JP2005222200A - プログラム管理方法及び実施システム並びに処理プログラム - Google Patents

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Abstract

【課題】 管理処理装置から複数の情報処理装置へプログラムの配布を行う際に、多数の情報処理装置へのプログラム配布における通信トラフィックを軽減し、プログラム配布時の処理負荷を管理することが可能な技術を提供する。
【解決手段】 管理処理装置から複数の情報処理装置にプログラムを配布して管理するプログラム管理方法において、管理処理装置から複数の情報処理装置に対してプログラムの断片を同報型通信で通信手段により送信し、前記複数の情報処理装置中のリーダ処理装置からの肯定応答に対して次の断片を送信することにより前記プログラムに含まれる全断片の配布を行うステップと、管理処理装置から送信されたプログラムの断片を通信手段により受信し、管理処理装置からのプログラムの配布終了後に未受信の断片がある場合に、前記リーダ処理装置を含む他の情報処理装置から未受信の断片を通信手段により受信するステップとを有するものである。
【選択図】 図1

Description

本発明は多数の情報処理装置に対してプログラムの配布処理を効率的に行うプログラム管理技術に関するものである。
近年、アプリケーションサーバ(計算機や情報処理装置、またはその様な処理を実施するプログラムやオブジェクトでも良い)と呼ばれる、様々なアプリケーションプログラムの実行環境及び、データベースへの接続機能や、トランザクション管理機能等、アプリケーションの構築及び実行に必要な機能を提供するミドルウェアが普及し始めている。なかでも、同一の言語システムを用いたプログラムをコンポーネントとして利用でき、企業の業務システムや電子商取引システムの構築に必要な機能セットを提供する統一標準仕様に準拠したアプリケーションサーバが広く使われる様になっている。
また、アプリケーションサーバの利用例として、最近グリッドシステムと呼ばれるネットワークを介して多数の計算機資源を結び付け、高性能の仮想的な計算機を実現するシステムが注目されている。しかし、大量の計算機で構成されるグリッドシステムに対して、必要に応じてアプリケーションを配布する為には相当のネットワーク帯域やコンピューティングパワーを要求される。
ところで、ネットワークを介して行われる通信の形態として、通常の1対1の通信であるユニキャストと、同一の物理ネットワーク内への同報型通信であるブロードキャストと、複数のネットワークにまたがった同報型通信であるマルチキャストとがある。広く普及しているネットワークプロトコルであるインターネットプロトコル(IP)ではIPマルチキャストとしてRFC1112でマルチキャストによる通信が定義されている。マルチキャストはストリーミングコンテンツの配信の効率化に用いられることが多い。
特開2003−6087号公報 特開2002−152197号公報 Sun Microsystems、Inc.著 7/27/2001 Java(TM)2 Platform Enterprise Edition Specification、v1.3
前記の様に多数のアプリケーションサーバから構成されるグリッドシステムにおいては、各アプリケーションサーバへのアプリケーション配布処理は、処理負荷の大きい処理であり、大量のネットワーク帯域を必要とするため、アプリケーションサーバへのアプリケーション配布処理がアプリケーションサーバでのアプリケーション処理の処理効率を低下させるという問題がある。
本発明の目的は上記問題を解決し、管理処理装置から複数の情報処理装置へプログラムの配布を行う際に、多数の情報処理装置へのプログラム配布における通信トラフィックを軽減し、プログラム配布時の処理負荷を管理することが可能な技術を提供することにある。
本発明の他の目的は、後処理の必要なプログラムの配布を行う場合に、同一の後処理を複数の情報処理装置で行うことによる無駄を省き、配布処理を効率化することが可能な技術、プログラムの配布を効率化する為の判定基準を柔軟に変更することが可能な技術や、クラスタ間の情報処理装置の配分変更により所定クラスタの近傍に位置する情報処理装置がそのクラスタに属する様になった際に、当該情報処理装置で速やかにプログラムの実行を開始することが可能な技術を提供することにある。
本発明は、管理処理装置から複数の情報処理装置にプログラムを配布して管理するプログラム管理システムにおいて、管理処理装置から複数の情報処理装置への同報型通信を用いたプログラムの配布と受信漏れ断片の他の情報処理装置からの収集とを組み合わせて、複数の情報処理装置へのプログラムの配布を行うものである。
本発明のプログラム管理システムでは、管理処理装置から複数の情報処理装置(これらの処理装置は、計算機や情報処理装置、またはその様な処理を実施するプログラムやオブジェクトでも良い)にプログラムを配布して管理する際に、まず管理処理装置から複数の情報処理装置に対してプログラムの断片を同報型通信(ブロードキャストまたはマルチキャスト)で通信装置により送信する。
その際、管理処理装置は、前記複数の情報処理装置中の特定の情報処理装置であるリーダ処理装置からの肯定応答に対して次の断片を送信することにより、リーダ処理装置に対する全断片の配布が完了する様に通信制御を行う。また、前記複数の情報処理装置中のリーダ処理装置以外の情報処理装置では、負荷状態や後処理の有無または判定ポリシー等に応じて断片の受信または受信のスキップを行う。
前記複数の情報処理装置は、前記の様にして管理処理装置から送信されたプログラムの断片を通信装置により受信し、管理処理装置からのプログラムの配布が終了した後に、各情報処理装置は、記憶装置中の配布済プログラム管理テーブルを参照して、その配布済管理テーブル中に未受信の断片があることを示す情報が格納されているかどうかを調べ、未受信の断片がある場合には、前記リーダ処理装置を含む他の情報処理装置から未受信の断片を通信装置により受信する処理を行う。
また、所定のクラスタに属する情報処理装置に対して送信されたプログラムの断片を、当該クラスタの近傍に位置し、そのクラスタとは異なるクラスタに属する情報処理装置で受信する様にしても良い。
前記の様に本発明では、管理処理装置から複数の情報処理装置に対してプログラムの断片を同報型通信(ブロードキャストまたはマルチキャスト)で送信しているので、1対1の通信であるユニキャストでプログラムを配布した場合と比較して通信トラフィックを軽減することができる。
また本発明では、プログラムの断片を同報型通信(ブロードキャストまたはマルチキャスト)で送信する際に、リーダ処理装置への全断片の配布を完了する様に通信制御を行っているので、リーダ処理装置以外の情報処理装置では、アプリケーション処理等の処理負荷が大きい場合に断片の受信をスキップし、処理負荷が低下した後に、リーダ処理装置等から未受信の断片を受信することが可能であり、プログラム配布処理がアプリケーション処理等の他の処理の処理効率を低下させるのを防止することができる。
本発明によれば、管理処理装置から複数の情報処理装置へプログラムの配布を行う際に、多数の情報処理装置へのプログラム配布における通信トラフィックを軽減し、プログラム配布時の処理負荷を管理することが可能である。
(実施形態1)
以下に同報型通信(ブロードキャスト)を用いてアプリケーションサーバへのアプリケーション配布を行う実施形態1のプログラム管理システムについて説明する。
図1は本実施形態のプログラム管理システムの全体構成を示す図である。図1に示す様に本実施形態では、アプリケーションプログラム(AP)の配布指令及び配布するAPの管理を行う管理ノード0001と、APが配布される対象であるAPサーバノード0005〜0007と、その集合体であるクラスタ0008、クラスタ0008の中で主導的な役割を果たすリーダノード0004とを有している。これらのノードは、計算機や情報処理装置、またはその様な処理を実施するプログラムやオブジェクトでも良く、他の実施形態でも同様である。
管理ノード0001と各APサーバノードの間はネットワーク0002を通じて通信が可能になっている。また、各APサーバノード間の通信も可能であり、本実施形態においてはブロードキャストが到達可能な同一ネットワーク0003に、クラスタ0008に属するAPサーバノードが接続している。また、管理ノード0001からクラスタ0008の接続するネットワーク0003に対してネットワーク0002を通じてブロードキャスト0009を送信可能である。
図2は本実施形態の管理処理装置である管理ノード0001の内部構成例を示す図である。図2に示す様に本実施形態の管理ノード0001はAP配布制御部0012を有している。AP配布制御部0012は、複数の情報処理装置であるリーダノード0004及びAPサーバノード0005〜0007に対してAPの断片を同報型通信で通信装置により送信し、リーダノード0004からの肯定応答に対して次の断片を送信することにより前記APに含まれる全断片の配布を行う処理部である。
管理ノード0001をAP配布制御部0012として機能させる為のプログラムは、CD−ROM等の記録媒体に記録され磁気ディスク等に格納された後、メモリにロードされて実行されるものとする。なお前記プログラムを記録する記録媒体はCD−ROM以外の他の記録媒体でも良い。また前記プログラムを当該記録媒体から情報処理装置にインストールして使用しても良いし、ネットワークを通じて当該記録媒体にアクセスして前記プログラムを使用するものとしても良い。
管理ノード0001は、AP配布制御部0012と、配布すべきAPを管理するAPレポジトリ0013と、管理対象とするクラスタ毎にクラスタ管理テーブル0011とを有している。クラスタ管理テーブル0011は、クラスタ0008の識別名と、クラスタ0008を構成するリーダノード及びAPサーバノードの一覧、配布先アドレスの一覧、配布済APの一覧とを有している。
図3は本実施形態のリーダノード0004の内部構成例を示す図である。図3に示す様に本実施形態のリーダノード0004はAP送受信制御部0022を有している。AP送受信制御部0022は、管理ノード0001から送信されたAPの断片を通信装置により受信し、その断片を正しく受信した場合に肯定応答を管理ノード0001へ通信装置により送信する処理部である。
リーダノード0004をAP送受信制御部0022として機能させる為のプログラムは、CD−ROM等の記録媒体に記録され磁気ディスク等に格納された後、メモリにロードされて実行されるものとする。なお前記プログラムを記録する記録媒体はCD−ROM以外の他の記録媒体でも良い。また前記プログラムを当該記録媒体から情報処理装置にインストールして使用しても良いし、ネットワークを通じて当該記録媒体にアクセスして前記プログラムを使用するものとしても良い。
リーダノード0004は、APを実行するAP実行コンテナ0021と、同一クラスタに属するAPサーバノードの一覧を保持するクラスタメンバテーブル0023と、APの配布に関する送受信を行うAP送受信制御部0022とを有している。
図4は本実施形態のAPサーバノードの内部構成例を示す図である。図4に示す様に本実施形態のAPサーバノードはAP送受信制御部0026を有している。AP送受信制御部0026は、管理ノード0001から送信されたAPの断片を通信装置により受信する際に、自装置での処理負荷が所定の閾値よりも大きい場合に管理ノード0001からの断片の受信をスキップし、管理ノード0001からのAPの配布終了後に未受信の断片がある場合に、リーダノード0004または他のAPサーバノードから未受信の断片を通信装置により受信する処理部である。
APサーバノードをAP送受信制御部0026として機能させる為のプログラムは、CD−ROM等の記録媒体に記録され磁気ディスク等に格納された後、メモリにロードされて実行されるものとする。なお前記プログラムを記録する記録媒体はCD−ROM以外の他の記録媒体でも良い。また前記プログラムを当該記録媒体から情報処理装置にインストールして使用しても良いし、ネットワークを通じて当該記録媒体にアクセスして前記プログラムを使用するものとしても良い。
APサーバノードは、APを実行するAP実行コンテナ0021と、APの配布に関する送受信を行うAP送受信制御部0022と、同一クラスタに属するAPサーバノードの一覧を保持するクラスタメンバテーブル0023とを有しており、配布済のAPについての情報を管理する配布済AP管理テーブル0024と、配布されたAPを保管する為の記憶装置0025とを有している。
図6は本実施形態のアプリケーション(AP)の一例を示す図である。AP0030は、1つまたは複数のAP断片0032と、含まれるAP断片の一覧についての情報を保持するテーブル0031とを有している。AP断片0032にはAPの実行に用いられるプログラム若しくはデータと、AP断片に関する各種情報とを含んでいる。
次に、図1に示したシステムにおいて管理ノード0001からクラスタ0008に対してAPを配布する管理ノードにおける処理手順を図5のフローチャートを参照して説明する。
図5は本実施形態の管理ノード0001でのAP配布処理の処理手順を示すフローチャートである。図5に示す様に管理ノード0001のAP配布制御部0012は、リーダノード0004及びAPサーバノード0005〜0007に対してAPの断片を同報型通信で通信装置により送信し、リーダノード0004からの肯定応答に対して次の断片を送信して全断片の配布を行う。
まずステップS001において管理ノード0001のAP配布制御部0012は、AP配布開始通知を図2のクラスタ管理テーブル0011に登録された配布先アドレスに対して通信装置を用いて送信する。なお、この配布先アドレスは例えば図1のクラスタ0008の接続するネットワーク0003のブロードキャストアドレスである。また、配布するAPはAPレポジトリ0013に既に格納されているものとする。
次にステップS002でAP配布制御部0012は、ステップS001にて送信したAP配布開始通知に対するリーダノードからのACK(肯定応答)を受信できたかどうかを調べ、受信できた場合には次のステップS003に進み、受信できなかった場合にはエラー発生としてAP配布を中止する。
次にAPの送信を行うステップについて説明する。ここでは、例えば図6の様にAPは適切な形態の断片に分割されているものとする。まずステップS003では、ステップS001と同様に配布先アドレスに対してAPの断片nを通信装置により送信する。ここでいうnはAPのどの断片であるかを識別する為の番号である。
リーダノード0004のAP送受信制御部0022は、管理ノード0001から送信されたAPの断片を通信装置により受信し、その断片を正しく受信した場合にACKを管理ノード0001へ送信する。
次にステップS004で管理ノード0001のAP配布制御部0012は、ステップS003において送信したAP断片nをリーダノード0004が正常に受信したことを示すACKをリーダノード0004から受信できたかどうかを調べ、受信できた場合には次のステップS005に進み、受信できなかった場合にはまたステップS003に戻る。
次に、ステップS005において全てのAP断片の送信が完了しているかどうかを調べ、全てのAP断片の送信が完了している場合には配布処理は終了し、まだ未送信のAP断片がある場合にはステップS006においてnを未送信のAP断片番号に変更する。AP配布が正常に終了した場合には、図2のクラスタ管理テーブル0011にある配布済AP一覧にそのAP名を追加する。
この一連の手順が終了すると、管理ノード0001は確実にリーダノード0004にAPを配布できていることになる。
図7は本実施形態のAPサーバノードへのAP配布処理の処理手順を示すフローチャートである。次にAPサーバノードへのAP配布に関する処理手順について図7を参照して説明する。
まずステップS011においてAPサーバノードのAP送受信制御部0026は、リーダノード0004からクラスタメンバテーブルの内容を通信装置により受信する。但し、リーダノードについては受信する前から既知であるものとする。
次にステップS012において、管理ノード0001からのAP配布開始通知を受信する。次にステップS013では、APサーバノードでのAP実行負荷が所定の閾値以下かどうかを判定し、AP実行負荷が所定の閾値よりも大きい場合にはAP実行負荷が下がるまで待機状態となる。ここで、同報型通信により送信されるAP断片を取りこぼすことなく受信可能な最大のAP実行負荷を予め測定等により求めておき、AP実行負荷を判定する為の閾値として、前記求めた値を設定しておくことにより、受信エラーの発生を防ぎ、効率的に受信を行うことができる。
次にステップS014において管理ノード0001から送信されるAP断片を受信する処理を行う。次にステップS015においてAP断片が正しく受信されたかを判定し、正しく受信されている場合にはステップS016において、その受信したAP断片の番号を配布済AP管理テーブル0024に追加し、記憶装置0025に保管する処理を行う。このとき、受信したAP断片の番号を未受信の断片番号から削除する。
次にステップS017において管理ノード0001からのAP配布が終了したかを確認する処理を行い、終了していない場合にはステップS013に戻って処理を繰り返す。管理ノード0001からのAP配布が終了した場合には、ステップS018において配布済AP管理テーブル0024を参照して全てのAP断片が受信されているかどうかを確認する処理を行い、全てのAP断片が受信されていればAPサーバノードにおけるAP配布処理を終了する。まだ受信していないAP断片がある場合には、ステップS019において受信漏れAP断片の収集処理を行う。
図8は本実施形態の受信漏れAP断片の収集処理の処理手順を示すフローチャートである。次にステップS019の受信漏れAP断片の収集処理の詳細について図8を用いて説明する。
ステップS020においてAPサーバノードのAP送受信制御部0026は、配布済AP管理テーブル0024を参照して未受信のAPの断片番号を読み出し、収集するAP断片#を決定する。
次にステップS021では、ステップS020にて決定したAP断片の収集先ノードを、クラスタメンバテーブルを参照することで決定する。通常はクラスタメンバテーブルの先頭にリーダノードが登録されているので、リーダノードを収集先ノードとする。なお、リーダノードにはAP配布終了後に必ず全てのAP断片が保管されている。
次にステップS022では、ステップS021において決定した収集先ノードに対してAP断片要求を送信する。
次にステップS023では、前記AP断片要求を送信した収集先ノードからの応答があるかどうかを調べ、応答がなければステップS021に戻り、応答があれば次のステップS024に進む。
次にステップS024では、収集先ノードからの応答が収集先変更応答であるかどうかを調べ、収集先変更応答でなければ、次のステップS025においてAP断片を受信する。また収集先変更応答であれば、ステップS021に戻って処理を継続する。ステップS021に戻る時にステップS024で得られた収集先変更応答に指定されたノードを新しい収集先ノードに変更する。ここで、収集先変更応答に指定されたノードとは、収集先変更応答を応答したノードが当該AP断片を受信したノードである。
次にステップS026では、ステップS025でAP断片が正しく受信できたかどうかを調べ、正しく受信できなかった場合にはステップS022に戻って処理を継続する。また、配布APの全断片が正しく受信できた場合にはステップS027に進み、配布済AP管理テーブルを更新する。
次にステップS028では、配布APの全断片が収集されているかを確認し、全て収集されていれば処理を終了し、未収集のAP断片があればステップS020に戻って処理を継続する。
この様に本実施形態では、管理ノードとリーダノードとの間での制御に基づく同報型通信(ブロードキャスト)を用いたAPの配布と、受信漏れAP断片の他ノードからの収集を組み合わせることで、効率良く同一ネットワーク内の多数のノードにAPの配布を行うことができ、更に各ノードの負荷に応じた性能管理を行いながらAPを配布できる効果がある。
以上説明した様に本実施形態のプログラム管理システムによれば、管理処理装置から複数の情報処理装置への同報型通信を用いたプログラムの配布と受信漏れ断片の他の情報処理装置からの収集とを組み合わせて、複数の情報処理装置へのプログラムの配布を行うので、管理処理装置から複数の情報処理装置へプログラムの配布を行う際に、多数の情報処理装置へのプログラム配布における通信トラフィックを軽減し、プログラム配布時の処理負荷を管理することが可能である。
(実施形態2)
以下に同報型通信(マルチキャスト)を用いて異なる実装のアプリケーションサーバへのアプリケーション配布を行う実施形態2のプログラム管理システムについて説明する。
図9は本実施形態のプログラム管理システムの全体構成を示す図である。本実施形態では、アプリケーションの管理及び配布指令を行う管理ノード0001と、アプリケーションが配布され実行されるAPサーバノード0106〜0108と、その集合体であるクラスタ0109、クラスタ0109の中で主導的な役割を果たすリーダノード0105とを有している。
管理ノード0001と各APサーバノードの間はネットワーク0002を通じて通信が可能になっている。また、各APサーバノードはそれぞれネットワーク0103若しくはネットワーク0104に接続していて、同一ネットワーク内での通信は勿論のこと、ルータ0110若しくはルータ0111若しくはルータ0112を経由することで異なるネットワークをまたがる通信も可能である。
本実施形態においては、ブロードキャストが到達可能な同一ネットワークだけでなく、複数のネットワークにまたがってクラスタ0109に属するAPサーバノードが接続していて、APサーバノード、リーダノード及び管理ノードは、マルチキャスト0113を使用する通信が可能となっている。
図10は本実施形態のルータの内部構成例を示す図である。ルータ0110は、ルーティングの制御を行うルーティング制御部0200と、マルチキャストのメンバを管理するマルチキャストメンバ管理部とを有している。ルーティング制御部0200は、内部に保持するルーティングテーブルを参照してルーティングを行い、マルチキャストメンバ管理部0201は、内部に保持するマルチキャストメンバテーブルに対してメンバの追加削除を適宜行っている。
図11は本実施形態のAPサーバノードの内部構成例を示す図である。図11に示す様に本実施形態のAPサーバノードは、AP配布後処理制御部0211と、AP送受信制御部0216とを有している。
AP配布後処理制御部0211は、管理ノード0001から送信されたAPの断片を通信装置により受信し、そのAPが後処理の必要なプログラムである場合に前記受信したAPの断片に対して所定の後処理を実行して後処理済みのAPを生成する処理部である。
AP送受信制御部0216は、管理ノード0001から送信されたAPの断片を通信装置により受信する際に、そのAPが後処理の必要なプログラムである場合に管理ノード0001からの断片の受信をスキップし、管理ノード0001からのAPの配布終了後に未受信の断片がある場合に、リーダノード0105または他のAPサーバノードから未受信の断片を通信装置により受信する処理部である。
APサーバノードをAP配布後処理制御部0211及びAP送受信制御部0216として機能させる為のプログラムは、CD−ROM等の記録媒体に記録され磁気ディスク等に格納された後、メモリにロードされて実行されるものとする。なお前記プログラムを記録する記録媒体はCD−ROM以外の他の記録媒体でも良い。また前記プログラムを当該記録媒体から情報処理装置にインストールして使用しても良いし、ネットワークを通じて当該記録媒体にアクセスして前記プログラムを使用するものとしても良い。
APサーバノード0106は、アプリケーションの実行を行うアプリケーション実行コンテナ0210と、同一クラスタに属するAPサーバノードの一覧を保持するクラスタメンバテーブル0213と、APの配布後に該アプリケーション実行コンテナで実行する為に必要な配布後処理を行うAP配布後処理制御部0211と、APの配布に関する送受信を行うAP送受信制御部0216とを有している。
本実施形態では、アプリケーション実行コンテナの実装は各APサーバノードで異なり、APそのものは各APサーバノードで共通に利用可能であるが、配布されたAPを実行する為には各APサーバノードにおいて、実装の違いに応じた配布後処理が必要になるものとする。
またAPサーバノード0106は、配布済みのAPについての情報を管理する配布済AP管理テーブル0214と、配布されたAPを保管する為の記憶装置0025とを有している。配布済AP管理テーブル0214においては、実施形態1における図4の配布済AP管理テーブル0024で管理している情報に加えて、保管しているAP断片の内、配布後処理が済んでいるものを識別する為の情報が付加されている。
図12は本実施形態のリーダノード0105の内部構成例を示す図である。図12に示す様に本実施形態のリーダノード0105はAP送受信制御部0212を有している。AP送受信制御部0212は、管理ノード0001から送信されたAPの断片を通信装置により受信し、その断片を正しく受信した場合に肯定応答を管理ノード0001へ通信装置により送信する処理部である。
リーダノード0105をAP送受信制御部0212として機能させる為のプログラムは、CD−ROM等の記録媒体に記録され磁気ディスク等に格納された後、メモリにロードされて実行されるものとする。なお前記プログラムを記録する記録媒体はCD−ROM以外の他の記録媒体でも良い。また前記プログラムを当該記録媒体から情報処理装置にインストールして使用しても良いし、ネットワークを通じて当該記録媒体にアクセスして前記プログラムを使用するものとしても良い。
リーダノード0105は、アプリケーションの実行を行うアプリケーション実行コンテナ0210と、同一クラスタに属するAPサーバノードの一覧を保持するクラスタメンバテーブル0213と、APの配布後に該アプリケーション実行コンテナで実行する為に必要な配布後処理を行うAP配布後処理制御部0211と、APの配布に関する送受信を行うAP送受信制御部0212とを有している。
クラスタメンバテーブル0213には、実施形態1における図3のクラスタメンバテーブル0023で管理している情報に加えて、各ノードに存在するアプリケーション実行コンテナのバージョン情報及びスコア情報が付加されている。
図13は本実施形態のAPの内部構成例を示す図である。AP0220では、実施形態1における図6の場合に加えてAP断片の保持する情報としてプログラム・データの配布後処理結果が追加されている。この情報は、APの配布後にAP配布後処理制御部0211において追加された内容である。また、AP断片の中で配布後処理結果を持つものは配布後処理済AP断片の一覧テーブル0223に登録されている。
次に、図9に示したシステムにおいて管理ノード0001からクラスタ0109に対してAPを配布する管理ノードにおける処理手順について説明する。
本実施形態においては、既にルータ0110〜0112のマルチキャストメンバテーブルにはクラスタ0109に対応するマルチキャストグループアドレスに対してメンバアドレス一覧が以下の内容で登録されているものとする。すなわち登録内容は、ルータ0110では管理ノード0001のアドレス、ルータ0111ではAPサーバノード0107とAPサーバノード0108のアドレス、ルータ0112ではリーダノード0105とAPサーバノード0106のアドレスである。
APを配布する手順は図5のフローチャートに従って実施形態1とほぼ同様にして行われるが、ステップS001におけるAP配布開始通知の送信先はクラスタ0109に対応するマルチキャストグループアドレスとなる。またステップS003におけるAP断片nの送信先アドレスも同様にクラスタ0109に対応するマルチキャストグループアドレスである。図5の他のステップについては実施形態1と同様である。
次に、APサーバノードへのAP配布に関する処理手順について説明する。処理手順については図7のフローチャートに従って実施形態1とほぼ同様に行うものとするが、ステップS012における管理ノードからのAP配布開始通知及びステップS014にけるAP断片の受信については、クラスタ0109に対応するマルチキャストグループアドレスに対して送信されたものを受信する。またステップS011の詳細については図14を参照して説明する。
図14は本実施形態のAPサーバノードでのクラスタメンバテーブル受信処理の処理手順を示すフローチャートである。まずステップS040においてAPサーバノードのAP送受信制御部0216は、リーダノードからクラスタメンバテーブルを受信する。次にステップS041において、バージョン情報が自ノードのバージョンと互換性の高いAPサーバノードのスコアを増やす。これにより、AP断片に含まれる配布後処理結果を利用できる可能性が高まる。次にステップS042において、自ノードと同一のネットワークに接続するAPサーバノードのスコアを増やす。これによりAP断片収集時の通信効率が向上する可能性が高まる。
図15は本実施形態の受信漏れAP断片の収集処理の処理手順を示すフローチャートである。次に受信漏れAP断片の収集に関する処理手順について図15のフローチャートを参照して説明する。
ステップS030においてAPサーバノードのAP送受信制御部0216は、配布済AP管理テーブルを参照し、収集するAP断片#を決定する。次に、ステップS031では、ステップS030にて決定したAP断片の収集先ノードを、クラスタメンバテーブルを参照することで決定し、ステップS032では、ステップS031で決定した収集先ノードに対してAP断片要求を送信する。
次にステップS032では、収集先ノードからの応答を確認し、応答がなければステップS034に進み、応答があればステップS035に進む。ステップS034では、収集先ノードから応答がなかったので、クラスタメンバテーブルにある、そのノードのスコアを下げる。
ステップS035では、ステップS032での要求に対する応答が収集先変更応答あるかどうかを調べ、収集先変更応答でなければ、次のステップS036においてAP断片を受信する。また収集先変更応答であれば、ステップS034を経てステップS031に戻る。そのとき、クラスタメンバテーブルにある、収集先変更応答を返したノードのスコアを下げる。また、ステップS031に戻る時にステップS035で得られた収集先変更応答に指定されたノードを新しい収集先ノードに設定する。
次にステップS036においてAP断片を受信し、ステップS037では、ステップS036でAP断片が正しく受信したかどうかを確認し、正しく受信できなかった場合にはステップS032に戻って処理を継続する。また正しく受信できた場合にはステップS038に進み、配布済AP管理テーブルを更新する。このとき、AP断片に含まれる配布後処理結果に関する情報を自ノードで利用できない場合にはその情報を抹消する。
次にステップS039では、クラスタメンバテーブルの中のAP断片が正しく収集できたノードのスコアを増やす。
ステップS040では、配布APの全断片が収集されているかを確認し、全て収集されていれば処理を終了し、未収集のAP断片があればステップS030に戻って処理を継続する。
図16は本実施形態のAPサーバノードでのAP配布後処理の処理手順を示すフローチャートである。次に配布処理が完了し、APの全てのAP断片が収集された後にAPサーバで行われる配布後処理について図16を参照して説明する。
まずステップS050でAP送受信制御部0216は、配布済AP管理テーブル0214で処理済になっていないAP断片#を選択する。次にステップS051では、ステップS050で選択したAP断片を図11における記憶装置0025から取り出し、AP配布後処理制御部0211に伝達する。
次にステップS052でAP配布後処理制御部0211は、AP断片を分析し、AP断片に含まれるプログラム若しくはデータに応じた配布後処理を行う。次にステップS053でAP配布後処理制御部0211は、配布後処理の結果をAP断片に格納し、AP送受信制御部0216に返却する。
次にステップS054でAP送受信制御部0216は、図13のAP0220に含まれる配布後処理済AP断片の一覧テーブルを更新し、配布済AP管理テーブル0214を更新し、AP0220に処理済AP断片を格納して記憶装置0025に格納する。
次にステップS055では、全ての該APに含まれるAP断片が配布後処理済かどうか配布済AP管理テーブル0214を参照して確認し、もし配布後処理が完了していないAP断片があればステップS050に戻って処理を継続し、完了していればステップS056に進む。次にステップS056では、図11のアプリケーション実行コンテナ0210にAPを転送し、処理を終了する。
この様に本実施形態では、マルチキャストを用いたアプリケーションの配布と、受信漏れAP断片の他ノードからの収集と、配布後処理済のAP断片の他ノードからの収集とを組み合わせることで、複数ネットワークにまたがる多数のAPサーバノードにおける配布後処理を効率化してAPの配布を行うことができる効果がある。
以上説明した様に本実施形態のプログラム管理システムによれば、管理処理装置から複数の情報処理装置への同報型通信を用いたプログラムの配布と受信漏れ断片の他の情報処理装置からの収集とを組み合わせて、複数の情報処理装置へのプログラムの配布を行うので、管理処理装置から複数の情報処理装置へプログラムの配布を行う際に、多数の情報処理装置へのプログラム配布における通信トラフィックを軽減し、プログラム配布時の処理負荷を管理することが可能である。
(実施形態3)
以下に同報型通信(マルチキャスト)を用いた異なる実装のアプリケーションサーバへのアプリケーション配布の際に、アプリケーション配布のポリシーによる制御及び近傍の他クラスタのアプリケーションサーバへのアプリケーション配布を行う実施形態3のプログラム管理システムについて説明する。
図17は本実施形態のプログラム管理システムの全体構成を示す図である。本実施形態では、アプリケーションの管理及び配布指令を行う管理ノード0001と、アプリケーションが配布され実行されるAPサーバノード0302及び0303と、その集合体であるクラスタ0304、クラスタ0304の中で主導的な役割を果たすリーダノード0301と、別のAPサーバノード0306と、その集合体であるクラスタ0307と、クラスタ0307の中で主導的な役割を果たすリーダノード0305とを有している。
管理ノード0001と各APサーバノードの間はネットワーク0002を通じて通信が可能になっている。また、各APサーバノードはそれぞれネットワーク0103若しくはネットワーク0104に接続していて、同一ネットワーク内での通信は勿論のこと、ルータ0110若しくはルータ0111若しくはルータ0112を経由することで異なるネットワークをまたがる通信も可能である。
本実施形態においては、ブロードキャストが到達可能な同一ネットワークだけでなく複数のネットワークにまたがってクラスタ0304及びクラスタ0307に属するAPサーバノードが接続していて、APサーバノード及びリーダノード及び管理ノードは、マルチキャスト0113を使用する通信が可能となっている。
本実施形態のルータ、APサーバノード、リーダノード、APは実施形態2の各図に示したものと同様である。また図17に示したシステムにおいて、管理ノード0001からクラスタ0307に対してAPを配布する管理ノードにおける処理手順については、実施形態1とほぼ同様であり図5のフローチャートに従って行う。但し、ステップS001におけるAP配布開始通知の送信先はクラスタ0307に対応するマルチキャストグループアドレスとなる。またステップS003におけるAP断片nの送信先アドレスも同様にクラスタ0307に対応するマルチキャストグループアドレスである。図5の他のステップについては実施形態1と同様である。
図19は本実施形態のリーダノードの内部構成例を示す図である。図19に示す様に本実施形態のリーダノードは、AP配布後処理制御部0411と、AP送受信制御部0412と、ポリシー配布処理制御部0417とを有している。
AP配布後処理制御部0411は、管理ノード0001から送信されたAPの断片を通信装置により受信し、そのAPが後処理の必要なプログラムである場合に前記受信したAPの断片に対して所定の後処理を実行して後処理済みのAPを生成する処理部である。
AP送受信制御部0412は、管理ノード0001から送信されたAPの断片を通信装置により受信し、その断片を正しく受信した場合に肯定応答を管理ノード0001へ通信装置により送信する処理部である。
ポリシー配布処理制御部0417は、APサーバノードから要求されたポリシーの取得先アドレス(URL)に応じたポリシー0418を選択して通信装置によりAPサーバノードに配布する処理部である。
リーダノードをAP配布後処理制御部0411、AP送受信制御部0412及びポリシー配布処理制御部0417として機能させる為のプログラムは、CD−ROM等の記録媒体に記録され磁気ディスク等に格納された後、メモリにロードされて実行されるものとする。なお前記プログラムを記録する記録媒体はCD−ROM以外の他の記録媒体でも良い。また前記プログラムを当該記録媒体から情報処理装置にインストールして使用しても良いし、ネットワークを通じて当該記録媒体にアクセスして前記プログラムを使用するものとしても良い。
リーダノード0305の内部構成は、実施形態2における図12と殆ど同一であり、図12のアプリケーション実行コンテナ0210は図19のアプリケーション実行コンテナ0410に、AP配布後処理制御部0211はAP配布後処理制御部0411に、AP送受信制御部0212はAP送受信制御部0412と同様である。
クラスタメンバテーブル0413においては、図12のクラスタメンバテーブル0213に加えてAP受信判定に用いるポリシーの取得先アドレス(URL)の情報が追加されている。APサーバノードは、このAP受信ポリシーの取得先アドレスで示された、APの断片を受信するかどうかを示すAP受信ポリシーを取得する。その際にリーダノード0305においてポリシーの配布処理を行うのがポリシー配布処理制御部0417である。ポリシー配布処理制御部0417は、APサーバノードから要求されたポリシーの取得先アドレス(URL)に応じたポリシー0418を選択し、APサーバノードに配布する。
図20は本実施形態のAPサーバノードの内部構成例を示す図である。図20に示す様に本実施形態のAPサーバノードは、AP送受信制御部0416と、ポリシー実行部0415とを有している。
AP送受信制御部0416は、管理ノード0001から送信されたAPの断片を通信装置により受信する際に、ポリシー0418によりAPの断片を受信するとの判定が行われた場合にAPの断片の受信を行い、管理ノード0001からのAPの配布終了後に未受信の断片がある場合に、リーダノード0105または他のAPサーバノードから未受信の断片を通信装置により受信する処理部である。
ポリシー実行部0415は、APの断片を受信するかどうかを示すポリシー0418を通信装置によりリーダノードから受信し、その受信したポリシー0418を実行してAPの断片を受信するかどうかを判定する処理部である。
APサーバノードをAP送受信制御部0416及びポリシー実行部0415として機能させる為のプログラムは、CD−ROM等の記録媒体に記録され磁気ディスク等に格納された後、メモリにロードされて実行されるものとする。なお前記プログラムを記録する記録媒体はCD−ROM以外の他の記録媒体でも良い。また前記プログラムを当該記録媒体から情報処理装置にインストールして使用しても良いし、ネットワークを通じて当該記録媒体にアクセスして前記プログラムを使用するものとしても良い。
APサーバノード0306は実施形態2における図11及び、本実施形態の図19において示されるリーダノード0305と殆ど同様である。
AP送受信制御部0416は、図11のAP送受信制御部0216と殆ど同様であるが、リーダノードから取得したAP受信ポリシーを実行するポリシー実行部0415を有している。
AP受信ポリシーはポリシー実行部0415において実行可能なプログラムであり、図18に示すフローチャートのステップS064においてAPを受信するかどうかの決定や、ステップS070においてAP断片を収集するノードの決定や変更という処理に用いられる。
例えばステップS064においてAPを受信するかどうかを決定するポリシーの一例として、実施形態1及び2における図7のフローチャートのステップS013で行っている現在のノードの負荷が閾値以下かどうかによる判定を行うプログラムがあげられる。
この様に、APの受信を決定するポリシーをプログラムとして配布することで、APの配布に関する処理について柔軟な動作を行うことが可能になるという効果がある。
図18は本実施形態のAPサーバノードへのAP配布処理の処理手順を示すフローチャートである。次にAPサーバノードへのAP配布に関する処理手順に関して図18のフローチャートを参照して説明する。この処理手順は、実施形態2での処理手順とほぼ同様で、図7と図14のフローチャートを一部変更したものである。
まずステップS061でAPサーバノードのAP送受信制御部0416は、図7におけるステップS011と同様の処理を行う。
次にステップS062では、図19に示されるクラスタメンバテーブルに記載されたAP受信ポリシーの取得先アドレスからリーダノードのポリシー配布処理制御部0417によって配布されたAP受信ポリシーを取得する。次のステップS063は図7のステップS012と同様の処理である。
次にステップS064においてAPサーバノードのポリシー実行部0415は、ステップS062で取得したAP受信ポリシーを実行し、その実行結果を参照してAPを受信するかどうかを判定し、AP受信を行うと判定した場合にはステップS065に進む。ステップS065は、図7におけるステップS014と同様で、以下、ステップS066はステップS015、ステップS067はステップS016、ステップS068はステップS017、ステップS069はステップS018、ステップS070はステップS019と同様である。
図21は本実施形態の他のクラスタ用AP受信処理の処理手順を示すフローチャートである。次に他のクラスタ用APをAPサーバノードで受信する処理を、管理ノード0001からクラスタ0307へのAP配布をクラスタ0304に属するAPサーバノード0303が受信する例に基づき、図21のフローチャートを参照して説明する。
まずステップS081においてAPサーバノード0303のAP送受信制御部0416は、ルータ0111から図10に示すマルチキャストメンバテーブル0202を取得する。
次にステップS082では、ステップS081において取得したマルチキャストメンバテーブルからクラスタ0304以外のグループアドレスを検索する。
ステップS083では、ステップS082における検索の結果を参照し、他のクラスタのグループアドレスがあるかどうかを調べ、他のクラスタのグループアドレスがなければ処理を終了し、他のクラスタのグループアドレスがある場合にはステップS084に進む。
この例ではルータ0111のマルチキャストメンバテーブルにはクラスタ0307のグループアドレスが登録されているのでステップS083からステップS084に進み、ステップS084では、メンバアドレス一覧からAPサーバノード0303と同一のネットワーク0103に属するリーダノードを検索する。
次にステップS085では、ステップS084の検索結果を参照してリーダノードが見つかったかどうかを調べ、リーダノードが見つからなければ処理を終了し、リーダノードが見つかった場合にはステップS086へ進む。
この例ではネットワーク0103にはクラスタ0307のリーダノード0305が接続しているのでステップS085からステップS086に進み、ステップS086では、ルータ0111の保持するマルチキャストメンバテーブル0202に含まれるクラスタ0307のグループアドレスのメンバとして、APサーバノード0303のアドレスを追加する。
次にステップS087においてAPサーバノード0303のAP送受信制御部0416は、クラスタ0307に対するAP配布開始通知を受信する。ステップS088以降は図18に示すフローチャートのステップS064以下の手順と同様の処理を行うことで、近傍の他クラスタへのAP配布をAPサーバノードで受信することが可能になる。よって、APサーバノード0303がクラスタ0304からクラスタ0307へ移行した際にも、必要なAPの配布は既に完了している為、APサーバノード0303はクラスタ0307でのAP実行を速やかに開始できるという効果がある。
以上説明した様に本実施形態のプログラム管理システムによれば、プログラムの断片を受信するかどうかを示す判定ポリシーを送信してプログラムの断片を受信するかどうかの判定を行うので、プログラムの配布を効率化する為の判定基準を柔軟に変更することが可能である。
また本実施形態のプログラム管理システムによれば、所定のクラスタに属する情報処理装置に対して送信されたプログラムの断片を、前記所定クラスタの近傍に位置し、その所定クラスタとは異なるクラスタに属する情報処理装置で受信するので、クラスタ間の情報処理装置の配分変更により所定クラスタの近傍に位置する情報処理装置がそのクラスタに属する様になった際に、当該情報処理装置で速やかにプログラムの実行を開始することが可能である。
実施形態1のプログラム管理システムの全体構成を示す図である。 実施形態1の管理処理装置である管理ノード0001の内部構成例を示す図である。 実施形態1のリーダノード0004の内部構成例を示す図である。 実施形態1のAPサーバノードの内部構成例を示す図である。 実施形態1の管理ノード0001でのAP配布処理の処理手順を示すフローチャートである。 実施形態1のアプリケーション(AP)の一例を示す図である。 実施形態1のAPサーバノードへのAP配布処理の処理手順を示すフローチャートである。 実施形態1の受信漏れAP断片の収集処理の処理手順を示すフローチャートである。 実施形態2のプログラム管理システムの全体構成を示す図である。 実施形態2のルータの内部構成例を示す図である。 実施形態2のAPサーバノードの内部構成例を示す図である。 実施形態2のリーダノード0105の内部構成例を示す図である。 実施形態2のAPの内部構成例を示す図である。 実施形態2のAPサーバノードでのクラスタメンバテーブル受信処理の処理手順を示すフローチャートである。 実施形態2の受信漏れAP断片の収集処理の処理手順を示すフローチャートである。 実施形態2のAPサーバノードでのAP配布後処理の処理手順を示すフローチャートである。 実施形態3のプログラム管理システムの全体構成を示す図である。 実施形態3のAPサーバノードへのAP配布処理の処理手順を示すフローチャートである。 実施形態3のリーダノードの内部構成例を示す図である。 実施形態3のAPサーバノードの内部構成例を示す図である。 実施形態3の他のクラスタ用AP受信処理の処理手順を示すフローチャートである。
符号の説明
0001…管理ノード、0002…ネットワーク、0003…ネットワーク、0004…リーダノード、0005〜0007…APサーバノード、0008…クラスタ、0009…ブロードキャスト、0011…クラスタ管理テーブル、0013…APレポジトリ、0012…AP配布制御部、0021…AP実行コンテナ、0023…クラスタメンバテーブル、0022…AP送受信制御部、0024…配布済AP管理テーブル、0025…記憶装置、0026…AP送受信制御部、0030…AP、0031…含まれるAP断片の一覧テーブル、0032…AP断片、0103…ネットワーク、0104…ネットワーク、0105…リーダノード、0106〜0108…APサーバノード、0109…クラスタ、0110…ルータ、0111…ルータ、0112…ルータ、0113…マルチキャスト、0200…ルーティング制御部、0201…マルチキャストメンバ管理部、0202…マルチキャストメンバテーブル、0210…アプリケーション実行コンテナ、0213…クラスタメンバテーブル、0214…配布済AP管理テーブル、0211…AP配布後処理制御部、0216…AP送受信制御部、0212…AP送受信制御部、0220…AP、0221…AP断片、0222…含まれるAP断片の一覧テーブル、0223…配布後処理済AP断片の一覧テーブル、0301…リーダノード、0302及び0303…APサーバノード、0304…クラスタ、0305…リーダノード、0306…APサーバノード、0307…クラスタ、0410…アプリケーション実行コンテナ、0413…クラスタメンバテーブル、0418…ポリシー、0411…AP配布後処理制御部、0412…AP送受信制御部、0417…ポリシー配布処理制御部、0416…AP送受信制御部、0415…ポリシー実行部。

Claims (10)

  1. 管理処理装置から複数の情報処理装置にプログラムを配布して管理するプログラム管理方法において、
    管理処理装置から複数の情報処理装置に対してプログラムの断片を同報型通信で通信手段により送信し、前記複数の情報処理装置中のリーダ処理装置からの肯定応答に対して次の断片を送信することにより前記プログラムに含まれる全断片の配布を行うステップと、
    管理処理装置から送信されたプログラムの断片を通信手段により受信し、管理処理装置からのプログラムの配布終了後に未受信の断片がある場合に、前記リーダ処理装置を含む他の情報処理装置から未受信の断片を通信手段により受信するステップとを有することを特徴とするプログラム管理方法。
  2. 前記情報処理装置での処理負荷が所定の閾値よりも大きい場合に管理処理装置からの断片の受信をスキップし、管理処理装置からのプログラムの配布終了後に前記リーダ処理装置を含む他の情報処理装置から当該断片を通信手段により受信することを特徴とする請求項1に記載されたプログラム管理方法。
  3. 管理処理装置からプログラムの断片を受信した場合に当該断片を受信したことを示す情報を記憶手段中の配布済プログラム管理テーブルに格納し、管理処理装置からのプログラムの配布終了後に前記記憶手段中の配布済プログラム管理テーブルを参照し、その配布済管理テーブル中に、未受信の断片があることを示す情報が格納されている場合に、前記リーダ処理装置を含む他の情報処理装置から未受信の断片を通信手段により受信する処理を行うことを特徴とする請求項1または請求項2のいずれかに記載されたプログラム管理方法。
  4. 前記未受信の断片を受信する際に、前記リーダ処理装置を示す識別情報を先頭に格納したクラスタメンバテーブルを記憶手段から読み出し、そのクラスタメンバテーブルの先頭から順に読み出した識別情報で識別される情報処理装置を収集先として、未受信の断片を通信手段により受信する処理を行うことを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載されたプログラム管理方法。
  5. 前記収集先の情報処理装置から、収集先の変更を指示する収集先変更応答を通信手段により受信した場合に、当該収集先変更応答中に指定された情報処理装置を新しい収集先として、未受信の断片を通信手段により受信する処理を行うことを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載されたプログラム管理方法。
  6. 管理処理装置から送信されているプログラムが後処理の必要なプログラムである場合に管理処理装置からの断片の受信をスキップし、前記リーダ処理装置を含む他の情報処理装置から後処理済みの断片を通信手段により受信することを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれか1項に記載されたプログラム管理方法。
  7. プログラムの断片を受信するかどうかを示す判定ポリシーを前記情報処理装置に通信手段により送信し、前記判定ポリシーによりプログラムの断片を受信するとの判定が行われた場合に当該断片を通信手段により受信することを特徴とする請求項1乃至請求項6のいずれか1項に記載されたプログラム管理方法。
  8. 所定のクラスタに属する情報処理装置に対して送信されたプログラムの断片を、前記所定クラスタの近傍に位置し、その所定クラスタとは異なるクラスタに属する情報処理装置で受信することを特徴とする請求項1乃至請求項7のいずれか1項に記載されたプログラム管理方法。
  9. 管理処理装置から複数の情報処理装置にプログラムを配布して管理するプログラム管理システムにおいて、
    複数の情報処理装置に対してプログラムの断片を同報型通信で通信手段により送信し、前記複数の情報処理装置中のリーダ処理装置からの肯定応答に対して次の断片を送信することにより前記プログラムに含まれる全断片の配布を行う配布制御部を備える管理処理装置と、
    管理処理装置から送信されたプログラムの断片を通信手段により受信し、その断片を正しく受信した場合に肯定応答を管理処理装置へ通信手段により送信する第1の送受信制御部を備えるリーダ処理装置と、
    管理処理装置から送信されたプログラムの断片を通信手段により受信し、管理処理装置からのプログラムの配布終了後に未受信の断片がある場合に、前記リーダ処理装置を含む他の情報処理装置から未受信の断片を通信手段により受信する第2の送受信制御部を備える情報処理装置とを具備することを特徴とするプログラム管理システム。
  10. 管理処理装置から複数の情報処理装置にプログラムを配布して管理するプログラム管理方法をコンピュータに実行させる為のプログラムにおいて、
    管理処理装置から複数の情報処理装置に対してプログラムの断片を同報型通信で通信手段により送信し、前記複数の情報処理装置中のリーダ処理装置からの肯定応答に対して次の断片を送信することにより前記プログラムに含まれる全断片の配布を行うステップと、
    管理処理装置から送信されたプログラムの断片を通信手段により受信し、管理処理装置からのプログラムの配布終了後に未受信の断片がある場合に、前記リーダ処理装置を含む他の情報処理装置から未受信の断片を通信手段により受信するステップとをコンピュータに実行させることを特徴とするプログラム。
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