JP2005218895A - 固定床型メタン発酵システム - Google Patents
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Abstract
【課題】固定床に均等に有機性廃棄物の液状物を供給し、ガス生成率を高めることができる固定床型メタン発酵システムを提供する。
【解決手段】メタン発酵菌を付着させた多孔質充填材を装填した充填槽部16と、充填槽部16の下部に設けた空洞状の混合槽部17とを有する固定床型メタン発酵槽15と、固定床型メタン発酵槽15の前記充填槽部16の上部から有機性廃棄物の液状物12を抜き出して混合槽部17に戻しながらメタン発酵槽15内を循環する循環系統19とを備え、循環系統19上に、循環ポンプ31と循環する液状物12を加温する加温部32とを有することを特徴とする。
【選択図】 図1
【解決手段】メタン発酵菌を付着させた多孔質充填材を装填した充填槽部16と、充填槽部16の下部に設けた空洞状の混合槽部17とを有する固定床型メタン発酵槽15と、固定床型メタン発酵槽15の前記充填槽部16の上部から有機性廃棄物の液状物12を抜き出して混合槽部17に戻しながらメタン発酵槽15内を循環する循環系統19とを備え、循環系統19上に、循環ポンプ31と循環する液状物12を加温する加温部32とを有することを特徴とする。
【選択図】 図1
Description
本発明は、家庭やホテル等から排出される生ごみなどの有機性廃棄物をメタン発酵してバイオガスを得る固定床型メタン発酵システムに関する。
容器包装リサイクル法や食品廃棄物リサイクル法の施行により、今後より一層ごみの分別回収と再資源化が進むと予測される。その結果、分別後の低カロリーの生ごみ類に対しては非燃焼方式が、その他の高カロリーの可燃ごみに対しては焼却方式が、今後普及すると考えられる。生ごみ類の処理に関しては、メタン発酵させて、その回収されたメタンガスを再利用する方式が、時代の要請によくマッチングしており、装置開発に関連する企業は活発に研究開発を行っている。
メタン発酵に供される有機性廃棄物は、家庭やホテル等から排出される生ごみ類の他に、食品製造過程で発生する野菜くずやパンくず等の産業廃棄物を含む食品廃棄物である。
これらの食品廃棄物は、パッカー車等で各収集場所から回収された後、メタン発酵処理設備に送られる。ここで食品廃棄物は10mm程度以下に破砕され、その後メタン発酵槽に送られる。メタン発酵槽では、加温状態でメタン発酵菌等の働きにより、食品廃棄物を構成する炭水化物,脂肪,たんぱく質が低分子化し、酢酸等の有機酸が生成し、その後メタンを60%程度含むバイオガスが発生する。
メタンの発酵効率を向上させるには、メタン菌と食品廃棄物の接触効率を高めることやガスを放出しやすくすることが重要である。各社特色あるメタン発酵槽が開発されているが、いずれにしても何らかの攪拌力を利用してガス生成の効率を高めている。攪拌力を得る方法としては、攪拌翼を用いることが一般的である。
発酵槽内のメタン菌はそれ自身の増殖により、あるいは発酵槽から引き抜いた汚泥を濃縮する等して水分を低減させた後、再度メタン発酵槽へ戻すことにより、その濃度を高めることができる。しかし、液の粘性が高まり攪拌が容易でなくなることから、濃度を一定以上に高めることができないため、それに伴うガス生成量も一定限度までしか高めることができない。
槽内のメタン菌の濃度を高めガス生成量を増大させる一つの方法として、メタン菌を付着させる多孔質の充填材を充填した固定床型メタン発酵槽がある。
なお、メタン発酵処理に関しては、例えば下記のような非特許文献や特許文献などを挙げることができる。
書籍名:「微生物利用水処理技術」 発行元:恒星社厚生閣 文献タイトル:「担子菌高濃度培養排水の嫌気処理」45〜56頁 執筆者:ヤエガキ発酵技研(株)、ナガオ(株) 特開平5―169086号公報
書籍名:「微生物利用水処理技術」 発行元:恒星社厚生閣 文献タイトル:「担子菌高濃度培養排水の嫌気処理」45〜56頁 執筆者:ヤエガキ発酵技研(株)、ナガオ(株)
前記非特許文献には、充填槽部での性能については言及されているが、食品廃棄物の液状物の供給法までは言及されていない。
食品廃棄物の液状物は、固形分濃度10%程度を含む粘性流体であるため、固定床の充填部に食品廃棄物の液状物を供給する場合、充填物に均等に液状物を供給しないと、ある特定箇所の充填材にのみ供給され、充填材(メタン発酵菌)の働きが十分生かされずに、効率よくバイオガスを発生させることができない。特に数mm程度の小さい粒子が混入していることが多く、充填材の目詰まりを早める恐れがある。
本発明の目的は、このような従来技術の欠点を解消し、固定床に均等に有機性廃棄物の液状物を供給し、ガス生成率を高めることができる固定床型メタン発酵システムを提供することにある。
前記目的を達成するため本発明の第1の手段は、メタン発酵菌を付着させた多孔質充填材を装填した充填槽部と、その充填槽部の下部に設けた空洞状の混合槽部とを有する固定床型メタン発酵槽と、その固定床型メタン発酵槽の前記充填槽部の上部から有機性廃棄物の液状物を抜き出して前記混合槽部に戻しながらメタン発酵槽内を循環する循環系統とを備えたことを特徴とするものである。
本発明の第2の手段は前記第1の手段において、前記充填槽部の上部から前記循環系統に液状物を取り出す第1の取出しラインと、前記混合槽部から前記循環系統に液状物を取り出す第2の取出しラインとを設け、前記第1の取出しラインに第1の出口弁を、前記第2の取出しラインに第2の出口弁をそれぞれ付設して、前記充填槽部内における前記液状物の上昇線速度及び混合槽部の液循環量を、前記循環ポンプの吐出量と前記第1及び第2の出口弁の開度により調整することを特徴とするものである。
本発明の第3の手段は前記第1の手段において、前記充填槽部の上部から前記循環系統に液状物を取り出す第1の取出しラインと、前記混合槽部の上層部側から前記循環系統に液状物を取り出す第2の取出しラインと、前記混合槽部の下層部側から前記循環系統に液状物を取り出す第3の取出しラインとを設け、前記第1の取出しラインに第1の出口弁を、前記第2の取出しラインに第2の出口弁を、前記第3の取出しラインに第3の出口弁をそれぞれ付設して、前記充填槽部内における前記液状物の上昇線速度及び混合槽部の液循環量を、前記循環ポンプの吐出量と前記第1、第2、第3の出口弁の開度により調整することを特徴とするものである。
本発明の第4の手段は前記第1ないし第3の手段において、前記充填槽部中の液状物の上昇線速度が0.3m/s〜1.3m/sの範囲に規制されていることを特徴とするものである。
本発明の第5の手段は前記第1ないし第4の手段において、前記混合槽部の液循環量が、混合槽部の容積V(m3)、混合槽部の液循環量をF(m3/h)、置換回数をN (回/h)としたとき、N=F/Vの式でNが3〜6の範囲に規制されていることを特徴とするとするものである。
本発明の第6の手段は前記第1ないし第5の手段において、前記混合槽の容積は前記充填槽部の容積の5/100〜20/100の範囲に規制されていることを特徴とするものである。
有機性廃棄物の液状物は混合槽部に一旦送液されることにより、ここでメタン発酵菌を含む汚泥と混ざる。この液が上昇して固定床の充填材と接触するため、単に充填槽部からなる固定床と比べて、槽内における有機性廃棄物の濃度の不均一が起こりにくく、充填材に付着したメタン発酵菌と有機性廃棄物を満遍なく接触させることができ、ガス発生率を高めることができる。また、局所的に有機性廃棄物の濃度が高まることがないから、部分的な充填材の目詰まりも緩和できる。
混合槽部から一部汚泥を引き抜き、循環ポンプで再度混合槽部へ戻すことにより、混合槽部の攪拌効果が促進されるため、メタン発酵の効率が高まる。特に粒子状のまま移送されてきた有機性廃棄物は、混合槽部である程度発酵が進んで粒子径が小さくなってから充填槽部へ導かれるため、充填材の目詰まりが防止できる。本発明の充填槽部と混合槽部を組み合わせた固定床型メタン発酵槽によれば、安定運転が可能でかつガス発生効率を高めることができる。
ガス発生量を高めるには、単に循環ポンプの流量と出口弁の開度調整すればよく、極めて簡単なシステムで効果が得られる。また主要部分は固定床であり、設備の設置容積が小さくて済むみ、経済的である。
次に本発明の実施形態を図とともに説明する。図4は、本発明の実施形態に係るメタン発酵システムの全体的な系統図である。
家庭やホテル等から排出される生ごみ類,食品製造過程で発生する野菜くずやパンくず等の産業廃棄物などの有機性廃棄物1は破砕機2で破砕された後、調整水3とともに可溶化槽4に投入される。ここで有機性廃棄物1中に存在する不特定の微生物の働きと攪拌程度の比較的穏やかな条件により約1日間可溶化され、メタン発酵の原料となる有機酸や低分子有機物を生成する液状物を得る。
可溶化槽4から可溶化液抜出ライン5で可溶化液を抜き出し、粉砕ポンプ6を通過させて、切替弁7、可溶化液返送ライン8を通して可溶化槽4に戻す。十分に可溶化した可溶化液(液状物)は、可溶化液排出ライン9を通して貯槽10に移送される。アルカリは添加ライン11から可溶化槽4に添加され、可溶化をさらに促進する。
貯槽10に貯められた可溶化液(液状物)12は、移送ポンプ13、可溶化液供給ライン14を通して固定床型メタン発酵槽15に送られる。
固定床型メタン発酵槽15は、多孔性充填材を充填した充填槽部16と,その充填槽部16の下部に形成された混合槽部17と,前記充填槽部16の上部に設けられた空間部18から構成されている。
固定床型メタン発酵槽15に外付けされた循環ライン19によって固定床型メタン発酵槽15内の液が循環して上向流を形成しており、空間部18に貯められた処理水20はオーバーフローして処理水ライン21から流出する。処理水20は、充填槽部16のフィルター作用により固形分濃度が低くなっているため、濃縮分離せずに排水処理装置22で処理することが可能である。
空間部18の上層部に溜まった生成バイオガスは、ガスライン23を経由してガスホルダ24に貯留された後、主に燃料として利用される。
一方、混合槽部17の底部には濃厚な汚泥(菌体と未分解の微粒有機物)が蓄積しており、これは必要に応じて排出弁25、汚泥排出ライン26により余剰汚泥として固定床型メタン発酵槽15から排出する。排出された余剰汚泥は、可溶化槽4に返送して再発酵したり、コンポスト化あるいは焼却処理される。
メタン発酵システムの全体的なフローは、前述のとおりである。前記固定床型メタン発酵槽15は、充填材にメタン発酵菌を高濃度に担持できるため、処理速度が速く、発酵槽がコンパクト化できるという特長を有している。次にこの固定床型メタン発酵槽15の具体的な構成ならびに運転方法について、図1を用いて説明する。
固定床型メタン発酵槽15の中段部には、例えばシリカ系の多孔質体からなり中央部が空洞になった外径50mmでメタン発酵菌を付着させた円筒形の充填材を充填した充填槽部16が設けられている。その充填槽部15の下部に充填材の無い逆円錐状の空洞部からなる混合槽部17が設けられ、一方、充填槽部16の上部には処理水20ならびにバイオガスを貯める空間部18が形成されている。
充填槽部16と混合槽部17の容積比は100/10とした。また充填材は充填槽部16の容積の35%を占める割合で充填した。
有機性廃棄物の可溶化液(液状物)12は、移送ポンプ13によって混合槽部17の側面から送り込まれ、固定床型メタン発酵槽15内を上向流となって循環する。循環ライン19には空間部18からの液を取り出す第1の取出しライン27と、混合槽部17の上層部側からの液を取り出す第2の取出しライン28とを有し、それぞれ循環ライン19に接続されている。前記第1の取出しライン27の途中に第1の出口弁29が、第2の取出しライン28の途中に第2の出口弁30が、それぞれ設けられている。
循環ライン19の途中には循環ポンプ31と,有機性廃棄物の可溶化可液12を発酵に適した温度(例えば36℃)に加温するヒ−タなどの加温部32が設けられている。循環ポンプ31の出口側にはそれの吐出量を計測する流量計(FIC)33が接続されており、それの検出信号に基づき制御部(図示せず)を介して、前記循環ポンプ31による循環流量ならびに第1の出口弁29と第2の出口弁30の開度が調整される。循環ライン19の出口側は、混合槽部17の側面に接続されている。
予め下水汚泥処理場から固形物が2重量%の種汚泥を採取し、それを固定床型メタン発酵槽15に導き、循環ポンプ31を稼動して、液温36℃前後、充填槽部16における汚泥の上昇線速度0.7m/sで液循環して1ヶ月馴養した。
その後、食品廃棄物の可溶化液12を移送ポンプ13により、固定床型メタン発酵槽15の混合槽部17に供給した。混合槽部17の液循環量が,混合槽部の容積をV(m3)、混合槽部17の液循環量をF(m3/h)、置換回数をN(回/h)としたとき、N=F/Vの式でNが4になるように、すなわち混合槽部17の容積分の可溶化液12が4回/hの割合で置換されるよう、また、充填槽部16における可溶化液12の上昇線速度が0.7m/sとなるように、FIC33の検出信号に基づいて第1の出力弁29と第2の出口弁30の弁開度、ならびに循環ポンプ31の吐出流量を調整した。このように充填槽部16の上流側に中空状の混合槽部17を設けて、混合槽部17内で液循環しながらメタン発酵を行うことにより、可溶化液12に含まれている固形物の粒子径を可及的に小さくして、その可溶化液12を充填槽部16に送る。これにより充填槽部16での目詰りがなくなり、充填槽部16でのメタン発酵の高効率化が図れる。
本発明によれば、充填槽部16への可溶化液12を均等に供給して安定にバイオガスを得ることができる。また、混合槽部17からの可溶化液12の引き抜き量と充填槽部16への可溶化液12の循環量を、各々の流路の出口弁29,30を開度調整することにより、循環ポンプ31だけで混合槽部17での攪拌混合効果を発揮し、充填槽部16でのメタン発酵菌の接触効率を高めて、メタン発酵を促進させることができる。その結果、固定床のみに比べてガス発生量が増加する。また可溶化液12を均等に充填槽部16に供給できるため、充填材が目詰まりすることはない。
充填槽部16への可溶化液12の循環量は、本発明者らの研究によれば、充填槽部2での上昇線速度0.3m/s〜1.3m/sの範囲が良好で、上昇線速度が0.3m/sより遅いと攪拌効果が十分ではなく、ガスの発生量が少ない。一方、上昇線速度が1.3m/sより速いと充填材に付着したメタン発酵菌を含む生物膜が充填材から剥離するため好ましくない。
なお,本発明の明細書において前述の可溶化液12の充填槽部2での上昇線速度は、次のように定義した。
上昇線速度=A÷[B×〔1−(C/D)〕]
式中のA:充填槽部16内での可溶化液12の流量(m3/s)
B:充填槽部16の断面積(m2)
C:充填槽部16内に充填されている充填材の体積(m3)
D:充填材が充填されている部分の充填槽部16の槽容積(m3)
混合槽部17の液置換回数(N)は3〜6回/h程度が適当であり,3回/hより少ないと攪拌混合効果が小さい。一方、6回/hより多いと混合槽部17を設置しただけのようになり、充填槽部16と組み合わせた効果が薄れ、さらに回数を増やすことは動力を使うだけ無駄となる。
式中のA:充填槽部16内での可溶化液12の流量(m3/s)
B:充填槽部16の断面積(m2)
C:充填槽部16内に充填されている充填材の体積(m3)
D:充填材が充填されている部分の充填槽部16の槽容積(m3)
混合槽部17の液置換回数(N)は3〜6回/h程度が適当であり,3回/hより少ないと攪拌混合効果が小さい。一方、6回/hより多いと混合槽部17を設置しただけのようになり、充填槽部16と組み合わせた効果が薄れ、さらに回数を増やすことは動力を使うだけ無駄となる。
本実施形態では循環ポンプ31と移送ポンプ13とを別々に設けたが、メタン発酵槽15への可溶化液12の移送と槽内液循環を1台のポンプで行ってもよい。すなわち、一定のインターバルで移送と液循環を繰り返し行うようにすれば、設備の簡素化が図れて経済的である。
混合槽部17の容積は充填槽部16の容積の5/100〜20/100程度が適当であり、5/100より小さいと混合槽部17の設置効果がなく、一方、20/100より大きくなると発酵槽1全体の容積が大きくなり、コスト面で不利となり、全体の容積当りの充填槽部16の割合が小さくなるため、固定床の性能が十分に発揮できない。
図2は本発明の第2実施例を示す系統図で、前記第1実施例と相違する点は、円錐状をした混合槽部3の下層部側に第3の出口弁34を有する第3の取出しライン35を設け、それを循環ライン19に接続した点である。
本発明者らの研究により,混合槽部17において未発酵分は比重が重いため、下方へ移動する傾向があることが分かった。図2に示すように第3の出口弁34を有する第3の取出しライン35を混合槽部17の下方に設けることにより、下方の液分を循環して発酵を促進し、バイオガスの発生量を高めることができる。
図3は、前記実施例1及び2と従来の固定床だけのメタン発酵システムのガス発生量を比較した特性図である。固定床だけのものに比べて本発明のものは、ガス発生量が多いことが分かる。実施例1に比べて実施例2のガス発生量が多いのは、混合槽部における未発酵分の液攪拌効果によるガス発生があるためと考えられる。
1:有機性廃棄物、2:破砕機、3:調整水、4:可溶化槽、5:可溶化液抜出ライン、6:粉砕ポンプ、7:切替弁、8:可溶化液返送ライン、9:可溶化液排出ライン、10:貯槽、11:添加ライン、12:可溶化液、13:移送ポンプ、14:可溶化液供給ライン、15:固定床型メタン発酵槽、16:充填槽部、17:混合槽部、18:空間部、20:処理水、21:処理水ライン、22:排水処理装置、23:ガスライン、24:ガスホルダ、25:排出弁、26:泥排出ライン、27:第1の取出しライン、28:第2の取出しライン、29:第1の出口弁、30:第2の出口弁、31:循環ポンプ、32:加温部、33:FIC、34:第3の出口弁、35:第3の取り出しライン。
Claims (6)
- メタン発酵菌を付着させた多孔質充填材を装填した充填槽部と、その充填槽部の下部に設けた空洞状の混合槽部とを有する固定床型メタン発酵槽と、
その固定床型メタン発酵槽の前記充填槽部の上部から有機性廃棄物の液状物を抜き出して前記混合槽部に戻しながらメタン発酵槽内を循環する循環系統とを備えたことを特徴とする固定床型メタン発酵システム。 - 請求項1記載の固定床型メタン発酵システムにおいて、前記充填槽部の上部から前記循環系統に液状物を取り出す第1の取出しラインと、前記混合槽部から前記循環系統に液状物を取り出す第2の取出しラインとを設け、前記第1の取出しラインに第1の出口弁を、前記第2の取出しラインに第2の出口弁をそれぞれ付設して、
前記充填槽部内における前記液状物の上昇線速度及び混合槽部の液循環量を、前記循環ポンプの吐出量と前記第1及び第2の出口弁の開度により調整することを特徴とする固定床型メタン発酵システム。 - 請求項1記載の固定床型メタン発酵システムにおいて、前記充填槽部の上部から前記循環系統に液状物を取り出す第1の取出しラインと、前記混合槽部の上層部側から前記循環系統に液状物を取り出す第2の取出しラインと、前記混合槽部の下層部側から前記循環系統に液状物を取り出す第3の取出しラインとを設け、前記第1の取出しラインに第1の出口弁を、前記第2の取出しラインに第2の出口弁を、前記第3の取出しラインに第3の出口弁をそれぞれ付設して、
前記充填槽部内における前記液状物の上昇線速度及び混合槽部の液循環量を、前記循環ポンプの吐出量と前記第1、第2、第3の出口弁の開度により調整することを特徴とする固定床型メタン発酵システム。 - 請求項1ないし3記載の固定床型メタン発酵システムにおいて、前記充填槽部中の液状物の上昇線速度が0.3m/s〜1.3m/sの範囲に規制されていることを特徴とする固定床型メタン発酵システム。
- 請求項1ないし4記載の固定床型メタン発酵システムにおいて、前記混合槽部の液循環量が、混合槽部の容積をV(m3)、混合槽部の液循環量をF(m3/h)、置換回数をN (回/h)としたとき、N=F/Vの式でNが3〜6の範囲に規制されていることを特徴とする固定床型メタン発酵システム。
- 請求項1ないし5記載の固定床型メタン発酵システムにおいて、前記混合槽の容積は前記充填槽部の容積の5/100〜20/100の範囲に規制されていることを特徴とする固定床型メタン発酵システム。
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