JP2005218303A - 植物栽培用装置及び給水装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 安価で且つ長期間安定して水を供給することのできる吸水体を備えた植物栽培用装置を提供する。
【解決手段】 上記課題は、その下部に水17を貯留すると共にその上部に園芸用土16を収容する容器3と、容器の下部に貯留された水を毛細管現象によって園芸用土に吸い上げ供給するための吸水体5と、容器内の水を貯留する部位と外気との通気を確保すると共に容器内の水を貯留する部位へ水を供給するための連通孔8と、を備えた植物栽培用装置1であって、前記吸水体5は、その側壁に通気孔7aを有する外筒7と当該外筒内に充填されたコークス粉の充填層6とから構成される植物栽培用装置1によって解決することができる。
【選択図】 図1
【解決手段】 上記課題は、その下部に水17を貯留すると共にその上部に園芸用土16を収容する容器3と、容器の下部に貯留された水を毛細管現象によって園芸用土に吸い上げ供給するための吸水体5と、容器内の水を貯留する部位と外気との通気を確保すると共に容器内の水を貯留する部位へ水を供給するための連通孔8と、を備えた植物栽培用装置1であって、前記吸水体5は、その側壁に通気孔7aを有する外筒7と当該外筒内に充填されたコークス粉の充填層6とから構成される植物栽培用装置1によって解決することができる。
【選択図】 図1
Description
本発明は、植物を育成するための植物栽培用装置及び給水装置に関し、詳しくは、植物への自動的な水やり機能及び通気機能を備えた植物栽培用装置及び給水装置に関するものである。
近年、園芸ブームによって植物の栽培が盛んに行われており、特に、我国の狭い住居環境を反映して、植木鉢や園芸用プランターを用い、屋内やベランダなどにおいて植物を栽培することが盛んになっている。しかし、旅行などで不在の場合には、植木鉢や園芸用プランターに植えられた植物に水やりを行うことができず、これを解決するために、植木鉢や園芸用プランターなどに植えられた植物に水やりを自動的に行うことのできる植物栽培用装置が多数提案されている。
例えば、特許文献1には、図9に示すように、植物が植えられる園芸用土16を収容するための鉢体52と、この鉢体52の下部に連結され、水17を収容するための水槽53と、水槽53の内部と外気との通気を確保すると共に水槽53の内部へ水を注入するための連通路54と、水槽53に収容されている水17を鉢体52に収容されている園芸用土16に毛細管現象で吸上げ供給するための吸水体55と、を備えた植物栽培用装置51が提案されている。特許文献1によれば、水槽内に水を貯えるだけで、貯えた水が毛細管現象で吸水体によって吸い上げられ、自動的に園芸用土に供給されるとしている。
また、特許文献2には、前述した図9に示すような植物栽培用装置51は、鉢体52と水槽53とが一体的に構成されており、この種の給水機能を備えていない例えば通常の植木鉢に植えられた植物に給水する場合には、この種の植物栽培用装置51に植え替える必要があるため、手間がかかり不都合であるとし、図10に示すように、植木鉢18を収容するための上方の開放した外鉢57と、この外鉢57の底部に貯められた水17を、毛細管現象を利用して植木鉢18内の園芸用土16に吸い上げるための吸水体58と、を備えた植物栽培用給水装置56が提案されている。特許文献2によれば、例えば通常の植木鉢に植えられた植物であっても、植え替えることなく、この給水装置内に植木鉢を設置して外鉢に水を貯えるだけで、貯えた水が毛細管現象で吸水体によって吸い上げられ、自動的に園芸用土に供給されるとしている。
このように、植物への水やりを自動的に行うことのできる植物栽培用装置或いは給水装置は提案されているものの、毛細管現象を利用して植木鉢や園芸用プランターなどに水を吸い上げるための吸水体として、特許文献1では、炭化珪素、カーボランダムなどのセラミックスを棒形に成形した加工品を使用し、また、特許文献2では、糸材など繊維を束ねて使用している。セラミックスを棒形に成形した加工品は高価であり、植物栽培用装置のコストを上昇させる要因になっている。一方、糸材などを束ねた繊維は、安価ではあるが、糸材の劣化による破断などにより、長期間に亘って安定して水を吸い上げることはできず、定期的に吸水体を交換するなどしなければならない。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、安価で且つ長期間安定して水を供給することができると共に園芸用土への通気機能をも有する吸水体を備えた植物栽培用装置及び給水装置を提供することである。
上記課題を解決するための本願第1の発明に係る植物栽培用装置は、その下部に水を貯留すると共にその上部に園芸用土を収容する容器と、容器の下部に貯留された水を毛細管現象によって前記園芸用土に吸い上げ供給するための吸水体と、容器内の水を貯留する部位と外気との通気を確保すると共に容器内の水を貯留する部位へ水を供給するための連通孔と、を備えた植物栽培用装置であって、前記吸水体は、その側壁に通気孔を有する外筒と当該外筒内に充填されたコークス粉の充填層とから構成されることを特徴とするものである。
第2の発明に係る植物栽培用装置は、第1の発明において、前記容器内には、水を貯留する部位と園芸用土を収容する部位とに容器内を仕切るための仕切り材が設けられ、仕切り材には水を通すための通水孔が設けられ、前記吸水体は少なくとも当該通水孔の下面に接触していることを特徴とするものである。
第3の発明に係る植物栽培用装置は、その下部にコークス粉を収容してコークス粉の充填層を形成すると共に当該コークス粉の充填層の上方に園芸用土を収容する容器と、容器内のコークス粉の充填層と外気との通気を確保すると共に当該コークス粉の充填層へ水を供給するための連通孔と、を備えた植物栽培用装置であって、前記コークス粉の充填層は、連通孔から供給されて当該コークス粉の充填層内に貯留される水を、毛細管現象によって前記園芸用土に吸い上げ供給することを特徴とするものである。
第4の発明に係る植物栽培用装置は、その下部にコークス粉を収容して第1のコークス粉の充填層を形成すると共に第1のコークス粉の充填層の上方に園芸用土を収容する容器からなる植物栽培用装置であって、前記容器内の一部分には、前記園芸用土を貫通して、外気と第1のコークス粉の充填層との通気を確保すると共に第1のコークス粉の充填層へ水を供給するための第2のコークス粉の充填層が形成され、前記第1のコークス粉の充填層は、第2のコークス粉の充填層から供給されて第1のコークス粉の充填層内に貯留される水を、毛細管現象によって前記園芸用土に吸い上げ供給することを特徴とするものである。
第5の発明に係る植物栽培用装置は、第3または第4の発明において、前記容器内には、コークス粉を収容する部位と園芸用土を収容する部位とに容器内を仕切るための網状物体が設けられていることを特徴とするものである。
第6の発明に係る植物栽培用給水装置は、水を貯留するための水槽と、水槽に貯留された水を毛細管現象によって吸い上げるための吸水体と、水槽の内部と外気との通気を確保すると共に水槽の内部へ水を供給するための連通孔と、を備えた植物栽培用給水装置であって、前記吸水体は、その側壁に通気孔を有する外筒と当該外筒内に充填されたコークス粉の充填層とから構成されることを特徴とするものである。
第7の発明に係る植物栽培用給水装置は、水を貯留するための水槽と、水槽に貯留された水を毛細管現象によって吸い上げるための吸水体と、水槽の内部と外気との通気を確保すると共に水槽の内部へ水を供給するための連通孔と、を備えた植物栽培用給水装置であって、前記吸水体は、前記水槽内に充填されたコークス粉の充填層から構成され、前記連通孔から供給された水は当該コークス粉の充填層内に貯留されることを特徴とするものである。
本発明では、水を毛細管現象によって吸い上げるための吸水体をコークス粉の充填層で構成する。コークスには、表面に開口した微細な気孔(「開気孔」という)が多数存在し、水はこの開気孔を介して毛細管現象により容易に移動することができる。即ち、コークスは開気孔率が高いため、毛細管現象で水を吸い上げるためには最適であり、また、コークスは強度が大きくて壊れにくいため、吸水体として長期間使用しても粉化することがなく、繰り返し使用することができる。そのため、吸水体の製造コストを抑えることができると同時に、長期間安定して吸水体として使用することが可能となる。更に、コークスの表面には凹凸があるため、コークスを充填しても隣合うコークス同士の粒間には間隙が形成され、空気はこの間隙を通って自由に移動することができる。そのため、コークス充填層の上方に配置される園芸用土に対し、コークス充填層を介して空気を供給することができる。
この場合、使用するコークス粉としては、特に、製鉄業の高炉(溶鉱炉とも呼ぶ)で使用されるコークスのアンダーサイズ品(篩下品)を使用することが好ましい。高炉で使用するコークスは強度が高い上に開気孔率が高く、更に、アンダーサイズ品は副産物として必然的に発生するので、目的的に製造する場合に較べて、製造コストを下げることができるからである。
本発明によれば、植物栽培用装置及び給水装置で用いられる、水を毛細管現象によって吸い上げるための吸水体を、コークス粉の充填層で構成するので、通気性が確保され、且つ、吸水体の製造コストを抑えることができると同時に長期間安定して吸水体として使用することができる。
以下、添付図面を参照して本発明を具体的に説明する。図1は、本発明の第1の実施の形態例を示す図であって、本発明に係る植物栽培用装置の縦断面概略図である。
図1に示すように、第1の実施の形態に係る植物栽培用装置1は、その上部に園芸用土16を収容すると共にその下部に水17を貯留するための容器3と、容器3の底部に収容された水17を毛細管現象によって園芸用土16に吸い上げ供給するための吸水体5と、容器3の内部と外気との通気を確保すると共に、容器3の内部へ水17を供給するための連通孔としてのパイプ8とを備えており、容器3の内部には、園芸用土16を収容する部位と水17を収容する部位とに容器3の内部を仕切るための仕切り材4が設置されている。仕切り材4には、通水孔4aと通気孔4bとが設けられ、通水孔4aに吸水体5の上端が貫通して設置されている。仕切り材4は、園芸用土16を保持するための強度が必要であり、従って、容器3のサイズに応じて厚みを決める必要がある。仕切り材4は、合成樹脂、ガラス、陶器、金属、木材などで構成することができる。
吸水体5は、その側壁に通気孔7aを有する外筒7と、この外筒7の内部に充填されたコークス粉充填層6とで構成されている。外筒7の上端は開口しており、コークス粉充填層6と園芸用土16とが接触するようになっている。同様に、外筒7の下端は開口しており、外筒7の内部に水17が侵入できるようになっている。外筒7の上端及び下端には、充填したコークス粉の排出を防止するために、ネットなどを設置することが好ましい。外筒7は、合成樹脂、ガラス、陶器、金属、木材などで構成することができる。
使用するコークス粉としては、粒径が1〜10mm程度であればどのような性状であっても構わないが、特に、瀝青炭などの高粘結性の石炭を乾留して製造した高炉用コークスのアンダーサイズ品を用いることが好ましい。高炉用のコークスは、回転強度試験法による潰裂強度がDI(ドラムインデックス)で92%以上と強度が大きい上に、気孔率も30〜40%程度と高く、毛細管現象によって水17を吸い上げる材料として最適である。しかも、コークス炉で製造されたコークスは比較的大きな塊状であるので、高炉に装入するためには、破砕機によって破砕されて粒径が調整されるが、高炉では、通気性を確保するために細かいサイズのコークスは使用されず、破砕されたコークスは篩分けされ、アンダーサイズ品が必然的に発生する。従って、このアンダーサイズ品を、例えば1〜10mm程度に篩分けすることで、所望するサイズのコークス粉を比較的安価に得ることができる。尚、毛細管現象による吸水体5の水17の吸い上げを迅速に行わせるために、コークス粉を予め水に浸しておくことが好ましい。コークス粉を水に浸す時期は、コークス粉を外筒7に充填する前であっても、コークス粉を外筒7内に充填した以降であっても、更に、コークス粉が充填された吸水体5を容器3に配置した以降であっても、何時でも構わない。
容器3及びパイプ8は、合成樹脂、ガラス、陶器、金属、木材などの適宜の材料で構成することができる。但し、容器3は、その底部に水17を貯える必要があることから、水漏れしないことが必要である。また、コークス粉の充填層では、隣合うコークス同士の粒間に間隙が形成され、空気及び水はこの間隙を通って自由に移動することができるので、パイプ8内にコークス粉を充填させてもよい。この場合、パイプ8の上端及び下端にはコークス粉が流出しないように、ネットなどを設置することが好ましい。更に、園芸用土16に迅速に水17を供給するために、仕切り材4の上面側にもコークス粉の充填層を形成してもよく、また、仕切り材4を多数の孔を有する構造とし、その内部にコークス粉を充填させてもよい。
このような構成の本発明に係る植物栽培用装置1によれば、パイプ8から水17を供給して、仕切り材4までには至らないだけの適量の水17を容器3内に溜めておくことにより、園芸用土16に対して空気を下方側から供給すると共に長期間に亘って安定して水17を自動的に供給することができる。
次ぎに、図2を参照して第2の実施の形態例について説明する。図2は、本発明の第2の実施の形態例を示す図であって、本発明に係る植物栽培用装置の縦断面概略図である。
図2に示すように、第2の実施の形態に係る植物栽培用装置1Aでは、前述した第1の実施の形態例に対して、容器3の内部と外気との通気を確保すると共に容器3の内部へ水17を供給するための連通孔としてのパイプ8の代わりに、容器3の側壁に、この側壁を貫通する貫通孔9が設置されている。その他の部分は図1に示す第1の実施の形態例と同一であり、同一の部分は同一符号により示し、その説明は省略する。
このような構成の本発明に係る植物栽培用装置1Aによれば、貫通孔9から水17を供給して、貫通孔9から水17が溢れ出ないだけの適量の水17を容器3内に溜めておくことにより、園芸用土16に対して空気を供給すると共に長期間に亘って安定して水17を自動的に供給することができる。また、容器3の側壁に貫通孔9が設置してあるので、容器3内に溜められた水17の量を目視で確認することができる。
次ぎに、図3を参照して第3の実施の形態例について説明する。図3は、本発明の第3の実施の形態例を示す図であって、本発明に係る植物栽培用装置の縦断面概略図である。
図3に示すように、第3の実施の形態に係る植物栽培用装置1Bは、その上部に園芸用土16を収容すると共に、その下部に水17及びコークス粉の充填層6aを収容するための容器3と、容器3の底部側に配置された水溜容器11と、水溜容器11の内部と外気との通気を確保すると共に水溜容器11の内部へ水17を供給するための連通孔としてのパイプ10とを備えており、容器3の内部には、園芸用土16を収容する部位とコークス粉の充填層6aを収容する部位とに容器3の内部を仕切るための網状物体12が設置されている。この場合、水溜容器11は、コークス粉の充填層6aに埋没して配置されている。
網状物体12は、合成繊維、合成樹脂、或いは金属などからなり、園芸用土16とコークス粉の充填層6aとの間で空気や水を通過させるための通路を備えている。通路の大きさはコークス粉を通過させない程度であればよい。網状物体12は、園芸用土16を保持するための強度を必要とせず、コークス粉の充填層6aと密着していればよい。網状物体12は、コークス粉と園芸用土16とを仕切り、コークス粉或いは園芸用土16を繰り返し使用する際にコークス粉と園芸用土16とを分離するためのものであり、従って、例えば繰り返して使用しないような場合には、網状物体12は設置しなくても構わない。
また、水溜容器11には、通水孔及び通気孔の役割をする孔11aが複数個設けられており、水溜容器11内の水17及び空気は、孔11aを通ってコークス粉の充填層6a更には園芸用土16に供給される。水溜容器11は、合成樹脂、ガラス、陶器、金属、木材などの適宜の材料で構成することができる。
第3の実施の形態に係る植物栽培用装置1Bでは、コークス粉の充填層6aの全体が、容器3の底部に収容された水17を毛細管現象によって園芸用土16に吸い上げ供給するための吸水体として機能する。充填層6aを形成するためのコークス粉としては、前述した第1の実施の形態で使用したコークス粉と同様のものを使用すればよい。また、使用する容器3及びパイプ10も、前述した第1の実施の形態で使用したものと同様のものを使用すればよい。
このような構成の本発明に係る植物栽培用装置1Bによれば、パイプ10から水17を供給して、水溜容器11内に空間が残るだけの適量の水17を水溜容器11内に溜めておくことにより、園芸用土16に対して空気を供給すると共に長期間に亘って安定して水17を自動的に供給することができる。
次ぎに、図4を参照して第4の実施の形態例について説明する。図4は、本発明の第4の実施の形態例を示す図であって、本発明に係る植物栽培用装置の縦断面概略図である。
図4に示すように、第4の実施の形態に係る植物栽培用装置1Cでは、前述した第3の実施の形態例に対して、水17の貯留場所を確保していた水溜容器11を取り除き、容器3の下部を全てコークス粉の充填層6aとしたものである。水は、コークス粉の充填層6aの下部に貯留される構造である。この場合、コークス粉の充填層6aと外気との通気を確保すると共に容器3の内部へ水を供給するための連通孔としてのパイプ8が、その先端位置をコークス粉の充填層6a内として設置されている。その他の部分は図3に示す第3の実施の形態例と同一であり、同一の部分は同一符号により示し、その説明は省略する。
このような構成の本発明に係る植物栽培用装置1Cによれば、パイプ8から水を供給して、園芸用土16までには至らないだけの適量の水を容器3内に溜めておくことにより、園芸用土16に対して空気を供給すると共に長期間に亘って安定して水を自動的に供給することができる。
次ぎに、図5を参照して第5の実施の形態例について説明する。図5は、本発明の第5の実施の形態例を示す図であって、本発明に係る植物栽培用装置の縦断面概略図である。
図5に示すように、第5の実施の形態に係る植物栽培用装置1Dは、その下部にコークス粉を収容して第1のコークス粉の充填層6bを形成すると共に、第1のコークス粉の充填層6bの上方に園芸用土16を収容した容器3で構成されており、容器3の側壁部には環状の第2のコークス粉の充填層6cが園芸用土16を貫通して配置されている。この第2のコークス粉の充填層6cは、通気孔として機能を有し、外気と第1のコークス粉の充填層6bとの通気を確保すると共に、第1のコークス粉の充填層6bへ水を供給するための役割を担っている。
図5では、第2のコークス粉の充填層6cは環状に設置されているが、園芸用土16を貫通しているならば園芸用土16のどの部分に配置してもよい。また、前述した第3の実施の形態例と同様に、第1のコークス粉の充填層6bと園芸用土16とを仕切るための網状物体を配置してもよい。第2のコークス粉の充填層6cを介して供給される水は、コークス粉の充填層6bの下部に貯留されるようになっている。コークス粉の充填層6bの全体が、コークス粉の充填層6bの下部に貯留された水を毛細管現象によって園芸用土16に吸い上げ供給するための吸水体として機能する。充填層6b,6cを形成するコークス粉としては、前述した第1の実施の形態例と同様のものを使用すればよい。
このような構成の本発明に係る植物栽培用装置1Dによれば、第2のコークス粉の充填層6cを介して容器3に水を供給し、園芸用土16までには至らないだけの適量の水を容器3内に溜めておくことにより、園芸用土16に対して空気を供給すると共に長期間に亘って安定して水を自動的に供給することができる。
次ぎに、図6を参照して第6の実施の形態例について説明する。図6は、本発明の第6の実施の形態例を示す図であって、本発明に係る植物栽培用給水装置の縦断面概略図である。
第6の実施の形態に係る植物栽培用給水装置2は、通常使用される植木鉢18であっても、その内部に収容される園芸用土に水を自動的に吸い上げて供給することができる装置であり、植木鉢18の内部に設置されて使用される装置である。即ち、第6の実施の形態に係る植物栽培用給水装置2は、図6に示すように、水を収容するための水槽13と、水槽13に収容された水を毛細管現象によって吸い上げるための吸水体5と、水槽13の内部と外気との通気を確保すると共に水槽13の内部へ水を供給するための連通孔としてのパイプ8とを備えている。水槽13は、水漏れのしない箱型をしており、その上部側の壁面には、通水孔13a及び通気孔13bが設けられている。また、水槽13は、その上部に堆積される園芸用土を保持するための強度が必要であり、従って、水槽13及び容器3のサイズに応じて水槽13の厚みを決める必要がある。水槽13は、合成樹脂、ガラス、陶器、金属、木材などで構成することができる。
吸水体5は、その側壁に通気孔7aを有する外筒7と、この外筒7の内部に充填されたコークス粉充填層6とから構成されており、吸水体5の上端部が、水槽13に設けられた通水孔13aを貫通している。外筒7の上端は開口しており、コークス粉充填層6と園芸用土とが接触するようになっている。また、外筒7の下端は開口しており、外筒7の内部に水槽13内の水が侵入できるようになっている。外筒7の上端及び下端には、充填したコークス粉の排出を防止するために、ネットなどを設置することが好ましい。外筒7は、合成樹脂、ガラス、陶器、金属、木材などで構成することができる。
使用するコークス粉としては、前述した第1の実施の形態で使用したコークス粉と同様のものを使用すればよい。また、使用するパイプ8も、前述した第1の実施の形態で使用したものと同様のものを使用すればよい。
このような構成の本発明に係る植物栽培用給水装置2によれば、例えば市販の植木鉢18であっても、植木鉢18の内部に本発明に係る植物栽培用給水装置2を設置し、その上に園芸用土を堆積させ、パイプ8から水を水槽13に供給して、水槽13内に空間ができるだけの適量の水を水槽13内に溜めておくことにより、園芸用土に対して空気を供給すると共に長期間に亘って安定して水を自動的に供給することができる。
次ぎに、図7を参照して第7の実施の形態例について説明する。図7は、本発明の第7の実施の形態例を示す図であって、本発明に係る植物栽培用給水装置の縦断面概略図である。
図7に示すように、第7の実施の形態に係る植物栽培用給水装置2Aは、前述した第6の実施の形態例に対して、水を収容するための水槽13の内部にコークス粉が充填され、コークス粉の充填層6aが形成されており、このコークス粉の充填層6aが、コークス粉の充填層6aの下部に貯留される水を吸い上げ供給するための吸水体として機能する。水槽13の上面側には、通気孔及び通水孔としての孔13cが複数個設置されている。水槽13の内部と外気との通気を確保すると共に水槽13の内部へ水を供給するための連通孔としてのパイプ8には、コークス粉が充填されているが、前述した第6の実施の形態例と同様にパイプ8のみとしてもよい。その他の部分は図6に示す第6の実施の形態例と同一であり、同一の部分は同一符号により示し、その説明は省略する。
このような構成の本発明に係る植物栽培用給水装置2Aによれば、例えば市販の植木鉢18であっても、植木鉢18の内部に本発明に係る植物栽培用給水装置2Aを設置し、その上に園芸用土を堆積させ、パイプ8から水を水槽13に供給して、水槽13内に上部に空間ができるだけの適量の水を水槽13内に溜めておくことにより、園芸用土に対して空気を供給すると共に長期間に亘って安定して水を自動的に供給することができる。
次ぎに、図8を参照して第8の実施の形態例について説明する。図8は、本発明の第8の実施の形態例を示す図であって、本発明に係る植物栽培用給水装置の縦断面概略図である。
第8の実施の形態に係る植物栽培用給水装置2Bは、植物19が植えられた植木鉢18であっても、植物19を植え替えることなく、園芸用土16及び植物19に自動的に水を吸い上げて供給することが可能な装置である。即ち、第8の実施の形態に係る植物栽培用給水装置2Bは、図8に示すように、水を収容するための水槽14と、水槽14に収容された水17を毛細管現象によって吸い上げるための吸水体5とを備え、水槽14の側壁には、水槽14の内部と外気との通気を確保すると共に水槽14の内部へ水を供給するための連通孔としての貫通孔15が設けられている。植木鉢18は水槽14の受け座14aに載っており、植木鉢18内の園芸用土16と吸水体5とを接触させるために、吸水体5の上端部が植木鉢18の排水口18aを貫通するようにして配置されている。吸水体5は、前述した第6の実施の形態例のものと同一である。水槽14は、合成樹脂、ガラス、陶器、金属、木材などで構成することができる。この場合、連通孔として貫通孔15の代わりに、植木鉢18と受け座14aとの接触面に間隙が形成されるようにしてもよい。
このような構成の本発明に係る植物栽培用給水装置2Bによれば、植物19が植えられた植木鉢18であっても、吸水体5が植木鉢18の排水口18aに挿入されるように、植物栽培用給水装置2Bの上に植木鉢18を設置することで、貫通孔15から水槽14の内部に供給された水17を、園芸用土16及び植物19に対して長期間に亘って安定して自動的に供給することができると共に、園芸用土16及び植物19に対して空気を供給することができる。
尚、上記説明は、水を吸い上げて供給するための吸水体5が1つの例で説明したが、吸水体5を2つ以上配置してもよい。また、上記説明は、植物を植えるための容器が植木鉢状の容器について説明したが、例えば園芸プランターのような他の形状であっても、吸水体5の設置数を適宜増やすことで、上記に沿って本発明を適用することができる。
1,1A,1B,1C,1D 植物栽培用装置
2,2A,2B 植物栽培用給水装置
3 容器
4 仕切り材
5 吸水体
6 コークス粉充填層
6a,6b,6c 充填層
7 外筒
8 パイプ
9 貫通孔
10 パイプ
11 水溜容器
12 網状物体
13 水槽
14 水槽
15 貫通孔
16 園芸用土
17 水
18 植木鉢
19 植物
2,2A,2B 植物栽培用給水装置
3 容器
4 仕切り材
5 吸水体
6 コークス粉充填層
6a,6b,6c 充填層
7 外筒
8 パイプ
9 貫通孔
10 パイプ
11 水溜容器
12 網状物体
13 水槽
14 水槽
15 貫通孔
16 園芸用土
17 水
18 植木鉢
19 植物
Claims (7)
- その下部に水を貯留すると共にその上部に園芸用土を収容する容器と、容器の下部に貯留された水を毛細管現象によって前記園芸用土に吸い上げ供給するための吸水体と、容器内の水を貯留する部位と外気との通気を確保すると共に容器内の水を貯留する部位へ水を供給するための連通孔と、を備えた植物栽培用装置であって、前記吸水体は、その側壁に通気孔を有する外筒と当該外筒内に充填されたコークス粉の充填層とから構成されることを特徴とする植物栽培用装置。
- 前記容器内には、水を貯留する部位と園芸用土を収容する部位とに容器内を仕切るための仕切り材が設けられ、仕切り材には水を通すための通水孔が設けられ、前記吸水体は少なくとも当該通水孔の下面に接触していることを特徴とする、請求項1に記載の植物栽培用装置。
- その下部にコークス粉を収容してコークス粉の充填層を形成すると共に当該コークス粉の充填層の上方に園芸用土を収容する容器と、容器内のコークス粉の充填層と外気との通気を確保すると共に当該コークス粉の充填層へ水を供給するための連通孔と、を備えた植物栽培用装置であって、前記コークス粉の充填層は、連通孔から供給されて当該コークス粉の充填層内に貯留される水を、毛細管現象によって前記園芸用土に吸い上げ供給することを特徴とする植物栽培用装置。
- その下部にコークス粉を収容して第1のコークス粉の充填層を形成すると共に第1のコークス粉の充填層の上方に園芸用土を収容する容器からなる植物栽培用装置であって、前記容器内の一部分には、前記園芸用土を貫通して、外気と第1のコークス粉の充填層との通気を確保すると共に第1のコークス粉の充填層へ水を供給するための第2のコークス粉の充填層が形成され、前記第1のコークス粉の充填層は、第2のコークス粉の充填層から供給されて第1のコークス粉の充填層内に貯留される水を、毛細管現象によって前記園芸用土に吸い上げ供給することを特徴とする植物栽培用装置。
- 前記容器内には、コークス粉を収容する部位と園芸用土を収容する部位とに容器内を仕切るための網状物体が設けられていることを特徴とする、請求項3または請求項4に記載の植物栽培用装置。
- 水を貯留するための水槽と、水槽に貯留された水を毛細管現象によって吸い上げるための吸水体と、水槽の内部と外気との通気を確保すると共に水槽の内部へ水を供給するための連通孔と、を備えた植物栽培用給水装置であって、前記吸水体は、その側壁に通気孔を有する外筒と当該外筒内に充填されたコークス粉の充填層とから構成されることを特徴とする植物栽培用給水装置。
- 水を貯留するための水槽と、水槽に貯留された水を毛細管現象によって吸い上げるための吸水体と、水槽の内部と外気との通気を確保すると共に水槽の内部へ水を供給するための連通孔と、を備えた植物栽培用給水装置であって、前記吸水体は、前記水槽内に充填されたコークス粉の充填層から構成され、前記連通孔から供給された水は当該コークス粉の充填層内に貯留されることを特徴とする植物栽培用給水装置。
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JP2004026475A JP2005218303A (ja) | 2004-02-03 | 2004-02-03 | 植物栽培用装置及び給水装置 |
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Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007135449A (ja) * | 2005-11-17 | 2007-06-07 | Hotoku Shoji Kk | 植物水耕栽培法及び容器 |
JP2009131248A (ja) * | 2008-10-27 | 2009-06-18 | Toda Biosystem:Kk | 栽培容器 |
US20120066971A1 (en) * | 2010-09-17 | 2012-03-22 | Paul Lin | Water Supply Device for Planting Container |
JP2013111083A (ja) * | 2011-11-30 | 2013-06-10 | Chin-Tai Tsai | 植木鉢 |
CN104012324A (zh) * | 2014-05-20 | 2014-09-03 | 吕晓杰 | 具有贮水功能的花盆 |
CN111758472A (zh) * | 2020-07-27 | 2020-10-13 | 苏州家宜居家日用品有限公司 | 一种沙漠植树的方法 |
-
2004
- 2004-02-03 JP JP2004026475A patent/JP2005218303A/ja active Pending
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