JP2005214166A - タービン装置及び排熱回収システム - Google Patents
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Abstract
【課題】 本発明の目的は、蒸気などの圧力流体の圧力を高くした場合でも、内部損失を抑制して、高効率で運転可能なタービン装置5、及び、そのタービン装置5を備えて全体的に高効率で排熱回収が可能な排熱回収システムを提供する点にある。
【解決手段】 圧力流体Sの膨張力により密閉空間を容積増加させることで軸動力を発生させる容積形回転機部51と、低圧部60に流出する圧力流体の運動力により羽根車を駆動させることで軸動力を発生させるターボ形回転機部とを、回転機部として備えると共に、容積形回転機部51を、圧力流体Sの流れ方向においてターボ形回転機部の上流側に配置する。
【選択図】 図2
【解決手段】 圧力流体Sの膨張力により密閉空間を容積増加させることで軸動力を発生させる容積形回転機部51と、低圧部60に流出する圧力流体の運動力により羽根車を駆動させることで軸動力を発生させるターボ形回転機部とを、回転機部として備えると共に、容積形回転機部51を、圧力流体Sの流れ方向においてターボ形回転機部の上流側に配置する。
【選択図】 図2
Description
本発明は、圧力流体により軸動力を発生させる回転機部を備えたタービン装置、及び、該タービン装置を備え、作動溶液を排熱により加熱して前記タービン装置に前記圧力流体として供給される蒸気を発生する蒸気発生器と、前記タービン装置から排出された蒸気を冷却水との熱交換により冷却して作動溶液に復水させる復水器とを備えた排熱回収システムに関する。
エンジンにおける排ガスなどの高温排熱と冷却水などの低温排熱を効率良く回収して、発電機等を駆動するための軸動力を得るための排熱回収システムが知られている。
この種の排熱回収システムは、上記蒸気発生器において、エンジンの排ガス等の高温排熱により作動溶液を蒸発させ、上記タービン装置においてその蒸気により軸動力を得てその軸動力により発電機等を駆動し、上記復水器においてタービン装置を駆動した後に排出された蒸気を作動溶液に復水させるというランキンサイクルを利用したものである。
更に、上記作動溶液として、アンモニア等の低沸点の媒体を水等の高沸点の吸収液に吸収したアンモニア水溶液等を用い、吸収サイクルを利用して、上記再生器において復水器で復水した作動溶液から媒体を分離すると共に、上記吸収器において再生器で分離した媒体を再度復水器で復水した作動溶液に吸収させて媒体が非常に多く吸収された高濃度の作動溶液を生成して、上記蒸気発生器にその高濃度の作動溶液を供給するように構成された排熱回収システムが知られている(例えば、特許文献1及び2を参照。)。
この種の排熱回収システムは、上記蒸気発生器において、エンジンの排ガス等の高温排熱により作動溶液を蒸発させ、上記タービン装置においてその蒸気により軸動力を得てその軸動力により発電機等を駆動し、上記復水器においてタービン装置を駆動した後に排出された蒸気を作動溶液に復水させるというランキンサイクルを利用したものである。
更に、上記作動溶液として、アンモニア等の低沸点の媒体を水等の高沸点の吸収液に吸収したアンモニア水溶液等を用い、吸収サイクルを利用して、上記再生器において復水器で復水した作動溶液から媒体を分離すると共に、上記吸収器において再生器で分離した媒体を再度復水器で復水した作動溶液に吸収させて媒体が非常に多く吸収された高濃度の作動溶液を生成して、上記蒸気発生器にその高濃度の作動溶液を供給するように構成された排熱回収システムが知られている(例えば、特許文献1及び2を参照。)。
また、上記のような排熱回収システムに利用されるタービン装置に設けられる回転機部の形式としては、蒸気などの圧力流体の膨張力により密閉空間を容積増加させることで軸動力を発生させる容積形と、低圧部に流出する圧力流体の運動力により羽根車を駆動させることで軸動力を発生させるターボ形とがあり、特に、上記のような排熱回収システムでは、比較的効率が高いターボ形回転機部を例えば高圧段から低圧段にかけて多段に配置したタービン装置が多く採用されている。
この排熱回収システムのランキンサイクルの理論効率は、タービン装置に供給される蒸気の圧力を高めれば増すことができるが、蒸気圧力をある一定域以上に高めると、タービン装置の内部損失の増加等により、かえって効率が低下する場合がある。
特に、排熱回収システムにおいて、多くの場合がタービン装置の回転機部としてターボ形が採用されているが、ターボ形回転機部では、圧力流体としての蒸気の圧力が高く圧力差が大きい場合には、羽根車における蒸気の漏れによる内部損失が非常に多くなる。また、そのターボ形回転機部は、出力軸の回転数を大きくすることで効率を向上することができるが、所望の周波数の電力を発電するためのインバータロスや減速ロスの増加により、排熱回収システムの全体的な効率向上には至らない場合がある。
本発明は、上記の課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、蒸気などの圧力流体の圧力を高くした場合でも、内部損失を抑制して、高効率で運転可能なタービン装置、及び、そのタービン装置を備え、全体的に高効率で排熱回収が可能な排熱回収システムを提供する点にある。
上記目的を達成するための本発明に係るタービン装置は、圧力流体により軸動力を発生させる回転機部を備えたタービン装置であって、その特徴構成は、前記圧力流体の膨張力により密閉空間を容積増加させることで前記軸動力を発生させる容積形回転機部と、低圧部に流出する前記圧力流体の運動力により羽根車を駆動させることで前記軸動力を発生させるターボ形回転機部とを、前記回転機部として備えると共に、前記容積形回転機部を、前記圧力流体の流れ方向において前記ターボ形回転機部の上流側に配置した点にある。
上記タービン装置の特徴構成によれば、圧力流体の圧力を高めた場合でも、先ず、容積形回転機部にて、その比較的高圧の圧力流体により内部損失を抑制しながら軸出力を発生させ、次に、ターボ形回転機部にて、容積形回転機部から排出され容積形回転機部では有効に利用できなかった比較的低圧の圧力流体により高効率で軸出力を発生させて、高圧の圧力流体が保有するエネルギの軸出力への変換効率を向上することができる。
従って、本発明により、蒸気などの圧力流体の圧力を高くした場合でも、内部損失を抑制して、高効率で運転可能なタービン装置を実現することができる。
従って、本発明により、蒸気などの圧力流体の圧力を高くした場合でも、内部損失を抑制して、高効率で運転可能なタービン装置を実現することができる。
更に、本発明に係るタービン装置の特徴構成は、高圧流体を前記圧力流体として前記容積形回転機部に供給し、前記高圧流体よりも低圧の低圧流体を前記圧力流体として前記タービン装置の前記容積形回転機部と前記ターボ形回転機部との間に注入するように構成されている点にある。
上記タービン装置の特徴構成によれば、容積形回転機部において、比較的高圧の高圧流体により高効率で軸出力を発生させることができる。更に、その比較的低圧の低圧流体を、容積形回転機部から排出されターボ形回転機部に供給される比較的低圧の圧力流体に注入することで、ターボ形回転機部において、供給される圧力流体の流量が増加し、比較的低圧の圧力流体をも有効利用して一層高効率で軸出力を発生させることができる。
更に、本発明に係るタービン装置の特徴構成は、前記容積形回転機部と前記ターボ形回転機部とが共通の出力軸上に配置されて多段式に構成されている点にある。
上記タービン装置の特徴構成によれば、ターボ形回転機部には、容積形回転機部から排出された比較的低圧の圧力流体が供給されることから、ターボ形回転機部は容積形回転機部と同様の比較的低回転数でも高効率化が可能となる。従って、容積形回転機部とターボ形回転機部とにより、共通の出力軸を回転駆動する形態で、上記のように多段式に構成することにより、回転数を例えば発電周波数に合わせるための減速機等を省略して減速ロスを回避することができ、一層の高効率化を実現することができる。
上記目的を達成するための本発明に係る排熱回収システムは、圧力流体としての蒸気により軸動力を発生させる回転機部を備えたタービン装置と、作動溶液を排熱により加熱して前記タービン装置に供給される蒸気を発生する蒸気発生器と、前記タービン装置から排出された蒸気を冷却水との熱交換により冷却して作動溶液に復水させる復水器とを備えた排熱回収システムであって、その特徴構成は、前記タービン装置として、上述した本発明に係るタービン装置を備えた点にある。
上記排熱回収システムの特徴構成によれば、排熱回収システムの効率向上のために、蒸気発生器で発生させタービン装置に供給される蒸気の圧力を高くした場合でも、タービン装置において、先ず、容積形回転機部にて、その比較的高圧の蒸気により内部損失を抑制しながら軸出力を発生させ、次に、ターボ形回転機部にて、容積形回転機部から排出され、容積形回転機部では有効に利用できなかった比較的低圧の蒸気により高効率で軸出力を発生させて、高圧の蒸気が保有するエネルギの軸出力への変換効率を向上し、排熱回収システム全体の効率を向上することができる。
更に、本発明に係る排熱回収システムの特徴構成は、前記作動溶液として、低沸点の媒体を高沸点の吸収液に吸収した作動溶液を用い、前記蒸気発生器が、作動溶液を高温排熱により加熱して蒸気を発生するように構成され、前記復水器との間で循環する作動溶液を低温排熱により加熱して前記作動溶液から媒体蒸気を分離する再生器を備え、前記再生器で発生した媒体蒸気を、前記タービン装置の前記容積形回転機部と前記ターボ形回転機部との間に注入するように構成されている点にある。
上記排熱回収システムの特徴構成によれば、蒸気発生器において高温排熱により加熱して高沸点の吸収液の蒸気を生成して、タービン装置の容積形回転機部においてその比較的高圧の蒸気により高効率で軸出力を発生させることができる。更に、再生器において低温排熱により加熱して低沸点の媒体蒸気を吸収液から分離し、その比較的低圧の蒸気を、タービン装置において容積形回転機部から排出されターボ形回転機部に供給される比較的低圧の蒸気に注入することで、ターボ形回転機部において、供給される蒸気の流量が増加し、比較的低圧の蒸気をも有効利用して一層高効率で軸出力を発生させることができる。
更に、本発明に係る排熱回収システムの特徴構成は、前記高温排熱がエンジンから排出されるエンジン排ガスの排熱であり、前記低温排熱が前記エンジンを冷却するエンジン冷却水の排熱である点にある。
上記排熱回収システムの特徴構成によれば、エンジンの排ガスと冷却水とから効率良く排熱回収して、効率良く軸動力を発生させることができる。
本発明の実施の形態について、図面に基づいて説明する。
〔タービン装置〕
図1に示すタービン装置5は、圧力流体Sにより軸動力を発生させる回転機部として、圧力流体Sの膨張力により密閉空間を容積増加させることで軸動力を発生させる容積形回転機部51と、低圧部に流出する圧力流体の運動力により羽根車を駆動させることで軸動力を発生させるターボ形回転機部56とを、容積形回転機部51を、圧力流体Sの流れ方向においてターボ形回転機部56の上流側に配置して構成されている。
図1に示すタービン装置5は、圧力流体Sにより軸動力を発生させる回転機部として、圧力流体Sの膨張力により密閉空間を容積増加させることで軸動力を発生させる容積形回転機部51と、低圧部に流出する圧力流体の運動力により羽根車を駆動させることで軸動力を発生させるターボ形回転機部56とを、容積形回転機部51を、圧力流体Sの流れ方向においてターボ形回転機部56の上流側に配置して構成されている。
上記容積形回転機部51は、一端側の圧力流体Sが供給される供給部52を形成し他端側に圧力流体Sが排出される排出部54を形成したケーシング55と、そのケーシング55の内部に配置された1又は複数のスクリュー形のロータ53とを備え、供給部52に供給された圧力流体Sを、ロータ53とケーシング55との間に形成された螺旋状の密閉空間に閉じ込めた状態で膨張させることで、該密閉空間を容積増加させて、出力軸61を回転駆動させる所謂スクリュー式に構成されている。
そして、このような容積形回転機部51は、圧力流体Sの圧力が高く、供給部57の圧力と排出部60の圧力との差である圧力差が大きい場合には、圧力流体Sの漏れによる内部損失が少ないことから、出力軸61の回転数を比較的低くした状態で、比較的高効率で運転することができるが、圧力流体Sの圧力が低く圧力差が小さい場合には、出力に対する機械損失の割合が大きくなって、効率が低下する。
そして、このような容積形回転機部51は、圧力流体Sの圧力が高く、供給部57の圧力と排出部60の圧力との差である圧力差が大きい場合には、圧力流体Sの漏れによる内部損失が少ないことから、出力軸61の回転数を比較的低くした状態で、比較的高効率で運転することができるが、圧力流体Sの圧力が低く圧力差が小さい場合には、出力に対する機械損失の割合が大きくなって、効率が低下する。
上記ターボ形回転機部56は、外周部に圧力流体Sが周方向に向けて供給される供給部57を形成し中心部に軸方向に向けて圧力流体Sを排出する排出部60を形成したケーシング61と、供給部57に供給された圧力流体Sを低圧部としての排出部60側に向けて噴出させて内向半径流とする静翼部58と、ケーシング61の内部に配置され静翼部58から排出部60に噴出される圧力流体Sの内向半径流の運動力により回転駆動する動翼59(羽根車)とを備え、動翼59の回転駆動により出力軸61を回転駆動させる所謂ラジアル式に構成されている。
そして、このようなターボ形回転機部56は、圧力流体Sの圧力が比較的低く圧力差が小さい場合には、上記容積形回転機部51と比較的高効率で運転することができるが、圧力流体Sの圧力が比較的高く圧力差が大きい場合には、動翼59とケーシング61との間の隙間などにおける圧力流体Sの漏れが非常に多くなり、顕著な効率低下を招く。
そして、このようなターボ形回転機部56は、圧力流体Sの圧力が比較的低く圧力差が小さい場合には、上記容積形回転機部51と比較的高効率で運転することができるが、圧力流体Sの圧力が比較的高く圧力差が大きい場合には、動翼59とケーシング61との間の隙間などにおける圧力流体Sの漏れが非常に多くなり、顕著な効率低下を招く。
そして、前述のように、圧力流体Sの流れ方向において容積形回転機部51をターボ形回転機部56の上流側に配置して構成されているタービン装置5は、効率向上のために圧力流体Sの圧力を高めた場合でも、容積形回転機部51にて、その比較的高圧の圧力流体Sにより内部損失を抑制しながら軸出力を発生させることができ、更に、ターボ形回転機部56にて、容積形回転機部51から排出され容積形回転機部51では有効に利用できなかった比較的低圧の圧力流体Sにより高効率で軸出力を発生させて、高圧の圧力流体Sが保有するエネルギの軸出力への変換効率を向上することができる。
更に、タービン装置5において、比較的高圧な高圧流体S1を圧力流体Sとして容積形回転機部51に供給すると共に、その高圧流体S1よりも低圧な低圧流体S2を容積形回転機部51とターボ形回転機部56との間に注入可能に構成されている。
即ち、容積形回転機部51にて、高圧流体S1により内部損失を抑制しながら軸出力を発生させ、次に、容積形回転機部51から排出され容積形回転機部51では有効に利用できなかった比較的低圧の圧力流体Sに低圧流体S2を加えることで、ターボ形回転機部56に供給する圧力流体Sの流量を増加させた状態で、ターボ形回転機部56にて高効率で軸出力を発生させることができる。
即ち、容積形回転機部51にて、高圧流体S1により内部損失を抑制しながら軸出力を発生させ、次に、容積形回転機部51から排出され容積形回転機部51では有効に利用できなかった比較的低圧の圧力流体Sに低圧流体S2を加えることで、ターボ形回転機部56に供給する圧力流体Sの流量を増加させた状態で、ターボ形回転機部56にて高効率で軸出力を発生させることができる。
また、ターボ形回転機部56の供給部57には、容積形回転機部51から排出された比較的低圧の圧力流体Sが供給される。よって、ターボ形回転機部56は容積形回転機部51と同様に出力軸61の回転数が比較的低くても、高効率化で運転することできる。
従って、タービン装置5は、容積形回転機部51とターボ形回転機部56とが共通の出力軸61上に配置されて多段式に構成されており、回転数を例えば発電機4の発電周波数に合わせるための減速機等を省略して減速ロスを回避して、一層の高効率化が実現されている。
従って、タービン装置5は、容積形回転機部51とターボ形回転機部56とが共通の出力軸61上に配置されて多段式に構成されており、回転数を例えば発電機4の発電周波数に合わせるための減速機等を省略して減速ロスを回避して、一層の高効率化が実現されている。
〔排熱回収システム〕
図2に示す排熱回収システムは、エンジン20から排出されるエンジン排ガスの排熱を高温排熱とし、エンジン20を冷却するエンジン冷却水の排熱を低温排熱として、これら排ガスと冷却水とから効率良く排熱回収して、これまで説明してきた図1に示すタービン装置5により発電機4を駆動するための軸動力を得るように構成されている。
図2に示す排熱回収システムは、エンジン20から排出されるエンジン排ガスの排熱を高温排熱とし、エンジン20を冷却するエンジン冷却水の排熱を低温排熱として、これら排ガスと冷却水とから効率良く排熱回収して、これまで説明してきた図1に示すタービン装置5により発電機4を駆動するための軸動力を得るように構成されている。
この排熱回収システムは、低沸点の媒体としてのアンモニアを高沸点の吸収液としての水に吸収させたアンモニア水溶液を作動溶液として用いるように構成されており、排ガス管32を通じてエンジン20から供給された排ガスとの熱交換により、このアンモニア水溶液を加熱して、蒸気供給管21を通じてタービン装置5に供給される比較的高圧な蒸気S1を発生する蒸気発生器1と、タービン装置5から排出され蒸気排出管22を通じて供給された蒸気を、30℃程度の冷却水との熱交換により冷却してアンモニア水溶液に復水させる復水器6とが設けられており、復水機6で復水されたアンモニア水溶液が作動溶液としてポンプ29により配管30を通じて蒸気発生器1に供給される。
また、復水器6には、冷却水が通流する冷却管38が配設され、その冷却管38内に冷却水が通流することにより、蒸気及びアンモニア水溶液と冷却水との間の熱交換が行われ、蒸気が凝縮してアンモニア水溶液に混合されるときに生じる凝縮潜熱及び混合熱が冷却水により奪われる。また、この冷却管38への冷却水の流量は、その冷却水を供給するためのポンプ37の動力の調整により調整可能に構成されている。
また、復水器6からポンプ24により配管25を通じてアンモニア水溶液が供給され、エンジン冷却水との熱交換により、そのアンモニア水溶液を加熱してアンモニア水溶液からアンモニア蒸気S2を分離する再生器8が設けられている。
この再生器8には、エンジン冷却水が通流する加熱管35が配設され、その加熱管35内に、エンジン20との間でポンプ34により循環されるエンジン冷却水を通流させることにより、アンモニア水溶液とエンジン冷却水との熱交換が行われ、アンモニア蒸気S2が発生される。
再生器8でアンモニア蒸気が分離された後の比較的アンモニア濃度が低いアンモニア水溶液は、アンモニア蒸気供給管27を通じて復水器6に戻されて、タービン装置5から供給された蒸気を吸収した後に再び再生器8に供給される。
この再生器8には、エンジン冷却水が通流する加熱管35が配設され、その加熱管35内に、エンジン20との間でポンプ34により循環されるエンジン冷却水を通流させることにより、アンモニア水溶液とエンジン冷却水との熱交換が行われ、アンモニア蒸気S2が発生される。
再生器8でアンモニア蒸気が分離された後の比較的アンモニア濃度が低いアンモニア水溶液は、アンモニア蒸気供給管27を通じて復水器6に戻されて、タービン装置5から供給された蒸気を吸収した後に再び再生器8に供給される。
そして、タービン装置5において、蒸気発生器1で高温排熱としてのエンジン排ガスの排熱を回収して比較的高圧状態で発生された高圧流体である蒸気S1が圧力流体Sとして蒸気供給管21を通じて容積形回転機部51に供給され、再生器8で低温排熱としてのエンジン冷却水の排熱を回収して比較的低圧状態で発生された低圧流体であるアンモニア蒸気S2が圧力流体Sとしてアンモニア蒸気供給管27を通じて容積形回転機部51とターボ形回転機部56との間の蒸気S1に注入される。
従って、容積形回転機部51にて、蒸気発生器1が発生した比較的高圧な蒸気S1により内部損失を抑制しながら軸出力を発生させ、次に、ターボ形回転機部56にて、容積形回転機部51から排出され容積形回転機部51では有効に利用できなかった比較的低圧の蒸気S1に加えて、再生器8で発生された比較的低圧なアンモニア蒸気S2から高効率で軸出力を発生させることができ、蒸気発生器で発生させる蒸気S1の圧力を高く設定して、高排熱回収システムの全体の効率を向上することができる。
復水器6から排出されたアンモニア水溶液が通流する配管25と、再生器8から排出されたアンモニア水溶液が通流するアンモニア蒸気供給管27との間に、熱交換器16が設けられている。
即ち、この熱交換器16により、アンモニア蒸気供給管27内を通流し再生器8でエンジン冷却水により加熱されて比較的高温となったアンモニア水溶液と、凝縮器6で冷却水により冷却され比較的低温となったアンモニア水溶液との熱交換を行って、再生器8における加熱効率、及び、復水器6における冷却効率を向上させることができる。
即ち、この熱交換器16により、アンモニア蒸気供給管27内を通流し再生器8でエンジン冷却水により加熱されて比較的高温となったアンモニア水溶液と、凝縮器6で冷却水により冷却され比較的低温となったアンモニア水溶液との熱交換を行って、再生器8における加熱効率、及び、復水器6における冷却効率を向上させることができる。
更に、図示しないが、タービン装置5から排出された蒸気との熱交換により、給湯用の湯水を生成する湯水生成手段を設けても構わない。
〔別実施形態〕
(1)上記実施の形態では、本発明に係るタービン装置を、排熱回収システムに適用した例について説明したが、別に、タービン装置を他の蒸気システム等に適用しても構わない。
(1)上記実施の形態では、本発明に係るタービン装置を、排熱回収システムに適用した例について説明したが、別に、タービン装置を他の蒸気システム等に適用しても構わない。
(2)上記実施の形態では、本発明に係るタービン装置の容積形回転機部51を、スクリュー形のロータ53とケーシング55との間に形成された螺旋状の密閉空間の容積増加を利用して軸動力を発生させる所謂スクリュー式に構成したが、別に、容積形回転機部51を別形式で構成しても構わない。例えば、容積形回転機部51としては、筒状のケーシングと、そのケーシング内に偏心配置されたロータとの間の空間を、ロータの外周面から突出しケーシング内面に弾性的に付勢されたベーンにより複数の密閉空間を形成し、その密閉空間を容積増加に伴ってロータの外周方向に移動させることで、ロータを回転駆動するベーン式に構成したり、筒状のシリンダ内にピストンを配置し、そのピストンとシリンダとの間の密閉空間の容積増加に伴ってピストンを押し下げることにより、ピストンに連結されたくランクを回転駆動するレシプロ式に構成することができる。
(3)上記実施の形態では、本発明に係るタービン装置のターボ形回転機部56を、圧力流体の内向半径流の運動力により動翼59を回転駆動させる所謂ラジアル式に構成したが、別に、ターボ形回転機部56を別形式で構成しても構わない。例えば、ターボ形回転機部56としては、圧力流体をノズルから羽根車の軸方向に噴出さて羽根車を回転駆動させる所謂軸流式に構成することができる。
1:蒸気発生器
5:タービン装置
6:復水器
8:再生器
20:エンジン
51:容積形回転機部
56:ターボ形回転機部
61:出力軸
S:圧力流体
S1:蒸気(高圧流体)
S2:アンモニア蒸気(媒体蒸気,低圧流体)
5:タービン装置
6:復水器
8:再生器
20:エンジン
51:容積形回転機部
56:ターボ形回転機部
61:出力軸
S:圧力流体
S1:蒸気(高圧流体)
S2:アンモニア蒸気(媒体蒸気,低圧流体)
Claims (6)
- 圧力流体により軸動力を発生させる回転機部を備えたタービン装置であって、
前記圧力流体の膨張力により密閉空間を容積増加させることで前記軸動力を発生させる容積形回転機部と、低圧部に流出する前記圧力流体の運動力により羽根車を駆動させることで前記軸動力を発生させるターボ形回転機部とを、前記回転機部として備えると共に、
前記容積形回転機部を、前記圧力流体の流れ方向において前記ターボ形回転機部の上流側に配置したタービン装置。 - 高圧流体を前記圧力流体として前記容積形回転機部に供給し、前記高圧流体よりも低圧の低圧流体を前記圧力流体として前記タービン装置の前記容積形回転機部と前記ターボ形回転機部との間に注入するように構成されている請求項1に記載のタービン装置。
- 前記容積形回転機部と前記ターボ形回転機部とが共通の出力軸上に配置されて多段式に構成されている請求項1又は2に記載のタービン装置。
- 圧力流体としての蒸気により軸動力を発生させる回転機部を備えたタービン装置と、
作動溶液を排熱により加熱して前記タービン装置に供給される蒸気を発生する蒸気発生器と、
前記タービン装置から排出された蒸気を冷却水との熱交換により冷却して作動溶液に復水させる復水器とを備えた排熱回収システムであって、
前記タービン装置として、請求項1から3の何れか1項に記載のタービン装置を備えた排熱回収システム。 - 前記作動溶液として、低沸点の媒体を高沸点の吸収液に吸収した作動溶液を用い、
前記蒸気発生器が、作動溶液を高温排熱により加熱して蒸気を発生するように構成され、
前記復水器との間で循環する作動溶液を低温排熱により加熱して前記作動溶液から媒体蒸気を分離する再生器を備え、
前記再生器で発生した媒体蒸気を、前記タービン装置の前記容積形回転機部と前記ターボ形回転機部との間に注入するように構成されている請求項4に記載の排熱回収システム。 - 前記高温排熱がエンジンから排出されるエンジン排ガスの排熱であり、前記低温排熱が前記エンジンを冷却するエンジン冷却水の排熱である請求項5に記載の排熱回収システム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2004025695A JP2005214166A (ja) | 2004-02-02 | 2004-02-02 | タービン装置及び排熱回収システム |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
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JP2007262909A (ja) * | 2006-03-27 | 2007-10-11 | Osaka Gas Co Ltd | 動力システム |
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-
2004
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Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2007262909A (ja) * | 2006-03-27 | 2007-10-11 | Osaka Gas Co Ltd | 動力システム |
JP4738225B2 (ja) * | 2006-03-27 | 2011-08-03 | 大阪瓦斯株式会社 | 動力システム |
CN108625902A (zh) * | 2018-06-08 | 2018-10-09 | 李海鹏 | 高压蒸汽做功系统 |
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