JP2005222735A - 管内用抵抗器及び陰極線管 - Google Patents

管内用抵抗器及び陰極線管 Download PDF

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Abstract

【課題】 管内放電により端子用電極のエッヂ部の破壊を完全に防止し、更に端子用電極のエッヂ部への電界集中を回避する。
【解決手段】 端子用電極30の周囲に、これを取り囲むように絶縁基板29に溝37が形成されている。端子用電極30の中央に形成された透孔31に端子片の一端のはとめ部32が挿入される。はとめ部32の周囲には端子用電極30と接触する鍔部34を有し、鍔部34の外周には鍔部34に対して折り曲げられた折り曲げ部40を有する。折り曲げ部40は溝37に嵌入している。
【選択図】 図4

Description

本発明は、カラー陰極線管等に内蔵されグリッド電極に分圧された電圧を供給するための管内用抵抗器、及びこの管内用抵抗器を内蔵した陰極線管に関する。
現在、一般的なカラーテレビジョン受像機等に使用されているカラー陰極線管は、図5に示すように、略矩形状を呈するフェースパネル61と、このフェースパネル61に一体的に接合された漏斗状のファンネル62とからなる外囲器を有する。フェースパネル61の内面には、青、緑、赤に発光するストライプ状あるいはドット状の3色蛍光体層からなる蛍光体スクリーン63が形成されている。この蛍光体スクリーン63に対向して、多数のアパーチャが形成されたシャドウマスク64がフェースパネル61の内壁面に装着されている。
ファンネル62のネック65内には、センタービーム66Gと、この両側の一対のサイドビーム66B,66Rとが同一水平面上を通るように3本の電子ビーム66B,66G,66Rを放出する3つのカソードが水平方向に一列に配列されたインライン型の電子銃67が配設されている。この電子銃67から放出される3本の電子ビーム66B,66G,66Rを、ファンネル62の外側に装着された偏向ヨーク68が発生する水平及び垂直偏向磁界によって偏向し、シャドウマスク64を介して蛍光体スクリーン63上を、水平方向及び垂直方向に走査させることによって、蛍光体スクリーン63上にカラー画像が表示される。
このようなカラー陰極線管においては、インライン型の電子銃67の主レンズ部分の低圧側電極及び高圧側電極のサイドビーム66B,66Rの通過孔の位置を偏心させることによって、蛍光体スクリーン63の中央において3本の電子ビーム66B,66G,66Rを集中させ、更に、偏向ヨーク68にピンクッション形の水平偏向磁界とバレル形の垂直偏向磁界とを発生させることによって、3本の電子ビーム66B,66G,66Rを画面全域で自己集中させる、セルフコンバーゼンス方式が広く実用化されている。
このようなカラー陰極線管に使用されている電子銃67は、図6に示すように、例えば、水平方向に一列配置された3本のカソードKと、このカソードKを加熱するヒータ(図示せず)と、カソードKから電子ビーム66B,66G,66Rの進行方向に順次配置された第1グリッド電極G1〜第8グリッド電極G8からなる複数個のグリッド電極と、第8グリッド電極G8に溶接されたコンバーゼンスカップCVとを有している。なお、本例では第5グリッド電極G5は、2つの電極部分G5−1,G5−2から構成される。これら各グリッド電極G1〜G8は、ビードガラスからなる一対の絶縁支持体69によって管軸Z方向に所定の間隔で支持固定されており、更に、この電子銃67の一側部には、電子銃67の長手方向に沿って管内用抵抗器70が配設されている。
各グリッド電極G1〜G8は、所定の電位となるようにバイアスされている。例えば第3グリッド電極G3及び第5グリッド電極G5は共通に接続され、第3グリッド電極G3には抵抗器70の中間部に設けられた電圧供給端子R1から所定のフォーカス電圧が供給される。第4グリッド電極G4及び第6グリッド電極G6は共通に接続され、第4グリッド電極G4には抵抗器70の中間部に設けられた他の電圧供給端子R2から25〜35KV程度の陽極電圧の約35〜45%程度に相当する電圧が供給される。第7グリッド電極G7には抵抗器70の中間部に設けられた他の電圧供給端子R3から陽極電圧の50〜70%程度に相当する電圧が供給される。第8グリッドG8にはまた別の電圧供給端子R4からコンバーゼンスカップCVを介して陽極電圧がそのまま供給される。これら各グリッド電極G1〜G8によって、電子ビーム66B,66G,66Rを蛍光体スクリーン63上に集束させるための、主レンズを含む複数の電子レンズが形成される。抵抗器70の一端は、端子R5を介してアースされている。
このように、陽極電圧を分圧して各グリッド電極G1〜G8に必要な動作電圧を供給するための管内用抵抗器70は例えば特許文献1,2により公知である。一般的な管内用抵抗器70の構成を図7を用いて説明する。
管内用抵抗器70は、酸化アルミニウム等のセラミックス系の材料で形成された長方形状の絶縁基板71と、この絶縁基板71上の所定の箇所に形成された複数の島状の端子用電極72とを備える。電極72は、酸化ルテニウムを含む金属酸化物とほう硅酸鉛系のガラスよりなる電極材料を絶縁基板71上に印刷して乾燥させ焼成して形成されている。各々の電極72の中央には、図8に示すように、絶縁基板71を貫通する透孔73が穿設されている。この透孔73に舌片状の端子片75の一端に形成されたはとめ部74を挿入した後、はとめ部74の先端をかしめてかしめ部76を形成することにより、絶縁基板71と端子用電極72とをはとめ部74の周囲の鍔部77とかしめ部76とで両側から強固に挟持させて、端子片75が絶縁基板71に固定されている。端子片75の他端は所定のグリッド電極に接続され、端子片75を介して各グリッド電極に端子用電極72の電圧が印加される。
各端子用電極72は抵抗体78で接続されている。この抵抗体78は、酸化ルテニウムを含む金属酸化物とほう硅酸鉛系のガラスとからなる抵抗材料を絶縁基板71上に印刷し乾燥させ焼成することにより形成されている。各端子用電極72間の抵抗体78は、所望の抵抗値が得られるように、蛇行させたり間隔を変化させたりすることにより幅及び長さが適切に設定されており、その結果、端子用電極72のそれぞれにて所望の電圧が得られる。絶縁基板71の表面及び抵抗体78は、端子用電極72を除いて絶縁被膜層79によって被覆されている。
このような管内用抵抗器70においては、偏向ヨーク68が発生する偏向磁界に影響を与えず、且つ、電子銃67の電界を乱し電子ビームの軌道をずらさないために、端子片75の材料としては、Fe−Ni−Cr合金からなる非磁性ステンレス鋼等の比透磁率が1.01以下、好ましくは1.005以下の磁界に影響を与えない非磁性合金が一般的に使用される。
特許第3406617号公報 実開昭63−139756号公報
このような高電圧が印加されるカラー陰極線管の耐電圧特性を良好なものとするために、カラー陰極線管の製造工程の一工程である排気工程後に、通常の動作電圧の2〜3倍程度のピーク電圧(60〜70kV)を有する高電圧を印加して、強制的に放電させることによって、耐電圧の低下の原因となる電子銃67を構成するグリッド電極G1〜G8及びコンバーゼンスカップCVのバリや付着物等を除去する耐電圧処理が施される。
高電圧を印加すると、例えばZ軸方向において第5グリッド電極G5とほぼ同じ位置に絶縁支持体69を囲うように巻回されたサプレッサーリングと称される金属性リング(図示せず)と、抵抗器70との間でグロー放電が発生する場合がある。このグロー放電によって端子用電極72の絶縁破壊が引起こされる。この絶縁破壊が発生すると同時に端子用電極72に近接配置されている絶縁被膜層79が破壊されて、絶縁被膜層79を構成するガラス粉が管内に飛散し、この飛散したガラス粉がシャドウマスク64のアパーチャに到達し、シャドウマスク64のアパーチャ詰まりの一因となる。更に、この絶縁破壊によって、端子用電極72と接続されている抵抗体78までも破壊される場合もあり、抵抗値の変化や、最悪の場合には抵抗体78の断線が生じる。
このように、シャドウマスク64のアパーチャ詰まりや抵抗体78の断線が発生すると、カラー陰極線管としては不良品となり、もはや製品として出荷することはできない。また、抵抗体78が断線を免れたとしても、グロー放電が発生したことによって抵抗体78に過大な電流が流れて抵抗体78の抵抗値変化等が生じると、所定の分圧電圧を得ることができなくなり、このため電子銃67のフォーカス不良を生じてしまう。
さらに、耐電圧処理時には、高電位の端子用電極72と中電位の端子用電極72との間に生じる放電よって発生したイオンが端子用電極72のエッヂ部に衝突し端子用電極72を破壊するという現象が顕著に発生する。この現象により端子用電極72の材料が剥離する。この剥離し脱落した材料は、前述と同じように陰極線管内を浮遊し、シャドウマスク64のアパーチャ詰まりを生じさせる。また、イオン衝突の程度によっては端子用電極72の材料が局部的に溶融し、その際発生するガスで管内放電を助長させるおそれがある。これらの現象は電界強度が高い高圧側に位置した端子用電極72のエッヂ部にて特に起こり易い。
また、端子用電極72のエッヂ部の外周端は鋭角断面を有しているので、電界が集中し電子放出が起こりやすい。この電子放出がトリガーとなって管内放電を誘発させ放電電流が抵抗器70に流れ込むと、グリッド電極に対して所定の電圧を安定して供給できなくなり、その結果、陰極線管のフォーカス不具合を引き起こす。
このように、従来の陰極線管では、絶縁被膜層79の剥離、抵抗体78の破壊、端子用電極72のエッヂ部の剥離及び溶融、端子用電極72のエッヂ部への電界集中による管内放電の誘発等の問題がある。特に端子用電極72のエッヂ部への電界集中による管内放電が大きな問題となっている。
本発明は、上記の問題を解決し、端子用電極のエッヂ部の破壊を完全に防止し、更に端子用電極のエッヂ部への電界集中を回避することが可能な管内用抵抗器及びこれを備えた陰極線管を提供することを目的とする。
本発明の管内用抵抗器は、セラミックス系材料からなる長方形状の絶縁基板と、前記絶縁基板上に配設された所定の抵抗値を有する抵抗体と、前記抵抗体に接続された複数の島状の端子用電極と、前記端子用電極の略中央に設けられた、前記絶縁基板を貫通する透孔と、前記透孔に挿入されたはとめ部を一端に備え、前記端子用電極と電気的に接続された端子片とを有する。そして、少なくとも一つの前記端子用電極の周囲に、これを取り囲むように前記絶縁基板に溝が形成されており、前記はとめ部は、その周囲に前記端子用電極と接触する鍔部を有し、前記鍔部の外周には前記鍔部に対して折り曲げられた折り曲げ部を有し、前記折り曲げ部が前記溝に嵌入している。
また、本発明の陰極線管は、略矩形状のフェースパネルと、前記フェースパネルに連接された漏斗状のファンネルと、前記フェースパネル内面に形成された蛍光体スクリーンと、電子ビームを前記蛍光体スクリーン上に集束させる複数のグリッド電極を備え、前記ファンネルのネック内に配置された電子銃と、前記複数のグリッド電極に所定の電圧を印加するための管内用抵抗器とを備える。ここで、前記管内用抵抗器は本発明の上記の管内用抵抗器である。
本発明によれば、端子用電極は、鍔部及び折り曲げ部によりほぼ覆われる。従って、端子用電極のエッヂ部へのイオン衝突をほぼ完全に防止できるため、端子用電極のエッヂ部の破壊が抑制される。また、端子用電極のエッヂ部への電界集中を回避することができるので、放電の発生を抑えることができ、抵抗体の破壊又は損傷あるいは放電電流によるフォーカス特性の悪化を防止できる。
本発明を実施の形態を示しながら詳細に説明する。但し、本発明は以下に示す具体例に限定されない。
図1は、本発明に係る管内用抵抗器を内蔵したカラー陰極線管の断面図である。
カラー陰極線管は、略矩形状を呈するフェースパネル11と、このフェースパネル11に一体的に接合された漏斗状のファンネル12とからなる外囲器を有する。フェースパネル11の内面には、青、緑、赤に発光するストライプ状あるいはドット状の3色蛍光体層からなる蛍光体スクリーン13が形成されている。この蛍光体スクリーン13に対向するように、多数のアパーチャが形成されたシャドウマスク14がマスクフレーム15に保持されている。このマスクフレーム15は、マスクフレーム15に固定された弾性支持体16及びフェースパネル11に植設されたスタッドピン17を介してフェースパネル11の内壁面に装着されている。マスクフレーム15には、磁気シールド板18が取り付けられている。
ファンネル12のネック19内には、センタービーム20Gと、この両側の一対のサイドビーム20B,20Rとが同一水平面上を通るように3本の電子ビーム20B,20G,20Rを放出する3つのカソードが水平方向に一列に配列されたインライン型の電子銃21が配設されている。この電子銃21から放出される3電子ビーム20B,20G,20Rを、ファンネル12の外側に装着された偏向ヨーク22が発生する水平及び垂直偏向磁界によって偏向し、シャドウマスク14を介して蛍光体スクリーン13を水平方向及び垂直方向に走査させることによって、蛍光体スクリーン13上にカラー画像が表示される。
このようなカラー陰極線管においては、インライン型の電子銃21の主レンズ部分の低圧側電極及び高圧側電極のサイドビーム20B,20Rの通過孔の位置を偏心させることによって、蛍光体スクリーン13の中央において3本の電子ビーム20B,20G,20Rを集中させ、更に、偏向ヨーク22にピンクッション形の水平偏向磁界とバレル形の垂直偏向磁界とを発生させることによって、3本の電子ビーム20B,20G,20Rを画面全域で自己集中させる、セルフコンバーゼンス方式が採用されている。
この電子銃21は、図2に示すように、水平方向に一列配置された3本のカソードKと、このカソードKを加熱するヒータ(図示せず)と、カソードKから電子ビーム20B,20G,20Rの進行方向に順次同軸上に配置された第1グリッド電極G1〜第8グリッド電極G8からなる複数個のグリッド電極と、第8グリッド電極G8に溶接されたコンバーゼンスカップCVとを有している。これらカソードK及び各グリッド電極G1〜G8は、ビードガラスからなる一対の絶縁支持体23によって管軸方向に所定の間隔で支持固定されており、更に、一方の絶縁支持体23の一側部には、絶縁支持体23の長手方向に沿って管内用抵抗器24が配設されている。
コンバーゼンスカップCVは第8グリッド電極G8に溶接にて固定され、電気的にも接続されている。コンバーゼンスカップCVには導電スプリング25が取付けられており、この導電スプリング25が陽極電圧が供給される管内内壁に被着されているグラファイト導電膜26に弾性的に接触している。従って、陽極電圧は、導電スプリング25を介してコンバーゼンスカップCV及び第8グリッド電極G8に供給され、更に、端子片27を介して抵抗器24の一端に供給されている。この抵抗器24の高圧側に供給された陽極電圧は、抵抗器24の抵抗によって分圧され、分圧電圧が各端子片27を介して第7グリッド電極G7、第6グリッド電極G6、及び第5グリッド電極G5に供給される。抵抗器24の他端には、アースピン28に接続された端子片27が設けられている。第3グリッド電極G3及び第5グリッド電極G5は共通に接続されている。
このような管内用抵抗器24は、図3に示すように構成されている。
管内用抵抗器24は、酸化アルミニウム等のセラミックス系の材料で形成され、電子銃21に並設された長方形状の絶縁基板29と、この絶縁基板29上の所定の箇所に形成された複数の島状の端子用電極30とを備える。端子用電極30は、酸化ルテニウムを含む金属酸化物とほう硅酸鉛系のガラスよりなる、10kΩ/□のシート抵抗値を有する低抵抗ペースト材をスクリーン印刷法によって印刷して乾燥させ焼成して形成されている。各端子用電極30は、略円環形状に形成されている。図4に示すように、それぞれの環状の端子用電極30と中心を同じくし、且つ端子用電極30の周囲を取り囲むように、絶縁基板29に円弧状(例えば略「C」字状)の溝37が形成されている。溝37は、後述する抵抗体35が形成される部分には形成されず、端子用電極30よりわずかに離間して設けられる。また、環状の端子用電極30の中央には、絶縁基板29を貫通する透孔31が穿設されている。
端子用電極30と端子片27との電気的接続は以下のようにして行う。ステンレス鋼材やクロム酸化膜付の金属鋼材等からなる舌片状の端子片27の一端に形成されたはとめ部32を透孔31に挿入する。はとめ部32の周囲の鍔部34の周囲には、その外周縁が鍔部34に対してはとめ部32と略平行になるように折り曲げられた折り曲げ部40が形成されている。この折り曲げ部40は円弧状の溝37に嵌入される。折り曲げ部40は対応する溝37の配置形状に合わせて形成されている。その後、はとめ部32の先端をかしめてかしめ部33を形成することにより、絶縁基板29と端子用電極30とをはとめ部32の周囲の鍔部34とかしめ部33とで両側から強固に挟持させて、端子片27を絶縁基板29に固定する。かしめを行った後の状態において、鍔部34の周囲の折り曲げ部40の先端が溝37の底に接触することがないように溝37の深さが設定されている。従って、端子片27の鍔部34は端子用電極30に対して浮き上がることなく、両者は確実に面接触するので、端子用電極30と端子片27とは確実に電気的に接続される。
各端子用電極30は抵抗体35で接続されている。この抵抗体35は、酸化ルテニウムを含む金属酸化物とほう硅酸鉛系のガラスよりなる、5MΩ/□のシート抵抗値を有する高抵抗ペースト材を絶縁基板29上にスクリーン印刷法によって印刷し乾燥させ焼成することにより形成されている。抵抗体35が形成される絶縁基板29の部分には、溝37は形成されていない。各端子用電極30間の抵抗体35は、所望の抵抗値(0.1×109〜2.0×109Ω)が得られるように、蛇行させたり間隔を変化させたりすることにより幅及び長さが適切に設定されており、その結果、端子用電極30のそれぞれにて所望の電圧が得られる。
絶縁基板29の表面及び抵抗体35は、端子用電極30を除いて絶縁被膜層36によって被覆されている。絶縁被膜層36は、遷移金属酸化物とほう硅酸鉛を主成分とする絶縁材をスクリーン印刷法によって印刷し乾燥させ焼成することにより形成される。
端子用電極30と絶縁被膜層36との間隔は、環状の端子用電極30に対していずれの方向においても同じであっても良く、あるいは放電の確率が低い低電圧側の部分で狭く(もしくは接触させ)、高電圧側の部分では広くなるように不均一であっても良い。
本発明では、端子片27の鍔部34の外周縁がはとめ部32と略平行になるように折り曲げられて折り曲げ部40が形成されている。そして、この折り曲げ部40の先端が端子用電極30を取り囲むように絶縁基板29上に設けられた溝37に嵌入されている。この結果、絶縁基板29の表面に対する法線方向に沿って見たとき、端子用電極30は鍔部34で覆われており、絶縁基板29の表面と平行な方向に沿って見たとき、端子用電極30は折り曲げ部40によってほぼ覆われている。従って、端子用電極30のエッヂ部へのイオン衝突をほぼ完全に防止できる。これにより、端子用電極30のエッヂ部の破壊を防止できる。また、端子用電極30のエッヂ部への電界集中を回避することができるので、放電の発生を抑えることができ、良好な特性を保持した管内用抵抗器及びこれを内蔵した陰極線管を得ることができる。
よって、端子用電極30のエッヂ部の破損に伴なうガラス粉の飛散が防止されるので、シャドウマスク14のアパーチャ詰まりをなくすことができる。更に、グロー放電の起点となる端子用電極30のエッヂ部を覆い隠すことで、抵抗器24に起因するグロー放電を抑制することができる。従って、グロー放電時の電流によって抵抗体35が損傷することによって生じる、抵抗値変化によるフォーカス不良や抵抗体35の断線等の不具合を防止することができる。
本発明の効果を検証するために、本発明の管内用抵抗器を内蔵した陰極線管(本発明品)と、図7及び図8に示した従来の管内用抵抗器を内蔵した陰極線管(従来品)とを用いて、耐電圧処理後の端子用電極のエッヂ部の破壊発生率と、耐電圧処理前後での分割比変化率とを、それぞれ40本のサンプルについて調査した。破壊発生率は、耐電圧処理によって端子用電極のエッヂ部にイオンが衝突してエッヂ部の破壊が確認された陰極線管の本数比率である。また、分割比変化率は、端子用電極を挟む両側の抵抗体の抵抗値が耐電圧処理によって変化することにより生じる分圧電圧の変化(ΔE)の割合を40本のサンプルについて平均した値である。結果を表1に示す。
表1からも判るように、端子用電極のエッヂ部の破壊発生率は、本発明品では0%であったのに対し、従来品においては17.5%であった。これより、本発明によれば耐電圧処理の際の端子用電極のエッジ部の破壊を防止できることが確認できた。
一方、耐電圧処理前後の分割比変化率は、本発明では−0.4%〜+0.2%の間でばらつき、平均値が−0.1%であったのに対し、従来品では−0.5%〜+0.1%の間でばらつき、平均が−0.2%であった。これより、耐電圧処理による分割比変化率に関して、本発明は従来品と同等で遜色のない結果を有していた。従って、本発明は、耐電圧処理をすることにより分圧特性がほとんど変化せず、従ってフォーカス特性などに悪影響を及ぼさないことが確認できた。
本発明の利用分野は特に制限はなく、例えば、テレビジョンまたはコンピュータディスプレイ等に利用される陰極線管に広範囲に利用できる。
本発明に係る管内用抵抗器を内蔵した陰極線管を示す断面図。 本発明に係る陰極線管の電子銃部分を示す縦断面図。 本発明に係る陰極線管に使用される管内用抵抗器を示す平面図。 図3に示す管内用抵抗器の端子用電極及び端子片での断面図。 従来のカラー陰極線管を示す断面図。 従来のカラー陰極線管の電子銃の一構成例を示す縦方向片断面図。 従来のカラー陰極線管における管内用抵抗器を示す平面図。 図7に示す管内用抵抗器の端子用電極及び端子片での断面図。
符号の説明
11:フェースパネル
12:ファンネル
13:蛍光体スクリーン
19:ネック
20B,20G,20R:電子ビーム
21:電子銃
24:管内用抵抗器
27:端子片
29:絶縁基板
30:端子用電極
31:透孔
32:はとめ部
33:かしめ部
34:鍔部
35:抵抗体
37:溝
40:折り曲げ部
G1〜G8:グリッド電極
CV:コンバーゼンスカップ

Claims (2)

  1. セラミックス系材料からなる長方形状の絶縁基板と、
    前記絶縁基板上に配設された所定の抵抗値を有する抵抗体と、
    前記抵抗体に接続された複数の島状の端子用電極と、
    前記端子用電極の略中央に設けられた、前記絶縁基板を貫通する透孔と、
    前記透孔に挿入されたはとめ部を一端に備え、前記端子用電極と電気的に接続された端子片と
    を有する管内用抵抗器であって、
    少なくとも一つの前記端子用電極の周囲に、これを取り囲むように前記絶縁基板に溝が形成されており、
    前記はとめ部は、その周囲に前記端子用電極と接触する鍔部を有し、
    前記鍔部の外周には前記鍔部に対して折り曲げられた折り曲げ部を有し、
    前記折り曲げ部が前記溝に嵌入していることを特徴とする管内用抵抗器。
  2. 略矩形状のフェースパネルと、
    前記フェースパネルに連接された漏斗状のファンネルと、
    前記フェースパネル内面に形成された蛍光体スクリーンと、
    電子ビームを前記蛍光体スクリーン上に集束させる複数のグリッド電極を備え、前記ファンネルのネック内に配置された電子銃と、
    前記複数のグリッド電極に所定の電圧を印加するための管内用抵抗器と
    を備えた陰極線管であって、
    前記管内用抵抗器が請求項1に記載の管内用抵抗器であることを特徴とする陰極線管。
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