生の原因になる。そこで、この有機物を分解した後の処理済水はそのままでは閉鎖系水域に放流することができず、この無機栄養塩を除去するための面倒な廃水処理が不可欠になる。
また、特開平11-309,491号公報には、光合成細菌と有機栄養微生物の共生作用により、高濃度の有機物含有廃水や閉鎖系水域の富栄養化により生じたヘドロを好気的に分解することが提案されている。しかしながら、この方法においても、上記の場合と同様に、高濃度の有機物含有廃水やヘドロ中の有機物を分解した後に回収される処理済水中には不可避的に無機栄養塩が蓄積し、この無機栄養塩を除去するための面倒な廃水処理が必要になる。
更に、特開平9-106号公報や特開平10-118,689号公報には、内部に浮遊性微細藻類を収容するバイオリアクターと、高濃度の無機栄養塩を含んで富栄養化状態になった海水や淡水を上記バイオリアクター内に揚水する揚水装置と、上記バイオリアクター内の浮遊性微細藻類を回収する藻類回収装置とを備え、内湾海域や湖、沼、河川等の閉鎖系水域の富栄養化状態の水を浄化し、内湾海域においては赤潮の発生を、また、湖、沼、河川等においてはアオコ等の発生を防止すると共に、浮遊性微細藻類により固定化した無機栄養塩を再利用することが提案されている。
しかしながら、この方法においては、バイオリアクター内で増殖し浮遊する微細藻類を回収するための藻類回収装置が必須であり、この藻類回収装置は、その性質上、構造が複雑であるほか、その操業やメンテナンスに多大な手間を要し、しかも、処理しようとする海水や淡水の処理量を増大させようとすると、無機栄養塩を回収する浮遊性微細藻類の密度が希釈されて低くなり、処理効率が著しく低下する。
更に、有機物分解能を有する微生物を用いて種々の有機物含有廃水中の有機物を分解する場合、ばっき攪拌装置を備えた分解槽を用いてバッチ式で操業されるのが普通であるが、大量の廃水を処理するためには大掛かりな設備が必要になり、しかも、各分解槽ごとの連続運転が困難であって、必ずしもその操業が効率的であるとはいえない。富栄養化した海水や淡水の従来の微生物による浄化方法は、浮遊性の微生物を用いていることから、大量の廃水を短時間で処理できないという問題がある。
特許第2,955,608号掲載公報 特開2001-95,564号公報 特開平11-309,491号公報 特開平9-106号公報 特開平10-118,689号公報
そこで、本発明者らは、比較的大量の被処理水を連続的にかつ容易に処理可能であると共に、内湾海域や湖、沼、河川等の閉鎖系水域での富栄養化の原因になる種々の有機物含有廃水や閉鎖系水域において富栄養化状態の水等の被処理水を効率良く処理することができ、特に被処理水中の無機栄養塩を効率良く除去することができてる水浄化装置について鋭意検討した結果、有機物を含む被処理水については例えば新たに分離されたシュードモナス エスピー U-18 (Pseudomonas sp. U-18) FERM P-19505菌株等の好気性付着性従属栄養性細菌を用いた細菌リアクターで処理し、また、無機栄養塩を含む被処理水については例えば新たに分離されたナビキュラ エスピー S (Navicula sp. S) FERM P-19683珪藻株等の付着性微細藻類であるを用いた藻類リアクターで処理することにより、有機物及び/又は無機栄養塩を含む被処理水を効率的に処理することができ、最終的には有機物及び無機栄養塩が共に除去された処理済水とすることができることを見出し、本発明を完成した。
従って、本発明の目的は、有機物及び/又は無機栄養塩を含有して富栄養化の原因になる有機物及び/又は無機栄養塩含有廃水(被処理水)や海水又は淡水の閉鎖系水域で富栄養化した水(被処理水)から、有機物及び/又は無機栄養塩を効率良く除去することができ、しかも、比較的大量の被処理水を連続的にかつ容易に処理可能な水浄化装置を提供することにある。
また、本発明の他の目的は、有機物を含有して富栄養化の原因になる有機物含有廃水(被処理水)や海水又は淡水の閉鎖系水域で富栄養化した水(被処理水)から、有機物を効率良く分解して除去することができ、しかも、比較的大量の被処理水を連続的にかつ容易に処理可能であり、上記水浄化装置を構成するバイオリアクターとして好適な細菌リアクターを提供することにある。
更に、本発明の他の目的は、無機栄養塩を含有して富栄養化の原因になる無機栄養塩含有廃水(被処理水)や海水又は淡水の閉鎖系水域で富栄養化した水(被処理水)から、無機栄養塩を効率良く除去することができ、しかも、比較的大量の被処理水を連続的にかつ容易に処理可能であり、上記水浄化装置を構成するバイオリアクターとして好適な藻類リアクターを提供することにある。
すなわち、本発明は、有機物を含む被処理水が処理される反応域、この反応域に上記被処理水を導入する導入口及び上記反応域内で処理された処理済水を排出する排水口を有するリアクター本体と、このリアクター本体の上記反応域内に充填された付着担体と、この付着担体の表面に付着された好気性付着性従属栄養性細菌とからなる細菌リアクターであり、上記導入口から反応域内に被処理水を導入し、この反応域内では上記好気性付着性従属栄養性細菌で被処理水中の有機物を分解し、この有機物分解処理後の処理済水を排出口から排出する水処理用の細菌リアクターにおいて、上記好気性付着性従属栄養性細菌がシュードモナス属のバクテリアであることを特徴とする水処理用の細菌リアクターである。
また、本発明は、無機栄養塩を含む被処理水が処理される反応域、この反応域に上記被処理水を導入する導入口及び上記反応域内で処理された処理済水を排出する排水口を有するリアクター本体と、このリアクター本体の上記反応域内に充填された付着担体と、上記付着担体の表面に付着された付着性微細藻類とからなる藻類リアクターであり、上記導入口から反応域内に被処理水を導入し、この反応域内では上記付着性微細藻類により被処理水中の無機栄養塩を取り込んで除去し、この無機栄養塩除去処理後の処理済水を排出口から排出する水処理用の藻類バイオリアクターにおいて、上記付着性微細藻類がナビキュラ属の珪藻類であることを特徴とする水処理用の藻類バイオリアクターである。
更に、本発明は、上記の細菌リアクターの排出口と上記の藻類リアクターの導入口とを連結して構成され、上記細菌リアクターの反応域内に有機物を含む被処理水を導入してこの被処理水中の有機物を好気性付着性従属栄養性細菌で分解し、次いで、得られた有機物分解処理後の処理済水を藻類リアクターの反応域内に導入してこの処理済水中の無機栄養塩を付着性微細藻類により取り込んで除去し、有機物と無機栄養塩とが分解・除去されて浄化された処理済水を排出することを特徴とする水浄化装置である。
更にまた、本発明は、上記の藻類リアクター内で増殖した付着性微細藻類を除去してリアクター本体の反応域内に充填された付着担体を再生する藻類リアクターの付着担体再生方法であり、リアクター本体から付着性微細藻類が付着した付着担体を取り出し、この付着担体に付着した付着性微細藻類を餌料として岩虫を飼育することを特徴とする藻類リアクターの付着担体再生方法である。
本発明において、細菌リアクターや藻類リアクターを構成するリアクター本体は、それが被処理水である有機物や無機栄養塩を含有する水に対して優れた耐蝕性を有する材質で形成され、連続操業に適した型式のものであれば特に制限はないが、好ましくは、その下部に被処理水の導入口を有すると共に上部に処理済水の排水口を有し、反応域内を下方から上方に向けて被処理水が流れる縦型であるのがよく、また、特に藻類リアクターのリアクター本体については、付着性微細藻類にその繁殖に必要な光を照射するために、好ましくは光透過性であるのがよい。
また、細菌リアクターや藻類リアクターの反応域内に充填される付着担体についても、基本的には好気性付着性従属栄養性細菌や付着性微細藻類が容易に付着でき、上記リアクター本体の反応域内に充填できるものであればよく、例えば、小塊状、球状、直方体状、円柱状、角柱状、円筒状、角筒状、馬蹄形状、鞍形状等の形状に形成されたガラス製、セラミックス製、プラスチック製、金属製、製鉄スラグ製等のものが挙げられる。そして、この付着担体については、好ましくは、より多くの好気性付着性従属栄養性細菌や付着性微細藻類を付着させるために比表面積の大きいものがよく、また、同じ体積でより比表面積が大きく、かつ、好気性付着性従属栄養性細菌や付着性微細藻類をより確実に付着させるために多孔質体で形成するのがよい。また、特に藻類リアクターで用いる付着担体については、リアクター本体の場合と同様に、付着性微細藻類にその繁殖に必要な光を照射するために、好ましくは光透過性であるのがよい。
本発明において、細菌リアクターの付着担体に付着させる好気性付着性従属栄養性細菌については、被処理水が海水である場合には、この海水中で付着担体に付着し、有機物を栄養源として生育する従属栄養性(動物性)であることが必要であり、また、被処理水が淡水である場合には、この淡水中で付着担体に付着し、有機物を栄養源として生育する従属栄養性(動物性)であることが必要である。これは、細菌リアクターの反応域に充填した付着担体に確実に付着して流失することがなく、また、被処理水中の有機物を分解処理するためである。
この好気性付着性従属栄養性細菌の具体例としては、例えば、シュードモナス属、ビブリオ属、アルテロモナス属、アルカリゲネス属等の蛋白分解活性の高いバクテリアを挙げることができ、有機物分解速度(細菌増殖速度)や取扱性等の観点から、好ましくは単離された菌株であるのがよい。更に、富栄養化した閉鎖系水域の水中や底の泥等から、特に水中に沈んだ岩石や粒状有機物等の表面から採取されるバクテリアは、所望の付着性と従属栄養性を有するものであることが多いので、この富栄養化した閉鎖系水域から採取されたバクテリアを定法に従って単離し、この単離された菌株からより優れた付着性及び従属栄養性を有する菌株を選択して用いるのがよい。特に、被処理水が発生する現場の富栄養化した閉鎖系水域から採取されたバクテリアを使用すれば、当該閉鎖系水域に外来のバクテリアを持ち込むことがなく、環境維持の観点から極めて好ましい。
このような好気性付着性従属栄養性細菌として特に好ましいものはシュードモナス属のバクテリアであり、より好適な具体例を示せば、例えば富栄養化した閉鎖系水域である高知県浦の内湾の表層海水中に数日間浸漬されたスライドガラス表面より分離され、コロニーの色:白、グラム染色:−、形状:桿菌、運動性:+、鞭毛:単鞭毛、オキシダーゼテスト:−、カタラーゼテスト:+、硝酸還元能:+、クエン酸利用能:+、ブドウ糖利用:酸化的、硫化水素産生能:+、タンパク分解能:+、セルロース分解能:−、及び、デンプン分解能:+の性状を有するシュードモナス エスピー U-18 (Pseudomonas sp. U-18) FERM P-19505菌株が好ましい。このシュードモナス エスピー U-18菌株は、寒天平板培地上にコロニーを速やかに形成し、ガラス表面等の固体表面への付着性が強く、また、タンパク等の高分子有機物の分解活性が高い。
また、本発明において、藻類リアクターの付着担体に付着させる付着性微細藻類については、被処理水が海水である場合には、この海水中で付着担体に付着し、無機栄養塩を栄養源として生育することが必要であり、また、被処理水が淡水である場合には、この淡水中で付着担体に付着し、無機栄養塩を栄養源として生育することが必要である。これは、藻類リアクターの反応域に充填した付着担体に確実に付着して流失することがなく、また、被処理水中の無機栄養塩を取り込んで除去するためである。
この付着性微細藻類の具体例としては、例えば、ニッチャ属やナビキュラ属等の珪藻類、ラン藻類、緑藻類等を挙げることができ、無機栄養塩除去速度(増殖速度)の観点から、好ましくは単離された藻株であるのがよく、更には魚介類の餌料として再利用に適していることから、好ましくは珪藻類であってより好ましくは単離された珪藻類であるのがよい。特に、富栄養化した閉鎖系水域の水中や底の泥、水中に沈んだ岩石等の表面等から採取される藻類は、所望の付着性と無機栄養塩除去速度を有するものが多いので、この富栄養化した閉鎖系水域から採取された藻類を定法に従って単離し、この単離された藻株からより優れた付着性及び増殖性を有する藻株を選択して用いるのがよい。
このような付着性微細藻類として特に好ましいものは、珪藻類のうち羽状目に属し、上下両方の殻に長くて発達した縦溝が存在して間板や管状構造を持たず木の葉のような形状を有し、付着性であって単体で存在し、盛んに滑走運動を行う有縦溝亜目であるナビキュラ属の珪藻株である。このようなナビキュラ属の珪藻株は、例えば富栄養化した閉鎖系水域の表層海水中に数日間浸漬されたスライドガラス表面から分離したり、あるいは、海底から底泥と共に採取した海水を透明ガラス瓶中で培養し、このガラス瓶内面から分離することにより、入手することができる。
このナビキュラ属の珪藻類の好適な具体例としては、閉鎖系水域である高知県浦の内湾15mの海底から底泥と共に採取した海水を透明ガラス瓶中で培養し、このガラス瓶内面から分離して得られたナビキュラ エスピー S (Navicula sp. S) FERM P-19683珪藻株を挙げることができ、このナビキュラ エスピー S珪藻株は、ガラス表面等の固体表面への付着性が強く、また、分裂速度が約0.45回/日と極めて速く、無機栄養塩を取り込んで除去する速度が速い。
本発明において、上記の細菌リアクターと藻類リアクターとを連結して水浄化装置を構成することができる。この場合、細菌リアクターの排水口に藻類リアクターの導入口を接続し、細菌リアクターが上流に位置して藻類リアクターが下流に位置するように配置することが必要であり、これによって、細菌リアクターの好気性付着性従属栄養性細菌で被処理水中の有機物を分解した際に、有機物が分解されて無機化し、有機物分解処理後の処理済水中に無機栄養塩が蓄積するが、この有機物分解処理後の処理済水中に蓄積した無機栄養塩を藻類リアクターの付着性微細藻類により取り込んで除去することができ、富栄養化の原因になる有機物と無機栄養塩とが共に分解・除去されて浄化された処理済水を排出することができる。
また、本発明の上記水浄化装置において、藻類リアクターでの無機栄養塩取込・除去速度が細菌リアクターでの有機物分解・再生速度よりも速いのが一般的であるので、好ましくは、被処理水を比較的大型の細菌リアクターに連続的に導入し、引き続きこの細菌リアクターからその下流の比較的小型の藻類リアクターに連続的に通水するのがよく、これによって構成された水浄化装置の無駄のない連続的操業が可能になる。
更に、本発明の水浄化装置においては、好ましくは、細菌リアクターの上流側に泡沫分離装置を接続し、この泡沫分離装置によって細菌リアクターの反応域内に導入される有機物含有被処理水を泡沫分離処理し、細菌リアクターの反応域内に導入される有機物含有被処理水から予め汚濁物質を分離除去して泡沫分離処理水とするのがよく、これによって細菌リアクターや藻類リアクターでの有機物除去や無機栄養塩除去等の効率を高めることができる。
この目的で使用される泡沫分離装置は、具体的には、気泡を液中に供給する工程(気泡の供給工程)と、気液界面に汚濁物質を吸着・濃縮せしめる工程(吸着工程)と、水面に汚濁物質を吸着した安定な気泡の層を形成せしめる工程(安定泡沫の生成工程)と、安定泡沫をスカムスキマー等で分離除去する工程(排出工程)とを実行する機構を備えている装置であり(例えば、楽水 No.795 pp35-38 (2001.7)参照)、これら気泡の供給工程、吸着工程、安定泡沫の生成工程及び排出工程を繰り返すことにより、有機物含有被処理水中の汚濁物質を効率良く分離除去することができる。
更に、本発明は、上記の藻類リアクター内で増殖した付着性微細藻類を除去してリアクター本体の反応域内に充填された付着担体を再生する藻類リアクターの付着担体再生方法であって、リアクター本体から付着性微細藻類が付着した付着担体を取り出し、この付着担体に付着した付着性微細藻類を餌料として岩虫を飼育する藻類リアクターの付着担体再生方法である。この藻類リアクターの付着担体再生方法に用いられて養殖された岩虫は、イワイソメと称されるイソメ科の多毛類であり、釣餌としての需要がある。
付着担体に付着した付着性微細藻類を餌料として岩虫を飼育する方法については、特に限定されるものではないが、例えば、タンク等の設備を用いて親虫を養成し(親虫養成)、この親虫から生まれた稚虫を飼育水槽等の設備を用いて1.5〜3.5ヶ月で20〜40mmサイズの稚虫まで育成し(稚虫育成)、更に育成した稚虫を適当な干潟に放って体重3g以上になるまで養成し(稚虫養成)、この際に、稚虫育成や稚虫養成のための餌料として、配合飼料と共にあるいは配合飼料に代えて付着担体に付着した付着性微細藻類を用いるのがよく、給餌の条件としては温度:12℃以上34℃以下、干潟放養数:1200以上2400尾/m2以下、及び給餌:養殖重量の0.7重量%以上2.5重量%以下の餌料を干潮時投与で行うのがよい。
本発明の水浄化装置によれば、有機物及び/又は無機栄養塩を含有して富栄養化の原因になる有機物及び/又は無機栄養塩含有廃水(被処理水)や海水又は淡水の閉鎖系水域で富栄養化した水(被処理水)から、有機物及び/又は無機栄養塩を効率良く除去することができ、しかも、比較的大量の被処理水を連続的にかつ容易に処理することができる。
また、本発明の細菌リアクターによれば、有機物を含有して富栄養化の原因になる有機物含有廃水(被処理水)や海水又は淡水の閉鎖系水域で富栄養化した水(被処理水)から、有機物を効率良く分解して除去することができ、しかも、比較的大量の被処理水を連続的にかつ容易に処理可能であり、上記水浄化装置を構成するバイオリアクターとして好適に用いることができる。
更に、本発明の藻類リアクターによれば、無機栄養塩を含有して富栄養化の原因になる無機栄養塩含有廃水(被処理水)や海水又は淡水の閉鎖系水域で富栄養化した水(被処理水)から、無機栄養塩を効率良く除去することができ、しかも、比較的大量の被処理水を連続的にかつ容易に処理可能であり、上記水浄化装置を構成するバイオリアクターとして好適に用いることができる。
そして、本発明の藻類リアクターの付着担体再生方法によれば、本発明の藻類リアクター内で付着担体に付着して増殖した付着性微細藻類を餌料とし、釣餌等として有用な岩虫を飼育することができるので、藻類リアクターの付着担体に付着して増殖した付着性微細藻類の処理と釣餌等として有用な岩虫の飼育とを同時に行うことができる。
更に、本発明の微生物、シュードモナス エスピー U-18 (Pseudomonas sp. U-18) FERM P-19505菌株とナビキュラ エスピー S(Navicula sp. S) FERM P-19683珪藻株とは、上記の細菌リアクター又は藻類リアクターとして用いる微生物として極めて好適なものである。
以下、実施例及び比較例に基いて、本発明の好適な実施の形態を具体的に説明する。
〔好気性付着性従属栄養性細菌の採取と単離〕
高知県浦ノ内湾の光松定点で水深約20cmの位置にスライドガラスを沈め、1週間後にこのスライドガラスを回収し、スライドガラスの表面を滅菌した脱脂綿で拭ってこのスライドガラスに付着した微生物を採取し、FeTY液体培地(Fukami et al., 1992)10mlを入れた13mmφ試験管に入れ、20℃暗所で2日間静置培養した。
培地の液体表面に形成された被膜を白金耳で釣り上げ、新しいFeTY培地に接種する工程を毎日計3回繰り返し、被膜を速やかに形成する菌株を選抜し、その後、これらの培養液をFeTY寒天平板培地に画線して最終的に22株の付着性細菌を単離し、3%半流動FeTY寒天培地で更に前培養した。
次に、FeTY液体培地50mlとスライドガラスを入れた3cmφ試験管に上記前培養した培養液2.5mlを接種し、1日間静置培養した後スライドガラスを取り出し、0.2μmヌクレポアフィルターで濾過滅菌した熟成海水によりこのスライドガラスを軽く洗浄してから片面を4,6-diamidino-2-phenylindole(DAPI)で染色し、スライドガラス表面に付着している細菌の細胞数を落射蛍光顕微鏡下で計数し、付着細胞数の多いものを付着性の高い菌株として選抜した。
また、165℃で1時間乾熱滅菌した直径8mmのペーパーディスクに上記前培養した培養液を湿潤し、このペーパーディスクをカゼイン重曹寒天平板培地(Aaronson, 1970)上に乗せて3日間培養し、ペーパーディスク周辺に形成されるハローが大きいものを蛋白質分解活性(有機物分解活性)の高い菌株として選抜した。
このようにして単離した22株の付着性細菌から、特に付着性と蛋白質分解活性(有機物分解活性)に優れた好気性付着性従属栄養性細菌のU18株(以下、単に「U18菌株」という)を選抜し、このU18菌株についてその性状を調べた結果、コロニーの色:白、グラム染色:−、形状:桿菌、運動性:+、鞭毛:単鞭毛、オキシダーゼテスト:−、カタラーゼテスト:+、硝酸還元能:+、クエン酸利用能:+、ブドウ糖利用:酸化的、硫化水素産生能:+、タンパク分解能:+、セルロース分解能:−、及び、デンプン分解能:+の性状を有することから、シュードモナス属のバクテリアであることが判明した。このU18菌株は、シュードモナス エスピー U-18 (Pseudomonas sp. U-18)と命名され、2003年8月27日に独立行政法人産業技術総合研究所特許生物寄託センターに寄託番号「FERM P-19505」の下に寄託された。
〔細菌リアクターの作製〕
図1に示すように、内径7cm×長さ50cmの大きさの不透明な塩化ビニール製筒体6aの両端を導入口3a又は排出口4aを有する密栓7a,8aで密閉し、下端に導入口3aを有すると共に上端に排出口4aを有し、また、これら導入口3aと排出口4aとの間に反応域2aを有するリアクター本体1aを構成し、このリアクター本体1aの反応域2a内には付着担体5aとして洗浄後オートクレーブ処理した多孔質セラミック粒(直径約8〜16mm、株式会社テトラ製商品名:エコブレス)を充填した。なお、このエコブレスは、石炭灰のうちのクリンカーアッシュ、廃ガラス瓶の粒状物及び無機鉱物を加熱溶融して作製されたものである。
このリアクター本体1aの反応域2a内に、オートクレーブ処理した1/100希釈FeTY液体培地1リットルを入れ、そこに1/5希釈FeTY液体培地で2日間前培養したU18菌株の培養液150mlを接種し、1週間静置培養を行い、付着担体5aの表面及びリアクター本体1aの内壁面に付着させて増殖させた。その後、反応域2a内の培地を除去し、代わりに人工海水(ASW)1150mlを入れ、U18菌株を2日間飢餓培養し、細菌リアクターを調製した。
〔細菌リアクターの有機物分解処理試験〕
先ず、富栄養化した内湾海水である高知県浦ノ内湾の光松定点の表層水を0.2μmフィルターで濾過・除菌し、得られた海水に、人工的に有機物濃度を増加させないために、1/100濃度となるようにFeTY液体培地を添加し、有機物含有廃水(被処理水)の試料水を調製した。
次に、ペリスタルティクポンプを用いて、上記のようにして作製した細菌リアクターに、その導入口3aから反応域2a内に上記試料水を送水速度1000ml/日(換水率1回転/日)で連続的に送水し、20℃暗条件で20日間培養し、試料水の有機物分解処理試験を行った。
この有機物分解処理試験の間、細菌リアクターの導入口3a及び排出口4aから経時的に有機物分解処理前後の試料水を採取し、GF/Cグラスファイバーフィルター(Whatman社製)で濾過した後、無機栄養塩自動分析装置(BRAN+LUEBBE社製TRAACS-800)を用い、溶存態無機窒素(DIN)濃度と溶存態全窒素(DTN; Dissolved Total Nitrogen)〔試料水に酸化剤PEROX(0.1M-K2S2O8+0.6N-NaOH)を添加して加圧・分解し、NO3に酸化・分解して得られた窒素濃度(Nydahl, 1978)〕とを測定すると共に溶存態無機リン(DIP)濃度を測定し、また、上記DTN濃度とDIN濃度との差を溶存態有機窒素(DON; Dissolved Organic Nitrogen)濃度として求めた。
この有機物分解処理試験の結果を図2に示す。
この図2の結果から明らかなように、有機物分解処理前の試料水におけるDON濃度に比べて、有機物分解処理後の試料水におけるDON濃度が安定的に低減しており、また、これに対応してDIN濃度及びDIP濃度が著しく上昇しており、この細菌リアクターのU18菌株により試料水中の有機物が効果的に分解・無機化されていることが判明した。
〔付着性微細藻類の採取、単離及び無菌化〕
上記実施例1と同様にして微生物を脱脂綿により採取し、オートクレーブ処理したF液体培地(岩崎, 1979)10mlを入れた13mmφ試験管に入れ、攪拌してから20℃、14h-10hのL-Dサイクル、照度80μE・m-2・s-1の条件で5日間静置培養した。
培養5日後に脱脂綿のみを除去し、培地を交換してから試験管内に付着した微生物をアルコール滅菌したガラス棒で剥離し、新しい培地に植え継いで5日間培養した。この工程を5回繰り返し、培養液を顕微鏡で観察し、特定の種の微細藻類が優占して繁殖している試験管10本を選抜した。
ホールスライドガラスに、上で選抜した微細藻類の培養液を入れ、キャピラリーピペットを用いて顕微鏡下で1細胞づつ釣り上げ、新しいF液体培地を入れた24ウェルマイクロプレートに接種して培養し、培養中に速やかに形成された単一種のみの微細藻類のコロニーを白金耳で採取し、F液体培地に画線して培養し、その後に形成されたコロニーを白金耳で採取して再度F液体培地に接種することにより、微細藻類のD1株(以下、単に「D1藻株」という)を単離した。
次に、上で単離したD1藻株の培養液について、抗生物質のストレプトマイシン、ペニシリンGカリウム、エリスロマイシン、クロラムフェニコール及びポリミキシンを用い、抗生物質併用キャピラリーピペット洗浄法によりD1藻株の無菌化を試みた。先ず、D1藻株の培養懸濁液をガラスシャーレ入りホールスライドガラスに100μlとり、顕微鏡下でキャピラリーピペットを用いて細胞を吸い上げ、同じくガラスシャーレ入りホールスライドガラスに入った上記抗生物質の混合液100μlに洗いこんだ。この操作を次々に10回繰り返した後、D1藻株を1細胞づつ培地に接種し、1週間培養して得られた培養液の一部を染色(DAPI染色)し、顕微鏡で直接観察して細菌の有無を調べた。結果は、無菌化が達成されていた。
〔藻類リアクターの作製〕
図3に示すように、また、図1と同様に、内径24mm×長さ140mmの大きさの透明ガラス製筒体6bの両端を導入口3b又は排出口4bを有する密栓7b,8bで密閉し、下端に導入口3bを有すると共に上端に排出口4bを有し、また、これら導入口3bと排出口4bとの間に反応域2bを有するリアクター本体1bを構成し、このリアクター本体1bの反応域2b内には付着担体5bとして直径約5mmの無色透明のガラスビーズを充填した。
また、F液体培地10mlを入れた18mmφ試験管でD1藻株を1週間前々培養し、その培養液2mlを新しいF液体培地に植え継いで更に1週間前培養し、ヒスコトロン(日音医理科機械製作所製)を用いて試験管内壁に付着して増殖している藻体を剥離し、懸濁させた。
上記リアクター本体1bの反応域2b内にF液体培地20mlを充填してオートクレーブ処理した後、上記の前培養して得られた藻体懸濁液3mlを接種し、1週間静置培養し、次に反応域2b内の培地を除去し、代わりに人工海水(ASW)23mlを入れ、1日間静置培養して反応域2b内に残留した培地を除去し、藻類リアクターを調製した。
〔藻類リアクターの無機栄養塩除去処理試験〕
先ず、高知県海洋深層水研究所において水深340mより採取され、砂濾過された海洋深層水を用い、溶存態無機窒素(DIN)約25μM及び溶存態無機リン(DIP)約1.7μMを含む無機栄養塩含有廃水(被処理水)の試料水を調製した。
次に、ペリスタルティクポンプを用いて、上記のようにして作製した藻類リアクターに、その導入口3bから反応域2b内に上記試料水を送水速度1000ml/日(換水率42回転/日)で連続的に送水し、20℃、14h-10hのL-Dサイクル、照度80μE・m-2・s-1の条件で20日間培養し、試料水の無機栄養塩除去処理試験を行った。
この無機栄養塩除去処理試験の間、藻類リアクターの導入口3b及び排出口4bから経時的に有機物分解処理前後の試料水を採取し、GF/Cグラスファイバーフィルターで濾過した後、無機栄養塩自動分析装置(TRAACS-800)を用い、溶存態無機窒素(DIN)濃度と溶存態無機リン(DIP)濃度とを測定した。
この無機栄養塩除去処理試験の結果を図4に示す。
この図4の結果から明らかなように、無機栄養塩除去処理前の試料水におけるDIN濃度及びDIP濃度に比べて、無機栄養塩除去処理後の試料水におけるDIN濃度及びDIP濃度は共に大幅に低下しており、また、藻類リアクター内では浮遊藻体に比べて付着藻体が大幅に大量に増殖しており、この藻類リアクター内の付着担体に付着したD1藻株により試料水中の無機栄養塩が効果的に取り込まれて除去されていることが判明した。
〔付着性従属栄養性藻類の採取、単離及び無菌化〕
高知県浦ノ内湾の光松定点で水深約16mの海底から少量の底泥と共に海水を採取し、透明なガラス瓶中で22℃、12h-12hのL-Dサイクル、照度15μE・m-2・s-1の条件で20日間静置培養した。
その後、このガラス瓶の内壁面を滅菌した脱脂綿で拭って微生物を採取し、オートクレーブ処理した改変SWM-III液体培地(伊藤・今井、1987)10mlを入れた13mmφ試験管に入れ、攪拌してから20℃、12h-12hのL-Dサイクル、照度80μE・m-2・s-1の条件で5日間静置培養した。
培養5日後に脱脂綿のみを除去し、培地を交換してから試験管内に付着した微生物をアルコール滅菌したガラス棒で剥離し、新しい培地に植え継いで5日間培養した。この工程を5回繰り返し、培養液を顕微鏡で観察し、特定の種の微細藻類が優占して繁殖している試験管2本を選抜した。
ホールスライドガラスに、上で選抜した微細藻類の培養液を入れ、キャピラリーピペットを用いて顕微鏡下で1細胞づつ釣り上げ、新しい改変SWM-III液体培地を入れた24ウェルマイクロプレートに接種して培養し、培養中に速やかに増殖してきた単一種のみの微細藻類を採取し、微細藻類のS株(以下、単に「s藻株」という)とm株(以下、単に「m藻株」という)とを単離した。
次に、上で単離したs藻株及びm藻株の培養液を用い、上記実施例2の場合と同様にして、無菌化を行った後、藻類リアクターを作製し、無機栄養塩除去処理試験を行い、無機栄養塩自動分析装置(TRAACS-800)を用いて溶存態無機窒素(DIN)濃度と溶存態無機リン(DIP)濃度(PO4濃度として)とを測定した。この際に、s藻株及びm藻株を付着させないで付着担体5bのガラスビーズのみを充填したリアクターをコントロールとして用いた。
この無機栄養塩除去処理試験の結果を図5及び図6に示す。
この図5及び図6の結果から明らかなように、無機栄養塩除去処理前の試料水や無機栄養塩除去処理後のコントロールの試料水におけるDIN濃度及びDIP濃度に比べて、無機栄養塩除去処理後の試料水におけるDIN濃度及びDIP濃度は共に大幅に低下しており、また、藻類リアクター内では浮遊藻体に比べて付着藻体が大幅に大量に増殖しており、この藻類リアクター内の付着担体に付着したs藻株及びm藻株により試料水中の無機栄養塩が効果的に取り込まれて除去されていることが判明した。
また、上記s藻株を改変SWM-III液体培地中ガラススライド上での増殖性を調べるため、付着藻体の数(藻体数:Log NO./mm2)を培養日数(day)1.0日、1.5日、2.0日、2.5日、3.0日、3.7日、4.36日、及び5日後にそれぞれ顕微鏡を用いて計数し、s藻株の増殖速度を求めた。
結果は、図7に示す通りであり、このデータから得られた藻体数−培養日数の関係式(y=0.6713x+1.0165; R2=0.9441)から、分裂速度が0.45回/日と計算され、このs藻株が極めて増殖速度の速い藻株であることが判明した。
上で単離したs藻株を選抜し、ノマルスキー光学顕微鏡を用いた観察によりその性状を調べた結果、このs藻株は、珪藻類のうちの羽状目に属し、上下両方の殻に長くて発達した縦溝が存在して間板や管状構造を持たず木の葉のような形状を有し、付着性であって単体で存在し、盛んに滑走運動を行う有縦溝亜目であるナビキュラ属の珪藻類であることが判明した。このs藻株は、ナビキュラ エスピー S (Navicula sp. S)と命名され、2004年2月9日に独立行政法人産業技術総合研究所特許生物寄託センターに寄託番号「FERM P-19683」の下に寄託された。
〔水浄化装置の作製〕
上記実施例1と全く同様にして調製した細菌リアクターと上記実施例2と全く同様にして調製した藻類リアクターとを用い、図8に示すように、細菌リアクターのリアクター本体1aの排出口4aと藻類リアクターのリアクター本体1bの導入口3bとを連結し、細菌リアクターのリアクター本体1aが上流に位置して藻類リアクターのリアクター本体1bが下流に位置する水浄化装置を構成した。
〔試料水A〜Dの調製〕
また、高知県浦ノ内湾の光松定点で次の4種の表層水、すなわち夏季の赤潮発生時の表層水(試料水A)、夏季の表層水(試料水B)、秋季の表層水(試料水C)、及び秋季の珪藻ブルーム時の表層水(試料水D)をそれぞれ採取し、それぞれ試料水A〜Dとした。
〔水浄化装置による海水浄化試験〕
次に、ペリスタルティクポンプを用いて、上記水浄化装置にその細菌リアクターのリアクター本体1aの導入口3aから上記各試料水A〜Dを送水速度1200ml/日(換水率1回転/日)で連続的に送水し、この細菌リアクター内ではU18菌株を20℃暗条件で20日間培養し、各試料水A〜Dの有機物分解処理を行った。
また、この細菌リアクターのリアクター本体1aの排水口4aから排出される有機物分解処理後の処理済水を、上記水浄化装置の藻類リアクターのリアクター本体1bの導入口3bから反応域2b内に連続的に導入し(換水率42回転/日)、この藻類リアクター内ではD1藻株を、20℃、14h-10hのL-Dサイクル、照度80μE・m-2・s-1の条件で20日間培養し、各試料水A〜Dから得られた有機物分解処理後の処理済水について無機栄養塩除去処理を行った。
この海水浄化試験の間、図8に示す水浄化装置のサンプル採取位置1〜3からそれぞれ経時的に処理前後の試料水A〜Dを採取し、GF/Cグラスファイバーフィルターで濾過した後、無機栄養塩自動分析装置(TRAACS-800)を用い、溶存態無機窒素(DIN)濃度、溶存態有機窒素(DON)濃度、及び溶存態無機リン(DIP)濃度を測定した。
また、採取した各試料水A〜D100mlをGF/Cグラスファイバーフィルターで濾過した後、このGF/Cグラスファイバーフィルターに酸化剤PEROX(0.1M-K2S2O8+0.6N-NaOH)を添加して加熱・加圧分解し、粒状態有機窒素(PON; Particulate Organic Nitrogen)の全てをNO3に酸化した(Nydahl, 1978)後、再びGF/Cグラスファイバーフィルターで濾過してから無機栄養塩自動分析装置(TRAACS-800)で測定し、PON濃度を求めた。
この海水浄化試験に使用した試料水A〜DのDIP濃度、DIN濃度、DON濃度及びPON濃度を表1に示す。
また、この海水浄化試験の結果を図9〜図12に示す。
Figure 2005224720
〔比較例1〕
図8に示す水浄化装置において、U18菌株及びD1藻株を付着させずに付着担体のみを用いた以外は、上記実施例4と同様に海水浄化試験を行った。
結果を図13〜図16に示す。
上記実施例4の図9と比較例1の図13との比較、実施例4の図10と比較例1の図14との比較、実施例4の図11と比較例1の図15との比較、及び、実施例4の図12と比較例1の図16との比較から明らかなように、U18菌株及びD1藻株を用いた実施例4においては、これらU18菌株及びD1藻株を用いない比較例1に比べて、各試料水A〜Dが格段に浄化されていることが判明した。
本発明の水浄化装置は、海水又は淡水の閉鎖系水域で富栄養化した水(被処理水)から有機物及び/又は無機栄養塩を効率良く除去することができ、また、比較的大量の被処理水を連続的にかつ容易に処理することができるので、例えば、内湾海域や湖、沼、流れの遅い河川等の閉鎖系水域において、漁獲物処理場等から排出される漁獲物の洗浄廃水、処理廃水、加工廃水等や、食品の加工工場等から排出される畜産廃水、食品廃水等を始めとする種々の産業廃水、家庭から排出される生活廃水等の富栄養化の原因となる廃水を容易に処理することができ、産業上極めて有用なものである。
また、本発明の細菌リアクター及び藻類リアクターは、有機物含有廃水(被処理水)や無機栄養塩含有廃水(被処理水)から有機物や無機栄養塩を効率良く除去することができ、しかも、比較的大量の被処理水を連続的にかつ容易に処理可能であり、それぞれ単独で用いることができるほか、上記の水浄化装置を構成するバイオリアクターとしても用いることができ、産業上極めて有用なものである。
更に、本発明の藻類リアクターの付着担体再生方法によれば、単に本発明の藻類リアクター内で増殖した付着性微細藻類を処理してこの藻類リアクターを再生するだけでなく、同時に釣餌等として有用な岩虫を飼育することができる。
更に、本発明の微生物、特にシュードモナス エスピー U-18 (Pseudomonas sp. U-18) FERM P-19505菌株とナビキュラ エスピー S (Navicula sp. S) FERM P-19683珪藻株とは、上記の細菌リアクター又は藻類リアクターとして用いる微生物として好適なものであり、業上極めて有用なものである。
図1は、本発明の実施例1に係る細菌リアクターの要部を示す縦断面説明図である。 図2は、実施例1の有機物分解処理試験の結果を示すグラフ図である。
図3は、本発明の実施例2に係る藻類リアクターの要部を示す縦断面説明図である。 図4は、実施例2の無機栄養塩除去処理試験の結果を示すグラフ図である。
図5は、実施例3の藻類リアクターにおける無機栄養塩(DIN)の除去処理試験の結果を示すグラフ図である。 図6は、実施例3の藻類リアクターにおける無機栄養塩(DIP; PO4として)の除去処理試験の結果を示すグラフ図である。
図7は、実施例3のにおけるs藻株の増殖速度(藻体数−培養日数の関係)を示すグラフ図である。 図8は、本発明の実施例4に係る水浄化装置の要部を示す説明図である。
図9は、実施例4において、試料水Aを用いて行った海水浄化試験の結果を示すグラフ図である。 図10は、実施例4において、試料水Bを用いて行った海水浄化試験の結果を示すグラフ図である。
図11は、実施例4において、試料水Cを用いて行った海水浄化試験の結果を示すグラフ図である。 図12は、実施例4において、試料水Dを用いて行った海水浄化試験の結果を示すグラフ図である。
図13は、比較例1において、試料水Aを用いて行った海水浄化試験の結果を示すグラフ図である。 図14は、比較例1において、試料水Bを用いて行った海水浄化試験の結果を示すグラフ図である。
図15は、比較例1において、試料水Cを用いて行った海水浄化試験の結果を示すグラフ図である。 図16は、比較例1において、試料水Dを用いて行った海水浄化試験の結果を示すグラフ図である。
符号の説明
1a,1b…リアクター本体、2a,2b…反応域、3a,3b…導入口、4a,4b…排出口、5a,5b…付着担体、6a…塩化ビニール製筒体、6b…透明ガラス製筒体、7a,7b,8a,8b…密栓、1〜3…サンプル採取位置。

Claims (14)

  1. 有機物を含む被処理水が処理される反応域、この反応域に上記被処理水を導入する導入口及び上記反応域内で処理された処理済水を排出する排水口を有するリアクター本体と、このリアクター本体の上記反応域内に充填された付着担体と、この付着担体の表面に付着された好気性付着性従属栄養性細菌とからなる細菌リアクターであって、上記導入口から反応域内に被処理水を導入し、この反応域内では上記好気性付着性従属栄養性細菌で被処理水中の有機物を分解し、この有機物分解処理後の処理済水を排出口から排出する水処理用の細菌リアクターにおいて、
    上記好気性付着性従属栄養性細菌がシュードモナス属のバクテリアであることを特徴とする水処理用の細菌リアクター。
  2. シュードモナス属のバクテリアがシュードモナス エスピー U-18 (Pseudomonas sp. U-18) FERM P-19505菌株である請求項1に記載の水処理用の細菌リアクター。
  3. リアクター本体が、下部に被処理水の導入口を有すると共に上部に処理済水の排水口を有する縦型に形成されている請求項1又は2に記載の水処理用の細菌リアクター。
  4. 無機栄養塩を含む被処理水が処理される反応域、この反応域に上記被処理水を導入する導入口及び上記反応域内で処理された処理済水を排出する排水口を有するリアクター本体と、このリアクター本体の上記反応域内に充填された付着担体と、上記付着担体の表面に付着された付着性微細藻類とからなる藻類リアクターであり、上記導入口から反応域内に被処理水を導入し、この反応域内では上記付着性微細藻類により被処理水中の無機栄養塩を取り込んで除去し、この無機栄養塩除去処理後の処理済水を排出口から排出する水処理用の藻類バイオリアクターにおいて、
    上記付着性微細藻類がナビキュラ属の珪藻類であることを特徴とする水処理用の藻類リアクター。
  5. ナビキュラ属の珪藻類がナビキュラ エスピー S (Navicula sp. S) FERM P-19683珪藻株であることを特徴とする水処理用の藻類リアクター。
  6. リアクター本体が、下部に被処理水の導入口を有すると共に上部に処理済水の排水口を有する縦型に形成されている請求項4又は5に記載の水処理用の藻類リアクター。
  7. リアクター本体が、付着性微細藻類の繁殖に必要な光を透過する光透過性である請求項4〜6のいずれかに記載の水処理用の藻類リアクター。
  8. 付着性微細藻類の付着担体が、付着性微細藻類の繁殖に必要な光を透過する光透過性である請求項4〜7のいずれかに記載の水処理用の藻類リアクター。
  9. 請求項1〜3のいずれかに記載の細菌リアクターの排出口と請求項3〜8のいずれかに記載の藻類リアクターの導入口とを連結して構成され、上記細菌リアクターの反応域内に有機物を含む有機物含有被処理水を導入してこの被処理水中の有機物を好気性付着性従属栄養性細菌で分解し、次いで、得られた有機物分解処理後の処理済水を藻類リアクターの反応域内に導入してこの処理済水中の無機栄養塩を付着性微細藻類により取り込んで除去し、有機物と無機栄養塩とが分解・除去されて浄化された処理済水を排出することを特徴とする水浄化装置。
  10. 細菌リアクター及び藻類リアクターへの通水が連続的に行われる請求項9に記載の水浄化装置。
  11. 細菌リアクターの反応域内に導入される有機物含有被処理水が、泡沫分離装置を用いて予め汚濁物質が分離除去された泡沫分離処理水である請求項9又は10に記載の水浄化装置。
  12. 請求項4〜11のいずれかに記載の藻類リアクター内で増殖した付着性微細藻類を除去してリアクター本体の反応域内に充填された付着担体を再生する藻類リアクターの付着担体再生方法であり、リアクター本体から付着性微細藻類が付着した付着担体を取り出し、この付着担体に付着した付着性微細藻類を餌料として岩虫を飼育することを特徴とする藻類リアクターの付着担体再生方法。
  13. シュードモナス エスピー U-18 (Pseudomonas sp. U-18) FERM P-19505菌株。
  14. ナビキュラ エスピー S (Navicula sp. S) FERM P-19683珪藻株。
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