JP2005220490A - 粉体の製造方法 - Google Patents

粉体の製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2005220490A
JP2005220490A JP2004030918A JP2004030918A JP2005220490A JP 2005220490 A JP2005220490 A JP 2005220490A JP 2004030918 A JP2004030918 A JP 2004030918A JP 2004030918 A JP2004030918 A JP 2004030918A JP 2005220490 A JP2005220490 A JP 2005220490A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
powder
fine particles
resin
resin fiber
fine
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2004030918A
Other languages
English (en)
Inventor
Naotoshi Kinoshita
直俊 木下
Hiroyuki Tsujimoto
広行 辻本
Kiyoshi Noshiro
清 野城
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
HOSOKAWA FUNTAI GIJUTSU KENKYU
Hosokawa Powder Technology Research Institute
Original Assignee
HOSOKAWA FUNTAI GIJUTSU KENKYU
Hosokawa Powder Technology Research Institute
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by HOSOKAWA FUNTAI GIJUTSU KENKYU, Hosokawa Powder Technology Research Institute filed Critical HOSOKAWA FUNTAI GIJUTSU KENKYU
Priority to JP2004030918A priority Critical patent/JP2005220490A/ja
Publication of JP2005220490A publication Critical patent/JP2005220490A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Developing Agents For Electrophotography (AREA)
  • Treatment Of Fiber Materials (AREA)
  • Paints Or Removers (AREA)

Abstract

【課題】 粉体特性の改善(例えば、流動性改善のために粉体表面に対して凹凸を形成すること、流動性添加剤や帯電制御剤等の各種添加剤をコーティングやボンディング等により付着させること等)を効率的に行うことによって、粉体を取り扱う上で重要な性能(例えば、流動性、帯電性等)を向上させることが可能であり、さらに、粉体の設計変更に対しても柔軟に対応可能な粉体の製造方法を提供すること。
【解決手段】 少なくとも1種類の樹脂を含む樹脂繊維に微粒子を付着させる付着工程と、前記微粒子が付着した樹脂繊維を切断する切断工程とを包含する粉体の製造方法。
【選択図】 図1

Description

本発明は、粉体の製造方法に関し、より詳細には、微粒子等の添加物を粉体表面に付着させることにより粉体特性を改善した、または機能性を付与した粉体の製造方法に関する。
粉体工業製品として、複写機、プリンタ、ファクシミリ等の画像形成装置において使用するトナーや、各種製品の塗装に用いる粉体塗料などがある。
例えば、トナーの場合、画像形成装置の高解像度化に対する市場の要求が最近ますます厳しくなってきているが、このような要求に応えるためには装置自体の性能の向上に加えて、使用するトナーをできるだけ微細化することが必要である。また、粉体塗料の場合では、塗膜の表面を平滑化して美観性を向上させることや、塗膜の焼付け時間を短縮することなどが要求されており、このような要求に応えるためにも同様に粉体塗料の微細化が必要である。
ところが、トナーや粉体塗料等の粉体を微細化すると、次のような問題が起こり得る。すなわち、粉体の粒度が低下するに従って、例えば、粉体の凝集等の好ましくない現象が発生するようになる。粉体がトナーである場合を例にとると、トナーが凝集することによって流動性等の粉体特性の低下が見られるようになるが、このような流動性の低下したトナーでは、画像形成装置において形成した画像の解像度の向上が達成できないばかりか、画像形成装置の稼動にも支障をきたすこともある。
粉体の凝集現象は、粉体の表面特性や表面構造に深く関係している。粉体を微細化するとその比表面積が増大するため、粉体同士の接触によって凝集が起こり易くなる。特に、粉体表面が通常の平坦な構造を有するものである場合、粉体同士の接触による凝集が顕著に起こり得る。
そこで、このような粉体の凝集に伴う流動性低下等の問題を解決するほか、粉体のそれぞれの用途に対応する機能性を付与する目的で、従来では粉体の製造工程において、当該粉体より微細な微粒子を粉体原料に混合し、粉体の特性を改善することが検討されていた。例えば、粉体塗料の分野においては、特許文献1のように、樹脂に微粒子として硬化剤、充填材、顔料などの添加剤を溶融混練した樹脂組成物から繊維状物を生成し、この繊維状物を粉砕することにより粉体(粉体塗料)を得ることが知られている。
特開平11−12498号公報
粉体特性を改善(例えば、流動性改善のために粉体表面に対して凹凸を形成すること、流動性添加剤や帯電制御剤等の各種添加剤をコーティングやボンディング等により付着させること等)するための方法として、粉体に当該粉体より微細な微粒子を添加し、混合して表面に微粒子を付着させるという一般的な方法がある。しかし、このような一般的な方法では粉体に微粒子を混合する際に微粒子の凝集が起こり易く、粉体表面に微粒子を均一に付着させることは困難である。また、このような一般的方法によって製造した粉体をトナーや粉体塗料として使用すると、印刷濃度のムラや塗装ムラの原因となり得る。さらに、この方法では粉体表面への微粒子の付着性が弱いので粉体製品としての品質、安定性に問題があり、その上、製造の際に粉体の量に対して過剰量の微粒子を必要とするので不経済である。
一方、特許文献1の粉体の製造方法では、樹脂と微粒子との混合物を出発原料としているため、粉体に対する微粒子の付着性を向上させるという点ではある程度の効果は期待できるかもしれない。ところが、特許文献1のような方法では、粉体を生成したとき大部分の微粒子は粉体の内部に埋もれてしまうおそれがあり、粉体特性の改善(例えば、流動性改善のために粉体表面に対して凹凸を形成すること、顔料や染料を付着させて調色すること、メタリック顔料を付着させて艶消し機能を付与すること、流動性添加剤や帯電制御剤等の各種添加剤をコーティングやボンディング等により付着させること等)を効率的に行うことは困難である。
また、特に、粉体表面に凹凸を形成する場合において、特許文献1のような樹脂と微粒子とを混合させる方法では、粉体を設計するにあたって粉体表面の凹凸を所望の密度およびサイズに設計変更することも困難である。そして、たとえ粉体表面に凹凸を形成できたとしても、その凹凸に寄与している微粒子はごく一部であることから、コストパフォーマンスの面でも好ましいとはいえない。
従って、本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、粉体特性の改善(例えば、流動性改善のために粉体表面に対して凹凸を形成すること、流動性添加剤や帯電制御剤等の各種添加剤をコーティングやボンディング等により付着させること等)を効率的に行うことによって、粉体を取り扱う上で重要な性能(例えば、流動性、帯電性等)を向上させることが可能であり、さらに、粉体の設計変更に対しても柔軟に対応可能な粉体の製造方法を提供することにある。
本発明に係る粉体の製造方法の特徴手段は、少なくとも1種類の樹脂を含む樹脂繊維に微粒子を付着させる付着工程と、前記微粒子が付着した樹脂繊維を切断する切断工程とを包含する点にある。
本構成の粉体の製造方法であれば、樹脂繊維に微粒子を付着させているので樹脂繊維の内部に微粒子が埋没することがない。そして、このような微粒子が付着した樹脂繊維を切断することで、表面特性の改善がなされた粉体を効率よく生成することができる。また、樹脂繊維に付着させる微粒子のサイズ等を変更することで、生成する粉体の表面特性を所望の程度に容易に設計変更することができる。また、本構成の方法では、粉体表面に付着させた微粒子のほとんどすべてが表面特性の改善に寄与することができるので、樹脂原料に微粒子を混合させる方法と比較して微粒子の使用量が少なくて済み、コストパフォーマンスの面においても有利である。
本発明に係る粉体の製造方法において、前記付着工程を、前記微粒子の吹き付けによって行うことも可能である。
本構成の粉体の製造方法であれば、微粒子を樹脂繊維に対して吹き付けているので、微粒子を添加し、混合する方法において見られるような微粒子の凝集現象は起こらず、樹脂繊維表面に微粒子を万遍なく均一に付着させることができる。
本発明に係る粉体の製造方法において、前記吹き付けに、イオン化されたガスを用いることも可能である。
本構成の粉体の製造方法であれば、イオン化されたガスが微粒子および樹脂繊維表面を除電するので、吹き付けによって樹脂繊維表面に付着させる微粒子の凝集を防止することができる。
本発明に係る粉体の製造方法において、前記樹脂繊維は、メルトブロー法により生成され、前記吹き付けは、前記メルトブロー法による吹き出しガスを用いることも可能である。
本構成の粉体の製造方法であれば、微粒子を表面に付着させた粉体の前駆体となる樹脂繊維をメルトブロー法によって生成しているので一度に大量の樹脂繊維を生成することが可能であり、このため良好な製造効率であって、かつ低コストで粉体を製造することができる。また、微粒子の樹脂繊維表面への吹き付けをメルトブロー法による吹き出しガスを用いた場合には、微粒子の吹き付けのために新たな装置を追加する必要がなく、設備コストの上昇を抑えることができる。
本発明に係る粉体の製造方法において、前記付着工程は、前記樹脂繊維を、前記微粒子を分散させた雰囲気に曝すことによって行うことも可能である。
本構成の粉体の製造方法であれば、微粒子を分散させた雰囲気に樹脂繊維が接触すると略同時に樹脂繊維表面に微粒子を付着させることができるので、上記付着工程を迅速に行うことができる。さらに、本構成の方法では、樹脂繊維の全方向から微粒子を付着させることができるので、微粒子の付着ムラが起こらず、粉体の表面特性をより均一な程度にすることができる。
本発明に係る粉体の製造方法において、前記雰囲気を、イオン化されたガスとすることも可能である。
本構成の粉体の製造方法であれば、イオン化されたガスが微粒子および樹脂繊維表面を除電するので、微粒子を分散させた雰囲気に曝すことによって樹脂繊維表面に付着させる微粒子の凝集を防止することができる。
本発明に係る粉体の製造方法において、前記切断工程と同時に、または前記切断工程の後に、前記樹脂繊維の切断面に前記微粒子をさらに付着させる第2付着工程を包含することも可能である。
本構成の粉体の製造方法であれば、樹脂繊維の切断面にも微粒子を付着させることができるので、生成した粉体の全表面に対して表面特性の改善を行うことが可能となる。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。なお、本発明は以下の実施の形態および図面に記載される構成に限定されるものではない。
本発明の粉体の製造方法は、少なくとも1種類の樹脂を含む樹脂繊維に微粒子を付着させる付着工程と、微粒子が付着した樹脂繊維を切断する切断工程とを包含するものである。付着工程とは、樹脂繊維の表面に微粒子を物理的に接触させ、その場に微粒子を固定させることを意味する。切断工程とは、樹脂繊維を粉末状態になるまで(例えば、樹脂繊維の直径に対する長さの比(アスペクト比)が5以下程度のサイズになるまで)分割することを意味する。また、本発明の粉体の製造方法は、上記の付着工程および切断工程に加えて、切断工程と同時に、または切断工程の後に、樹脂繊維の切断面に微粒子をさらに付着させる第2付着工程を包含することもできる。第2付着工程とは、樹脂繊維の切断面に微粒子を物理的に接触させ、その場に微粒子を固定させることを意味する。
なお、本明細書において使用する用語「付着」には、樹脂繊維を溶融することによってその表面に微粒子等を融着させること、接着剤等を用いて樹脂繊維表面に微粒子等を接着させること、ボンディングやコーティングにより樹脂繊維表面に微粒子等を固定すること等が含まれる。以下、本発明の粉体の製造方法を実施するための粉体製造装置について説明する。
(第1実施形態)
図1は、本発明の粉体の製造方法を実施するための第1実施形態による粉体製造装置100を示す模式図である。粉体製造装置100は、樹脂繊維を生成する樹脂繊維生成手段1と、樹脂繊維の表面に微粒子を付着させる付着工程を行う付着手段2と、樹脂繊維を切断する切断工程を行う切断手段3とを備えている。以下、各手段の詳細について説明する。
樹脂繊維生成手段1は、ノズル部15と、冷却部16とを備えている。ノズル部15には、樹脂繊維の原料となる少なくとも1種類の樹脂を含む溶融樹脂を噴射する樹脂噴射ノズル11と、樹脂繊維に温風を吹き付ける温風ノズル12とが形成されている。冷却部16には、必要に応じて、樹脂繊維に冷風を吹き付ける冷風ノズル14を形成してもよい。さらに、ノズル部15と冷却部16とを所定の距離だけ離間し、両者の間にエジェクター効果を発生させる随伴流路13を形成することもできる。溶融樹脂が樹脂噴射ノズル11から噴射されると、温風ノズル12からの温風により溶融樹脂は引伸ばされて樹脂繊維となり、次いで、樹脂繊維は冷却部16を通って固化される。冷却部16に冷風ノズル14が設けられる場合は、樹脂繊維を冷風ノズル14からの冷風によって冷却しながらさらに延伸を行うことができる。冷却部16から出た樹脂繊維は、ベルトコンベア4の上に展着し、不織布状の樹脂繊維シート(ウェブ)となる。
また、上記樹脂繊維生成手段1における温風ノズル12、随伴流路13、または冷風ノズル14は、樹脂繊維の表面に付着させるための微粒子を添加することができるような構成とされているので、本実施形態では、これらの温風ノズル12、随伴流路13、または冷風ノズル14を付着手段2とすることができる。
付着手段2には、ラインL1、L1’に搬送気流を発生させるブロア21と、微粒子と空気とを分離するサイクロン22とが接続されている。サイクロン22によって分離された微粒子は、エジェクター効果によりラインL2を介してブロア21の後段のラインL1’中の搬送気流に供給することができるが、図1のようにラインL2に微粒子供給手段23を設けて微粒子をラインL1’中の搬送気流に積極的に供給するようにすれば、微粒子供給量を適切に調節することが可能となる。微粒子を含む搬送気流は、ラインL1’から、樹脂繊維生成手段1の(丸付き1)温風ノズル12、(丸付き2)随伴流路13、または(丸付き3)冷風ノズル14に合流する。このような構成であれば、微粒子は吹き出しガスとともに樹脂繊維表面に接触することができるので、微粒子の凝集現象が発生することもなく、樹脂繊維の表面に微粒子を万遍なく均一に付着させることができる。
ところで、微粒子を搬送する搬送気流は、通常は空気を使用するが、搬送気流をイオナイザ等の装置によってイオン化し、搬送気流にイオン化されたガスが含まれるようにすれば、微粒子および樹脂繊維表面を除電することができるので、樹脂繊維表面に付着させる微粒子の凝集防止に有効である。
また、付着手段2は、樹脂繊維に付着しなかった微粒子を、再利用に供するためにラインL3を介して回収することができる。具体的には、付着手段2は、ベルトコンベア4の上に形成した微粒子を含む樹脂繊維シートをベルトコンベア4の下方から吸気ブロア等(図示せず)で吸引し、樹脂繊維シートから樹脂繊維に付着していない微粒子を取り除き、これをサイクロン22に戻している。樹脂シートを吸引する位置は、微粒子を含む搬送気流を温風ノズル12に合流させる場合では、ベルトコンベア4の下方の任意の位置とすることができるが、樹脂噴射ノズル11の直下の位置が好ましい。この位置で吸引を行えば微粒子とともに温風も合わせて吸引され、温風を循環させて再利用することによりエネルギー効率を向上させることができるからである。一方、微粒子を含む搬送気流を冷風ノズル14に合流させる場合では、同様の理由により、樹脂噴射ノズル11の直下以外の位置(温風を吸引しない位置)が好ましい。なお、気流の循環を行わずに、付着工程のための微粒子の吹き付けと微粒子の吸引とをそれぞれ独立して行うことも勿論可能である。さらに、図3に示すように、吸引されたラインL3を通る微粒子を回収するために微粒子回収容器40を別途設け、使用済みの微粒子を回収することも可能である。
樹脂繊維に付着させるための微粒子の供給は、付着工程を行う前に予め捕集機(例えば、サイクロン、バッグフィルタ等)22に充填しておくことも可能であるが、ラインL2を通る微粒子の量を光センサ等の計測手段でモニタリングし、微粒子の減少量に応じて新たな微粒子を追加する微粒子供給手段23を設け、これによって微粒子供給量を調節する方が好ましい。
微粒子の樹脂繊維への付着は、上述のように微粒子を搬送気流とともに樹脂繊維表面に吹き付ける方法の他、微粒子を液体分散媒に分散させたものをミスト状にした微粒子分散液ミストを、樹脂繊維表面に噴霧する方法を採用することも有効である。このような微粒子分散液ミストを用いる利点としては、樹脂繊維表面に微粒子分散液ミストが付着すると、微粒子が固体状態で付着する場合とは異なり、液の表面張力によって微粒子分散液ミスト中の微粒子が展延することができるので、樹脂繊維の表面に対して非常に均一に万遍なく微粒子を付着させることが可能となることである。なお、微粒子分散液ミストを用いる場合では、当該ミストを上述の(丸付き3)冷風ノズル14に合流させることが好ましい。その理由は、(丸付き1)温風ノズル12や(丸付き2)随伴流路13に微粒子分散液ミストを合流させると、樹脂噴射ノズル11から噴射された樹脂繊維を延伸する温度を保持するために必要となる熱エネルギーが、微粒子分散液ミストの気化エネルギーとして奪われてしまい、樹脂繊維の延伸に支障が生じ得るからである。
切断手段3は、回転体31と、切断部32と、収容部33とを備えている。切断部32は回転体31の回転表面に取り付けられ、切断部32を有する回転体31は、収容部33の中で回転可能に収容されている。また、収容部33には微粒子が付着した樹脂繊維からなる樹脂繊維シートを導入するための導入口34と、樹脂繊維シートを切断することによって得られた粉体を排出する排出口35とが設けられている。樹脂繊維シートは、ベルトコンベア4から搬送ローラ5によって切断手段3に搬送される。樹脂繊維シートを切断することによって生成した粉体は、排出口35から分別手段6に気流搬送され、気流がブロア7によって排気されるとともに、微粒子が付着した粉体が製品として回収される。
なお、図示しないが、付着手段2から微粒子を含む搬送気流の一部が切断手段3に導入される構成とすれば、切断手段3による樹脂繊維の切断工程と同時に、またはその切断工程の後に、樹脂繊維の切断面に微粒子をさらに付着させることができる。これにより、生成した粉体の全表面に凹凸を形成させることが可能となり、より品質の高い粉体製品とすることができる。
以上のように、本実施形態の粉体製造装置を用いて粉体の製造を行うことにより、樹脂繊維に微粒子が付着するので樹脂繊維の内部に微粒子が埋没するおそれがなく、そして、このような微粒子が付着した樹脂繊維を切断することで、表面に凹凸が形成した粉体を効率よく生成することができる。また、樹脂繊維に付着させる微粒子のサイズや添加量を変更すれば、生成する粉体表面の凹凸を所望の密度およびサイズに設計変更することも容易である。さらに、粉体表面に付着させた微粒子のほとんどすべてが凹凸の形成に寄与しているので、樹脂原料に微粒子を混合させる方法と比較して微粒子の使用量が少なくて済み、コストパフォーマンスの面においても有利である。
さらに、本実施形態の粉体製造装置は、微粒子を表面に付着させた粉体の前駆体となる樹脂繊維を生成するためにメルトブロー法を採用しているので、一度に大量の樹脂繊維を生成することが可能であり、このため良好な製造効率であって、かつ低コストで粉体を製造することができる。また、微粒子の樹脂繊維表面への吹き付けをメルトブロー法による吹き出しガスを用いた場合には、微粒子の吹き付けのために新たな装置を追加する必要がないので、設備コストの上昇を抑えることができる。
本実施形態における樹脂繊維の原料として使用可能な樹脂には、例えば、トナーの原料である熱可塑性樹脂や、粉体塗料の原料である熱硬化性樹脂が挙げられる。例示すると、ポリエステル系樹脂、ウレタン系樹脂、エポキシ系樹脂、アクリル系樹脂、フッ素系樹脂、メラミン系樹脂、ノボラック樹脂、フェノキシ樹脂、ブチラール樹脂、ケトン樹脂、またはこれらの樹脂の任意の組み合わせが挙げられる。さらに、これらの樹脂に、ロジン等の改質樹脂や、エポキシ化油、ジオクチルフタレート等の可塑剤を適宜配合することもできる。
また、本実施形態における樹脂繊維に付着させる微粒子には、流動性添加剤、帯電制御剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、色材、バインダー等の各種添加剤を用いることが可能であり、これらの例として、例えば、二酸化チタン、酸化鉄、亜鉛粉末、アルミナ、硫化亜鉛、硫酸バリウム、硫酸鉛、炭酸バリウム、炭酸カルシウム、シリカ、タルク、ガラスフレーク、鉄黒、ベンガラ、アンチモン白、カーボンブラック、マピコイエロー、鉛丹、カドミウムイエロー、リトボン、鉛白、アルミナホワイト、フタロシアニン系顔料、キナクリドン系顔料、アゾ系顔料、イソインドリノン系顔料、フラバンスロン系顔料、アントラキノン系顔料、アントラピリジン系顔料、ピランスロン系顔料、ジオキサジン系顔料、ペリレン系顔料、ペリノン系顔料、各種焼成顔料、染料等が挙げられる。
(第2実施形態)
図2は、本発明の粉体の製造方法を実施するための第2実施形態による粉体製造装置200を示す模式図である。粉体製造装置200は、樹脂繊維を生成する樹脂繊維生成手段1と、樹脂繊維の表面に微粒子を付着させる付着工程を行う付着手段8と、樹脂繊維を切断する切断工程を行う切断手段3とを備えている。以下、各手段について説明するが、第1実施形態と同一の構成部材については同一の参照符号を付し、詳細な説明は省略する。
粉体製造装置200は、第1実施形態の粉体製造装置100における温風ノズル12、随伴流路13、または冷風ノズル14を含む付着手段2を、ケーシング81と微粒子噴射ノズル82とを含む付着手段8に変更し、ノズル部15と冷却部16とを離間させずに構成したものであり、それ以外は第1実施形態の粉体製造装置100とほぼ同様の構成である。
付着手段8のケーシング81は、樹脂繊維生成手段1から吹き出された樹脂繊維を囲うように構成される。なお、図2では、ケーシング81は、樹脂繊維生成手段1の冷却部16の一部と、ベルトコンベア4の一部とを囲っているが、少なくとも冷却部16における樹脂繊維の吹き出し口から樹脂繊維が付着するベルトコンベア表面までにかけての領域が囲まれていればよい。
ケーシング81の内部には、樹脂繊維に付着させるための微粒子を噴射する微粒子噴射ノズル82が少なくとも1つ設置されている。図2では、一例として、3つの微粒子噴射ノズル82が設置されている。微粒子噴射ノズル82には、ラインL4に搬送気流を発生させるブロア83と、微粒子と空気とを分離するサイクロン84とが接続されている。サイクロン84によって分離された微粒子は、エジェクター効果によりラインL7を介してブロア83の後段のライン4中の搬送気流に供給することができるが、図2のようにラインL7に微粒子供給手段86を設けて微粒子をラインL4中の搬送気流に積極的に供給するようにすれば、微粒子供給量を適切に調節することが可能となる。微粒子を含む搬送気流が微粒子噴射ノズル82から噴射されると、ケーシング81内部の空間に微粒子が分散する。分散した微粒子は、樹脂繊維生成手段1の冷却部16から吹き出された樹脂繊維の表面と接触し、そのまま付着して凹凸を形成する。微粒子の付着は、樹脂繊維が冷却部16からケーシング81内の空間に吹き出されると略同時に起こる。また、この微粒子の付着は樹脂繊維の全方向から行われるので、樹脂繊維表面における微粒子の付着ムラは起こらず、後の切断工程後に得られる粉体の表面に形成する凹凸をより均一なサイズおよび密度にすることができる。
なお、本実施形態のように、樹脂繊維を、微粒子を分散させた雰囲気に曝すことによって付着工程を行う場合においては、樹脂繊維の冷却が進むと樹脂繊維表面と微粒子との付着力が弱くなる傾向がある。そこで、微粒子の繊維樹脂表面への付着力を持続させるために、微粒子を分散させた雰囲気の温度を一定以上に維持できるようにヒーター等の加熱手段(図示せず)でケーシング81内部を加熱したり、あるいは、微粒子自体を加熱したりしておくことが好ましい。また、微粒子を分散させた雰囲気が流動化状態に保持されるように、ファン等の攪拌手段(図示せず)をケーシング81内部に設けておくことも好ましい。
また、本実施形態においても、微粒子を、第1実施形態において記載した微粒子分散液ミストとして、微粒子噴射ノズル82から噴霧する構成とすることも勿論可能である。この場合においても、微粒子分散液ミストは、上記と同様の理由により、加熱した状態で噴霧することが好ましい。なお、分散液に接着性を有する液体を使用すれば、微粒子分散液ミストを加熱しなくても、良好な接着特性を得ることができる。
ところで、微粒子を搬送する搬送気流は、通常は空気を使用するが、搬送気流をイオナイザ等の装置によってイオン化し、搬送気流にイオン化されたガスが含まれるようにすれば、微粒子および樹脂繊維表面を除電することができるので、樹脂繊維表面に付着させる微粒子の凝集防止に有効である。
また、付着手段8は、樹脂繊維に付着しなかった微粒子を、再利用に供するためにラインL6を介して回収することができる。具体的には、付着手段8は、ベルトコンベア4の上に形成した微粒子を含む樹脂繊維シートをベルトコンベアの下方から吸気ブロア等(図示せず)で吸引し、樹脂繊維シートから樹脂繊維に付着していない微粒子を取り除き、これを捕集機(例えば、サイクロン、バッグフィルタ等)84に戻している。
さらに、付着手段8は、ケーシング81内の空間に分散させた微粒子のうち、樹脂繊維の近傍まで届かず、ケーシング81の底部に落下してしまった微粒子を回収し、捕集機84に戻す微粒子回収装置85を備えていてもよい。これにより、微粒子の無駄がなくなり、製品の歩留まりを向上させることができる。
なお、図4に示すように、微粒子回収装置85からのラインL5を通る微粒子、および吸引されたラインL6を通る微粒子を回収するために微粒子回収容器90を別途設け、使用済みの微粒子を回収することも可能である。
樹脂繊維に付着させるための微粒子は、付着工程を行う前に予め捕集機84に充填しておくことも可能であるが、ラインL7を通る微粒子の量を光センサ等の計測手段でモニタリングし、微粒子の減少量に応じて新たな微粒子を追加する微粒子供給手段86を設け、これによって微粒子供給量を調節する方が好ましい。
以上のように、本実施形態の粉体製造装置を用いた粉体の製造方法では、微粒子を分散させた雰囲気に樹脂繊維が接触すると略同時に樹脂繊維表面に微粒子を付着させることができるので、付着工程を迅速に行うことができる。さらに、樹脂繊維の全方向から微粒子を付着させることができるので、微粒子の付着ムラが起こらず、粉体表面に形成する凹凸をより均一なサイズおよび密度にすることができる。
なお、本実施形態における樹脂繊維の原料として使用可能な樹脂、および樹脂繊維に付着させる微粒子の例は、第1実施形態で挙げたものと同様である。
本発明の粉体の製造方法は、表面に微粒子を付着させた樹脂繊維を切断することにより粉体を生成しているので、粉体の表面に対して凹凸を効率的に形成させることが可能であり、また、粉体の設計変更に対しても微粒子の種類、サイズ、添加量等を変更するだけで柔軟に対応可能であるため、トナーや粉体塗料の製造に好適に用いることができる。さらに、本発明の製造方法により得られる粉体は、他の種々の用途(例えば、医薬品、農薬、化粧品、食品、工業薬品、一般化学製品など)にも用いることができる。
本発明の粉体の製造方法を実施するための第1実施形態による粉体製造装置を示す模式図 本発明の粉体の製造方法を実施するための第2実施形態による粉体製造装置を示す模式図 微粒子回収容器を設けた一例を示す本発明の粉体製造装置の一部を示す模式図 微粒子回収容器を設けた他の例を示す本発明の粉体製造装置の一部を示す模式図
符号の説明
1 樹脂繊維生成手段
2 付着手段
3 切断手段
4 ベルトコンベア
5 搬送ローラ
6 分別手段
7 ブロア
11 樹脂噴射ノズル
12 温風ノズル
13 随伴流路
14 冷風ノズル
15 ノズル部
16 冷却部
21 ブロア
22 捕集機
23 微粒子供給手段
31 回転体
32 切断部
33 収容部
34 導入口
35 排出口

Claims (7)

  1. 少なくとも1種類の樹脂を含む樹脂繊維に微粒子を付着させる付着工程と、
    前記微粒子が付着した樹脂繊維を切断する切断工程と
    を包含する粉体の製造方法。
  2. 前記付着工程は、前記微粒子の吹き付けによって行われる請求項1に記載の粉体の製造方法。
  3. 前記吹き付けに、イオン化されたガスを用いる請求項2に記載の粉体の製造方法。
  4. 前記樹脂繊維は、メルトブロー法により生成され、前記吹き付けは、前記メルトブロー法による吹き出しガスを用いる請求項2または3に記載の粉体の製造方法。
  5. 前記付着工程は、前記樹脂繊維を、前記微粒子を分散させた雰囲気に曝すことによって行われる請求項1に記載の粉体の製造方法。
  6. 前記雰囲気は、イオン化されたガスである請求項5に記載の粉体の製造方法。
  7. 前記切断工程と同時に、または前記切断工程の後に、前記樹脂繊維の切断面に前記微粒子をさらに付着させる第2付着工程を包含する請求項1〜6のいずれか1項に記載の粉体の製造方法。
JP2004030918A 2004-02-06 2004-02-06 粉体の製造方法 Pending JP2005220490A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004030918A JP2005220490A (ja) 2004-02-06 2004-02-06 粉体の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004030918A JP2005220490A (ja) 2004-02-06 2004-02-06 粉体の製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2005220490A true JP2005220490A (ja) 2005-08-18

Family

ID=34996351

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2004030918A Pending JP2005220490A (ja) 2004-02-06 2004-02-06 粉体の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2005220490A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007270043A (ja) * 2006-03-31 2007-10-18 Hosokawa Funtai Gijutsu Kenkyusho:Kk 粉体塗料粒子及びその製造方法

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007270043A (ja) * 2006-03-31 2007-10-18 Hosokawa Funtai Gijutsu Kenkyusho:Kk 粉体塗料粒子及びその製造方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2007237729A (ja) 塗膜付き樹脂材の塗膜剥離選別方法及び装置
JP2010002800A (ja) トナーの製造方法及びトナーの製造装置
JP2020015989A (ja) シート製造用結合素材、収容容器、シート製造装置、シート製造方法及び粉体セット
US6383706B1 (en) Particulate smoothing process
JP2005220490A (ja) 粉体の製造方法
JP6210312B2 (ja) シート製造装置
JPS59127662A (ja) 粉体又は粒体の処理方法及びその装置
CN108729287B (zh) 处理装置、薄片制造装置、处理方法以及薄片的制造方法
JP2003119427A (ja) 粉体塗料の製造方法
JPS63319037A (ja) 粉体の表面改質方法およびその装置
JPH08281643A (ja) 粉体塗料の製造方法
JP2005349305A (ja) 複合粉体の製造方法
JP4787140B2 (ja) 電子写真用トナー製造方法
JPH0330860B2 (ja)
JP5234411B2 (ja) トナー製造方法およびトナー製造装置
JP2004002633A (ja) メタリック系粉体塗料の製造方法及び意匠性粉体塗料の製造方法
JPH11513616A (ja) 溶融粒子凝塊の製造方法
JP2002253983A (ja) 粉体製品の製造方法
KR100984820B1 (ko) 패스너에 분말 수지를 도포하는 방법 및 장치
JP2007209924A (ja) 粉砕装置および粉体の球形化処理方法
JP4134307B2 (ja) 塗膜付き樹脂部品の再生処理装置
JP2001034012A (ja) トナー処理方法
JPH09299885A (ja) トナー製造用気流式分級装置
JPH06289657A (ja) 静電荷像現像用トナーの製造方法
JP3471994B2 (ja) トナー製造用分級装置