JP2005216342A - 光ピックアップ及びディスクドライブ装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 低コストでS/Nの悪化を防止して高性能化を図る。
【解決手段】 種類の異なる複数のディスク状記録媒体100a、100bへ向けて該各ディスク状記録媒体に対応した異なる波長のレーザー光を各別に出射する複数の発光素子9、10と、レーザー光の進行方向に応じて該レーザー光を反射し又は透過するビームスプリッター16と、上記複数の発光素子から出射された波長の異なる全てのレーザー光を受光する受光素子22(23)とを設け、ビームスプリッターの出射面16bから受光素子までのレーザー光の光路中に、レーザー光の波長に応じて透過率が異なる波長選択性透過膜24(25)を設けて各発光素子から出射されるレーザー光の波長の長さによらず受光素子の出力を略一定にした。
【選択図】 図2
【解決手段】 種類の異なる複数のディスク状記録媒体100a、100bへ向けて該各ディスク状記録媒体に対応した異なる波長のレーザー光を各別に出射する複数の発光素子9、10と、レーザー光の進行方向に応じて該レーザー光を反射し又は透過するビームスプリッター16と、上記複数の発光素子から出射された波長の異なる全てのレーザー光を受光する受光素子22(23)とを設け、ビームスプリッターの出射面16bから受光素子までのレーザー光の光路中に、レーザー光の波長に応じて透過率が異なる波長選択性透過膜24(25)を設けて各発光素子から出射されるレーザー光の波長の長さによらず受光素子の出力を略一定にした。
【選択図】 図2
Description
本発明は光ピックアップ及びディスクドライブ装置についての技術分野に関する。詳しくは、種類の異なるディスク状記録媒体に対して情報信号の記録及び再生を行う光ピックアップ及びディスクドライブ装置における高性能化を図る技術分野に関する。
ディスク状記録媒体に対する情報信号の記録及び再生を行うディスクドライブ装置があり、このようなディスクドライブ装置は、ディスク状記録媒体に対して対物レンズを介してレーザー光を照射して情報信号の記録又は再生を行う光ピックアップを備えている。
近年、ディスク状記録媒体は、記録密度等の相違により種々のタイプが開発されており、このようなディスク状記録媒体として、例えば、レーザー光の使用波長が785nm付近であるCD(Compact Disc)、使用波長が660nm付近であるDVD(Digital Versatile Disc)、使用波長が405nm付近であるBlu−rayディスク等が存在する。
上記のような使用波長が異なる複数の種類のディスク状記録媒体に対して情報信号の記録及び再生を1つの光ピックアップを用いて行うディスクドライブ装置があり、このようなディスクドライブ装置に設けられた光ピックアップには、コストの低減等を目的として1つの受光素子によって各発光素子から出射された波長の異なる各レーザー光を受光するものがある。受光素子の種類としては、ディスク状記録媒体で反射されたレーザ光の戻り光を受光してディスク状記録媒体に記録された信号の検出を行う信号検出用受光素子と、各発光素子のレーザー光の出力を監視するモニター用受光素子とがある。
ところで、異なる波長のレーザー光を用いてディスク状記録媒体に対して情報信号の記録を行う場合には、ディスク状記録媒体の種類によって発光素子から出射され情報信号の記録に必要とされるレーザー光のパワーが異なる。従って、記録するディスク状記録媒体に応じて受光素子に入射されるレーザー光の光量に差が生じ、図6に示す信号検出用受光素子についてのデーター及び図7に示すモニター用受光素子についてのデーターに示すように、受光素子の出力が発光素子から出射されるレーザー光の波長によって相違する。
ところが、上記のような受光素子が共通化されたタイプの光ピックアップにあっては、受光素子の共通化により、その最大出力が受光素子のダイナミックレンジ(最大信号レベルと最小信号レベルの差)内に収まるように設定する必要があるため、パワーの小さい側のレーザー光の出射時にはS/N(信号成分とノイズ成分の比)が悪化して信号の品質に悪影響を与えるおそれがある。
そこで、受光素子が共通化されたタイプの従来の光ピックアップには、S/Nの悪化を防止するために、ディスク状記録媒体の種類に応じて受光素子のゲイン(利得)を切り替えるようにしたものがある(例えば、特許文献1参照)。
ところが、上記した従来の光ピックアップのように、S/Nの悪化を防止するために受光素子のゲインを切り替えるようにした場合には、ゲインの切替のための切替回路やそのための配線等が必要となり、その分、コストが高くなり、光ピックアップが複雑なものとなってしまうという問題がある。
そこで、本発明光ピックアップ及びディスクドライブ装置は、上記した問題点を克服し、低コストでS/Nの悪化を防止して高性能化を図ることを課題とする。
本発明光ピックアップ及びディスクドライブ装置は、上記した課題を解決するために、種類の異なる複数のディスク状記録媒体へ向けて該各ディスク状記録媒体に対応した異なる波長のレーザー光を各別に出射する複数の発光素子と、レーザー光の進行方向に応じて該レーザー光を反射し又は透過するビームスプリッターと、上記複数の発光素子から出射された波長の異なる全てのレーザー光を受光する受光素子とを設け、ビームスプリッターの出射面から受光素子までのレーザー光の光路中に、レーザー光の波長に応じて透過率が異なる波長選択性透過膜を設けて各発光素子から出射されるレーザー光の波長の長さによらず受光素子の出力を略一定にしたものである。
従って、本発明光ピックアップ及びディスクドライブ装置にあっては、波長選択性透過膜に入射されたレーザー光の透過量が波長に応じて変化する。
本発明光ピックアップは、ディスクテーブルに装着されるディスク状記録媒体の半径方向へ移動する移動ベースと該移動ベースに配置された対物レンズ駆動装置とを備え、種類の異なる複数のディスク状記録媒体へ向けて該各ディスク状記録媒体に対応した異なる波長を有する複数のレーザー光を出射し、種類の異なる各ディスク状記録媒体に対する情報信号の記録及び再生を行う光ピックアップであって、種類の異なる複数のディスク状記録媒体へ向けて該各ディスク状記録媒体に対応した異なる波長のレーザー光を各別に出射する複数の発光素子と、レーザー光の進行方向に応じて該レーザー光を反射し又は透過するビームスプリッターと、上記複数の発光素子から出射された波長の異なる全てのレーザー光を受光する受光素子とを備え、ビームスプリッターの出射面から受光素子までのレーザー光の光路中に、レーザー光の波長に応じて透過率が異なる波長選択性透過膜を設け、各発光素子から出射されるレーザー光の波長の長さによらず受光素子の出力を略一定にしたことを特徴とする。
従って、受光素子のゲインを切り替えてS/Nの悪化を防止しようとしたときのようにゲインの切替回路やそのための配線等を設ける必要がなく、コストの高騰や光ピックアップの複雑化を来たすことなく、S/Nの悪化の防止及びダイナミックレンジの十分な確保による光ピックアップの高性能化を図ることができる。
また、S/Nの悪化の防止等を図る手段として、厚みの薄い波長選択性透過膜を用いているため、光学系の光路が長くならず、光ピックアップの薄型化を図ることができる。
さらに、波長選択性透過膜が光学系の光路における復路上に配置されるため、波長選択性透過膜を光学系の光路における往路上に配置したときのような記録時のディスク状記録媒体へ向かう光量の減少という不具合を来たすおそれがなく、ディスク状記録媒体に対する情報信号の記録時における動作の信頼性の向上を図ることができる。
請求項2に記載した発明にあっては、上記受光素子として、ディスク状記録媒体で反射されたレーザ光の戻り光を受光してディスク状記録媒体に記録された信号の検出を行う信号検出用受光素子と、各発光素子のレーザー光の出力を監視するモニター用受光素子とを設け、信号検出用受光素子とモニター用受光素子とをビームスプリッターの出射面側に配置し、ビームスプリッターから信号検出用受光素子までのレーザー光の光路とビームスプリッターからモニター用受光素子までのレーザー光の光路とを各別に設定し、上記波長選択性透過膜をビームスプリッターの出射面に設けたので、波長選択性透過膜が信号検出用受光素子とモニター用受光素子に共通の波長選択性透過膜として機能し、部品点数の削減によるコストの低減を図ることができる。
本発明ディスクドライブ装置は、種類の異なる複数のディスク状記録媒体が各別に装着されて回転されるディスクテーブルと、ディスク状記録媒体の半径方向へ移動される移動ベース上に配置された対物レンズ駆動装置を有しディスク状記録媒体の種類に対応して異なる波長を有する複数のレーザー光を出射し種類の異なる各ディスク状記録媒体に対する情報信号の記録及び再生を行う光ピックアップとを備えたディスクドライブ装置であって、上記光ピックアップは、種類の異なる複数のディスク状記録媒体へ向けて該各ディスク状記録媒体に対応した異なる波長のレーザー光を各別に出射する複数の発光素子と、レーザー光の進行方向に応じて該レーザー光を反射し又は透過するビームスプリッターと、上記複数の発光素子から出射された波長の異なる全てのレーザー光を受光する受光素子とを備え、ビームスプリッターの出射面から受光素子までのレーザー光の光路中に、レーザー光の波長に応じて透過率が異なる波長選択性透過膜を設け、各発光素子から出射されるレーザー光の波長の長さによらず受光素子の出力を略一定にしたことを特徴とする。
従って、受光素子のゲインを切り替えてS/Nの悪化を防止しようとしたときのようにゲインの切替回路やそのための配線等を設ける必要がなく、コストの高騰や光ピックアップの複雑化を来たすことなく、S/Nの悪化の防止及びダイナミックレンジの十分な確保によるディスクドライブ装置の高性能化を図ることができる。
また、S/Nの悪化の防止等を図る手段として、厚みの薄い波長選択性透過膜を用いているため、光学系の光路が長くならず、ディスクドライブ装置の薄型化を図ることができる。
さらに、波長選択性透過膜が光学系の光路における復路上に配置されるため、波長選択性透過膜を光学系の光路における往路上に配置したときのような記録時のディスク状記録媒体へ向かう光量の減少という不具合を来たすおそれがなく、ディスク状記録媒体に対する情報信号の記録時における動作の信頼性の向上を図ることができる。
請求項4に記載した発明にあっては、上記受光素子として、ディスク状記録媒体で反射されたレーザ光の戻り光を受光してディスク状記録媒体に記録された信号の検出を行う信号検出用受光素子と、各発光素子のレーザー光の出力を監視するモニター用受光素子とを設け、信号検出用受光素子とモニター用受光素子とをビームスプリッターの出射面側に配置し、ビームスプリッターから信号検出用受光素子までのレーザー光の光路とビームスプリッターからモニター用受光素子までのレーザー光の光路とを各別に設定し、上記波長選択性透過膜をビームスプリッターの出射面に設けたので、波長選択性透過膜が信号検出用受光素子とモニター用受光素子に共通の波長選択性透過膜として機能し、部品点数の削減によるコストの低減を図ることができる。
以下に、本発明光ピックアップ及びディスクドライブ装置の最良の形態を添付図面に従って説明する。
ディスクドライブ装置1は、外筐2内に所要の各部材及び各機構が配置されて成り(図1参照)、外筐2には図示しないディスク挿入口が形成されている。
外筐2内には図示しないシャーシが配置され、該シャーシに取り付けられたスピンドルモーターのモーター軸にディスクテーブル3が固定されている。
シャーシには、平行なガイド軸4、4が取り付けられると共に図示しない送りモーターによって回転されるリードスクリュー5が支持されている。
光ピックアップ6は、移動ベース7と該移動ベース7に設けられた所要の光学部品と移動ベース7上に配置された対物レンズ駆動装置8とを有し、移動ベース7の両端部に設けられた軸受部7a、7bがそれぞれガイド軸4、4に摺動自在に支持されている。移動ベース7に設けられた図示しないナット部材がリードスクリュー5に螺合され、送りモーターによってリードスクリュー5が回転されると、ナット部材がリードスクリュー5の回転方向へ応じた方向へ送られ、光ピックアップ6がディスクテーブル3に装着されるディスク状記録媒体100の半径方向へ移動される。
ディスク状記録媒体100としては、例えば、DVD100aとCD100bが用いられる。
以上のようにして構成されたディスクドライブ装置1において、スピンドルモーターの回転に伴ってディスクテーブル3が回転されると、該ディスクテーブル3に装着されたディスク状記録媒体100、即ち、DVD100a又はCD100bが回転され、同時に、光ピックアップ6がディスク状記録媒体100の半径方向へ移動されてディスク状記録媒体100に対する記録動作又は再生動作が行われる。
光ピックアップ6は、図2に示すように、例えば、第1の発光素子9、第2の発光素子10、第1のカップリングレンズ11、第2のカップリングレンズ12、第1の回折素子13、第2の回折素子14、光路合成素子15、ビームスプリッター16、立ち上げミラー17、コリメーターレンズ18、1/4波長板19、対物レンズ20、マルチレンズ21、信号検出用受光素子22及びモニター用受光素子23を備え、対物レンズ20以外は移動ベース7に配置され、対物レンズ20は対物レンズ駆動装置8に設けられている。
第1の発光素子9としては、例えば、約660nmの波長を有するレーザ光を出射する半導体レーザーが用いられ、第2の発光素子10としては、例えば、約785nmの波長を有するレーザ光を出射する半導体レーザーが用いられている。尚、ディスク状記録媒体100として、例えば、Blu―rayディスクが用いられる場合には、約405nmの波長を有するレーザー光が出射される発光素子が用いられる。
第1のカップリングレンズ11と第2のカップリングレンズ12は、それぞれ第1の発光素子9と第2の発光素子10から出射されたレーザー光の往路における光学倍率の変換を行う機能を有する。
第1の回折素子13と第2の回折素子14は、それぞれ第1の発光素子9と第2の発光素子10から出射されたレーザー光を回折して、主光束と副光束とに分離する機能を有する。
光路合成素子15は、例えば、波長選択性のあるミラー面15aを有するビームスプリッターであり、第1の発光素子9から出射された約660nmの波長を有するレーザ光がミラー面15aで反射され、第2の発光素子10から出射された約785nmの波長を有するレーザ光がミラー面15aを透過される。従って、光路合成素子15によって第1の発光素子9から出射されたレーザー光と第2の発光素子10から出射されたレーザー光の光路が一致される。
ビームスプリッター16はガラス等の平板状の部材を基材として形成され、例えば、レーザー光の入射面16aに半透過ミラーコーティングが施されている。ビームスプリッター16においては、光路合成素子15を介して入射面16aに入射されたレーザー光の一部の光束が透過されてモニター用受光素子23へ向かい、透過されなかった他の光束が反射されて立ち上げミラー17へ向かう。
立ち上げミラー17は入射されたレーザー光を略90°反射する機能を有する。
コリメーターレンズ18は、入射されたレーザー光の光束を平行光束とする機能を有する。
1/4波長板19は、直線偏光と円偏光との変換を行う機能を有する。
対物レンズ20は入射されたレーザー光をディスク状記録媒体100の記録面に集光する機能を有する。
マルチレンズ21は、第1の発光素子9と第2の発光素子10から出射されたレーザー光の復路における光学倍率の変換を行うと共に信号検出用受光素子22にレーザー光を集光する機能を有する。
信号検出用受光素子22とモニター用受光素子23には、それぞれ波長選択性透過膜24と波長選択性透過膜25とが設けられている。波長選択性透過膜24、25は、例えば、信号検出用受光素子22とモニター用受光素子23の筐体(パッケージ)の表面(入射面)に設けられている。信号検出用受光素子22及びモニター用受光素子23の筐体の表面は通常平面に形成されているため、波長選択性透過膜24、25を容易に設けることができる。
波長選択性透過膜24、25は波長選択性を有し、レーザー光の波長に応じて入射されたレーザー光の透過率を変更する機能を有する。波長選択性透過膜24、25は、波長660nm付近の波長の短いレーザー光に対しては透過率が高く、波長785nm付近の波長の長いレーザー光に対しては透過率が低くなるように形成されている。例えば、波長660nm付近においては、DVD100aの高倍速の記録時の十分なS/Nを確保することができる透過率とされ、波長785nm付近においては、CD100bの高倍速の記録時の信号検出用受光素子22のダイナミックレンジが十分に確保され信号検出用受光素子22及びモニター用受光素子23の飽和が生じないような透過率とされている。
以下に、各波長における波長選択性透過膜の透過率を設定する方法について説明する。
波長の異なるレーザー光を出射する複数の発光素子が備えられている場合に、各発光素子から出射されるレーザー光をそれぞれX1、X2、X3、・・・、Xnとする。このとき、波長選択性透過膜が設けられていない場合において、波長X1のレーザー光が出射されたときに受光素子の出力が最も大きいとし、この受光素子の出力を1とする。波長X2における出力をα2とし、波長X3における出力をα3とし、以下同様にして、波長Xnにおける出力をαnとし、1>α1>α2>α3、・・・、>αnとする。
波長選択性透過膜の透過率を波長Xnにおいて100%とする。他の波長X1、X2、X3、・・・における透過率βkは、
βk=1÷(αk÷αn)×100(%)
によって算出する。但し、k=1、2、3、・・・、n−1である。
βk=1÷(αk÷αn)×100(%)
によって算出する。但し、k=1、2、3、・・・、n−1である。
例えば、光ピックアップに3つの発光素子が設けられている場合を考え、3つの発光素子からは、それぞれ波長405nm、660nm及び785nmの波長のレーザー光が出射されるとする。このとき波長選択性透過膜が設けられていない場合において、波長405nmのレーザー光が出射されたときの受光素子の出力が最も小さく、波長785nmのレーザー光が出射されたときの受光素子の出力が最も大きいとし、受光素子の出力は、波長785nmにおいて1、波長660nmにおいて0.5、波長405nmにおいて0.25とする。
以上の条件に基づいて、上式により各波長における波長選択性透過膜の透過率を算出する。
波長405nmにおける透過率は100%、波長660nmにおける透過率は、1÷(0.5÷0.25)×100=50%、波長785nmにおける透過率は、1÷(1÷0.25)×100=25%と算出される(図3参照)。
尚、光ピックアップ6のように第1の発光素子9と第2の発光素子10の2つの発光素子が設けられている場合にも、上記と同様にして波長選択性透過膜24、25の透過率を設定すればよく、例えば、波長785nmにおける透過率が波長660nmにおける透過率の2分の1になるように波長選択性透過膜24、25の透過率を設定すればよい。
このようにして算出された透過率を有する波長選択性透過膜を信号検出用受光素子22又はモニター用受光素子23に設けることにより、各波長における信号検出用受光素子22又はモニター用受光素子23の記録時の最大出力及び記録時の出力が略等しくなる(図4参照)。
以上のように構成された光ピックアップ6において、第1の発光素子9から第1の波長(約660nm)を有するレーザー光が出射されると、レーザー光は第1のカップリングレンズ11から第1の回折素子13へ向かい該第1の回折素子13によって主光束と副光束とに分離されて光路合成素子15に入射される。光路合成素子15に入射されたレーザー光はミラー面15aで反射され、続いて、一部がビームスプリッター16を透過されてモニター用受光素子23で受光される。ビームスプリッター16を透過しなかった光束は入射面16aで反射され、立ち上げミラー17で反射されてコリメーターレンズ18によって平行光束とされ、1/4波長板19及び対物レンズ20を介してディスクテーブル3に装着されたDVD100aの記録面に集光される。DVD100aの記録面に集光されたレーザー光は、該記録面で反射されて戻り光として再び対物レンズ20、1/4波長板19、コリメーターレンズ18及び立ち上げミラー17を介してビームスプリッター16に入射される。ビームスプリッター16に入射された戻り光は、ビームスプリッター16を透過され、その出射面16bから出射されマルチレンズ21を介して信号検出用受光素子22に入射され、光電変換されて、例えば、DVD100aに記録された情報信号の再生が行われる。
一方、第2の発光素子10から第2の波長(約785nm)を有するレーザー光が出射されると、レーザー光は第2のカップリングレンズ12から第2の回折素子14へ向かい該第2の回折素子14によって主光束と副光束とに分離されて光路合成素子15に入射される。光路合成素子15に入射されたレーザー光はミラー面15aを透過され、続いて、一部がビームスプリッター16を透過されてモニター用受光素子23で受光される。ビームスプリッター16を透過しなかった光束は入射面16aで反射され、立ち上げミラー17で反射されてコリメーターレンズ18によって平行光束とされ、1/4波長板19及び対物レンズ20を介してディスクテーブル3に装着されたCD100bの記録面に集光される。CD100bの記録面に集光されたレーザー光は、該記録面で反射されて戻り光として再び対物レンズ20、1/4波長板19、コリメーターレンズ18及び立ち上げミラー17を介してビームスプリッター16に入射される。ビームスプリッター16に入射された戻り光は、ビームスプリッター16を透過され、その出射面16bから出射されマルチレンズ21を介して信号検出用受光素子22に入射され、光電変換されて、例えば、CD100bに記録された情報信号の再生が行われる。
第1の発光素子9及び第2の発光素子10からそれぞれ出射されモニター用受光素子23で受光されたレーザ光は、その光量が検出され、検出された光量に基づいて第1の発光素子9及び第2の発光素子10の出力がそれぞれ常時一定となるように制御される。
以上に記載した通り、ディスクドライブ装置1にあっては、信号検出用受光素子22とモニター用受光素子23にそれぞれレーザー光の波長に応じて透過率が異なる波長選択性透過膜24、25を設け、第1の発光素子9及び第2の発光素子10から出射されるレーザー光の波長の長さによらず信号検出用受光素子22及びモニター用受光素子23の出力を略一定にしているため、受光素子のゲインを切り替えてS/Nの悪化を防止しようとしたときのようにゲインの切替回路やそのための配線等を設ける必要がなく、コストの高騰や光ピックアップの複雑化を来たすことなく、S/Nの悪化の防止及びダイナミックレンジの十分な確保による光ピックアップ6の高性能化を図ることができる。
また、S/Nの悪化の防止等を図る手段として、薄膜状の波長選択性透過膜24、25を用いているため、光学系の光路が長くならず、光ピックアップ6の薄型化を確保することができる。
上記には、信号検出用受光素子22とモニター用受光素子23にそれぞれ波長選択性透過膜24とモニター用受光素子25を設けた例を示したが、波長選択性透過膜はビームスプリッター16の出射面16bから信号検出用受光素子22又はモニター用受光素子23までのレーザー光の光路中に設ければよく、例えば、図5に示すように、波長選択性透過膜26をビームスプリッター16の出射面16bに設けてもよい。
このように、ビームスプリッター16の出射面16bに波長選択性透過膜26を設けることにより、波長選択性透過膜26が信号検出用受光素子22とモニター用受光素子23に共通の波長選択性透過膜として機能し、部品点数の削減によるコストの低減を図ることができる。
尚、波長選択性透過膜をレーザー光の光路における往路、即ち、第1の発光素子9又は第2の発光素子10からディスク状記録媒体100までの光路上に配置した場合には、出射されたレーザー光の波長によっては波長選択性透過膜によってディスク状記録媒体100へ向かう光量が減少しディスク状記録媒体100に対する情報信号の記録時における必要な光量が確保されなくなるおそれがあるが、上記のように、波長選択性透過膜24、25、26をビームスプリッター16の出射面16bから信号検出用受光素子22又はモニター用受光素子23までのレーザー光の復路中に設けることにより、記録時における光量の減少という不具合を来たすことがなく、ディスク状記録媒体100に対する情報信号の記録時における動作の信頼性の向上を図ることができる。
上記には、DVD100aとCD100bの2種類のディスク状記録媒体100を使用するディスクドライブ装置1を例として示したが、ディスク状記録媒体100の種類はDVD100aとCD100bに限られることはなく、Blu−rayディスク等の他のディスクであってもよい。
また、本発明は、使用波長の異なる2種類のディスク状記録媒体100が使用されるディスクドライブ装置及びこれに設けられた光ピックアップに適用できる他、使用波長の異なる3種類以上のディスク状記録媒体100が使用されるディスクドライブ装置及びこれに設けられた光ピックアップに適用することもできる。
上記した最良の形態において示した各部の具体的な形状及び構造は、何れも本発明を実施する際の具体化のほんの一例を示したものにすぎず、これらによって本発明の技術的範囲が限定的に解釈されることがあってはならないものである。
100…ディスク状記録媒体、1…ディスクドライブ装置、3…ディスクテーブル、6…光ピックアップ、7…移動ベース、8…対物レンズ駆動装置、9…第1の発光素子、10…第2の発光素子、16…ビームスプリッター、16b…出射面、22…信号検出用受光素子、23…モニター用受光素子、24…波長選択性透過膜、25…波長選択性透過膜、26…波長選択性透過膜
Claims (4)
- ディスクテーブルに装着されるディスク状記録媒体の半径方向へ移動する移動ベースと該移動ベースに配置された対物レンズ駆動装置とを備え、種類の異なる複数のディスク状記録媒体へ向けて該各ディスク状記録媒体に対応した異なる波長を有する複数のレーザー光を出射し、種類の異なる各ディスク状記録媒体に対する情報信号の記録及び再生を行う光ピックアップであって、
種類の異なる複数のディスク状記録媒体へ向けて該各ディスク状記録媒体に対応した異なる波長のレーザー光を各別に出射する複数の発光素子と、
レーザー光の進行方向に応じて該レーザー光を反射し又は透過するビームスプリッターと、
上記複数の発光素子から出射された波長の異なる全てのレーザー光を受光する受光素子とを備え、
ビームスプリッターの出射面から受光素子までのレーザー光の光路中に、レーザー光の波長に応じて透過率が異なる波長選択性透過膜を設け、
各発光素子から出射されるレーザー光の波長の長さによらず受光素子の出力を略一定にした
ことを特徴とする光ピックアップ。 - 上記受光素子として、ディスク状記録媒体で反射されたレーザ光の戻り光を受光してディスク状記録媒体に記録された信号の検出を行う信号検出用受光素子と、各発光素子のレーザー光の出力を監視するモニター用受光素子とを設け、
信号検出用受光素子とモニター用受光素子とをビームスプリッターの出射面側に配置し、
ビームスプリッターから信号検出用受光素子までのレーザー光の光路とビームスプリッターからモニター用受光素子までのレーザー光の光路とを各別に設定し、
上記波長選択性透過膜をビームスプリッターの出射面に設けた
ことを特徴とする請求項1に記載の光ピックアップ。 - 種類の異なる複数のディスク状記録媒体が各別に装着されて回転されるディスクテーブルと、ディスク状記録媒体の半径方向へ移動される移動ベース上に配置された対物レンズ駆動装置を有しディスク状記録媒体の種類に対応して異なる波長を有する複数のレーザー光を出射し種類の異なる各ディスク状記録媒体に対する情報信号の記録及び再生を行う光ピックアップとを備えたディスクドライブ装置であって、
上記光ピックアップは、
種類の異なる複数のディスク状記録媒体へ向けて該各ディスク状記録媒体に対応した異なる波長のレーザー光を各別に出射する複数の発光素子と、
レーザー光の進行方向に応じて該レーザー光を反射し又は透過するビームスプリッターと、
上記複数の発光素子から出射された波長の異なる全てのレーザー光を受光する受光素子とを備え、
ビームスプリッターの出射面から受光素子までのレーザー光の光路中に、レーザー光の波長に応じて透過率が異なる波長選択性透過膜を設け、
各発光素子から出射されるレーザー光の波長の長さによらず受光素子の出力を略一定にした
ことを特徴とするディスクドライブ装置。 - 上記受光素子として、ディスク状記録媒体で反射されたレーザ光の戻り光を受光してディスク状記録媒体に記録された信号の検出を行う信号検出用受光素子と、各発光素子のレーザー光の出力を監視するモニター用受光素子とを設け、
信号検出用受光素子とモニター用受光素子とをビームスプリッターの出射面側に配置し、
ビームスプリッターから信号検出用受光素子までのレーザー光の光路とビームスプリッターからモニター用受光素子までのレーザー光の光路とを各別に設定し、
上記波長選択性透過膜をビームスプリッターの出射面に設けた
ことを特徴とする請求項3に記載のディスクドライブ装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2004019364A JP2005216342A (ja) | 2004-01-28 | 2004-01-28 | 光ピックアップ及びディスクドライブ装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2004019364A JP2005216342A (ja) | 2004-01-28 | 2004-01-28 | 光ピックアップ及びディスクドライブ装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2005216342A true JP2005216342A (ja) | 2005-08-11 |
Family
ID=34903595
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2004019364A Pending JP2005216342A (ja) | 2004-01-28 | 2004-01-28 | 光ピックアップ及びディスクドライブ装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2005216342A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2008069116A1 (ja) * | 2006-12-05 | 2008-06-12 | Nec Corporation | 光ヘッド装置及び光学式情報記録再生装置 |
-
2004
- 2004-01-28 JP JP2004019364A patent/JP2005216342A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2008069116A1 (ja) * | 2006-12-05 | 2008-06-12 | Nec Corporation | 光ヘッド装置及び光学式情報記録再生装置 |
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